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更新日:令和7(2025)年3月19日
ページ番号:4643
千葉県感染症情報センターとは、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」による施策として位置づけられた感染症発生動向調査により得られた情報を集計・分析するとともに、情報提供・開示するため、千葉県衛生研究所に設置されています。
週報/月報/新型コロナウイルス感染症/梅毒/腸管出血性大腸菌感染症/インフルエンザ/感染性胃腸炎/麻しん/風しん/リンク
2025年第11週(2025年3月10日から2025年3月16日)(PDF:913.5KB)
2025年3月10日から2025年3月16日までの期間(2025年第11週)の千葉県結核・感染症週報を掲載しています。
※過去の注目疾患:2015年、2016年、2017年、2018年、2019年、2020年、2021年、2022年、2023年、2024年、2025年
※過去の週報:2012年から2016年週報、2017年週報、2018年週報、2019年週報、2020年週報、2021年週報、2022年週報、
2025年第11週における県内の小児科定点医療機関からの定点当たり報告数は、前週から増加し1.50(人)となった(図)。保健所別では、海匝3.00(人)、山武2.75(人)、長生2.50(人)が高かった。
現行感染症サーベイランスが開始された1999年以降で最も高い水準で推移していた第5週までと比較して減少こそしているが、依然例年より高い水準にあることから、注意が必要である。
本疾患はヒトパルボウイルスB19を原因とし、幼児、学童の小児を中心にみられる流行性の発疹性疾患であり、「リンゴ(ほっぺ)病」と呼ばれることもある。
特徴的な症状は、感染後10日から20日の潜伏期間を経て出現する両頬の境界鮮明な紅斑である。続いて腕、脚部にも両側性に網目状・レース様の発疹がみられ、体幹部(胸腹背部)にもこの発疹が出現することがある。感染後約1週間頃にウイルス血症をおこしており、この時期にウイルスの体外への排泄量は最も多くなる。また、インフルエンザ様症状(倦怠、発熱、筋肉痛、鼻汁、頭痛、掻痒症など)を呈することがあるが、発熱はあっても軽度である。なお、発疹出現時期を迎えて伝染性紅斑と臨床的に診断された時点は抗体を産生する頃であり、ウイルス血症はほぼ終息し、既に周囲への感染性はほとんどないといわれている。発疹は1週間前後で消失するが、一度消えた発疹が短期間のうちに日光や熱(運動や入浴など)により再出現することがある。成人では両頬の蝶形紅斑は少ない。本疾患の約4分の1は不顕性感染である1)。
注意すべきこととして、妊婦から胎児に垂直感染し、流産や死産、胎児水腫を起こすことがあるが、伝染性紅斑を発症した妊婦から出生し、ヒトパルボウイルスB19感染が確認された新生児でも、妊娠分娩の経過が正常で、出生後の発育も正常であることが多く、生存児での先天異常は知られていない。
また、鎌状赤血球症などの溶血性貧血患者では貧血発作(aplastic crisis)を、免疫不全者では重症で慢性的な貧血を引き起こす場合がある1,2)。
感染経路は飛沫感染もしくは接触感染である。職場、子供の保育園・学校等の周囲で患者発生が見られる場合、特に妊娠中またはその可能性のある方は、感冒様症状を呈する人との接触を可能な限り避けるよう、注意が必要である。また、手指衛生、咳エチケット等の一般的な衛生対策や体調不良時は自宅で安静にすること等、うつらない・うつさない予防対策が重要である1,2)。
■参考・引用
1)国立感染症研究所:IDWR 2019年第14号<注目すべき感染症>伝染性紅斑(ヒトパルボウイルスB19感染症)
麻しん(はしか)患者の発生について
柏市と東京都から、千葉県が報道発表した麻しん患者と接触歴のある患者について、報道発表がありました1-3)。
第11週時点における県内の患者は2例となりました。
当該患者が他の人に麻しんを感染させてしまう可能性がある期間に利用していた施設を同じ時間帯に利用された方で、利用後10日前後経ってから、発熱や発しん等、麻しんを疑うような症状が現れた場合、事前に最寄りの保健所に電話連絡し、指示に従い、医療機関を受診してください。
また、受診の際は、周囲への感染拡大を防ぐため、公共交通機関等の利用を避けてください1)。
○国内での発生状況
国立感染症研究所のまとめによると、2025年は第10週に12例の届出があり、累計22例となりました。近隣都県では、これまでに神奈川県で4例、東京都及び茨城県で各1例の届出がありました4)。
※図は、国立感染症研究所の公表資料から転載。
○症状
感染すると通常10日から12日後に38℃前後の発熱、咳、鼻汁、くしゃみ、結膜充血などが約2日から4日間続き、解熱後、再び39℃以上の高熱と発しんが出現します。
肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1,000人に1人の割合で脳炎を発症すると言われています。また、死亡する割合は、先進国でも1,000人に1人と言われています1)。
※CDC(米国疾病予防管理センター)の報告において、2025年(3月13日時点)は、患者は301名、うち50名(17%)が入院、2名の死亡が確認されています5)。
○予防
麻しんは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみでは予防できません。
予防接種が最も有効なため、2回の定期接種を必ず受けましょう。
※母子手帳などで予防接種歴を確認し、2回受けていない方や予防接種歴が不明な方は、かかりつけ医などに相談の上、接種を検討してください1)。
■参考・引用
1)千葉県健康福祉部疾病対策課:麻しん(はしか)患者の発生について(第2報)
2)柏市健康医療部保健予防課:麻しん(はしか)患者の発生について(令和7年3月17日発表)
4)国立感染症研究所:麻しん(発生動向調査)(PDF:504.8KB)
5)CDC:Measles Cases and Outbreaks
RSウイルス感染症、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、水痘、手足口病、伝染性紅斑、突発性発しん、ヘルパンギーナ、流行性耳下腺炎、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、急性出血性結膜炎、流行性角結膜炎の5週間分の保健所別の定点当たり報告数のグラフを掲載しています。
2025年2月の千葉県結核・感染症月報(2025年第9週週報)を掲載しています。
2025年11週の県全体の定点当たり報告数は、前週(5.71*)から増加して、5.89となった。*前週集計時点では5.70
2025年11週までの県内の新型コロナウイルス感染症の発生状況について掲載しています。過去の発生状況については以下に掲載しています。
県衛生研究所は、国立感染症研究所と協働で、県健康福祉センター(保健所)(千葉市・船橋市・柏市除く)等から収集した検体について新型コロナウイルスのゲノム解析を行い、ウイルスの変異状況を調べています。
その状況についてお知らせします。
保健所への報告は、報告様式1(小児科定点・インフルエンザ/COVID-19定点用)又は報告様式2(インフルエンザ/COVID-19定点用)をお使いください。なお、集計様式2は、保健所への送付は不要です。
オンライン報告を希望される場合、ちば電子申請サービスから手続きをお願いします(県庁疾病対策課ホームページへ)
千葉県では2025年11週に7例届出があり、累計は68例となった。
2025年11週までの県内の梅毒発生状況について掲載しています。2021年から2024年の過去の発生状況については以下に掲載しています。
千葉県では2025年11週に1例届出があり、累計は13例となった。
2025年11週までの県内の腸管出血性大腸菌感染症発生状況について掲載しています。2010年から2024年の過去の発生状況については以下に掲載しています。
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2024年1週から52週)(PDF:207.2KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2023年1週から52週)(PDF:381.4KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2022年1週から52週)(PDF:249.1KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2021年1週から52週)(PDF:270.2KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2020年1週から53週)(PDF:250.6KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2019年1週から52週)(PDF:240KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2018年1週から52週)(PDF:242KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2017年1週から52週)(PDF:254KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2016年1週から52週)(PDF:145KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2015年1週から53週)(PDF:233KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2010年から2014年)(PDF:224KB)
- 全国の発生状況(国立感染症研究所)
2025年11週の県全体の定点当たり報告数は、前週(2.77*)から増加して、3.20となった。*前週集計時点では2.79
2024/25シーズンの県内のインフルエンザ発生状況について掲載しています。2015/16シーズンから2023/24シーズンの過去の発生状況については以下に掲載しています。
※県内の迅速診断の結果がとりまとめられています。
2025年11週の県全体の定点当たり報告数は、前週(14.10*)から減少して、13.75となった。*前週集計時点では14.08
2024/25シーズンの県内の感染性胃腸炎の発生状況について掲載しています。2016/17シーズンから2023/24シーズンの過去の発生状況については以下に掲載しています。
千葉県では、2025年11週に1例届出があった(2025年3月19日現在)。2025年の累計は2例である。
2025年11週までの県内の麻しんの発生状況について掲載しています。2008年から2024年の過去の発生状況については以下に掲載しています。
国内で麻しん(はしか)の感染事例が報告されています。麻しんは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。麻しんの罹患歴がなく、2回の予防接種歴が明らかでない場合は予防接種をご検討ください。
また、発疹、発熱などの麻しんのような症状がある場合は、麻しんの疑いがあることを事前にかかりつけ医または医療機関に電話等で伝え、受診の要否や注意点を確認してください。医療機関へ移動される際は周囲の方への感染を防ぐためにもマスクを着用し、公共交通機関の利用は可能な限り避けてください。詳細については、下記ホームページをご参照ください。
千葉県では、2025年11週に届出はなかった(2025年3月19日現在)。2025年の累計は0例である。
2025年11週までの県内の風しんの発生状況について掲載しています。2008年から2024年の過去の発生状況については以下に掲載しています。
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