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更新日:令和7(2025)年12月17日
ページ番号:4643
千葉県感染症情報センターとは、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」による施策として位置づけられた感染症発生動向調査により得られた情報を集計・分析するとともに、情報提供・開示するため、千葉県衛生研究所に設置されています。
新型コロナウイルス感染症/インフルエンザ/麻しん/百日咳/腸管出血性大腸菌感染症/感染性胃腸炎/梅毒/風しん
※過去の注目疾患:2015年、2016年、2017年、2018年、2019年、2020年、2021年、2022年、2023年、2024年、2025年
※過去の週報:
2012年から2016年週報、2017年週報、2018年週報、2019年週報、2020年週報、2021年週報、2022年週報、2023年週報、2024年週報、2025年週報
2025年第50週における県内の小児科定点医療機関からの定点当たり報告数は、2週連続で増加し、4.40(人)となった。直近5年の同時期(第50週時点)においては2023年に次ぐ水準にあり(図)、引き続き発生動向に注意が必要である。
保健所管内別では、長生(10.67)、習志野(8.56)、松戸(7.00)が多かった。

潜伏期間は2日から5日であり、突然の発熱、咽頭痛、全身倦怠感によって発症し、しばしば嘔吐を伴う。通常発熱は3日から5日以内に下がり、主症状は1週間以内に消失する予後良好の疾患であるが、猩紅熱や急性糸球体腎炎に発展する場合がある。
いずれの年齢でも起こり得るが、幼児期から学童期の小児に多い。
通常、患者との接触を介して伝播するため、人と人との接触の機会が増加するときに起こりやすく、家庭、学校、保育施設などの集団での感染も多い。
予防としては、以下のことが重要である1,2)。
2)国立健康危機管理研究機構:IDWR 2023年第43号<注目すべき感染症> A群溶血性レンサ球菌咽頭炎![]()
海外においては、国内では見られない感染症が流行していることがあり、海外滞在中に感染する可能性があります。海外へ渡航する際には、事前に渡航先における感染症の流行状況、現地滞在中の注意点、海外渡航に際し推奨されている予防接種をご確認ください。
また、感染症には、潜伏期間(感染してから発症するまでの期間)が数日から1週間以上と長いものもあり、渡航中や帰国直後に症状がなくても、しばらくしてから具合が悪くなる場合があります。その場合は、医療機関に事前に電話連絡して海外渡航歴があることを伝えた上で受診し、渡航先、滞在期間、現地での飲食状況、渡航先での活動内容、動物との接触の有無、ワクチン接種歴等についてお伝えください1,2)。
なお、2025年に県内医療機関から届出のあった感染症のうち、推定される感染地域が海外のものは次のとおりです。
| 感染症名 | 全届出数 | うち推定感染地域に海外を含む届出数* | 記載のあった海外の地域 |
|---|---|---|---|
| 結核 | 794 | 127 | アジア、中南米、中東、アフリカ |
| 腸管出血性大腸菌感染症 | 196 | 20 | アジア、欧州 |
| 腸チフス | 4 | 2 | アジア |
| パラチフス | 1 | 1 | アジア |
| E型肝炎 | 42 | 1 | アジア |
| A型肝炎 | 7 | 2 | アジア、中東 |
| コクシジオイデス症 | 5 | 5 | 北米 |
| ジカウイルス感染症 | 1 | 1 | アジア |
| チクングニア熱 | 4 | 4 | アジア |
| デング熱 | 6 | 6 | アジア |
| マラリア | 1 | 1 | アフリカ |
| レプトスピラ症 | 1 | 1 | アジア |
| アメーバ赤痢 | 21 | 1 | アジア |
| 急性脳炎 | 69 | 2 | アジア |
| 後天性免疫不全症候群 | 36 | 3 | アジア |
| 侵襲性髄膜炎菌感染症 | 3 | 1 | アジア |
| 侵襲性肺炎球菌感染症 | 156 | 1 | 北米 |
| 水痘(入院例に限る。) | 27 | 1 | アジア |
| 梅毒 | 428 | 4 | アジア |
| 百日咳 | 3553 | 3 | アジア、北米 |
| 麻しん | 22 | 4 | アジア |
*推定感染地域に国内及び国外の両方の記載がある届出を含む
2025年50週の県全体の定点当たり報告数は、前週(0.87)から増加して、1.01となった。
2024年までの過去の発生状況については別ページに掲載しています。
2025年50週の県全体の定点当たり報告数は、前週(37.48*)から減少して、31.79となった。*前週集計時点では37.08
2015/16シーズンから2024/25シーズンの過去の発生状況については別ページに掲載しています。
※県内の迅速診断の結果がとりまとめられています。
千葉県では、2025年50週に届出はなく、累計は22例であった。
【国内の状況】
国立健康危機管理研究機構のまとめによると、2025年第49週に3例の届出があり、累計は256例となりました。近隣都県では、これまでに神奈川県で41例、東京都で32例、茨城県で22例、埼玉県で13例の届出がありました1)。
国内外での報告増加を受け、厚生労働省は令和7年3月19日付けで注意喚起をしています2)。
2)厚生労働省:麻しんの国内外での報告増加に伴う注意喚起について(協力依頼) (PDF:190.4KB)
【千葉県の2024年までの過去の状況は別ページに掲載しています】
国内で麻しん(はしか)の感染事例が報告されています。麻しんは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。麻しんの罹患歴がなく、2回の予防接種歴が明らかでない場合は予防接種をご検討ください。
また、発疹、発熱などの麻しんのような症状がある場合は、麻しんの疑いがあることを事前にかかりつけ医または医療機関に電話等で伝え、受診の要否や注意点を確認してください。医療機関へ移動される際は、周囲の方への感染を防ぐためにもマスクを着用し、公共交通機関の利用は可能な限り避けてください。詳細については、下記ホームページをご参照ください。
千葉県では2025年50週に20例の届出があり、累計は3,553例となった。
千葉県では2025年50週に3例の届出があり、累計は196例となった。
2010年から2024年の過去の発生状況については別ページに掲載しています。
2025年50週の県全体の定点当たり報告数は、前週(4.13)から増加して、4.79となった。
2016/17シーズンから2024/25シーズンの過去の発生状況については別ページに掲載しています。
千葉県では2025年50週に5例の届出があり、累計は428例となった。
2021年から2024年の過去の発生状況については別ページに掲載しています。
千葉県では、2025年50週に届出はなく、累計は0例であった。
2008年から2024年の過去の発生状況については別ページに掲載しています。
保健所へは、小児科・ARI定点の医療機関は報告様式1と2の両方を、ARI定点は報告様式2をご報告ください。
なお、集計様式は、保健所への送付は不要です。
参考:急性呼吸器感染症(ARI)に関する説明会の開催について(千葉県疾病対策課)
急性呼吸器感染症定点にかかるシステム上の入力方法について 医療機関向け(PDF:1,419.1KB)
オンライン報告を希望される場合、ちば電子申請サービスから手続きをお願いします(県庁疾病対策課ホームページへ)
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