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更新日:令和8(2026)年9月18日

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令和8年6月定例県議会(6月23日) 会議録(速報版)

令和8年6月招集 千葉県定例県議会会議録(第6号)

令和8年6月23日(火曜日) 

 議事日程

議事日程(第6号)

 令和8年6月23日(火曜日)午前10時開議

日程第1 議案第1号ないし議案第19号、報告第1号ないし報告第12号に対する質疑並びに一般質問

       

 午前10時0分開議

○議長(武田正光君) これより本日の会議を開きます。

       

 質疑並びに一般質問

○議長(武田正光君) 日程第1、議案第1号ないし第19号、報告第1号ないし第12号を一括議題とし、これより質疑並びに一般質問を行います。

 順次発言を許します。通告順により松崎太洋君。

 (松崎太洋君登壇、拍手)

○松崎太洋君 皆さん、おはようございます。自由民主党、柏市選出、松崎太洋でございます。本定例県議会において登壇の機会を与えてくださった会派の先輩・同僚議員の皆様に心から感謝申し上げます。

 早速、通告に従い質問に入らせていただきます。

 まず、昨年度創設されたちば部について伺います。

 少子化の進行には、若者の未婚化、晩婚化が大きな課題となっていますが、その背景には若者同士が自然に出会い、交流し、関係性を築く機会が減少しているという構造的な問題があるのではないかと認識しており、コロナ禍の影響も見過ごせません。こうした中、県が推進するちば部は、スポーツやグルメなど、趣味や関心をきっかけとした若者の交流の機会を創出する取組として非常に重要な意味を持つものであると考えます。私事で恐縮ですが、最近、私自身も結婚をしまして……

 (発言する者あり)

○松崎太洋君(続) ありがとうございます。改めて実感したのは、人との出会いやつながりは、制度や条件のみで生まれるものではなく、社会の中に自然な形で交流の機会が存在することによって育まれるものだということです。結婚や子育ては、本来は人生の大きな喜びであり、社会の持続可能性を支える基盤であると思います。こうした前向きな価値観を社会全体で共有していくことも、行政として重要な役割ではないかと考えます。その意味において、ちば部は単なるイベント事業にとどまらず、若者の交流を下支えする社会基盤として、今後さらに発展させていくべき施策であると認識しています。

 そこで2点伺います。

 1点目、ちば部について、令和7年度の取組実績はどうか。

 2点目、実績を踏まえた課題認識と今後の進め方はどうか。

 次に、養護老人ホームについて伺います。

 高齢者が入所する施設には、特別養護老人ホーム、有料老人ホームなど様々な種類がありますが、このうち養護老人ホームは、65歳以上の方で健康状態や家族、住居の状況などの環境上の理由や経済的な理由により、居宅において養護を受けることが困難な方が市町村の措置により入所する施設となっております。私自身、この養護老人ホームの運営に携わっておりますが、例えば、身寄りのない独居の高齢者、無年金など経済的に困窮した方、認知症や精神的な障害をお持ちの方、虐待やDVの被害に遭った方などが入所対象者となっており、まさに高齢者のセーフティーネットとして、重要な役割を担っているものと認識しております。今後、高齢化がますます進んでいく中で、こうした高齢者のセーフティーネットの役割を担う養護老人ホームの重要性は高まっていくものと考えます。

 一方で、県内の養護老人ホームの施設数は、コロナ前の令和元年は22施設だったところ、施設の老朽化などの理由により、直近では19施設まで減少している状況です。また、入所率も令和8年4月現在で74.9%と、令和元年4月の85.3%から比べると10ポイント以上低下しています。養護老人ホームという貴重な社会資源をもっと積極的に活用してほしいと考えるところでございます。

 そこで伺います。

 養護老人ホームの入所率向上に向けて、県ではどのように取り組んでいるのか。

 次に、生涯大学校について伺います。

 このテーマは私の登壇の機会をいただくたびに取り上げさせていただいておりますが、今後の超高齢社会において、より多くの方が会社や組織で長年培った多様な経験、知識を地域活動に生かすことができれば、地域共生社会の実現に向けて大きな力となります。生涯大学校は、高齢者が地域活動の担い手として生き生きと活躍できるための学びの場として非常に重要な役割を果たしているところです。

 県では、令和5年3月に、令和6年度から10年度までを計画期間とする第3次マスタープランを策定しており、この中で、地域活動の担い手の育成に重点を置き、地域福祉分野等を学ぶための地域ささえあいコースが京葉学園、東葛飾学園、東葛飾学園浅間台教室の3施設に令和6年度から設置されています。私もこの4月に入学式に参加させていただきましたが、今年度の生涯大学校の全体の入学者数は949名で、このうち地域ささえあいコースの入学者数は174名でしたが、いずれも前年度に比べて減少しているとのことです。また、定員に対する入学者の割合、いわゆる定員充足率で見てみると、大学校全体の定員充足率の約7割に比べて、地域ささえあいコースの定員充足率は約5割と、ほかのコースよりも低い状況となっており、入学者数を増やす必要があるのではないかと心配しております。

 そこで伺います。地域ささえあいコースの入学者を増やすため、どのように取り組んでいくのか。

 生涯大学校をより魅力のある学びの場としていくためには、学生が安心して学習を継続できる環境を整備することが重要です。近年、ハラスメントが深刻な社会問題となっており、職場でのパワーハラスメントやセクシュアルハラスメントへの対策が法律で事業主に義務づけられるなど、ハラスメントへの意識が高まっています。ハラスメントは学生同士でも起きる可能性があり、例えば学生の間で交わされる言動が、相手に不快感、その他の不利益を与え、学習環境を悪化させるというような場合も考えられます。生涯大学校においても、こうしたハラスメントへの対策が適切に取られているのかが大変気になるところでございます。

 そこで伺います。学生間のハラスメント対策にどのように取り組んでいるのか。

 次に、県教育委員会における障害者雇用について伺います。

 県教育委員会では、障害者雇用推進事業の一環として、障害のある方がその能力を十分に発揮し、安心して働き続けられる職場環境の整備に向け、様々な取組を行っているものと認識しています。その中でも、令和2年度から開設された事務補助業務を中心に行うパートナーズオフィスについては、障害のある職員が能力を発揮しやすい環境を整えながら、段階的に拡充が図られてきていると伺っております。こうした取組は、障害者雇用の拡大に向けた重要な施策であり、その進捗状況を把握することは大変重要です。

 そこで伺います。パートナーズオフィスの取組状況はどうか。

 県教育委員会の取組として、クリーンメイトセンターについても伺います。

 このクリーンメイトセンターも、障害者雇用推進事業の一環として令和2年度から実施されており、県立学校等を拠点として地域内の県立学校等を巡回し、清掃業務や環境整備業務、教職員の補助業務を行っていると伺っております。本事業については、令和7年6月の本会議でも取り上げたところですが、学校と障害のある職員の双方にとって大変意義のある取組であると認識しております。一方で、これまで雇用の拡大が図られてきているものの、各センターにおいて必要な人員が十分に確保されているのかについては、本事業をさらに推進していく観点からも、改めて確認する必要があると感じております。

 そこで伺います。クリーンメイトセンターの定員充足率の状況はどうか。また今後、充足に向けてどのように取り組んでいくのか。

 次に、県立柏の葉公園について伺います。

 私の地元柏市にある県立柏の葉公園は、開設面積45ヘクタールの都市公園であり、「健康、文化、みどり」をテーマに、生活に潤いと安らぎを与える場として整備されております。園内はテーマに沿って大きく2つのゾーンに分かれており、南側の文化ゾーンでは、季節の花に彩られた庭園など、豊かな自然と触れ合うことのできる空間が広がっています。北側の健康スポーツゾーンでは、各種スポーツ施設が整備され、陸上競技や野球、テニスなど幅広い世代の方々の健康づくりやスポーツ観戦など、様々なレクリエーション活動に利用されています。特に総合競技場では、ラグビーリーグワンに所属するNECグリーンロケッツ東葛の試合が開催されており、サポーターの声援を受けた熱戦が繰り広げられているところです。一方で、総合競技場は、設置から時間が経過し、経年劣化が発生しているとの声も聞いております。

 そこで伺います。総合競技場の改修状況と今後の取組はどうか。

 先ほども述べましたとおり、柏の葉公園は幅広い世代の方々に利用されており、特に休日において、スポーツイベントの開催時やお花見の時期などは大変多くの利用者が訪れることにより、時間帯によって駐車場の出入口ゲートで渋滞が発生しております。イベント終了時などに出庫のタイミングが集中することも一因ではありますが、精算が現金方式のゲートとなっているため、精算機の操作に時間を要するケースも見受けられます。こうした点から、昨今のキャッシュレス化に十分対応していないことも渋滞発生の大きな要因の1つと言えるのではないでしょうか。

 そこで伺います。柏の葉公園の駐車場利用料金のキャッシュレス化の取組について、どう考えているのか。

 次に、都市軸道路について伺います。

 都市軸道路は、埼玉県三郷市の東京外かく環状道路と、茨城県つくば市の国道354号を結ぶ全長約30キロメートルの広域幹線道路であり、埼玉県、千葉県、茨城県の連携の強化や交流の促進、つくばエクスプレス沿線の新たなまちづくりを進める上でも重要な道路であると認識しています。県内の都市軸道路のうち、唯一の未事業化区間となっていた利根川渡河橋については、昨年度に事業化され、都市軸道路の全線開通に向けて大きく前進したものと評価しております。また、国道16号から県道我孫子関宿線の区間については、一部区間が昨年12月に供用開始され、立体交差部では大規模な工事が進められており、完成が待ち望まれている状況です。

 都市軸道路が全線開通することにより、県北西部における慢性的な渋滞の解消に資するとともに、首都直下地震のような未曽有の災害時の救命活動と復旧活動においても大きな役割を果たす道路となり、また、本年4月には柏の葉キャンパス駅周辺に大手企業の研究所が開所するなど、今後のまちづくりにおいても大きな役割を果たすと期待を寄せております。その進捗が気になるところでございます。

 そこで伺います。都市軸道路の進捗状況はどうか。

 次に、飲酒運転の根絶について伺います。

 八街市での痛ましい事故から5年がたとうとしております。飲酒運転根絶に向け、県ではこれまで様々な取組を進めてきたと承知しておりますが、県警によると、令和7年中の飲酒運転による人身事故件数は87件と、依然としてゼロには至っておらず、引き続き深刻な問題であると認識しています。飲酒運転の根絶に向けては、県や県警、市町村、関係団体だけではなく、県民の皆様を含め、県民総ぐるみで取り組む必要があると考えます。

 昨年の6月議会で、飲酒運転根絶に向けた広報啓発について伺ったところ、令和6年中の飲酒運転による人身事故件数は、20歳代が一番多く、運転や飲酒の機会が増え始める若年層への啓発も重要であることから、大学生と協働した新たな啓発動画の制作を進めているとの答弁がありました。

 こうした状況を踏まえますと、飲酒が可能となる二十歳より前の段階から、中高生をはじめとする若年層に対し、飲酒運転は絶対にしない、させない、許さないという意識醸成を図ることが、将来の違反を未然に防止する観点から極めて重要と考えます。

 そこで伺います。飲酒運転根絶に向けた若年層への啓発にどのように取り組んでいるのか。

 また、近年、外国人の方も多く県内に生活しており、県警によれば、外国人の関係する交通事故は年々増加しており、飲酒運転を根絶するためには、外国人への啓発も重要と考えます。しかしながら、諸外国の中には、日本よりも飲酒運転の基準が緩やかな国が存在するため、日本に居住または滞在する外国人が日本の交通ルールを理解せず、これくらいなら大丈夫であろうと誤った認識を持ってしまうおそれがあることが気になるところです。飲酒運転は、運転者が行政処分や刑事処分を受けるだけでなく、同乗者、車両提供者、酒類提供者まで厳しい処分が及びます。こうした罰則についても、外国人への周知がどこまで行き届いているのかが疑問であります。言葉の壁やコミュニティーの閉鎖性により、日本語による広報啓発活動だけでは情報が届いていない可能性があるため、それぞれの言語や生活実態に即したアプローチが必要と考えます。

 そこで伺います。飲酒運転の根絶に向けた外国人に対する啓発方法等はどうか。

 最後に、柏警察署の機能強化について伺います。

 昨今、全国のあらゆる地域において、地域住民の体感治安の悪化につながる匿名・流動型犯罪グループ、いわゆるトクリュウによる強盗などの凶悪事件が発生しております。また、千葉県内ではトクリュウの資金獲得犯罪である偽警察詐欺をはじめとした電話de詐欺が、本年に入り、過去最悪を記録した昨年の被害総額を上回るペースで推移しております。こうした厳しい治安情勢において、犯罪被害に遭い、あるいは遭うかもしれないと不安を抱えた県民が心のよりどころとして頼れるのが警察官であると考えています。特に我が地元柏市には柏警察署がありますが、各種犯罪や事故などの取扱いも県内最多と聞いております。警察官の業務負担も県内トップクラスと思われ、さらなる警察力の強化が期待されるところでございます。

 そこで2点伺います。

 1点目、柏警察署の警察力を強化する取組はどうか。

 2点目、柏市に警察署をもう1署新設すべきと考えるが、どうか。

 以上で1回目の質問を終わらせていただきます。知事並びに執行部の皆様におかれましては、前向きな御答弁をお願いいたします。(拍手)

○議長(武田正光君) 松崎太洋君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事熊谷俊人君。

 (知事熊谷俊人君登壇)

○知事(熊谷俊人君) 自民党の松崎太洋議員の御質問にお答えいたします。

 まず、ちば部の課題認識と今後の進め方に関する御質問にお答えいたします。

 若者同士の出会いやつながりを創出するちば部については、今後もより多くの若者に参加してもらうとともに、官民が連携をしながら、県全体へさらに取組を広げていくことが重要と認識をしています。このため、県では、今年度新たに趣旨に賛同する企業や団体を対象とした登録制度を設け、登録企業等による若者応援のイベント等を公認し、専用ホームページなどで広く発信をするほか、企業等の応援姿勢を若者に伝える交流機会の提供を行うこととしています。また、県が主催するイベントにおいても、若者の意見を踏まえたテーマ設定や、グループでも参加しやすい工夫を行うほか、担い手確保や環境保全といった社会的な課題の解決に資する取組とも連携をするなど、若者や企業等の参加を一層促進をし、若者の出会いやつながりを応援する機運を県全体に広げてまいります。

 次に、飲酒運転の根絶についてお答えいたします。

 若年層への啓発についての御質問ですが、中高生をはじめとする若年層は、近い将来、運転免許の取得が可能となる世代であることから、この時期に飲酒運転の危険性を学ぶことは、飲酒運転根絶に向けた規範意識の醸成につながるものと考えています。県では、中高生を対象とした飲酒運転根絶に関するメッセージコンクールの開催や、スポーツイベントで来場者に飲酒運転の危険性を大学生とともに呼びかける啓発活動の実施に加え、昨年度は企画から撮影まで全て学生が行った飲酒運転根絶の啓発動画を、県公式PRチャンネルで配信をするなど、若年層の主体的な参画を促す取組を進めてきました。今後とも、学校をはじめ県警や関係機関等と連携をしながら、若年層に対する啓発を継続的に展開するとともに、こうした取組をSNS等を通じて広く発信をすることで、その効果を身近な家族から地域全体に広げ、飲酒運転根絶に向けた県民意識の定着を図ってまいります。

 私からは以上でございます。他の質問につきましては担当部局長からお答えいたします。

○議長(武田正光君) 健康福祉部長岡田慎太郎君。

 (説明者岡田慎太郎君登壇)

○説明者(岡田慎太郎君) ちば部の取組実績についての御質問ですが、ちば部は県内の企業や団体、市町村と連携し、若者が共通の趣味や関心をきっかけとして、気軽に参加できる仲間づくりや出会いの場を創出することを目的に開始した取組です。令和7年度においては、スポーツやグルメなどのテーマの下、計18回のイベントを49の企業等と連携して開催し、延べ422人の参加がありました。いずれのイベントでも、趣味を通じた出会いや交流などに多くの共感が得られ、参加者アンケートでは9割以上の方から、満足との回答をいただきました。また、イベント参加後に参加者同士の交流が継続している例があるほか、企業等との連携も着実に広がっており、若者のつながり創出に寄与するものとして一定の成果を得ていると認識しています。

 次に、養護老人ホームの入所率の向上についての御質問ですが、養護老人ホームは、社会的孤立や低所得、虐待など、介護以外の生活課題を抱え、自立した生活が困難な高齢者を市町村の措置により受け入れて支援する重要な施設ですが、近年は入所率が低下傾向にあり、県は昨年度、現場の実情や課題を把握するため、施設関係者と意見交換を行いました。その際、施設関係者から、市町村によって養護老人ホームへの措置入所の実施状況に差があるとの意見があったことから、市町村とも意見交換を行い、状況を確認するとともに、施設の果たす役割等について周知を図ったところです。また、一部市町村からの措置入所の制度が複雑で、事務処理に時間を要するとの意見を踏まえ、本年1月には入所判定や費用徴収などの手順を定めたマニュアルを、より分かりやすく解説する内容に改定し、説明会を行ったところであり、今後も施設と市町村の双方と対話を重ねながら、施設の適切な活用に取り組んでまいります。

 次に、生涯大学校の地域ささえあいコースについての御質問ですが、令和6年度に生涯大学校の京葉学園など3施設に新設した地域ささえあいコースでは、高齢者が地域福祉や防災、防犯などの知識を学び、地域活動を担う人材を育成しています。現在、地域ささえあいコース全体の定員充足率は5割程度と、他のコースに比べて低い状況にありますが、学園別の充足率には大きな差があり、地域活動を行う団体と連携して学生募集の広報を行っているところは充足率が高い状況となっています。県としては、地域ささえあいコースの入学者の増加を図るため、ホームページやSNSによりコースの魅力を発信するほか、今後は地域活動団体と連携した学生募集を3施設全てで行うなど、広報活動の充実を図ってまいります。

 最後に、生涯大学校のハラスメント対策についての御質問ですが、学校内におけるハラスメントを防止し、ハラスメントが生じた場合に迅速かつ適切に対処することは、良好な学習環境を確保する観点からも重要です。生涯大学校では、令和6年4月から学生等からのハラスメントに関する相談に対応するハラスメント相談員を各学園に設置し、学校は相談の内容に応じて事実関係を調査するなどの体制を整備しています。また、学生のハラスメントに対する認識を深められるよう、全学生が受講する基礎科目においてハラスメントに関する講座を実施しており、今後もこうした取組を通じて学生間のハラスメントの防止に取り組んでまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 教育長杉野可愛君。

 (説明者杉野可愛君登壇)

○説明者(杉野可愛君) パートナーズオフィスの取組状況に関する御質問ですが、パートナーズオフィスは障害のある方の積極的な雇用を目的として開設し、職員は教育庁のデータ入力や文書のPDF化などを担う集約型オフィスや、県立学校等を巡回し事務室等における事務補助業務を行う巡回型オフィスで活躍しています。令和2年度以降、教育庁内に集約型オフィスを2か所設置するとともに、船橋豊富高校及び市原高校内に巡回型オフィスを開設するなど、段階的に拡充を図ってきました。今年度は新たに湖北特別支援学校と成田西稜高校内への巡回型オフィスの開設に向けて、職員採用などの準備を進めているところです。

 次に、クリーンメイトセンターの定員充足率等に関する御質問ですが、県内22か所のクリーンメイトセンターでは、令和8年6月1日現在、定員154名に対して122名を雇用しており、充足率は79.2%となっています。県教育委員会では、さらなる雇用に向けて、特別支援学校のほか障害者就業・生活支援センター等の関係機関に随時募集情報の提供をしており、希望される方には、就労に向け見学や実習の機会を設けています。今後も関係機関と連携しながら、積極的な採用に取り組むとともに、障害のある職員が安心して業務に従事し、定着できるよう、きめ細かに対応してまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 都市整備局長増田幸政君。

 (説明者増田幸政君登壇)

○説明者(増田幸政君) 総合競技場の改修に関する御質問ですが、県立都市公園施設の改修については、千葉県公園施設長寿命化計画に基づき、ライフサイクルコストの低減や事業費の平準化を図りながら、より長期に安全利用できるよう計画的に工事を進めているところです。柏の葉公園では、令和6年度に陸上競技用トラックの改修が完了し、来年度にかけて外壁補修工事や空調設備の更新を予定しています。今後も利用者が快適に利用できるよう、計画的な施設改修に努めてまいります。

 次に、駐車場利用料金のキャッシュレス化についての御質問ですが、県立都市公園における駐車場料金については、利用者のニーズに対応し、利便性の向上を図るため、順次キャッシュレス化を進めているところです。これまでに北総花の丘公園や青葉の森公園の一部において、駐車場料金のキャッシュレス化を進めてきたところであり、柏の葉公園においても、来年度から導入を予定しています。今後も引き続き公園利用者の利便性の向上に努めてまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 県土整備部長四童子隆君。

 (説明者四童子隆君登壇)

○説明者(四童子隆君) 都市軸道路についての御質問ですが、都市軸道路は、埼玉県、千葉県、茨城県を結び、県北西部における深刻な渋滞の緩和を図るとともに、地域間の交流、連携の強化や経済の活性化などが期待される重要な道路です。このうち昨年度事業化した利根川渡河橋については、これまで取付け部の測量や地質調査等を進めてきたところであり、今年度は渡河部の測量や橋梁の詳細設計を実施してまいります。また、国道16号との立体交差部については、アンダーパス部と合わせて側道部の工事を進め、今年度末までに側道部を先行して供用することにより、県道我孫子関宿線に接続できるよう取り組んでまいります。引き続き都市軸道路の早期の全線開通に向けて、着実に取り組んでまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 警察本部長青山彩子君。

 (説明者青山彩子君登壇)

○説明者(青山彩子君) 私からは、まず、飲酒運転の根絶についてお答えいたします。

 飲酒運転根絶に向けた外国人への啓発状況に関する御質問ですが、県警では、外国人が日本の交通ルールやマナーを理解できるように、日本語学校や外国人が就労する事業所等における交通安全講話を実施するとともに、市原刑務所の協力を得て作成した飲酒運転受刑者の手記や動画を多言語に翻訳して活用するなど、広報啓発に努めているところです。引き続き関係機関・団体と連携し、飲酒運転根絶に向けた機運の醸成に努めてまいります。

 次に、柏警察署の機能強化についてお答えいたします。

 まず、柏警察署の警察力を強化する取組に関する御質問ですが、柏警察署については、令和7年中の管内の刑法犯認知件数、交通事故発生件数、110番受理件数が県内最多であり、これまでも治安情勢に応じた警察官の配置の見直し、移動交番車の機動的、能率的な運用、県本部執行隊による応援などの取組を行ってきたところです。令和7年には警察官を現場活動等に注力させることなどを目的とした特殊詐欺対策支援員の配置や音声応答装置の運用を開始し、本年もこれらを継続するなど、複合的な取組により警察力の強化を図っております。引き続き県下の治安情勢等を踏まえながら、警察官の現場活動を強化するための取組を推進してまいります。

 次に、柏市に警察署をもう1署新設すべきとの御質問ですが、警察署の新設については、管内地域の面積、人口、治安情勢のほか、業務運営の効率性等も踏まえ、総合的に判断しているところでありますが、新設のために必要な署員をいかに確保するかという問題や、現下の厳しい財政状況等も考慮すると、現状において警察署を新設することについては困難と考えております。県警では、地域の安全・安心を確保するため、管内の治安情勢の変化等を踏まえ、警察官の配置の見直し、あるいは県本部による支援のほか、自治体や関係機関との連携も含め、警察署の業務運営や地域の治安維持に支障が生じることのないよう、引き続き取り組んでまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 松崎太洋君。

○松崎太洋君 知事並びに執行部の皆様、御答弁ありがとうございました。それでは、2回目の質問と要望をさせていただきます。

 まず、ちば部について要望します。ちば部については、昨年度に立ち上げ、早速計18回のイベントを開催し、延べ400人を超える方が参加するなど、一定の実績があり、今後、新方針の下、県下にさらに普及させようという姿勢がよく分かりました。ちば部は注目度が高く、また期待の大きい県独自の取組だと思いますので、県内の企業ともしっかり連携していただき、官民が一体となって若者の出会いの場の創出をさらに推進していただきますよう要望いたします。

 次に、養護老人ホームについては再質問いたします。先ほどの御答弁で、県において施設と市町村の双方と意見交換をしながら、養護老人ホームの入所率の向上に向けて取り組んでいることが分かりました。養護老人ホームは、現在、県内に19施設ありますが、その所在する地域は16市町のみであり、養護老人ホームが地元にない市町村の関係者にとっては、施設がどのようなところなのかが分からず、身近な社会資源になっていない状況もあるのではないかと懸念しております。それぞれの養護老人ホームの特色をもっと幅広く伝えていくことが重要ではないかと考えております。

 そこで伺います。養護老人ホームの入所率向上には、市町村職員や福祉関係者などに施設の認知度を上げていくことも必要と思うが、どうか。

 次に、生涯大学校について要望します。地域ささえあいコースについては、入学者を増やす取組として、ホームページやSNSによりコースの魅力を発信するなど、広報の充実に努めると御答弁いただきました。地域での活動に関心のある元気な高齢の方は地域にたくさんおられます。しっかりと広報に努めていただき、多くの方に生涯大学校に関心を持っていただくことで、入学者の増に努めていただくことを要望いたします。

 また、ハラスメント対策についても、ハラスメント相談員を各学園に設置し、学校が相談の内容に応じて事実関係を調査する体制を整備されていると御答弁いただき、安心しました。引き続き、生涯大学校に通う方が安心して学習できる環境づくりに努めていただきますよう要望いたします。

 次に、県教育委員会における障害者雇用について要望いたします。パートナーズオフィスは、今年度新たに巡回型オフィス2事業所を開設される予定と御答弁がありました。障害のある職員のさらなる雇用拡大に向けて取り組んでいただくよう要望します。

 クリーンメイトセンターは定員の充足率が79.2%、約8割との御答弁でした。こちらも関係機関としっかり連携を図っていただき、積極的な採用に努めるなど、取組を進めていただくよう要望いたします。

 次に、柏の葉公園について要望します。総合競技場については、来年度にかけて外壁補修工事や空調施設の更新を予定しているとの御答弁をいただきました。様々なスポーツで利用されている地元の大変重要な競技場です。私も柏市ラグビー協会の会長を務めさせていただいており、当地はグリーンロケッツの活動拠点でもあります。7月1日からはチーム名がJR東日本グリーンウォリアーズ東葛へと変更され、新たなスタートを切ることとなります。こうした動きも踏まえ、引き続き計画的な施設整備を進めていただくとともに、適切な維持管理が図られるよう要望いたします。

 また、駐車場のキャッシュレス化については、来年度の導入に向けた準備を進める、大変力強い御答弁をいただきました。世の中でこれだけキャッシュレス化が進んでいますので、現金を使う機会も大分減ってきたと実感しております。ぜひともなるべく早く柏の葉公園の駐車場もキャッシュレス化を進めていただき、利用者の利便性の向上を図るとともに、渋滞解消に努めていただくよう要望いたします。

 次に、都市軸道路について要望します。先ほども申し上げましたが、都市軸道路につきましては、県北西部の渋滞緩和や周辺のまちづくりに大きな役割を果たすと期待しております。早期全線開通に向け、利根川渡河橋や国道16号との立体交差部について、しっかりと整備を進めていただくよう要望いたします。

 次に、飲酒運転の根絶について要望いたします。飲酒運転の根絶に向けては、若年層への啓発が大変重要になっていると考えます。御答弁で、企画から撮影まで全て学生自ら行った啓発動画を配信しているとありましたが、こうした若者の主体的な取組が進んでいることに頼もしく感じます。引き続き学校をはじめ県警や関係機関等と連携しながら、若年層に対する啓発を進め、飲酒運転根絶に向けた県民意識の定着を図っていただきますよう要望いたします。

 また、外国人に対しては、多言語に翻訳した飲酒運転受刑者の手記や動画を活用し、飲酒運転根絶機運の醸成に努めていると答弁いただきました。引き続き日本の交通ルールについて多言語での踏み込んだ啓発を含め、外国人雇用企業、地域のコミュニティー等と連携したアウトリーチ型周知をしていただくよう要望いたします。

 最後に、柏警察署の機能強化について再質問いたします。県警では、治安情勢を鑑みて、様々な取組をしていただいていることが分かりました。県内トップクラスの刑法犯認知件数である柏警察署管内の安全・安心のため、引き続き体制の見直しや各種治安対策に取り組んでいただきたいと思いますが、昨年6月の一般質問でも伺った柏警察署に導入されている音声応答装置もその取組の1つかと思います。

 そこで伺います。令和7年1月に導入した音声応答装置の効果や、今後の拡充予定についてはどうか。

 以上、2回目の質問と要望とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

○議長(武田正光君) 健康福祉部長岡田慎太郎君。

○説明者(岡田慎太郎君) 養護老人ホームの認知度の向上についての御質問ですが、養護老人ホームには生活相談員等の専門職員が配置され、各施設では生活課題を有する高齢者への支援ノウハウが蓄積されているなどの強みがあることから、こうした利点を市町村職員等へ周知するため、県では現在、各施設の特色等を取りまとめた施設案内を作成しているところでございます。さらに、今後はオンラインでの施設説明会を開催するなど、市町村職員や福祉関係者に各施設への理解が進むよう取り組んでまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 警察本部長青山彩子君。

○説明者(青山彩子君) 音声応答装置の効果や今後の拡充予定についての御質問ですが、県警では、県内でも代表電話への架電総数の多い警察本部と柏警察署に音声応答装置を導入しておりますが、これにより電話交換を介さず各担当課への接続が可能となったため、県民の方々の利便性が向上するとともに、職員の負担が軽減されているものと認識しております。引き続き県内各署における代表電話への架電総数などに鑑みながら、音声応答装置の拡充を検討してまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 松崎太洋君。

○松崎太洋君 御答弁ありがとうございました。最後に要望いたします。

 養護老人ホームについては、各施設の特色等を取りまとめた施設案内を現在作成されているとのことです。ぜひ養護老人ホームのない市町村も含め、施設を知っていただくよう県として支援していってください。要望でございます。

 柏警察署の音声応答装置については、県民の利便性が向上するものと思われますので、県下全体の情勢を考えながら、拡充を検討していただくことを要望いたします。

 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

○議長(武田正光君) 次に、鷲見隆仁君。

 (鷲見隆仁君登壇、拍手)

○鷲見隆仁君 皆さん、こんにちは。千葉市美浜区選出、自由民主党の鷲見隆仁でございます。本日は登壇の機会をいただきました会派の先輩・同僚議員の皆様、また傍聴にお越しいただきました千葉県看護連盟、寺口会長、千葉県歯科技工士会、高橋会長をはじめ、日頃より応援していただいております皆様、そしてインターネット中継を御覧の県民の皆様に心より感謝を申し上げます。

 さて、私は医療法人の理事長として、また歯科医師として、医療、福祉の現場に身を置きながら、この4年間、県民の皆様の命と暮らしを守るために様々な課題を取り上げてまいりました。本年は、熊谷知事2期目の本格的な初年度であり、新総合計画策定後初の通年予算となる節目の年でもあります。特に私が議員活動の中で力を入れてまいりましたのが、子供たちを性犯罪から守る取組であります。我が自由民主党としても、性犯罪根絶に向けた県独自条例の制定を目指して、会派内のタスクフォースで議論を重ねております。本日は、この問題を含め、県民の命と健康、子供たちの未来に直結する諸課題について、執行部のお考えをお伺いいたします。

 それでは、通告に従いまして順次質問をさせていただきます。

 まず、新たな地域医療構想の策定について伺います。

 地域医療構想の充実は、私がこの4年間一貫して取り上げてきた最重要テーマであります。新構想策定に向けた基本方針及び構想区域の見直しは、今回の我が会派の代表質問でも取り上げられたところであり、私からは、医療法人の理事長として現場に身を置く立場から、新構想を支える現場の仕組みに関する各論についてお伺いいたします。

 第1に、県立病院の位置づけと役割についてであります。

 千葉リハビリテーションセンターを除く県立病院5病院群、合計病床数約1,200床、職員約2,300名を擁する本県医療の中核でありますが、令和6年度決算まで11年連続の赤字という厳しい経営状況の中、令和7年3月に県立病院経営強化プランが策定されました。この計画期間は、令和10年度までに策定する新たな地域医療構想とも重なります。第2に、中小病院、有床診療所の役割についてであります。私自身、医療法人の理事長として、地域に根差した中小病院や有床診療所が、退院後の受皿として、また在宅医療の後方支援として、地域包括ケアの実質的な担い手となっている現実を実感しております。しかし、有床診療所は、後継者問題や施設の老朽化など複合的な課題に現在直面しております。

 そこで2点お伺いいたします。

 1点目、県立病院経営強化プランと新たな地域医療構想との関係をどのように整理するのか。また、新構想下で県立病院が政策医療の中核として担うべき役割について、どのように考えているのか。

 2点目、新たな地域医療構想において、中小病院や有床診療所が地域包括ケアの担い手として機能を発揮するために、県としてどのような位置づけを行い、どのような支援を行っていくのか。

 次に、原油由来の医療資材の不足について伺います。

 中東情勢の悪化に伴う原油価格の高騰や物流の停滞により、一部の医療機関で石油由来製品である医療用手袋などの確保が困難な状況が生じております。点滴バッグ、輸液チューブ、注射器、カテーテル、医療用手袋など、日常的に使われる使い捨ての医療材料の多くは、原油由来の合成樹脂、合成ゴムを原料とします。国も事態を重く見て、厚生労働省と経済産業省が合同で対策本部を設置し、これらを国民の命に直結する重要物資と位置づけ、安定供給の確保に乗り出しております。とりわけ医療用手袋は、感染防止の観点から、医科、歯科を問わず医療行為のあらゆる場面で欠かせない医療の最前線を支える生命線であります。私自身、医療法人の理事長として、また歯科医師として、地域の医療機関や歯科医院の方々から、思うように手に入らない、また、価格の高騰が経営を圧迫しているよといったような切実な声を寄せられております。医療提供体制の確保に責任を負うのは、本来、都道府県であります。

 そこでお伺いいたします。中東情勢により医療用手袋の不足が懸念される中、医療機関の診療に支障を来さないよう、県ではどのような取組を行っているのか。

 次に、医療・介護現場におけるカスタマーハラスメント対策について伺います。

 近年、人材不足に拍車をかけているのがカスハラの問題であります。理不尽なクレーム、暴言、誹謗中傷に疲弊し、志を持って医療、介護の道に入った若い職員が現場を去っていく。これは本県の医療・介護提供体制全体に影響を及ぼす重大な公共政策課題であります。とりわけ利用者宅という密室で1対1のケアを行う在宅医療や訪問介護の現場では、職員さんが孤立しやすく、ハラスメント被害が深刻化しやすい構造的課題があります。国は令和8年10月から、改正労働施策総合推進法により全企業にカスハラ対策を義務づけます。これに先立ち、東京都、北海道、群馬県、静岡県などが既にカスハラ防止条例を施行、または制定する一方、本県においては県職員向けの基本方針を策定したにとどまっており、現場の実態把握と対策は急務であります。

 そこでお伺いいたします。在宅医療、訪問介護におけるカスタマーハラスメントの実態をどのように把握しているのか。

 また、介護施設等においては、認知症などをお持ちの方からの言動とカスハラとの線引きが難しい場面もあります。

 そこで伺います。認知症等の人から介護職員に対し暴言、暴力があった場合、カスタマーハラスメントとの線引きが難しいと思うが、県はどのように考えているのか。

 次に、帯状疱疹ワクチン接種の推進について伺います。

 帯状疱疹ワクチン接種については、令和7年4月1日から、原則として65歳の方が予防接種法に基づくB類疾病の定期接種の対象となり、任意接種についても市町村により接種費用助成制度が創設され、接種機会が拡充されております。帯状疱疹は加齢による免疫力低下により発症し、50代以降に患者さんが増加します。皮膚症状が治った後も強い痛みが続く帯状疱疹後神経痛などの合併症があり、歯科医師である私の臨床経験からも、顔面の帯状疱疹はそしゃく機能やQOLに深刻な影響を与えることを実感しております。このため、発症予防や医療費削減の観点においても予防接種の意義は大きく、令和7年12月県議会代表質問において、我が党からも県における帯状疱疹ワクチン接種補助の実施を質問したところであります。その後、令和8年度当初予算で市町村のワクチン接種補助事業への県単独補助の実施が発表され、現在既に市町村事業への補助が始まっており、感謝を申し上げます。とはいえ、任意接種の助成については、補助事業を実施している市町村が限られていることや、自己負担額が市町村によって異なるなど、住んでいる市町村によって接種機会に格差がある状況には課題があると感じております。

 そこでお伺いいたします。帯状疱疹ワクチンについて、任意接種の助成を行っている市町村はどれぐらいあるのか。また、より多くの県民にワクチン接種をしてもらうために、県はどのような取組をしているのか。

 次に、歯科保健医療の推進について伺います。

 歯科保健医療は、私自身も歯科医師として診療に携わってきた立場から、特に思い入れの深いテーマであります。近年、口腔機能低下、いわゆるオーラルフレイルが認知症や誤嚥性肺炎の入り口となることが明らかになり、歯科保健医療は県民の健康寿命を左右する医療政策の中心テーマの1つとなっております。

 そこで4点お伺いいたします。

 1点目、歯科健診の受診率について、近年の状況はどうか。また、受診率向上に向けた対応はどうか。

 2点目、オーラルフレイル対策について、歯科医師会や医療保険者等と連携してどのような取組を行っているのか。

 3点目、有病者の口腔機能を管理するために、医科歯科の連携を推進するべきと考えるが、どうか。

 4点目、歯科衛生士、歯科技工士の確保に向けた取組状況はどうか。

 次に、教職員等による性犯罪の根絶と日本版DBSへの対応について伺います。

 本県の教職員によるわいせつやセクハラ、性暴力に係る事案は、千葉市を除き、令和6年度は10人が懲戒処分を受け、令和7年度は16件に達するなど、深刻な状況が続いてまいりました。令和7年11月19日には、5年ぶりに不祥事防止対策有識者会議が開催され、提言がまとめられたところであります。そして本年、令和8年12月、いわゆるこども性暴力防止法、日本版DBSが施行されます。本議会は、この歴史的な法律の施行を半年後に控えた極めて重要な議論の場でもあります。この法では、学校の設置者等に対し、子供と接する業務の従事者について、性犯罪歴の有無を確認することが義務づけられ、該当する場合には、業務に就かせないなどの措置を講じなければならないとされています。

 先ほど冒頭で申し上げましたとおり、我が会派は日本版DBSを補完し、初犯防止や被害児童支援などを盛り込んだ千葉県独自の性犯罪根絶条例の制定を目指しております。日本版DBSは再犯防止には効果が期待されますが、初犯防止には不十分であり、子供に関わる全ての大人を対象とした包括的な仕組みが必要であると考えるからであります。

 そこで4点お伺いいたします。

 1点目、教職員による性暴力事案の根絶に向けて、県教育委員会はどのように取り組んできたのか。

 2点目、日本版DBSによる犯罪事実確認の実施に向けて、県教育委員会の準備状況はどうか。

 3点目、部活動の地域展開に関して、人材バンク登録者の犯罪歴確認体制の整備状況はどうか。また、日本版DBSとの制度的整合はどうか。

 4点目、事案が起きてしまった場合の相談窓口の設置状況や、被害を受けた児童生徒への心理的ケア等の対応状況はどうか。

 次に、認知症施策推進計画と共生社会の実現について伺います。

 令和6年1月に施行された認知症基本法により、都道府県には認知症施策推進計画の策定が努力義務化されました。基本法の画期的な点は、認知症の人の位置づけが、介護される側から、自分らしく暮らし続けることができるという新しい認知症観へと転換したことにあります。また、歯科医師としての観点から、そしゃく機能や口腔機能と認知症発症リスクとの関連は、近年の研究でも示唆されており、認知症の方の暮らしを支える上でも、口腔の健康に目を配ることの重要性を申し上げておきたいと存じます。

 そこで4点お伺いいたします。

 1点目、県は、認知症基本法を踏まえた認知症施策推進計画の策定に向け、今後、どのように検討を進めていくのか。

 2点目、若年性認知症の方の就労継続や社会参加につながるよう、県はどのような支援を行っているのか、

 3点目、認知症の方本人やその家族同士が認知症に関する悩みや体験を共有できる場をつくるため、県はどのように取り組んでいるのか、

 4点目、認知症予防を推進するため、県はどう取り組んでいるのか。

 次に、幕張新都心のまちづくりについて伺います。

 幕張新都心は、千葉県の顔とも言える国際業務都市として発展してまいりました。幕張ベイタウンは、町開きから約30年、約2万6,000人が暮らす町へと成熟しております。一方で、新湾岸道路の計画の具体化、幕張海浜公園を含む海辺空間の利活用など、重要な課題が数多くございます。

 そこで2点お伺いいたします。

 1点目、新湾岸道路の現在の取組状況はどうか。

 2点目、幕張海浜公園の海側に設置されたJFA夢フィールドは幕張地区のにぎわいや活性化に資する施設であるが、利用状況はどうか。

 また、幕張ベイタウンは、平成5年以降、民間住宅事業者が企業局から土地を借り受け、建物を整備した上で住民に分譲する仕組みにより供給されてきた住宅地であり、令和6年度以降、順次、貸付料の見直しも含めて土地貸付契約が更新されてきました。今後の更新においても、住民との信頼関係を損ねないよう、丁寧に対応していくことが大切と考えます。

 そこで伺います。幕張ベイタウンにおける県と民間住宅事業者との土地貸付契約の更新に係る対応状況はどうか。

 さらに、幕張新都心のにぎわいの施設の1つであるZOZOマリンスタジアムについては、プロ野球の本拠地として活用されているほか、高校・大学・社会人野球やソフトボールなどのアマチュアスポーツの会場としても広く利用され、多くの方々の思い出が詰まった施設となっていることから、移転後も現施設の存続を望む声が多く寄せられています。

 そこで伺います。マリンスタジアムの移転後の現施設について、引き続き利用したいとの声があるが、県はどう考えるのか。

 最後に、道路標示の維持管理について伺います。

 交通事故を防止するために重要な横断歩道や、止まれなどの道路標示については、私の地元の千葉市美浜区は横断歩道だけでも600か所以上あるとのことです。ただ、美浜区は一般住宅に加え、幕張メッセなどの大型施設が数多くあることもあり、車両交通量の多さに加え、物資を輸送する大型車両も多く通行することから、道路標示が薄くなっているところも目にすることがあります。交通規制の効力を最大限発揮するために、車の運転者に対してはっきりと分かりやすいよう、適切に補修を行いながら維持していくことが重要であると考えます。

 また、幕張ベイパークでは、今年4月に小学校が開校するなど、新たなまちづくりが進んでいるところであり、こうした地域には新たな交通安全対策を講じていく必要がある一方で、地域によっては小学校の統廃合や交通量の減少などにより、もともとある横断歩道等の道路標示の必要性についても検討し、補修を優先すべき箇所が確実に行われるよう管理すべきと考えます。

 そこで伺います。横断歩道などの道路標示の維持管理についてどのように取り組んでいるのか。

 以上で1回目の質問を終わらせていただきます。知事はじめ執行部の皆様には御答弁を、どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

○議長(武田正光君) 鷲見隆仁君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事熊谷俊人君。

 (知事熊谷俊人君登壇)

○知事(熊谷俊人君) 自民党の鷲見隆仁議員の御質問にお答えいたします。

 まず、帯状疱疹ワクチン接種の推進に関する御質問にお答えいたします。

 帯状疱疹ワクチンについては、帯状疱疹の発症や合併症に対する予防効果が認められていることから、国では発症リスクの高まる時期に合わせて、65歳の方などを予防接種法に基づく定期接種の対象としています。一方、帯状疱疹は50歳代から発症者が増加をし、発症した場合には、痛みなどの症状により社会生活に支障を来すことがあるものの、65歳未満は定期予防接種の対象となりません。そこで、県では、接種の機会を広げるため、50歳から64歳までの方を対象に、任意接種への助成を行う市町村に対し、今年度からその費用の一部を補助する制度を新たに開始しているところであり、本年4月1日現在、助成を実施している市町村は29団体となっています。県としては、先行自治体の取組事例を紹介するなどにより実施市町村の拡大を図るとともに、対象となる県民に対し、ワクチンの有効性や接種費用の助成制度について、周知啓発に取り組んでおります。

 次に、認知症施策推進計画の策定に関する御質問にお答えいたします。

 令和6年1月に施行された認知症基本法では、認知症になってからも希望を持って自分らしく暮らし続けることができるという新しい認知症観の考え方に基づき、都道府県は認知症施策を総合的かつ計画的に推進をするため、認知症施策推進計画を策定するよう努めることとされました。県では、推進計画の策定に当たり、この新しい認知症観に立ち、認知症の人やその家族との対話を重ねながら検討を進めることが重要と考えており、認知症の人が安心して自らの思いや考えを伝えられる環境を整えて意見を伺うなど、当事者参画の機会を確保してまいります。また、認知症施策は地域包括ケアなどの高齢者施策と緊密に連携して推進する必要があるため、推進計画については次期高齢者保健福祉計画と一体的に策定することとし、有識者や医療・介護関係者等で構成する協議の場などで、本年度中の策定に向けて検討を進めてまいります。

 私からは以上でございます。他の質問につきましては担当部局長からお答えいたします。

○議長(武田正光君) 保健医療担当部長山口敏弘君。

 (説明者山口敏弘君登壇)

○説明者(山口敏弘君) まず、県立病院と地域医療構想の関係、役割についての御質問ですが、県では、全ての県民が適切に医療や介護サービスを受けられる体制を確保するため、高齢者人口がピークを迎える令和22年を見据えた新たな地域医療構想の策定を進めており、同構想では、県立病院も含め県全体の良質かつ適切な医療提供体制の確保を目指しているところです。また、病院局では、現在、令和10年度までの県立病院経営強化プランに基づき、経営改善や医療機能の強化に取り組んでいるところですが、今後は新たな構想の内容を踏まえ、同プランの見直しを検討することとしています。現行の保健医療計画において、県立病院は医療圏内で完結できない高度専門的な医療機能を担うことを基本としていますが、地域によっては地域医療への貢献が期待されている実情があることから、今後の役割については、新たな地域医療構想を進める議論の中で検討してまいります。

 次に、中小病院や有床診療所への支援についての御質問ですが、国は地域包括ケアシステムの構築に当たり、急性期後の受皿、リハビリテーション、在宅復帰支援等の機能を地域で確保し、中小病院や有床診療所がその機能を担うことが重要であるとしています。加えて、新たな地域医療構想においては、人口の少ない地域を中心に、地域の在宅医療の提供が十分ではない場合等においては、有床診療所等の医療機関が在宅医療の提供を推進する必要があるとの考え方を示しています。県としては、こうした国の考え方も踏まえ、中小病院や有床診療所を含めた各医療機関が在宅医療等連携機能など、地域においてどのような役割を担うかについて議論を進めるとともに、その議論の結果も踏まえ、必要な支援の在り方について検討してまいります。

 次に、医療資材の不足に対する県の取組についての御質問ですが、県では、中東情勢を踏まえ、医療機関の診療体制への影響を最小限に抑えるため、国が実施する医療機関等への調査に協力するとともに、事業者や医療機関等へのヒアリングを通じ、実態把握に努めています。このうち医療用手袋については、一部医療機関において確保が困難な状況が生じていることから、国が医療用手袋を確保し、有償頒布を行うとしたことを受け、県では購入方法等を医療機関等に速やかに周知するとともに、購入希望を取りまとめ、順次国へ報告を行っているところです。今後も国や関係団体と連携しながら、医療機関の診療に支障が生じないよう実態把握するとともに、医療用手袋の確保等を含め、必要な対策に取り組んでまいります。

 次に、歯科健診の受診率に関する御質問ですが、歯、口腔の健康を保つことは、食事や会話を楽しむなど健康で質の高い生活を営む上で不可欠であり、定期的な歯科健診の受診は重要であると認識をしています。こうした中、令和6年度の県民向け生活習慣アンケートによると、歯科健診の受診率は61.7%と、5年前と比べてほぼ横ばいにとどまっており、受診率向上のためには、健診の重要性の周知と受診機会の拡大の両面から取り組む必要があると考えています。このため、県としては、いい歯の日に合わせたイベントの開催などを通じて、県民に健診の重要性の周知を図るとともに、健診を実施している市町村が昨年度は49団体と、全ての市町村での実施には至っていないことなどを踏まえ、研修会等を通じて市町村への働きかけを強化し、健診機会のさらなる拡大を促進するなど、受診率の向上に向けて取り組んでまいります。

 次に、オーラルフレイル対策についての御質問ですが、そしゃくする力や舌、唇の筋力低下といった口腔機能の衰え、いわゆるオーラルフレイルを予防することは、認知症のリスクを低下させる可能性があるほか、誤嚥性肺炎の予防にも有効であり、高齢者の健康寿命の延伸のために重要であると考えています。このため、県では、歯科医師会と連携しオーラルフレイルを予防し、80歳になっても肉をはじめとした良質なたんぱく質を摂取することにより、元気な高齢者を増やしていく8029運動を推進しています。また、オーラルフレイルの予防について、県が作成したリーフレットを医療保険者が特定保健指導において活用するなど、関係機関と連携した普及啓発も行っており、今後とも高齢者の健康寿命の延伸に向けて取り組んでまいります。

 次に、有病者の口腔機能管理に係る医科歯科連携についての御質問ですが、がん患者をはじめとする有病者において、入院中の口腔トラブルの予防や重症化の抑制を図ることは、治療成績の向上や入院期間の短縮などにつながります。また、退院後も切れ目なく必要な歯科医療を受け、口腔機能を管理することは、誤嚥性肺炎の予防や栄養摂取の改善につながり、生活の質の向上にも資するため、医科と歯科の連携が重要です。そのため、県では、医療職のみならず、在宅医療や生活支援に関わる関係職種も対象に含め、糖尿病患者の歯周病管理や、がん患者の手術前後における口腔機能管理等に関する専門的な研修を開催するなど、多職種間での連携による口腔機能管理の向上に取り組んでいるところであり、引き続き医科歯科連携の強化に努めてまいります。

 最後に、歯科衛生士、歯科技工士の確保に関する御質問ですが、生産年齢人口の減少が見込まれる中、歯科保健医療を支える歯科衛生士や歯科技工士の養成、確保に向けた取組は重要です。このため、県では、未就業の歯科衛生士に対する復職支援のための研修会を実施しているほか、関係団体と連携し、歯の健康づくりに関するイベントの開催や、「県民だより」を用いた周知等により、歯科衛生士や歯科技工士の役割や重要性についての理解促進を図っています。また、国において医療関係職種の安定的な養成、確保に関する検討が本年5月に開始されたところであり、県としては、こうした動向を十分注視しつつ、引き続き関係団体と連携しながら、歯科衛生士等の確保に向けて、その魅力や必要性について周知啓発等に取り組んでまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 健康福祉部長岡田慎太郎君。

 (説明者岡田慎太郎君登壇)

○説明者(岡田慎太郎君) 在宅医療、訪問介護におけるカスタマーハラスメントの実態把握についての御質問ですが、在宅医療や訪問介護の現場を支える職員をカスタマーハラスメントから守り、安心して働き続けられる環境を整備することは、医療・介護人材の確保、定着の観点からも重要です。令和5年度に県が実施した在宅医療実態調査では、訪問看護ステーションの約5割が、また令和6年度に公益財団法人介護労働安定センターが実施した全国調査では、訪問系介護職員の同じく約5割が利用者やその家族からハラスメント被害を受けたと回答しています。今後は、これらの調査を通じた状況把握を継続的に行うことに加え、千葉県在宅医療・訪問介護職員カスハラ相談センターに寄せられた相談事例の収集、分析を行うなど、より詳細な実態の把握に努め、相談事例の共有や対応方法等についての研修を実施することで、在宅医療や訪問介護の現場を支える職員の安全確保を図ってまいります。

 次に、認知症等の人を介護する現場でのカスタマーハラスメントに関する御質問ですが、介護現場においては、認知症等の症状に起因して利用者からの暴言や暴力が行われる場合があり、こうした言動を一律にハラスメントとして捉えるのではなく、介護事業所は医師やケアマネジャーなど多職種と協働しつつ、医学的な知見に基づき対応することが重要です。県では、かかりつけ医や介護職員などを対象に、認知症の専門的な知識やケアの技術を習得するための研修を行うほか、これら専門職が互いに連携を深めるための研修も行うなど、多職種協働による認知症ケアの推進に取り組んでいます。一方、利用者からの暴言や暴力が認知症等に起因する場合であっても、職員の安全に十分配慮する必要があり、事業所においては、サービス継続の可否や対応の在り方について判断に苦慮するケースがあることから、弁護士による法律相談窓口を設置するなど、事業所への支援を行っています。

 次に、若年性認知症の人の就労継続や社会参加についての御質問ですが、若年性認知症は現役世代である65歳未満で発症することから、認知機能が低下しても専門家による適切な支援を受けつつ、本人の意欲や能力に応じた就労継続や社会参加の機会の確保を進めることが重要です。このため、県では若年性認知症の相談窓口を設置し、コーディネーターが本人やその家族、雇用する企業などからの相談に応じるほか、医療、福祉、労働などの関係者による自立支援ネットワーク会議を開催し、本人の就労継続や社会参加を支援しています。また、就労継続が困難となった場合であっても、若年性認知症の人が社会とつながり続けられるよう、本人やその家族等が定期的に集い、ボランティア等の地域活動につなげる場を設けており、今後も若年性認知症の人の意思を尊重しながら、本人が希望を持って暮らし続けられるよう支援してまいります。

 次に、認知症の人やその家族が悩みなどを共有できる場についての御質問ですが、認知症の人やその家族同士が認知症に関する悩みや体験を共有し支え合うことは、不安を軽減し、前向きに暮らしていく上で重要と考えています。県では、認知症の人やその家族が気軽に情報交換や相談できる交流会を実施しているほか、認知症カフェやピアサポート活動等の普及を支援する認知症地域支援推進員を育成し、市町村への配置を促すなど、当事者同士の交流の場の創出に取り組んでいます。また、認知症の人本人をちばオレンジ大使として委嘱し、これら交流の場などに派遣しており、認知症になっても生き生きと活動する姿や自身の体験を発信することで、当事者の活動意欲を高めるなど、今後も認知症の人やその家族が自分らしく希望を持って暮らし続けられるよう取り組んでまいります。

 最後に、認知症予防を推進するための取組についての御質問ですが、認知症は誰もがなり得るものであり、その発症を遅らせる、または発症しても進行を緩やかにする認知症予防が重要とされています。認知症は人との交流や適度な運動、生活習慣の改善が予防につながると示唆されていることから、県では、市町村と連携し、高齢者が趣味やスポーツを通じて交流する通いの場の設置を進めており、運動指導、口腔機能の向上や低栄養の予防などに関する専門職の通いの場への参画を促す研修も実施しています。また、本人や家族等が認知症の初期症状に気づくための認知症チェックリストを作成し、県民への普及を図るとともに、高齢者が日頃受診しているかかりつけ医や歯科医師などの医療従事者に認知症の対応についての研修を実施し、早期に支援につなげるなど、引き続き認知症予防の推進を図ってまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 教育長杉野可愛君。

 (説明者杉野可愛君登壇)

○説明者(杉野可愛君) まず、教職員による性暴力事案の根絶に向けた取組についての御質問ですが、県教育委員会では、性暴力等の根絶に向けて、これまで教職員の服務に関するガイドラインや不祥事の未然防止に係るチェックシートを作成するとともに、弁護士や公認心理師等の知見を生かした研修等の充実を図るなど、教職員の意識改革に努めてまいりました。加えて、令和7年度末に不祥事防止対策有識者会議からいただいた提言では、学校という環境の構造的リスクへの対策が重要と示されたことから、その内容も踏まえ、さらなる実効的な対策に取り組んでまいります。

 次に、日本版DBSによる犯罪事実確認の準備状況についての御質問ですが、日本版DBSにおける犯罪事実確認は、国のシステムを通じて行うことになっており、現在、こども家庭庁が関連システムを開発しているところです。県教育委員会では、法律で犯罪事実の確認が義務づけられている教員以外の職種であっても、業務内容によっては確認の対象となることから、国のガイドラインを基に対象となる職種を精査するなど、新制度の導入に向けた準備を進めているところです。引き続き国の動向を注視し、児童生徒性暴力を防ぐ措置を適切に講じることができるよう、滞りなく準備を進めてまいります。

 次に、部活動の地域展開における犯罪歴確認体制についての御質問ですが、国の部活動改革に関するガイドラインでは、地域クラブ活動の認定要件として、適切な指導体制を確保することが示されています。現在、県教育委員会が運用し情報提供している人材バンクちばクラサポでは、新規登録時に犯罪歴がないことなどを申告する項目を設定するなど、確認体制を整備しています。日本版DBSによる犯罪事実確認の仕組みの導入後は、ちばクラサポにおいて犯罪事実の確認申請に同意する項目を追加するなど、制度との整合性が図れるよう検討を進めてまいります。

 最後に、児童生徒が被害を受けた場合の対応についての御質問ですが、県教育委員会では、事案の早期発見に向け、定期的なアンケートやわいせつセクハラ相談窓口、子どもと親のサポートセンター等での教育相談に加え、SNSでも対応するなど、被害を訴えやすい体制の整備に努めています。また、事案を把握した際には、児童生徒の安全確保を最優先とし、関係職員との接触を遮断するとともに、県教育委員会への速やかな報告を求め、必要に応じて警察や児童相談所等と連携し、適切に対応することとしております。さらに、スクールカウンセラー等を学校に派遣し具体的な助言を行うとともに、必要に応じて被害者支援に係る専門機関と連携しながら、心理的ケアの充実を図っているところです。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 県土整備部長四童子隆君。

 (説明者四童子隆君登壇)

○説明者(四童子隆君) 新湾岸道路に関する御質問ですが、新湾岸道路は湾岸地域の渋滞解消や防災力の強化はもとより、第2の開港を迎える成田空港のアクセスを高速化し、我が国の国際競争力の強化や生産性の向上に資する大変重要な道路です。県では、国や沿線市と連携し、昨年5月に示された複数の概略ルートや構造案に対し、千葉市美浜区役所を含む湾岸地域の27か所で、オープンハウスやパネル展等のコミュニケーション活動を実施し、約9,400件の御意見をいただいたところです。引き続き関係者との合意形成に努め、新湾岸道路が新時代にふさわしい明るい未来を描ける道路となるよう、計画の早期具体化に向け、積極的に取り組んでまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 都市整備局長増田幸政君。

 (説明者増田幸政君登壇)

○説明者(増田幸政君) JFA夢フィールドの利用状況についての御質問ですが、令和2年6月に供用を開始したJFA夢フィールドには、サッカーピッチ4面、フットサルアリーナに加え、クラブハウスやスポーツスパ等の施設が設置されています。令和6年度におけるこれらの施設の主な利用状況は、サッカー日本代表のトレーニングキャンプや、県内の中学生、高校生などの大会のほか、児童向けにサッカー場の芝生を開放するなど、スポーツスパも含め約66万人の利用があったと日本サッカー協会から報告を受けています。引き続き協会や関係機関と連携し、公園の活性化に努めてまいります。

 次に、マリンスタジアムについての御質問ですが、幕張海浜公園内に設置されているマリンスタジアムは、千葉市がスポーツレクリエーションの振興を図るため、県から都市公園法に基づく許可を受けて設置したものであり、平成2年から管理運営が行われているところです。マリンスタジアムの移転に伴う現有施設の取扱いについては、市から具体的な協議を受けていませんが、これまでの設置の経緯や市の意向等を踏まえつつ、幕張新都心における本公園の役割や、広域公園としての機能等も考慮し、総合的に検討していく必要があると考えています。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 企業局長横山尚典君。

 (説明者横山尚典君登壇)

○説明者(横山尚典君) 幕張ベイタウンにおける土地貸付契約についての御質問ですが、幕張ベイタウンについては、平成5年以降、20年間にわたり旧企業庁から土地を借り受けた民間住宅事業者が建物を建設し、分譲する形でまちづくりを進めてまいりました。令和6年度に6つの街区において初めて30年間の土地貸付契約が満了となったことから、事業者との契約を更新したところであり、令和7年度も4つの街区で更新手続を行いました。更新に当たりましては、事業者と十分に協議を重ねるとともに、住民の方々にも契約内容を説明するなど、丁寧に対応してきたところであり、令和8年度に更新予定の3つの街区においても、これまでと同様に適切に対応してまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 警察本部長青山彩子君。

 (説明者青山彩子君登壇)

○説明者(青山彩子君) 私からは横断歩道などの道路標示の維持管理への取組についてお答えいたします。

 横断歩道をはじめとする道路標示の補修に当たっては、標示の摩耗の進行度合いが車両の交通量等の道路環境に依存し、場所によって大きく異なるため、警察官による確認や住民の皆様からの情報提供等により摩耗状況を把握し、必要性の高い箇所から順次補修を進めております。一方、小学校の統廃合などにより交通環境が変化し、設置当時に比べ必要性が低下したと認められる交通規制については、地元住民の皆様からの意見等を踏まえ、実態に即した交通規制の解除や変更を行うこととしております。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 鷲見隆仁君。

○鷲見隆仁君 知事をはじめ執行部の皆様、御答弁ありがとうございました。2回目の質問と要望をさせていただきます。

 まず、新たな地域医療構想の策定について要望します。新たな地域医療構想は、今後の本県医療提供体制の設計図となる重要な計画であります。県立病院の経営改革と政策医療の重点化、そして中小病院、有床診療所への支援を充実させ、県民誰もが安心して質の高い医療を受けられる千葉県の実現に向けて、引き続き強力に取り組んでいただくよう要望いたします。

 次に、原油由来の医療資材の不足について要望します。県が現場と国とをつなぐ役割を果たしていることが確認できましたが、現場の実態に即してきめ細かく手を打てるのは、ほかならぬ千葉県であります。県内の供給、在庫の実態把握を医師会、歯科医師会や看護・介護団体等と継続的に共有していただきたい。また、こうした供給途絶リスクは今後も繰り返し起こり得る危機であり、平時からの備蓄や危機発生時の県内融通調整の枠組みを検討していただきたい。医療用手袋の1枚に県民の命がかかっております。県民の命を守る最前線の責任者として、主体的に行動していただくよう強く要望いたします。

 次に、医療・介護現場におけるカスタマーハラスメント対策について要望します。カスハラ対策は働く人の尊厳を守ると同時に、本県の医療、介護の人材確保・定着に直結する重要な施策であります。相談窓口で受け付けた事例の収集と分析を進めるとともに、現場に寄り添った支援を引き続き強化していただきたい。また、千葉県独自のカスタマーハラスメント防止条例の制定についても、検討協議会の設置など具体的な一歩を踏み出していただくよう重ねて要望いたします。

 次に、帯状疱疹ワクチン接種の推進について要望します。帯状疱疹ワクチンについて、様々な周知、広報を実施するなど、接種の拡大につなげる取組が、結果として医療費の削減にも寄与するものと考えております。より多くの県民が接種の機会を得られるよう、引き続き各市町村に事業の実施や周知、広報の実施を働きかけるとともに、より幅広く関係団体等に周知を依頼するなど、効果的な広報を実施するよう要望いたします。

 次に、歯科保健医療の推進について要望と再質問がございます。歯と口腔の健康が全身の健康、そして認知症予防にまでつながるという認識を県民全体に広め、生涯を通じた歯科保健の推進に県を挙げて取り組んでいただくよう要望いたします。

 また、歯科衛生士、歯科技工士の確保についても、各職能団体との連携を一層密にし、人材の確保、育成に全力を挙げていただくよう要望いたします。

 要介護者や障害者への訪問歯科診療については地域間格差が生じており、県の支援が必要と考えます。

 そこで再質問します。要介護者や障害者への訪問歯科診療を推進するため、県としてどのように取り組んでいるのか。

 次に、教職員等による性犯罪の根絶と日本版DBSへの対応について要望します。子供たちの安全を守ることは、私たち大人全員の責務であります。第1に、採用時、異動時における過去の性犯罪歴の徹底的な確認体制の構築、すなわち日本版DBSの最大限の活用です。第2に、教室、相談室のガラス窓の設置とか防犯カメラの適切な活用など、学校現場における密室性の排除、すなわち学校という環境の構造的リスクへの対策です。お願いします。第3に、教職員と児童生徒の個人的なSNS連絡のやり取りの原則禁止のルールの徹底をお願いします。第4に、子供たちが安心して相談できる独立した第三者機関による相談窓口の設置もお願いします。

 我が会派はこうした取組を盛り込んだ性犯罪根絶条例の制定に向けて、会派一丸となって頑張って取り組んでまいりますので、ぜひとも執行部におかれましても、本問題に、子供たちを守るためにも全庁を挙げて全力で取り組んでいただくよう強く要望いたします。

 次に、認知症施策推進計画と共生社会の実現について再質問いたします。認知症施策推進計画については、新しい認知症観を踏まえ、当事者の意見を伺いながら次期高齢者保健福祉計画と一体的に策定を進めるとの方針、若年性認知症の方への自立支援ネットワーク会議、ちばオレンジ大使による本人発信の促進、そして通いの場の支援や認知症チェックリストを活用した早期発見など、多角的な施策が答弁から示されました。また、本日は議長の許しを得て、議員の皆様の机上にも参考資料としてチェックリストを置きましたので、ぜひともこの機会に試していただければと思います。

 認知症になっても自分らしく暮らせる千葉県、認知症の人が社会の一員として活躍できる千葉県を県民総ぐるみでつくり上げていく必要があります。

 そこで伺います。認知症の方が適切な治療やケアが受けられるよう、県はかかりつけ医や地域包括支援センターなど、地域の関係機関同士の連携体制の構築にどう取り組んでいるのか。

 次に、幕張新都心のまちづくりについて要望します。幕張新都心のまちづくりに関しては、市が中心となって行っているとはいえ、一方で、県の顔とも言えるエリアであることも踏まえると、県の関与も大変重要です。特に新湾岸道路やJFA夢フィールドの活性化は、将来の幕張新都心のまちづくりにも大きく影響を与えるものと認識しており、そうしたまちづくりに寄与するという視点も忘れずに取り組んでいただくよう要望します。

 また、ZOZOマリンスタジアムの移転に関して要望いたします。ここで1つ参考となる先行事例を申し上げます。名古屋市のナゴヤ球場は、中日ドラゴンズの1軍本拠地でありましたが、平成9年のナゴヤドーム移転後、完全解体されることなく段階的な減築を経て、収容人員を最終的に5,000人にまで縮小しつつ、2軍の公式戦、社会人野球、市民開放の場として、約30年にわたり現役の野球場として活用され続けております。また、川崎市の川崎球場も、千葉ロッテの前身であるロッテオリオンズの千葉移転後は、高校野球神奈川県大会などアマチュア野球で約8年間継続使用されたそうです。本日は、机上に私が勝手ながらAIで減築しましたZOZOマリンスタジアムのイメージ図を配付しておりますので、皆さん見ていただきたいと思います。

 こうした事例を踏まえまして、ZOZOマリンスタジアムにおきましても減築等をして、ぜひとも県民の方々の様々な思い出のあるこのZOZOマリンスタジアムを、本県のアマチュアスポーツ施設として活用することについて、千葉市などから要望があった際には、県として積極的に協議に応じていただきたいと思います。県民の思い出を単なるモニュメントとしてではなくて、現役のスポーツ施設として未来へ継承する選択肢を、千葉市等関係団体との丁寧な協議を通じて、真剣に御検討いただくよう強く要望いたします。

 最後に、道路標示の維持管理について要望します。道路標示については、一律に補修するだけではなく、道路環境等の変化に合わせ、必要性についても随時見直しを行ってもらえているということが分かり安心しました。今後も補修すべき横断歩道などが滞りなく補修され、道路標示の維持管理が適正になされるよう、引き続き計画的に進めていただくよう要望します。

 以上で2回目を終わります。

○議長(武田正光君) 保健医療担当部長山口敏弘君。

○説明者(山口敏弘君) 訪問歯科診療についての御質問ですが、県では、訪問歯科診療機関の増加を図るため、歯科医師に対し訪問歯科診療に係る研修会を開催するほか、診療機器の無償貸出しや購入費用の助成なども実施しているところであり、引き続き要介護者や障害者の方も含め、必要とする県民が在宅において歯科診療を受けられる環境の整備に努めてまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 健康福祉部長岡田慎太郎君。

○説明者(岡田慎太郎君) 認知症に関する関係機関の連携体制についての御質問ですが、県では認知症支援の拠点として認知症疾患医療センターを2次医療圏ごとに設置するとともに、各センターでは地域の医療・介護機関などで構成される協議会を設置し、地域の連携体制の確保を図っています。また、地域の医療・介護連携の推進役となる認知症サポート医を養成するとともに、多職種協働を円滑にするための研修を実施するなど、人材育成にも取り組んでいます。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 鷲見隆仁君。

○鷲見隆仁君 再質問への御答弁をありがとうございました。それでは、3回目は要望をさせていただきます。

 要介護者や障害者への訪問歯科診療については、県として、その実態把握に努め、どの地域にお住まいの方も在宅で歯科診療を受けられる環境の整備を進めていただくよう要望いたします。

 認知症施策推進計画と共生社会の実現について、共生社会の実現の理念を認知症施策においても具現化し、認知症の方が地域で安心して暮らせるよう、引き続き関係機関の連携体制の構築に取り組んでいただくよう要望いたします。

 最後に、本日取り上げました各テーマは、いずれも県民の命、健康、尊厳、思い出、そして未来に直結する最重要課題であります。知事をはじめ執行部の皆様におかれましては、誠実かつ具体的な御答弁を通じて、千葉県政の進むべき道筋をどうか県民の皆様に明確にお示しいただきたいと存じます。私自身も1期目の最終年として、県民の皆様からお預かりした信託に応えてまいることをお誓い申し上げ、私の一般質問といたします。皆様、御清聴ありがとうございました。

○議長(武田正光君) 暫時休憩します。

 午前11時35分休憩

       

 午後1時0分開議

○副議長(三沢 智君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 引き続き質疑並びに一般質問を行います。通告順により栗原直也君。

 (栗原直也君登壇、拍手)

○栗原直也君 四街道市選出の栗原直也です。ただいまより通告に従いまして質問をさせていただきます。

 まず1点目、都市政策について伺います。

 今日の我が国における政策課題の多くが、急速な人口減少と少子高齢化に起因するもので、子育てや医療、介護などの福祉政策、さらにはまちづくりやインフラなどの都市政策ばかりか、物流や産業政策に至るまで多岐にわたります。この人口減少に基づく課題については、これまで度々県議会でも取り上げられ、この6月議会でも何人もの議員の方々から質問されています。昨年の国勢調査に基づく本県の人口速報値では、県内人口が約625万人と、大正9年の国勢調査以来初めて前回より2万5,000人以上減少するとともに、一昨年に公表された経済界の民間組織である人口戦略会議の報告からは、県内54市町村の約40%に当たる22市町が消滅可能性自治体と指摘されています。

 このような人口減少の進む自治体では、駅周辺ばかりか、商業や公共施設などの都市機能が集積する中心市街地での衰退から始まり、低密度な市街地が拡散するスポンジ化現象や、モータリゼーションによるスプロール化現象も顕著となります。さらには人口減少による自治体財政の悪化から、老朽化した社会インフラの維持管理も難しくなり、住環境の悪化や公共交通の不便さから、さらなる人口流出が続くという悪循環を迎えます。

 これらのことから、国は、持続可能な都市づくりを目指すコンパクトシティー構想を打ち出し、平成26年には都市再生特別措置法を改正し、国の基本方針として積極的に推進してきました。その内容は、居住ばかりか、医療、福祉、商業施設などの都市機能を都市中心部に集約し、公共交通を軸とした内部や近隣都市との交通ネットワーク化を図るもので、その中心となるものが立地適正化計画です。国の公表資料からは、県内では17市町村が策定し、さらに9市町で作成中であるものの、依然として県内の半数近くの自治体では計画が進まず、早急な計画の策定が求められています。その際に、立地適正化計画に基づく効果をどのように評価、検証し、新たな計画に反映させていくかが求められます。

 そこで伺います。コンパクトシティー構想の実現に向けて、立地適正化計画の改定にどのように取り組んでいくのか。

 次に、都市計画について伺います。

 日本の都市計画は、欧米と同様に地域を特定のエリアに区切りながら、住居、商業、工業などの建築規制を行うゾーニング方式を採用することで、都市における土地の乱開発を防止しています。そのための法律として、国が都市計画法を定め、都道府県がそのエリア指定を行うことにより、都市計画区域内の住宅建築を可能とする市街化区域と、原則として制限する市街化調整区域に区域区分するものです。さらに、市街化区域に13の用途地域を設けて、無秩序な建物の建築を防止しています。ところが、この都市計画制度には、いわゆる連檐制度と呼ばれる例外措置が設けられており、平成12年の既存宅地制度の廃止に伴う都市計画法第34条第11号の制定により、各自治体が具体的な区域や要件を条例で定めることで、市街化調整区域での住宅の建築を認めています。

 この都市計画法の改正に伴う連檐制度の課題と整合性については、一昨年の議会でも質問させていただくとともに、市町村の意見を丁寧に酌み取りながら、地域住民に寄り添った制度の運用を要望させていただきました。今回はこのコンパクトシティー構想の観点と、開発圧力を受けながらも財政基盤の弱い自治体の立場より伺います。

 開発許可権限を有する市町村では、連檐制度をどのように運用しているのか。

 次に、2点目、産業政策について伺います。

 成田空港の第2の開港と呼ばれる空港の機能強化と拡張の効果を、空港のみならず周辺地域に広げることを目指すNRT(ナリタ)エアポートシティ構想は、千葉県の今後の産業政策の中核を担っていくものと考えます。そこでは航空機発着枠の拡大とともに滑走路の新設や延伸、さらには滑走路運用時間の延長やターミナルの統合により、旅客数や貨物取扱量の増大ばかりか、空港での大幅な雇用増加が見込まれ、県内全体でも産業集積による雇用の増加や地域産業の拡大などの経済効果が期待されます。また、国は地域未来戦略において、17分野での戦略産業クラスター計画を策定し、県も県地域産業成長プランの原案を発表して、空港周辺地域での航空宇宙産業をはじめとした5分野での産業クラスターの形成、拡大を目指しています。とりわけ国の産業クラスター計画の素案では、関東圏で唯一、成田空港周辺での航空機の整備、修理、保守のいわゆるMRO産業が位置づけられたことから、その産業クラスターの形成、拡大が期待され、圏央道の年度内開通による物流機能の強化と相まって、さらなる効果が期待されます。

 そこで伺います。空港の拡張事業や圏央道の県内区間開通を踏まえ、エアポートシティ構想に基づく産業拠点の形成にどう取り組んでいくのか。

 次に、空港の機能強化と拡張が空港の周辺住民や近隣市町村にどのような影響と経済効果をもたらすかについてですが、第2の開港として3本目の滑走路の新設と空港面積の倍増ばかりか、航空機の年間発着枠の拡大と滑走路運用の時間延長とにより、これまでの午前6時から午前零時までの航空機騒音が、その前後合わせて1時間半にわたり継続されることになります。また、滑走路別に異なる運用時間を採用するスライド運用により、7時間の静穏時間が確保されるとはいえ、B滑走路に近接して居住する住民にとっては一層の騒音による影響が予想されるとともに、空港飛行コースの直下に居住する市町村住民の健康への影響も懸念されることから、住宅等の防音工事などを確実に実施していくことが、空港と地域との共生を図る上では重要と考えます。さらに、空港周辺の航空機通過エリアに位置する市町村においては、どの程度の雇用や経済への波及効果が得られるのか未知数であるばかりか、1978年の空港開港以来、度々滑走路の拡張や航空機発着枠の拡大が続く中、その都度、近隣市町村では雇用の拡大や経済効果が期待されながらも、空港立地市以外の多くの関係市町では、人口減少に歯止めがかからない状況にあります。

 そこで伺います。騒音対策による成田空港周辺地域との共生と、経済効果の波及による共栄に向けて、どう取り組んでいくのか。

 次に、3点目の質問として環境政策について伺います。

 県では、一般廃棄物処理長期広域化・集約化計画の骨子案をまとめ、本年度末をめどに策定、公表する予定です。この計画では、ごみ処理の広域化、集約化の必要性として、急速に進む人口減少や持続可能な適正処理の確保などが掲げられるとともに、その効果にはごみ処理事業経費である施設建設費や維持管理費の削減ばかりか、人材の確保と技術の承継などが挙げられています。また、この計画期間の終了する令和32年の推定人口を、現状の1割減となる約569万人と見込み、ごみ処理量も1割から3割減少するものと想定されています。さらに、この計画では、県内市町村や組合を広域の3ブロックに区割りするとともに、広域化に求められる収集運搬距離や将来の焼却施設の規模として、原則半径30キロメートルから50キロメートル圏内での日量300トンまたは600トンの処理能力を目安としています。既に県内のごみ処理広域化の取組は多くの地域で進行しているものの、各自治体の施設稼働時期にばらつきがあり、必ずしもブロック協議会を通した合意形成が順調に進むとは限らず、地域によっては難航するケースも散見されます。

 そこで伺います。ごみ処理の広域化に伴う自治体間の合意形成にどのように取り組んでいるのか。

 次に、広域化の目安となる焼却施設の将来規模は、処理能力で1日300トンまたは600トンと示されており、人口規模の大きな第1ブロックでは、単独でも300トンを超える処理能力を持つ自治体や組合が多いものの、第2ブロックや第3ブロックでは、千葉市や市原市と一部組合を除くと、単独での広域化の目安となる焼却能力に届く自治体は極めて限定的であり、少なくとも4か所以上の自治体や組合による広域化が必要と考えます。既に広域化の取組は各ブロックで数多く進行しており、その中には広域化の目安となる日量300トンに大きく届かない広域化の取組も見受けられます。

 そこで伺います。ごみ焼却施設の処理能力が日量300トンに届かない広域化の取組に対してどう考えているのか。

 続いて4点目、共生社会について伺います。

 国では、本年1月に外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策を公表しました。この新たな総合的対応策は、国民の安全・安心のための取組として、既存のルールの遵守や各種制度の適正化といった秩序の観点を強く打ち出すとともに、外国人との共生社会の実現に向けたロードマップの作成や、共生のための総合的対応策の必要性も示しています。また、この総合的対応策には、外国人が日本社会に円滑に適応するための取組として、外国人のライフステージやライフサイクルに応じた支援の必要性を示し、乳幼児期から学童期、壮年期、高齢期に至るまでの支援の取組が示されています。国では、これまで一貫して移民政策を採用しないとの方針の下に、あくまでも少子高齢化による深刻な人手不足の解消や、高度人材の獲得を目的として外国人の受入れを拡大してきました。しかし、既に昨年の在留外国人の総数は410万人を超え、総人口に占める割合も3.3%を超えており、これまでの必要性に合わせた外国人への個別で断片的な支援策から、総合的で一体となった支援の取組が求められています。

 そこで伺います。外国人のライフステージに応じた支援態勢をどのようにして確立していくか。

 次に、本年5月に文科省が公表した公立の小中高等学校等における日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等についての調査結果からは、日本語指導が必要な公立学校の児童生徒が、前回調査より1万5,636人増加した8万4,759人となり、そのうち外国籍の児童生徒は7万3,313人と、前回調査より1万5,595人増加しています。この外国籍の児童生徒の増加率は、9年間で約2倍という急激な増加を示しており、本県でも4,394人と全国で7番目に多い状況です。また、この報告書からは、日本語指導が必要な高校生等の進路状況として、高校での中退率が6.4%を示し、令和5年度調査での全高校生の中退率である1.1%と比較すると数倍高いばかりか、大学進学率においては、全高校生徒の75%に対して41.2%を示すとともに、就職者における非正規就職率は全高校生等の6.5%に対して49.6%と極めて高い数値を示しています。これらの調査結果から、日本語指導が必要な高校生等の進路や就職の状況が非常に厳しい状況に置かれていることが分かります。

 そこで伺います。県立高校における日本語指導が必要な生徒の進学や就職に対する支援の状況はどうか。

 最後に、5点目に地域課題について伺います。

 四街道市内を南北に縦断する県道66号浜野四街道長沼線は、千葉市中央区浜野町より四街道市内を経て千葉市稲毛区長沼町に至る全長29キロメートル余りの主要地方道です。ところが、そのうちの四街道市吉岡交差点から鷹の台の東京情報大学交差点までの約1.6キロメートルのバイパス区間が、昭和62年の事業着手以来40年近く経過しながらも、いまだ未開通の状態にあります。その理由として、道路予定地内にある共同墓地の権利承継が挙げられ、僅か十数人の墓地相続人が、今日では数百人に及ぶことから、道路用地の取得に困難な状況が継続しています。このバイパス道路は、地域の中学生の通学路として非常に必要性が高いばかりか、四街道市の都市計画でも産業用地エリアに隣接する重要な位置づけを持つ道路であり、多くの関係者にとっても一日も早い開通が望まれています。

 そこで伺います。県道浜野四街道長沼線バイパスの進捗状況はどうか。

 以上で1回目の質問を終わらせていただきます。御答弁のほど、よろしくお願いいたします。(拍手)

○副議長(三沢 智君) 栗原直也君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事熊谷俊人君。

 (知事熊谷俊人君登壇)

○知事(熊谷俊人君) 栗原直也議員の御質問にお答えいたします。

 まず、産業政策についてお答えいたします。

 成田空港と地域の共生、共栄に向けた取組についての御質問ですが、空港と地域の共生、共栄の実現には、地域住民の生活環境の保全を図るための騒音対策をしっかりと講じた上で、拡張事業の効果を空港のみならず周辺地域に広げるため、地域を支える人材から選ばれる地域づくりを進めることが重要です。このため、県として関係市町や空港会社とともに財団を設立し、騒音対策エリアの拡大や寝室への内窓設置など、空港会社が法に基づき実施する以上のきめ細やかな対策を行うことにより、地域住民の生活環境の保全に最大限努めています。また、現在、空港周辺9市町には約4万人の空港内従業員数のうち約半数が居住していますが、拡張後の成田空港や空港を核とする新たな産業拠点を支える人材から選ばれる地域としていくため、地域公共交通ネットワークに係る検討や地域ブランディングなどの取組を推進しているところです。今後も周辺市町や空港会社、民間企業などの関係機関と連携をしながら、空港と地域の共生、共栄の実現に向けた取組を推進してまいります。

 次に、環境政策についてお答えいたします。

 ごみ処理の広域化に伴う合意形成についての御質問ですが、市町村等のごみ処理においては、人口減少による廃棄物処理を担う人材の不足や、老朽化したごみ処理施設の維持管理や更新コストの増大といった課題が生じていることから、県としては持続可能な処理体制の確保のため、広域化に取り組む必要があると認識をしています。このため、今年度末の長期広域化等計画の策定に向け、県内市町村を3ブロックに分けた協議会等において、広域化に向けた協議、検討を進めています。また、必要に応じて市町村間の協議の場を設け、広域化に関する課題などを丁寧に聞き取るとともに、想定される広域化の枠組みにおけるトータルコストを提示するなど、市町村間の合意形成に向けた調整を積極的に進めてまいります。

 私からは以上でございます。他の質問につきましては担当部局長からお答えいたします。

○副議長(三沢 智君) 都市整備局長増田幸政君。

 (説明者増田幸政君登壇)

○説明者(増田幸政君) 立地適正化計画の改定についての御質問ですが、人口減少や高齢化など市町村が抱える課題へ対応するためには、住宅や医療、福祉、商業などの都市機能を集約するコンパクトシティーの実現が重要であると認識しています。県では、この実現に向け、市町村が行う立地適正化計画の策定を促進するとともに、変化する社会経済情勢に対応するため、おおむね5年ごとに分析評価を行い、必要に応じて改定するよう市町村に働きかけているところです。現在、策定から5年以上経過した9市町において計画の改定が進められており、今後も持続可能なまちづくりが進むよう、国の最新情報の周知や必要な助言などにより、市町村を支援してまいります。

 次に、市町村の連檐制度についての御質問ですが、都市計画法における連檐制度は、開発行為が原則禁止されている市街化調整区域において、市街化区域と一体的な日常生活圏を構成し、おおむね50戸以上の建築物が連檐している地域については、開発行為の許可基準を条例に定めることにより許可対象とすることができる制度です。市町村への開発許可の権限移譲については、地元市町村からの要望を踏まえ、これまでに17市へ移譲しており、これらの市では、都市計画法で定める基準に準じて連檐制度に係る建築物の戸数の基準を定めるなど、開発許可に関する条例を整備し、地域の実情に応じた制度の運用が図られているところです。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 総合企画部長三神彰君。

 (説明者三神 彰君登壇)

○説明者(三神 彰君) まず、エアポートシティ構想に基づく産業拠点形成についての御質問ですが、県としては、成田空港の拡張事業や圏央道をはじめとする広域道路ネットワークの整備、進展を好機と捉え、空港を起点とする、人、物の流れの拡大を、我が国の産業競争力の強化と本県経済の活性化につなげていくことが重要と認識しています。このため、地域未来投資促進法に基づく基本計画において、空港周辺地域で航空宇宙産業や物流など6つの産業の集積を目指すことを打ち出すとともに、エアポートシティ構想において、空港周辺の土地利用の方向性をゾーニングとして示し、空港至近のエアポートエリアでは、国際的な産業拠点の形成を目指すこととしています。今後も空港周辺での産業拠点形成に向け、航空機産業をはじめとする企業へのアプローチや、産業拠点形成に必要となる産業用地の確保に向けた取組を進めるとともに、広域道路ネットワークを生かし、空港の拡張事業の効果をより広域に広げてまいります。

 次に、外国人県民の支援体制に関する御質問ですが、県では外国人県民が増加する中、国籍や文化的背景にかかわらず、誰もが安心して暮らし、地域社会の一員として活躍できる環境を整備することが重要であると認識しています。このため、千葉県外国人活躍・多文化共生推進プランに基づき、外国人児童生徒への日本語学習指導や留学生の就労支援、成人を対象とした地域日本語教育など年代に応じた取組を実施しているほか、多言語による相談対応や生活情報の発信などについては、全ての年代を対象に実施しているところです。引き続き総合的対応策を取りまとめた国の動向を注視しつつ、ライフステージを意識しながら、市町村や関係機関としっかり連携し、外国人県民が適時適切な支援を受けられるよう取り組んでまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 環境生活部長寺本孝君。

 (説明者寺本 孝君登壇)

○説明者(寺本 孝君) ごみ焼却施設の広域化に関する御質問ですが、県としては施設の更新コストの削減やエネルギー回収効率の向上といった観点から、更新後の施設は一定規模以上の処理能力を有することが望ましいと考えており、広域化の枠組みの検討に当たっては、国からスケールメリットが得られると示されている日量300トン以上を目安としています。このため、現時点で協議が行われている広域化の枠組みが日量300トンに届かない場合にあっては、市町村から地域の実情などを丁寧に聞き取りながら、施設の更新時期が近い他の市町村との協議を働きかけるなど、県が主体となって広域化の議論が進むよう取り組んでまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 教育長杉野可愛君。

 (説明者杉野可愛君登壇)

○説明者(杉野可愛君) 日本語指導が必要な生徒の進学や就職についての御質問ですが、県立高校では、日本語指導が必要な生徒が希望する進路を実現できるよう、求人票や進学のための募集要項等を分かりやすく説明するなどの支援に加え、進学や就職に必要な日本語の習得を促す支援を行っています。また、これに加え、生徒の状況を個々に把握した上で、企業見学時に教員が同行し、企業と生徒の円滑な意思疎通を図るほか、学校独自に設定した授業等を通して日本語の資格取得を促す取組を行っている学校もあります。県教育委員会では、こうした学校の好事例を他の県立高校にも周知しながら、日本語指導が必要な生徒に対する進路指導上の支援の充実を図ってまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 県土整備部長四童子隆君。

 (説明者四童子隆君登壇)

○説明者(四童子隆君) 県道浜野四街道長沼線バイパスについての御質問ですが、当該路線の現道は狭隘で屈曲した区間があることから、安全で円滑な交通を確保するため、谷当交差点から国道51号までの1.6キロメートル区間についてバイパスを整備しています。用地取得率は約8割となっており、現在、残る用地にある権利者多数の共同墓地の移設に向けて、四街道市と連携しながら、地元関係者と協議を行っているところです。引き続き地元の皆様の御理解と御協力をいただきながら、早期の用地取得に努め、事業を推進してまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 栗原直也君。

○栗原直也君 知事をはじめ執行部の皆様の御答弁ありがとうございました。では、2回目の質問と要望をさせていただきます。

 まず、1点目の都市政策について質問いたします。コンパクトシティー構想の中核となる立地適正化計画は、これまでの人口増加に伴う都市の拡大を前提とした都市計画とは異なり、人口減少を前提として都市機能を計画的に集約することから、将来的なインフラ投資を大きく抑えて都市の持続可能性を高めるものです。ところが、前述の連檐制度では、開発区域周辺での市街化を促進するおそれがないことを理由に市街化調整区域での開発を認めるもので、県でも無秩序な開発を抑制し、周辺環境との調和を図ることで都市近郊エリアでの住宅建設を可能としています。このように都市の経営資源を効率化し、市街地の拡大を抑制しながらコンパクトな都市づくりを目指す立地適正化計画と、例外措置とはいえ郊外での数十戸単位での住宅建設を可能とする連檐制度とでは、都市政策の方向性に大きな矛盾を引き起こすものと考えます。このことから、大都市近郊の開発圧力の強い市町村では、地域の意思や実情を都市政策に直接反映させていくために、県からの開発権限の移譲を進めています。

 そこで伺います。開発許可権限を市町村へ移譲するに当たり、県はどのような支援を行っているのか。

 2点目、産業政策について要望いたします。これまで、県は昭和58年に制定された幕張新都心、上総新研究開発都市、成田国際空港都市の3か所の都市構想を軸とした千葉新産業三角構想と、原油や鉄鋼などの素材産業が集積する京葉臨海コンビナートとを県産業政策の柱として、県産業の発展を進めてきました。今回、県から新たに成田空港周辺地域での航空宇宙産業など、県内各地での5分野の産業クラスターの形成を目指す千葉県地域産業成長プランが示されるとともに、成田空港第2の開港プロジェクトに必要とされる空港の機能強化を空港周辺地域全体で支えながら、共に経済成長を目指すNRT(ナリタ)エアポートシティ構想が示されたことで、県は将来的な成田空港周辺での経済効果を圏央道や広域幹線道路と連結させることにより、県内全域での経済成長と産業発展を目指しているものと考えます。

 ただ、確かにこれらの壮大な産業構想の実現から得られる経済効果は大変大きいものと推定されるものの、その実現には官民合わせて1兆円を超える投資が必要となるばかりか、その経済効果の享受には10年以上の歳月が求められます。また、大規模開発を伴うこの構想には、関係住民ばかりか多くの市町村住民への精神的な負担も求めざるを得ず、さらには、造成やインフラ整備などの先行投資が必要とされる市町村では、多大な財政負担から、社会保障関係予算に対する圧迫の懸念も捨て切れません。巨大な産業構想の実現には、常に光と影とが生じざるを得ず、今回の産業構想でも、地域住民や関係市町村における影の部分を十分に予見し、必要な対策を確実に進めながら、構想に取り組んでいただけるよう要望いたします。

 次、3点目、環境政策について要望いたします。県や国がごみ処理施設の広域化に日量300トンから600トンの処理能力を目安とする意味は、施設の大型化や高機能化によるCO2排出量の削減効果ばかりか、高騰する処理施設の建設費や管理費が自治体財政に及ぼす負担を懸念するとともに、売電能力を高めることで自治体のごみ処理行政の持続可能性を担保するためと思われます。これらのことからも、広域化の取組が日量300トン以上の処理能力に届くよう、県が積極的に自治体間での調整に入り、迅速な合意形成を促していただけることを要望いたします。

 4点目、共生社会について質問いたします。今日の急激に増加する日本語指導が必要な児童生徒への日本語指導の現場では、特別な配慮として、学校のクラスや放課後などで日本語指導を行うほかに、一般的な教科の一部を代替する特別の教育課程として、教員免許を持った教師による日本語指導が行われています。この特別の教育課程で指導を受けている高校生段階での生徒の割合は、特別な配慮を受けている生徒の僅か15.6%、また、この指導を実施している学校の割合も、同様の指導を行っている学校の13.1%と、それぞれ大変低いものとなっています。また、日本語指導の支援を行う外部人材である日本語指導補助者は全国でも8,706人、また、生徒の母語による学習や保護者とのやり取りや翻訳を担う母語支援員も、7,301人と極めて少ない状況にあります。国では、これら日本語指導担当教員の不足に向けた対策に、教員免許なしで働ける特別非常勤講師制度の活用を念頭に、日本語教育の専門家ら外部人材の積極的な活用を検討していることが新聞報道されています。

 そこで伺います。学校現場における支援の充実に向けて、民間支援団体との協力や連携についてどう考えているのか。

 5点目、地域課題について要望いたします。皆様のお手元にある配付資料を御覧ください。現在の県道66号浜野四街道長沼線は、道路の高低差が大きいばかりか、曲がりくねった箇所が多く、朝夕の通過車両も多いことから、交通事故の危険性から、市内鷹の台地区から旭中学校に通学する100名近くの生徒たちは、やむなく水路の入り組んだ危険な通学路を自転車で通学しています。また、このバイパス予定地に当たる墓地の地権者は、二十数年前には僅か数十名であったものが、今日では数百名に増加し、用地取得が遅れるごとに、さらなる地権者の増加が見込まれています。さらに、この道路の未開通は、都市計画に基づく地域の発展を大きく阻害するばかりか、企業用地の確保における県の経済政策にも影響するものと考えます。ぜひ県が本腰を入れて用地取得に向かい、バイパス道路の完成に取り組んでいただけるよう強く要望いたしまして、2回目の質問と要望を終わりにします。

○副議長(三沢 智君) 都市整備局長増田幸政君。

○説明者(増田幸政君) 開発許可権限を移譲するに当たっての県の支援についての御質問ですが、市町村への権限移譲に当たりましては、開発許可制度が円滑に運用できるよう、事務の進め方などに関する技術的支援のほか、県職員を派遣するなどの人的支援も併せて行っているところでございます。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 教育長杉野可愛君。

○説明者(杉野可愛君) 民間支援団体との協力等についての御質問ですが、県教育委員会では、民間支援団体等と連携し、県立学校への教育相談員の派遣や日本語指導の教材開発等に取り組んでおり、こうした取組が各学校の支援体制の充実につながることから、今後も連携を進めてまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 栗原直也君。

○栗原直也君 ありがとうございました。では、最後に2件、要望させていただきます。

 1点目の都市政策について、市町村への開発許可の権限移譲に当たり、県が職員の派遣などの支援を行っているとの御答弁には大変心強く、感謝いたします。ただ、大都市近郊の開発圧力の強い市町村では、早くから監視の目をくぐった違法建築が進んでおり、地域によっては数百件にも及ぶものです。このような市町村では、違法建築のパトロールや行政指導、是正命令などに要する職員や予算の観点から、権限移譲に踏み切れない市町村も見られます。そのためには、違法建築の数を減らし、市町村が権限移譲を受けやすくすることも必要と考えます。そのことから、県においても市町村が権限移譲を受けやすい環境を整えていただけるよう要望いたします。

 4点目の共生社会について要望いたします。これも皆様のお手元にある配付資料を御覧ください。私の地元四街道市では、四街道警察署と締結した多文化共生推進に関する覚書に基づく連携事業として、交通ルールの内容や事故防止のための注意情報とともに、日常生活での日本語やごみ出しのルールなどを表した地域情報を、携帯端末を利用して確認できる「外国人市民のためのルールブック」を作成しました。これからの千葉県のさらなる発展のためには外国人との共生社会の実現は不可欠であり、より多くの組織や団体が連携しながら共生社会実現に向けた取組を増やしていただけるよう願いまして、私の質問を終えさせていただきます。御清聴ありがとうございました。

○副議長(三沢 智君) 次に、関根ジロー君。

 (関根ジロー君登壇、拍手)

○関根ジロー君 松戸市選出、立憲民主党の関根ジローです。通告に従い質問いたします。

 1、千葉県公式LINEについて。

 県が管理する河川における不法投棄については、これまで電話による通報が中心であり、通報者が現場の状況を正確に伝えることや、行政が場所や被害状況を迅速に把握することに課題がありました。こうした課題を踏まえ、県土整備常任委員会において改善を求めてきた結果、本年2月より、ちば電子申請サービスを活用し、写真及び位置情報を添付して通報できる仕組みが導入されました。現在、東葛飾土木事務所管内において試行実施がされておりますが、現場確認の迅速化や業務効率化、さらには県民サービス向上の観点から、大変意義がある取組だと評価しております。一方で、県民から寄せられる通報や要望は、河川への不法投棄にとどまらず、道路の損傷、公園施設の不具合、環境美化、防犯、防災など多岐にわたっております。県民にとって日常的に利用するLINEは、最も身近なデジタルツールの1つであり、県公式LINEに通報機能を実装することは、県民がより気軽に、かつ正確に情報提供できる環境整備にもつながるものと考えます。また、通報窓口の一元化は、行政DX推進の観点からも有効であります。

 そこで伺います。千葉県公式LINEに、道路、河川、公園、環境美化等に関する通報機能を導入すべきと考えるが、どうか。

 2、里親支援について。

 里親が安心して養育に取り組むためには、委託中に発生した事故等により第三者への損害賠償責任が生じた場合に備える保険制度の整備が重要であります。現在、里親賠償責任保険については、里親会への加入を前提として運用されており、実務上、保険加入のために里親会加入が必要となっている現状があります。しかしながら、里親会への加入は、本来、任意であるにもかかわらず、必要な補償を受けるためには実質的に加入が前提となっている現状については、制度運用上課題があると考えます。また、保険加入手続や更新事務等を担っている里親会からは、事務負担が大きいとの声も寄せられており、里親会本来の活動に支障を来しかねないとの懸念もあります。里親会への加入の有無にかかわらず、必要な損害賠償補償を公平に受けられる環境を整えるとともに、里親会の事務負担軽減を図る観点からも、現在の運用の見直しが必要と考えます。なお、先日会派で視察した北海道では、里親会への加入の有無にかかわらず、里親が必要な補償を受けられる仕組みへと運用が見直されておりました。

 そこで伺います。県として、里親会に加入していない里親であっても、里親賠償責任保険等の必要な補償を受けられる仕組みを整備すべきと考えるが、どうか。

 3、防災について。

 まず、災害時用公衆電話を伺います。

 災害時においては、携帯電話網のふくそうや通信障害により、通常の通信手段が利用できなくなることが想定されます。そのような中、災害時用公衆電話は、避難所における安否確認や関係機関との連絡手段として重要な通信インフラであります。特に避難所となっている県立学校においては、災害時に確実に使用できる通信手段を確保しておくことが不可欠であります。災害時用公衆電話を提供している事業者のホームページによると、避難所となっている県立学校のうち、災害時用公衆電話が整備されているのは、高校109校中48校、特別支援学校23校中3校です。

 そこで伺います。

 1点目、避難所機能の強化の観点から、県立学校への災害時用公衆電話の一層の整備を推進すべきと考えるが、どうか。

 2点目、既に災害時用公衆電話が設置されている県立学校のうち、浸水想定区域に立地する学校は何校か。また、当該学校における設置場所が浸水の影響がある場合、改善すべきと考えるが、どうか。

 次に、避難所となっている県立学校体育館における多機能トイレ整備について伺います。

 昨年9月議会において、私は避難所に指定されている県立学校の体育館について、災害時の避難所機能強化の観点から、多機能トイレの整備を原則とすべきではないかと質問いたしました。これに対し県からは、体育館への設置の可能性について研究するとともに、市町村と対応を検討してまいりますとの答弁をいただいております。東日本大震災をはじめとする過去の災害では、避難所となった学校体育館において、和式トイレやバリアフリー未対応のトイレが高齢者や障害者等に大きな負担を与えたことが各地で課題として指摘されております。こうした教訓や課題を踏まえれば、避難所となっている県立学校体育館については、単なる洋式化にとどまらず、多機能トイレや車椅子対応トイレを計画的に整備していく必要があると考えます。

 そこで伺います。

 1点目として、避難所となっている県立学校体育館における多機能トイレや車椅子対応トイレの整備状況はどうか。

 2点目として、避難所となっている県立学校の体育館には、多機能トイレを整備していくべきと考えるが、どうか。

 4、教育におけるカラーユニバーサルデザインの推進について。

 文科省は、教職員向けに色覚に係る指導の在り方を示した資料、色覚に関する指導の資料を作成、配布しています。この資料では、色覚へのきめ細かな配慮が示されており、例えば黒板への板書に際しては、赤、緑、青、茶色などの暗色系チョークは見えにくいため使用を避けること、また、白や黄色以外の色チョークを使用する場合には、アンダーラインや囲みなど色以外の情報を加えることなどが記載されております。県内の教職員も、この資料を活用し、多様な色覚に対応した適切な学習指導を行っているものと考えます。近年、こうした対応をさらに進める目的で、多様な色覚に対応し、識別しやすいチョークを導入する動きが全国的に広がっております。詳細は議場配付資料を御覧ください。

 そこで伺います。

 県立学校における多様な色覚に対応したチョークの導入状況はどうか。また、県内市町村立学校における導入状況についてどのように認識しているか。

 5、県立高等学校入学時における保証人について。

 平成29年の民法改正により、令和2年4月から保証人に関する規定が見直され、保証契約における責任範囲の明確化がこれまで以上に求められることとなりました。こうした法改正を受け、例えば北海道では、道立高等学校に関する規則を改正し、保証人の責任内容について、議場配付資料のとおり、授業料の納付及び保護者が負うべき身分上の責任を負う旨を明記するなど、責任範囲の明確化を図っております。一方、千葉県における県立学校の保証人規定では、議場配付資料のとおり、「本人の一身上のことに関しては、一切私どもにおいてお引き受けします」とされておりますが、この「一切の責任」という表現については、責任の範囲が不明確であり、保証人に過度な不安を与えかねないとの声が県民から寄せられております。

 そこで伺います。県立高等学校管理規則にある「一切の責任」とは、具体的にどのような責任を想定しているか。

 6、吃音について。

 まず、3歳児健診について伺います。

 昨年の定例議会において、私は3歳児健康診査の問診票における吃音に関する設問の明確化について質問を行いました。これに対し県からは、市町村における問診票の項目や記載事項としてどのような表現が使用されているかについて、実態把握を行うとの答弁がありました。また、私は県内自治体の問診票において、吃音の明記が極めて少ないこと、さらには、差別的な意味合いを持つとされる、どもりという表現がなお使用されている実態を指摘し、早期発見及び適切な支援の観点から改善を求めたところであります。幼児吃音臨床ガイドラインにおいても、吃音の早期発見のため、健診時に吃音に関する明確なスクリーニング項目を設ける必要性が示されております。

 そこで伺います。昨年の答弁で、実態把握を行うとされた県内市町村における3歳児健診問診票の項目、表現に関する調査の結果はどうか。また、調査結果を踏まえ、市町村にどのように働きかけていくのか。

 次に、言語発達支援を伺います。

 吃音をはじめとする言語発達上の課題については、早期に専門的な相談、支援につなげることが、その後の発達支援や保護者の不安軽減の観点から極めて重要であります。私は、これまで児童発達支援センターへの言語聴覚士の配置促進について質問し、県からは、県内48センターのうち31センターに言語聴覚士が配置されているとの答弁をいただきました。一方で、言語聴覚士が配置されていないセンターも、なお存在しており、地域によって専門的な言語相談支援を受けられる体制に差が生じております。居住地域によって必要な支援へのアクセスに格差が生じることは望ましくなく、言語聴覚士が配置されていない地域においても、広域的な連携により必要な相談支援を受けられる体制を整備することが重要であります。

 そこで伺います。吃音を含む言語発達支援の地域格差解消のため、児童発達支援センターに言語聴覚士が配置されていない地域においても、必要な専門相談を受けられる体制の構築を促進すべきと考えるが、どうか。

 最後に、学校現場における対応を伺います。

 近年、吃音に対する教職員の理解不足が、児童生徒への不適切な対応や深刻ないじめ、不登校につながる事案が全国で報告されております。昨年には、埼玉県桶川市において吃音のある生徒が教員及び生徒からいじめを受け、不登校に至った事案も報道され、教職員による正確な理解の重要性が改めて浮き彫りとなりました。こうした中、全国言友会連絡協議会社会的支援推進委員会及び千葉言友会から、県教育委員会に対し、教職員向け特別支援教育基礎コンテンツにおける吃音に関する記載内容の改訂及び周知徹底を求める要望書が提出されております。要望書では、最新の知見に基づく記載への修正、当事者の尊厳に配慮した表現への見直し、通常の学級における配慮事項の明記、さらには、全教職員への継続的な周知徹底などが求められております。また、県教育委員会は、当該コンテンツを令和8年度に改訂予定としております。

 そこで伺います。

 1点目、当事者団体から提出された要望書について、県はどう認識しているのか。

 2点目、令和8年度に予定している教職員向け特別支援教育基礎コンテンツの改訂に当たり、専門家及び当事者団体の意見をどのように反映していくのか。

 3点目、改訂後のコンテンツについて、ことばの教室担当教員や特別支援教育コーディネーターにとどまらず、通常の学級担任を含む全教職員に対して確実に周知、活用されるよう、どのように取り組むのか。

 4点目、教職員が通常の学級において吃音のある児童生徒、または吃音が疑われる児童生徒に気づいた際、ことばの教室担当教員や特別支援教育コーディネーター等と迅速に連携し、必要な支援につなげられる校内体制の整備を促進すべきと考えるが、どうか。

 7、オストメイト支援及びICT歩行支援機器の給付対象化について。

 まず、オストメイトの支援について。

 オストメイトの方々にとって、ストーマ装具は日常生活を営む上で欠かすことができない生活必需品であり、地域で安心して生活を送るためには、ストーマ装具に係る日常生活用具給付等事業の充実が不可欠であります。日本オストミー協会によれば、オストメイトの83.8%が給付基準額に不足を感じ、全国平均で月額3,920円の自己負担が生じているとの調査結果が示されており、同協会からは、給付基準額の見直しを求める切実な声が各自治体に届けられております。また、地域によって給付基準額や支援内容に差が生じている実態も指摘されており、居住する自治体によって必要な支援に格差が生じないように取り組むことが重要であります。

 そこで、我が会派の野田剛彦議員は、これまでの議会質問において、ストーマ装具を含む日常生活用具給付等事業全般について、県内市町村の給付状況等の実態把握や市町村間の情報共有を図るべきではないかと質問してまいりました。

 そこで伺います。野田議員によるこれまでの議会質問を受け、県の行ったストーマ装具に係る実態把握の結果と、その結果を踏まえた利用者の負担軽減及び市町村間格差の是正に向けて、今後の取組はどうか。

 次に、オストメイトの災害対策についてであります。

 昨年2月、県は市町村に対し、オストメイトの災害対策についてと題する通知を発出し、ストーマ装具の備蓄や避難所における交換場所の確保など、オストメイトに配慮した災害対応について検討を求めました。大規模災害時において、ストーマ装具の確保や衛生的に交換できる環境の整備は、オストメイトの生命、健康に直結する極めて重要な課題であります。一方で、通知の発出のみでは実効性が十分に担保されるものではなく、各市町村における具体的な取組状況を継続的に把握し、必要な支援や助言につなげていくことが重要であります。

 そこで伺います。県は、昨年、通知発出以降、市町村におけるオストメイトの災害対策について、どのように把握しているか。また、十分な取組が進んでいない自治体に対し、今後どのように働きかけていくのか。

 続いて、ICT歩行支援機器の給付対象化についてです。

 国内にはロービジョンを含む視覚障害者が約200万人いると推計されており、高齢化の進展とともに、今後も増加が見込まれております。視覚障害者の外出支援としては、同行援護や盲導犬の活用が有効でありますが、利用時間や供給体制には限りがあります。そのため、日常的な移動の多くは白杖による単独歩行に依存せざるを得ず、駅ホームからの転落や路上障害物との接触など、常に危険と隣り合わせの状況にあります。

 こうした課題に対し、近年ではICTやIoTを活用した歩行支援機器の開発が進められております。例えば靴に装着し、足元への振動によって進行方向を伝えるナビゲーション機器でもある、あしらせなど、聴覚を妨げることなく安全な移動を支援する技術も実用化されております。中には、防災ナビ機能を備え、災害時の避難支援への活用が期待されているものもあります。また、本年3月には、盲導犬を普及させる会及び県視覚障害者福祉協会により、県内市町村に対し、ICT、IoTを活用した歩行支援機器の給付対象化を求める要望書が提出をされました。この取組は4月30日の千葉日報でも報道されております。

 そこで伺います。ICT歩行支援機器を対象としている市町村はどのくらいあるのか。また、給付対象化を検討する市町村に対し、今後どのような支援を行っていくのか。

 3つ目として、財政措置について伺います。

 日常生活用具給付等事業の安定的な運営や、オストメイトをはじめとする利用者負担の軽減、さらにはICT、IoTを活用した歩行支援機器の給付対象化など、市町村における支援の充実を進めていくためには、地域生活支援事業に係る安定的かつ十分な財政支援が不可欠であります。本来、地域生活支援事業は、地域差なく必要な支援を提供する趣旨で創設された制度であります。しかしながら、現状では、国及び都道府県が補助を行う制度となっているものの、実際には予算の範囲内での配分となっていることから、市町村からは実質負担が増加しているとの声も上がっております。また、国の補助が2分の1以内、県の補助が4分の1以内とされている中で、市町村負担が本来想定される4分の1を大きく超えているとの指摘もあります。制度の安定的な運営や地域間格差の是正を図るためには、市町村任せにするのではなく、国及び県による十分な財政支援が必要であります。

 そこで伺います。県は、地域生活支援事業に係る市町村負担の実態について、どのように認識しているのか。また、日常生活用具給付等事業の安定的な運営及び利用者負担の軽減を進めていくためには、地域生活支援事業に係る市町村負担の軽減を図るべきと考えるが、どうか。

 最後に、8、ほじょ犬マークの普及促進についてです。

 障害のある方が安心して外出し、社会参加できる環境を整えることは、共生社会の実現を目指す千葉県にとって極めて重要な課題であります。その中で、補助犬は視覚障害者等の移動を支える大切な存在であり、身体障害者補助犬法により、公共交通機関や飲食店、宿泊施設等において同伴が認められております。しかしながら、現実には、飲食店、宿泊施設、多目的トイレ、タクシーなどにおいて、いまだ補助犬の受入れ拒否事例が見られており、障害のある方の移動の自由や社会参加の機会を制限する深刻な社会問題となっております。

 そのような中、県内では、補助犬利用者が安心してタクシーを利用できる環境づくりを進めるため、民間団体による先進的な取組が行われました。この取組は、厚生労働省が配布する既存のほじょ犬マークがタクシー車両への掲出には大き過ぎるという現場の課題を受け、盲導犬を普及させる会がタクシー掲出に適した小型マグネット版のほじょ犬マークを独自に作成し、千葉県タクシー協会へ贈呈したものであります。厚生労働省と同会のほじょ犬マークの違いは、議場配付資料を御覧ください。今後、県内約5,500台のタクシー車両への掲出が進められる予定であり、補助犬利用者が安心して乗車できる環境整備に大きく寄与するものと期待されております。

 なお、両団体のかけ橋となったのは、菊岡たづ子県議会議員であることを申し添えます。また、贈呈式の模様はNHK、読売新聞、千葉日報等に報道されております。

 このような民間団体による主体的かつ実効性のある活動は、補助犬の受入れ促進のみならず、障害者理解の醸成、ひいては共生社会実現に大きく資するものであり、本県としても高く評価すべきものであります。

 そこで伺います。こうした先進的な取組について、県として積極的に支援し、補助犬受入れ促進のモデル事業として後押しすべきと考えるが、どうか。

 以上、1回目の質問となります。御答弁のほど、よろしくお願いいたします。(拍手)

○副議長(三沢 智君) 関根ジロー君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事熊谷俊人君。

 (知事熊谷俊人君登壇)

○知事(熊谷俊人君) 立憲民主党の関根ジロー議員の御質問にお答えいたします。

 まず、県公式LINEへの通報機能導入についての御質問にお答えいたします。

 昨年10月にリニューアルをした県公式LINEでは、県からの一方的な発信だけでなく、県民からの各種相談窓口や県政への意見を寄せていただくためのメニュー等の充実を図ったところです。一方、県民が道路の異常や河川への不法投棄等を発見した際の通報については、現状、公式LINEではなくウェブフォームや電話等で受け付けていますが、これらの窓口が分散しているため、県民にとって分かりにくい面があると認識をしています。このため、県としては、県民が迷わず迅速に通報できるよう、県公式LINEにおいて各通報窓口を分かりやすく案内するメニューを検討するなど、県民の利便性や行政サービスの一層の向上に努めてまいります。

 次に、オストメイトの災害対策についての御質問にお答えいたします。

 大規模災害時には交通網の遮断などによりストーマ装具の手配が困難となり、人工肛門や人工膀胱を造設したオストメイトが生活を営む上で大きな支障が生じることが懸念をされます。そこで、県では、災害時におけるストーマ装具の備蓄の必要性や、避難所における装具の交換場所の確保、ストーマ装具の備蓄に係る補助制度の活用について、昨年2月に市町村へ周知をしたところです。また、本年5月に市町村の備蓄状況を調査した結果、9市がストーマ装具を備蓄していることを把握したところであり、今後もこうした調査を定期的に行い、その結果を情報提供することで、市町村におけるオストメイトの災害対策が進むよう働きかけてまいります。

 私からは以上でございます。他の質問につきましては担当部局長からお答えいたします。

○副議長(三沢 智君) 健康福祉部長岡田慎太郎君。

 (説明者岡田慎太郎君登壇)

○説明者(岡田慎太郎君) 里親賠償責任保険等に関する御質問ですが、里親賠償責任保険は、里親や委託児童の行為により児童や第三者に損害が生じた場合に、里親が負う法律上の損害賠償責任に備えるものであり、里親が安心して養育する上で重要な制度と認識しています。このため、県では、全国里親会が契約している里親賠償責任保険の加入について、千葉県里親会を通じて保険料相当額の支援を行っているところですが、里親会に加入していない里親に対して補償が及ばないという課題が生じています。今後は、全ての里親が安心して養育に取り組むことができるよう、補償の在り方について検討してまいります。

 次に、3歳児健康診査問診票項目の調査についての御質問ですが、昨年10月に市町村を対象に問診票の記載内容の調査を行ったところ、吃音に関する項目があると回答した43団体のうち、吃音、どもりを併記している団体が2団体、吃音と記載している団体が10団体、どもりと記載している団体が28団体、いずれも使わず、言葉の一部を繰り返す、音を引き伸ばす、言葉が出ないといった具体的な状態を例示している団体が3団体ありました。なお、吃音やどもりと記載している団体の中には、具体的な状態の例示を併記している団体が8団体ありました。問診票の表現を分かりやすく工夫することは、発達の遅れや異常の早期発見に資することから、市町村の母子保健担当者を対象とした会議等において、こうした事例を紹介してまいります。

 次に、児童発達支援センターの言語相談についての御質問ですが、児童発達支援センターは、地域における障害児支援の中核的な機関として、高度な専門性に基づく発達支援や家族支援を行うなど重要な役割を担っています。本年5月時点で、県内の48センターのうち言語聴覚士が配置されている31センターと、他施設の言語聴覚士と連携している3センターにおいて、吃音等の専門的な言語発達支援を行っており、このうち19センターでは所在する市町村域を超えて対応しているところです。県としては、児童発達支援センターや市町村の職員を対象とした研修等の機会を通じ、センターにおける言語相談の対応事例を横展開するなど、地域における支援体制構築の促進に努めてまいります。

 次に、ストーマ装具に係る実態把握と今後の取組についての御質問ですが、障害のある人の日常生活を円滑にするために必要な用具の給付を行う日常生活用具給付等事業の給付対象用具や給付基準額は、事業の実施主体である市町村が地域の実情に応じて決定しています。昨年度、県で行った日常生活用具給付等事業の給付状況調査では、ストーマ装具について、県内全市町村で給付対象品目としていましたが、給付基準額は市町村間で差異が生じていました。県としては、市町村が給付基準額の見直しを行う上で参考となるよう、この調査結果を提供しており、今後も市町村に対し助言や情報提供を行ってまいります。

 次に、ICT歩行支援機器についての御質問ですが、県では、県内の市町村が日常生活用具給付等事業を実施する上で参考となるよう、毎年各市町村の給付状況について調査を行い、その結果を市町村に提供しています。視覚に障害のある人が外出する際に、曲がるべきタイミングと方向などを振動等によって目的地まで案内する機器であるICT歩行支援機器について、給付対象としている市町村は、昨年度の調査では1市でした。今後もこうした調査を継続しながら、必要な情報提供や助言を行うことなどにより、ICT歩行支援機器の給付対象化を検討する市町村を支援してまいります。

 次に、地域生活支援事業に係る市町村負担についての御質問ですが、市町村が行う地域生活支援事業は、障害のある人が地域において自立した社会生活を営むことができるよう、地域の特性や利用者の状況に応じて実施する重要な事業です。その費用については、障害者総合支援法の規定により、国が2分の1以内、県が4分の1以内を予算の範囲内で補助することができるとされていますが、国の予算措置が十分になされておらず、令和6年度の市町村支出全体に占める負担割合は、国が約27%、県が約14%と市町村の超過負担が生じています。県としては、全国知事会等を通じ、国に対し、市町村の超過負担が生じないよう、地域生活支援事業に係る十分な予算措置を強く継続的に求めており、引き続き国に要望してまいります。

 最後に、補助犬の受入れ促進についての御質問ですが、補助犬は障害のある人の自立と社会参加を支える大切な役割を果たしており、県民がその理解を深めることが重要であると考えています。そこで、県では、補助犬への理解促進を図るため、県ホームページやSNSを活用して、補助犬の仕事や見守り方等に関する情報発信を行うほか、障害者条例に基づく広域専門指導員が店舗等を訪問し、補助犬の受入れについてのリーフレットを配布するなど、周知啓発活動を行っています。今後も補助犬ユーザーが安心して外出できる環境を整えるため、補助犬の理解促進に向けて、民間団体が行う様々な取組について、イベントの後援などを通して協力して取り組んでまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 防災危機管理部長久本修君。

 (説明者久本 修君登壇)

○説明者(久本 修君) 県立学校への災害時用公衆電話の整備に関する御質問ですが、避難所は避難者が一定の期間、生活をする場所であるとともに、避難者自らが情報の収集や安否確認等を行う場所でもあることから、災害時にも利用できる通信環境を確保することが重要です。このため、県では、災害時における避難所運営等の手引きや避難所の開設者となる市町村向けの説明会等において、災害時用公衆電話は通信の集中により電話がつながりにくくなるなどの障害が少なく、停電時にも利用可能であるなどの有用性を説明し、避難所への災害時用公衆電話の整備を促しているところでございます。また、市町村から避難所として指定されている県立学校に災害時用公衆電話を整備したい旨の相談があった場合には、同学校に対し積極的な協力を求めるなど、引き続き県立学校への災害時用公衆電話の整備促進を図ってまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 教育長杉野可愛君。

 (説明者杉野可愛君登壇)

○説明者(杉野可愛君) まず、県立学校における災害時用公衆電話の設置場所等に関する御質問ですが、災害時用公衆電話が整備されている学校のうち、浸水想定区域内に立地する学校は24校であり、このうち校舎1階の事務室等に災害時用公衆電話を設置している学校があることを確認しています。電話の設置場所については、設置主体である市町村と学校が協議して決定しているところですが、新たに設置する場合には、市町村に対し、浸水の影響を受けにくい場所の選定について情報提供してまいります。また、既に設置している災害時用公衆電話が浸水の影響を受けると予想される場合には、避難所運営協議会などの場を通じて、必要に応じた見直しが図られるよう連携してまいります。

 次に、多機能トイレ等の整備状況についての御質問ですが、令和8年4月時点で避難所となっている県立学校は134校あり、車椅子に対応できるトイレを整備している学校は106校で、そのうち多機能トイレを整備している学校は21校です。体育館については、車椅子に対応できるトイレは21校で、そのうち多機能トイレは2校に整備しています。

 次に、県立学校体育館の多機能トイレについての御質問ですが、県立学校は災害時には避難所としても使用されることから、様々な方への配慮が必要と認識していますが、日常的には児童生徒の教育活動の場であることから、多機能トイレはそれを必要とする生徒等の利便性に配慮し、多くを校舎内に設置しています。また、体育館も設置場所の候補の1つとしていますが、一般のトイレ面積の約2倍を要することから、既存のトイレを減らしたり、倉庫等の既存施設を大幅に改修する必要があるなどの課題があるため、授業や部活動等で体育館を利用する生徒等への影響を十分に考慮する必要があります。災害時には、校舎内の多機能トイレを利用しやすくなるよう、避難所運営を行う市町村と連携し、避難された方が困ることのないよう対応してまいります。

 次に、多様な色覚に対応したチョークについての御質問ですが、県教育委員会では、国が作成した色覚に関する指導の資料等に基づき、教職員が色覚について正しく理解し、学習など様々な場面で児童生徒のプライバシーに十分配慮しながら、適切な指導が行えるよう努めているところです。県立学校では、児童生徒の色覚の多様性への配慮として、平成31年度から、文字の識別がしやすい色覚対応のチョークを共通消耗品として購入し、使用しています。県内の市町村立学校については、各市町村教育委員会や各学校の実情に合わせ対応しているものと捉えていますが、県の取組を紹介するなど、色覚対応のチョークを活用することのメリットについて周知してまいります。

 次に、県立高等学校管理規則についての御質問ですが、県教育委員会では、県立高等学校管理規則に基づき、入学時に生徒の保護者から保証人と連署の上、生徒に校則等を守らせることや、その一身上のことについて引き受ける旨の誓約書を徴しています。管理規則にある保証人の「生徒に関する一切の責任」とは、具体的には、学校から保護者に連絡がつかない場合や、保護者に事故があった場合に、学校とのやり取りを行っていただくことなどを想定しています。

 次に、吃音に関する要望書についての御質問ですが、県教育委員会では、児童生徒への指導や支援に当たり、まずは教員が吃音について正しく理解し、他の児童生徒に対する働きかけなども含めた適切な環境づくりを行うことが重要と考えています。全国言友会連絡協議会等から提出された特別支援教育基礎コンテンツ改訂に関する要望書については、吃音に関する当事者団体からの貴重な御意見と受け止めています。

 次に、コンテンツの改訂についての御質問ですが、特別支援教育基礎コンテンツは、県教育委員会が教員に向けた研修資料として作成しているもので、障害ごとに見直しを行っており、吃音を含む言語障害については、本年度改訂を行う予定です。改訂に当たっては県の総合教育センターが中心となり、ことばの教室担当教員の協力を得るとともに、国の言語障害教育の専門家に助言をいただきながら、要望書の内容も丁寧に検討して作業を進めてまいります。

 次に、改訂後のコンテンツの周知、活用に関する御質問ですが、改訂後のコンテンツについては、県のホームページに掲載し、公表します。また、県の総合教育センターが実施する教職員向けの研修会や、学校訪問等でリーフレットにより周知し、活用を促してまいります。

 最後に、学校内の支援体制の整備についての御質問ですが、全ての公立学校では、特別支援教育の役割を担う教員をコーディネーターに指名し、児童生徒一人一人の実態に応じた支援を検討する校内委員会を開催するなどの支援体制を整備しているところです。県教育委員会では、各学校の管理職やコーディネーターに対して、吃音のある子供へ接する際の配慮事項等についての研修を実施するなど、専門性の向上に努めており、引き続き吃音への理解促進と校内支援体制の整備を図ってまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 関根ジロー君。

○関根ジロー君 御答弁ありがとうございました。1の千葉県公式LINE、2の里親支援、3の防災についての災害時用公衆電話、4のカラーユニバーサルデザイン、6の吃音、7のオストメイト、ICT歩行支援機器、8のほじょ犬マークについては、前向きな答弁をいただきましてありがとうございました。引き続きよろしくお願いします。

 再質問になります。5の県立高等学校入学時における保証人についてですが、「生徒に関する一切の責任」とは、保護者への連絡について協力を求めるものといった旨の御答弁がありました。

 再質問です。保護者に誤解が生じないように、規則の文言を見直すべきと考えるが、どうか。

 続いて、3の防災についての体育館におけるトイレのお話でございますけれども、再質問を3つの視点からさせていただきます。

 まず、避難所の強化についてです。県では、現在、国の補助金を活用し、避難所となる中学校や特別支援学校の体育館への空調整備を進めています。しかし、避難所機能の強化という観点では、高齢者や障害者を含む多様な避難者が安心して利用できるトイレ環境の整備も重要です。多機能トイレや車椅子対応トイレの整備を含め、県は体育館におけるトイレ機能の強化をどのように位置づけているのか伺います。

 2点目です。校舎内トイレの活用についてですが、県は、体育館への多機能トイレ設置はスペース上の課題があるため、災害時には校舎内トイレを活用する旨の答弁がされました。しかし、その前提となる体育館から校舎内トイレまでのバリアフリー動線について、県は整備状況を把握しているのでしょうか。把握しているのであれば、その状況をお示しください。

 最後に、手すりについてです。体育館も多機能トイレの設置場所の候補としているものの、スペースの課題から、洋式トイレの設置にとどまることもあるとのことであります。しかし、多機能トイレの整備が難しいとしても、高齢者や足腰に不安のある方が利用しやすいよう、少なくとも手すりの設置など、可能な範囲でバリアフリー機能を付加していくことは必要ではないでしょうか。手すりの設置について見解をお答えください。

 以上、再質問、よろしくお願いします。

○副議長(三沢 智君) 教育長杉野可愛君。

○説明者(杉野可愛君) まず、規則の文言についての御質問ですが、各学校の実態等を踏まえた上で対応方法を検討してまいります。

 次に、体育館におけるトイレ機能の強化に関する御質問ですが、児童生徒が学校生活を安心、快適に過ごせることに加え、避難所となった際には様々な方が利用することを考え、まずは体育館を含めた全てのトイレの洋式化を着実に進めてまいります。

 次に、バリアフリーの状況把握に関する御質問ですが、県立学校のバリアフリーの状況は把握していますが、校舎内トイレの活用に当たっては、各学校や避難者の状況を勘案し、引き続き災害時の対応について市町村と連携を図ってまいります。

 最後に、体育館のトイレへの手すり設置に関する御質問ですが、体育館のトイレへの手すりの設置については、大規模改修工事等において、今後検討してまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 関根ジロー君。

○関根ジロー君 ありがとうございます。まず、5の高校入学時における保証人についてですが、「生徒に関する一切の責任」とは、主に保護者との連絡に関する協力を想定していることが今回の質問で明らかになりました。しかし、現在の文言からは、その趣旨が伝わりにくく、県民に誤解や不安を与えかねません。県教育委員会におかれましては、保証人の役割や責任範囲が分かりやすく伝わるよう、規則や誓約書の文言の見直しを御検討いただくよう要望いたします。

 続いて、3番目の防災についての体育館のトイレについてでございます。幾つかの観点で要望申し上げます。

 まず、授業や部活動への支障についてです。第1質問の答弁では、体育館トイレを多機能トイレや車椅子トイレに整備する場合、通常のトイレよりも広い面積が必要となるため、既存の便器を減らさざるを得ず、授業や部活への影響が課題であるとの説明がありました。一方で、答弁によれば、現時点で既に県立学校の約16%において、体育館へ車椅子対応トイレが整備されているとのことです。それでは、その16%の学校において、実際に授業や部活動に支障が生じているのでしょうか。また、支障が生じているのであれば、具体的にどのような影響が発生しているのでしょうか。バリアフリー化の推進に当たり、実態に基づいた議論を行うためにも、この点については今後の議会で改めて確認していきたいと考えています。

 続いて、バリアフリー動線についてです。校舎内トイレの活用について、県からは、体育館への多機能トイレ整備にはスペース面での課題があるため、災害時には校舎内の多機能トイレ等を活用するとの答弁がありました。そこで私は、その前提となる体育館から校舎内トイレまでのバリアフリー動線の整備状況について再質問をいたしました。再答弁では、バリアフリー化の必要性についての説明はありましたが、体育館と校舎の間が実際にバリアフリー化されている県立学校が何校あるのかという点については、具体的な数字が示されませんでした。しかし、災害時に校舎内トイレの活用を前提とするのであれば、体育館から校舎内トイレまで安全かつ円滑に移動できる環境が整備されていることが不可欠です。車椅子利用者をはじめ、バリアフリー対応を必要とする方が多機能トイレのない県立学校の体育館に避難した場合、校舎への移動経路にも段差等が残されていたとしたら、安心して避難生活を送ることができるのでしょうか。また、体育館に多機能トイレを整備せず、避難時には校舎の多機能トイレを利用していただく場合があるという県の考え方については、車椅子利用者やオストメイトの方々をはじめとする当事者団体の意見も十分に伺う必要があると考えます。

 手すりの整備についてです。私は、多様な避難者に対応するため、本来であれば多機能トイレの整備を進めるべきと考えています。しかし、県として様々な課題から、現時点では洋式トイレの整備にとどまらざるを得ないというのであれば、少なくとも手すりについては併せて整備すべきではないかと再質問いたしました。これに対し県からは、大規模改修工事等の機会を捉えて検討していくとの答弁がありました。しかし、県は現在、令和11年度までに県立学校体育館トイレの洋式化を100%完了する方針を示しています。洋式化を進めるのであれば、なぜその機会に手すりの整備についても併せて検討すると言えないのでしょうか。手すりは高齢者や足腰の弱い方、障害のある方にとって、トイレを安全に利用するための基本的な設備です。多機能トイレの整備と比べれば比較的少ない費用で対応できるものと考えます。大規模改修工事を待つということになれば、学校によっては整備時期が大きく先送りされる可能性があり、いつ手すりが整備されるのか見通しが立ちません。県には、令和11年度までの洋式化の取組に合わせて、手すりの整備についても積極的に進めるよう改めて求めたいと思います。

 第1質問の答弁により明らかとなりましたが、避難所に指定されている県立学校134校のうち、体育館に車椅子対応トイレを整備している学校は約16%、多機能トイレを整備している学校は、さらに僅か約1%にとどまっています。県では、今後、令和11年度までに体育館トイレの洋式化を進めるとのことでありますので、であるならば、単に便器を洋式化するだけでなく、高齢者や障害者をはじめ、多様な避難者の利用を想定し、多機能トイレ、車椅子トイレを整備していくべきだし、それが難しいのであれば、手すりの設置や出入口の段差解消など、可能な限りバリアフリー機能を付加していくべきであることを改めて要望いたしまして、私、関根ジローの質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

○副議長(三沢 智君) 以上をもって本日の日程は終了しました。

 明日24日は定刻より会議を開きます。

 これにて散会します。

 午後2時27分散会 

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