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更新日:令和8(2026)年9月18日

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令和8年6月定例県議会(6月19日) 会議録(速報版)

令和8年6月招集 千葉県定例県議会会議録(第4号)

令和8年6月19日(金曜日)       

 議事日程

議事日程(第4号)

 令和8年6月19日(金曜日)午前10時開議

日程第1 議案第1号ないし議案第19号、報告第1号ないし報告第12号に対する質疑並びに一般質問

     

 午前10時0分開議

○議長(武田正光君) これより本日の会議を開きます。

       

 質疑並びに一般質問

○議長(武田正光君) 日程第1、議案第1号ないし第19号、報告第1号ないし第12号を一括議題とし、これより質疑並びに一般質問を行います。

 順次発言を許します。通告順により中村実君。

 (中村 実君登壇、拍手)

○中村 実君 おはようございます。船橋市選出、自民党の中村実です。登壇の機会を得ましたことを会派の先輩・同僚各位に感謝しながら質問いたします。

 初めに、防災対策について伺います。

 今月3日、本県に接近した台風第6号は、県内各地に強い雨をもたらし、レベル4大雨危険警報やレベル4土砂災害危険警報が相次いで発表されました。また、8日には、フィリピン付近を震源とする地震による津波注意報が千葉県の沿岸に発表され、沿岸市町村では避難指示を発令しました。幸い大きな被害は発生しませんでしたが、近年、風水害の激甚化や地震、津波が頻発するなど、災害への備えを万全にしておくことが必要です。

 私は、今年4月6日に県の防災危機管理センターで実施された風水害を想定した図上訓練を見学いたしました。この訓練は、令和元年の房総半島台風等を想定し、一連の初動対応能力の向上が目的でしたが、年度当初からこのような訓練を行うことは、職員の災害対応力の向上を図る上で極めて有意義であると感じておりました。災害発生時に適切かつ円滑な初動対応を実施するためには、あらゆる被害を想定した訓練が必要と考えます。

 そこで伺います。大規模災害時における職員の対応力向上のため、どのような訓練を実施しているのか。

 また、県では、令和元年の房総半島台風等の災害の教訓を踏まえ、情報連絡員を派遣する制度を整備し、運用しているところです。この制度では、災害時に地域リエゾンと言われる職員を市町村に派遣するとされていますが、制度を整備するだけでなく、実際の災害対応の現場において有効に機能することが必要と考えます。

 そこで伺います。令和8年台風第6号発生時における情報連絡員の派遣状況はどうか。

 次に、希少な野生生物の保護について伺います。

 先月、石川県において、本州で初めてトキの放鳥がされました。石川県ではトキを育む環境の整備を目指した事業を進めており、特別天然記念物であるトキの保護に取り組んでいます。私も天然記念物などの希少な野生生物に興味関心があり、鴨川シーワールドを訪れては、ミヤコタナゴやシャープゲンゴロウモドキをはじめとする生物と対面すると同時に、絶滅の危機に瀕している生物が少なくない現実を教えられています。希少な野生生物を保護することは、千葉県の自然環境を守ることにつながるため、県が率先して取り組むべき課題であると考えています。

 そこで伺います。ミヤコタナゴなど希少な野生生物の保護について、県はどのように取り組んでいるのか。

 続いて、警察行政について伺います。

 県警の皆様には、日々県民の安全・安心のために御尽力いただいているところでありますが、今回は、まず法定速度の見直しについて伺います。

 本県の交通事故情勢は、交通事故死者数が依然として全国ワースト上位に位置する状況が続いております。特に自動車と歩行者の事故では、時速30キロを超えると歩行者の致死率が急激に上昇することが、警察庁のデータでも証明されていると聞いております。しかしながら、県内の状況としては、幹線道路の渋滞を避けるための抜け道として、中央線や中央分離帯などがない比較的幅員の狭い通学路や生活道路を高速度で通り抜ける車両がいまだに後を絶たず、地域住民から不安の声が寄せられています。このたび、令和8年9月1日に施行される道路交通法施行令の改正により、生活道路における法定速度が時速60キロから時速30キロに引下げになることとなりました。

 そこで伺います。令和8年9月1日施行の道路交通法施行令の趣旨と概要はどうか。

 今回の改正は、悲惨な交通事故から歩行者を守るために非常に有効であると考えます。しかし、実際にハンドルを握るドライバーの一人一人が改正の内容を正しく認識し、実践しなければ、その実効性は生まれませんし、同じ道路でも法定速度が時速60キロと認識する人や時速30キロと認識する人が混在してしまうと、混乱を招きかねません。

 そこで伺います。県民の方々への周知方法はどうか。

 次に、少年の犯罪加担防止について伺います。

 少年の闇バイトをはじめとした犯罪への加担防止対策についてであります。先月14日、栃木県内で親子3人が死傷するという大変痛ましい強盗殺人事件が発生しました。この事件では、これまでに実行犯の男子高校生4名のほか、リクルーター役の高校生1名、指示役の男女2名が逮捕されています。闇バイトに応募した少年が、ほかの少年3人を誘って犯行に及んだことが報じられており、匿名・流動型犯罪グループ、いわゆるトクリュウによる犯行と見て、現在も全容解明に向けた捜査が進められています。

 このように、トクリュウに関与して検挙される少年が多数いる状況を踏まえ、先月18日に開催された全国生活安全・地域担当部長会議において、警察庁長官からも少年の犯罪加担防止に向けた取組の推進について指示があったとのことです。令和7年中にトクリュウに関与して検挙された被疑者のうち、二十歳未満の少年の割合は、強盗事件では38%、詐欺事件では14%と、まさに少年がトクリュウの資金獲得犯罪に利用されている実態が明らかであります。栃木での事件と同様な悲しい事件を繰り返し発生させないためにも、県警として少年の犯罪加担防止対策を今後より一層強化する必要があると考えます。

 そこで2点伺います。

 1つ目として、県内における匿名・流動型犯罪グループによる犯罪の少年の検挙状況はどうか。

 2つ目として、匿名・流動型犯罪グループによる犯罪に少年を加担させないための取組の状況と今後の取組の方針はどうか。

 次に、県警における健康経営について伺います。

 先日、千葉県警が全国警察の中で初めて健康経営優良法人に認定されたという報道を多く目にしました。この健康経営優良法人は、従業員の健康に配慮した企業や団体の取組を経済産業省と日本健康会議が評価する制度であり、青山本部長が昨年7月に職員のパフォーマンス向上を目指して健康経営宣言をされ、職場環境の改善を進められたほか、ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた各種取組を推進してきたこと等が評価されたものと思われます。今回の健康経営優良法人の認定が、さらなる警察力の向上や警察官の採用活動において、プラスに作用することが大いに期待されます。

 そこで伺います。県警における健康経営の取組状況と今後の取組方針はどうか。

 次に、県立高校の修学旅行について伺います。

 修学旅行は、高校生活の中でも思い出に残る大切な行事の1つだと思います。学習指導要領によると、修学旅行はふだんとは異なる環境の中で様々な経験をし、自然や文化に触れるとともに、人との関わり方や社会生活の基本などを学ぶ機会とすることが求められており、大変意義のある教育活動であると認識しております。

 本年3月16日、沖縄県名護市辺野古沖で、修学旅行中の高校生が亡くなる痛ましい事故が発生しました。亡くなられた生徒さんの御冥福をお祈りするとともに、修学旅行中の生徒の安全対策にしっかり取り組む必要があることを再認識しております。

 県立高校においても、様々な形で教育的意義の高い修学旅行が計画され、実施されていると認識してはおりますが、その実施に当たっては、安全性や教育内容などについて十分な確認がなされることが重要であると考えております。各学校で修学旅行の行き先がどのように決まり、県教育委員会ではどのように確認しているのか。また、今回の沖縄県での事故を受けて、県教育委員会としてどのように対応したのかを確認する必要があります。

 そこで3点伺います。

 1つ目として、県立高校の修学旅行の行き先は、どのような過程を経て選定されているのか。

 2つ目として、各学校の修学旅行の計画について、県教育委員会はどのように確認しているのか。

 3つ目として、本年3月16日、名護市辺野古沖で発生した修学旅行中の事故を受けて、各学校に対してどのように対応しているのか。

 次に、部活動での移動における安全確保について伺います。

 連休中の本年5月6日、新潟県の高校の男子ソフトテニス部が福島県への遠征のため、マイクロバスで高速道路を移動中に事故に遭い、生徒お1人が亡くなられ、20人が重軽傷を負うという痛ましい事故が発生しました。この事故については、バスが白ナンバーのレンタカーであったことや、顧問がバスに同乗していなかったことが報道されています。高校生の命が奪われ、安全が脅かされることは決してあってはなりません。部活動を含む学校の教育活動については、校内外の活動を問わず、生徒の命と安全を守ることを最優先に考えるべきであり、これは教育行政の根幹であると思います。

 そこで伺います。部活動遠征等における生徒の安全確保について、県教育委員会ではどのように取り組んでいるのか。

 次に、文化財等の普及について伺います。

 船橋市には国登録有形文化財である東葉門があります。この東葉門は、東葉高等学校の正門として現在も使用されており、生徒は日々の生活の中で貴重な文化財に触れられるという極めて意義深い環境が整っています。このような地域の歴史を物語る文化財は、県民、ひいては国民共有の財産であり、将来に向けて確実に継承していくべきものであると認識しております。そのためには、とりわけ若い世代が歴史や文化財に対して興味関心を持つことが重要であると考えております。

 本年4月、5月の新聞報道によると、かつて多く活動していた中学校や高等学校の歴史系クラブが減少しているとのことであり、若年層における歴史離れが懸念されるところであります。

 そこで伺います。県教育委員会は、若年層に対し、歴史や文化財への関心を高めるため、どのような取組を行っているのか。

 次に、産業教育について伺います。

 近年、社会や産業構造が大きく変化する中、地域産業を支え、将来を担う人材を育成する上で、工業、農業、商業などの専門分野における産業教育の重要性がますます高まっております。県内の高校においては、専門的な知識や技術の習得に加え、地域や企業と連携した実践的な学びが推進されており、生徒の意向を踏まえた多様な教育活動が展開されているものと認識しております。地域のイベントや商業施設においては、生徒が授業の中で培った知識や技術の成果が発表され、多くの来場者を感動させている場面に私も立ち会ったことがありました。

 これらの取組は、生徒の学習意欲の向上につながるとともに、地域の方々に対して学校の魅力や産業教育の意義を発信する貴重な機会となっています。その一方で、こうした優れた取組については、まだ十分に県民の方々に伝わっていない面もあるように感じています。生徒の努力や成果をより多くの方に知っていただき、産業教育への理解と関心を高めていくことは、今後の人材育成や、地域産業の発展の観点からも重要であります。

 そこで伺います。産業教育の魅力発信に向けて、県教育委員会としてどのように取り組んでいるのか。

 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)

○議長(武田正光君) 中村実君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事熊谷俊人君。

 (知事熊谷俊人君登壇)

○知事(熊谷俊人君) 自民党の中村実議員の御質問にお答えいたします。

 まず、防災対策についてお答えいたします。

 災害時における職員の対応力向上に関する御質問ですが、大規模災害では、発災直後における災害対策本部の設置、被災市町村へのリエゾンの派遣、人命の救出救助、避難環境の整備などの初動体制を迅速に確立することが不可欠であり、平時から訓練を行い、職員一人一人の災害対応力を高めることが重要です。このため、県では災害対策本部の運営に従事する職員を対象として、地震や風水害など様々な災害を想定し、被害情報の収集整理や関係機関との連絡調整、応援、受援に係る調整などを実践的に行う図上訓練を実施しております。また、訓練終了後には課題や改善点を洗い出し、必要に応じてマニュアルの見直しや次回の訓練に生かしていくことで、災害対応力の継続的な向上を図っており、県民の生命、身体、財産を守るため、災害対応体制の一層の強化に努めてまいります。

 次に、希少な野生生物の保護についての御質問にお答えいたします。

 県では希少な野生生物を保護するため、生息・生育状況が悪化をしているミヤコタナゴ、シャープゲンゴロウモドキ、ヒメコマツを対象に、研究機関や市町等と連携をして保全協議会を設置し、保護・回復事業を実施しています。具体的には、地域住民や関係団体とともに生息地の整備や外来種の駆除などの保護活動を行っているほか、人工増殖などにも取り組んでいます。特にミヤコタナゴについては、昨年度、増殖させた個体を野外の自然環境下で定着させるための計画を新たに策定したところであり、今後生息に適した場所の選定等を進めることとしています。引き続き本県の豊かな自然環境や生物多様性を将来に継承するため、ミヤコタナゴなど希少な野生生物の保護、回復に積極的に取り組んでまいります。

 私からは以上でございます。他の質問につきましては担当部局長からお答えいたします。

○議長(武田正光君) 防災危機管理部長久本修君。

 (説明者久本 修君登壇)

○説明者(久本 修君) 情報連絡員の派遣についての御質問ですが、県では、災害発生時の市町村の被害状況や対応状況を迅速かつ的確に把握するため、情報連絡員、いわゆるリエゾンを事前に指定し、早期の情報収集を可能とする体制を整備しております。令和8年台風第6号が本県に接近した際には、災害対応に万全を期すため、前日の6月2日午後5時半から災害即応体制を取り、県内全域を対象として、市町村へ情報連絡員の派遣を開始いたしました。今回の対応では、延べ100人の情報連絡員を派遣し、避難情報の発令状況や避難所の開設状況など、災害対応に必要な情報を早期かつ正確に把握することができたところであり、今後も引き続き情報連絡員の派遣を通じて市町村と緊密な連携を図り、災害時における迅速な対応に努めてまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 警察本部長青山彩子君。

 (説明者青山彩子君登壇)

○説明者(青山彩子君) 私からは、まず、法定速度の見直しについてお答えいたします。

 道路交通法施行令改正の趣旨と概要に関する御質問ですが、令和8年9月1日に予定されている道路交通法施行令の改正については、自動車と歩行者、自転車との交通事故を防止するため、主に生活道路における自動車の速度を抑制することが趣旨となっており、交通実態に合わせた、より安全な道路交通環境を確保しようとするものです。改正の概要は、主に地域住民の日常生活に利用される中央線や中央分離帯などがない比較的狭い道路の法定速度を時速30キロメートルとするものとなります。なお、道路標識等により最高速度が指定されている場合は、当該速度が最高速度となります。

 次に、県民への周知方法に関する御質問ですが、県警では、法定速度の引下げの概要について、運転免許の更新時講習における周知や、事業所での交通安全講話等において広報用チラシの配布を行っているほか、県警ホームページに掲載するなどして周知を図っているところです。引き続き法定速度の引下げについて、県民の皆様の理解が深まるよう、関係機関の協力を得ながら周知に努めてまいります。

 次に、少年の犯罪加担防止についてお答えいたします。

 まず、匿名・流動型犯罪グループによる犯罪の少年の検挙状況に関する御質問ですが、令和7年中の県内における匿名・流動型犯罪グループ、いわゆるトクリュウによるものと見られる資金獲得犯罪の検挙人員は685人、このうち少年の検挙人員は前年比プラス20人となる67人で、少年の割合は約1割です。また、資金獲得犯罪のうち強盗の検挙人員は41人で、このうち少年の検挙人員は12人であり、少年の割合は約3割となります。

 次に、犯罪に少年を加担させないための取組等に関する御質問ですが、県警では、少年がSNS等を通じてアルバイト感覚で犯罪に加担しないよう、警察官や少年補導専門員などを学校に派遣し、児童生徒を対象とした非行防止教室やネット安全教室を実施しております。また、若者に人気の俳優を起用したものや、高校の演劇部に協力を得た広報啓発動画を制作し、県警ホームページやユーチューブ県警公式チャンネル等で配信しているほか、県等の関係機関に掲載依頼をするなどして、少年の目線に合わせた犯罪加担防止対策を推進しております。今後も学校やボランティア団体と緊密に連携し、児童生徒のみならず、学校に通っていない少年を含めた全ての少年がトクリュウによる犯罪に加担しないよう、広報啓発に努めてまいります。

 次に、県警における健康経営の取組状況についてお答えいたします。

 県警では、健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践するという健康経営を進めることで、職員のパフォーマンス向上、組織の活性化、人材定着や採用力向上に努めております。具体的には、生活習慣病予防対策、メンタルヘルス対策、ワーク・ライフ・バランスの充実を健康経営の重点対策と位置づけ、取組状況の見える化を図り、それぞれの指標を県警のホームページに掲載するなどして、県警の魅力の1つとして発信するとともに、採用募集活動にも活用しております。今後は、女性特有の健康課題に対する男性職員向けセミナーの開催や、喫煙率の低下に向けた取組の強化、年次休暇の平均取得日数等を向上させるための取組を継続し、優秀な人材を安定的に確保して、警察力の維持向上に努めてまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 教育長杉野可愛君。

 (説明者杉野可愛君登壇)

○説明者(杉野可愛君) 県立高校の修学旅行についてお答えします。

 まず、県立高校の修学旅行の行き先についての御質問ですが、修学旅行の行き先は、各学校における教育目標及び得られる学習効果、安全性、費用面などを考慮して計画され、生徒や保護者の意見などを踏まえながら、教職員による協議を経て、最終的に校長が決定しています。

 次に、修学旅行の計画の確認についての御質問ですが、各学校は県立高等学校管理規則により定められている修学旅行の実施基準に基づき計画を立て、県教育委員会に修学旅行実施届を提出することとなっています。県教育委員会では、この実施届により目的や旅行行程、引率教員の体制など、教育活動の内容や安全対策について確認するとともに、必要に応じて各学校に対し指導助言を行っているところです。また、実習や体験学習等を業者に委託して行う場合には、実習中の生徒の監視、救急体制等について明記した受託業務の安全事項確認書を実施届とともに提出させ、安全対策のさらなる徹底を図っています。

 次に、令和8年3月の事故を受けた学校への対応に関する御質問ですが、県教育委員会では、これまで各学校に対して修学旅行の計画実施に当たり、その教育的意義を明らかにするとともに、事故発生時の連絡や医療体制の点検等を含めて綿密な準備を整え、安全確保に万全を期するよう周知してまいりました。また、今回の事故後に発出された国からの通知を受けて、修学旅行を含む校外活動は、絶えず事故等の発生の余地をはらんでいることを改めて教職員間で認識し、安全確保を徹底するよう求めたところです。引き続き各学校が行う事前の現地状況の把握や、引率及び緊急時における体制整備などを丁寧に確認するとともに、必要に応じて指導、助言を行ってまいります。

 次に、部活動の遠征等における生徒の安全確保についての御質問ですが、県教育委員会では、校外活動における交通事故等の防止について、平成20年1月に通知を発出するとともに、毎年4月に教員を対象として研修会等で注意喚起を行ってきました。また、今回の事故を受け、全ての県立学校及び市町村教育委員会に改めて注意喚起を行うとともに、国からの通知を踏まえ、新たに部活動遠征等のチェックリストを作成し、安全確保の徹底を周知したところです。今後も部活動を含む学校教育活動における生徒の安全が確保されるよう、様々な形で周知啓発に努めてまいります。

 次に、若年層に対する文化財等への取組についての御質問ですが、県教育委員会では、令和5年に日本遺産北総四都市江戸紀行に関する漫画を作成し小中学校に配布したほか、本年2月に開催した古墳シンポジウムでは、高校生と有識者の対談を行うなど、若年層に歴史や文化財への興味を促す取組を進めてきました。これに加えて、今月12日には民間企業と連携協定を締結し、同社が公開している仮想空間で北総四都市を巡るオンラインゲーム「北総四都市メタバース」を通して、日本遺産のさらなる周知等を始めたところです。今後も市町村や企業、学校などと連携し、若年層が身近に文化財を感じ、郷土の歴史や文化への理解を深める機会を増やしてまいります。

 最後に、産業教育の魅力発信についての御質問ですが、産業教育は地域や産業を支える人材を育成する観点から重要であり、その推進に当たっては、教育と企業、関係機関等との連携を深めるとともに、その魅力を広く発信していくことが必要と考えています。このため、県教育委員会では、各学校の教育内容や生徒の学習成果を発表する産業教育フェア等の機会を活用し、県民の理解を深めるよう努めているところです。今後も、各学校の取組を県のホームページ等に積極的に掲載するなど、産業教育の魅力発信に向けた取組を推進してまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 中村実君。

○中村 実君 知事はじめ執行部の皆様には、御答弁ありがとうございました。それでは、何点か質問と要望をいたします。

 最初に、法定速度の見直しについてであります。中央線のない生活道路が一律に時速30キロとなると、これまで速度規制標識のなかった比較的広い道路であっても、時速30キロとなってしまい、交通実態と合わず、法定速度の対象とすることが適当ではない道路となるおそれがあります。このため、生活道路を含め、速度規制の見直しを図る際は、地域の方々の意見をよく聞きながら、丁寧な説明を行った上で道路環境や交通実態に即した最高速度規制となりますよう要望いたします。

 次に、少年の犯罪加担防止についてであります。県警の取組と今後の取組の方針は理解しましたが、少年をトクリュウに関与させないためには、対象となる少年たちにその危険性をしっかりと理解してもらうことが大切であることから、分かりやすく心に響く広報啓発を進めていただきたいと思います。

 また、栃木の事件では、報道によると、現場付近で不審者の目撃情報の通報があり、警察官がパトロールをしていたとの報道があります。警察として、不審者通報があった際には、通報の重さを理解して、同種の事件を食い止めるべく職務質問を徹底し、県民を犯罪から守ってくださいますよう要望いたします。

 次に、県警における健康経営についてでありますが、県警が全国警察に先駆けて健康経営を推進し、職員の健康の保持増進に取り組むなどして、警察力の向上や職員の採用拡大に生かし、優秀な人材の確保にも努めていることがよく分かりました。引き続き健康経営を推進し、県民の安全・安心のための取組を推し進めていただきますよう、お願いを申し上げます。

 次に、県立高校の修学旅行についてであります。修学旅行における安全の確保について、県教育委員会として十分対応していることが分かりました。一方、国の通知では、宿泊行事における教育活動の適切な実施が求められており、修学旅行における平和学習についても、各学校において適切に行われるよう県として必要な指導を行うことが重要と考えます。

 そこで伺います。修学旅行における平和学習の実施について、県教育委員会としてどのように対応しているのか。

 次に、部活動での移動における安全確保についてであります。郡山市の磐越道で起きた痛ましい事故、あらゆる事故を起こさせないためにも、県教育委員会として部活動の生徒の移動について、安全確保の徹底を図り事故防止に努められるよう要望いたします。

 次に、産業教育についてでありますが、産業教育の魅力発信について、県教育委員会において様々な取組が進められていることが分かりました。産業教育は、地域や産業を支える人材を育成する上で極めて重要であり、その意義を広く県民の方々に伝えていくことが必要であると考えます。県教育委員会として、生徒の学習の成果や取組について、これまで以上に積極的に発信していくことを要望いたします。

 明日は千葉みなとのホテルポートプラザちばにおきまして朝市があると伺っております。私も高校生の努力を自分自身で確かめに伺いたいと思って楽しみにいたしております。

 以上で要望と再質問といたします。

○議長(武田正光君) 教育長杉野可愛君。

○説明者(杉野可愛君) 修学旅行における平和学習についての御質問ですが、県教育委員会では、各学校に対し、教育的意義を明確にした上で多様な見方のできる事柄等については、一面的な見解のみを取り上げたりせず、生徒同士の議論が深まるよう様々な見解を提示するなど、生徒が主体的に考え、判断できる学習とするよう、引き続き指導、助言を行ってまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 中村実君。

○中村 実君 御答弁ありがとうございました。最後に、県立高校の修学旅行について要望いたします。

 修学旅行は生徒の一生の思い出となる大切な機会であります。同志社国際高校の修学旅行において、生徒が遭難してしまった際の引率教員らの動きが、事故から3か月を経て新聞報道で明らかともなり、怒りを覚えてなりません。県教育委員会としては、生徒の安全を第一に、計画段階から各学校に対して、旅行中の安全管理が十分であるか、丁寧に指導、助言をされますよう要望いたします。

 4月7日に文部科学省が発出した通知のフォローアップも今後進んでいくかと思います。私立学校を所管する都道府県宛てに発出した研修旅行などの際に政治的中立性を保つよう求める通知について、文部科学省として通知を踏まえた対応状況の調査を検討しているとの報道もありました。教育基本法の第14条第2項の考え方は、私にでも分かりやすく明確であります。ごく常識的な当たり前のことが明記されているにすぎません。平和教育の名の下に、教育基本法に反するような活動を行っている、または行おうとしている先生方や学校でなければ、令和8年5月22日付の文部科学省見解、同志社国際高等学校の研修旅行等についてを読んで萎縮する必要など全くないはずであります。平和学習の重要性は十分に理解するところでありますが、その内容は、教育的意義を踏まえた内容となるよう、こちらも丁寧に指導、助言されますよう要望をいたします。

 修学旅行に際して、平和教育の観点で外部講師を招く場合もあるようです。その講師がどのような方で、どのような話をしたかについても検証が必要と考えますので、私も取組を進めます。

 私の同級生も通っていた県内の私立女子高の生徒が先月、所属する部の活動として政治的な集まりに参加していたとの話も聞いております。高校の所轄庁であります千葉県として、私立学校の研修旅行などの内容について、実情を把握する必要があると考えます。

 最後になります。令和7年度に広島、長崎、沖縄を修学旅行先と選択した県立高校は、広島が5校、長崎が2校、沖縄が50校ありました。沖縄を選択した学校の行き先には、ひめゆりの塔、糸数壕、沖縄県平和祈念資料館などがありました。辺野古が行き先の学校はありませんでした。新聞記事の中で、沖縄での平和学習の成り立ちに詳しい評論家の篠原章氏は、平和教育の名の下に特定の政治的立場が伝達されてきたのが実態だ。一方、沖縄には政治とは距離を置いて黙々と遺骨収集に取り組む人もいる。これを機にもっと静かに戦没者の霊と向き合い考えさせる平和教育に落ち着いてほしいと述べておられます。私もおっしゃるとおりと思います。

 以上で私の質問を終わります。

○議長(武田正光君) 次に、田中幸太郎君。

 (田中幸太郎君登壇、拍手)

○田中幸太郎君 自民党、市川市選出、田中幸太郎です。質問に先立ち会派先輩・同僚の皆さん方の御支援のおかげで、この質問の機会をいただきました。ありがとうございます。

 また、傍聴席には、後援会の皆様はじめ多くの方にお越しいただき、ありがとうございます。未来の千葉県をつくる質問を用意してまいりましたので、通告に従い質問させていただきます。

 1項目め、人口減少社会への対応についてです。

 我が国の総人口は2008年をピークに減少局面に入り、千葉県においても本格的な人口減少社会の到来が避けられない状況となっております。先般公表された国勢調査速報では、千葉県の人口は625万8,512人となり、前回調査から約2万6,000人減少し、1920年の第1回調査以降、初めて人口減少に転じたことが報じられました。市町村別では、東京都に近い一部地域で増加が見られる一方、多くの地域では人口減少が進行しており、地域差も鮮明になっております。人口減少は、地域経済、医療、福祉、交通、教育、インフラ維持など、社会全体の構造に大きな影響を及ぼす重要な課題であります。

 私は、昨年9月議会においても、新たな総合計画に関連し、人口減少社会への対応について質問を行いました。その際、県からは、少子化対策、地域の特色を生かした産業振興、移住、2地域居住の促進、コンパクトなまちづくり、DXの推進、市町村間連携、県による補完、支援について検討を進めるとの答弁がありました。さらに、地域ごとのデータや実情を踏まえ、市町村と議論を深めながら人口減少対策に取り組むとの答弁もいただいたところであります。人口減少への対応は、地域ごとに事情が異なり、画一的な対応では限界があります。だからこそ、地域の実情を踏まえた議論と、将来を見据えた持続可能な地域づくりが重要であると考えます。

 そこで伺います。昨年度、各地域で行った人口減少に関する意見交換について、具体的にどのように実施したのか。また、今後はどのように取り組んでいくのか。

 2項目め、県立高校改革について伺います。

 自民党代表質問でも触れられていたとおり、現在、県立高校改革の議論が進められております。少子化が進む中、学校規模や配置の適正化は避けて通れない課題であり、統合を含めた議論は必要であると認識しております。一方で、人口減少社会において重要なのは、学校数だけではなく、県立高校がどのような役割を担うのかという視点であります。

 そこで、県立高校改革について2点伺います。

 1点目、理工・デジタル系人材の育成についてです。

 私はこの数年、幕張メッセや東京ビッグサイトで開催されている展示会を視察してまいりました。そこでは、AIやデジタル技術があらゆる産業へ広がり、社会や産業構造が大きく変化していることを実感いたしました。また、今後、理工・デジタル系人材やGX分野人材、地域産業を支える専門人材などの不足も見込まれています。高校授業料無償化が進む中、公立高校には私立高校とは異なる役割も求められているものと考えます。

 そこで伺います。県教育委員会では、今後の県立高校改革について、理工・デジタル系人材の育成にどのように取り組んでいくのか。

 2点目、3部制定時制高校についてです。

 先日、午前部、午後部、夜間部の3つの時間帯で学ぶことができる3部制定時制高校である松戸南高等学校を視察し、その取組についてお話を伺いました。近年は私立通信制高校への進学者が増加しておりますが、人との関わりの中で学びたい生徒、生活リズムを整えながら学びたい生徒、学校生活を通じて社会とのつながりを築きたい生徒など、通信制高校とは異なるニーズも存在していると感じております。人口減少社会における県立高校改革の中にあっても、多様な学びの機会を確保することは県立高校の重要な役目であります。

 そこで伺います。県教育委員会では、3部制定時制高校へのニーズの高まりを受けて、今後どのように取り組んでいくのか。

 次に、人材確保対策について2点伺います。

 県内の中小企業に話を伺うと、人手不足が大きな課題であるとの声を多く聞きます。特に市川市など東京都に隣接する地域では、賃金や福利厚生などの条件がより充実している都内企業に、新規就業者を中心に人材が流出している状況があります。その結果、地域経済や地場産業を支える中小企業の人材が不足し、事業継続や企業の成長にも支障を来すおそれがあります。物価上昇や人件費の高騰もあり、企業努力だけでは採用条件や処遇の改善が難しい状況です。県でも、これまで中小企業の人材確保に向けた支援策を実施していることと思いますが、人材の確保と定着に向けた一層の支援強化が求められています。

 そこで伺います。県内中小企業の人材確保に向けて、県としてどのように支援していくのか。

 2点目、適正な価格転嫁についてです。

 近年、原材料価格やエネルギー価格の高騰に加え、急激な人件費・労務費単価の上昇が続いております。公共サービスを支える事業者の皆様からも、契約当時の単価では業務継続が厳しい、人材確保が難しくなっているといった声が聞かれます。そうした中、国においては、労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針が公表され、総務省においても、自治体発注における適正な価格転嫁を進める方針が示されております。また、千葉市では、本年度より、複数年にわたる業務委託や指定管理者制度において、人件費や物価の急激な変動に対応するスライド条項を導入し、適正な価格転嫁を図る取組を開始したところであります。一方で、千葉県では、建設工事では一定のスライド条項が導入されているものの、業務委託分野では十分な仕組みが整っていない状況です。公共サービスを安定的に維持するためには、受託事業者が持続可能な形で業務を継続できる環境整備が重要であります。また、適正な価格転嫁は、人材確保や地域経済の維持、賃上げを通じた経済の好循環にもつながる重要なテーマであります。

 そこで伺います。適正な価格転嫁を図るため、県の発注する業務委託契約において、スライド条項を導入すべきと思うが、どうか。

 4項目め、国際観光旅客税、いわゆる出国税の活用方法であります。

 昨年の訪日外国人旅行者数は、全国で4,268万人と年間過去最高を記録しました。国際線旅客数が全国1位である成田空港においては、現在、第3滑走路の新設など第2の開港プロジェクトとして大規模な拡張事業が進んでおり、将来的には年間発着枠が約50万回となる見込みです。今後、さらに多くの旅行者を受け入れる中で、空港周辺の産業拠点形成に加え、インバウンド客を県内周遊につなげるための交通アクセス、道路ネットワーク、観光資源の磨き上げなど、県が果たす役割は一層大きくなります。そのような中で、日本から出国する旅客に対して徴収する国際観光旅客税については、本年7月1日から出国1回につき1,000円から3,000円に税率が引き上げられます。国際観光旅客税は、現在、限られた事業にのみ充当されていますが、今後、受入れ環境の整備に必要な財源を確保する観点から、引き上げられる税収の活用について検討が必要であります。

 そこで伺います。国際観光旅客税の税収について、成田空港を有する本県としても、地方への配分を国に強く求めるべきと思うが、どうか。

 5項目め、海からの動線を生かした観光振興について伺います。

 御承知のとおり千葉県は三方を海に囲まれ、約531キロメートルにも及ぶ海岸線を有する全国有数の海洋県であります。私は、海からの動線をもっと意識した地域経済づくりが必要ではないかと考えております。例えば、東京や神奈川方面からヨットやクルーザーなどで千葉県を訪れ、海、食、観光、宿泊を楽しんでいただく流れをさらに広げていく視点であります。近年、館山港では、海からの来訪者を増やすため、桟橋利用促進に向けたPRなど、新たな取組も進められております。ボート、ヨットなどを活用したマリンレジャーは、観光消費のみならず、宿泊、飲食、地域回遊など幅広い経済効果を生み出す可能性を有しております。これからの千葉県においては、海から人を呼び込み、地域経済へつなげていく視点も重要であります。

 そこで伺います。海からの動線を生かした観光振興についてどう考えるか。

 6項目め、水産業の振興であります。

 市川市の漁港では、毎月1回、朝市が開催され、多くの来訪者でにぎわいを見せておりますが、地域で取れた新鮮な魚は並んでおりません。漁業者が船上で生け締め等を行い、取れたての新鮮な魚を朝市で直接消費者に販売できるようになれば、朝市の活性化はもとより、地域漁業の振興や地産地消にもつながることが期待されます。しかしながら、現在は、漁業者が漁獲した魚を生きたまま活魚として販売することは可能ですが、生け締め等の加工を行い、鮮魚として直接消費者に販売する場合には、食品衛生法に基づく営業許可の取得が必要であり、実現へのハードルになっていると伺っています。

 そこで伺います。漁業者が漁獲した魚を船上で生け締めし、朝市で消費者に販売する場合は、漁業の一環として営業許可の取得を不要とする運用は可能か。

 7項目、避難所における防犯対策について伺います。

 昨年9月議会において、私は、被災地における犯罪とその予防について質問を行いました。その際、県警からは、被災地では、無人化した住宅街等における窃盗に加え、避難所等における女性や子供に対する性暴力などの犯罪が発生しやすいとの認識が示され、パトロール強化や防犯指導などに取り組むとの答弁がありました。また、県からは、仮設トイレ周辺への照明設置、防犯ブザーの配布、避難所でのパトロール、性暴力防止ポスターの掲示など、市町村に周知していると答弁がありました。さらに、防災訓練においても、犯罪予防の視点を踏まえた避難所レイアウトや避難所パトロールなどを訓練要素として取り入れるよう、市町村や自主防災組織等へ周知啓発を行っていくと前向きな答弁をいただいたところであります。防犯対策は設備を整えるだけではなく、避難所運営そのものに組み込まれていくことが重要であります。

 そこで伺います。避難所における防犯対策の強化に向け、県はどのように取り組んでいるのか。

 8項目め、交通安全について伺います。

 まず、自動車運転代行について伺います。

 飲酒運転は、重大事故に直結する極めて悪質かつ危険な行為であり、県民の命を脅かす重大な社会問題であります。県警においても、取締りや広報啓発に継続的に取り組まれておりますが、飲酒運転は依然として後を絶たない状況にあります。私は、飲んだら乗らない、飲んだら車は置いて帰る、そして、運転代行を活用する、こうした行動を社会全体にさらに定着させていくことが重要であると考えます。一方で、運転代行業は、車を運転して飲食店に行かざるを得ない場合の飲酒後の移動手段の1つとして重要な役割を担っておりますが、人手不足や利用環境など様々な問題もあると伺っております。

 そこで伺います。県内における自動車運転代行業の営業所数はどうか。また、飲酒運転の根絶には運転代行の利用が重要と考えるが、県民に対する運転代行業者の周知方法はどうか。

 次に、歩車分離式信号機における自転車ルールについて伺います。

 本年から自転車の交通違反に対する青切符制度が導入されるなど、自転車利用者にもこれまで以上に交通ルールの遵守が求められる時代となりました。近年、県内では歩行者の安全対策として、スクランブル交差点を含む歩車分離式信号機の整備が進められております。県警資料によると、令和7年度末時点での歩車分離式信号機は378基となっており、前年より4基増加しております。こうした整備は歩行者事故防止に有効である一方、地元では、自転車が歩行者信号に従うのか、車両用信号に従うのか分かりにくいという声も伺います。実際の交差点では、自転車がスピードを落とさず進行し、歩行者が避けながら通行しているような危険な光景を目にすることもあります。自転車は歩行者と車両の両面を持つ存在であり、ルールが分かりにくいことによって、事故やトラブルにつながる懸念もあります。

 そこで伺います。県警では、歩車分離式信号機における自転車の交通ルールについて、どのような周知啓発を行っているのか。また、今後、県民に分かりやすいルールの周知について、どのように取り組んでいくのか。

 9項目め、行徳湿地について伺います。

 行徳湿地は東京湾沿岸に残された貴重な自然環境であり、関東有数の野鳥生息地として多様な生態系が形成されております。一方で、近年は全国最大級とも言われるカワウの繁殖地となっており、周辺地域では、ふん害や悪臭、鳴き声、樹木の枯死や漁業被害など、生活環境や自然環境への影響が大きな課題となっております。県はこれまで、繁殖抑制や個体数管理など様々な対策に取り組まれてきたところであり、近年では、ドライアイスを活用したふ化抑制など、新たな試みも進められております。また、行徳湿地は、東京と千葉の玄関口に位置する貴重な自然空間でもあり、市民が自然と触れ合い親しむことができる場所としての活用も重要であります。

 そこで伺います。

 行徳湿地におけるカワウ対策の取組状況はどうか。

 また、行徳湿地を県民に開かれた場所とすることについて、県はどのように考えているのか。

 最後に、工業用水道管の漏水事故について伺います。

 本年5月26日、市川市南行徳地先において、工業用水道管からの漏水事故が発生し、県より被害状況の報告を受けました。現地では道路上への漏水が発生し、片側通行規制を実施。幸い人的被害は確認されていないとのことでありますが、都市部におけるインフラ事故として、受水企業はじめ地域住民や交通への影響も生じたところであります。また、今回の工業用水道管は布設から40年以上が経過しているとのことであり、全国的にもインフラ老朽化への対策が大きな課題となる中、県としても予防保全や更新計画の重要性が増しております。

 そこで伺います。今回の漏水事故の原因について、どのように分析しているのか。また、再発防止に向け、今後どのように取り組んでいくのか。

 以上、1回目の質問となります。御答弁よろしくお願いいたします。(拍手)

○議長(武田正光君) 田中幸太郎君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事熊谷俊人君。

 (知事熊谷俊人君登壇)

○知事(熊谷俊人君) 自民党の田中幸太郎議員の御質問にお答えいたします。

 まず、県内中小企業の人材確保についての御質問にお答えいたします。

 高齢化の進展による生産年齢人口の減少や人材の流動化が進み、人材不足が深刻化している中、中小企業が安定した経営を行っていくためには、企業が求める人材を安定的に確保するとともに、従業員の定着を図っていくことが重要です。このため、県では、従業員の奨学金返還を支援する企業に対する補助や、企業が人材会社を通じて経営課題の解決のため、専門知識、技術を有する人材を採用する際の紹介手数料等に対する補助を行うほか、労働関係情報誌「労政ちば」等で、従業員の処遇改善を図る企業などに向けた国の助成金について周知を行っているところです。引き続き県内経済団体との情報交換の場など、あらゆる機会を通じて県や国の支援制度を積極的に周知をし、活用を促すとともに、県の補助制度については効果を検証しつつ、企業からの意見を伺いながら、より利用しやすいものとするなど、中小企業の人材の確保、定着を支援してまいります。

 次に、海からのアクセスを生かした観光振興についての御質問にお答えいたします。

 本県の観光地域づくりに当たって、三方を海に囲まれているという特性を生かし、ヨットやクルーザーを楽しまれる方々に寄港地として選ばれ、地域のレジャーや観光を楽しんでいただくことは、観光消費額の拡大につながり、本県の観光振興や経済の活性化に大きく資するものと考えています。このため、県では、今年度から海を活用した観光地域づくりを進めることとしており、特に内房エリアは都心や対岸からのアクセスが容易な上、波も穏やかで、海からの観光客受入れにおいて高いポテンシャルを有していることから、海からのアクセスを生かした観光振興に向け、関係者と協議を始めたところです。引き続き地元市町や民間事業者を含めた地域の多様な主体と連携をしながら、港湾や漁港におけるクルーザー等の受入れ促進を図るとともに、魅力的な観光コンテンツの開発等に取り組み、寄港地として選ばれる観光地の形成を目指してまいります。

 私からは以上でございます。他の質問につきましては担当部局長からお答えいたします。

○議長(武田正光君) 総合企画部長三神彰君。

 (説明者三神 彰君登壇)

○説明者(三神 彰君) 昨年度行った人口減少に関する意見交換についての御質問ですが、本県は地域によって人口構成や産業構造、地理的条件、交通網の整備状況等が異なることから、各地域の実態をしっかりと把握し、データに基づいて人口減少対策を進めることが重要と考えております。このため、今年2月、夷隅・長生・香取地域において地域振興事務所長と副市長等との意見交換の機会を活用し、地域における人口の将来展望や出生数、婚姻数の動向、若年層の転出状況などのデータを示し、市町村が抱える課題や独自施策について意見交換を行いました。今年度も引き続き、県と市町村が連携して人口減少対策の検討を進められるよう、印旛・海匝・山武・安房・君津地域において、客観的なデータに基づいた地域の状況や特徴的な取組を共有しながら、市町村との意見交換を実施し、問題意識を深めてまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 教育長杉野可愛君。

 (説明者杉野可愛君登壇)

○説明者(杉野可愛君) まず、理工・デジタル系人材の育成についての御質問ですが、産業構造の変化による理系人材不足等が懸念される中、AIやデジタル技術を駆使し、社会で活躍できる人材を育成することは、県教育委員会の重要な役割と認識しています。そのため、袖ヶ浦高校に先進ITコースを設置し、企業や大学等との連携によるAIを活用した学びを進めるほか、柏の葉高校の情報理数科では、高性能パソコンを活用したデータ解析の実習を行うなど、理工・デジタル系人材の育成に取り組んでいるところです。現在、国の高校改革の方針も踏まえ、産業界等の有識者から意見を伺い、工業高校などの専門高校の機能強化も含めた県立高校のさらなる魅力化、特色化の検討を行っており、引き続き地域のニーズ等も捉えながら、本県の未来を担う人材の育成に努めてまいります。

 次に、3部制定時制高校についての御質問ですが、個人の生活スタイルなどに合わせた学びと集団での学びを両立できる3部制定時制高校へのニーズの高まりを踏まえ、県立高校において生徒一人一人の状況等に応じた多様な学習機会を確保することが、これまで以上に求められていると考えています。そのため、県教育委員会では、特に志願倍率が高い傾向にある定時制の午前部、午後部に、より柔軟な学びを提供できるよう、通信制の課程を合わせた新しいタイプの学校を令和10年度に設置することとしています。今後も生徒、保護者のニーズや各校の志願状況の推移等を踏まえ、多様で質の高い学習環境の整備に取り組んでまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 総務部長前田敏也君。

 (説明者前田敏也君登壇)

○説明者(前田敏也君) 業務委託契約へのスライド条項の導入についてお答えいたします。

 物価高騰や人材不足など厳しい環境にある中小企業等が持続的な賃上げや安定した経営を続けていくためには、コスト増を適切に取引価格へ転嫁できることが重要であると認識しており、県が発注する業務委託契約において価格転嫁の必要が生じた際には、協議の上、契約金額の変更を行うことができることとしております。また、本年5月には、中東情勢の変化などにより、物品委託等の契約について事業者から金額の変更等の申出があった場合には迅速に協議を行うなど、適切な価格転嫁に取り組むよう、庁内へ通知したところでございます。県といたしましては、物価高騰が年々厳しさを増す中において、より実情を反映できる契約が可能となるよう、他団体の事例も踏まえながら検討してまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 商工労働部長関雄二君。

 (説明者関 雄二君登壇)

○説明者(関 雄二君) 国際観光旅客税についての御質問ですが、国際観光旅客税は観光基盤の拡充、強化を図ることを目的とした税であり、使途については、観光地域づくりや誘客プロモーションなど地方の観光地の魅力向上、地方誘客のほか、観光地への二次交通の整備など、地方部への交通ネットワークの機能強化にも活用されることとなっています。このため国際観光旅客税の税率引上げに当たり、昨年度、全国知事会を通じて、国に対し、税収の一定割合を地方団体にとって自由度が高く創意工夫が生かせる交付金等により地方に配分するよう検討を求めたところです。また、今後、訪日客のさらなる増加が見込まれることから、引上げ分は成田空港を抱える本県のインバウンド観光の円滑な推進に資する取組にも活用されるべきであると考えており、本県としても、地域の実情を踏まえて配分されるよう、国に対する重点要望など様々な機会を捉えて働きかけてまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 保健医療担当部長山口敏弘君。

 (説明者山口敏弘君登壇)

○説明者(山口敏弘君) 朝市で鮮魚を販売する際の営業許可についての御質問ですが、食品衛生法における営業許可の要否は、鮮魚を販売する行為が施設設備を設けた営業に当たるか、または漁業の一環に該当するかを実態に即して判断するものとされています。県では、国の示した食品衛生法の運用方針を踏まえ、漁業者が自ら漁獲した魚を船上で生け締めし、陸揚げ後にその場で消費者に販売する行為は漁業の一環として整理でき、営業許可を要しない運用とすることが適当であると判断しています。今後とも関係事業者に対し、衛生的な取扱いの確保について必要な指導を行い、食品の安全確保に努めてまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 防災危機管理部長久本修君。

 (説明者久本 修君登壇)

○説明者(久本 修君) 避難所における防犯対策についての御質問ですが、県では、災害の発生に伴う混乱に乗じて行われる避難所での犯罪が問題となったことを受け、誰もが安心して避難所生活を送ることができるよう、避難所の防犯対策の充実に取り組んでおります。具体的には、昨年度、九都県市合同防災訓練等において防犯に関するパンフレットを配布したほか、避難所運営訓練の中で防犯見回りを実施するよう市町村に働きかけました。また、民間警備業者と災害時における避難所警備を含む連携協定を締結したところです。さらに、防災啓発サイト「じぶん防災」のほか、今後は本年度広く県民に配布する予定の「ちば地震防災ガイド」にも避難所における防犯面の注意点を盛り込んで周知啓発を行うこととしており、引き続き様々な機会や手段を活用して、災害時における防犯の意識醸成と対策強化に努めてまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 警察本部長青山彩子君。

 (説明者青山彩子君登壇)

○説明者(青山彩子君) 私からは交通安全についてお答えいたします。

 まず、県内における自動車運転代行業の営業所数と県民に対する運転代行業者の周知方法に関する御質問ですが、県内における自動車運転代行業の営業所は、令和8年4月末現在249か所となります。自動車運転代行業については、県警ホームページにおいて市町村ごとの運転代行営業所数を記載した運転代行営業所マップや認定している自動車運転代行業者の一覧を掲載しているほか、警察署や飲酒運転根絶協議会等が実施する各種キャンペーンの機会に広報用チラシを配布するなどして周知を図っているところです。引き続き飲酒運転の根絶に向け、県や関係団体と連携し、県民の皆様に対する自動車運転代行業の適正利用に向けた周知に努めてまいります。

 次に、歩車分離式信号機における自転車の交通ルールの周知啓発に関する御質問ですが、県警では、街頭活動時における指導や交通安全教室、各種キャンペーン等の機会を通じ、車道を通行する場合は車両用信号機に従うこと、歩道を通行する場合は歩行者用信号機に従うこと、歩道や横断歩道では歩行者の通行を妨げないことなど自転車の基本的な交通ルールについて、自転車の交通ルールガイドブック等を活用するなどして周知を図っているところです。引き続き関係機関・団体と連携し、自転車の交通ルールについて県民の皆様の理解が深まるよう、分かりやすく丁寧な周知啓発に努めてまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 環境生活部長寺本孝君。

 (説明者寺本 孝君登壇)

○説明者(寺本 孝君) 行徳湿地のカワウ対策についての御質問ですが、行徳湿地におけるカワウの増加により、周辺地域でのふん害や悪臭などの生活被害が発生していることから、県では、営巣が多く被害の大きい市道側樹木の大規模な伐採や、営巣場所を湿地内部に誘導するやぐらの設置により被害の軽減を図ってきたところです。さらに、昨年度からは、国や本県を含む関係自治体で構成する関東カワウ広域協議会において、繁殖抑制を目的としたドライアイスによる卵のふ化防止試験を新たに実施しているところであり、これらの取組等により、令和8年3月の生息数は約1万羽と前年同月比で約6,00羽減少しています。今後はこれまでの取組に加え、県単独でもドライアイスによる繁殖抑制を実施するなど、引き続き地元市や関係団体等とも連携し、生活被害の防止に向け、対策を強化してまいります。

 次に、行徳湿地に係る県の認識についての御質問ですが、行徳湿地については、その貴重な自然環境を保全しつつ、野鳥観察や環境学習の場として活用するなど、より多くの県民が親しめる場所となるよう取り組んでいくことが重要であると考えています。このため、県では、湿地を管理するNPO法人と連携し、自然に対する理解を深めることができるよう、校外学習の受入れや自然観察会の開催を行っているほか、市川市においても、湿地の魅力に触れることができるよう湿地の通路の一部を土日・祝日に開放しているところです。今後もより多くの県民が安全に豊かな自然に親しめるよう、湿地の活用を図りながら適正な管理に努め、良好な自然環境を維持してまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 企業局長横山尚典君。

 (説明者横山尚典君登壇)

○説明者(横山尚典君) 工業用水道管の漏水に関する御質問ですが、本年5月26日に市川市南行徳地先で発生した工業用水道管からの漏水について、周辺の道路を掘削して管の状態を確認したところ、局所的な腐食によって5センチメートル程度の穴が1か所開いており、そこから漏水していたことが判明いたしました。漏水箇所の周辺には、工業用水道管のほか、水道管やガス管、下水道のマンホール等が近接して敷設されていることから、企業局といたしましては、外部から何らかの影響によって管に傷等が生じ、そこから腐食が進んだものと推測しております。今後は、漏水を早期に発見するための管路パトロールの強化のほか、応急対応のための資機材の確保や関係団体との連携強化を図るとともに、現在実施しております千葉県工業用水道事業施設更新・耐震化長期計画の見直しの中で、より効果的で効率的な管路の更新について検討してまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 田中幸太郎君。

○田中幸太郎君 知事はじめ執行部の皆様、答弁ありがとうございました。順次、要望、再質問をさせていただきます。

 人口減少社会への対応についてです。県として、地域ごとの実情を踏まえ、データに基づき市町村と意見交換を行っているとのことでありました。前向きな答弁と受け止めており、ぜひ今後も継続していただきたいと思います。

 一方で、人口減少への対応は、もはや将来の課題ではなく、既に直面している課題であります。やはり重要なのは、それぞれの地域において何が課題となっているかを客観的なデータで把握し、その地域の方々が自らの地域の将来をどうしていくのか考えていくことだと思います。人口動態だけではなく、公共施設、交通、医療福祉、産業など地域の持続可能性に関わる課題についても、客観的なデータを基に市町村と共有していただきたいと思います。その上で、単なる意見交換にとどまらず、地域ごとに必要な対策につなげていただけるよう、県としても市町村や地域の取組を支援していただくことを要望いたします。

 県立高校改革についてであります。理工・デジタル系人材の育成は、高校教育だけの課題ではなく、今後の千葉県の産業政策とも大きく関わる重要なテーマであります。県が進める産業クラスターの形成や成長産業の集積においても、それを支える人材をどう育て、県内に定着させていくかが大きな課題になるかと思います。先般、文部科学省において、県立高校改革や高専に関する説明を受けました。ぜひ国の動向も踏まえ、千葉県の産業政策と連動した理工・デジタル系人材の充実に取り組んでいただきたいと思います。

 また、3部制定時制高校についても、今後も定時制高校の充実を進めていくとのことでありました。私も松戸南高校を視察し、生徒一人一人の状況に応じた大変よい教育環境であると感じましたので、引き続き多様な学びの機会の確保に取り組んでいただくことを要望いたします。

 人材確保対策についてです。知事も繰り返し述べられていたように、やはり東京都と千葉県との格差の是正というものは大変大きな課題であるかと思います。特に東京に隣接する地域では、都内企業との人材獲得競争が激しく、県内中小企業にとっては人材確保は切実な問題であります。ぜひ各業界団体の現場の声を丁寧に聞きながら、人材確保と定着に向けた支援に取り組んでいただきたいと思います。

 また、適正な価格転嫁については、国においても労務費を含めた価格転嫁を進める方針が示されており、自治体発注における対応も重要です。スライド条項については既に導入を進められている自治体もありますので、庁内への周知や通知で十分対応できるのか、業務委託契約においてどのような対応が可能なのか、国の動向や他自治体の事例も踏まえ検討していただくことを要望いたします。

 国際観光旅客税、出国税についてであります。出国1回当たり1,000円から3,000円に引き上げられ、税収が約1,300億円程度を見込んでいるそうであります。日本一の国際線旅客数を誇る成田空港を有する本県として、成田空港を利用する訪日外国人旅行者の利便性向上や、県内周遊の促進に活用できるよう、引き続き国に強く働きかけていただくことを要望いたします。

 海からの動線を生かした観光振興。富津から館山にかけて海を活用した観光地域づくりに力を入れていくとのことでありました。海からの動線を生かした観光振興は、千葉県の大きな可能性の1つでありますので、ぜひ積極的に進めていただきたいと思います。港湾、漁港を抱える関係部署と観光を所管する商工労働部がしっかりと連携して、海から人を呼び込み、地域経済へつなげる取組を進めていただくことを要望いたします。

 水産業の振興について、朝市。国の運用方針を踏まえた上で、漁業者が船上で生け締めした魚を陸揚げ後に、その場で直接消費者に販売する場合は営業許可の取得は不要と判断したとのことでありました。すばらしいことだと思います。朝市で取り扱える水産物の幅が広がることは、地域漁業の振興や地産地消の推進にとっても大変喜ばしいことであります。ぜひ県内各地の漁業振興につながる取組として、また、全国的な好事例となるよう、食品衛生上の必要な指導を行いながら、水産物の付加価値向上に取り組んでいただくことを要望いたします。

 避難所における防犯対策についてです。防犯見回りを避難所運営訓練に取り入れるよう働きかけるなど、避難所における防犯対策の意識醸成に取り組んでいくとのことでありました。避難所の防犯対策は災害が発生してから考えるのでなく、平時の訓練の中に組み込んでいくことが重要であります。本年10月の防災訓練についても、防犯の視点がどのように反映されているのか、注目していきたいと思います。誰もが少しでも安心して避難所生活を送ることができるよう、引き続き災害時の防犯対策の強化に取り組んでいただくことを要望いたします。

 行徳湿地についてです。令和8年3月の生息数は減少しているとのことでありましたが、現状では周辺地域のふん害や悪臭などが、いまだに生じております。周辺住民の生活環境への影響が続いていることから、市川市などとも連携し、引き続き効果的な対策に取り組んでいただきたいと思います。また、今回の答弁では、より多くの県民が豊かな自然に親しめるよう湿地の活用を図っていくとのことでありましたが、改めて良好な自然環境を維持しつつ、外壁周辺から緑地内部の景観を見渡せるようにするなど、行徳湿地をより県民に開かれた場所とすることを要望いたします。

 工業用水道管の漏水事故についてであります。答弁により、今回の漏水は管自体の老朽化ではなく、外部要因による局部的な腐食が原因であったこと、また、長期計画の見直しの中で、より効率的で効果的な管路の更新を検討していく考えは理解いたしました。一方で、長期計画を見直す前提として、将来どの程度の施設規模が必要になるのかを見極めることも重要ではないでしょうか。工業用水道は産業活動を支える重要なインフラであるとともに、地盤沈下対策としての役割も担っておりますが、人口減少や産業構造の変化が進む中で、将来の需要をどのように見込むかによって、必要となる施設規模や更新投資の考え方も変わってくるものであろうと考えます。

 そこで再質問いたします。県は将来の工業用水需要をどのように見込み、その需要予測を施設更新・耐震化長期計画の見直しにどのように反映されていくおつもりなのか、再質問させていただきます。

○議長(武田正光君) 企業局長横山尚典君。

○説明者(横山尚典君) 工業用水の需要見込みと長期計画の見直しに関する御質問ですが、今回の長期計画の見直しに当たり、昨年9月に受水企業に対し、将来の工業用水の需要に関するアンケート調査を実施いたしましたところ、今後の需要はおおむね横ばいで推移する見込みであることが分かりました。今後は、このアンケート結果を踏まえながら、学識経験者等で構成する計画の見直しに関する懇談会の意見も伺いながら、長期計画の見直しを進めてまいります。

 以上でございます。

○議長(武田正光君) 田中幸太郎君。

○田中幸太郎君 ありがとうございました。人口減少や産業構造の変化が進む中で、工業用水道事業についても将来需要を的確に見極めていくことが重要であろうかと思います。昨年出された国の指針においても、将来需要を踏まえた適正な施設規模の検討が重要とされております。今後の施設更新には多額の投資が必要となることから、アンケート調査や有識者懇談会での意見を十分に踏まえ、需要と供給のバランスに配慮した計画となるよう要望し、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○議長(武田正光君) 暫時休憩します。

 午前11時31分休憩

        

 午後1時0分開議

○副議長(三沢 智君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 引き続き質疑並びに一般質問を行います。通告順により伊豆倉雄太君。

 (伊豆倉雄太君登壇、拍手)

○伊豆倉雄太君 皆さん、こんにちは。自由民主党、市原市選出、伊豆倉雄太でございます。本定例議会におきまして質問の機会をいただきました先輩・同僚議員の皆様に感謝申し上げます。

 さて、先日、松野代議士のお計らいで、総務省、文科省の方々から、私立の実質無償化を踏まえ、今後の公立高校の考え方、理系人材の重要性を伺ってきました。午前中の田中幸太郎議員の質問にもありましたので、質問は割愛し、次回の質問の機会に生かしたいと思いますが、将来的に必要とされている理系人材に対して、理系を志望する生徒が圧倒的に足りなく、AIの進化などに伴い、文系人材は飽和状態になる見込みであります。また、今までどおりの理系、文系と二分化するのではなく、分野横断型の知識や能力を身につけることが重要であると感じました。「父ちゃん、あそこへ行ってみたい。これが欲しいな」と言う娘に、「何でも父ちゃんに望んじゃいけないよ。好きなものを買って、好きな場所に行きたいならば、将来は理系人材が必要だから、算数、理科は小学生のうちから頑張って、自分でかなえなさい」と言っていたのは、間違いではなかったということを確信して、質問に入らせていただきたいと思います。

 石油関連製品対策についてお伺いいたします。

 連日、ホルムズ海峡の封鎖の報道がされ、解決糸口が見えない日々が続いています。日本のみならず、世界的にオイルで動くものが多く、プラスチック製品だけでなく、オイルに関連する製品や精製される製品が莫大な品目になり、ナフサショックを受け、こんなにも日々の生活にオイル関係の製品に依存しているのか、改めて痛感をしました。先日、全国青年局会議において、小林政調会長から、オイル確保のためにあらゆる手段を講じていることや、実際に経産省がオイル関連の製品や原料の目詰まり解消に向け、積極的に施策を展開していることを伺いました。しかし、その施策も追い越す勢いで、昨今、建設関連の知人からは、塗料、断熱材や塩ビ管をはじめ、オイル関係製品の入荷不足や、とんでもない高騰にあおりを受け、仕事はあっても材料が入らない、契約後の価格上昇で利益が出ないといった声も聞かれ、このままでは小規模事業者は存続できないとの悲鳴の声が上がっています。このままではコロナを超える経済的影響が大きく出ると感じています。世界情勢が絡み合っておりますが、千葉県は災害の多い県でもあります。道路、水道、河川、港湾などインフラ整備だけでなく、災害時には地域建設業の皆様が最前線で復旧対応を担っています。しかしながら、資材価格の急激な変動に対し、適切な価格転嫁が進まなければ、地域建設業の経営悪化や担い手不足にもつながりかねません。

 県発注工事では、インフレスライド条項や単品スライド条項などの制度があることは承知しております。一方で、現場からは、協議に時間がかかる、必要書類が多い、実際には使いづらいといった声も聞かれます。

 (「大丈夫か」と呼ぶ者あり)

○伊豆倉雄太議員(続) はい、大丈夫です。制度が存在していても、現場で実際に活用されなければ、本来の役割を果たしているとは言い難いのではないでしょうか。

 そこでお伺いします。県発注工事におけるインフレスライド条項及び単品スライド条項について、県はどのように運用し、また、今後どのような対応を行っていくのかを伺います。

 また、原油価格や資材価格の高騰が続く中、県内建設業者を取り巻く環境は非常に厳しい状況が続いています。特に中小建設業者からは、契約時よりも資材価格が大幅に上昇している、利益が出ないだけでなく、資材購入のための資金確保が厳しいといった声も多く耳にします。建設業は、工事着手前に資材や燃料、人件費など多額の支出が先行する業種であり、価格高騰局面では、利益以上に資金繰りへの影響が大きくなります。地域建設業は大企業とは異なり、価格転嫁や資金調達力に限界がある事業者も多く、急激な価格変動の影響を直接受けやすい状況にあります。地域経済や雇用を支える地域建設業を維持していくためにも、金融面からの支援は重要であると考えます。

 そこでお伺いいたします。資材価格高騰の影響を受ける県内中小建設業者に対し、県は資金繰り支援や経営支援について、どのように取り組んでいくのかを伺います。

 次に、地域経済の活性化についてお伺いいたします。

 人口減少や物価高、原油価格の高騰などにより、地域経済を取り巻く環境は大きく変化をしております。これまでの日本は、大都市へ人や消費が集中し、地方はそこへ人材を送り出す構造が続いてきました。しかしながら、近年は物流コストの増加や人手不足、国際情勢の変化などにより、その構造自体が大きく揺らいでいると感じます。私は、これからの地域活性化を考える上では、改めて地域で生産し、地域である程度消費し、地域で雇用を生み出す、いわゆる地域内で経済を循環させるという原点回帰の視点も重要であると考えます。農業分野では地産地消という考え方がありますが、これは農産物だけでなく、地域経済全体にも必要な考え方ではないでしょうか。地域の企業が地域で仕事を受け、地域の人が働き、地域の中でお金が循環していく。そうした積み重ねが、地域の持続的な活性化につながっていくものと考えます。そのためには、まず地場産業です。地域経済の核となる地場産業を育成することで、そこから派生した様々な業種への取引の拡大や雇用創出など、様々な経済波及効果が期待されます。

 そこで伺います。県は地場産業の育成に向け、どのように取り組んでいくのか。

 次に、企業誘致についてお伺いいたします。

 私はこれまで、人口減少が進む地域において、企業誘致は新たな雇用の創出や移住、定住の促進につながる重要な施策であると考え、質問をしてまいりました。しかしながら、今後は、単に企業を誘致するだけではなく、その企業が地域とどのように関わり、地域経済へどのような効果を生み出すのかという視点も重要になってくると考えます。例えば、地元雇用の創出、地元企業との取引、地域資源の活用など、地域内で経済が循環するような企業誘致は、地域の活性化に大きくつながるのではないでしょうか。

 先日、県の企業誘致、開発に関する説明を受けました。そこのエリアだけでなく、周辺地域への波及効果や、重点地域以外での強みのお話など、エリア外での産業を考えていただいていることは分かりました。TSMCのような核となる企業と関連企業の進出、地域人材の雇用、そこに地元企業との取引や地元業者との連携など、地域に経済効果が波及していくことで、より地域経済の活性化につながっていくものと考えます。特に中小企業は地域経済や雇用を支える重要な存在であり、地域に根差した企業だからこそ担える役割も多くあります。企業誘致による効果を一部にとどめるのではなく、地域全体へ波及させていく視点も必要ではないでしょうか。

 そこでお伺いします。企業誘致の効果をどのように地域に波及させていくのか。また、県のノウハウを生かし、市町村とどのように誘致に取り組んでいるのか。

 次に、京葉臨海コンビナート地域のGX推進についてお伺いいたします。

 京葉臨海コンビナートは、長年にわたり我が国を代表する素材産業やエネルギー供給を支え、本県経済を牽引してまいりました。また、昭和38年に約11万人だった市原市は、臨海部とともに発展し、市原市だけでなく、周辺地域においても多くの雇用や税収、関連産業を支える重要な産業基盤となりました。一方で、近年は脱炭素への対応、国際競争の激化、エネルギー価格の高騰、設備の老朽化など、コンビナートを取り巻く環境は大きく変化しています。そのような中、京葉臨海コンビナート地域がGX戦略地域制度におけるコンビナート等再生型の有望地域に選定されたことは、本県産業にとって大きな転換点であると考えます。私は、GXは単なる脱炭素政策ではなく、新たな投資を呼び込み、産業競争力を高め、地域経済や雇用へつなげていく視点が重要であると考えます。また、地域企業や関連産業へどのように波及させていくのかも重要ではないでしょうか。

 そこでお伺いいたします。京葉臨海コンビナート地域が、GX戦略地域制度における有望地域に選定されたが、今後、どのようにGXの取組を進めていくのかを伺います。

 次に、交通事故減少へ向けた取組についてお伺いいたします。

 千葉県は交通事故死亡者数が毎年ワースト上位にあります。ですが、我が物顔で細い道でも飛ばす県外ナンバーの高級車をよく目撃しており、果たして事故を起こしているのは本当に県内の人なのかとの疑問から、この質問が始まりました。県警の御協力でデータを出していただきましたが、残念ながら、県内の死亡事故の約9割は県内の方が起こしており、人身事故においても85%が県内の方が事故を起こしていました。近年、交通安全対策の推進や車両性能の向上などにより、全国的に交通事故件数や交通事故死亡者数は減少傾向にあります。本県においても、関係機関の皆様の取組により、交通事故減少へ向けた対策が進められているところです。

 一方で、千葉県は交通事故死亡者数が全国でも上位となる年も多く、千葉県は交通事故が多いという印象を持たれている県民も少なくありません。しかしながら、本県は人口規模や交通量、自動車保有台数も多く、人口10万人当たりの交通事故死亡者数で見ますと、全国的には比較的低い水準で推移をしています。もちろん数字が低ければいいというものではありませんが、単純な死亡者数だけでなく、人口規模や道路環境、交通事情なども踏まえた分析を行い、それぞれの地域実態に応じた交通安全対策を進めていくことが重要ではないでしょうか。

 また、地元からは、横断歩道を設置してほしい、信号機を設置してほしいという要望を多く受けます。しかしながら、交通量や道路構造、設置基準など様々な条件があり、すぐに設置できないケースも多くあります。一方で、危険箇所であるとの認識が地域にあるのであれば、横断歩道や信号機の設置だけでなく、注意喚起看板や路面標示など土木部門との連携した対策を進めることも重要ではないでしょうか。

 そこでお伺いします。本県の交通事故発生状況の特徴はどうか。また、信号機や横断歩道の設置が難しい箇所における安全対策はどのように取り組んでいるのか。

 次に、交通安全対策として高齢者の免許返納を促すための環境整備についてお伺いいたします。

 先日、免許の更新をしてきました。講習での映像でも高齢者による事故の映像が流されていました。高齢化が進む中で、高齢ドライバーによる事故や高齢者が被害者となる交通事故も課題となっていますが、特に郡部では公共交通機関が十分でなく、通院や買物など日常生活のために車を運転せざるを得ない地域も多くあります。一方で、免許返納後の移動手段への不安から、返納に踏み切れないという声も耳にします。先日も、高齢者教習に参加された方のお話を伺ったのですが、本当は免許を返納したい、でも、返納すると家族も一緒に住んでおらず、日々の食材を買いに行くことも、通院もできなくなってしまうからとおっしゃっていたそうです。交通安全を守ることはもちろん重要ですが、生活との両立も考えていかなければなりません。この議論をするには、卵が先か鶏が先かではありませんが、幾ら免許返納を推し進めても、その環境が整備されていなければ安心して返納できないと思います。免許管理は県警が行い、地域の公共交通は、電車、バス、デマンドタクシーなど市町村が行うことも多くあると思います。

 そこでお伺いいたしますが、地域の公共交通の確保に取り組む市町村に対し、県はどのような支援を行っていくのか。

 次に、地域医療体制についてお伺いします。

 近年、人口減少や少子高齢化が進む中、地域医療を取り巻く環境は大きく変化しています。特に医師不足や医療従事者不足は深刻であり、地域によって救急医療や入院医療の維持も大きな課題となっています。本県では、保健医療計画に基づき2次保健医療圏を設定し、医療提供体制の整備を進めておりますが、人口動態や交通インフラ、医療需要など、社会状況が大きく変化している現在、改めて地域実態に即した医療提供体制を考えていく必要があるのではないでしょうか。特に圏央道の整備や道路ネットワークの変化により、人の流れや生活圏も以前とは変わってきています。また、高齢化が進む中で、単純な人口だけでなく、高齢者人口や救急需要なども踏まえた検討が必要であると考えます。国からは、令和22年頃を見据えた効率的かつ効果的な医療提供体制の構築を図るため、新たな地域医療構想についての考え方が示されており、構想策定に向けた県の動きも気になるところです。

 そこでお伺いいたします。県は、現在の2次保健医療圏について、地域実態に即したものとなっていると考えているのか。また、今後の2次保健医療圏の在り方について、どのように考えているのかを伺います。

 次に、基幹病院についてお伺いします。

 地域の基幹病院は、救急医療や高度医療を担うだけでなく、地域住民にとって大きな安心にもつながっています。一方で、医師確保や建物の老朽化、経営問題など多くの課題を抱えている病院も少なくありません。そのような中で、帝京大学ちば総合医療センターの移転計画については、今後、帝京の移転後に病院の誘致も進んでいるようですが、地域では様々な声を耳にします。移転により医療機能の強化を期待する声がある一方で、現在の医療圏やアクセス環境が変化をすることへの不安の声もあります。特に郡部では、救急搬送時間や通院距離の増加は、地域住民の不安へ直結します。また、企業誘致や移住、定住を進める上でも、医療体制の充実は非常に重要な要素であると考えます。

 そこでお伺いします。今後、医療機能の再編などが進んだ場合、地域住民への医療アクセスも含め、地域医療へどのような影響があると認識しているのか。

 医療関係の質問の最後に、救急医療体制についてお伺いします。

 郡部では、救急搬送時間の長時間化や受入れ病院の確保が課題となっている地域もあります。特に高齢化が進む中では、救急需要の増加も想定され、今後さらに地域医療体制の重要性も高まるものと考えます。

 そこでお伺いします。県は、今後の救急需要の増加をどのように見込んでいるのか。また、地域偏在も踏まえ、救急医療体制の確保へどのように取り組んでいくのかを伺います。

 恒例となりました高滝ダムの堆砂、しばらくお付き合いいただければと思います。

 先日、地元高滝湖周辺で住民の方から、水辺環境が変わってきた、大雨のたびに不安を感じるといった声を伺いました。高滝湖は市原市の観光資源であるだけでなく、県民生活を支える治水・利水機能を担う重要なインフラであります。近年は線状降水帯や集中豪雨など、従来の想定を超える降雨が全国で頻発しております。そうした中、ダム機能を将来にわたり維持していくためには、単なるしゅんせつ対策だけではなく、流域全体で土砂流入を抑えていく視点が必要であると考えます。また、高滝湖周辺は観光やレジャー利用も多く、市民や来訪者にとって重要な地域資源でもあります。今後、人口減少が進む中で、地域の魅力向上や交流人口の拡大を図る上でも、水辺環境の維持は重要であると考えます。先日も漁協において会議を行ってきましたが、漁協の最大の収益でもある魚券発行はワカサギの釣果に直結しております。近年は1億粒を超える有精卵をふ化させても、高水温や深場の極端な減少で、猛暑を乗り切れない個体が激増しております。

 そこで、まず伺います。

 高滝湖では現在、堆砂が進行しておりますが、県として、しゅんせつだけでなく流域全体で土砂流入を抑制する抜本的な対策をどのように進めていくのか。

 次に、高滝ダムの堆砂対策として整備が進められている万田野川の貯砂ダムについて、現在の進捗状況と完成時期、また期待される効果はどうかを伺います。

 最後に、観光振興について伺います。

 近年、人口減少や少子高齢化が進む中、地域活性化を進める上で、観光施策の重要性はますます高まっていると感じます。特に交流人口や関係人口を増やし、地域へ人を呼び込み、地域内での消費をしていただくことは、地域経済を維持していく上でも重要な視点ではないでしょうか。本県は、海、里山、温泉、食、ゴルフ場など多くの観光資源に恵まれております。特にゴルフにつきましては、千葉県は全国有数のゴルフ場数を誇り、県内には約150か所を超えるゴルフ場があると伺っております。地域別に見ますと、市原地域や上総地域を中心とした内房エリアには多くのゴルフ場が集積しており、市原市単体では約33コース、内房(木更津、君津)などは約40から50コース、長生・夷隅エリアで約20から25コース、北総(成田周辺)で約25から30コース、外房・南房エリアでは約15から20コースと立地しています。圏央道の開通などによりアクセス性も向上し、首都圏から多くの来場者が訪れる本県の大きな強みの1つであると考えます。

 一方で、ゴルフはプレー後、そのまま帰宅してしまうケースも多く、地域経済への波及効果をさらに高めていく余地があるのではないでしょうか。県は多くのいい素材がありながらも、ブランディングが得意ではないように感じます。今後は宿泊、温泉、食、観光などと組み合わせた滞在型観光を進め、地域内消費へつなげていく視点も重要であると考えます。

 そこでお伺いいたします。ゴルフツーリズムを通じてどのような千葉の観光のブランディングを推進していくのか。また、ゴルフと宿泊、観光、地域資源などを組み合わせた滞在型観光について、どのように取り組んでいくのかを伺います。

 次に、養老渓谷についてお伺いいたします。

 先日、養老渓谷において開催されましたチームラボによるアートイベントが5月をもって閉幕いたしました。開催期間中は、これまで養老渓谷をあまり訪れることのなかった若い世代や県外からの来訪者も多く見受けられました。SNS等で大きな反響があり、一時期、私のインスタの表示は養老渓谷のチームラボ祭りとなっていました。私は、今回の事業は単発のイベントで終わらせるのではなく、今後の養老渓谷活性化へつなげていくことが重要であると考えます。特に地域が持続していくためには、継続的に人を呼び込み、地域として自立した観光運営へつなげていく視点が必要ではないでしょうか。また、そのためには、行政だけでなく、地域事業者や民間投資を呼び込み、宿泊施設、飲食、アクティビティーなど、地域全体で観光客を受け入れる環境整備も重要であると考えます。

 そこでお伺いします。養老渓谷におけるナイトタイムイベントについて、どのような成果や課題があったと認識しているのか伺います。

 さらに、民間投資の促進や養老渓谷周辺における地域事業者との連携が不可欠であると考えます。協議会の発足当初から、県が積極的に地域に足を運び、対話を重ね、丁寧に進めてきたことを事業者の方から聞いております。

 そこで、養老渓谷における持続可能な観光地域づくりに向け、県は民間投資の促進や周辺地域の事業者との連携にどのように取り組んでいくのか伺います。

 以上、壇上での質問を終わらせていただきます。知事はじめ執行部の皆様には、明快な答弁をお願いいたします。(拍手)

○副議長(三沢 智君) 伊豆倉雄太君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事熊谷俊人君。

 (知事熊谷俊人君登壇)

○知事(熊谷俊人君) 自民党の伊豆倉雄太議員の御質問にお答えいたします。

 まず、京葉臨海コンビナート地域のGX推進についての御質問にお答えいたします。

 産業部門の二酸化炭素の排出量が日本で最も多い本県は、京葉臨海コンビナートのカーボンニュートラル化と国際競争力強化を同時に進めることが喫緊の課題であり、国からの財政支援や規制緩和の後押しが得られるGX戦略地域制度の活用が重要と認識をしています。このため、企業や地元市等と連携をしながら、本年2月にGX戦略地域制度への申請を行い、国から有望地域に選定されたところであり、夏頃の最終審査においてGX戦略地域の認定を受けられるよう、関係企業等と事業計画をさらに磨き上げてまいります。加えて、本年3月に設立をした京葉臨海コンビナートGX推進会議を活用し、エネルギーの脱炭素化や規制緩和等のテーマについて、引き続き会員企業等とともに検討を進め、GX新産業の創出に取り組んでまいります。

 次に、ゴルフツーリズムについての御質問にお答えいたします。

 本県は全国一のゴルフ場数を誇るとともに、1年を通じて温暖な気候に恵まれており、こうした本県の特徴を生かした観光振興を図るためには、ゴルファーの方々に本県の誇る温泉や食などの観光コンテンツも併せてPRすることにより、滞在時間の延長や地域での消費拡大につなげていくブランディングが重要と考えています。そこで、県では、観光ウェブサイトにおいて今年3月から、お薦めゴルフ場やプレー後の立ち寄りグルメ、観光スポットなどを紹介するゴルフ旅の特集を行うとともに、今年度から宿泊や消費拡大につながる海外ゴルファーの誘致に向けて、旅行会社等を対象としたプロモーションを新たに進めることとしています。今後、観光事業者や県内ゴルフ場などとも連携をしながら、国内外のゴルファーの受入れ環境の充実を図り、千葉ならではのゴルフ旅を楽しんでいただくことで、県内周遊や滞在型の観光を促進してまいります。

 私からは以上でございます。他の質問につきましては担当部局長からお答えいたします。

○副議長(三沢 智君) 県土整備部長四童子隆君。

 (説明者四童子隆君登壇)

○説明者(四童子隆君) スライド条項の運用についての御質問ですが、県では、社会情勢等の変化に伴う資材価格高騰を踏まえ、スライド条項等の適切な運用に努めるよう、庁内関係部局や市町村に対し、本年4月に通知を発出しています。また、スライド条項の制度概要やスライド額の計算方法に関して、分かりやすく作成した解説動画を県ホームページへ掲載し、リーフレットにより周知するなど、公共工事の施工者の理解が深められるよう努めてきたところです。さらに、これまで事業者から多く寄せられていた問合せ内容をよくある御質問として整理し、今後速やかにホームページへ掲載するなど、受注者に対しスライド条項を適切に活用いただけるよう、丁寧な説明を重ねてまいります。

 次に、高滝ダムにおける土砂流入の抑制についての御質問ですが、養老川の中流域に位置する高滝ダムでは、ダム湖に流入する土砂を抑制するため、これまでにダム上流域の養老川本川と支川の古敷谷川に貯砂ダムを2基設置しており、さらに支川の万田野川で1基、貯砂ダムを新設する工事を実施しているところです。また、本川に計画する新たな貯砂ダムについては、現在、経済性や施工のしやすさなど総合的な観点から比較検討を行っており、今後、最適な堆砂対策を選定してまいります。引き続きダムに参画する利水者や関係機関と調整しながら、土砂流入の抑制に努めてまいります。

 最後に、万田野川で工事中の貯砂ダムについての御質問ですが、万田野川では、本年5月に護岸工事が完了し、現在、令和8年度内の完成を目指して貯砂ダムの本体工事に着手したところです。この貯砂ダムの完成により、万田野川から高滝ダムへ流入する年間約2,800立方メートルの土砂を抑制する効果が見込まれます。引き続き地元の皆様の御理解と御協力をいただきながら、早期の完成を目指してまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 商工労働部長関雄二君。

 (説明者関 雄二君登壇)

○説明者(関 雄二君) まず、県内中小建設業者に対する資金繰りや経営支援に関する御質問ですが、中東情勢に関する相談窓口には建設業者から、契約から着工までの間における資材費の高騰による利益の減少や、売上計上の遅れに伴う資金繰りの悪化などに関する相談が複数寄せられており、資材価格高騰等による経済活動への深刻な影響が懸念されるところです。このため、県では、資材費や人件費など一時的な資金需要に対応するサポート短期資金や、受注減少に伴う売上げ等の落ち込みに対応するセーフティネット資金などの制度融資メニューの利用を促してきました。さらに、6月8日の中東情勢に係る庁内対策会議を踏まえ、制度融資等の活用を含めた対応策を検討しているところです。また、県内中小企業等が抱える経営課題への支援を行うチャレンジ企業支援センターでは、相談対応に加え、専門家の無料派遣による伴走支援を実施しており、引き続き中小企業が安定的に事業を継続できるよう、資金繰りと経営の両面から支援を行ってまいります。

 次に、地場産業の育成に向けた取組に関する御質問ですが、本県は、製造業や大学、研究拠点が集積する都市部と、海や里山などの豊かな自然環境や農林水産物に恵まれている地方部が共存しており、それぞれの地域にある強みや特色を生かした地場産業の育成は、地域経済の成長を図る上で重要と考えています。現在、国が策定を推進する地場産業成長プランでは、地域経済の成長を促すため、地域に根差し、地域住民の生活を支えている地場産業の付加価値向上や、販路拡大などの支援に取り組み、新たな雇用機会の確保や地域内外での取引拡大につながる好循環を図ることとしています。県としては、今後、市町村と連携を図りながら同プランを策定し、県内各地域の様々な強みや特色を最大限に生かした健康・医療ものづくり産業や農林水産業、観光産業などの地場産業の育成に取り組むことで、地域経済の持続的な発展を目指してまいります。

 次に、企業誘致の波及効果等についての御質問ですが、企業誘致は雇用創出や地元企業との取引拡大などにより、周辺地域への経済波及効果も見込まれる重要な施策であると認識しており、地域間競争が激化する中、県と市町村が連携して取り組んでいく必要があります。そこで、県では、立地企業補助金において再投資等を支援する補助メニューを設け、誘致企業が引き続き成長し、定着する環境を整備するとともに、企業の地元高校への訪問に同行するなど、求人活動を後押しし地域雇用の創出を図るなど、誘致した企業の活動が地域経済に波及するよう支援を行っています。また、立地企業のニーズに対するきめ細やかな対応が企業の地域への思いを高めるため、市町村向け研修会の開催や人材交流などを通じ、県と市町村で知見を共有し、連携を密にしながら誘致に取り組んでいるところです。引き続き企業や関係機関との広域的なネットワークを持つ県と地域に精通する市町村が、それぞれの強みを生かし合いながら、企業誘致を強力に推進してまいります。

 次に、養老渓谷におけるナイトタイムイベントについての御質問ですが、イベント開催期間中、全ての日程でチケットが完売し、期間中の来場者数は合計2万5,614人、また、4月及び5月の2か月間で養老渓谷地域に宿泊した方は、前年と比べて約1.4倍の8,828人となりました。チケット購入者に対するアンケート調査の結果では、イベントの評価として、自然との調和がすばらしく没入できた、昼間の景色も見てみたいなど、9割以上の方から好意的な意見を、また、宿泊施設からは、平日の宿泊の予約が大幅に増え、お客様にも満足していただき、とてもよかった等の評価をいただいており、県としても一定の成果があったものと考えています。一方、近くに飲食や買物をする場所がなかったといった意見もあり、宿泊以外での消費活動が限定的などの課題が見えてきたことから、その要因や改善策等について協議会で検討を進め、次のナイトタイムエコノミーの取組に生かしてまいります。

 最後に、養老渓谷における観光地域づくりについての御質問ですが、持続可能な観光地域づくりに向けては、民間投資の呼び込みにより付加価値の高い観光コンテンツを新たに造成することや、周辺地域との連携により面としての観光地を形成し、観光客の周遊を促進していくことが重要です。そこで、養老渓谷では、地元市町や民間事業者を含めた地域の多様な主体と連携し、魅力ある観光コンテンツの造成に向けて、民間事業者の誘致に向けたニーズ調査を行うほか、観光客の利便性向上に向けた域内のモビリティー導入実証や駐車場整備への支援など、観光地としての投資価値を高める取組を進めています。引き続き観光地としての魅力向上に取り組み、民間投資の誘引を図るとともに、今後は周辺地域の観光施設、宿泊事業者等とも幅広く意見交換を行いながら、滞在型・周遊型観光の推進に向けた検討を進めるなど、持続可能な観光地域づくりに取り組んでまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 警察本部長青山彩子君。

 (説明者青山彩子君登壇)

○説明者(青山彩子君) 私からは交通事故減少に向けた取組についてお答えいたします。

 本県の交通事故の特徴と、信号機や横断歩道の設置が困難な箇所の安全対策に関する御質問ですが、令和7年中の県内における交通事故は1万2,617件発生し、交通事故死者数は122人でありました。主な特徴としては、交通事故の原因の約8割が前方不注意や安全不確認であること、歩行中死者48人のうち26人は道路を横断中であったことなどが挙げられます。信号機や横断歩道の設置が難しい箇所のうち、通学路など特に安全を確保する必要性が高い場所においては、交通指導取締りや街頭監視など、目立つ・見せる活動による歩行者の安全対策を講じているほか、道路管理者等と現場を確認し、区画線の引き直しや注意看板の設置など、道路状況等に応じた必要な対策を要請しているところです。引き続き関係機関・団体と連携しながら、交通事故抑止に努めてまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 総合企画部長三神彰君。

 (説明者三神 彰君登壇)

○説明者(三神 彰君) 地域の公共交通の確保に関する御質問ですが、路線バスなどの地域公共交通は、通勤通学や通院などのほか、免許を返納された方の交通手段としても重要ですが、近年、利用者の減少や運転手不足などにより、厳しい環境に置かれていると認識しております。このため、県では、コミュニティバスやデマンド交通など新たな交通モードへの転換などに取り組む市町村に対し専門的な知見を有するコンサルタントを派遣して相談支援を行うとともに、実証運行等への補助を行っているところです。また、市町村等を対象とした研修会において、他団体の先行事例の紹介を行っており、こうした取組を通じ、地域公共交通の維持、確保に向けて市町村を支援してまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 保健医療担当部長山口敏弘君。

 (説明者山口敏弘君登壇)

○説明者(山口敏弘君) まず、2次保健医療圏についての御質問ですが、現在県内に9つある2次保健医療圏については、人口規模や入院医療の圏域内完結率などを勘案し、平成20年に設定したものですが、香取海匝や安房における人口減少、山武長生夷隅における入院医療の圏域内完結率の低下などが生じているところです。国の方針では、2次保健医療圏は原則として構想区域に一致させることとされていることから、県では令和22年頃を見据えた新たな地域医療構想の策定に取り組む中で、香取海匝、山武長生夷隅、安房を中心とした構想区域の見直しの議論を進めることと併せ、2次保健医療圏についても地域の実態に即したものとなるよう、見直しの議論を進めてまいります。

 次に、医療機能の再編などについての御質問ですが、地域の実情に応じた医療機能の再編などが進むことにより、緊急性が高く専門的な治療等を提供する急性期医療機能の集約が図られ、地域に必要な医療の維持や質の向上が期待されます。一方で、再編に伴い地域によっては受診先の変更や通院距離の増加等の影響も想定されるため、各医療機関の診療実績データ等を活用し、地域住民の医療アクセスにも配慮しながら、医療機関ごとの役割分担について、地域の関係機関とともに丁寧に検討を進めることとしています。今後も県民が安心して必要な医療を受けられるよう、地域の実情に応じた医療機関の連携を促進し、持続可能な地域医療提供体制の確保に取り組んでまいります。

 最後に、今後の救急需要と救急医療体制の確保に関する御質問ですが、本県の総人口は減少傾向にある一方、高齢者の人口は令和27年頃まで増加が見込まれ、高齢になるほど救急搬送率が高まるため、今後、高齢者を中心に救急医療に対する需要は増加する見込みです。一方、令和5年度の県調査では、医療圏ごとの平均救急搬送時間には、最短と最長で20分以上の差があり、県では搬送時間の短縮と地域差の解消に向け、医療機関における患者の受入れ可否等を救急隊と情報共有するちば救急医療ネットの活用等に取り組んでいます。今後はさらに新たな地域医療構想に基づき、構想区域ごとに医療機関の連携、再編、集約を進めることで、夜間、休日を含め、緊急性が高く専門的な治療に対応できる医療機関を確保するなど、地域差の解消も図りつつ、消防機関とも連携しながら、県内全域で適切な救急医療を受けられる体制を確保してまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 伊豆倉雄太君。

○伊豆倉雄太君 知事はじめ執行部の皆様、関部長、御丁寧な答弁ありがとうございました。それでは、再度、再質問と要望をさせていただきます。

 まず、物価高騰に関してですが、工期に関しては柔軟に対応していただいているとよく伺っております。しかし、材料の高騰が相次ぐ中で、単品スライド条項に該当する案件は、今後さらに増えていくものと思われます。これまで以上に使い勝手のいいものになるように、速やかな対応をお願いできればと思います。

 次に、地域経済活性化についてです。さきの国勢調査において、市原市はついに26万人を切ってしまいました。郡部において人口減少が進む中で、何とか生産年齢人口をとどめようと努力をしています。働き方が多様化した現代においても、近場に雇用先があること、また、企業進出により周辺の人口が増えること、これは多くの市町村が望むことであります。今後、成田空港や北千葉道路をはじめ、アクアライン着岸点付近などが県の重要拠点に指定されました。その効果を局地的ではなく周辺自治体に波及させていただくと同時に、圏央道周辺の自治体のさらなる企業誘致促進に向け、県の積極的な市町村への支援を強く要望いたします。

 そして、再度、再質問させていただきます。一方で、県は医療や先端技術の育成とよく耳にします。成田を中心とした航空産業の育成はよく分かります。では、千葉県の強みとは何でしょうか。先日の県連大会で萩生田代議士の講演では、県内の強みを生かした企業誘致と人材の育成のセットが重要とのお話がありました。県内には農林水産業や観光業、物づくり産業など様々な地域産業がありますが、地域によって抱える課題も異なります。

 そこで伺います。県はどのような考え方で重点的に育成する地場産業を選定し、また、その成果をどのような指標で評価していくのかを伺います。

 次に、交通安全対策です。日々の県警の皆さんの御努力に感謝をいたします。取締りを受けたわけではありませんが、私自身もゼブラ・ストップ、かなり注意をしております。ただ、1つ要望したいのは、渡る側の意思表示ももう少し分かりやすくしていただければありがたいなと思いますので、県警の方、大変だと思いますけども、ぜひよろしくお願いします。

 また、質問でも申し上げましたが、日々、議員の皆さんも信号機や横断歩道の設置の要望を受けると思います。しかしながら、交通量が都市部よりも多くなく、でも交通事故が多発している交差点などが多くあると思います。県警による取締りも重要だと思いますが、県土整備部におかれましては、そうした情報共有を県警としていただき、ハンプ等との物理的デバイスのほか、立体舗装やカラー舗装など、その場所の交通環境に応じた分かりやすい注意喚起を行っていただければと思います。

 次に、地域医療体制についてですね。医療需要の変化や医療機能の再編に伴い、県立病院の存在も大きくなると思います。こども病院は老朽化で雨漏りが多発し、循環器病センターの医師、看護師の仕事環境の改善など、県立病院の改修、改善もお願いいたします。

 最後に、高滝ダムについてですが、一度議場でも高滝湖の堆砂の状況を写真で見ていただきました。現在も湖上流域には多くの土砂が堆積しており、しゅんせつ時に湖面を下げると多くの土砂が顔を出します。近頃ダムの堆砂をしゅんせつ、使用したいという声が聞こえます。原則として利益目的の河川湖沼の土砂の使用は認められておりません。しかし、高滝湖の現状を鑑みますと、自前で掘削、しゅんせつしてくれるのは願ってもないことであります。柔軟な対応をお願いします。

 また、ゴルフツーリズムは、県としてもインバウンドを意識されていると思います。観光事業者と連携しながら、県内の周遊のイメージを作成していただければと思います。

 そして再質問です。ゴルフツーリズムを進める上でも、若年層や女性のゴルフ人口の増加は必須ではないでしょうか。以前、娘と打ちっ放しに行った際には、ボールを打つ感触に充実感を持ったようです。市原市では未経験やジュニア向けの講習、手ぶらでゴルフなどを推し進め、技術だけでなく、敷居が高いとされるゴルフ場のマナーも教えてくれるそうです。

 そこで、県はゴルフ人口増加に向け、どのように若年層へのゴルフ普及を進めるのか。

 以上です。

○副議長(三沢 智君) 商工労働部長関雄二君。

○説明者(関 雄二君) 地場産業の選定の考え方と成果指標に関する御質問ですが、重点的に育成する地場産業については、地域経済の成長を図る観点から、当該産業における付加価値の創出と新たな需要獲得の見込みなどを踏まえて選定してまいります。また、成果指標については、同プランにおいて計画実行に伴い発生する付加価値を重視していることから、計画の最終年度における付加価値増加額を用いて評価していきたいと考えております。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) スポーツ・文化局長根本和紀君。

○説明者(根本和紀君) 若年層へのゴルフの普及についての御質問ですが、ゴルフ人口の増加を図っていくためには、子供のうちからゴルフに触れる機会を設け、身近なスポーツとして興味を持っていただくことが重要であると考えております。そこで、今年度新たにファミリー向けのゴルフ体験会や、軽くて短いクラブと軟らかいボールを使用するスナッグゴルフの小学校での体験会を開催するなど、若年層がゴルフに触れる機会の創出に積極的に取り組んでまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 伊豆倉雄太君。

○伊豆倉雄太君 知事をはじめ執行部の皆さんには既に十分に認識されていると思いますが、今後の企業誘致は地域に合った企業の誘致と、また、県や市町村が誘致したい企業の人材育成が重要であると考えます。松野代議士の話も、先日の萩生田代議士の話も、今後の公立高校の在り方は、県内でどのような人材が必要とされ、どのような人材を育成するのか、都道府県のセンスが問われると言われています。また、商、工、農の重要性や高専の重要性もしきりにおっしゃっておりました。雇用や経済を促進する企業誘致の効果を局地的にせず、大きく周辺に波及させていただき、地域の企業との連携を深めるような施策をしていただきますことを要望しまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○副議長(三沢 智君) 次に、鈴木ともなり君。

 (鈴木ともなり君登壇、拍手)

○鈴木ともなり君 皆さん、こんにちは。自由民主党、市原市選出、2人目ですね。鈴木ともなりです。今回登壇するに当たって先輩・同僚議員の皆様に心から感謝を申し上げます。こうした機会をいただくということは、しっかり責任を持って質問させていただきたいなというふうに思っておりますし、午後、伊豆倉議員に続いて2人目であります。市原市の話題が中心になろうかと思いますけども、それ以外の質問もしっかりとさせていただきたいと思います。

 また、傍聴には私の地元市原市から後援会の方々をはじめ、多くの方々が応援に駆けつけてくださいました。誠にありがとうございます。初めて傍聴に参加される方も多数いらっしゃいます。県議会というものが少しでも身近に感じていただけるように、そしてまた、この後、自分の質問の後、熊谷知事をはじめ執行部から丁寧な、きっと前向きな答弁をいただけると思うので、しっかり聞いて帰っていただきたいなというふうに思います。

 それでは、通告に従いまして質問させていただきます。

 最初に、千葉県総合計画について伺います。

 先日公表された令和7年国勢調査の速報値では、本県は調査開始以来、初めて人口減少となりました。私の住む市原市も、前回調査から約1万人減少し、県内で最も減少人数が多い市町村となった一方で、東京都に近接する地域では人口増加が続いており、県内における人口や経済活動の偏在が進んでいる状況が見てとれます。私は、人口が増えている地域と減っている地域では、同じ尺度で語ることはできないと考えております。例えば東京に近い地域や成田空港や臨海コンビナートがある地域は、企業誘致に力を入れていけばよいと思いますが、そのような核となる産業拠点がない地域については、人口流出や過疎化に拍車がかからないか懸念をしております。また、県内の各地域は、それぞれ異なる歴史や産業、地域資源を持っており、置かれている状況も様々であります。県では、総合計画において6つのゾーンを設定していますが、このゾーニングにはどのような考え方が込められているのか。また、人口や地域経済の偏在が進む中、県として県全体の活力をどのように維持していこうとしているのか、大変関心を持っております。

 そこで2点伺います。

 1点目として、総合計画では、6つのゾーンを設定しているが、その目的は何か。

 2点目として、人口や地域経済が偏在する中、人口減少社会に向け、県はどのようにして県全体の活性化を進めていくのか。

 続いて、市原地域の活性化についてを伺います。

 私の住む市原市は、臨海部から内陸部まで広く、地域によって様々な表情を持っております。私自身、地域の方々からお話を伺う中で、地域によって抱えている課題や、将来に対する受け止め方が異なっていると感じております。市としても様々な施策に取り組んでいますが、先ほど申し上げたように、今回の国勢調査の速報値では、県内で最も人口減少数が多い市町村となりました。こうした中で重要なのは、市が考えている地域の姿と県が考えている地域の姿が一致していることであると思います。認識にずれがあれば、地域の課題解決や将来に向けた取組も十分な成果につながらないのではないかと懸念しております。

 知事は就任以来、市町村との対話を重視されていますが、市原市は市域が広く、様々な特徴や課題があり、千葉県の縮図とも言われている地域であります。だからこそ、県が市原地域をどのように見ているのか、率直に伺いたいところであります。

 そこで伺います。県は、市原市の特性や課題をどのように認識し、今後、市原地域の活性化にどのように取り組んでいくのか。

 次に、指定管理者制度について伺います。

 指定管理者制度の導入から20年以上が経過し、制度を取り巻く社会経済環境は大きく変化をしております。本制度は、民間のノウハウや柔軟な発想を活用し、公の施設の効率的な管理運営とサービスの向上を図ることを目的に導入されました。しかしながら、現在は人口減少や少子高齢化の進行、地域経済の縮小、さらには施設の老朽化など、制度創設時には十分に想定されていなかった課題が顕在化しております。また、同一団体による長期的な運営が続く中で、人材確保の困難さや財源の制約により、増加、多様化する業務に十分に対応できない状況も懸念されております。一方で、公の施設は、地域コミュニティーの拠点として重要な役割を担っており、地域の実情を理解した人材が継続的に育成、確保されることは極めて重要であります。

 こうした人材の確保は民間の創意工夫のさらなる発揮や新たな提案の創出、地域との連携の深化につながり、結果としてサービスの質の向上や協働の促進も期待されます。今後、人口減少が進む中において、指定管理者制度を通じて地域に貢献する事業者や人材が持続的に成長し、地域を支える主体として定着していくことは、地域の活性化や雇用創出の観点からも極めて重要であると考えます。

 そこで伺います。地域に貢献する事業者が県内に根づくよう、指定管理者の地域活性化や人材育成に関する取組を県として重視すべきだと思うが、どうか。

 次に、出先機関等の窓口の受付時間短縮についてを伺います。

 県では、昨年度、行財政改革計画を改訂し、業務の効率化や職員の生産性向上に向けた取組の1つとして、窓口業務のオンライン化や受付時間の短縮など、窓口業務全体の見直しを掲げております。その第一弾として、昨年10月から県税事務所等において、窓口受付時間を試行的に1時間短縮し、午後4時までとしたところであり、今後は他の出先機関等においても同様の取組を段階的に拡大していくと伺っております。役所へ足を運ばなくても、様々な手続が携帯電話、パソコンから可能となっている昨今、窓口業務の在り方を見直すことは、時間外業務の縮減や職員の働き方改革にもつながり、ひいては優秀な人材の確保や職員の意欲向上にも寄与する重要な取組であると考えます。また、職員の負担軽減のみならず、行政サービスの提供体制の持続性を確保する観点からも重要性は高いものと認識しております。

 しかしながら、県民サービスの低下を招くことがあってはならず、特に高齢者やデジタル機器の利用に不慣れな方々への配慮も欠かせません。今後は受付時間を短縮する対象窓口を拡大するに当たっては、県税事務所での試行の効果や課題を丁寧に検証し、利用者の利便性との両立を十分に図りながら、慎重に進めていくべきだと考えます。

 そこで伺います。県税事務所における窓口時間短縮の試行の結果はどうか。また、窓口時間短縮について、今後の方針はどうか。

 次に、観光振興についてお伺いいたします。

 本県では、千葉の自然を活用した観光地域づくり促進事業として、昨年から養老渓谷温泉郷において取組が進められ、さらに今年度からは、内房地域、外房地域も新たに対象に加え、広域的に様々な施策が展開されているところであります。その1つとして、この4月から1か月強にわたり実施されたチームラボ養老渓谷は、来訪者の増加のみならず、地域の魅力発信にも大きく寄与し、イベント参加者や地元の宿泊事業者からも大変好評であったと伺っております。このような新たな試みは、観光誘客の可能性を広げるものとして高く評価できるものであり、今後の展開にも大きな期待が寄せられております。

 一方で、当該事業は国の地域未来交付金を活用した3年間の時限措置であり、短期間のにぎわい創出のみにとどまる懸念もあります。この3年間で、対象地域を盛り上げるだけという、いわばまちおこしに終始するのであれば、従来の施策と大きな違いはなく、一過性かつ地域限定的な取組にとどまってしまうおそれがあります。県においては、こうした事業の成果や課題を丁寧に検証するとともに、地域資源の継続的な活用や民間との連携の強化なども視野に入れながら、事業期間終了後も見据えた中長期的な視点に立ち、持続可能な観光振興の方向性を明確に示していくべきではないかと考えます。

 そこで伺います。千葉の自然を活用した観光地域づくり促進事業については、地域未来交付金の交付期間終了後も見据えつつ、効果が広く県内に波及するよう取り組むべきではないか。

 次に、防災対策について伺います。

 我々の日常生活、経済活動において、重油、軽油、ガソリン等のいわゆる燃料の安定供給は欠かせないものであり、災害等により燃料の確保ができなくなると、移動手段や物流機能が停止するなど、生活全般に深刻な影響が生じます。令和6年の能登地震では、道路損壊により燃料が円滑に配送されず、自家発電装置や車両等への燃料の確保が困難となり、災害の応急・復旧作業に大きな支障が生じました。本県においても、令和元年の台風では倒木等により長期の停電が発生し、病院をはじめ公共施設や避難所等において、自家発電装置用の燃料確保が課題となったところであります。

 地元の市原市では、令和元年台風被害を機に、市原市総合防災センターに自動車用の軽油及びガソリン燃料を保管する自家用給油設備を設置いたしました。この設備は、平時においては消防車や救急車の燃料供給を行うとともに、大規模災害時には市の全ての公用車に燃料を供給し、迅速かつ的確な災害対応を可能とするものであります。このような取組は非常に有効であり、本県においても燃料の安定確保に向け、関係機関や民間事業者との連携強化や備蓄体制の充実など、実効性のある対策を検討していく必要があると考えます。

 そこで伺います。県では、災害時における燃料の確保についてどのように対応しているのか。

 次に、しゅんせつについて伺います。

 市原市を流れる養老川の下流部は、人口が集中している地域であるとともに、京葉工業地帯の一角を担う重要なエリアであり、多くの資産や社会基盤が集積している地域と言えます。そのため、養老川流域で記録的な大雨が発生し、万が一にも河川が氾濫した場合、人命への影響はもとより、企業活動の停滞や地域経済への打撃など、甚大な被害が生じるおそれがあります。こうした中、国道16号の養老大橋より下流の河口部には、河川区域に加え港湾区域も存在していますが、当該箇所においては堆砂が広範囲にわたり確認できる状況となっております。この堆砂は、流下能力の低下を招くだけでなく、洪水時の水位上昇や排水機能の低下を引き起こす一因となる可能性も否定できません。さらに、港湾機能の低下や船舶の航行への影響も懸念されるところであります。

 また、市原市からは、河口部における堆砂への対応について、県に対する要望がなされていると伺っており、私としても、河川の治水対策の観点はもとより、港湾利用や船舶の航行の安全性確保の観点からも、堆積している土砂について計画的かつ継続的にしゅんせつを進めていくべきと強く考えております。加えて、関係機関との連携を図りながら、状況に応じた適切かつ迅速な対応を講じる必要があると考えます。

 そこで伺います。養老川河口部においては広く堆砂が見受けられるが、県としての対応はどうか。

 次に、特別支援学校の老朽化について伺います。

 先日、県立市原特別支援学校を視察してきました。トイレや浄化槽などをはじめ、校舎全体にわたり老朽化が進んでおり、学校現場としても日々の対応に大変苦慮している状況を確認いたしました。その後、県教育委員会が学校と連携し、一部の修繕に必要な措置を講じたとのことであり、迅速な対応には感謝をいたしております。特別支援学校には、医療的ケアが必要な児童生徒など、体調管理に細やかな配慮を要する子供が多く在籍しており、安心して学べる環境の確保が何より重要であります。こうした中、施設の老朽化は安全面や健康面に直結する重大な課題であり、施設の適切な維持管理と教育環境の整備は極めて重要であると考えます。

 市原特別支援学校については、令和2年度から大規模改修が進められているとのことですが、屋内運動場、いわゆる体育館の改修工事が入札不調により実施できていないと聞いております。近年、建設資材価格の高騰や人手不足等を背景に、他の工事においても入札不調が相次いで発生している状況は承知しております。しかしながら、多くの学校では施設の老朽化が進む中で、雨漏りや外壁のひび割れ、給排水設備の不具合など多くの支障が生じており、教育環境への影響が懸念されます。老朽化対策は待ったなしの状況であることから、関係部局が連携し、手法の工夫も含めて、確実かつ着実に改修を進めていく必要があると考えます。

 そこで伺います。県立特別支援学校の老朽化対策にどのように取り組んでいるのか。

 次に、警察OBの効果的活用について伺います。

 現在、県内における厳しい治安情勢は看過できないところであり、特に匿名・流動型犯罪グループ、いわゆるトクリュウによる重要凶悪事件の発生のほか、電話de詐欺の被害総額が令和8年3月末までにおよそ33億4,000万円と過去最悪のペースで推移するなど、県民の県警への治安対策への期待はますます大きくなっております。

 しかしながら、こうした厳しい治安対策に当たる警察官の採用募集活動が、全国的に見て募集人員に満たない、いわゆる定員割れの状況が続いている大変厳しい状況にあるといった報道を目にしました。警察官の定員割れの現状は、県民の安全・安心に直結する深刻な問題であり、県警としてもこの問題に迅速に対処していく必要があると考えます。その対処策の1つとして考えられるのが、警察OBの効果的活用であり、多くの警察OBを再任用で雇用し、新規採用分を補塡したり、県や市等の自治体に派遣して自治体と連携した対応を図るなど、県民の安全・安心につなげていくことが重要であると考えます。

 そこで2点伺います。

 1点目として、警察OBの県、市町村等自治体への再就職及び再任用警察官や会計年度任用職員の状況はどうか。

 2点目として、警察OBの民間企業等への再就職の状況はどうか。

 次に、偽警察詐欺について伺います。

 令和7年中における県内のSNS型投資・ロマンス詐欺を含む電話de詐欺の被害額は、約136億円と過去最悪を記録し、極めて深刻な状況となっております。その中でも特に被害が多かった手口が偽警察詐欺であります。これまでの電話de詐欺の手口では、犯人からの電話のほとんどが固定電話にかかってきていましたが、この偽警察詐欺では携帯電話にかかってくることが多く、若い世代の被害も多いと聞いております。県警によりますと、今年に入ってからも偽警察詐欺の被害は続いており、令和8年4月末時点で被害件数は120件、被害額は13億円を超え、昨年と同じく高水準で発生しているということであります。

 そこで2点伺います。

 1点目として、偽警察詐欺を含む電話de詐欺の認知状況及び検挙状況はどうか。

 2点目として、電話de詐欺における偽警察詐欺の割合と具体的な手口、検挙対策はどうか。

 次に、エトミデートについて伺います。

 昨今のテレビや新聞における報道を見ていますと、海外から様々な違法薬物が日本国内に密輸入されており、国内での違法薬物の蔓延が懸念されます。昨年の中頃から、通称ゾンビたばこと呼ばれるエトミデートが沖縄県において乱用が確認されて以降、エトミデートは日本国内の、特に若年層の間に徐々に広がっている状況があり、我が千葉県にも影響があるのではと懸念していたところ、先日、千葉県内に住む18歳の少年が自宅でエトミデートを所持していたとして千葉県警に逮捕されたとの報道がなされておりました。また、県内においてもエトミデートの密輸でシンガポール国籍の男が逮捕されたとの報道がなされており、日本の空の玄関口である成田国際空港を擁する千葉県では、エトミデート等の違法薬物に対する水際対策も重要になってくると思われます。

 そこで2点伺います。

 1点目として、全国及び県内におけるエトミデートの検挙状況はどうか。

 2点目として、エトミデートに対する県警の検挙及び抑止対策はどうか。

 以上で私の1回目の質問とさせていただきます。知事はじめ執行部の皆さんの前向きな御答弁のほど、よろしくお願いいたします。(拍手)

○副議長(三沢 智君) 鈴木ともなり君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事熊谷俊人君。

 (知事熊谷俊人君登壇)

○知事(熊谷俊人君) 自民党の鈴木ともなり議員の御質問にお答えいたします。

 まず、総合計画についてお答えいたします。

 県全体の活性化に向けた取組に関する御質問ですが、人口減少が進行する中にあっても、県全体の活性化を進めていくためには、国内外からの活力を取り込み、その効果を県内各地域に波及させるとともに、それぞれの地域が持つ特性や可能性を生かしながら地域の活性化を図ることが重要と考えています。そこで、県では成田空港の拡張事業や圏央道などの広域道路ネットワークの充実、国家戦略特区の県全域への拡大など、本県飛躍の好機を最大限生かし、戦略的な企業誘致と成田空港を核とした国際的な産業拠点の形成、京葉臨海コンビナートにおけるGXの推進や、太平洋岸の沖合における洋上風力発電の導入、広域的な観光地域づくりや稼げる農林水産業の推進などに取り組んでいるところです。さらに、今後は地域産業成長プランを策定し、県内各地域における産業クラスターの形成、拡大や、地場産業の高付加価値化に向けた取組を進め、県全体の持続的な発展につなげてまいります。

 次に、観光振興についての御質問にお答えいたします。

 魅力ある観光地づくりにおいては、市町村や観光関係団体、民間事業者など、地域の多様な主体が連携して持続可能な観光振興に取り組むことや、取組の成果を県内各地に波及させていくことが重要であると考えています。このため、県では国の地域未来交付金を活用し、地元市町や民間事業者等と連携をして、観光地域づくり促進事業を実施しており、現在取組を進めている養老渓谷温泉郷の協議会では、交付金の交付期間終了後も地域の関係者が一体となって観光地づくりを進めていけるよう、推進主体や役割分担、必要となる財源等を検討し、今後の基本的な枠組みとして取りまとめる予定です。また、本事業で得られた手法やプロセスについて、県全体の観光振興に資するよう、今後、他地域における観光地づくりに横展開するとともに、各地域の高付加価値コンテンツの造成や地域内外の交通アクセスの向上などについて、将来の宿泊税の活用も視野に入れ、魅力ある観光地づくりに取り組んでまいります。

 私からは以上でございます。他の質問につきましては担当部局長からお答えいたします。

○副議長(三沢 智君) 総合企画部長三神彰君。

 (説明者三神 彰君登壇)

○説明者(三神 彰君) 総合計画についてお答えいたします。

 まず、総合計画のゾーンの設定についての御質問ですが、本県は、東京と隣接している地域、工業が発達している地域、海や里山など豊かな自然を有している地域など様々な表情を持っており、各地域を取り巻く状況は一律ではないことから、県づくりに向けては地域の実情に応じた対応が必要です。このため総合計画では、地域の活性化に向けた取組の方向性を示すことを目的として、人口や産業構造、地理的条件、交通網の整備状況など、各地域の現状を把握した上で、共通する特性や可能性を持つ地域を大きなくくりとして6つのゾーンを設定したものです。

 次に、市原地域の活性化についての御質問ですが、市原市は県内最大の面積を有し、圏央道、館山道などの広域的な幹線道路ネットワークに加え、京葉臨海コンビナートをはじめとする産業基盤や、内陸部では養老渓谷やチバニアンなどの多彩な観光地、全国最多のゴルフ場といった地域資源を有しています。一方で、知事が市原市を訪問し、市長と意見交換した際には、南部地域の過疎、高齢化やインフラの老朽化、製造業や農業・医療・福祉分野などでの人材不足といった課題があると伺っております。県といたしましても、引き続き市と対話を重ね、連携を強化しながら、課題の解決に向けた取組を進めるとともに、市原地域の活性化に向け、様々な資源のさらなる活用や付加価値の向上に取り組んでまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 総務部長前田敏也君。

 (説明者前田敏也君登壇)

○説明者(前田敏也君) まず、指定管理者の地域活性化や人材育成の取組についてお答えいたします。

 指定管理者制度の運用を通じて地域に貢献する事業者の創意工夫を生かした公の施設の運営により、県民サービスの向上や地域の活性化が図られることは大変重要であると考えております。現在、県の指定管理者制度の運用等に係るガイドラインでは、指定管理者の選定時や運営状況の把握の際に、地域における他施設等との連携や雇用機会の創出などの地域貢献の取組を積極的に評価するとともに、地域での人材育成にもつながるよう、職員の指導・研修体制など、人材育成への取組を適切に評価することとしております。引き続き地域に貢献する事業者が県内に根づくよう、ガイドラインの適切な運用を通じて、指定管理者の地域活性化や人材育成に関する取組を充実させてまいります。

 次に、県税事務所における窓口時間短縮の試行結果と今後の方針についての御質問ですが、県税事務所では、窓口業務を午前9時から午後5時まで行っておりましたが、オンライン申告の普及等を踏まえ、業務の効率化を推進し、質の高い県民サービスの提供を図るため、昨年10月から窓口受付の終了時間を試行的に1時間早め、午後4時までとしております。まとまった執務時間が確保できたことにより、納税証明書発行の迅速化など、利用者サービスの向上や業務効率化に取り組むことができたほか、勤務時間外に対応してきた現金収納業務を時間内に完了させることが可能となり、職員の勤務環境の改善が図られました。また、利用者からも今回の取組に一定の理解が得られたと考えており、本年10月からは窓口受付時間の短縮について、県税事務所は本格実施に移行するとともに、地域振興事務所や保健所などにおいても試行的に窓口時間を短縮する予定でございます。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 防災危機管理部長久本修君。

 (説明者久本 修君登壇)

○説明者(久本 修君) 災害時の燃料確保についての御質問ですが、過去の災害の事例として、医療機関や公共施設に設置された非常用自家発電装置等の燃料調達が困難となったことがあり、各施設が災害時に早急かつ確実に必要な燃料を確保できるよう、あらかじめ燃料供給体制を整備しておくことが重要です。そこで、県では、災害発生時に公共施設等に対し優先的に燃料を供給してもらえるよう、関係団体との連携を進めており、千葉県石油商業組合や石油協同組合との協定のほか、全国の元売会社で構成される石油連盟と覚書を交わしています。また、燃料を円滑に運搬するため、協定の締結先等に対し、公共施設等の燃料タンクの状況や搬入経路などの情報を提供しているところであり、引き続き災害時の燃料供給体制の確保に努めてまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 県土整備部長四童子隆君。

 (説明者四童子隆君登壇)

○説明者(四童子隆君) 養老川の堆砂についての御質問ですが、現在、養老川河口部の港湾区域では堆砂が確認されており、船舶が周辺を航行する際には注意が必要な状況となっています。養老川の堆砂については、治水上優先度の高い箇所から流下能力を確保するため、現在、市原市馬立地先において堆積土砂の撤去や竹木伐採を進めているところです。一方、河口部の流下能力を確認した従前の検討では、計画規模の水量を流すために必要な断面が確保されていましたが、現在の堆砂状況を踏まえ、改めて流下能力を検証するため、今年度、港湾区域も含めた河口部の測量を実施することとしています。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 教育長杉野可愛君。

 (説明者杉野可愛君登壇)

○説明者(杉野可愛君) 特別支援学校の老朽化対策についての御質問ですが、県立特別支援学校は築40年を超える建物が多く、老朽化が進んでいることから、計画的な大規模改修に加え、緊急に対応が必要な屋上防水や外壁改修等を先行して実施するなどして、老朽化対策に取り組んでいるところです。一方、近年、入札不調により改修スケジュールに影響が出ていることから、年度初めに発注見通しを公表することや、工事着手までに余裕を持たせたフレックス工期契約制度の適用など、入札不調対策を講じているところです。今後とも、児童生徒等が安心・安全に学校生活を送れるよう、着実に整備を進めていくとともに、施設の適切な維持管理に努めてまいります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 警察本部長青山彩子君。

 (説明者青山彩子君登壇)

○説明者(青山彩子君) 私からは、まず、警察OBの効果的活用についてお答えいたします。

 県、市町村等自治体への再就職等に関する御質問ですが、警察OBの自治体への再就職状況については、その全てを把握しておりませんが、特定地方警務官を除く理事官相当職以上の退職者は、職員の退職管理に関する条例等に基づき、離職後2年間、再就職先の届出が義務づけられていますので、同届出によって令和7年7月31日現在で4人が自治体に再就職したことを承知しております。また、暫定再任用警察職員は、令和8年4月1日現在で90人おり、そのうち17人の暫定再任用警察官を自治体に出向・派遣中です。出向・派遣先での主な業務内容は、行政対象暴力対策、産業廃棄物等の不法投棄対策、防犯・交通安全対策等と承知しております。県警で雇用している会計年度任用職員については、令和8年4月1日現在で720人おり、そのうち約9割が警察OBであり、全て県警内で勤務しております。

 次に、民間企業等への再就職の状況に関する御質問ですが、県警では、警察OBの民間企業等への再就職について、当該企業等から県警に対し勤務形態、処遇等の求人情報を受け、退職者の経歴や経験等を踏まえ、適任者に当該情報を提供しているところです。再就職した警察OBについては、関係規定に基づき県警ホームページに公表しております。

 次に、偽警察詐欺についてお答えいたします。

 まず、電話de詐欺の認知状況及び検挙状況に関する御質問ですが、全国の電話de詐欺の認知状況については、令和8年4月末現在で認知件数1万4,898件、被害総額約1,259億9,700万円となります。当県における電話de詐欺の認知状況は、令和8年4月末現在で認知件数523件、被害総額約45億2,800万円となります。当県における電話de詐欺の検挙状況については、令和8年4月末現在で検挙件数123件、前年同期比プラス42件、検挙人員63人、前年同期比プラス15人となります。

 次に、偽警察詐欺の割合や手口、検挙対策に関する御質問ですが、当県の令和8年4月末現在における偽警察詐欺の認知件数は120件、全体に占める割合は約23%となり、電話de詐欺の中で認知件数が最も多い手口となります。偽警察詐欺の具体的な手口は、犯人が警察官や検察官等をかたり被害者に電話をかけ、あなたに犯罪の嫌疑があるなどと言ってLINEのビデオ通話で偽の逮捕状を示すなどして、指定した口座に現金を振り込ませたり、受け子が現金を受け取りに来たりします。特異な事案では、被害者宅に偽の逮捕状が送られる事案も把握しております。県警では、金融機関と締結した情報連携協定に基づき、被害のおそれのある口座に関する情報提供を受けるなど被害拡大防止を図っているほか、だまされたふり作戦により受け子を検挙しているところであります。また、全国の特殊詐欺連合捜査班と一体となった効果的な捜査を推進しております。

 次に、エトミデート、通称ゾンビたばこについてお答えいたします。

 まず、全国及び県内におけるエトミデートの検挙状況に関する御質問ですが、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に基づく指定薬物にエトミデートを指定する省令が施行された令和7年5月26日以降、令和7年中の県警におけるエトミデートの検挙はなく、全国におけるエトミデートの検挙状況は26件、27人であります。令和8年4月末における県警の検挙状況は3件、4人であり、全国においては32件、30人であります。

 次に、検挙及び抑止対策に関する御質問ですが、県警では、エトミデートを含めた薬物犯罪の根絶に向けて、末端乱用者の検挙、突き上げ捜査による暴力団や外国人犯罪組織が関与する密売事犯の取締り、税関等の関係機関との連携による密輸入事犯の水際検挙等を、組織を挙げて強力に推進しております。抑止対策としては、児童生徒を対象とした薬物乱用防止教室、関係機関やボランティア団体と連携した密輸防止、薬物乱用防止街頭キャンペーン等の広報啓発活動を推進しております。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 鈴木ともなり君。

○鈴木ともなり君 知事はじめ執行部の皆さん、御答弁ありがとうございました。それでは、再質問と要望をさせていただきます。

 まず、千葉県総合計画について要望いたします。人口減少や地域を取り巻く環境の変化が進む中、それぞれの地域が置かれている状況を丁寧に捉えながら県づくりを進めていくことが重要であると改めて感じました。また、市原市についても、地域によって様々な状況や課題があることから、今後も現場の実情を十分に踏まえながら、市との対話や連携を大切にしていただきたいと思います。知事には、引き続き現場に足を運んでいただいて、市原市をはじめ市町村の声を直接聞きながら県政運営を進めていただくように要望いたします。

 次に、指定管理者制度について要望いたします。県において指定管理者の地域貢献や人材育成の取組を積極的に評価していることは大変心強く受け止めました。今後は、ぜひ評価をより実効性のあるものとし、地域に根差す事業者が持続的に成長できるよう、現場の取組を丁寧に把握し、評価に的確に反映される運用の充実を要望いたします。

 次に、出先機関等の窓口の受付時間短縮について要望いたします。窓口受付時間の短縮が県民サービスの向上や業務効率化、さらには職員の勤務環境の改善にも一定の効果を上げていることが確認できました。また、10月以降は県税事務所における本格実施に加え、地域振興事務所や保健所での試行を開始するとのことであります。試行に当たっては、県民の皆様に混乱や不便が生じないよう、広報媒体の活用や窓口での丁寧な案内など、あらゆる機会を通じて周知を徹底するとともに、窓口受付時間を短縮したことによる影響をしっかりと確認し、今後の取組に生かしていくことを要望します。

 また、あわせて、引き続き行政手続のオンライン化を進めることはもとより、AIを活用した曜日や時間にとらわれない相談対応など、様々なニーズに応えられる県民サービスを提供できるように取り組まれることを要望いたします。

 次に、観光振興について要望いたします。こうした事業は実験的な事業ですから、えてして予算が打ち切られた際、そこで終了となりがちでありますが、今年度も約6.7億円もの多くの予算が割かれる事業であります。一時期の1地域で終わることなく、県全体の利益となるように適切に活用していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 次に、防災対策について要望いたします。災害時における燃料確保については、県においても石油関係団体と協定等を締結し、燃料の優先供給及び確保の対策を講じているということが分かりました。質問時にも申し上げましたが、災害時には施設の非常用自家発電装置や公用車用の様々な油種の燃料確保が必要であります。ガソリンは重油や軽油と異なり、揮発性が高いため保管が難しい、危険が大きいと言われておりますが、自動車で使用する重要な燃料であります。県においても、例えば消防学校にガソリンの備蓄設備を設け、平常時には公用車、災害時には緊急車両をはじめ全ての公用車に活用するなどの対応策を検討していただくことを要望します。

 次に、しゅんせつについて要望します。養老川河口部については、今後、堆砂が進んだ場合、養老川の治水にも影響してくるものと考えますので、河川管理者と港湾管理者が連携して、河口部の堆砂状況などを注視するように要望いたします。

 特別支援学校の老朽化について要望いたします。県立特別支援学校の老朽化に対し、整備を進めているという答弁をいただきました。昨今の入札不調により改修スケジュールが遅れているということですが、学校施設を使用する子供たちが困ることのないように、老朽化対策をしっかり進めていただくように要望いたします。

 次に、警察OBの効果的活用について要望いたします。警察OBに今後も幅広い分野で活躍していただくためには、再就職先を維持、拡充する必要があると考えます。そのためには、現職の皆さんが日々の警察業務を通して県民から深い信頼を得て、それを継続することが必要不可欠だと考えます。現職の皆さんにおかれましては、引き続き県民が安全・安心に生活できるよう、治安維持に全力を注いでいただくとともに、国に対して警察OBの効果的活用に向けた仕組みづくり等について働きかけをしていただくことを要望いたします。

 次に、偽警察詐欺については再質問いたします。電話de詐欺の発生状況と偽警察詐欺の巧妙な手口、そして電話de詐欺に対して全国警察が一丸となって検挙対策を推進していることが分かりました。偽警察詐欺を含め、電話de詐欺の手口は日々変遷し、時勢に応じた対策を迅速に講じて、被害の拡大防止を図っていくことが重要だと思います。

 そこで伺います。偽警察詐欺の被害防止に向けた取組はどうか。

 最後に、エトミデートについて要望いたします。千葉県内におけるエトミデートの状況については理解をいたしました。薬物事犯は再犯率が特に高いと承知しており、若年層の間では既に蔓延の兆しがある中で、千葉県警には、今後とも関係機関と連携した水際対策を徹底し、エトミデートをはじめとした違法薬物の取締りと薬物乱用防止教室やキャンペーン等、様々な機会を捉えた薬物乱用防止に関する広報啓発に取り組んでいただくように強く要望いたします。

 以上で要望と再質問となります。よろしくお願いいたします。

○副議長(三沢 智君) 警察本部長青山彩子君。

○説明者(青山彩子君) 偽警察詐欺の被害防止に向けた取組に関する御質問ですが、偽警察詐欺は高齢者以外の若い世代の被害が多いため、SNSで手口に関する広報動画を配信するなど、幅広い世代に対する広報啓発に取り組んでおります。偽警察詐欺の電話は、固定電話だけでなく携帯電話にも多くかかってくることから、これまでの固定電話への対策に加え、携帯電話の防犯対策として、犯人からの電話に多く使われている国際電話番号や詐欺に利用された電話番号からの着信を遮断できる警察庁推奨アプリの普及促進に取り組んでおります。

 以上でございます。

○副議長(三沢 智君) 鈴木ともなり君。

○鈴木ともなり君 御答弁ありがとうございました。最後に要望させていただきます。

 偽警察詐欺についてでありますが、被害を防ぐためには、高齢者だけでなく若い世代も含め、県民一人一人が自分も被害に遭うかもしれないと考え、必要な対策を講じていくことが重要だと思います。その中でも、先ほど御答弁いただいたとおり、警察庁推奨アプリは誰でも簡単にできる対策だと思いますので、引き続き市町村、自治体などとの連携をしながら、利用促進に向けた効果的な広報活動に取り組むよう要望いたしまして、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○副議長(三沢 智君) 以上をもって本日の日程は終了しました。

 6月22日は定刻より会議を開きます。

 これにて散会します。

 午後2時33分散会

お問い合わせ

所属課室:議会事務局政務調査課議会広報班

電話番号:043-223-2523

ファックス番号:043-222-4073

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