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更新日:令和8(2026)年9月18日
ページ番号:875710
令和8年6月17日(水曜日)
議事日程
議事日程(第2号)
令和8年6月17日(水曜日)午前10時開議
日程第1 議席の変更
日程第2 議案第19号(知事提案理由説明)
日程第3 議案第1号ないし議案第19号、報告第1号ないし報告第12号に対する質疑並びに一般質問
午前10時0分開議
○議長(武田正光君) これより本日の会議を開きます。
議長の報告
○議長(武田正光君) 日程に入るに先立ち、諸般の報告を申し上げます。
議案第1号について、地方公務員法第5条第2項の規定により人事委員会の意見を求めましたところ、適当と認めますとの回答がありましたので、御報告します。
議席の変更
○議長(武田正光君) 日程第1、議席の変更を行います。
千葉県議会会議規則第4条第3項の規定により、議席の一部をお手元に配付の議席表のとおり変更します。
議長の報告
○議長(武田正光君) 本日、知事から議案の送付があり、これを受理しましたので、御報告します。
議案第19号
○議長(武田正光君) 日程第2、議案第19号を議題とします。
知事に提案理由の説明を求めます。知事熊谷俊人君。
(知事熊谷俊人君登壇)
○知事(熊谷俊人君) ただいま追加提案いたしました議案について説明をさせていただきます。
議案第19号は令和8年度一般会計補正予算案です。今回の補正予算は、国が中東情勢を踏まえ、予備費を活用し、電気・ガス料金の支援を実施するとともに補正予算を編成し、重点支援地方交付金の配分を行うことを受け、関連する予算を計上するもので、補正予算の規模は20億3,000万円となります。その内容でございますが、国の支援の対象とならないLPガスや特別高圧電力の料金に対する支援を行うものです。
以上でございます。よろしく御審議くださいますようお願いをいたします。
質疑並びに一般質問
○議長(武田正光君) 日程第3、議案第1号ないし第19号、報告第1号ないし第12号を一括議題とし、これより質疑並びに一般質問を行います。
順次発言を許します。通告順により茂呂剛君。
(茂呂 剛君登壇、拍手)
○茂呂 剛君 おはようございます。八千代市選出、自由民主党、茂呂剛でございます。会派を代表いたしまして、令和8年6月定例県議会代表質問をさせていただきます。
本日は、日頃より私を支えていただいている後援会の方々、そして八千代市からは塚本議長、深井副市長をはじめ執行部の方々も駆けつけていただきました。ありがとうございます。
それでは、通告に従い質問に入らせていただきます。
初めに、知事の政治姿勢について伺います。
かつて世界第2位の経済大国を誇った我が国は、GDPが中国、ドイツに抜かれ、さらに今年中にはインドにも抜かれることと見込まれており、この状況を放置することなく、成長のエンジンを再び力強く稼働させることが不可欠な状況にあります。
こうした中、高市政権は、大胆な投資促進策とインフラ整備を一体的に講じることで大規模な投資を呼び込み、また、地域ごとに産業クラスターを戦略的に形成することで、地方から日本を成長軌道に押し上げていくため、今年の夏を目途に地域未来戦略を取りまとめるとしています。この地域未来戦略は、国が主導する戦略産業クラスター計画と知事が主導する地域産業成長プランの2つから構成されることになっています。首都圏の一翼を担い、産業拠点としてのポテンシャルが高まる千葉県において、この政策を推進していくことは、県の将来にとっても非常に重要であり、知事の本気度が問われるものとして今回質問に取り上げさせていただきました。
まず、国が主導する戦略産業クラスター計画について伺います。
県は、まさに今、成田空港の第2の開港という一大チャンスを生かすべく、空港周辺に航空機産業をはじめとする産業拠点を形成するための取組を力強く推進しています。この実現のためには、都道府県域を越えて地域ブロック単位で定められる戦略産業クラスター計画の位置づけを得て、国と連携して実効性のある取組を進めていくことが重要であると考えます。
そこでお伺いします。成田空港を核とした航空関連産業の集積に向けて、国の戦略産業クラスター計画策定の動きを踏まえ、どう取り組んでいくのか。
次に、県が策定する地域産業成長プランについて伺います。
国においては、地域未来戦略の取りまとめと併せて、地域産業の成長、発展に向けて、各都道府県の地域産業成長プランを強力に支援する政策パッケージも策定することとしています。このような国の動きを踏まえ、このほど県では千葉県地域産業成長プランの原案を発表しましたが、どのような考えに基づき原案が作成されたのか、また、どのような計画を策定しようとしているのか、気になるところです。
そこでお伺いします。千葉県地域産業成長プランの原案は、どのような考えに基づき作成されたのか。
次に、その県の地域産業成長プランに含まれる地域産業クラスター計画についてお伺いします。
都道府県単位で策定するこの計画は、力を入れる産業分野と重点支援をすべき企業を特定した上で産業クラスターの形成、拡大を目指すこととされています。県経済活性化の観点から、県として、地域産業クラスター計画において、どのような考え方の下で産業分野を特定し、そして伸ばしていくのかが大変気になるところです。
そこでお伺いします。地域産業クラスター計画において、県はどのような産業分野を重点的に取り組もうと考えているのか。
次に、産業用地整備について伺います。
今議会において、企業局による造成を実施するため条例案が上程されているところですが、まさに今、国と県が地域未来戦略の策定により目指している県内への投資促進のためには産業用地の迅速な確保が求められます。
2月議会の我が会派の代表質問に対し、県からは、将来の県経済を牽引することが期待される地域について、県による直接整備が適当と判断した場合には企業局による整備を想定しているとの答弁がありました。県において、成田空港周辺をはじめ、地域における産業拠点の形成を重点的に推進していくことは大変意義のある取組です。特に今回の条例改正により、芝山町岩山地区における産業用地整備を担う企業局に対し、迅速かつ着実に推進することが期待されるものです。
そこでお伺いします。条例改正を踏まえ、企業局では今後、産業用地の整備をどう進めていくのか。
続いて、本県の成長を語る上では避けて通ることのできない、成田空港の滑走路用地の確保に向けた県の姿勢を確認したいと思います。
成田空港のさらなる機能強化は、平成27年7月に国が成田空港の第3滑走路の新設等が必要であると表明して以降、6度の四者協議と200回を超える地域への説明を経て平成30年3月に合意いたしました。この合意以降、騒音対策の充実と同時並行で空港会社による用地取得に向けた取組がスタートし、空港会社は地権者の理解、協力を得るため、さらに200回もの地域説明と地権者との個別交渉を経て、B滑走路延伸部については必要な用地を確保してきました。しかしながら、C滑走路区域の用地取得率は本年3月末時点で88.7%にとどまり、当初予定していた令和11年3月の供用を断念、併せて今後の土地取得を確実にするために、土地収用制度の活用も必要であるとの方針を明らかにしています。先般、空港会社が土地収用法に基づく事業認定を申請するとの報道もありましたが、知事には、機能強化に期待する地域の声にしっかりと耳を傾けながら、可能な限り早期の供用が実現するよう取り組んでいただきたいと考えます。
そこでお伺いします。空港会社から土地収用制度の活用意向が示される中、C滑走路用地の確保について、知事はどのように考えているのか。
次に、中東情勢の影響についてです。
長引く中東情勢の不安定化により、石油由来の資材において、価格の高騰や調達困難になるといった影響が製造業、農業、建築業など様々な産業に広がり、特に経営基盤の弱い中小・零細企業に深刻な状況をもたらしています。この状況は、本県経済の要である京葉臨海コンビナートの石油化学産業においても、生産活動の低迷やサプライチェーンリスクなどにつながりかねず、県経済へのダメージが懸念されます。
そこでお伺いします。中東情勢に伴う県内企業への影響について、県はどのように把握しているのか。また、今後どのように対応するのか。
次に、財政問題について伺います。
まず、令和7年度の一般会計の決算見込みについてです。
令和8年度当初予算においては、県税収入が増加することが見込まれている一方で、人件費や社会保障費など義務的経費が大幅に増加した結果、財政調整基金を990億円取り崩して収支の均衡を図っており、これによって、今年度末の残高は88億円にとどまっています。今後、持続可能な財政運営を確立していくためには経費節減などを進め、様々な基金の取崩しの縮減などを図っていく必要があり、令和7年度の決算見込みが気になるところです。
そこでお伺いします。令和7年度の一般会計の決算見込みはどうか。
続いて、地方税の税源偏在について伺います。
知事は一昨年、昨年と、埼玉県、神奈川県の知事とともに総務省や財務省などを訪問し、税源偏在を背景として、子育て施策などの行政サービスの格差が看過できない水準まで広がっていること、その解消を図るため、税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系の構築に取り組むことを要望してきました。また、令和8年度与党税制改正大綱の検討の中で、本県選出の我が党の国会議員がこの問題について発言し、その結果、是正措置の方向性が大綱に盛り込まれました。
こうした中、3月27日に我が会派では、小林鷹之自民党政調会長を訪問し、税源の偏在是正についても後押しをお願いしてきたところです。その後、4月に、知事は3県の知事で改めて総務大臣と財務大臣に要望するとともに、小野寺自民党税制調査会長のところを訪問したと聞いています。
そこでお伺いします。税源の偏在是正について、3県要望の結果はどうであったか。また、今後どのように取り組んでいくのか。
次に、公文書管理についてです。
公文書は、単なる行政内部の事務処理の記録ではなく、県の意思決定の過程を適切に記録し、県民に対する説明責任を支える基盤となるものですが、この位置づけに照らせば、その適切な管理は大変重要なことと考えます。昨年12月議会の我が会派の代表質問においては、公文書管理条例の制定を求める質問に対して、執行部からは、公文書管理について、県の基本的な考え方を示す条例の制定に向け、有識者会議を立ち上げて必要な検討を進めると答弁があったところです。これを踏まえて、既に2回の有識者会議が開催されており、その中で条例の目的など、県の姿勢を明確化する規定についても議論されたと聞いています。
そこでお伺いします。公文書管理の条例検討会議では、条例の目的など県の姿勢を明確化する規定について、どのような意見や議論があり、県の受け止め方はどうか。
次に、サイバーセキュリティーについて伺います。
一たびサイバー攻撃を受けた場合、システム障害や情報漏えいなどが発生し、社会経済活動や県民生活に深刻な影響を及ぼすおそれがあります。昨年度は大手企業において業務に重大な影響が生じる事案が発生するなど、対策の重要性が高まっています。
こうした中、今、アメリカのアンソロピック社が開発した高性能のAI、クロード・ミュトスをめぐって、国際的に大きな議論となっています。このAIは、サイバー攻撃に備えて短時間でシステムの脆弱性を発見することができますが、逆に悪用された場合には深刻な影響を引き起こすおそれがあります。
国では、先月、関係省庁を集めた会合を開き、重要インフラ事業者などに対して対策の強化を求めるなど、対応を始めたところですが、仮に今、県がサイバー攻撃を受けた場合、県民生活を守るため、どのような対策が行われているのか、気になるところです。
そこでお伺いします。高性能AIによるサイバー攻撃に対し、県はどのような対策を講じているのか。
次に、鉄道問題について伺います。
いすみ鉄道については、令和6年10月の脱線事故以来、いまだ全線運休となっており、現在、大原から大多喜までの区間について復旧工事が進められています。
こうした中、本年3月にいすみ鉄道から、大多喜から上総中野までの区間の復旧費用として約10億円が必要となるほか、全線復旧後の中長期的コストとして10年間で50億円程度が必要となる見込みであることが公表されました。先般、いすみ鉄道の在り方を検討するための検討会議が設置され、第1回会議が開催されたと聞いておりますが、いすみ鉄道がこの地域で果たされてきた役割を考えると、今後の対応は地域全体で考えていかなければならない重要な問題です。
そこでお伺いします。いすみ鉄道に係る検討会議について、今後、県はどのように議論を進めていくのか。
次に、東葉高速鉄道について伺います。
東葉高速鉄道は、人口が集中する県北西部の船橋市と八千代市から東京メトロ東西線と直通し、乗換えなしで都心にアクセスできる利便性の高い路線です。今年は開業から30周年を迎え、4月に行われた記念式典には、私の保育園の子供たちと参加させていただきました。
開業当時、県北西部では、人口の増加に伴い交通や住宅などの需要が高まっていたことから、まさにこうしたニーズに応えるためにつくられた鉄道でありました。その後、沿線では新しい町が誕生し、今でも住宅などの開発が進められています。令和11年3月には、船橋市に新駅が開業する予定となっているなど、今後も多くの県民に地域の足として必要とされるものと思われます。一方、多額の債務を抱え、経営は不安定な状況が続いています。
こうした課題がある中、県は東葉高速鉄道の必要性について、どのような認識を持っているのか、改めて確認したいと思います。
そこでお伺いします。東葉高速鉄道が地域で果たす役割と意義について、県はどのように認識しているのか。
次に、防災対策について伺います。
先月、県では地震被害想定調査において具体的な被害量の算定を行い、その結果を公表したところです。3つの地震を想定して調査を行ったということですが、約1,000年前に発生していた可能性が示された房総半島東方沖の地震に至っては、建物被害が約11万3,000棟で死者数が約4万人という甚大な被害が予測されています。調査はあくまでも想定であり、予測の手法などの条件が変われば被害量も変化するものとは思いますが、やはりこの数字から受けるインパクトはとても大きいと思います。
つい先週、津波注意報が発表されたのも記憶に新しいところですが、我々県民にとって大切なのは、被害想定の数字を冷静に受け止め、それぞれの立場で必要な対策をしっかり行っていくことです。そのためにも、結果を公表した県は防災・減災対策を戦略的に進めていく役割が求められていると思います。
そこでお伺いします。今回の地震被害想定調査の結果をどのように受け止め、県として今後どのような対応を行っていくのか。
次に、新たな地域医療構想について伺います。
本県の医療提供体制は、平成28年に策定した地域医療構想の下で病床機能の分化や医療機関の連携を進めてきました。しかし、人口減少の加速や高齢化の進展、さらには医療従事者の働き方改革など、医療を取り巻く環境は大きく変化しております。私も先日、地元八千代市、東京女子医科大学附属八千代医療センターにおいて、院長や地元市議、市と県の職員が一堂に会する機会に接し、今後の医療の在り方について意見交換したところです。
こうした中、国においては、将来の医療需要の変化を見据え、地域ごとに持続可能な医療体制を再構築するため、新たな地域医療構想の策定方針を示されました。本県としても、これからの医療需要に対応し、県民がどこに住んでいても必要な医療を受けられる体制を確保することが重要であり、国の方針を踏まえた検討が求められています。
そこでお伺いします。新たな地域医療構想の策定に向けて、どのように取り組んでいくのか。
地域医療構想の実効性を高めるためには、医療機関同士の役割分担や連携、集約を検討していくための枠組みとなる構想区域をどのように設定するかが重要であり、国の方針においても、必要に応じて区域の見直しを行うこととされています。特に人口減少が進む地域は救急医療や入院医療を安定的に維持するため、構想区域において一定の人口規模や医療資源を確保することが課題となっており、本県でも見直しが必要な状況ではないかと考えます。
そこでお伺いします。構想区域の見直しをどのような考え方で検討していくのか。
次に、社会的養護の推進について伺います。
我が会派が中心となって進めてきた児童相談所の整備については、4月の印旛児童相談所の開所に続き、秋には松戸児童相談所の開所も予定されるなど、児童虐待防止体制は着実に強化されています。しかし、先月、成田市で11歳の男児が亡くなり、父親が逮捕されるという痛ましい事件が発生しました。謹んで御冥福をお祈り申し上げます。
児童虐待の相談件数や一時保護児童は依然として増加傾向にあり、家庭に戻れない児童の保護期間も長期化しています。施設への入所待機も発生しており、受入先の確保は喫緊の課題です。県では里親委託の推進や施設整備に取り組んでいますが、虐待の影響で専門的な支援を必要とする児童も増えています。こうした状況を踏まえ、児童養護施設については整備だけでなく、その後の運営も含めた一体的な支援が重要と考えます。
そこでお伺いします。児童養護施設の現状と課題について、県はどのように認識しているのか。
児童養護施設全体の課題などを考える上で、県立の児童養護施設の役割や機能にも目を向ける必要があります。本県では、千葉県富浦学園が直営により運営されており、これまで民間では対応困難な児童を受け入れるなど重要な役割を果たしてきましたが、近年では施設の一部が休止する状況が続いていると聞いています。全国的には、児童養護施設の多くが社会福祉法人などによる民間運営の下で支援が行われているものと承知しています。この際、県の児童養護施設である富浦学園についても、これまでの取組を検証し、改めて今後の運営を考えるべきタイミングではないでしょうか。
そこでお伺いします。富浦学園について、在り方等を改めて検討する必要があると考えるが、どうか。
次に、大規模太陽光発電事業について伺います。
太陽光発電については、導入が急速に拡大した一方で、自然環境や安全、景観などの面から地域において様々な懸念が生じています。そのような中、国においては、昨年12月に大規模太陽光発電事業に関する対策パッケージを決定し、それに基づく具体的な規制強化を順次進めているところです。
一方、我が会派といたしましては、対策の強化に向けて、県も主体的に取り組む必要があると考えており、これまでも県議会の場で取り上げてきました。2月議会の代表質問では、県から新たな条例の制定について検討を進めるとの答弁があったところです。その後、太陽光発電事業に係る条例検討会議を設置し、条例骨子案について議論されているものと承知しています。少しでも早く県民の不安を払拭し、安心して暮らすことのできるよう、スピード感を持って条例の制定について検討を進めることが重要です。
そこでお伺いします。大規模太陽光発電事業に対する対策の強化について、新たな条例制定の検討状況はどうか。
次に、観光振興について伺います。
本県にとって重要な産業である観光・宿泊業を取り巻く課題は山積しており、必要となる安定財源の確保に向けて、県は千葉県の新しい観光振興に向けた研究会の意見を受け、宿泊税の導入を検討しています。本年2月の我が会派の代表質問において、知事からは制度案について、独自課税を検討している市町と大枠で合意したとの答弁がありました。また、宿泊事業者などと意見交換を行い、今年度前半には条例案の提出時期、宿泊税の導入時期などを示すとしたところです。具体的な導入手続を進めていくに当たっては、市町村や宿泊事業者、宿泊者の理解や賛同を得ることは大前提であり、現場での混乱が生じないよう丁寧な周知が必要となります。今年度中とされている条例案の提出に向け、今後、どのように意見調整や周知が図られるのか、また、具体的な導入時期はいつ頃を目指しているのか、大変気になるところです。
そこでお伺いします。宿泊税の導入に向けて、今後どのように取り組んでいくのか。
さて、宿泊税の税収については、昨年12月の我が会派の質問において、宿泊施設などの担い手の確保のほか、施設の魅力を高め、宿泊観光の消費拡大につながる取組にも活用していく、。また、半島という地理的な特性を有する本県にとっては、県と市町村が一体となって観光振興に取り組んでいく必要があり、宿泊税を活用して市町村に対する交付金制度を設けるとの答弁があったところです。県では、宿泊税の導入検討と併せて次期観光立県ちば推進基本計画について一体的に検討していくとしています。今後、民間事業者や市町村などとも連携しながら、魅力ある観光地域づくりをオール千葉で進めていくためには、本県観光の中長期的な取組方針や施策をしっかりと定め、関係者に分かりやすく示していく必要があります。
そこでお伺いします。魅力ある観光地域づくりに向けた計画の検討状況はどうか。
次に、農林水産業について伺います。
成田市場を活用した農林水産物の輸出についてです。第2の開港プロジェクトを推進する中、空港に隣接する成田市公設地方卸売市場は衛生管理が徹底された閉鎖型施設であり、かつ輸出に必要な手続を市場内においてワンストップで実施できる機能を備えていることから、全国の産地からも荷を集め、輸出拡大に寄与できる市場としてますます期待が高まっているところです。
これまでも県では、航空輸送に適したイチゴや切り花、キンメダイなどを輸出ポテンシャル品目として定め、海外市場への展開を図っていると認識しています。今後は、生産者をはじめ流通事業者や地域の関係団体とより一層の連携を図りながら、生産、流通、販売、それぞれの段階で海外の厳しい規制や多様なニーズに対応できる体制を整えていくことが重要と考えます。
そこでお伺いします。第2の開港が進む中、成田市場を活用した農林水産物の輸出に、県ではどのように取り組んでいくのか。
次に、養豚の振興について伺います。
本県は、首都圏の食料供給基地として重要な役割を果たしておりますが、中でも養豚については全国でも主要な産地となっています。県内の養豚農家は経営戸数こそ減少しているものの、1戸当たりの経営規模は着実に拡大しており、国の統計を見ても、直近の産出額が568億円と過去10年で最高値を記録するなど、明るい兆しも見えてきたところであります。
しかしながら、特に近年は慢性的な人手不足が深刻化しており、労働力の確保が大きな課題となっています。加えて気候変動や豚熱への対応が求められるなど、経営環境は非常に厳しい状況にあります。また、本県が全国有数の養豚県であることはあまり知られておらず、生産者の方々にとっても、自分たちの努力や地域の特産が十分に認知されていないことは大変残念なことであり、県としても、もっと魅力を発信することが重要です。
そこでお伺いします。全国有数の養豚県である本県において、養豚振興についてどのように取り組んでいくのか。
次に、県内の幹線道路ネットワークについて伺います。
高速道路をはじめとする広域的な幹線道路ネットワークは、人や地域を相互につなぐ人、物、情報の移動を支援する極めて重要な社会基盤です。圏央道については、茨城県など、既に開通している区間の周辺では新たな企業の立地も見られており、本県においても同様の効果が期待されます。また、東京湾アクアラインと一体となり、成田-羽田空港間の連携強化や観光振興を図るためにも一日も早い全線開通が望まれます。
富津館山道路については、週末や祝日を中心に観光目的の利用者が多く、現在の暫定2車線では渋滞が発生しており、早期の4車線化が必要であると考えます。北千葉道路については、外環道と接続し、首都圏と成田空港を最短で結び、沿線地域はもとより、首都圏への大きな整備効果をもたらすことが期待されるところです。また、北西部の特に著しい渋滞の解消や産業のさらなる活性化のためにも、新湾岸道路や千葉北西連絡道路の早期具体化が必要であると考えます。さらに、これらの広域的な幹線道路の整備による恩恵を県内全域が受けられるよう、県内各地へアクセスする道路整備の推進も必要と考えます。
そこでお伺いします。幹線道路ネットワークの充実強化に向け、どのように取り組んでいくのか。
次に、成田空港第2の開港を支える広域道路ネットワークについて伺います。
空港機能強化の効果を県内全域に波及させるためには広域道路ネットワークの整備が不可欠です。我が党の成田国際空港推進議員連盟では、本年4月、「「第2の開港」を契機とした成田空港の戦略的な活用に向けた提言」を取りまとめ、木原官房長官に提出いたしました。提言では、広域道路ネットワークの整備促進や自動物流道路の社会実装に向けた取組の推進を求めております。
そこでお伺いします。成田空港第2の開港を支える広域道路ネットワークの早期実現に向け、どのように取り組んでいくのか。
次に、住宅政策について伺います。
近年、高齢単身世帯の増加や空き家の問題、住宅価格の高騰など、県民の住生活を取り巻く環境は大きく変化しています。県の住宅政策の基本となる住生活基本計画は、国の全国計画に即して定められているものですが、本年3月に見直された新たな全国計画では、人生100年時代の持続可能な住生活を目指すため、既存の住宅ストックの活用や居住支援の充実などが盛り込まれました。既存住宅の活用は、住まいの選択肢拡大や住宅購入の負担軽減に資するだけでなく、空き家問題の解決にもつながると考えます。身寄りのないお年寄りなどが希望する住まいに円滑に入居できるよう支援を行うことも重要です。県では、現在、次期計画の策定を進めていると伺っていますが、このような背景の下、どのように策定していくのか確認したいと思います。
そこでお伺いします。次期千葉県住生活基本計画の策定に向け、どのように取り組んでいくのか。
次に、教育問題について伺います。
国は、令和8年2月に高校教育改革に関する基本方針であるグランドデザインを策定し、今後の社会状況の大きな変化を踏まえ、2040年を見据えた国全体の共通ビジョンを示しました。この中で改革の方向性として、AIに代替されない能力や個性の伸長、国や地域の発展を支える人材育成、多様な学習ニーズに対応した教育機会・アクセスの確保、この3つの視点を重視しながら、さらなる高校改革を進めるとしております。
今後の県立高校改革の進め方については、2月議会の我が会派の代表質問に対し、有識者から意見を伺い、今後、県立高校の在り方の方向性を取りまとめていくとの趣旨の答弁をいただきました。千葉県の実情に応じた実効性のある改革を進めていくためには、産業界や大学、市町村、地域の関係者と十分に連携、協働しながら取り組んでいく必要があると考えます。
そこでお伺いします。国の基本方針を踏まえた、県教育委員会における高校教育改革の取組状況はどうか。
次に、教職員の不祥事対策について伺います。
教職員による児童生徒への性暴力は、児童生徒の心と体に深い傷を残し、将来にわたり、その人生に暗い影を落としかねない、まさに許されざる行為です。県教育委員会では、昨年度、わいせつやセクハラ、性暴力に関する事案による処分が16件発生しており、つい先週も、県内公立中学校の男性教諭が懲戒免職になっています。被害を受けた児童生徒、その御家族、そして地域社会に与えた衝撃と不安は計り知れず、本県としても喫緊かつ重大な課題であることは言うまでもありません。これまで築き上げてきた教育現場への信頼が、こうした不祥事によって一瞬にして失われてしまう、その重さをしっかりと受け止める必要があり、一日も早く根本的な対策を講じる必要があると考えます。
昨年度、県教育委員会では不祥事防止対策有識者会議を設置し、3月下旬には専門的な見地から多くの貴重な意見や提言をいただいたと承知しております。これらの知見を生かし、今後、再発防止と未然防止に向けて、より一層の取組強化が求められております。
そこでお伺いします。不祥事防止対策有識者会議からの提言を受け、今後どのように取り組んでいくのか。
次に、自転車の交通反則通告制度、いわゆる自転車の青切符制度について伺います。
この制度は本年4月1日に導入されましたが、自転車も車両の仲間として交通ルールの遵守を目的に導入されたものであり、自転車の一層の安全利用が図られることが期待されております。自転車の安全利用が図られれば、自転車の利用者のみならず、歩道を通行する歩行者や車道を走行する自動車などの安全確保にもつながることから、県警には、青切符制度にのっとって適正な交通指導取締りに取り組んでいただき、自転車が歩行者や自動車と安全に共存できる交通環境の構築に努めていただきたいと思います。
そこでお伺いします。4月から自転車の交通違反への青切符制度が導入されたが、導入後の警告数を含めた交通指導取締り状況はどうか。
この制度は、違反者を検挙すること自体が目的となるのではなく、県民の交通マナーの向上と交通事故抑止が目的だと思います。しかしながら、県民からは、どのような場合に取締りを受けるのか分からないという声が届いており、何が違反となり、反則金は幾らなのか、そういう具体的な内容について、まだ十分に理解が浸透していないのではないでしょうか。自転車は運転免許が不要で、子供から高齢者まで幅広い世代が利用する極めて身近な移動手段である一方、免許を取得していない方は青切符制度自体になじみがありません。特に青切符制度は16歳以上が対象となるため、通学で自転車を利用する高校生や、今後、制度の対象となる中学生に対しても制度の理解は急務ではないかと考えます。
そこでお伺いします。自転車の交通違反への青切符制度について、引き続き県民に周知を図っていく必要があると思うが、今後の方針はどうか。
次に、犯罪の防止について伺います。
近年、電話de詐欺や侵入窃盗などが増加しているほか、強盗事件などの凶悪事件も発生していますが、これらの犯罪には匿名・流動型犯罪グループ、いわゆるトクリュウの関与が疑われております。令和6年度に実施された県政に対する世論調査においても、多くの県民が不安に感じている犯罪として挙げているとともに、居住地域の犯罪発生状況について、非常に多くなったと感じる、または多くなったと感じると回答しています。また、最近でも、他県で発生したトクリュウによる強盗殺人事件が連日報道され、県民の体感治安は大きく悪化しているところです。
そこでお伺いします。匿名・流動型犯罪グループによる犯罪の情勢について、どのようになっているのか。
こうした犯罪を防ぎ、県民がより安全・安心な暮らしを実感するためには、警察が防犯カメラの捜査を行って早期に犯人を捕まえ、被害の拡大を防ぐことが重要であると考えます。しかし、昨今のトクリュウによる犯罪が、その匿名性、流動性を利用して複雑化、広域化している実態を踏まえると、早期の検挙や首魁の摘発も非常に難しいものと思われます。
こうした中、県警では、本年4月に防犯カメラ捜査などを専門とする捜査支援分析課を新たに設置したと聞いております。より迅速に犯人の追跡が行われるものと期待されております。
そこでお伺いします。捜査支援分析課の設置目的、業務内容はどうかお伺いします。
次に、犯罪の防止にもつながる更生保護についてお伺いします。
法務省の統計によると、千葉県内の刑法犯の検挙者数は、令和3年には7,663人でしたが、令和6年には8,178人と、近年、増加傾向にあります。一方で、本県では検挙者数のうち、再犯者が占める割合は約5割前後で推移しており、誰もが安全で安心して暮らせる社会を実現するためには、再犯をいかに防止するかが重要となっています。犯罪をした人などが抱えている様々な生きづらさを解消することが大きな課題であり、再犯防止に向け関係機関や団体がより一層連携し、支援対象者のニーズに合わせた必要な支援を行えるよう取組が必要だと考えます。
こうした中、本年3月には第二次千葉県再犯防止推進計画が策定されたところであり、犯罪をした人たちに対する社会復帰に向けた支援の充実などが期待されるところです。
そこでお伺いします。第二次千葉県再犯防止推進計画の策定を踏まえ、再犯防止にどのように取り組んでいくのか。
次に、保護司をはじめとする更生保護ボランティアの活動について伺います。
保護司は、犯罪や非行をした人たちの立ち直りを支援し、安全・安心な地域づくりのために活動しています。しかし、高齢化が進み、本県の保護司充足率は近年9割前後にとどまるなど、担い手の確保が大きな課題となっています。また、令和6年には、保護司が面談中に保護観察対象者に殺害される痛ましい事件も発生し、安全に活動できる環境整備の重要性が改めて認識されました。
令和7年12月には保護司法が改正され、委嘱条件の見直しや任期延長など担い手確保策に加え、国の安全確保の責務や地方公共団体による保護司等への協力が努力義務として盛り込まれました。保護司の担い手確保と安全対策を進めるとともに、現場の声を踏まえた支援を行うことが重要と考えます。
そこでお伺いします。保護司等の更生保護ボランティア活動を促進するため、どのように取り組んでいるのか。
以上で壇上からの質問を終わらせていただきます。答弁よろしくお願いします。(拍手)
○議長(武田正光君) 茂呂剛君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事熊谷俊人君。
(知事熊谷俊人君登壇)
○知事(熊谷俊人君) 自民党の茂呂剛議員の代表質問にお答えいたします。
まず、政治姿勢についてお答えいたします。
国の戦略産業クラスター計画についての御質問ですが、県では、成田空港周辺への航空機産業の誘致を目指し、企業へのアプローチや産業用地整備を進めていますが、我が国の産業競争力の強化につながる成田空港周辺での航空機産業クラスターの形成に向けては、国が国家プロジェクトとして取り組むことが重要です。今年4月には、航空機の点検、修理等を行うMRO事業者による成田空港内での航空機大型エンジン試運転施設に係る設計調査事業が国の補助金採択を受けたところであり、県としても、航空機産業集積の核となる投資案件として大いに期待をしているところです。さらに、先月、国が公表した戦略産業クラスター計画の素案では、関東圏で唯一、成田空港周辺におけるMRO産業をはじめとする航空機産業クラスターの形成が盛り込まれたところです。今後、国では、同計画に盛り込まれた取組に対し様々な支援策を検討することとしています。県では、この国による戦略産業クラスター計画の策定に向けて試運転施設などの民間投資案件や、県による岩山地区での産業用地整備などによるプロジェクト提案を検討しており、引き続き国の積極的な取組を引き出しながら、成田空港を核とした産業拠点形成を推進してまいります。
千葉県地域産業成長プランの作成の考え方に関する御質問ですが、人口減少の進行に伴い、地域経済の縮小や担い手不足などの影響が懸念され、また経済のグローバル化など、社会経済状況が大きく変化をする中、県経済を支える産業の振興、育成を図るためには、国と歩調を合わせ、企業の成長を強力に後押ししていくことが重要です。本県は成田国際空港を有するとともに、東京に近接しながら比較的地価が安価であるなど、企業誘致や産業拠点形成の立地優位性が高く、さらに理工系大学や学術機関が集積し、雇用面においても多様な人材を確保しやすいという強みがあります。そこで県では、本県が持つ強みと成田空港の拡張事業や圏央道の県内区間全線開通など、本県飛躍の好機を最大限生かしながら、外貨獲得や国内上位シェアの獲得を目指す産業クラスターの形成拡大に取り組むとともに、地域住民の生活を支える産業の発展や地域経済の成長を促すため、地域産業成長プランを策定することといたしました。
地域産業クラスター計画において、重点的に取り組む産業分野に関する御質問ですが、県では、技術革新や雇用創出などにより高い経済波及効果が見込まれる5つの産業分野について、広域的な産業クラスターの形成を図りたいと考えています。具体的には、MRO産業の振興を契機とした成田空港における航空宇宙分野、京葉臨海コンビナートなどの資源・エネルギー安全保障・GX分野、国際水準の研究機能を担う病院と企業の研究開発が進む柏の葉などにおける創薬・先端医療・バイオ分野、急速に高まる需要とそれを支えるものづくり企業が複数立地する強みを生かしたAI・半導体分野と情報通信分野において、県内企業と連携をしながら地域産業クラスター計画の策定に取り組んでいるところです。県では、本計画を通じ、20年、30年先の将来を見据えた産業の誘致、創出などに戦略的に取り組み、地域経済のさらなる拡大を目指してまいります。
企業局による産業用地の整備に関する御質問ですが、成田空港の拡張事業や道路ネットワークの整備が進展し、本県の産業拠点としてのポテンシャルが高まっている中で我が国の国際競争力や県経済のさらなる活性化を図っていくためには、成田空港周辺をはじめとする県経済を牽引することが期待される地域において、県が産業用地を直接整備することも含め、機を逸することなく産業拠点を形成していくことが重要です。このため、当該地域において、県による直接整備が適当と判断した場合に企業局が整備を行えるよう、今議会において、企業局の所管業務に産業用地の造成を加えるとともに、これらの地域の市町を事業区域として定める条例案を提案したところです。今後は、企業局において必要となる体制整備や予算について速やかに検討を進め、航空関連産業の集積が期待される芝山町岩山地区における産業用地の直接整備にスピード感を持って取り組んでまいります。
成田空港のC滑走路用地の確保についての御質問ですが、滑走路の新増設を含む拡張事業に向けて、空港会社はこれまで過去の反省を踏まえた円卓会議の合意の精神の下、地域への丁寧な説明を重ねてきたものと考えています。私が先月、成田空港とともに生きる地域の方々にお会いし、地域の皆様の御意見として、空港の機能強化に期待をしている、空港と地域の共存、共生、共栄をしっかりと立ち上げてほしい、今回の機能強化の取組は、国と地域がお互いに理解を深めながら民主的な手続により進めてきた共同事業であるなどについて伺ってきたところです。成田空港の過去の経緯やこうした地域の方々の声を踏まえれば、空港会社による滑走路用地の取得は任意買収によることが最善であり、県を含む関係者は最大限の努力を継続しなければならないことは言うまでもありません。一方で、成田空港の新滑走路の早期整備は我が国の産業競争力の強化と地域の発展に必要である中、現状では用地取得が進まず、予定どおりの供用が困難となっており、その実現には確実な用地の確保が不可欠です。このため、空港会社からC滑走路区域に係る土地収用制度の活用について理解を求められていることに対して、私としてもどうすべきか、地元市町をはじめとする関係者の意見も踏まえながら熟慮を重ね、判断してまいります。
次に、中東情勢に伴う県内企業への影響に関する御質問にお答えをいたします。
中東情勢の不安定化による資材の価格高騰や供給不足が運輸業、製造業、建設業など様々な産業に影響を及ぼす中、地域経済活動を守るためには、県内企業の事業活動や業績にどのような影響が生じているのかをしっかりと把握した上で必要な対策を講じていくことが重要です。このため県では、中東情勢に関する相談窓口の設置や関係団体へのヒアリング、中小企業向けの緊急アンケートの実施などにより実態の把握に努めてきたところです。これを踏まえて、6月8日には庁内対策会議を開き、私から全庁を挙げた情報収集体制の強化や重点支援地方交付金、制度融資等の活用を含めた必要な対応策の検討を指示いたしました。また、全国知事会や全国石油コンビナート立地府県協議会を通じて、国に対し、物価高騰等への対策や石油コンビナート支援等についての要望を行ったところです。今般、米国及びイランが戦闘終結などに関する覚書に合意したとの発表がありました。これは事態収束に向けた大きな一歩ではありますが、県内経済への影響は依然予断を許さない状況にあります。引き続き緊張感を持って、中東情勢や国の動向を注視しながら必要な対策について検討してまいります。
次に、財政問題についてお答えいたします。
税源の偏在是正についての御質問ですが、令和8年度与党税制改正大綱では、偏在是正の措置として、特別法人事業税・譲与税の割合を高めるなどの方向性が示されたことから、この着実な実施に向け、本年4月に埼玉県、神奈川県の知事とともに総務大臣、財務大臣、自民党税制調査会長へ要望を行いました。要望の際、私からは、東京都が実施をする保育や医療、介護の人材確保策によって、本県で育成した人材が東京都に流出し、医療、福祉の提供体制の維持が困難になっていることを説明し、財務大臣からは、具体的な状況は市町村からも聞いており、よく認識しているとの話がありました。また、総務大臣からは、着実な是正措置の実施に向け、本年度しっかりと取り組んでいくとの話があり、さらに自民党税制調査会長からは、税制改正大綱で示した方向性の実現に向け、今後、具体的な制度設計について議論を積み上げていくといった発言がありました。県としては、令和9年度の偏在是正措置の確実な実現に向け、引き続きあらゆる機会を捉えて、国に対して要望してまいります。
次に、公文書管理についてお答えいたします。
県では、公文書の適切な管理を目的とした条例の制定に向けて多角的な検討を行うため、本年4月に法律や自治体DXなどの専門家で構成される検討会議を設置したところです。これまで条例の目的や意思決定に至る過程等の記録、歴史公文書の取扱いなどについて御議論をいただき、委員からは、公文書が民主主義の根幹を支える知的資源であり、県民が主体的に利用し得るものであると条例の目的に規定することや、デジタル化等の環境変化に応じた継続的な見直し等の規定を設けることが適当であるといった御意見をいただきました。今後、より具体的な公文書の取扱い等についても御議論いただく予定であり、各委員の専門的な見地からの御意見を踏まえながら今年度中に会議での議論を取りまとめ、デジタル化時代における公文書管理と透明性確保が実現できる条例となるよう検討を深めてまいります。
次に、地震被害想定調査の結果を踏まえた今後の対応に関する御質問にお答えをいたします。
今回の調査結果において、多数の人的・物的被害が発生する可能性が示されたことから、県民の命を守るため、防災・減災対策を強力に推進していく必要があると改めて認識をしたところです。この結果を踏まえ、県では各種防災計画等を見直すとともに、市町村と連携した地震防災対策を進めるため、補助金を活用したハザードマップの作成や避難案内看板の設置等を促進するほか、津波避難計画等の見直しに対する助言等の支援を行うこととしています。さらに、県民の皆様が地震や津波への防災意識を高められるよう、地域別の災害リスク等をまとめたパンフレットの作成や、被害想定結果を地図上で確認できる県ホームページの整備など広報啓発を行うことで、県、市町村、県民など、関係者が一丸となって地域防災力のさらなる向上に努めてまいります。
次に、医療問題についてお答えをいたします。
構想区域の見直しに関する御質問ですが、構想区域の見直しに当たっては、国が示した人口20万人以上を基本とする区域設定や患者動向を前提とした構想区域の広域化の方針にのっとり、区域ごとの将来的な人口規模や実際の患者動向を表す入院医療の区域内完結率といった具体的、客観的なデータを基に検討を進めていくことが重要と考えています。こうした観点から、現在、県内に9つある構想区域の状況を確認したところ、人口の面では、香取・海匝区域と安房区域において、令和22年時点での人口が20万人を下回る見込みであること、患者動向の面では、山武・長生・夷隅区域において、令和5年度の入院医療の区域内完結率が64.3%と、区域の住民の約3分の1が他の区域に入院していることなどが判明をしています。このため県としては、これら3つの構想区域の在り方を中心に地域の実情を十分に考慮しながら、本年度末までを目途に構想区域の見直しの議論を進めてまいります。
次に、社会的養護の推進についてお答えをいたします。
富浦学園の在り方等に関する御質問ですが、富浦学園については、県立の児童養護施設として施設入所に同意しないなど、対応が難しい保護者のいる児童や高度な心理的ケアを行う児童心理治療施設を退所した児童など、民間では対応困難な児童を受け入れる役割を担ってきたところです。しかしながら、近年、民間の児童養護施設においても、そうした児童の受入れが進んでいる実態があるほか、富浦学園では、児童の養護に当たる職員の不足により施設の一部が長期間休止しているなどの状況が生じています。このような環境の変化や課題等を踏まえ、今後、千葉県社会福祉審議会等の意見も伺いながら、富浦学園の在り方とともに、民間を含めた児童養護施設の養育環境の向上について検討を行い、社会的養護が必要な児童の支援の充実に取り組んでまいります。
次に、大規模太陽光発電事業における新たな条例制定の検討状況についての御質問にお答えをいたします。
県では、太陽光発電事業について、地域との共生を図るために必要な規制等を行う新たな条例の検討を進めており、先月開催した外部有識者による条例検討会議に条例の骨子案をお示ししたところです。この骨子案では、防災上の措置や安全性の確保、周辺環境の保全や景観との調和などについて、全ての太陽光発電施設の設置者が遵守すべき基準を設けることとしています。その上で、周辺地域に与える影響の大きい出力1,000キロワット以上の大規模な施設の新規設置を許可制とし、設置管理に関する計画において基準が遵守されているか、施設の設置から廃止までを的確に行える経理的基礎を有しているか、地域住民への事前説明を行い、十分な理解が得られているかといった点を県があらかじめ審査することとしています。現在、条例検討会議において、骨子案について専門的な見地から御意見を頂戴するとともに、市町村へのヒアリングを通じ、地域の実情やニーズ等の把握に努めているところです。今後、これらの意見などを踏まえ、できるだけ速やかに条例案の検討をした上で、パブリックコメントや罰則等に関する関係機関との協議を経て、年内に県議会に提案できるよう努めてまいります。
次に、観光振興についてお答えをいたします。
宿泊税の導入に向けた今後の取組についての御質問ですが、本県が将来にわたり観光を通じて発展していくためには持続的な観光振興を図るとともに、魅力ある観光地づくりを進めることが必要であり、安定的な財源確保を目的とする宿泊税の導入は大変重要であると考えています。このため、宿泊税の制度案について独自課税を検討している8市町や宿泊事業者等を中心に意見交換を重ねてきたところであり、今後は、税率は1人1泊150円の定額制とすること、教育旅行や部活動などに伴う宿泊は課税免除とすること、税収の3分の1を市町村に交付金として交付することなどについてパブリックコメントを実施するとともに、宿泊事業者等を対象とした地域説明会を県内12か所で実施するなど、幅広く丁寧に説明を行っていく予定です。宿泊税については、県議会をはじめ県民や宿泊事業者等からいただいた御意見を踏まえながら、本年12月議会での条例案上程を目指して検討を進めてまいります。また、導入時期については、十分な周知や宿泊事業者の準備期間等も考慮し、令和10年9月を考えております。
次に、農林水産業の振興についてお答えいたします。
成田市場を活用した農林水産物の輸出についての御質問ですが、成田空港第2の開港プロジェクトが進行する中、農林水産物の輸出を拡大していくためには、空港に隣接し、植物検疫や通関などの輸出手続をワンストップで実施できるという優位性を持つ成田市場を活用することが有効です。このため県では、鮮度の維持が難しいイチゴを、成田市場を経由して航空輸送でカンボジアへ輸出する実証事業を行うとともに、銚子漁港で水揚げされたキンメダイを成田市場に直送し、タイへ輸出する実証事業に取り組むなど、新たな海外販路の開拓に取り組んでいるところです。今後は圏央道の全線開通をはじめとする空港アクセスの強化を見据え、輸出に取り組む県内外の生産者等を増やすとともに、輸出に向けた出荷体制の効率化や物流ネットワークの構築を進め、成田市場を活用した輸出の拡大に取り組んでまいります。
最後に、幹線道路ネットワークの充実強化に関する御質問にお答えをいたします。
圏央道や北千葉道路などの広域的な幹線道路ネットワークの整備は本県の半島性を克服するとともに、経済の活性化や生産性の向上を図り、平常時、災害時を問わず、安定した人、物の流れを確保する上で大変重要です。圏央道については、今年度の千葉県区間の全線開通と、秋頃に予定される大栄-多古間の先行開通に向けて事業の推進に最大限協力するとともに、富津館山道路については、付加車線事業の促進と早期の全線4車線化を国や高速道路株式会社に働きかけてまいります。北千葉道路については、市川-松戸間が本年4月に国の直轄区間に編入されたことから、整備を加速するため、引き続き国の用地取得を強力に支援するとともに、特に一般部が事業化されていない市川-鎌ケ谷間については、早期事業化を国に働きかけてまいります。また、県が施行する成田市の区間においては橋梁工事などを着実に進め、早期完成を目指してまいります。
新湾岸道路については、昨年5月に複数の概略ルート案などが示され、コミュニケーション活動を実施し、いただいた多くの意見について、有識者委員会などで議論がなされているところであり、千葉北西連絡道路についても、沿線地域への情報提供や意見把握を行うオープンハウスなどを開催してきたところです。また、広域的な幹線道路の整備効果を県内各地域に波及させるため、銚子連絡道路や長生グリーンライン、国道297号、国道356号など、アクセス道路の整備についても着実に進めてまいります。引き続き国や関係機関と連携し、県内の幹線道路ネットワークの充実強化に向け全力で取り組んでまいります。
私からは以上でございます。他の質問につきましては副知事及び担当部局長からお答えをいたします。
○議長(武田正光君) 副知事高梨みちえ君。
(説明者高梨みちえ君登壇)
○説明者(高梨みちえ君) 私からは、まず、財政問題についてお答えいたします。
令和7年度の一般会計の決算見込みについての御質問ですが、令和7年度の年間収支は2月補正予算段階で財政調整基金や災害復興・地域再生基金等を195億円活用することで収支が均衡する見込みとなっていました。その後、年度末までに、歳出面では、人件費や社会保障費、税関係交付金等の確定に伴う不用額が生じたこと、歳入面では、特別法人事業譲与税が想定よりも増加したことなどから280億円程度の収支改善を見込める状況となりました。このため、財政調整基金や災害復興・地域再生基金等については、今後の財政需要や災害対応などに備えるため取崩しは行わないこととしました。結果として令和7年度の収支は、現時点では85億円程度の黒字を確保できる見込みとなっていますが、最終的な決算見込みは今後精査の上、8月上旬頃にお示しできるものと考えています。
次に、高性能AIによるサイバー攻撃についての御質問にお答えいたします。
現在、人が気づかないシステムの脆弱性を発見する高性能AIの出現によりサイバー攻撃が激化するとの懸念が高まっており、一たび電力や交通機関、医療などの重要インフラが攻撃を受ければ県民生活にも深刻な影響を与えかねません。先月21日に開催された総務省主催の会合では、全国知事会の代表として知事が出席し、地方自治体のさらなるサイバーセキュリティー水準の向上に向けた必要な技術的・財政的支援について、国に要望したところです。県としても、強い危機感を持って、システムの脆弱性への対応や不正アクセスの監視、遮断等の徹底、サイバーセキュリティー人材の育成などに取り組むとともに、国や民間企業等と連携しながらサイバー防御力の不断の向上に努めてまいります。
次に、医療問題についてお答えいたします。
新たな地域医療構想の策定に関する御質問ですが、昨年12月に成立した改正医療法に基づき、将来の医療需要の変化や人口減少を視野に医療従事者の持続可能な働き方を確保しつつ、全ての方が適切に医療を受けられるよう、令和22年頃を見据えた新たな地域医療構想を令和10年度までに各都道府県において策定することが求められているところです。策定に当たって、国からは、現在の患者動向を前提に人口動態や医療資源、医療へのアクセス等を踏まえ、必要に応じて構想区域の広域化を検討し、人口20万人以上を基本とする構想区域を設定した上で、医療機関の集約化などの必要な対策を講じることなどの方針が示されています。県としては、こうした国の考え方を踏まえ、将来にわたって良質かつ適切な医療提供体制が確保されるよう、市町村や中核的医療機関などの関係団体、関係機関と協議を行い、新たな地域医療構想の策定を進めてまいります。
次に、社会的養護の推進について、児童養護施設の現状と課題についてお答えいたします。
現在、県内の児童養護施設は22か所となっていますが、県では、昨年6月に見直した千葉県こどもを虐待から守る基本計画において、将来的な児童養護施設の必要な定員数を推計し、その不足分の確保を図るため、今後、さらに2施設を整備することとしました。一方で、児童養護施設では、入所児童の虐待経験や心身の不調等によりケアニーズが複雑高度化している状況であり、児童一人一人に寄り添った支援を行うためには、より一層の人材確保と専門性の向上が重要となっています。このため、国の基準を上回る職員配置や支援の質の向上のための研修への補助を行っているところであり、引き続き現場の声を丁寧に聴きながら、児童養護施設への効果的な支援について検討してまいります。
次に、幹線道路ネットワークについてお答えします。
成田空港第2の開港を支える広域道路ネットワークについての御質問ですが、成田空港の機能強化の効果を最大限発揮させるためには、シームレスで機能的な道路ネットワークの構築などが不可欠であることから、県では、昨年11月に新しい成田空港を支える高規格道路ネットワーク構築の基本方針を策定したところです。成田空港にアクセスする高規格道路は東関東自動車道のみであることから、この基本方針に基づき、北千葉道路の早期整備と新湾岸道路の計画の具体化に重点的に取り組むとともに、新貨物地区と圏央道を結ぶ(仮称)成田空港周辺インターチェンジについては、今年度に新規事業化いたしました。あわせて、エアポートシティ構想に掲げている物流の効率化などについては、引き続き成田空港周辺における自動物流道路の実装に向けて成田空港株式会社等と連携してまいります。今後とも成田空港の第2の開港の効果を最大限に発揮できるよう、広域道路ネットワークの早期実現に向け積極的に取り組んでまいります。
次に、住宅政策について、住生活基本計画に関する御質問にお答えいたします。
現行の住生活基本計画では、人口減少や少子高齢化に対応し、空き家対策や居住支援などの施策を推進していくこととしていますが、今後見込まれる高齢単身世帯や相続により取得する住宅の増加といった社会情勢の変化に対応し、取組を強化していく必要があります。本年3月に国が改定した全国計画では、そうした社会情勢の変化を見据え、既存の住宅ストックを最大限活用し、多様なニーズに応じた住宅を選択できる市場環境の整備や、高齢者等への居住支援の充実などにより、人生100年時代の持続可能な住生活を目指すとする方向性が示されたところです。県では、第5次となる次期計画の策定に向け、学識経験者等で構成する検討会議において議論を重ねているところであり、全国計画で示された方向性を基本としつつ、県内の地域ごとに異なる住宅事情と課題を踏まえ、必要となる居住支援等の施策について検討を進め、今年度中の策定に向けて取り組んでまいります。
次に、犯罪の防止についてお答えいたします。
再犯防止への取組についての御質問ですが、誰もが安心して暮らせる社会を実現するためには、犯罪を未然に防ぐことに加え、犯罪をした人等が再び犯罪をすることがないよう、社会復帰に向けた支援などに地域が一丸となって取り組んでいくことが重要です。県では、千葉県再犯防止推進計画に基づき、本県独自の取組として、刑務所等に入所中から面談を行い、出所後の速やかな生活基盤の確立につなげられるよう、中核地域生活支援センター等の関係機関と連携して支援に取り組んでおり、令和4年1月から令和8年3月までに96名の入所者に対し、住居や就労先の確保などを行いました。令和8年3月に策定した第二次計画では、引き続き入所中からの支援に重点的に取り組むほか、住居確保が困難な人や、起訴猶予などにより矯正施設への入所に至らない人に対する支援にも注力することとしており、更生保護団体等の関係機関と協働して再犯防止に向けた取組を一層強化してまいります。
最後に、保護司等の活動の促進についての御質問ですが、再犯防止を推進するためには保護司等の更生保護ボランティアの協力が不可欠ですが、近年、高齢化等による担い手の減少や地域社会の人間関係の希薄化などにより、これまでどおりの活動を維持することが難しくなってきており、更生保護活動に必要な体制の確保が課題となっています。このため県では、保護司等の活動意義などの理解促進のため、ホームページによる情報発信や、その功績をたたえる表彰を行うとともに、面談場所の確保を市町村へ依頼するほか、退職予定の県職員へ活動を紹介するなど、保護司等が安心して活動できる環境づくりや担い手の確保につながる取組を進めています。昨年12月に保護司法が改正され、更生保護活動に対する自治体の協力が今後努力義務化されることも踏まえ、引き続き保護観察所や市町村等の関係機関と連携し、保護司等の更正保護ボランティア活動の促進に向け取り組んでまいります。
私からは以上でございます。
○議長(武田正光君) 副知事黒野嘉之君。
(説明者黒野嘉之君登壇)
○説明者(黒野嘉之君) 私からは、まず、鉄道問題についてお答えいたします。
いすみ鉄道の検討会議についての御質問ですが、本年3月にいすみ鉄道から大多喜-上総中野間の復旧費用等の試算結果が公表され、今後の対応に関する協議の申入れがあったことを受けまして、県と関係市町では、学識経験者等を含めた検討会議において議論を行うことといたしました。先月開催した第1回会議では、いすみ鉄道の現状や課題を共有するとともに、まずは、これまでの利用状況や経営状況、沿線地域の観光振興など多角的な視点から、より詳細な調査分析を行う必要があることなどを確認したところです。県としましては、沿線地域の将来を見据えたいすみ鉄道の在り方について、同鉄道がこれまで果たしてきた役割や沿線の交通ニーズ等を十分に踏まえ、関係4市町と連携しながら丁寧な議論を進めてまいります。
次に、東葉高速鉄道が地域で果たす役割等に関する御質問ですが、東葉高速鉄道は平成8年4月の開業以来、人口増加が続く船橋市、八千代市の中心部を走る路線として地域の発展に寄与してきたところであり、現在は1日に15万人を超える方々に利用されるなど、地域にとって欠かすことのできない交通インフラであると認識しております。一方で、東葉高速鉄道は多額の有利子負債を抱えており、今後、老朽化が進む車両や鉄道施設の更新等を実施していく必要があるほか、近年の金利や物価の上昇による負担の増加も懸念されるなど、厳しい経営状況が続いております。このため県としては、東葉高速鉄道が将来にわたり沿線地域の発展に貢献できるよう、国や沿線市等と構成する東葉高速自立支援委員会を通じまして、会社の経営安定化に向けてしっかりと支援してまいります。
次に、魅力ある観光地域づくりに向けた計画についての御質問ですが、本県の観光については、深刻な人材不足に加えて地域資源の磨き上げやデジタル技術の導入が不十分なこと、また、訪日観光客の県内滞在時間が短く、経済効果が限定的であるなどの課題があり、これらの課題に取り組んでいく必要があります。そこで次期観光立県ちば推進基本計画の策定に向けまして、観光人材の確保、育成による持続可能な観光地づくりや、海、温泉、夕陽など、本県ならではの観光資源を生かした観光地の魅力向上、成田空港を擁する優位性を発揮したインバウンド需要の取り込みなどを柱とする取組の方向性について、現在、今後導入予定の宿泊税による財源の有効活用も視野に入れながら検討を進めているところです。今後、観光関係者や学識経験者等による有識者会議を開催するとともに、県議会や市町村、県民等から幅広く意見をいただきながら、年度内の計画策定に向けて取り組んでまいります。
最後に、養豚振興についての御質問ですが、本県の養豚業は県の畜産産出額の約4割を占め、全国第4位の産出額を誇る重要な産業であり、首都圏の食を担っている千葉県として、引き続き養豚振興を図っていく必要があると認識しております。県では、これまで規模拡大や生産性向上に向けて施設整備や機器の導入支援などを進めてきましたが、近年大きな課題となっている労働力不足や夏の高温に対応するため、今年度はこれらに加えまして、豚舎洗浄ロボットの導入など省力化や、冷風機の設置など暑熱対策の事業を実施しているところです。さらに、生産者や事業者等と連携し、餌や飼養方法にこだわった銘柄豚肉の加工品を開発することにより県産豚肉のブランディングに取り組むとともに、フェアの開催などによる新たな販路開拓を予定しているところであり、これらを着実に進めることにより、本県の養豚振興にしっかりと取り組んでまいります。
私からは以上でございます。
○議長(武田正光君) 教育長杉野可愛君。
(説明者杉野可愛君登壇)
○説明者(杉野可愛君) 教育問題についてお答えいたします。
高校教育改革の取組状況についての御質問ですが、県教育委員会では、令和4年3月に策定した県立高校改革推進プランに基づき県立高校の魅力化に取り組んでいるところですが、今後の人口減少等の社会変化や国の高校教育改革に関する基本方針も踏まえ、県立高校の中長期的な在り方について、学識経験者や教育、産業界の有識者等から意見を伺う新たな検討会議を設置しました。今月開催した1回目の会議では、長期的な視点に立った校舎の建て替えや施設設備の充実、遠隔授業等による多様な学びの保障、産業界や地域との連携を深めるコーディネーターの配置が必要であるなどの意見をいただいたところです。今後も検討会議において議論を深め、幅広い関係者とも意見交換を行いながら、国の基本方針を踏まえた高等学校教育改革実行計画を今年度中に取りまとめるとともに、さらなる魅力化に向けた高校改革に取り組んでまいります。
次に、不祥事防止対策有識者会議からの提言についての御質問ですが、今回の提言には、過去の事案の要因分析のほか、教職員の優越的立場や個別指導などの場面で教職員と生徒が1対1になりやすいといった学校の構造的なリスクへの対策を講じる視点から、学校現場における未然防止策や組織的な体制整備など、具体的な取組が盛り込まれています。県教育委員会では、これらの取組を順次実行することとしており、まずは教職員と児童生徒のSNS等によるやり取り禁止の厳格化や、教職員が児童生徒性暴力等の事案を認知した場合の通報義務の明確化を図ることとし、懲戒処分の指針を改正したところです。また、新たに千葉大学との共同研究で、被処分者からの聴取内容を精神医学、心理学の視点で分析した内容を盛り込んだ研修や、教職員が自らの精神状態や児童生徒との距離感に気づくためのセルフチェックの仕組みを導入するなど、引き続き提言の具現化を着実に進めてまいります。
以上でございます。
○議長(武田正光君) 警察本部長青山彩子君。
(説明者青山彩子君登壇)
○説明者(青山彩子君) 私からは、まず、自転車に対する青切符制度についてお答えいたします。
青切符制度導入後の指導取締り状況に関する御質問ですが、自転車の青切符制度が導入された本年4月1日から5月末までの自転車の交通違反に対する検挙件数は171件、警告件数は8,957件であり、前年同期と比較いたしますと、検挙件数は410件の減少、警告件数は2,275件の減少となっております。
次に、自転車の青切符制度についての周知に関する御質問ですが、県警では、自転車の交通ルールや青切符制度について、街頭活動時において個別に指導を行っているほか、交通安全教育や各種キャンペーン等の場において、県警が作成した交通ルールガイドブック等を活用し、周知に努めているところです。特に運転免許を持たない中学生や高校生に対しては、学校の入学説明会等の機会を活用した広報啓発を行い、自転車の交通ルールや青切符制度の理解を深めるための取組を推進しております。引き続き関係機関・団体と連携し、自転車のルールや青切符制度について、県民の皆様の理解が深まるように周知に努めてまいります。
次に、犯罪の防止についてお答えいたします。
まず、匿名・流動型犯罪グループの情勢についての御質問ですが、匿名・流動型犯罪グループ、いわゆるトクリュウは、被害が深刻化している電話de詐欺のほか、強盗、窃盗、悪質リフォーム事犯など、治安課題となっている様々な犯罪に関与している実態があります。同グループは、匿名化された中核的人物を中心にSNSや求人サイトを通じるなどして、緩やかに結びついたメンバー同士が役割を細分化させ、その都度、実行犯を入れ替えながら多様な資金獲得活動を行っているという特徴があり、指示役等の中核的人物への追及が難しくなっております。県警としては、中核的人物をターゲットとした捜査を推進するほか、迅速な防犯カメラ捜査などにより事件の実行犯を早期に検挙して、押収したスマートフォンの解析などから、指示役等に迫る捜査を推進することが同グループの弱体化、壊滅を図る上で重要であると考えております。
次に、捜査支援分析課の設置目的等に関する御質問ですが、近年、科学技術の発達や情報化社会の進展に伴う犯罪の高度化、複雑化、広域化が顕著であり、これらの課題に的確に対処し事件の早期解決を図るためには、捜査の初期段階から防犯カメラ画像などの客観的証拠を収集して犯行を立証し、あるいは、画像解析により関係者の足取りを追跡することが重要であります。このような背景の下、県警では、防犯カメラ捜査を中心とした捜査支援業務を部門横断的に展開し、捜査支援体制をさらに強化することを目的として、令和8年4月1日、刑事部に捜査支援分析課を設置したところです。捜査支援分析課の業務内容は、防犯カメラ画像等の収集解析のほか、犯罪者プロファイリング及び手口捜査、事件発生時における機動的な初動捜査などとなります。引き続き犯人の追跡等の捜査能力をより一層強化してまいります。
以上でございます。
○議長(武田正光君) 茂呂剛君。
○茂呂 剛君 執行部の皆さん、御答弁ありがとうございました。それでは、幾つか再質問と要望をさせていただきます。
まず、地域未来戦略について、要望と再質問をいたします。
芝山町岩山地区において、県が産業用地を直接整備し、裾野の広い産業構造を有する航空機産業の拠点形成を進めていくことは、我が会派としても重要な意義を持つものと認識しております。国家プロジェクトとして、さらなる取組の加速が図られるよう、県としても部局横断的に総力を挙げて取り組んでいくことを強く要望させていただきます。
また、激動する国際情勢においても、サプライチェーンの強化や経済安全保障の観点からも産業立地政策の重要性は一層高まっております。高市政権における産業クラスター政策と歩調を合わせ、機を逃すことのないよう、産業用地整備を迅速かつ着実に進めていくことが極めて重要であると考えます。
そこでお伺いします。芝山町岩山地区における産業用地整備について、現在の取組状況はどうか。
次に、成田空港の用地確保について要望です。
答弁にもあったとおり、今回の滑走路の新増設を含むさらなる機能強化事業は、空港建設当時の死者まで出した闘争に至った歴史の反省に立ち、丁寧な説明がなされています。地域の団体からは、空港の機能強化は、地域住民や空港関連企業にとって将来への大きな期待であり、希望であり、さらに任意取得に向けた努力は継続しつつ、土地収用制度の活用も必要との考えについては、タイミングを捉えた妥当な判断という声も上がっています。さらなる機能強化のできる限り早期の実現は、我が国の産業競争力の強化と本県経済の活性化、そして空港を支える地域の発展に不可欠です。ぜひとも知事においては、C滑走路用地の確保に向けて、あらゆる選択肢を排除せず検討するよう、我が会派を代表して求めさせていただきます。
次に、中東情勢の影響について再質問させていただきます。
県として、対策会議を開き、資材価格の高騰や供給不足への懸念について、情報収集を行いながら対応しているとのことですが、影響は製造業などの企業にとどまるものではありません。我々には、特に農林水産業の生産現場から生産用ビニールやマルチシート、出荷用包装資材など、石油由来の資材の価格上昇や供給不足を懸念する声が数多く寄せられており、この方面にもしっかりとした対策をしていく必要があると思います。
そこでお伺いします。中東情勢の影響について、農林水産分野において生産者などから寄せられている声に対し、県はどのように対応していくのか。
次に、養豚振興について要望させていただきます。
養豚農家が丹精を込めて育てた豚を千葉県産のおいしい豚肉として食卓に届けるには、屠畜場や食肉センターは欠かすことができません。流通の合理化を図るためにも、現在、県内に複数存在する食肉センターの再編整備について、県が主導してしっかりと進めていただくよう要望させていただきます。
幹線道路ネットワークについて再質問させていただきます。
先月、SNSにおいて県北西部の道路問題が取り上げられ、話題になっていました。私の地元である八千代市を含む県北西部では激しい渋滞に悩まされており、この解消に向けた対策についてもしっかりと進めていただくことが重要であると認識しております。
そこでお伺いします。県北西部の渋滞対策について、どのように取り組んでいくのか。
更生保護について再質問させていただきます。
県として、保護司等の更生保護ボランティアの活動促進に取り組まれていることは理解しましたが、今後、保護司などによる更生保護活動を安定的、継続的に行っていくためには担い手の確保や活動環境の整備が重要であると思います。県として、さらなる支援が必要であると考えます。
そこでお伺いします。保護司等の更生保護ボランティアについて、その認知度を高め、さらなる担い手を確保するため、県庁におけるイエローライトアップや現役の職員への働きかけなど、より踏み込んだ取組を行うべきと考えるが、どうか。
以上で2回目の質問を終わらせていただきます。御答弁よろしくお願いいたします。
○議長(武田正光君) 副知事黒野嘉之君。
○説明者(黒野嘉之君) まず、岩山地区における産業用地整備における御質問ですが、県では、今年度、産業用地の整備に向けまして、岩山地区のうち、空港に近接した約49ヘクタールを対象とします航空レーザー測量など各種調査を進めております。また、事業の推進に当たりましては、地域の理解や協力が不可欠でありますことから、地権者などに対する事前説明を5月末に実施するとともに、県、芝山町、空港会社の3者による協定を締結したところです。引き続き航空機産業などの拠点形成に向けまして、スピード感を持って取り組んでまいります。
次に、農林水産分野における中東情勢の対応に関する御質問ですが、県では4月以降、農林水産関係の生産者や関係団体等への聞き取りを継続的に実施して中東情勢による影響の把握に努めておりまして、価格上昇に加え、生産や出荷に用いる資材の調達が難しくなっているとの声が多く寄せられているところです。こうした状況が長期化しますと様々な面で影響が大きくなっていくことから、引き続き関係団体との情報共有や相談対応に加えまして、省エネにつながる機器の導入や肥料、燃料の節減対策などの技術支援を進め、生産現場への影響軽減に努めてまいります。
以上でございます。
○議長(武田正光君) 知事熊谷俊人君。
○知事(熊谷俊人君) 県北西部の渋滞対策に関する御質問ですが、県北西部の交通を円滑化させるためには、北千葉道路や新湾岸道路などの広域的な幹線道路ネットワークの充実強化に加え、これにアクセスする道路整備が重要です。特に渋滞の激しいインターチェンジ周辺の対策として、国道296号の船橋市前原西工区を今年度新規事業化いたしました。また、今月の10日、国、県、千葉市などで構成する千葉県湾岸地域渋滞ボトルネック検討ワーキンググループにおいても、交通量の偏りにより発生している渋滞などを踏まえ、高規格道路ネットワークの有効活用に向けた対策について検討が開始をされたところです。引き続き国や沿線市などと連携し、県北西部の渋滞対策に取り組んでまいります。
○議長(武田正光君) 副知事高梨みちえ君。
○説明者(高梨みちえ君) 保護司等の認知度向上や担い手確保に向けた取組についての御質問ですが、今後、他の自治体等の好事例について、保護観察所等と連携し、幅広く情報収集を行った上で、千葉県保護司会連合会などの関係団体の御意見も伺いながら、県庁舎等におけるイエローライトアップや現役の県庁職員への働きかけなどの具体的な方策について検討してまいります。
以上でございます。
○議長(武田正光君) 茂呂剛君。
○茂呂 剛君 御答弁ありがとうございました。それでは、最後に幾つか要望させていただきます。
まず、地域未来戦略についてです。我が国の産業競争力強化に向けて、成田空港を核とした産業拠点形成を進めていくことは極めて重要であり、県が産業用地を直接整備する意義は非常に大きいと思います。引き続き芝山町と連携し、地元の皆さんの理解を得ながら丁寧に事業を進めていただくことを要望させていただきます。
次に、中東情勢の影響についてです。引き続き、あらゆる分野で県民の暮らしや経済を守るため、緊張感を持って状況を注視し、必要とあらば迅速かつ柔軟な支援策を講じていただくことを要望します。
また、国においては、企業活動にも大きな影響がある光熱費の負担を軽減するため、補正予算を成立させましたが、これを受け、先ほど県の補正予算の追加提案があったところです。速やかに必要な支援が行き届くよう、予算成立後は早期執行に努めていただくことを要望させていただきます。
次に、幹線道路ネットワークについて要望させていただきます。住宅等の建築物が密集し、車両の交通量も多い県北西部では渋滞が慢性化している箇所があり、幹線道路ネットワークに加え、そこにアクセスする道路整備まで進んでようやく効果が実感できます。県においては、引き続き県全体の交通を円滑化する観点から、地域の実情に合わせた対策を進めていただくよう要望させていただきます。
最後に、更生保護について要望させていただきます。更生保護の取組は、保護司やボランティアの皆さんの熱意と善意に支えられていますが、高齢化の影響等で、現場からは活動を維持、継続することが難しい、この声が上がっております。今後もつまずいた人たちの立ち直りを支え、犯罪のない明るい社会を築いていくためにも、工夫して効果的な取組を実施していただくよう要望させていただきます。
以上で私の質問を終了とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。
○議長(武田正光君) 暫時休憩します。
午前11時45分休憩
午後1時0分開議
○副議長(三沢 智君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
引き続き質疑並びに一般質問を行います。通告順により高橋浩君。
(高橋 浩君登壇、拍手)
○高橋 浩君 皆さん、こんにちは。立憲民主党千葉県議会議員会の高橋でございます。会派を代表して質問させていただきたいと思いますが、今期の4年目でございます。最後の年となりますが、私も人生の最後の代表質問になるかもしれませんので、できるだけ頑張って質問したいと思います。よろしくお願いしたいと思います。
それでは、まず、知事の政治姿勢についてのうちの地域未来戦略についてであります。
国は強い経済の実現のために、地方の産業集積を促す地域産業クラスター計画の策定の方針を示しました。方針では、人工知能(AI)や半導体といった、政府が選定した戦略17分野を中心に大規模な投資を呼び込むために、地域が注力すべき産業分野を特定するとしております。県が策定したプランでは、本県の新たなる産業の核となり得る成田空港周辺地域での航空宇宙産業や、臨海コンビナートを擁する本県の強みでもある素材・エネルギー関連産業などの5分野について、地域産業クラスター計画を知事主導でプッシュ型で提案していくとされており、その実現に大きな期待がされるところであります。
そこでお伺いいたします。地域産業クラスター計画を策定するメリットと課題について、どのように認識しているのかお聞かせください。
次に、成田空港の用地確保についてであります。
成田空港は第2の開港プロジェクトとして、3本目となるC滑走路3,500メートルの新設とB滑走路の延伸、2,500メートルを3,500メートルが進行中であります。2025年5月から本体工事に着手をしました。この機能強化により、年間発着枠を現在の34万回から50万回に大幅に引き上げて、国際拠点空港としての競争力の強化を図ろうとしております。
その中で、この4月に成田国際空港株式会社の藤井社長は金子国土交通大臣と面会をし、用地の確保率がB滑走路区域で99.5%、またC滑走路区域では88.7%であり、必要な用地の確保に至ってないことを報告しました。そして、用地確保を確実にするために任意の用地取得に向けた努力は継続しつつも、最終手段である土地収用法に基づく土地収用制度の活用も必要と考えていることを伝えました。また、先日の新聞でも、来月上旬に成田国際空港会社と県、国、周辺市町による四者協議会が開かれ、土地収用法の活用が表明されるのではとの報道もありました。公共事業は用地が確保できなければ先に進むことができません。
そこでお伺いいたします。県が進める産業拠点の形成にも波及する懸念があると考えられる滑走路用地の確保の遅れに対して、県はどう対応していくのかお聞かせください。
次に、キャリア教育と産業人材戦略についてであります。
進展する高齢化、少子化による労働需給の逼迫は産業界全体の大きな課題となっております。AIの急速な発展によりホワイトカラーの人員削減が行われるなど、現在の雇用環境は構造的な転換期を迎えております。こうした雇用環境の変化は、普通課程の高校から大学に進学をし、大企業でホワイトカラーの職に就くといった従来の1つの理想とされてきた人生設計に大きな変化をもたらしております。県教育委員会では、県立高校において、変化する雇用環境を踏まえた教育に取り組む必要があると考えるものであります。
そこでお伺いいたします。産業構造が変化する中で、県教育委員会では、キャリア教育についてどのような考えで取り組んでいるのかをお聞かせください。
また、県は成田空港周辺での航空宇宙産業等による産業クラスターの形成に取り組むとしておりますが、一方で、空港周辺自治体では高齢化の進展が著しく、今後の産業人材、特に技能労働者が不足する懸念があります。良質な人材の安定確保は企業の新規立地に当たって重要であり、県として産業人材の育成に資する取組が不可欠であります。県ではテクノスクールを運営しておりますが、一部の訓練科では定員充足率が15%程度にとどまるなど、有効に活用されているとは言えない状況にあります。職業訓練の内容が企業の求める人材像と一致しているかなど、産業人材育成戦略の見直しが必要なのではないでしょうか。
そこでお伺いいたします。今後の産業人材の需給の変化について、どのように見通しているのか。また、県はどのように対応していくのかお聞かせください。
次に、中東情勢についてであります。
本年2月に始まったアメリカとイランの紛争は、現在、戦闘終結の合意に向かうのではないかとの報道もありますが、まだ予断を許さない状況にあります。政府は、1970年代の中東紛争で石油不足に苦しんだ経験から、原油の国内消費約8か月分を備蓄しております。しかし、石油化学用のナフサについては国家備蓄制度がなく、輸入の約74%を中東に依存しており、民間在庫も約20日分にすぎないとも言われております。
本県は素材・エネルギー関連産業の立地県でありますが、多くの関連企業がナフサショックの影響を受け、県内経済への影響が懸念されます。政府による中東危機対策はガソリン価格の抑制補助金をはじめ、消費者支援に重点が置かれた対症療法的なものに終始しておりますが、この危機を契機に新たな生活様式や多様なサプライチェーンの構築など、社会の転換につなげるための県の取組が重要であります。
そこでお伺いいたします。
全国石油コンビナート立地府県協議会が経済産業大臣に緊急要望を行ったが、どのような内容だったのか。
また、県が行った中小企業向けの中東情勢に関するアンケート調査の結果はどうだったのかお聞かせください。
次に、公文書管理条例についてであります。
公文書管理条例について、私たちの会派では平成30年6月議会以来、県に対して、その制定を強く要望し続けてきました。当時は歴史公文書や保健師等修学資金の借用証書の誤廃棄や、また、安房土木事務所での文書によらない入札中止の指示や身体障害者手帳の誤発給など、県の文書管理をめぐる問題が相次いでおりました。また、電子決裁率についても、当時の国の全省庁における電子決裁率が91.4%だったのに対して本県は0.91%であったため、私たちは電子決裁を含むデジタル化を求めてきましたが、県は、重要な文書は紙での決裁が原則として受け入れませんでした。それから約8年が経過し、今回の条例化は遅まきながらも、私たちの主張に沿って県が対応するものであり、一定の評価をするものでもあります。
そこでお伺いいたします。
公文書管理に関する条例の制定に向けて、今後のスケジュールはどうか。
また、これまで公文書管理条例の制定を検討してこなかった理由はどうか。
そして、過去には重要な決裁ほど紙で決裁するという原則があったが、これはどのような規定に基づいていたのか。また、その規定はどのように改正されてきたのかをお聞かせください。
次に、技術職員等の確保に係る市町村との連携についてであります。
近年、全国的に公務分野での技術職の確保が困難になり、県庁だけではなく、県内市町村でも同様であります。県と市町村が連携した技術職員等の確保、育成は県全体の課題であります。その中で私たちの会派では、令和元年度から技術職員等の確保のため、積極的な対応を図るよう求めてきました。
そこでお伺いいたします。
1つ目として、県内市町村における技術職員を含めた人材確保の状況について、県はどのように把握しているのか。また、市町村からの主な意見はどのようなものだったのか。
2つ目として、復旧・復興支援技術職員派遣制度における本県の状況はどうか。
3つ目として、昨年度実施した市町村職員合同採用セミナーにおいて、参加した市町村数と当日の来場者数はどうか。また、技術職員を希望する者の割合はどうかをお聞かせください。
そして4つ目として、技術職員を含めた人材確保に係る県内市町村との連携について、今後、県はどのような対応をするのかお聞かせください。
次に、熱中症等への対応についてであります。
気象庁によれば、今年の夏は全国的に平均より気温が高く、災害級の暑さになるおそれがあるとされており、猛暑、酷暑への備えが必要となっております。総務省消防庁によれば、暑熱順化が進んでいない5月1日から3日の熱中症救急搬送者数は本県が全国最多であり、早期の対応が必要であります。また、受入先医療機関が決まらず、現場に30分以上滞在することとなる救急搬送困難事案の増加も懸念されます。
そこでお伺いいたします。夏季における救急搬送困難事案の発生状況はどうか。また、近年の熱中症に係る救急搬送件数の状況と発生状況の特徴はどうか。
そして、熱中症の予防、啓発について、県は今後どのように対応するのかをお聞かせください。
次に、道路問題の中の北千葉道路についてであります。
北千葉道路は、東京外かく環状道路―外環道と成田空港を約43キロで結ぶ幹線道路であります。この道路の完成により、首都圏と成田空港のアクセスが強化され、沿線の慢性的な渋滞の解消が期待されております。2024年12月には、市川市内及び松戸市内の約3.5キロで事業の承認、認可が告示され、全線開通に向けた整備が進んでおります。
そこでお伺いいたします。北千葉道路の取組状況はどうかお聞かせください。
次に、圏央道の(仮称)成田空港周辺インターチェンジについてであります。
成田空港周辺では、第2の開港プロジェクトに伴う物流強化のために、圏央道の大栄ジャンクションから松尾横芝インターチェンジ間に(仮称)成田空港周辺インターチェンジが2026年4月に、国により新規事業化されました。このインターチェンジについては、2030年代初頭の完成を目指している新たな貨物地区へ直結することなどから、圏央道と新貨物地区とのアクセスの向上が期待される中で早期の完成が求められているわけであります。
そこでお伺いいたします。(仮称)成田空港周辺インターチェンジについて、今後どのように進めていくのかお聞かせください。
次に、アクアライン社会実験についてであります。
アクアラインの通行料金の普通車800円化が実現して、はや16年11か月となります。この通行料金の引下げは、本県の観光や経済の発展にも大きな効果が出ております。アクアラインは平成9年12月に開通し、当初は普通車4,000円である中で、1日平均の交通量は約1万1,000台でありました。そのため、国は利用者を増やすために、平成12年に普通車の利用料金を3,000円にし、そして平成15年にはETC車を2,320円にするとともに、平成17年、19年には時間限定の社会実験などを行い、1日平均約2万800台まで増やすことに成功しました。しかし、それでも開通当初の目標の2万5,000台から3万台は達成をしておりませんでした。
その中で、なお一層の料金の値下げの機運が高まり、木更津市を中心に800円運動が行われ、44万人の署名が集まり、そして前知事の森田知事が普通車800円の社会実験を平成21年に実現していただきました。現在は熊谷知事におかれましても、この800円を基準にしたアクアラインの通行体系を守るため、国に絶えず要望していただいているわけであります。ありがとうございます。
このような経過から、アクアラインの通行台数は開通当初の1万1,000台から5万6,000台と約5倍に増え、アクアラインの有用性を発揮するまでになりましたが、通行料金の引下げや大型商業施設などの開業により交通量が大幅に増加し、渋滞も発生するようになりました。そこで、土日・祝日の混雑緩和のために、令和5年7月からはETC車時間帯別料金の普通車600円から1,200円の社会実験が行われ、また、昨年の4月からは400円から1,600円の社会実験が行われております。
そこでお伺いいたします。アクアラインの通行台数の推移に対して、令和7年度以降の社会実験における上り線ピーク時間帯の1,600円やオフピーク時間帯の400円などとしたことによる効果は現在どうかということをお聞かせください。
次に、アクアラインの6車線化についてであります。
本県では、2023年6月に慢性的な渋滞解消と交通容量の拡大を目的に、6車線化の検討を国へ初めて要望しました。この6車線化は、国が1997年の開通当初から将来の拡張を見据えて計画しているものであり、トンネル部においても、片側3車線が確保されている設計となっているものであります。また、アクアラインの6車線化は用地買収等も少なく、動き出せば早期の完成が見込まれ、大幅な混雑緩和も期待できるものであります。その中で、先日の木更津市議会においても質問がなされ、渋滞緩和、災害時の緊急輸送の代替ルート確保による国土強靱化の観点からもアクアラインの6車線化は必要と考えており、要望活動を継続し、6車線化の早期実現を目指していくとの市の方針が示されたところであります。
そこでお伺いいたします。アクアラインの6車線化に向けた県の取組はどうかお聞かせください。
次に、アクアラインを使った高速バスについてであります。
この質問に関しては何度か御質問させていただいており、2月の予算委員会でも質問させていただいておりますけど、委員の皆様方には、何度も聞くなということでありますが、千葉県の発展のために大変重要なことであると考えるため、いま一度御説明をさせていただきたいと思います。
アクアラインを経由するバスは、これまで都心と千葉・房総地域を結ぶ重要な役割を果たしてきました。しかし、令和元年頃までは順調に拡大してきたこの路線網も、現在は便も乗車人員もコロナ禍の水準には戻っていない状況にあります。
そこで、皆様方のお手元に議長のお許しを得て資料をお渡ししてあります。こちらでございますが、この資料のように、市原、木更津、君津、館山の4つの商工会議所が中心となり、このアクアラインを通る高速バス網を県民の公共交通としてもっと充実させようと、金田西地区にある大型街区の県有地と私有地を合わせた6,450坪の敷地にこのような建物を建てて、アクアラインを通過する高速バスの乗換えができるハブ化されたバスタ新宿のような、そして高速から直接入ることができるバスターミナルをつくれたらと運動が行われております。ここにQRコードが出ておりますので、そちらで後でホームページで見ていただければ3Dの画像が御覧になれます。
そして、その中には、木更津市では、もう現在の金田のバスターミナルにチバスタアクアという名称をつけておりますが、千葉県中のバスターミナルに、例えばチバスタ千葉、チバスタ成田と名称をつけ、全国に表現をしていくのもいいのではないかなという提案もなされております。そこで、この案について何がいいかといいますと、このアクアラインは渋滞が多く発生しております。高速を一度降りてしまうと戻るのが大変な状況にあります。これを、高速道路上にバスターミナルをつくれば、降りる時間のロスが少なくなるわけであります。
そしてハブ化となり、乗換えができることとなると、どれだけ便利になるか。一例を申し上げますと、もう1枚のハブ化例の資料を見ていただければと思います。このハブ化例の一番下を見ていただければ分かると思いますが、このように、現在、羽田空港から館山に帰るバスは1日に12便しかないわけであります。そこに乗換えができるバスターミナルができるとすると、羽田空港からチバスタアクアへは、館山に帰る方は房総に入る全てのバスが利用でき、68便になります。そして、チバスタアクアからは、東京から館山に帰るバス、新宿から館山に帰るバスを利用できますので、41便になるわけであります。このことは、途中の自治体にもよい影響がもたらされると考えるわけであります。
予算委員会でもお話しさせていただきましたが、この計画の土地は県有地約3,750坪と、民間の2名の方が持たれている民有地合わせて約2,700坪、合計6,450坪の土地であります。その民有地の2名の方に、こう言われました。この4つの商工会議所の運動により、もしこの建物ができたとしたら房総のランドマークになる、とても夢のある構想である、だから、自分も協力したいとの話をいただいた次第であります。本当にお2人の方にはありがたいことであるわけでありますが、しかし、この土地はもう使用収益ができる土地でありますので、そう長い時間お待ちいただくわけにもいかない土地であることも事実であります。署名活動も行い、約6万人の署名が集まっております。それをぜひ実現させたいわけでありますが、そこでお伺いいたします。アクアラインを通行する高速バスについて、県としてどのように認識しているのか。また、現在の運行状況を踏まえた県の取組はどうかお聞かせください。
それでは、次の質問として、児童虐待防止の取組についてであります。
県内の児童相談所における虐待相談対応件数は、2024年度1万2,063件と過去最多となりました。今年度に県は印西市と松戸市の2か所で児童相談所の新設により機能強化を図るとしておりますが、市町村や関係機関との連携についても強化をしていかなければなりません。特に虐待の未然防止は、特定妊婦への早期支援や子育て支援の充実が重要であり、県は令和7年度からちば家庭養育強化事業で市町村を支援しております。
そこでお伺いいたします。
市町村におけるこども家庭センターの設置状況と今後の見通しはどうか。
そして、県は市町村における児童虐待防止の取組をどのように支援しているのか。また、これまでの成果はどうかをお聞かせください。
そして、今年度は県内中核市で児童相談所の新設が予定されており、7月には船橋市で開設されます。これまで会派として、中核市への県児相からの専門職の派遣や職員研修などの要望を重ねてきたところであります。
そこでお伺いいたします。船橋市児童相談所開設に向けて、県はどのように支援していくのかをお聞かせください。
次に、社会的養護についてであります。
2025年厚労省の発表によると、日本における年間の婚姻数は約48万5,000組で、離婚数は約18万6,000組であります。この数字を使って離婚数を婚姻数で割った特殊離婚率は約38.3%で、約3組に1組となります。また、離婚した夫婦の過半数、約57%に子供がいるというデータもあります。独り親家庭において、子育てと生計の維持を担う負担が大きく、虐待、貧困などの困難な環境が生じることも多くあり、子供に大きな影響を与えてしまいます。
そこで、公的責任において子供を養育、保護をし、成長を支える社会的養護の仕組みをしっかり整えなければなりません。2022年の厚労省の調査によれば、独り親家庭、特に母子世帯の平均年収は272万円で、手取りは月18万円と、父子世帯の約518万円より大幅に低い状況であり、特に母子世帯への支援の充実が必要であります。
そこで伺います。独り親家庭が経済的に自立をし、子供を育てるためにどのような支援を行っているのかをお聞かせください。
そして、子供の最善の利益を第一に考えると、施設養護から、より家庭に近い環境での養育へと転換を進めていく必要があります。乳幼児期や低学年期の子供は、自らの意思を言葉で十分に表現することが難しく、これまで誰にどのように育てられてきたかという養育環境の連続性や特定の大人との安定した愛着関係がその後の心身発達に大きな影響を与えるとされております。心に深い傷を抱えた子供にとっては、専門的な治療のみならず、里親家庭における普通の暮らしそのものが成長を促し、将来にわたる人間関係の基礎を築く上で大きな力を持つ場合も少なくありません。こうした観点から、家庭的養育の中核を担う里親制度の充実は重要であり、理解の促進や里親の確保に加え、委託の前後を通じた切れ目のない支援体制が必要であります。こうした取組は、社会全体で子供を育むという理念を具体化する上で極めて重要な施策であります。
そこでお伺いいたします。里親委託を推進するために、県はどう取り組んでいるのかをお聞かせください。
次に、介護現場への支援についてであります。
介護現場においては深刻な人手不足や厳しい経営状況が続いており、サービスを必要とする高齢者に対して安定的、継続的に介護サービスを提供していくことが難しくなっている状況であります。その中で、国では介護分野における生産性向上と職員の負担軽減を図るため、ICTや介護ロボットなどの介護テクノロジーの導入を進めており、都道府県における導入率を令和11年度末までに9割とする目標を掲げております。本県においても、介護業務効率アップセンターを設置し、介護事業所からの相談対応や専門的な助言等を行っているとのことでありますが、特に小規模な事業所では、費用面や人材面から導入が進みにくい状況もあると考えるものであります。
そこでお伺いいたします。介護事業所における業務改善を支援するため、県はどのように取り組んでいくのかをお聞かせください。
また、特に訪問介護の分野においては人手不足が深刻化していることに加え、県内の訪問介護事業所の廃止件数が令和4年度の75件から令和7年度には104件に増加しているとのことであり、今後、在宅介護を支えるサービス提供体制がさらに弱まることが懸念されるものであります。
そこでお伺いします。訪問介護事業所におけるサービス提供体制の確保に向けて、県はどのように支援していくのかをお聞かせください。
次に、博物館のデジタルアーカイブ化についてであります。
改正博物館法における博物館のデジタルアーカイブ化の推進は様々なメリットが期待されております。デジタルアーカイブ化の推進は、県中央博物館の実施計画にも述べられております。全国の博物館では、ICTを活用した展示やウェブでの情報公開や、資料目録のデジタル化がなお十分進んでいないともされております。
そこでお伺いいたします。県中央博物館におけるデジタルアーカイブ化やデジタル技術を活用した展示など、DXの推進についての取組状況と今後の方針はどうかお聞かせください。
次に、メガソーラーについてであります。
5月22日に第1回の太陽光発電事業に係る条例検討会議が開催され、全国初となる県内全域を許可制の対象とする千葉県太陽光発電施設の規制に関する条例の骨子案のイメージが示されました。それによると、昨年9月議会で私たちの会派の議員が強く要望した防災や環境、安全や景観、維持管理や地域との共生等を多く盛り込んでおり、一定の評価はできるものであると考えます。その中で、今回の鴨川のメガソーラーに対して、県がこの条例をどのように適用させようとしているのかが気になるところであります。
そこでお伺いいたします。県は鴨川のメガソーラーに対して、この条例をどのように適用させようとしているのかお聞かせください。
また、鴨川のメガソーラーでは、FITの失効により売電価格がおよそ4分の1以下と大幅に低下をし、事業計画については、FITが適用される当初の事業計画と大きく異なっております。また、残置森林の大規模な違反伐採や市との協定不履行もあり、県には厳正な対応が求められます。
そこでお伺いいたします。
FIT認定が失効しているなど、事業者の経営環境等に大きな変更がある場合に林地開発許可からやり直すべきと考えるが、どうか、お聞かせください。
また、県は当該事業者に対して、これまでどのような行政指導を行ってきたのかをお聞かせください。
次に、畜産業に対する支援についてであります。
本県の畜産業は、発祥の地である酪農をはじめ県民の食を支える重要な基幹産業であります。地域経済にも大きく貢献しております。しかし、近年の円安や国際情勢の不安定化により、輸入飼料価格の高騰など畜産農家を取り巻く環境は大きく変化し、経営の安定が脅かされております。私の実家も酪農を営んでおりましたが、兄は飼料価格の高騰や担い手不足の中で廃業を決断しました。私を育てていただいた業でありますので、じくじたる思いがあります。
現在、酪農経営の状況は、個々の努力では解決できない課題が多く、特に近年は夏場の高温が深刻であり、ホルスタインは暑さに弱く、生乳の生産量や繁殖成績の低下が起きております。県によれば、夏場の生乳の生産量は2割近く減少し、養豚や養鶏にも影響が及んでおります。また、気象庁の長期予想では、今年の夏も高温が予想されており、この課題は一時的なものではなく、今後も継続的な対応が必要であるとも考えます。
そこでお伺いします。畜産業における暑熱対策に県はどのように取り組んでいくのかをお聞かせください。
次に、造成土地管理事業についてであります。
かつて企業局における土地関連事業は、臨海部の埋立てから内陸工業団地、ニュータウン等の造成まで様々な事業を手がけてきました。しかし、平成27年度に土地造成事業を収束し、現在は保有土地の管理事業のみを行っております。2月議会において知事は、産業用地の整備について、県による直接整備が適当と判断した、特別な地区については、企業局による整備を想定していると答弁されました。また、今議会には、企業局による産業用地整備実施のため、千葉県水道事業等及び造成土地管理事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例案が上程されております。今回の条例改正案では、企業局が産業用地整備を施行する区域を追加するとのことでありますが、事業区域の考え方について、改めて確認をしたいと考えます。
そこでお伺いいたします。条例改正の事業区域についての考え方はどうかお聞かせください。
次に、教育問題についてであります。
まずは、教育問題についてのうちの私立高校の授業料無償化についてであります。
令和8年度から高等学校等就学支援金制度の改正により、私立高校の授業料支援について所得制限が撤廃され、ほとんどの世帯に年間最大45万7,200円が支給されることとなりました。教育の機会均等という観点からも大きな前進であり、経済的な理由で私立高校への進学をためらっていた家庭にとっても、進路選択の幅が広がる意義ある制度改正であります。しかし、制度の拡充は新たな課題をもたらしております。就学支援金は保護者が直接受け取るのではなく、学校が代わって受け取り、授業料と相殺するため、また、対象者が拡大したことで各学校の申請処理や授業料精算に係る事務処理が大幅に増加しております。そして、オンライン申請システム、e-Shienについては、令和8年4月の新学期早々に緊急停止が発生し、入学直後の保護者が申請できない事態が起こるなど、制度の円滑な運用に支障が出ました。そのため県においては、国から指示された方針の下、新制度が県内の学校現場や保護者に対して確実に機能するよう、主体的な対応が求められております。
そこで伺います。私立高校の授業料無償化に伴う新たな支援制度について、県はどのように取り組んでいるのかをお聞かせください。
次に、子供たちの学びの保障についてであります。
現在、我が国の不登校児童生徒数は過去最多を更新し続けておりますが、文部科学省の誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)では、全ての学校に学びの場を確保することとされております。その中核を担うのが校内教育支援センター、校内フリースクールであります。文科省のデータでも、この校内教育支援センターが設置されている学校では、学習意欲や不登校生徒の登校率が向上するなど、効果が実証されてきております。しかしながら、県内各市町村の設置状況や運営状況を見ると、予算面や専門人材の確保において自治体間で格差が生じており、教育の機会均等、そして未来を担う子供たちを誰一人取り残さない環境づくりのための広域自治体である県の伴走支援が今こそ求められております。
そこでお伺いいたします。校内教育支援センターの設置促進に当たり、県はどのように市町村を支援しているのかをお聞かせください。
次に、教職員のメンタルヘルス対策についてであります。
教員志望の若者が減ってきております。教員になっても、児童生徒や保護者への対応や職場の人間関係、長時間労働などの苛酷な労働環境により疲労が蓄積し、心身のメンタルヘルスを損なう教員が増えてきております。本県においても、労働安全衛生法に基づく心の健康づくり計画として千葉県教育委員会メンタルヘルスプランが策定されておりますが、本県における精神疾患による教育職員の休職者数は、令和3年度が183名であったのに対し令和6年度は253人に増えてきております。また、令和8年度から令和12年度を期間とした新たなメンタルヘルスプランでは、令和7年度までのプランと基本的なつくりは変わっておらず、新たに実効性のあるプランが必要と考えます。その中で、沖縄県那覇市では教員のメンタルヘルスに係る体系的な対策を構築し、その対策の実施過程においても、ICTの活用とメンタルヘルスの専門性を有する産業保健師を中核に据えて、効果の検証と課題の解消を繰り返して休職者数を減少させております。
そこでお伺いいたします。本県においても、産業保健師のようなメンタルヘルスの専門家を積極的に活用すべきではないかお聞かせください。
次に、教職員の働き方改革の取組についてであります。
近年、教員の長時間労働や業務過多が問題となる中で、心の病で休職した公立学校の教員数は高止まりしております。県教育委員会においても、学校における働き方改革に取り組んでいるところでありますが本年3月に公表された意識調査では、子供と向き合う時間の確保への肯定的な回答は約6割にとどまり、必要な支援として人的支援や職場の協力、業務の効率化が挙げられております。県教育委員会が発表した調査結果の概要においても、教職員は子供に向き合うことに一番働きがいを感じているため、向き合うための時間と質の確保ができるような手だてが必要と考えられるとしており、引き続き教員が子供と向き合う時間を確保していく必要があると考えるものであります。
そこでお伺いいたします。県教育委員会は教職員の子供と向き合う時間を確保するため、どのような取組を行っているのかをお聞かせください。
次に、教員の持ち帰り業務の実態についてであります。
ある調査によると、約7割以上の教員が日常的に持ち帰り業務をし、約75%以上の教員が土日などの休日に持ち帰り業務を行っているという結果が出ております。一方で、文部科学省の調査によれば、持ち帰り業務を把握している教育委員会は4割に満たないことが明らかになっております。県が令和8年3月10日に公表した教員等の出退勤時刻実態調査では、その実態が十分に把握されておりません。教職員の働き方改革を進めるためには、持ち帰り業務を含めた教員の正確な勤務実態を把握することが必要であります。
そこでお伺いいたします。県教育委員会は、持ち帰り業務の実態を正確に把握するため調査を実施すべきと考えるが、いかがか、お聞かせください。
最後に、サイバー犯罪についてであります。
昨年、大手飲料メーカーがランサムウエアによる攻撃を受けて、製品の受注、出荷が停止するなどの国民生活に大きく影響する事件が発生しました。ランサムウエアは、コンピューターのファイルなどを使用不能にさせることにより、その復旧と引換えに身代金を要求するものでありますが、その被害は大企業に限らず、被害全体の約6割は中小企業であると警察庁が公表しております。県内企業における被害防止対策は喫緊の課題であるとともに、ランサムウエアのようなサイバー犯罪に対処するには、県警において人材の確保、また育成することも必要と考えます。
そこでお伺いいたします。
ランサムウエアの被害状況はどうか。
また、ランサムウエア被害を防止するため、県内企業等に対するセキュリティーセミナーなどの実施状況はどうか。
そして、ランサムウエア事案など高度なサイバー犯罪に対処するため、人材の確保や育成状況はどうかをお聞かせください。
以上、1回目の質問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。(拍手)
○副議長(三沢 智君) 高橋浩君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事熊谷俊人君。
(知事熊谷俊人君登壇)
○知事(熊谷俊人君) 立憲民主党の高橋浩議員の代表質問にお答えをいたします。
まず、政治姿勢についてお答えいたします。
地域産業クラスター計画を策定するメリットと課題に関する御質問ですが、人口減少や少子高齢化の進展、人手不足、資源エネルギー価格の高騰など、社会経済情勢の厳しさが増す中で本県経済の持続的な発展を図るためには、本県のポテンシャルを最大限に生かしながら、中長期的な視点で強くてしなやかな千葉経済圏の確立を目指すことが重要と認識をしています。その道しるべとなる地域産業クラスター計画の策定は、成田空港の第2の開港プロジェクトや様々な企業、大学、研究機関が集積する本県の強みを踏まえ、重点的に支援すべき産業分野を特定し、クラスターの形成、拡大を図るもので、計画策定により戦略的な国の施策との連携を進めるものです。一方、産業クラスターの形成には民間の大規模投資を呼び込むことが必須であり、また産業を支える高度人材の育成、確保が課題であることから、今後は地域未来交付金の活用をはじめ国等と連携を図り、着実な計画の推進に取り組んでまいります。
成田空港の滑走路用地の確保についての御質問ですが、成田空港を核とした産業拠点の形成は、新滑走路の整備などの拡張事業の状況にかかわらず進めなければならない取組ですが、空港を起点とする人、物の流れを大きく拡大する拡張事業の早期実現は、空港を核とした産業拠点形成に向けて大きな弾みになると考えています。このため県としても、空港会社の用地確保のための取組に最大限協力をしてきましたが、昨年度末時点でC滑走路の新設に向けて必要となる用地の確保に至らず、令和10年度末の供用が困難となったことは残念に思っているところです。現在、空港会社は地権者の理解と協力を得るべく努力を続けており、県としても、残る地権者への訪問に同行するなど、空港会社に対する必要な協力をしているところです。
産業人材の需給変化に関する御質問ですが、少子高齢化や人口減少に伴う労働力不足、AI等のデジタル技術の進展により産業構造が急速に変化をする中、産業の維持発展に必要な技能職、技術職の不足がさらに深刻化することが見込まれることから、将来を見据えた人材育成が必要であると認識をしています。このため県では、中高生を対象に、産業を支える技能、技術を学べるテクノスクールの魅力を紹介するパンフレットを配布するほか、小中学生を対象に物づくりを体験できる未来の名工チャレンジ事業を実施し、物づくりのすばらしさを伝えるとともに、未来を開く技術の重要性を周知しているところです。今後、令和9年度からの5年間を計画期間とする次期千葉県職業能力開発計画の策定に当たって、産業構造の変化に応じた人材供給の在り方を検討するなど、引き続き地域経済の発展を支える人材の確保、育成に取り組んでまいります。
中東情勢における経済産業大臣への緊急要望に関する御質問ですが、中東情勢の不安定化による原油やナフサの価格高騰が全国の石油コンビナートの操業に深刻な影響を及ぼしていることから、5月29日に全国石油コンビナート立地府県協議会の会長である山口県知事とともに、経済産業大臣に緊急要望を行いました。短期的には、素材・エネルギーの安定供給の確保の観点から、原油、ナフサ価格高騰に対する緊急的な補助制度の創設など、中長期的には、日本経済の安定や経済安全保障の確保の観点から、コンビナートの脱炭素化投資などへの財政措置の充実や炭素循環技術の実装支援の強化などについて要望いたしました。経済産業大臣からは、政府として各種対策に取り組んでいくことや、コンビナートのGXをより一層後押ししていくとの回答をいただいたところであり、引き続き県内中小企業も含め、現場の声を十分に酌み取りながら、国と連携して対応を図ってまいります。
次に、技術職員等確保に係る市町村との連携についてお答えをいたします。
県の今後の対応に関する御質問ですが、現在、県では、市町村から聞き取った課題や実情を踏まえ、技術職員を含めた人材確保に向けて、さらなる広域連携や県による業務の補完、支援などについて検討を進めているところです。また、国の地方制度調査会では、国、都道府県、市町村間の役割分担の在り方について議論が進められており、例えば複数自治体のインフラを一体的に捉えてマネジメントすることで、技術職員が限られる中でも持続可能となるインフラの維持管理手法などが取り上げられています。県としては、今後さらなる人材不足が懸念をされる中、地方制度調査会における議論も踏まえつつ計画的な職員の採用に努め、市町村のニーズに応じた人材の派遣を検討するなど、県全体の行政サービスの維持確保に取り組んでまいります。
次に、道路問題についてお答えをいたします。
アクアラインの社会実験についての御質問ですが、アクアラインの交通量については、通行料金が800円となった平成21年8月以降、年々増加をしており、令和7年度には料金引下げ前の平成20年度に比べ2.6倍の1日平均5万5,600台となっています。令和7年4月から新たな料金設定により行っている時間帯別料金社会実験については、12月末までの交通状況等を分析した結果、社会実験前と比較をして全体の交通量が4%増加したにもかかわらず、混雑時間帯の交通量は2%減少し、最大通過所要時間が9分短縮されるなど、一定の効果が確認をされています。今後は国や高速道路会社と連携し、季節変動を踏まえた一定期間の効果を分析、評価するとともに、引き続き広報活動を充実させ、アクアラインの効果を最も発揮できるよう取り組んでまいります。
次に、社会的養護についてお答えいたします。
里親委託の推進に関する御質問ですが、県では里親委託を推進するため、令和2年度に策定した千葉県子どもを虐待から守る基本計画に基づき、里親制度への社会の理解を促進し、里親の登録数を増やすとともに、里親への養育支援等に取り組んでいるところです。具体的には、県内各地での里親制度説明会やフォーラムの開催、特設サイトの開設等により制度の周知を図るとともに、里親の支援を包括的に行うフォスタリング機関において、里親の新規開拓や研修、養育支援等を一貫して実施するなど、きめ細やかな支援を行っています。こうした取組により、施設や里親等に委託した子供のうち、里親等への委託の割合を示す里親等委託率は、計画に定める令和11年度末時点で40%という目標に対し令和6年度末時点で36.1%であり、過去5年間で6.4ポイント増加をしています。さらに、今月からは養育里親等である県職員が新たに子育て休暇等を取得できるよう関係規定を改正したところであり、民間企業等にも同様の取組が広がることを期待しています。引き続き未来を担う子供たちが幸せを実感しながら成長できる社会の実現に向け、様々な取組を通じて里親委託を推進してまいります。
次に、メガソーラーについてお答えいたします。
太陽光発電施設に係る条例の適用についての御質問ですが、県では、太陽光発電事業について、地域との共生を図るために必要な規制等を行う新たな条例の検討を進めているところです。先月、県が条例検討会議にお示しをした条例の骨子案においては、周辺地域に与える影響が大きい出力1,000キロワット以上の大規模な太陽光発電施設の新規設置を許可制とするとともに、既存施設や工事に着手済みの施設について、必要な経過措置を設けることとしています。今後、経過措置の内容などについても、条例検討会議や市町村等からの意見をいただき、条例案がより実効性のあるものとなるよう検討を進めてまいります。
次に、畜産業における暑熱対策についての御質問にお答えをいたします。
近年の夏季の異常な高温は乳量の減少や生育の停滞に加え、繁殖成績の悪化など、家畜の生産性に深刻な影響を及ぼしており、飼育環境の改善が重要な課題であると認識をしています。このため、これまで畜舎屋根の遮熱対策への支援を行ってきたところですが、今年度からは新たに冷風機など、県内で普及が進んでいない機器の導入を支援することとしており、希望のあった畜産農家において手続を進めているところです。今後は導入の効果を検証し、その結果を踏まえながら、関係機関と連携して効果的な対策の普及を図り、畜産農家が安定した経営を継続できる環境づくりに取り組んでまいります。
最後に、造成土地管理事業についてお答えいたします。
条例改正についての御質問ですが、県経済のさらなる活性化を図っていくためには、県経済を牽引することが期待される地域において、機を逃さず産業拠点を形成していくことが重要であり、県が主体となって産業用地を整備することも必要と考えています。このため、今回の条例改正案では、企業局が整備を行う場合に迅速に事業に着手できるよう、これまでの土地管理事業の区域に加え、成田空港や東京湾アクアライン着岸地の周辺など、県経済を牽引することが期待される地域内の市町を土地造成事業の区域としてあらかじめ定めることとしたものです。今後、企業局が事業を行うに当たっては、広く波及効果をもたらす産業の集積が円滑に行われるよう、これまでに培ってきた土地造成に関するノウハウを生かし、スピード感を持って取り組んでまいります。
私からは以上でございます。他の質問につきましては副知事及び担当部局長からお答えをいたします。
○副議長(三沢 智君) 副知事高梨みちえ君。
(説明者高梨みちえ君登壇)
○説明者(高梨みちえ君) 私からは、まず、公文書に関する条例についてお答えいたします。
条例の今後のスケジュールに関する御質問ですが、県では、公文書の適切な管理を目的とした条例の制定に向けて多角的な検討を行うため、本年4月に法律や自治体DXなどの専門家で構成される検討会議を設置し、これまで2回開催し、行政文書作成後の一連の管理の在り方などについて様々な御議論をいただいたところです。また、条例の制定とともに、規則やガイドラインなどを含めた実務面での運用についても検討が必要なことから、さらに今後、3回程度検討会議を開催し、今年度中に会議での議論を取りまとめ、条例制定に向けてスピード感を持って検討を深めてまいります。
公文書管理に関する条例について、検討に関する御質問ですが、公文書の管理が適正に行われるためには、職員一人一人が定められたルールの意義や重要性を理解し、適切に実践していくことが必要であり、県では、これまで行政文書管理規則等の徹底を図ることで適正な文書管理に努めてまいりました。近年、行政に対する説明責任や透明性の確保を求める社会的要請が一層高まっているとともに、業務のデジタル化も急速に進展していることに鑑み、国や他の自治体の動向を踏まえ、公文書管理の在り方を大きく見直す必要があると考えたところです。その見直しの中で、デジタル化への対応や説明責任、透明性の確保に資する仕組みを設けるためには条例の制定が適当であるとの考えに至ったため、現在、その内容の検討を進めているところです。
決裁での文書の取扱いに関する御質問ですが、県では、平成19年10月から総合文書管理システムによる電子決裁を導入してまいりましたが、内容が重要なもの、秘密を要する個人情報を含むものなどについては、行政文書規程において、原則、書面による起案・決裁としていました。その後、新型コロナウイルスの感染拡大の影響などもあり、テレワークの活用など業務のデジタル化の重要性が高まる中で、令和2年2月からは電子決裁を原則とする事務処理の試行運用を開始し、令和3年12月には行政文書規程を改正し、従来の取扱いから電子決裁を原則とする制度へと移行したところです。この結果、令和7年度の電子決裁率は89.4%となっており、引き続き電子決裁も含め業務のデジタル化に取り組んでまいります。
次に、技術職員等の確保に係る市町村との連携についてお答えします。
市町村における人材確保等に関する御質問ですが、県では、市町村が行政サービスを維持していく上で必要となる人材の確保についての現状を把握するため、令和6年度に市町村アンケートを実施したところ、職員採用における応募者の減少や合格辞退者の増加のほか、年度の途中での若手職員の退職の増加といったことが課題として挙げられました。また、令和7年度に実施した行政運営に関する市町村間の広域連携や県と市町村との連携に向けた聞き取り調査では、技術職員などの専門人材の確保が困難であるといった意見もありました。
復旧・復興支援技術職員派遣制度についての御質問ですが、この制度は、国の要請に基づき、県において土木や建築等の技術職員を計画的に確保し、平時は技術職員不足の市町村を支援するとともに、大規模災害時には被災自治体の復旧・復興支援のため中長期派遣を行うものであり、今年度はこれらに対応する職員数として20名を登録しています。このうち、8名を被災自治体への中長期派遣として石川県珠洲市及び輪島市に実際に派遣するとともに、残りの12名は県本庁及び出先機関において、県の業務に従事しながら、市町村道の整備、維持管理についての助言や技術支援等を行っているところです。
市町村職員合同採用セミナーに関する御質問ですが、県では昨年度、人材確保に資することを目的に、就職先として市町村を検討している方を対象とした合同採用セミナーを開催し、市町村で働くことの魅力に関する講演や団体ごとの個別説明会などを実施しました。当該セミナーには25市町が参加し156名の来場があり、申込時の事前アンケートによると、申込者の1割程度が希望する職種として技術職を挙げていました。市町村からは今後もセミナーの開催を希望する意見があったほか、来場者への事後アンケートにおいても高い満足度が示されたことから、今年度は8月と12月の年2回の開催を予定しております。
次に、熱中症対策等への対応についてお答えいたします。
救急搬送困難事案や熱中症の発生状況などについての御質問ですが、消防庁では、熱中症を含む救急搬送困難事案について、政令市を対象として事案の調査を実施しているところであり、千葉市における5月から9月までの件数については、令和5年が3,814件、令和6年が3,551件、令和7年が2,421件となっており、年々減少傾向にあります。また、5月から9月までの熱中症による県内の救急搬送件数は、令和5年が3,767件、令和6年が4,396件、令和7年が4,292件と増加傾向にあります。熱中症による救急搬送者の特徴については、その約半数を65歳以上の高齢者が占めているほか、住居内または住居敷地内での発生が37%と最も多くなっており、それぞれ全国と同様の傾向となっています。
熱中症の予防、啓発についての御質問ですが、熱中症は一人一人が正しい知識を持ち、早い段階で注意すれば防げるものであることから、県では、予防策について繰り返し県民に周知しているところです。特に熱中症への注意が必要な高齢者や子供などに対しては、御家族や周りの方々からエアコンの適切な利用や小まめな水分、塩分の補給等について、見守り、声かけを行っていただくよう注意喚起しています。今後も適切な熱中症対策を広く県民へ浸透させるため、コンビニでのデジタルサイネージによる啓発動画の上映やセミナーの開催、「県民だより」やSNSなど、様々な機会を通じて分かりやすく効果的な情報発信に取り組んでまいります。
次に、道路に関する御質問についてお答えいたします。
北千葉道路の取組状況についてですが、北千葉道路は、成田空港と外環道を最短距離で結び、成田空港の第2の開港を契機とした県内経済の活性化や県北西部の交通渋滞緩和、また、災害時の広域的な緊急輸送ネットワークの強化を図る大変重要な道路です。市川-松戸間については、本年4月に国の直轄区間に編入されたことから整備を加速するため、沿線市と連携しながら国の用地取得を強力に支援しているところです。全線のうち、唯一、一般部の事業化がされていない市川-鎌ケ谷間については慢性的に渋滞が発生しており、早期事業化を図るため沿線市と連携し、国に働きかけてまいります。県が施行する成田市区間については、橋梁工事や道路改良工事などを進めており、引き続き北千葉道路の一日も早い全線開通に向けて全力で取り組んでまいります。
(仮称)成田空港周辺インターチェンジについての御質問ですが、(仮称)成田空港周辺インターチェンジについては、第2の開港を迎える成田空港と圏央道を最短で結び、空港へのアクセス強化や地域経済の活性化などの効果が期待されているところです。このため県では、成田空港会社などとともに国に事業化を要望してきたところであり、このたび本年4月に新規事業として採択されました。県としては、引き続き空港会社や周辺市町と連携しながら、インターチェンジの早期完成に向け取り組んでまいります。
アクアラインの6車線化についての御質問ですが、成田空港から圏央道、アクアラインを経て羽田空港に至るルートについては、昨年11月に策定された新しい成田空港を支える高規格道路ネットワーク構築の基本方針において、圏央道やアクアラインなどの機能強化に向けた検討の必要性が確認されたところです。この方針を踏まえ、県としては、アクアラインの6車線化など機能強化に向けた検討を国に要望したところであり、今後とも様々な機会を捉えて国に働きかけてまいります。
次に、児童虐待防止の取組についてお答えいたします。
こども家庭センターに関する御質問ですが、児童虐待の未然防止等には、妊娠期から子育て期まで切れ目なく支援することが重要であり、県では市町村に対し、母子保健と児童福祉の両分野で一体的に相談支援を行うこども家庭センターの設置を促しているところです。県内市町村では、現在、48団体がこども家庭センターを設置しており、未設置の6団体については、2団体が本年度中、4団体が令和9年4月に設置予定となっています。県としては、引き続きこども家庭センターの効果的な運営や優良事例など、必要な助言や情報提供を行うほか、要望に応じてアドバイザーを派遣するなどにより、全ての市町村において、こども家庭センターが円滑に設置、運営されるよう取り組んでまいります。
児童虐待防止に係る市町村支援に関する御質問ですが、市町村は児童虐待の未然防止や早期発見、対応等に重要な役割を担っており、県では千葉県こどもを虐待から守る基本計画に、市町村への支援と連携の強化を県の施策として位置づけています。基本計画では、市町村の主な取組である家庭支援事業について、子育て世帯への訪問支援や一時預かりなど4つの取組のうち、2つ以上の取組を行う市町村を令和6年度の18市から令和11年度までに全市町村とすることを目標としています。また、県と市町村のさらなる連携強化のため、人材交流を令和6年度の4市から令和11年度までに10市町村とすることを目標としています。このため県では、ちば家庭養育強化事業として、市町村が行う4つの取組へ上乗せ補助を実施しており、本年度、2つ以上の取組の実施は24市町に拡大したところです。また、人材交流についても、本年度までに6市と着実に進展しており、引き続き市町村と連携し、児童虐待の防止と対応力の強化に全力で取り組んでまいります。
船橋市が新設する児童相談所についての御質問ですが、県では、児童相談所の新設に向け、船橋市との意見交換会を平成28年度から実施しており、令和6年度からは、業務の引継ぎや連携の在り方などについて具体的な協議を進めてきたところです。また、平成27年度から船橋市職員延べ133名を県の児童家庭課や児童相談所で研修生として受け入れるなど、人材育成を支援しているほか、開設に当たっては十分な職務経験を持った県職員の派遣を予定しています。さらに、子育ての悩みから児童虐待に関する相談まで幅広く受け付ける親子のためのSNS相談@ちばや、警察と児童相談所との情報連携システムへの参画、情報連携のための会議の開催など、県の取組とも連携しながら、船橋市が円滑に児童相談所を運営できるよう、引き続き支援してまいります。
次に、社会的養護についてお答えいたします。
独り親家庭の支援についての御質問ですが、独り親家庭が子供の成長に伴う生活や経済的負担の変化に対応し、就労や転職を通じて安定した収入を確保できるよう、各世帯の状況に応じた支援を行うことが重要です。また、令和3年度の国の調査によると、母子家庭の約7割が養育費を受け取っていないという実態があり、養育費を確実に受け取れるよう支援することも必要です。そのため、県の健康福祉センターや市において母子・父子自立支援員を配置し、生活や就労に関する相談対応や看護師、保育士、介護福祉士など、就職に役立つ実践的な資格の取得を目指す方に給付金を支給するなどの支援を行うとともに、養育費の確保を支援するため、県において弁護士による無料法律相談等を実施しています。引き続き国や市町村等と連携しながら、独り親家庭の経済的自立に向けた支援に取り組んでまいります。
次に、介護現場への支援についてお答えいたします。
介護事業所の業務改善に関する御質問ですが、介護事業所にロボットやICTなどのテクノロジーを導入し、業務手順や働き方を見直すことは、職員の負担軽減やサービスの質を高める上で重要であり、国は、こうしたテクノロジーの導入率を令和11年度までに9割とする目標を掲げています。県では、昨年度522事業所に対してICT機器等の導入経費に助成したほか、機器等の導入と業務改善の取組が一体的に進むよう、介護業務効率アップセンターにおいて、事業所からの年間600件を超える相談への対応、業務改善に係る研修や専門家派遣などを実施したところであり、県内事業所の導入率は令和7年6月末時点で39.9%、全国第3位となっています。さらに、今年度は小規模な事業所が受講しやすいオンライン研修の充実を図るとともに、介護現場で実際にテクノロジーを導入した経験を基に地域で助言を行う業務改善アドバイザーを養成するなど、より多くの介護事業所に支援が届くよう取り組んでまいります。
訪問介護事業所の支援に関する御質問ですが、訪問介護事業所は比較的小規模な事業所が多く、新規に雇用したホームヘルパーの育成や経営の見直しへの着手が困難な状況にあると認識しています。このため県では、昨年度、新たに訪問介護事業所等サービス提供体制確保支援事業を実施し、88事業所に対し、経験豊かなホームヘルパーが経験の浅いホームヘルパーに同行して指導する経費に助成したほか、20事業所に対し経営改善などを支援する専門家を派遣しました。今後もこれらの取組を着実に実施するとともに、国に対して、物価上昇などの社会情勢を介護報酬に迅速に反映させるよう要望するなど、在宅介護を支える重要な社会資源である訪問介護事業所の人材確保や経営の安定化を支援してまいります。
次に、県立中央博物館におけるDXの推進についてお答えいたします。
貴重な収蔵資料をデジタル化し、後世へ継承するとともに、デジタル技術を活用した魅力ある展示を行うため、DXを推進していくことは大変重要であると認識しています。現在、中央博物館では、収蔵資料のデジタルアーカイブ化を進めており、これまでに約120万件の資料のうち約50万件をデジタル化し、ホームページで公開しているほか、QRコードを活用した展示資料の解説や、インターネット上の展覧会であるデジタルミュージアムの公開などを行っています。引き続き収蔵資料のデジタル化を進めるとともに、来館者が資料への理解や興味をより深められるよう、3D技術を活用した展示手法を取り入れるなどDXを推進し、博物館機能の強化に取り組んでまいります。
最後に、教育問題についてお答えいたします。
私立高校の授業料無償化に係る県の取組についての御質問ですが、私立高校の授業料に対する就学支援金については、本年4月7日に国の予算が成立し、同月から所得要件を撤廃の上、支給上限額を大幅に引き上げる等の制度改正が行われたところです。予算成立後に具体的な申請方法などを定めた国からの通知を受け、県では、各学校を通じて生徒や保護者に速やかに周知するなど手続を進めているところですが、生徒の国籍や学校の種別等により適用される制度や給付金額が異なる場合があり、収入状況等の確認が必要になるなど、学校、県、ともに事務が煩雑となっています。今後とも学校現場や保護者に混乱が生じないよう、学校や生徒、保護者に制度や手続について丁寧に周知するとともに、国に対して、国籍や収入状況の確認などにおける事務処理の簡素化について要望してまいります。
私からは以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 副知事黒野嘉之君。
(説明者黒野嘉之君登壇)
○説明者(黒野嘉之君) 私からは、まず、中東情勢に関する中小企業向けアンケート調査に関する御質問にお答えいたします。
県では、中東情勢の不安定化に伴う企業活動への影響を把握し、今後の対応について検討するため、先月、県内中小企業を対象に緊急のアンケート調査を実施し、約600社から回答を得たところです。アンケートでは、回答のあった企業の約7割においてマイナスの影響が既に生じているとのことであり、このうち半数強の企業においては、経営に大きな影響を受けているとの厳しい状況が分かる回答でありました。具体的な影響としましては、資材の価格高騰や調達困難が多く挙げられており、国や自治体に対し、エネルギー、ナフサ等の安定的な確保やエネルギー価格高騰への支援、資金繰り支援を求める声が多く寄せられたところです。県としては、不透明な中東情勢が続く中、県内中小企業が安定して経営を続けられるよう、今回のアンケート結果も踏まえてエネルギー価格高騰への支援に取り組むとともに、制度融資の活用を含めた必要な対応策を検討してまいります。
次に、アクアラインの高速バスに関する御質問ですが、アクアラインを通過する高速バスは木更津、袖ケ浦などの湾岸地域と東京都内や横浜・川崎方面及び羽田空港等を結ぶ利便性の高いアクセス手段であり、通勤、通学やビジネス、観光などにおいて重要な役割を担っているものと認識しております。令和7年度の運行状況については、新型コロナウイルス感染拡大前の令和元年度と比較しますと、年間乗車人数は約620万人から約524万人に、平日1日当たりの上り便数は519便から360便にいずれも減少しておりまして、事業者からは通勤需要の変化に加えまして、昨今の運転手不足も1つの要因と聞いております。このため県では、バス事業者が行う労働環境整備への助成や合同就職説明会の開催などの運転手確保対策を実施しているところであり、こうした取組を通じまして高速バスの利便性向上につなげてまいります。
次に、鴨川市のメガソーラーに関する林地開発許可についての御質問ですが、森林法に基づく林地開発許可制度は、災害の防止や環境の保全などの要件について審査するものであり、FIT認定の失効といった経営環境等の変更があったとしても、直ちに許可を取り消す仕組みとはなっておりません。しかしながら、FIT認定の失効は事業の採算性に大きな影響を与えることから、県では事業者に対し、今後の事業計画や資金計画などの報告を求めたところです。現在、事業者から報告のあった内容の精査を進めているところであり、有識者会議からの提言も踏まえながら、林地開発行為の適正な履行が可能であるのかについて検討を進めてまいります。
最後に、鴨川市のメガソーラーに関する行政指導についての御質問ですが、県では、林地開発行為が適正に行われるよう、これまで事業者に対し様々な行政指導を行ってきており、調節池をはじめとする計画の見直しや具体的な施工手順の提出など、令和7年8月までに延べ58回の指導をしてきたところです。さらに、その後、森林法に基づく林地開発許可の条件違反となる残置森林の伐採を確認したことから、工事を一時中止させ、伐採された残置森林を復旧することや必要な防災対策を行うことなど、延べ8回の指導を行っております。現在、事業者により、残置森林の復旧や防災対策作業が進められているところですが、引き続き有識者会議からの提言を踏まえながら、関係法令に基づき厳正に対応してまいります。
私からは以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 教育長杉野可愛君。
(説明者杉野可愛君登壇)
○説明者(杉野可愛君) まず、キャリア教育についてお答えします。
少子化やデジタル技術の進展等による将来の産業構造の変化に柔軟に対応していくためには創造性や協調性、課題解決能力等を持った人材の育成が必要であり、子供たちが変化を前向きに捉え、自分らしい生き方が実現できる体系的、実践的なキャリア教育の推進が重要です。このため県教育委員会では、小中学生に向けた県内企業で働く人の仕事内容や魅力を伝える動画の活用や、高校生が企業等の協力を得て地域課題の解決に取り組む探究活動の実施などにより、発達段階に応じた職業意識の醸成に取り組んでいます。今後も産業構造の変化に対応した人材の育成に向け、県立高校の工業、農業、福祉の拠点校に設置したコンソーシアムにおいて、地域産業を支える人材について企業や大学等と情報交換を行うなど、本県の将来を見据えたキャリア教育の充実に努めてまいります。
次に、校内教育支援センターについての御質問ですが、校内教育支援センターは、自分の学級に入りづらい状況等にある児童生徒が自分のペースで学習や生活ができる居場所として、不登校等の児童生徒を支援する上で大変重要な役割を担っています。このため県教育委員会では、昨年度から国の補助制度を活用し、市町村に対して校内教育支援センター設置に要する初年度の整備費用に加え、設置から3年以内の支援員配置に係る経費の一部を助成しています。また、本年2月には運営の手引きを改訂し、県内で先進的な取組を実施している学校における環境整備や人的配置の工夫など、具体的な実践例を示したところであり、引き続き校内教育支援センターの設置が進むよう、市町村を支援してまいります。
次に、教職員のメンタルヘルスへの専門家の活用についての御質問ですが、県教育委員会では、これまでもストレスチェックの実施や、精神科医や臨床心理士等による相談窓口を設けて周知を行うなど、教職員が自らの心の不調に気づき、相談できる体制づくりに努めてきたところです。また、本年3月には県教育委員会メンタルヘルスプランを改定し、各学校の校長などが主導して、ストレスチェックで高ストレスに該当した教職員を医師による面接指導や相談窓口の活用につなげるよう取り組んでいるところです。今後は現在の取組の評価を行うとともに、他県の先進的な事例についても研究を進めながら、教職員が生き生きと子供たちに向き合うことができるようメンタルヘルス対策の充実に努めてまいります。
次に、教職員が子供と向き合う時間を確保するための取組についての御質問ですが、県教育委員会では、教職員が子供と向き合う時間を確保するために、校務を補佐するスクール・サポート・スタッフや副校長、教頭が担うマネジメント業務の支援員、業務のDX化を推進するアドバイザーの配置などを進めているところです。また、学校に対する各種文書や調査の削減など業務の効率化にも取り組んでおり、令和7年7月からは、県立学校への外線電話にワンストップで対応する教育庁統一ダイヤルの運用も行っています。引き続きこれらの取組を着実に実施するとともに、今年度末の学校における働き方改革推進プランの改定に向けて、国の指針や県の課題、関係団体の意見等を踏まえ、さらなる効果的な取組についても検討してまいります。
最後に、教員の持ち帰り業務に係る調査の実施についての御質問ですが、教員が授業準備や教材研究等を自宅で行う場合があることは県教育委員会としても認識しており、縮減に取り組む必要があると考えています。県立学校においては、校長等が面談などを通じて、業務の持ち帰りを含め教員の勤務状況等を把握しているところですが、国の指針では、仮に持ち帰りの実態がある場合、その実態把握とともに縮減に向けた取組を進めるとされており、さらなる実態把握に向けて、他団体の事例も踏まえながら、その方法を検討してまいります。
以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 警察本部長青山彩子君。
(説明者青山彩子君登壇)
○説明者(青山彩子君) 私からはサイバー犯罪についてお答えいたします。
まず、ランサムウエアの被害状況に関する御質問ですが、昨年の全国におけるランサムウエアの被害報告件数は226件であり、そのうち千葉県においては1件となります。最近のランサムウエアの被害状況を見ると、復旧に要する期間が長期化する傾向にあるほか、復旧費用が高額化するなど、被害企業はもとより、業種によっては国民の生活にも大きく影響を与えるものと認識しております。
次に、セキュリティーセミナーなどの実施状況に関する御質問ですが、県警ではサイバーテロ対策協議会などと連携しつつ、県内の企業等に対してセキュリティーセミナーを積極的に開催しています。セミナーでは、ランサムウエアに関する最新の情報を提供するとともに、被害防止対策や被害発生時を想定した事業継続計画(BCP)の策定などについて教示しており、令和7年中は約330回のセミナーを開催いたしました。また、県警が独自に開発した企業が管理するウェブサイトのセキュリティー状況が確認できる脆弱性簡易診断システムを活用するなど、具体的な助言、指導も行っております。県警といたしましては、引き続き県内企業のランサムウエアによる被害防止に向けた対策を推進してまいります。
次に、サイバー人材の確保、育成に関する御質問ですが、県警では高度なサイバー犯罪に的確に対処するため、昨年、千葉県警察サイバー人材確保・育成方針を策定し、サイバー人材の確保、育成に戦略的かつ計画的に取り組んでおります。人材の確保については、民間企業でコンピューターネットワークに関連する業務に従事していた技術者をサイバー犯罪捜査官として継続的に募集、採用しているところであります。また、育成については、民間企業が実施する情報通信技術に関する研修の受講や情報セキュリティー関連企業に職員を一定期間派遣するなど、最新の知識や技能の習得を図っているところであります。
以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 高橋浩君。
○高橋 浩君 執行部の皆様方には御答弁ありがとうございました。それでは、2回目の要望と再質問をさせていただきたいと思います。
まずは、技術職員の確保に係る市町村との連携であります。アンケート調査等を実施して、昨年度からは市町村職員の合同採用セミナーを実施しているとのことであります。県内市町村においては、土木職、建築職の技術職がいない、あるいは、ごく少数しかいない自治体もございます。県の支援をはじめ市町村との連携が不可欠であります。国の地方制度調査会でも議論が始まったようでありますが、ぜひ県の積極的な対応をお願いしたいと思います。
そして、熱中症等への対応についての要望であります。熱中症の発生は、高齢者が自宅にいるときに多く発生しております。自宅にエアコンがあるのに使っていないというのが多いようであります。熱中症の対策においては、それを大幅に減らすことができますので、ぜひ今後、県から適切な情報提供、啓発をお願いしたいと思います。
そして、メガソーラーについてであります。一昨年から私たちの会派の議員が、農林水産部の森林課とは何回も勉強会を実施しております。その中で森林課においては、事業者が技術基準さえ守っていればよく、地域のことは森林課の所管外であるという対応があったようであり、その対応について改めるよう、絶えず要望はしてきたということであります。このたび、ようやく私たちの提案に沿って、熊谷知事の指示の下で総務部、環境生活部、県土整備部、農林水産部等が連携した形の中で、この条例の骨子案が示されました。県においては、この条例が運用を含めて全国でも最も厳しく、メガソーラーと地域の共生を図るものとなるよう、結果として、地域住民の皆様の声が反映された地域づくりに資するような対応をお願いしたいと思います。
そして、続きまして造成土地管理事業についてであります。企業局での産業用地整備においては、過去のノウハウを活用して迅速に整備することで企業の立地ニーズに応えて、県経済の活性化や雇用の創出を図ることが重要であります。そのためにも事業を迅速かつ確実に行うことを要望いたします。
そして、サイバー犯罪についてであります。中小企業では、サイバーセキュリティーに詳しい人材を確保するのは難しく、また、セキュリティーへの設備投資も限界があることから、警察からの情報提供は被害防止のために非常に重要であります。県警では、引き続きサイバー犯罪に的確に対応できる人材の育成をお願いしたいと思います。
そして、成田空港の用地確保及び周辺インターチェンジについてであります。この成田空港の拡張のプロジェクトは本県だけではなく、我が国、日本国の産業競争力の強化につながる大切なものであり、日本国の大切なプロジェクトであるわけであります。しかし、公共事業は、用地が確保できなければ先に進めません。皆さんもお気づきのことと思いますが、人口減少が続くこの日本においては、今でもぎりぎりと思える中で、このプロジェクトの進行が遅れれば遅れるほど効果が薄れていく時代となってしまったと考えます。早く進めなければなりません。ぜひそのことも踏まえながら、空港周辺のインターチェンジの設置も含めて積極的に動いていただけるよう要望したいと思います。
そして、教職員のメンタルヘルス対策についてであります。本県のメンタルヘルスプランでは、学校の管理者としての校長の役割が大きくなっております。しかし、校長はメンタルヘルスの専門家ではありません。産業保健師のようなメンタルヘルスの専門家を中核に据えた対策を講じるよう、できるだけお願いしたいと思います。
そして、介護現場への支援についてであります。介護テクノロジーの導入については、全国平均を上回る39.9%、全国3位とのことであります。県として鋭意取り組んできた結果と受け止めております。県として、引き続き介護現場の業務改善を支援して、介護職員の負担軽減やケアの質の確保に向けてしっかりと取り組むよう要望したいと思います。
そして、社会的養護についてであります。改正民法による法定養育費制度については、離婚時に養育費の取決めをしなかった場合には、子供1人当たり月額2万円を法律上当然に発生する最低保障としております。市町村において、離婚する家庭に対して、離婚届を取りに来た時点で子供の養育に関する合意書や子供のための共同養育計画書などを配布して、離婚後の養育に関して取決めをしておくことを促すべきと考えます。このような支援を通じて子供の権利を大切にする取組を進めていただきたいと思います。
そして、再質問であります。
社会的養護についてでありますが、フォスタリング機関において、研修など里親の支援を実施しているとの答弁でありましたが、里親委託をより一層推進するためには里親への効果的な研修や情報提供が必要と考えます。
そこで再質問したいと考えますが、家庭的な養育をより充実させるために里親に対する研修や情報提供が必要であると考えるが、いかがか。県として実施していくのかお聞かせください。
そして、児童虐待防止についてであります。虐待死した子供の年齢が、零歳児が7割と最も多く、生後ゼロ日の死亡者も多数報告されております。その背景には、予期しない妊娠や産後の支援不足があると言われております。県では、令和6年度に国の補助事業等を活用して、特定妊婦等を支援するために妊産婦等生活援助事業を制度化しましたが、事業実施に至っていないと聞いております。
そこで、特定妊婦への支援を強化するため、県は妊産婦等生活援助事業の早期実施に向けてどのように取り組んでいくのかお聞かせください。
続きまして、教員の働き方改革についての再質問であります。県内の市町村教育委員会においても、公立学校における教職員の勤務実態を把握し、働き方改革につなげるべきではないかなと考えます。
そこで、県内の市町村教育委員会に対して、持ち帰り業務等の実態調査の実施を働きかけるべきと考えるが、いかがか、お聞かせください。
そして、アクアラインの高速バスについての再質問であります。少子高齢化、そして人口減少により公共交通が削減される中で、利便性をよくし、本県を多くの方に選んでいただくためにはアクアラインだけに限らず、高速道路沿線にバスタ新宿のような、様々な目的地に行ける乗換えができるハブ化されたバスターミナルが必要ではないかなと考えるわけであります。
高速バスターミナルの有用性について、県はどのように認識しているのかお聞かせください。
以上、2回目といたします。
○副議長(三沢 智君) 健康福祉部長岡田慎太郎君。
○説明者(岡田慎太郎君) 里親に対する研修等についての御質問ですが、県では、フォスタリング機関において、里親支援を一体的に実施する中で、里親のニーズを踏まえた研修を計画的に実施しているところです。また、里親への連絡機能を備えた、スマートフォン等で利用できる里親支援システムを新たに構築しているところであり、里親への情報提供の充実と利便性の向上を図り、里親支援の強化に取り組んでまいります。
次に、妊産婦等生活援助事業に関する御質問ですが、本事業は、家庭生活に困難を抱える妊婦や出産後の母子等に対し、母子生活支援施設や乳児院などにおいて、一時的な住まいの提供や支援計画の策定等の支援を行うものですが、県内の施設では、人員不足などにより実施に至っていない状況です。他の自治体においては、妊産婦の支援を行う民間団体で本事業を実施している事例などもあることから、そうした事例も参考にしながら、より多くの施設等に対し事業実施を働きかけてまいります。
以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 教育長杉野可愛君。
○説明者(杉野可愛君) 教員の持ち帰り業務の実態調査の市町村教育委員会に対する働きかけについての御質問ですが、市町村立学校の教職員については、各市町村教育委員会において勤怠管理などの服務監督を行っているところです。県教育委員会としても、市町村教育委員会が国の指針を踏まえ適切に把握等が行われるよう、県の取組を共有してまいります。
以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 総合企画部長三神彰君。
○説明者(三神 彰君) 高速バスターミナルに関する御質問ですけれども、県内外の多方面へのアクセスが容易となる高速バスターミナルの設置につきましては、利用者の利便性向上や交流人口の増加といった効果が期待できるものと認識しております。一方、設置に当たっては、利用者ニーズの把握が必要となるほか、用地の確保などの課題もあることから、県といたしましては、地元市町村や事業者等の意向に応じて対応を検討してまいります。
以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 高橋浩君。
○高橋 浩君 御答弁ありがとうございました。それでは、3回目の要望をさせていただきたいと思います。
まずは、児童虐待の防止についてであります。妊産婦等生活援助事業については、特定妊婦等を支援して虐待を未然に防ぐための効果的な施策として早期の実施を求めたいと思います。よろしくお願いいたします。
そして、社会的養護についてでございます。里親委託を推進するためには、里親になってくださる方へのフォローが欠かせません。当事者に寄り添った丁寧な支援を行うよう要望したいと思います。
そして、学校の働き方改革についてであります。学校の働き方改革の目的は、教材研究の時間の確保や子供と向き合う時間の創出という教育の質の向上であって、単に教員の残業時間を減らすことではないと考えます。子供と向き合う時間が確保できることが、さらなる働きがいややりがいにつながるわけであります。働き方改革の推進をよろしくお願いしたいと思います。
そして、アクアラインの高速バスについてであります。令和7年度国勢調査で、全国で生まれた子供が67万人余りで、国が67万人になると予想した2040年に対して15年も早く減少したとのことであります。その中で、昨年度の全国の出生率は1.14となり、本県は1.07までに落ちてしまいました。そして、本県の人口も初めて2万5,000人減少しました。アクアラインの800円運動もそうでありましたが、もしチバスタアクアがこの金田地区に設置できたとしたならば、本県に与える経済効果は莫大なものがあり、人が集まっていただけると、運動している協議会は考えるわけであります。ぜひできるだけ考えていただけたらなというふうに思います。
そして最後になりますが、先ほどの人口問題を考えるとき、全ての施策がそうであると思いますが、これまでは高度成長期や人口増の時代でありました。経済が上がっていく時代でありますので、今やらなくても次の機会がありました。しかし、これからはフェーズが変わり、今やれることは今やらないと、二度とチャンスは回ってこない時代になったというふうに考えるわけであります。
本県は、これまで都心に近く、発展の可能性があるにもかかわらず、半島性の解消等が遅れてきた県であります。しかし、全国の中でも可能性が残っている県です。ぜひ執行部の皆様方におかれましても、第2の開港の成田空港等を生かしながら、効果があるのであれば、少しのリスクがあっても、できる限り進めていく、今しかやれないだろうという考え方の中で進めていく、そんな気持ちの中で業務に当たっていただけたらと思いますし、熊谷知事におかれましても、先日の将来の夢でお話しされた圏央道の4車線化を早く進め、圏央道の成田から羽田間の物流の自動運転化、そしてインバウンドの人たちを運ぶトヨタのe-Paletteのような自動運転車を走らせること、これから未来のためにそんなことをやれたらいいんじゃないかなと考える夢でありますが、よろしくお願いしたいと思います。
以上で立憲民主党の代表質問を終わります。ありがとうございました。
○副議長(三沢 智君) 以上をもって本日の日程は終了しました。
明日18日は定刻より会議を開きます。
これにて散会します。
午後2時44分散会
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