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更新日:令和6(2024)年3月13日

ページ番号:4643

千葉県感染症情報センター

千葉県感染症情報センターとは、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」による施策として位置づけられた感染症発生動向調査により得られた情報を集計・分析するとともに、情報提供・開示するため、千葉県衛生研究所に設置されています。

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週報

2024年第10週(2024年3月4日~2024年3月10日)(PDF:823.7KB)

2024年3月4日から2024年3月10日までの期間(2024年第10週)の千葉県結核・感染症週報を掲載しています。

※過去の注目疾患:2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年2023年2024年

※過去の週報:2012年~2016年週報2017年週報2018年週報2019年週報2020年週報2021年週報2022年週報

       2023年週報2024年週報

今週の注目疾患

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

2024年第10週に県内の小児科定点医療機関から報告されたA群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は5.74(人)となり、第10週としては過去10年で最も高い定点当たり報告数となった(図1)。本疾患は季節性があり、冬季及び春から初夏にかけて患者数が増加する特徴が見られるが、2021年、2022年は明らかなピークを形成せず、患者報告数が減少した状況が続いた。2023年は第19週以降、定点当たり報告数が増加傾向にあり、第50週には現行の感染症サーベイランスを開始した1999年以来、定点当たり報告数が最も多い8.30(人)となった1)(図1)。直近5週間では、複数の保健所管内で定点当たり報告数が増加傾向にあり(図2)、今後の発生動向に注意が必要である。

図1:2015年~2024年A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 定点当たり報告数図2:直近5週間の保健所別A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数

 

2024年第1週から第10週までに県内小児科定点医療機関から報告のあったA群溶血性レンサ球菌咽頭炎の患者数は6,014例であり、9歳以下が4,735例で全報告数の78.7%を占めた(図3)。

図3:2024年1週~10週A群溶血性レンサ球菌咽頭炎年齢群別報告数

A群溶血性レンサ球菌は、上気道炎や化膿性皮膚感染症などの原因菌としてよくみられるグラム陽性菌で、菌の侵入部位や組織によって多彩な臨床症状を引き起こす。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎はいずれの年齢でも起こり得るが、学童期の小児に最も多く、3歳以下や成人では典型的な臨床像を呈する症例は少ない。本疾患は通常、患者との接触を介して伝播するため、ヒトとヒトとの接触の機会が増加するときに起こりやすく、家庭、学校などの集団での感染も多い。感染性は急性期にもっとも強く、その後徐々に減弱する。

潜伏期は2~5日であり、突然の発熱と全身倦怠感、咽頭痛によって発症し、しばしば嘔吐を伴う。咽頭壁は浮腫状で扁桃は浸出を伴い、軟口蓋の小点状出血あるいは苺舌がみられることがある。予防としては、患者との濃厚接触を避けること、うがい、手洗いなどの基本的な感染対策が有効である2)

 

■参考・引用

1)千葉県健康福祉部疾病対策課:A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の流行について(令和5年12月20日)

2)国立感染症研究所:A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは外部サイトへのリンク

 

新型コロナウイルス感染症の発生状況

2024年第10週の県全体の定点当たり報告数は、前週の7.72人から減少し、7.59人であった。

地域別では、君津(12.23)、長生(10.29)、市原(10.09)保健所管内で患者報告数が多かった(図)。

 

図:直近5週間の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)定点当たり報告数の推移(保健所別)

図:直近5週間の県内COVID-19定点当たり報告数の推移(保健所別)

疾患別・保健所別5週グラフ

RSウイルス感染症、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、水痘、手足口病、伝染性紅斑、突発性発しん、ヘルパンギーナ、流行性耳下腺炎、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、急性出血性結膜炎、流行性角結膜炎の5週間分の保健所別の定点当たり報告数のグラフを掲載しています。

月報

2024年2月の千葉県結核・感染症月報(2024年9週週報)を掲載しています。

新型コロナウイルス感染症

《発生状況について》

2024年10週の県全体の定点当たり報告数は、前週(7.72)から減少し、7.59であった。

2024年10週までの県内の新型コロナウイルス感染症の発生状況について掲載しています。過去の発生状況については以下に掲載しています。

《新型コロナウイルス変異状況について》

県衛生研究所は、国立感染症研究所と協働で、県健康福祉センター(保健所)(千葉市・船橋市・柏市除く)等から収集した検体について新型コロナウイルスのゲノム解析を行い、ウイルスの変異状況を調べています。

その状況についてお知らせします。

 

インフルエンザ/COVID-19定点医療機関から保健所への報告様式

保健所への報告は、報告様式1(小児科定点・インフルエンザ/COVID-19定点用)又は報告様式2(インフルエンザ/COVID-19定点用)をお使いください。なお、集計様式2は、保健所への送付は不要です。

オンライン報告を希望される場合、ちば電子申請サービスから手続きをお願いします(県庁疾病対策課ホームページへ)

梅毒が増加しています!

千葉県では2024年10週に8例届出があり、累計は81例となった。

昨年2023年は1999年の現行感染症サーベイランス開始以降最多となる467例の届出があり、注意が必要です。

2024年10週までの県内の梅毒発生状況について掲載しています。2021年から2023年の過去の発生状況については以下に掲載しています。

腸管出血性大腸菌感染症情報

千葉県では、2024年10週に届出はなく、2024年の累計は7例であった。

2024年10週までの県内の腸管出血性大腸菌感染症発生状況について掲載しています。2010年から2023年の過去の発生状況については以下に掲載しています。

インフルエンザ情報

2024年10週の県全体の定点当たり報告数は、前週(15.89)から増加し、18.98であった。

2023/24シーズンの県内のインフルエンザ発生状況について掲載しています。2015/16シーズンから2022/23シーズンの過去の発生状況については以下に掲載しています。

感染性胃腸炎情報

2024年10週の県全体の定点当たり報告数は、前週(5.41)から増加し、6.09となった。

2023/24シーズンの県内の感染性胃腸炎の発生状況について掲載しています。2016/17シーズンから2022/23シーズンの過去の発生状況については以下に掲載しています。

麻しん情報

千葉県では、2024年10週に届出はなかった(2024年3月13日現在)。2024年の累計は0例である。

2024年10週までの県内の麻しんの発生状況について掲載しています。2008年から2023年の過去の発生状況については以下に掲載しています。

国内で麻しん(はしか)の感染事例が報告されています。麻しんは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。麻しんの罹患歴がなく、2回の予防接種歴が明らかでない場合は予防接種をご検討ください。また、発疹、発熱などの麻しんのような症状がある場合は、麻しんの疑いがあることをかかりつけ医または医療機関に電話等で伝え、受診の要否や注意点を確認してください。詳細については、下記ホームページをご参照ください。

風しん情報

千葉県では、2024年10週に届出はなかった(2024年3月13日現在)。2024年の累計は0例である。

2024年10週までの県内の風しんの発生状況について掲載しています。2008年から2023年の過去の発生状況については以下に掲載しています。

リンク

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部千葉県衛生研究所感染疫学研究室

電話番号:043-266-6723

ファックス番号:043-265-5544

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