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更新日:令和8(2026)年6月1日
ページ番号:856468
令和8年2月18日(水曜日)
議事日程
議事日程(第3号)
令和8年2月18日(水曜日)午前10時開議
日程第1 議案第1号ないし議案第92号、報告第1号ないし報告第3号に対する質疑並びに一般質問
午前10時0分開議
○議長(武田正光君) これより本日の会議を開きます。
議長の報告
○議長(武田正光君) 日程に入るに先立ち、諸般の報告を申し上げます。
最初に、議長の出席要求に対する出席者について変更があり、本日、選挙管理委員会委員永嶋久美子君が出席しますので、御了承願います。
次に、杉野教育長には、体調不良のため、本日の本会議を欠席する旨の届出があり、代理で教育次長井田忠裕君が出席しますので、御了承願います。
質疑並びに一般質問
○議長(武田正光君) 日程第1、議案第1号ないし第92号、報告第1号ないし第3号を一括議題とし、これより質疑並びに一般質問を行います。
順次発言を許します。通告順により仲村秀明君。
(仲村秀明君登壇、拍手)
○仲村秀明君 おはようございます。公明党、船橋市選出、仲村秀明です。会派を代表し、質問いたします。
まず冒頭、県政運営に日々御尽力されている知事をはじめ、職員の皆様に敬意を表します。
また、本日、知事、お誕生日ということでおめでとうございます。プレゼント代わりという形ではないですけれども、質問を贈らせていただきたいと思います。
また、今日は傍聴に市原市から市議が応援に来てくれています、ありがとうございます。
さて、現在の社会状況を見ますと、物価高騰の長期化、自然災害の頻発化、激甚化、少子高齢化の進行、さらには国際情勢の不安定化など、県民生活を取り巻く環境は一層厳しさを増しております。こうした中、私たちが最も大切にすべきものは何か。それは、県民一人一人の生命、生活、そして尊厳を守る県政であります。国際社会では、人間の安全保障という考え方が広く共有されています。国家や制度の安全のみならず、一人一人の命と暮らしを守り抜くという視点で政策を組み立てる考え方であります。私は、この理念こそ、これからの県政運営の軸となるべき視点であると考えています。県民の不安に寄り添い、弱い立場にある方を置き去りにせず、安心と希望を積み重ねていくこと。そのためには、単なる制度の実施にとどまらず、現場の実態を丁寧に把握し、必要な支援を確実に届けていく姿勢が求められます。
本日の質問では、物価高騰対策、医療、福祉、防災、教育、産業振興、交通安全など幅広い分野を取り上げますけれども、その根底にあるのは人間中心の県政という一貫した視点であります。建設的な議論を通じ、よりよい方向へ一歩でも前に進める。その決意を持って、順次質問をしてまいります。
初めに、知事の政治姿勢について。人間の安全保障について伺います。
近年、自然災害の激甚化や感染症の世界的流行、国際情勢の緊迫化、物価高騰の長期化など、私たちの生活を脅かす不安要素は複雑化し、重層化しております。加えて、孤立、孤独、貧困、虐待、ヤングケアラー、働き手不足など、社会の弱い部分にしわ寄せが集中しやすい課題も顕在化しています。こうした時代に求められるのが、国家中心の安全保障だけでは捉え切れない人間の安全保障の視点です。国連開発計画が提唱するこの考え方は、一人一人の生命、生活、尊厳を守ることを安全保障の中心に据え、恐怖からの自由と欠乏からの自由を確保することを目指します。日本も外交・開発政策の柱として位置づけてきました。
千葉県は、首都圏の生活、物流を支える一方、海岸部、河川、臨海コンビナート、そして人口集積地域を抱え、地震、風水害、火災、感染症など複合災害のリスクも高い地域であります。だからこそ、危機への備えだけでなく、平時からの支え合い、脆弱性の低減、迅速な復旧・復興までを一気通貫で設計することが欠かせません。この視点は国政にとどまらず、最も住民に身近な県政運営においてこそ具現化されるべき理念であると考えます。幅広い分野にわたる県の施策は縦割りに見えても、最終的には県民の安心につなげなければ意味がありません。部局横断で課題を共有し、数値目標や検証の仕組みも含めて、政策の優先順位や連携の在り方を考慮して取り組むことが重要です。
そこで伺います。住民の生命や生活、尊厳を守る人間の安全保障という考え方がある中で、県政運営に当たり、どのように取り組んでいくのか。
次に、核廃絶と平和について伺います。
国際社会では、核兵器をめぐる緊張が再び高まり、核の脅威が現実のものとして語られる時代になっています。核抑止を前提とする安全保障論が強まるほど、偶発的な衝突や誤算により、取り返しのつかない事態が生じかねないとの懸念も指摘されています。だからこそ、核兵器の非人道性を人類共通の認識として共有し、核兵器のない世界へ向けた歩みを粘り強く積み重ねることが欠かせません。
一方、本県においても、戦争体験者や被爆者の高齢化が進み、被爆の実相や戦争の記憶を直接語り継ぐ機会は年々減少しています。証言を聞くことのできる世代が限られていく中で、その記憶をいかに記録し、あらゆる機会を通じて継承していくのかは喫緊の課題です。平和は当たり前に続くものではなく、不断の努力によって守り続けるものであるという認識を次の世代へどう伝えていくのかが問われています。
千葉県議会は非核平和千葉県宣言の理念を掲げていますが、これを形式にとどめず、若い世代の心に届く学びへと昇華させていく必要があります。被爆体験の継承に加え、命の貴さや他者への共感、人権尊重の精神を学校教育や社会教育の中で具体化していくことが求められます。さらに、国際理解教育や多文化共生の取組とも連動させることで、平和の理念を日常の県政課題と結びつけていく視点も重要であり、地域の平和事業や若者参加型の取組を拡充することも有効と考えます。平和教育は、過去の出来事を学ぶだけでなく、現在の国際情勢と結びつけ、人間の尊厳や安全保障の在り方を主体的に考える力を育むものであるべきです。
そこで伺います。核廃絶や平和の理念を次世代に伝えていくため、県ではどのように取り組んでいくのか。
次に、多文化共生、外国人住民への対応について伺います。
本県における在留外国人はこの10年で大きく増加し、現在では約24万8,000人に上っています。成田空港を擁し、製造業、農業、建設、介護、観光など幅広い分野で外国人材が地域経済を支えている本県にとって、多文化共生は将来のテーマではなく、既に現実の行政課題であります。国では、技能実習制度の見直しや育成就労支援制度への移行が議論され、外国人が短期的な労働力ではなく、一定期間地域に定着し生活する存在へと位置づけが変わりつつあります。その流れの中で、日本語教育の充実、生活ルールの共有、子供の教育環境の確保、医療・福祉情報へのアクセス確保など、行政が担うべき役割は一層重要になっています。特に、災害時には、言語の壁が命に直結する問題となり得ます。多言語での迅速な情報発信体制や、地域で顔の見える関係づくりが不可欠です。また、地域住民側の理解促進も欠かせません。相互理解が進まなければ、不安や誤解が広がり、結果として地域の分断につながるおそれもあります。多文化共生は支援策の問題であると同時に、地域社会の包摂力を高める取組でもあります。本県として、今後どのような方向性を持って取り組むのか、その姿勢が問われています。
そこで伺います。外国人住民を地域の一員として共生を進めていくため、現状をどのように認識し、どのような課題があると考えているのか。また、県としてどのように取り組んでいくのか。
次に、県民生活の安心について。
物価高騰対策、特に賃上げ環境整備について伺います。
エネルギー価格や原材料費の高騰が長期化する中、県内の中小企業の経営環境は依然として厳しい状況にあります。とりわけ取引価格への転嫁が十分に進まず、利益率が圧迫されている企業からは、賃上げの必要は理解しているが原資がないとの切実な声が聞かれます。帝国データバンクの調査では、コスト上昇分を十分に価格転嫁できている企業は限られており、特に下請構造の中にある事業者ほど転嫁が難しい実態が指摘されています。このままでは、賃上げの流れは一時的なものにとどまり、持続的な所得向上にはつながりません。
賃上げは、単なる給与水準の問題ではなく、地域経済全体の循環を左右する重要な要素でもあります。賃金が上がれば消費が生まれ、消費が企業収益を押し上げ、さらに投資と雇用が拡大するという好循環を形成することができます。そのためには、企業が適正な対価を確保できる環境づくり、生産性向上への投資支援、価格交渉力の強化など、包括的な対策が必要です。また、デジタル化や省力化投資への支援、人材育成との連動、さらにはパートナーシップ構築宣言の実効性確保など、制度を実際の取引慣行の改善につなげていく取組も重要であります。
そこで伺います。事業継続を図りながら、持続的な賃上げにつなげていくための環境整備に向けて、県としてどのように取り組んでいくのか。
次に、物価高騰対策、こちらは消費者支援、キャッシュレス決済ポイント還元事業について伺います。
物価上昇が続く中で、県民生活の実感として最も大きいのは、日々の買物や光熱費など、生活に直結する支出の増加であります。賃上げの動きが出始めているとはいえ、その効果が家計に浸透するまでには時間差があり、足元の生活防衛策は依然として重要です。そのような中、消費喚起と生活支援を同時に図る手段として実施されてきたキャッシュレス決済ポイント還元事業は、一定の役割を果たしてまいりました。短期的には家計負担の軽減につながり、同時に県内店舗での消費を促すことで地域経済の下支えにも寄与する施策であります。一方で、こうした事業は一過性に終わらせるのではなく、効果検証を踏まえた上で、持続可能な形で位置づけることも重要です。還元原資の規模、対象店舗の広がり、利用のしやすさ、デジタル弱者への配慮など、多角的な視点からの検証が求められます。
そこで伺います。物価高騰対策として、消費者に直接効果が届くキャッシュレス決済ポイントの還元事業について、県としてどのように評価し、来年度はどのように取り組んでいくのか。
次に、就職氷河期世代の支援について伺います。
就職氷河期世代の方々には、非正規雇用や不安定就労を長く経験してきた方も少なくありません。現在では40代から50代に入り、親の介護や自身の老後不安といった複合的課題を抱える世代でもあります。国においても集中的支援が行われてきましたが、課題は単なる就労の有無にとどまりません。長期にわたる低所得や不安定就労は、資産形成の遅れや将来設計への不安につながり、社会的孤立のリスクも指摘されています。本県においても、ミドル世代を対象とした就労相談や職業紹介、定着支援などの取組が進められてきましたが、今後は仕事に就くことだけでなく、安心して働き続けられる環境を整える視点がより重要になります。また、住居や生活資金、メンタル面の不安など、就労の前提条件そのものに課題を抱えるケースもあります。縦割りではなく、生活全体を支える包括的支援が求められています。就職氷河期世代の安定は、個人の問題にとどまらず、地域経済や社会保障制度の持続可能性にも直結する課題であります。
そこで伺います。就職氷河期世代支援について、県としてどのような役割を果たしていくべきと考えているのか。また、県としてどのように取り組んでいくのか。
次に、教職員の不祥事と信頼回復に向けた取組について伺います。
教職員による不祥事が繰り返されることは、児童生徒や保護者に大きな不安を与えるだけでなく、教育そのものへの信頼を揺るがす極めて深刻な問題であります。教育は社会の根幹であり、学校は子供たちが安心して学び、健やかに成長する場でなければなりません。近年、全国的にも不適切行為や服務違反が相次ぎ、文部科学省は服務規律の徹底や実効性のある研修の強化を求めています。専門家からも、個々の教職員の問題として終わらせるのではなく、組織全体としてのガバナンス強化や、風通しのよい職場環境づくり、早期に兆候を察知できる仕組みの構築が不可欠であるとの指摘がなされています。
本県においても、ガイドラインの改定や研修の充実など対策が講じられてきましたが、県民の間には、本当に再発防止につながっているのかという厳しい声もあります。信頼の回復は一朝一夕に成るものではなく、不断の検証と改善を積み重ねてこそ実現できるものです。子供たちの未来を守るためにも、教育への信頼を取り戻すことは喫緊の課題であります。
そこで伺います。教職員の不祥事に対する県教育委員会の受け止めと、再発防止及び信頼回復に向けた取組の方向性はどうか。
次に、給食費の負担軽減について伺います。
学校給食は、単なる食事の提供ではなく、子供たちの健やかな成長を支え、望ましい食習慣や食文化への理解を育む重要な教育活動の一環であります。特に、成長期の子供にとって栄養バランスの取れた給食は、学習意欲や体力の向上にも直結するものであり、家庭環境に左右されない食のセーフティーネットとしての役割も担っています。
一方で、近年の物価高騰、とりわけ食材価格や光熱費の上昇は市町村の給食運営に大きな影響を与えており、給食費の値上げを検討せざるを得ない自治体も出てきています。県内においても、自校方式やセンター方式の違い、地産地消の取組状況などにより給食費には差があり、保護者負担の格差が出ている実態があります。国は新たな負担軽減策を打ち出しましたが、その支援額が実態に十分対応しているのか、また、給食の質を維持できているかについては慎重な検証が必要であります。給食費軽減は単なる家計支援だけではなく、子供への投資という観点で考えるべきであります。
そこで伺います。学校給食の意義及び課題について、県としてどのように考えているのか。また、県の取組はどうか。
次に、医療、福祉について。
初めに、医療用ウィッグ助成制度について伺います。
がん治療やその副作用により外見に大きな変化が生じることは、身体的な負担だけでなく、心理的、社会的な負担にも直結します。特に脱毛は、日常生活や就労、学校生活、地域活動など、社会との関わりに大きな影響を及ぼし、外出を控えるようになったとの声も聞かれます。近年は治療を受けながら社会参加を継続することの重要性が認識され、アピアランスケアという考え方の下、医療用ウィッグや補整具への公的支援を行う自治体が全国で広がっています。
本県においても、がん患者を対象とした助成制度が設けられておりますが、実際には自己免疫疾患や皮膚疾患、外傷、先天的疾患などにより頭髪を失った方々からも、同様の支援を求める声が寄せられています。外見の変化による心理的負担や経済的負担は、疾病の種類によって軽重が変わるものではなく、当事者にとっては極めて切実な問題であります。誰もが安心して治療と社会生活を両立できる環境を整える観点からも、対象範囲の在り方を含め、支援の方向性を改めて検討する必要があると考えます。
そこで伺います。医療用ウィッグの購入費補助について、がん患者以外にも必要との声があるが、県としてどのように認識し、今後どのように対応するのか。
次に、HPVワクチンについて伺います。
HPVワクチンは、子宮頸がんをはじめとするHPV関連がんの発症を予防する有効な手段であり、WHOも接種の重要性を繰り返し示しています。日本では平成25年に積極的勧奨が差し控えられたことで接種率が大きく低下し、その影響を受けた世代が今も存在しています。令和4年度から勧奨は再開され、キャッチアップ接種も実施されていますが、接種率は地域差もあり、十分とは言えません。副反応への不安や過去の報道の影響が根強く残っていることも背景にあり、科学的根拠に基づいた丁寧な情報提供が不可欠です。また、近年ではHPVが男性の中咽頭がんや肛門がんなどにも関係していることが広く認識され、男性接種の在り方について国の審議会でも議論が進められています。
ワクチン政策は、単なる接種率の数値目標ではなく、県民が正確な情報に基づき安心して判断できる環境を整えることが本質です。本県としても、市町村や医療機関、学校と連携しながら、接種機会の確保と理解促進を両立させる取組をさらに強化すべきと考えます。
そこで伺います。HPVワクチンの接種状況や課題について、県として現状をどのように整理し、今後どのように接種促進に関わっていこうとしているのか。
次に、重症心身障害児・者の支援について伺います。
医療的ケアを必要とする重症心身障害児・者の方々を地域で支える体制の整備は、共生社会を実現する上で極めて重要な課題です。医療の進歩により在宅で生活する方は増加していますが、その生活は家族の献身的な支えの上に成り立っています。特に保護者の負担は大きく、日中のみならず夜間の吸引や経管栄養など、24時間体制で対応を余儀なくされている家庭も少なくありません。精神的・身体的負担が蓄積し、家族が疲弊しているとの声が現場から上がっています。
こうした状況において、短期入所、いわゆるレスパイト支援は家族の生活を支える重要な社会基盤です。しかしながら、医療的ケアに対応できる事業所は限られており、利用を希望しても空きがない、遠方まで移動せざるを得ないといった地域間格差も指摘されています。医療的ケア児支援法の施行により自治体の責務は明確化されましたが、専門人材の確保、看護師配置、受入れ体制整備などの課題は依然として残っています。単に施設数を増やすだけでなく、専門性を担保した持続可能な体制構築が求められます。
そこで伺います。重症心身障害児・者等が利用できる短期入所事業所を増やすため、どのように取り組んでいるのか。
次に、介護現場におけるカスタマーハラスメント対策について伺います。
介護現場におけるカスタマーハラスメント、いわゆるカスハラは、近年全国的に社会問題化しています。身体的暴力だけでなく、長時間の叱責、人格否定、過度な要求、理不尽なクレームなどが現場で発生し、介護職員の離職や精神的負担の増大につながっています。厚生労働省の調査でも、介護職員の一定割合が利用者や家族からのハラスメントを経験していると報告されており、人材確保が大きな課題となる中で、安心して働ける職場環境の整備は喫緊の課題です。介護職は対人援助職であり、利用者との信頼関係が基盤である一方で、立場の非対称性や感情的な衝突が生じやすい特性も抱えています。本県では、昨年1月から介護事業所向けの法律相談窓口が設置され、事業者が法的観点から適切に対応できる体制が整えられました。これは、私ども公明党も代表質問で設置を求め、実現した経緯もある取組であり、一定の前進と評価しております。
しかし、相談体制を整備するだけでは十分ではありません。予防的な研修、マニュアル整備、関係機関との連携、さらにはより幅広い相談に対応する窓口の設置など、実効性のある対策が求められます。
そこで伺います。介護事業所におけるカスタマーハラスメントについて、県で設置している法律相談窓口の利用状況はどうか。また、県は、相談体制の充実に向けて、今後どのように取り組んでいくのか。
次に、難病患者の雇用と就労支援について伺います。
難病患者の方々の就労は、特に働く場を得るという問題にとどまらず、治療と仕事の両立という大きな課題を伴います。難病は、外見からは分かりにくい症状を抱えることが多く、体調の波や継続的な通院の必要性から、職場での理解が得られにくいという声も少なくありません。国は、治療と仕事の両立支援を重要施策として位置づけ、企業向けのガイドラインの整備やハローワークでの専門支援体制を強化してきました。しかし現実には、就職に至らない、あるいは就職しても継続できないという事例が依然として存在しています。
千葉県で医療費の助成を受けている難病患者さんは令和6年度末で約4万5,000人、また、国のガイドラインでは、医療費の助成を受けている患者の約6割が20歳から69歳の就労世代と言われています。その方々が自身の希望に応じて働き続けるには、就職の入り口支援に加え、就労継続のための職場理解の醸成や柔軟な勤務体制の普及、企業側への啓発強化など、環境整備が重要です。難病患者の方々が、治療と仕事を両立しながら働き続けられる環境づくりは重要です。
そこで伺います。難病患者の雇用について、県としてどのような認識を持ち、どのような支援を行っているのか。
次に、住まい、生活基盤の確保についてです。
住宅確保要配慮者の支援について。
高齢者、障害のある方、独り親家庭、低所得世帯など、いわゆる住宅確保要配慮者を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあります。国は住宅セーフティネット法を改正し、民間賃貸住宅の活用を含めた重層的な支援体制の構築を進めていますが、現場では入居を断られる、保証人が確保できない、孤立への不安があるといった声が依然として聞かれます。
本県においても、県営住宅の供給だけで需要を十分に満たすことは難しく、民間住宅を含めた実効性のあるセーフティーネットの構築が不可欠です。そのためには、不動産関係団体、福祉部門、市町村、居住支援法人などの連携をより具体的な支援につなげていく体制づくりが重要です。加えて、近年はアフォーダブル住宅という考え方も注目されており、所得に応じた無理のない家賃水準で住まいを確保できる仕組みづくりも大きな課題となっています。住まいは生活の基盤であり、安心して住み続けられる環境の整備は、県政の重要な責務であります。
そこで伺います。住宅確保要配慮者への支援について、県としてどのような役割を果たすべきと考えているのか。また、県としてどのように取り組んでいるのか。
次に、県営住宅共益費の代理徴収について伺います。
県営住宅における共益費は、入居者自治会が主体となって徴収、管理を行う仕組みとなっています。しかし近年、入居者の高齢化や単身世帯の増加により、自治会役員の成り手不足が深刻化し、徴収や会計処理、未納者対応といった実務が一部の住民に大きな負担としてのしかかっているとの声が寄せられています。
特に、未納対応については、住民同士の関係悪化や心理的負担につながるケースもあり、自治会活動の継続自体が困難になる事例も指摘されています。本来、県営住宅は公的住宅として安心、安定した居住環境を提供する役割を担うものであり、その維持管理に関わる事務が過度に住民の負担となる状況は、制度の持続可能性という観点からも課題であると考えます。
一方で、共益費は共用部分の維持管理に不可欠であり、入居者の間の公平性を確保するためにも適切な徴収体制が必要です。だからこそ、自治会の事情を丁寧に把握した上で、県としてどのような支援や関与が可能なのか、また代理徴収の在り方についても含め、現実的な選択肢を検討していくことが求められているのではないでしょうか。
そこで伺います。県営住宅における共益費の取扱いについて、県としてどのような認識を持っているのか。
次に、防災について伺います。
避難所の量と質の確保について伺います。
能登半島地震では、避難所生活の長期化に伴い、プライバシー不足や衛生環境の課題が指摘されました。避難所環境は単なる物理的空間の問題ではなく、被災者の尊厳や心身の健康に直結する重要な要素であります。国の避難所運営等避難生活支援のためのガイドラインでも、避難所は生活の場であるとの認識が明確に示されています。本県においても大規模災害が想定される中、これまで主に議論されてきた量の確保に加え、質の確保をどう図るかが重要です。特に要配慮者への対応、トイレ環境、女性や子供の安全確保などの多角的視点が不可欠です。
そこで伺います。避難所の確保について、量だけでなく質の確保も含め、県としてどのように認識しているのか。
同じく避難所の質の確保、こちらは要配慮者、長期化対応について伺います。
避難生活の長期化は、健康悪化や災害関連死の要因にもなります。避難所は決して短期間の退避場所ではなく、場合によっては数週間あるいは数か月にわたり生活の場となります。高齢者や障害のある方、妊産婦、乳幼児を抱える家族、医療的ケアが必要な方、外国人住民など、多様なニーズへの対応が不可欠です。個室確保や福祉避難所との連携など、実効性の確保が問われています。
そこで伺います。避難所の質を確保するに当たり、どのような点が課題と捉えているのか。また、課題に対応するため、県は今後どのような対策を進めていくのか。
次に、被災者支援と生活再建への取組について伺います。
近年の大規模災害では、発災直後の救命や応急対応に加え、その後の生活再建をいかに支えるかが極めて重要な課題となっています。罹災証明書の発行、住家被害認定、応急仮設住宅の供与など制度は整備されていますが、被災者からは、手続が複雑で分かりにくい、どこに相談すればよいのか分からない、再建までの道筋が見えないといった声も少なくありません。特に高齢者や障害のある方、単身世帯などは制度の活用が難しく、支援から取り残される懸念もあります。
内閣府の検証報告でも、生活再建は単なる住まいの確保にとどまらず、就労の再開、地域コミュニティーの再生、心のケアまで含めた包括的かつ長期的な支援が不可欠とされています。被災者にとって災害は一瞬ですが、その影響は長期間に及びます。だからこそ、支援の視点も応急から再建へと重心を移していく必要があります。市町村が最前線で対応する中、広域自治体である県がどこまで責任を担い、どのように市町村を後方から支えていくのか。その役割整理を明確にすることが、実効性のある生活再建支援につながると考えます。
そこで伺います。被災者支援において、どこまでを県の役割と整理しているのか。また、生活再建という観点をどのように位置づけ、支援していくのか。
次に、災害時の通信確保について伺います。
近年の大規模災害では、停電や通信インフラの寸断により、情報の収集、伝達が大きく制約される事例が繰り返されています。令和6年能登半島地震では、基地局の損壊や電源喪失により、被災地で長時間にわたり携帯電話が不通となり、安否確認や支援調整に深刻な影響が生じました。災害対応において通信の確保は、救命活動、物資輸送、避難所運営の全ての基盤となるものであり、まさに初動対応の生命線であります。
本県においても、広域かつ同時多発的な被害が発生すれば、一般通信が途絶える可能性は否定できません。とりわけ行政間相互の情報共有や市町村との連絡体制が確保されなければ、被害の把握や支援の遅れにつながってまいります。近年は、低軌道衛星通信など新たな通信技術の実用化も進み、災害時のバックアップ手段としての活用が全国的に検討されています。多重化、冗長化の視点から、既存の防災行政無線に加え、複数の通信手段を組み合わせる体制整備が一層重要になると考えます。
そこで伺います。災害時の通信確保について、衛星通信の活用など、県としてどのように取り組んでいるのか。
次に、木造住宅密集地域の火災対策について伺います。
平成28年の新潟県糸魚川市の大規模火災では、強風と木造家屋の密集により、約150棟が焼失しました。また、大分県でも住宅密集地において延焼拡大が問題となりました。これらの事例は、いわゆる国が定める木密地域に該当するか否かにかかわらず、実態として延焼リスクの高い地域が存在することを示しています。
本県においても、古くからの市街地には老朽化した木造住宅が密集し、道路幅員が狭く、消防車両の進入が困難な地域が散見されます。こうした地域では、一たび火災が発生すれば、初期消火の遅れが大規模延焼につながるおそれがあります。加えて、高齢者世帯の増加や空き家の増加といった社会構造の変化もリスクを複雑化させています。国の制度を活用した市町村の取組は進められているものの、県としても、実態把握や広域的な視点からの支援が求められているのではないでしょうか。災害に強いまちづくりを進める上で、ハード整備とソフト対策を組み合わせた戦略的対応が必要と考えます。
そこで伺います。木造住宅が密集し、消防活動に支障を来すおそれのある地域について、県として現状をどのように認識しているのか。また、延焼防止や被害軽減の観点から、今後どのように対策を進めていく考えなのか。
交通問題について伺います。
自転車ルール改正と交通安全教育について伺います。
自転車は、通学や通勤、買物などの日常生活に密着した身近な交通手段であり、本県においても多くの県民、とりわけ中学生や高校生が日常的に利用しています。一方で、自転車が関係する交通事故は依然として一定数発生しており、交差点での出会い頭事故や歩行者との接触事故など、重大事故に至るケースも見られます。自転車は手軽な移動手段である反面、一たび事故が起これば大きな被害を生む可能性があることを改めて認識する必要があります。
本年導入が予定されている、いわゆる青切符制度では、違反行為を抑制し、安全な交通秩序を確立するための仕組みでありますが、その実効性は、制度の周知と理解がどこまで浸透するかにかかっています。制度の目的は処罰そのものではなく、事故の未然防止と安全意識の醸成にあると考えます。とりわけ、中学生や高校生は自転車利用の中心世代であり、この段階で正しい交通ルールを身につけることが生涯にわたる安全意識の基盤となります。若年層に届く形での継続的な啓発と、学校と連携した実効性のある交通安全教育の充実が重要であると考えます。
そこで伺います。県警では、自転車利用の視点に立ち、中学生や高校生に対する交通ルールの周知に向けてどう取り組んでいるのか。
次に、飲酒運転の根絶について伺います。
飲酒運転は重大事故に直結する極めて悪質な犯罪であり、被害者とその家族の人生を一瞬で奪う、決して許されない行為であります。全国では依然として死亡事故が発生し、本県においても飲酒運転に起因する人身事故が後を絶ちません。夜間や週末、歓送迎会や行楽期など、飲酒機会が増える時期に事故が集中する傾向も見られ、生活実態を踏まえた継続的対策が求められています。アルコール検知器の義務化など制度強化は進みましたが、少量なら大丈夫、自宅まで近いから問題ないといった安易な判断が事故を招く現実は重く受け止めるべきです。取締りの徹底と実効性のある啓発を両輪とし、家庭、地域、企業、飲食店が連携し、しない、させない、許さないという社会規範を根づかせることが大切です。県として実効性ある総合的取組を一層推進すべきと考えます。
そこで伺います。飲酒運転の根絶に向けて、県としてどのように取り組んでいるのか。
次に、東葉高速鉄道について伺います。
東葉高速鉄道は、船橋市や八千代市と都心を結ぶ重要な生活路線であり、通勤通学をはじめ、地域経済を支える基幹インフラであります。特に学生の利用割合が高く、沿線住民にとっては日常生活と直結する公共交通であることから、その安定的な運行は県民生活の基盤そのものと言えます。
一方で、建設時の巨額債務を背景に、これまでも経営の厳しさが指摘されてきました。加えて、近年は金利上昇局面に入り、借入金の利払い負担増加が懸念されるなど、経営環境は新たな局面を迎えております。利用者数はコロナ禍から回復傾向にあるものの、人口減少社会の中で持続的な経営基盤をいかに確立するかは重要な課題であります。とりわけ通学定期の負担は家計に大きな影響を与えており、子育て世帯からは負担軽減を求める声も上がっています。公共交通は単なる民間事業ではなく、地域政策の一環として捉える視点も必要ではないでしょうか。県としては、出資者としての立場を踏まえつつ、経営の安定化と利用者負担の在り方について主体的に関与していく姿勢が求められます。
そこで伺います。金利が上昇する中、東葉高速鉄道の経営環境について、県はどのように認識をしているのか。また、県民の生活を支える路線であることを踏まえ、県はどのような役割を果たすべきと考えているのか。
次に、産業成長と未来への投資について伺います。
建設業界の人材の確保について伺います。
建設業は、道路、橋梁、河川整備といった社会資本の維持、更新のみならず、災害時の応急復旧を担う地域の守り手であります。能登半島地震や各地の豪雨災害を見ても、発災直後に現場へ駆けつけるのは地元建設業者であり、その存在なくして地域防災は成り立ちません。しかしながら、建設業就業者はこの20年で大きく減少し、特に29歳以下の若年層割合は1割程度にとどまるなど、担い手不足と高齢化が深刻化しています。加えて、労務費の適正確保や長時間労働の是正など、働き方改革への対応も急務であります。
昨年の建設業法等の改正では、労務費の適正転嫁や下請保護の強化が明記されましたが、制度改正の趣旨を現場で実効性のあるものとするためには、発注者側の意識改革、言わばマインドチェンジも不可欠であります。公共発注を担う県の姿勢は、地域全体に大きな影響を与えます。人材確保と処遇改善を一体で進めなければ、将来のインフラ維持も災害対応力も損なわれかねません。
そこで伺います。建設業界における人材不足の現状について、県としてどのように認識しているのか。また、建設業法等の改正を受け、担い手確保に向けて、県としてどのような役割を果たすべきと考えているのか。
次に、都市部への企業誘致について伺います。
首都圏では現在、本社機能や研究開発拠点の誘致をめぐる自治体間競争が一層激しさを増してまいりました。特に、都内のオフィス賃料の高止まりや働き方改革の進展を背景に、本社機能の一部移転やサテライト拠点の設置を検討する企業も増えており、千葉県にとっては大きな機会でもあります。企業は立地選定に当たり、交通アクセス、周辺の居住環境、人材確保の容易さ、行政の支援制度、さらには災害リスクなどを総合的に比較検討しています。特に、若年層人材の確保を重視する企業にとって、通勤利便性と生活環境のバランスは重要な判断材料となっています。
一方で、県内の都市部では、駅前の空きオフィスや空き商業施設が増加している地域も見受けられ、既存ストックの有効活用という観点からも、本社・拠点機能の誘致は地域再生の鍵ともなってまいります。本社機能の立地は関連企業の集積を呼び込み、雇用創出や税収増加、地域ブランド力の向上など、多方面に波及効果をもたらします。県が創設した賃借型補助制度は、初期投資を抑えたい企業にとって大きな魅力となり得ますが、真に効果を発揮するためには、市町村の駅前再整備や用途転換施策と連動させて、スピード感のあるワンストップ対応を構築することも重要であると考えます。
そこで伺います。県では、都市部における本社・拠点機能の誘致について、地元自治体と連携しながらどのように進めていくのか。
次に、観光振興について伺います。
訪日外国人旅行者は、コロナ禍から急速に回復し、観光は再び地域経済を支える重要産業となっています。国も、観光立国の再加速を掲げ、消費単価の向上や地方誘客の強化を進めています。こうした中、千葉県は成田空港という国際的な玄関口を擁しながら、その滞在、周遊をいかに県内へ広げていくかが大きな課題です。
千葉県には豊かな海産物や農産物、歴史文化、さらにはアニメ、漫画など、日本文化に関連するコンテンツと親和性の高い地域資源が存在しています。近年は、日本のポップカルチャーが世界的な発信力を持ち、聖地巡礼や体験型観光が新たな需要を生んでいます。単なる物見遊山ではなく、体験、ストーリー、発信力を備えた観光戦略が求められており、SNS時代においては拡散される魅力をどうつくるかが鍵になります。千葉県ならではの文化、食、自然などの要素を掛け合わせることで、新たな誘客モデルを構築できる可能性もあります。
そこで伺います。インバウンド誘致に向け、千葉県ならではの文化や食などの強みを積極的に活用していくべきと考えるが、どうか。
次に、都市部における太陽光発電について伺います。
2050年カーボンニュートラルの実現に向け、再生可能エネルギーの主力電源化は避けて通れない課題です。しかし、本県においては既に適地の多くが活用されており、従来型の大規模太陽光発電の拡大には限界が見え始めています。特に都市部では、景観や防災、土地利用との調和も求められ、これまでとは異なる発想が必要となっています。
こうした中、次世代型太陽電池として注目されているのがペロブスカイト太陽電池です。軽量で柔軟性があり、建物の屋根や壁面など多様な場所への設置が可能とされ、都市部での活用に大きな可能性を有しています。さらに、本県は主要原料であるヨウ素の世界有数の産地であり、再エネ推進と産業振興を両立できるポテンシャルを持っています。
私は、こうした新技術の導入は単なる電力確保にとどまらず、県の姿勢を内外に示すメッセージになるとも考えています。例えば、幕張メッセのような県を象徴する公共施設の屋根への導入は、県の環境先進性を国内外に示す象徴的な取組となり得ます。また、施設利用者の電力コスト軽減につながれば、利用促進や地域経済への波及効果も期待できます。モデル事業を着実に積み上げ、県自らが先導役を果たす姿勢が求められています。
そこで伺います。都市部を多く抱える千葉県として、ペロブスカイト太陽電池を含めた新たな太陽光発電の活用について、どのような可能性を認識し、今後どのように取り組んでいく考えなのか。
次に、行政のAI活用とリスク防止について伺います。
生成AIの急速な発展は、行政運営の在り方そのものを大きく変え得る可能性を持っています。国においてもデジタル庁を中心に行政DXが推進され、各自治体でも生成AIの試行導入が始まっています。
本県においても職員による活用が進められていますが、単なる文章作成の補助にとどめるのではなく、政策形成力の高度化や県民サービスの質の向上につなげていく視点が不可欠です。人口減少と行政需要の増大が同時に進む中、限られた職員体制で質の高い行政を維持するためには、AIの力を戦略的に活用することが求められます。例えば、膨大な統計データの整理や分析、国の制度改正に関する情報収集、他の自治体の先進事例の比較検討などに活用することで、職員がより創造的で本質的な業務に時間を充てることが可能となります。一方で、個人情報の適切な取扱いや生成内容の正確性確認、説明責任の確保といった課題もあります。利便性だけを優先するのではなく、リスク管理とガバナンス体制を確立した上で活用を進める必要があります。生成AIの導入は、効率化のみならず、政策の質を高め、県民にとって分かりやすく迅速な行政を実現するための手段であるべきです。
そこで伺います。県では、職員による生成AIの活用をどのように進めているのか。
以上で壇上での質問を終わりにします。明快な答弁をお願いいたします。(拍手)
○議長(武田正光君) 仲村秀明君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事熊谷俊人君。
(知事熊谷俊人君登壇)
○知事(熊谷俊人君) 公明党の仲村秀明議員の代表質問にお答えをいたします。
まず、政治姿勢についてお答えをいたします。
住民の生命や生活、尊厳を守る取組についての御質問ですが、頻発化、激甚化する自然災害や人口減少、少子高齢化の進行、社会経済のグローバル化など、本県を取り巻く環境は厳しさを増しており、個々の県民が抱える問題も多様化、複雑化しております。そこで、昨年策定した総合計画では、基本理念として、県民の命と暮らしを守り、県民一人一人が豊かなライフスタイルを実現できるよう支え、雇用と経済のさらなる飛躍を目指しているところです。この基本理念の実現に向け、危機管理体制の構築や防災基盤の整備などを進めるとともに、増大する医療需要に対応した医療提供体制の確保や、一人一人の事情に応じた伴走型福祉の充実などにも取り組むこととしております。さらに、社会環境の変化に伴う様々な課題に的確に対応するためには、多様性がもたらす活力や創造性が重要であることから、県では、誰もがその人らしく生き活躍できる社会づくりを進めてまいります。
外国人住民に関する御質問ですが、本県における在留外国人は、国の統計によると、直近10年間で倍増し、今後も成田空港の第2の開港プロジェクトや育成就労制度の導入などにより、一層の増加が見込まれております。こうした状況を踏まえ、県では昨年度、外国人活躍・多文化共生推進プランを策定し、国籍や文化的背景にかかわらず、誰もが安心して暮らし、一人一人がその人らしく活躍することで将来にわたり社会の活力を生み出せる県づくりを目指しております。そのためには、これまで取り組んできた多言語による情報提供等に加え、日本語や日本での生活ルール等の習得を促すことが必要であることから、引き続き国や市町村とも連携をしながら、地域日本語教室への支援や生活ルールの周知啓発などに取り組むとともに、国に対しては適切な出入国管理等を求め、外国人の地域での共生を進めてまいります。
次に、県民生活の安心についてお答えをいたします。
持続的な賃上げに向けた環境整備についての御質問ですが、厳しい経営環境にある中小企業が安定的に事業を継続し、持続的に賃上げを行うためには、生産性の向上や適切な価格転嫁などにより収益性を高め、賃上げの原資を確保することが重要です。このため、県では生産性向上に資する設備投資への助成や、経営改善に向けたワンストップでの相談対応等を行うことで、企業の経営基盤の強化を図っているところです。また、中小企業診断士等の専門家を派遣し、価格交渉のアドバイスなどを行う伴走支援や、適切な価格転嫁や取引の適正化を目指すパートナーシップ構築宣言の登録促進などにより、企業が適正な対価を確保しやすい環境づくりにも努めています。今後もこうした取組を通じて中小企業の事業継続をしっかりと支えながら、持続的な賃上げができる環境の整備に取り組んでまいります。
次に、医療、福祉についてお答えをいたします。
介護事業所におけるカスタマーハラスメントについての御質問ですが、カスタマーハラスメントから職員を守るために、介護事業所が組織的に職員を支援し、安心して働き続けられる環境を整備することは、介護人材の確保、定着の観点からも重要です。このため、県では介護事業所がカスタマーハラスメントへの対応に苦慮した際、弁護士の助言を受けられる法律相談窓口を昨年1月から毎月2日間開設をし、これまでに12件の相談に対応しており、利用後のアンケートでは、的確な助言をいただいた、今後の方針が整理され明確になったなどの声が寄せられております。また、この法律相談窓口に加え、令和8年度からは訪問系の介護事業所の職員を対象に、利用者やその家族とのトラブルへの対処など幅広い相談に対応できる窓口を新たに設置することとしており、引き続きカスタマーハラスメントに悩む介護事業所に寄り添った支援を行ってまいります。
難病患者の雇用についての御質問ですが、難病患者の中には、体調を崩しやすいことが外見からは分かりにくいことや、継続的な通院が必要なことなどについて職場の理解を得られず、就労に至らない、仕事を続けることができないといった困難さを抱えている方がいることから、難病の方が治療と仕事を両立しながら働き続けられる環境を整備することが重要と認識をしています。このため、県では県内9か所に設置をした難病相談支援センターにおける就労支援や、ハローワークの難病患者就職サポーターと連携をした職業紹介を行っているほか、就労機会を積極的に提供するため、難病の方を対象とした県職員の採用試験を今年度実施するなど、総合的な支援を行っています。今後とも、ハローワーク等の関係機関と連携し、難病に関する正しい知識の普及や支援制度の情報提供等を行うとともに、県が率先して就労機会を提供していくことで、職場における難病への理解が深まり、難病の方が治療と仕事を両立できるよう環境整備に努めてまいります。
次に、防災についてお答えいたします。
被災者支援における生活再建に関する御質問ですが、災害により甚大な被害が発生した際には、早期の復旧・復興のためにも、被災された方々ができる限り早く元の生活に戻ることができるよう生活再建支援を行うことが重要であり、市町村を支援するとともに、社会福祉協議会などの関係団体と一体となって対応していくことが県の役割であると考えています。このため、県では市町村による住家被害認定調査や罹災証明の発行、応急仮設住宅の提供、災害廃棄物の処理などの業務が円滑に進むよう、業務応援のための職員派遣や備蓄物資の提供を行っているほか、被災者支援に係る業務の説明会の開催や被災者支援システムの導入など、市町村への支援を積極的に実施しています。また、被災者に対し、被災家屋の片づけや各種の相談対応など、生活再建に向けた支援が届けられるよう、平時から各地域において災害時の具体的な活動や連携の確認などを行う場を設けるなど、社会福祉協議会、ボランティアやNPO、弁護士会をはじめとする士業団体などとの協力体制の構築を進めております。今後とも、被災者が一刻も早い生活再建を果たせるよう、市町村をはじめとした多様な主体との連携強化を図り、被災者支援に取り組んでまいります。
次に、交通問題についてお答えをいたします。
飲酒運転根絶に向けた県の取組についての御質問ですが、県では、飲酒運転根絶計画に基づき、県警、市町村、関係団体とともに飲酒運転を根絶するという強い意識を持ち、飲酒運転は絶対しない、させない、許さないという県民意識の定着を図るため、飲酒運転の根絶に関する教育や知識の普及啓発活動を推進しています。具体的には、飲酒運転は人の未来を奪う重大な犯罪であることなどについて、広く県民に対しSNSやラジオCM、イベントなどを活用した啓発を行うとともに、飲酒運転による人身事故の多い40歳代から50歳代をターゲットとして、スポーツ観戦施設の大型ビジョンにおいて啓発動画の上映などを行っているところです。さらに、従業員が運転する際のアルコールチェックや、飲食店利用客の交通手段の確認など、飲酒運転根絶に向けて自主的に取り組む飲酒運転根絶宣言事業所や、宣言店の登録拡大を進めています。引き続き、県警や市町村に加え、関係団体、事業者、そして県民の皆様と一丸となって、飲酒運転ゼロを目指してまいります。
最後に、産業成長と未来への投資についてお答えをいたします。
千葉県の文化や食などを生かしたインバウンド誘致についての御質問ですが、県では、新総合計画において、インバウンドの推進に向け、外国人観光客の関心の高い歴史や文化等の体験コンテンツを充実させるとともに、食の魅力など、本県が有する資源を最大限活用し、観光プロモーションや商品造成の支援に取り組むこととしております。具体的には、伝統工芸品の制作や郷土料理作りなどの体験プログラムについて、外国人が参加しやすい内容への改善や、海外の旅行予約サイトへの情報掲載に対する支援を行っているところです。また、地域の伝統文化や食などを題材とした観光コンテンツの開発への支援を積極的に行っており、今年度は、お寺の宿坊に泊まり発酵食等を体験するツアーや、日本遺産北総四都市江戸紀行を舞台としたeスポーツ体験による誘客プロモーションを支援いたしました。今後も、これらの取組を通じて本県ならではの文化や食を積極的に活用し、市町村や事業者とも連携をしながら、インバウンド誘致に取り組んでまいります。
ペロブスカイト太陽電池を含めた新たな太陽光発電の活用に関する御質問ですが、2050年カーボンニュートラルの実現に向けては、再生可能エネルギーの主力電源化が不可欠であり、国が昨年12月に決定をした大規模太陽光発電事業に関する対策パッケージでは、自然環境や安全への配慮など、地域共生が図られた導入形態や、ペロブスカイト太陽電池等の次世代型太陽電池への重点化を行っていくこととしております。従来の太陽光発電事業に適した土地が限られてきている本県としても、ペロブスカイト太陽電池は、これまで設置が難しかった耐荷重の低い屋根や壁面等への導入が可能であり、再生可能エネルギーの普及拡大と地域共生の両立に加え、主要な原料であるヨウ素の世界有数の生産量を誇る本県の産業振興にもつながるものと考えています。今後、製品の開発動向、価格、供給状況や設置・施工方法等に関するガイドラインの策定状況などを踏まえながら、モデル事業等によりペロブスカイト太陽電池の普及拡大に取り組んでまいります。
私からは以上でございます。他の質問につきましては副知事及び担当部局長からお答えをいたします。
○議長(武田正光君) 副知事高梨みちえ君。
(説明者高梨みちえ君登壇)
○説明者(高梨みちえ君) 私からは、まず、医療、福祉についてお答えいたします。
医療用ウィッグの購入費補助についての御質問ですが、県では、がんの治療やその副作用による外見の変化に対して患者が負う心理的・経済的負担を軽減し、患者のQOLの向上を図るため、がん患者を対象に、市町村を通じて医療用ウィッグ等購入費の一部を補助しています。また、がん以外でも、外傷や先天的な疾患等の様々な理由で頭髪等を失う方がいることから、がん以外の患者も対象とした医療用ウィッグ等の購入費助成制度を設けている自治体が、県内の市町村で3団体、都道府県では1団体あるものと承知しています。県としては、制度を設けている自治体の実績や、他の都道府県の状況などについて、引き続き情報収集に努めてまいります。
HPVワクチンの接種に関する御質問ですが、子宮頸がんの予防に有効なHPVワクチンの接種状況について、昨年11月の国の公表資料によれば、定期接種の対象である小学校6年生から高校1年生相当までの女子のうち、令和6年度に接種した人の割合は全国平均が13.9%、千葉県が14.7%であり、接種率の向上が課題となっています。接種率が低い水準にとどまっている要因として、令和6年12月の国の調査によると、接種対象者の31.1%がHPVワクチンについて知らないと回答していることから、ワクチンに対する正しい知識の普及が極めて重要と考えています。このため、県ではワクチンに関する詳細な情報を県ホームページ等で提供するとともに、SNSなどを活用し、接種の検討を呼びかけているところであり、引き続き市町村などの関係機関と連携し、HPVワクチンの接種促進に努めてまいります。
重症心身障害児・者等の短期入所についての御質問ですが、重症心身障害児・者等が地域で安心して豊かな生活を送るためには、医療面を含めた手厚い支援が必要であり、家族の病気やレスパイトの際に一時的な利用希望が多い医療型短期入所事業所の拡充を図ることが必要です。このため、県では障害児・者施設の整備方針において、医療型短期入所事業所等を優先的に補助することとし整備を促すとともに、介護老人保健施設等を対象に、コンサルタントによる説明会や個別相談、受入れ事業所の見学会を実施するなど、新規参入事業者の掘り起こしや開設支援に取り組んでいます。加えて、医療的ケア児等支援センターぽらりすにおいて、看護師や潜在看護師が最新の知識や技術を習得するための専門性の高い研修を行うなど、支援人材の確保、育成を図っているところであり、引き続き、市町村と連携して重症心身障害児・者等の支援体制の充実に取り組んでまいります。
次に、住まい、生活基盤の確保についてお答えいたします。
住宅確保要配慮者への支援についての御質問ですが、住宅は県民の生活を支える基盤であり、高齢者や低額所得者、障害者など、今後増加することが見込まれる住宅確保要配慮者への住宅支援は重要であると認識しています。そのため、県では県営住宅について地域の需要や世帯構成に応じた住戸を供給するほか、民間賃貸住宅への円滑な入居に向け、高齢者などの入居を拒まないセーフティーネット住宅の登録等の促進に取り組むとともに、市町村、不動産、福祉などの関係団体が参加する居住支援協議会において情報共有や意見交換を行うなど、関係者との連携を図っているところです。今後も、市町村や関係団体と連携しながら、公営住宅と民間賃貸住宅による重層的な住まいのセーフティーネットの構築を図り、住宅確保要配慮者が円滑に入居できる環境整備に努めてまいります。
県営住宅における共益費の取扱いに関する御質問ですが、県営住宅においては、共用部分の管理に要する諸経費を抑制するため、共益費の徴収は自治会が担うこととしていますが、入居者の高齢化が進む中、自治会からは訪問徴収に係る身体的負担が大きいといった相談を受けることがあります。共益費は、廊下の照明やエレベーターの電気代、敷地の草刈り費用など、共用部分の維持管理に必要な経費として、住民が快適かつ安全に生活するために不可欠なものですが、その徴収に関する住民の負担にも配慮する必要があると考えており、県では、口座振替等負担が少なく効率的な徴収方法などの助言を行っているところです。今年度は、自治会に対する共益費の実態調査や他団体の事例調査を実施したところであり、引き続き自治会の意見などを十分に踏まえながら、共益費を円滑に徴収できる手法について検討してまいります。
次に、防災対策についてお答えいたします。
避難所の量と質の確保に関する御質問ですが、大規模災害への備えとして、家屋やライフラインに被害を受けた方や、避難生活に配慮を要する方などを受け入れるための避難所を十分に確保するとともに、避難した方が避難所においても安心して快適に生活できる環境を整備する必要があることから、国、県、市町村が連携して、量と質の両面において避難所の確保を進めていくことが重要であると認識しています。このため、県ではまだ避難所に指定されていない大学や民間施設等を活用した避難所の確保を市町村に働きかけているほか、快適なトイレ環境を提供するためのトイレカーや、避難所で活用するための簡易ベッドの購入などを進めてきたところです。また、市町村においても、国の交付金や県の補助制度を活用し、避難所に配置するパーティションや蓄電池の整備などに取り組んでいます。
避難所の質の確保についての課題と対策に関する御質問ですが、災害発生時においては、要配慮者を含め、誰もが安心して快適に生活できる環境、いわゆる避難所の質を整え、それを維持していくことが重要であり、スフィア基準に沿った避難所環境の確保や、避難生活が長期化した場合への対応が課題であると認識しています。このため、県ではより良好な環境で過ごせるよう、避難所で活用する資機材を確保するとともに、民間事業者や宿泊業を営む事業者が加盟する団体との間で、要配慮者を受け入れるための宿泊施設の提供や、被災区域外への避難の円滑な実施等に関する協定を締結するなど対策を進めてきたところです。今後も、市町村や協定締結事業者を含む関係団体と連携し、避難所運営や被災区域外への避難に係る実践的な訓練を実施するなど、避難者の安全・安心な生活のため、避難所の質の確保に取り組んでまいります。
災害時の通信確保についての御質問ですが、災害時に電話やインターネットなど通常の通信手段が途絶した場合においても、市町村など関係機関と連携して被害情報の収集や応急対策の調整等を確実に行うためには、複数の通信手段を確保しておく必要があります。このため、県では防災行政無線について専用の衛星回線及び地上回線により通信経路を二重化することで必要な通信環境を維持できるよう備えており、現在、通信の安定性や機能向上を図るため、無線回線のデジタル化や高性能な受信アンテナへの更新等の通信設備の再整備を進めているところです。さらに、国や通信事業者においても、より広範囲で通信可能な衛星通信サービスを活用した基地局の強靱化の検討を進めており、引き続きこうした動向も踏まえながら、災害時の多様な通信手段の確保に取り組んでまいります。
木造住宅が密集する地域に係る県の現状認識と今後の対策についての御質問ですが、老朽化した木造住宅が密集している地域では、延焼拡大のリスクが高く、大規模火災につながりやすいほか、道路が狭隘な場合は、消火や救助活動を行う車両の進入が困難となり、迅速な初動対応にも影響することから、地域住民の生命、財産を守るための対策が必要であると認識しています。このため、県では住宅用火災警報器の設置を促進するとともに、市町村において土地区画整理事業による道路の整備や都市計画による建物の不燃化促進などの取組が適切に実施できるよう、必要な助言等を行っています。さらに、老朽化した木造住宅のうち、空き家や耐震性のない住宅の除却に対して市町村が助成を行う場合には、県がその費用の一部を補助しているところです。今後も、県の支援制度の活用を促すなど、市町村とともに災害に強いまちづくりを進めてまいります。
次に、産業成長と未来への投資についてお答えいたします。
建設業界の人材確保についての御質問ですが、国の調査によると、令和6年の建設業の就業者数は477万人で、平成9年のピーク時の685万人から約30%減少しており、インフラの整備や維持管理だけでなく、災害時における応急復旧などを担う地域の守り手として重要な役割を果たす建設業の人材確保は喫緊の課題であると認識しています。こうした中、昨年12月に施行された建設業法等の改正法では、労働者の処遇改善を進め、担い手を確保することを目的として、請負代金に適正な労務費が確保されていることを確認して契約することや、著しく短い工期による契約の禁止、労働者からの低賃金に係る通報制度など、様々な取組が規定されました。これらの取組を新たなルールとして定着させ、改正法の実効性を確保する必要があることから、県としても積極的に周知を行っているところであり、引き続き建設業界の理解と協力を得られるよう努めてまいります。
最後に、職員による生成AIの活用についての御質問ですが、生成AIの活用は、業務の効率化にとどまらず、地域課題の解決や新たな価値創造につながることが期待されており、県においても適切な活用を進めていくことが重要であると認識しています。一方で、生成AIに学習された情報の漏えいや、誤った情報の生成などのリスクがあることから、県では、その対策として入力情報を学習させないことで安全性を確保した専用環境の導入や、生成AIの回答を利用する際の根拠の確認など、適正な利用のためのガイドラインの制定等を行っています。引き続き、国の政策、社会状況、最新技術などの動向を踏まえつつ、リスク対策を取りながら利活用を促進し、業務効率化や新たな施策の推進に生成AIを効果的かつ安全に活用してまいります。
以上でございます。
○議長(武田正光君) 副知事黒野嘉之君。
(説明者黒野嘉之君登壇)
○説明者(黒野嘉之君) 私からは、まず、核廃絶や平和の理念に関する御質問にお答えいたします。
核兵器の廃絶と世界の恒久平和は県民全ての願いであり、戦争のない平和な社会を次世代に引き継いでいくことは、今を生きる私たちの責務であると考えております。これまで県では平成6年に県議会で決議されました非核平和千葉県宣言について、毎年8月、「県民だより」への全文掲載、出先機関への懸垂幕の設置やSNSによる発信など、非核平和に関する広報啓発を行っているところです。さらに、これらの取組と併せまして、千葉県原爆被爆者友愛会による原爆の悲惨さ等を伝える平和祈念原爆展や証言活動等が円滑に実施できるよう支援しており、今後とも、関係団体等と連携しながら、戦争のない平和な社会の尊さを次世代の県民に伝えてまいります。
次に、消費喚起対策事業の評価と来年度の取組についての御質問ですが、物価高騰の影響により、県民の消費マインドは依然として慎重な状況にあることから、県内の消費を喚起し、事業者の収益を増加させることで経済全体の底上げを図っていくことが必要です。昨年夏に実施したキャッシュレス決済キャンペーンでは、還元原資30億円に対して約7万6,000店が参加し、延べ約300万人の方々に御利用いただき、事業終了後のアンケート調査でも、消費者側、事業者側ともに多くの方から効果があったと回答をいただいていることから、県内の消費拡大に寄与したものと認識しております。来年度予定しておりますキャンペーンでは還元原資を50億円とし、さらに多くの県民、事業者に本事業を御利用いただくことで県民生活を支援するとともに、事業者の収益増加につなげ、県内経済の活性化につなげてまいります。
次に、就職氷河期世代支援についての御質問ですが、就職氷河期世代の中には、非正規雇用の長期化や今後の収入、生活に対する不安など様々な課題を抱えている方がおり、県の役割として、それぞれの状況に合わせ、寄り添った支援を行っていく必要があると考えております。このため、県では千葉県ジョブサポートセンターに専属のコーディネーターを配置して、就職氷河期世代を含めたミドル世代を対象に就労相談や就職先の紹介、職場定着までのフォローを行うほか、住居や生活資金などに不安がある方からの相談に対して必要な情報提供を行うなど、総合的な支援を行っております。また、今年度からミドル世代の関心が高い人生設計やマネープランを考えるセミナーも開始したところであり、参加者からは、長期的に自分の人生と仕事を考えるよい機会となった、10年先のキャリアについても前向きに考えたいといったお声をいただいているところです。引き続き、就職氷河期世代の方それぞれが抱える悩みを丁寧に聞き取りながら、国や関係機関とも連携して、きめ細やかな支援に取り組んでまいります。
次に、東葉高速鉄道の経営環境等に関する御質問ですが、東葉高速鉄道は、利用者が増加基調で推移し、令和6年度決算において15期連続の黒字を計上した一方、約2,100億円を超える長期債務を抱えていることなどから、経営環境は依然として厳しいものと認識しております。また、今年度の長期収支推計のローリング結果では、前年度の推計と比較し、運輸収入は増加するものの、金利の上昇により元利償還金が増加することなどから、将来的に資金不足に陥る可能性が改めて確認されたところです。このため、県としては、国、沿線市、会社等で構成する東葉高速自立支援委員会において会社の経営状況等を検証していくとともに、早期に資金ショートの可能性があると見込まれた場合に速やかに支援策の実施に移行できるよう、支援の在り方についても協議を行ってまいります。
最後に、企業誘致についての御質問ですが、本社・拠点機能の誘致は、関連企業の集積や地域ブランドの向上等が期待され、さらなる企業誘致にもつながることなどから、企業との広域的なネットワークを持つ県と、地域に精通する地元自治体が緊密に連携しながら、それぞれの強みを生かし、進出ニーズのある企業へ迅速な支援制度の提案をはじめとしたバックアップが不可欠だと考えております。県では、立地企業補助金を市町村の補助金と併用できる仕組みとしており、来年度からは一定規模以上の本社や研究所を対象とした内装工事費への支援メニューを新設するなど、補助制度の拡充を図ることといたしました。今後も、こうした新たな支援メニューを積極的に活用するとともに、企業訪問や物件情報の提供、立地に関する相談対応など、地元自治体と一層の連携強化を図り、地域経済の発展につながる本社・拠点機能の誘致をさらに推進してまいります。
私からは以上でございます。
○議長(武田正光君) 教育次長井田忠裕君。
(説明者井田忠裕君登壇)
○説明者(井田忠裕君) 初めに、教職員の不祥事に対する取組についての御質問ですが、今年度懲戒処分を受けた教職員は、監督責任を除き、現時点で25名に上り、極めて深刻な事態であり、不祥事を根絶できていないことは大変遺憾です。県教育委員会では、これまで専門家の助言を得て改定した服務に関するガイドラインを活用した研修の充実を図るほか、各学校においては、教職員が自己分析シートを用いて自らの行動や考え方を点検し、管理職がそれらの結果を踏まえ対策を見直すなどの取組を行ってきたところです。今後は、本県の教育への信頼回復に向けて、これらの取組に加え、専門家の知見を生かした新たな視点からのより実効性のある対策を検討し、再発防止に全力で取り組んでまいります。
次に、学校給食についての御質問ですが、学校給食は、児童生徒の健康の保持増進を図るだけでなく、食に関する正しい知識や望ましい食習慣を身につける機会となっていますが、必要な食材費は保護者負担とされています。学校給食の提供に当たっては、自校方式やセンター方式などの調理方法の違い、地産地消、特色ある給食などの取組状況により、食材の調達コストは市町村によって異なっており、近年の物価高騰により上昇傾向にあります。来年度から開始される国の新たな制度では、全国の実態調査と近年の物価動向を踏まえた額を支援することとされています。県では、国に対して今後の物価高騰や特色ある給食の提供など、市町村の実情に合った額とするとともに、中学校の負担軽減の早期実施について引き続き要望してまいります。
私からは以上でございます。
○議長(武田正光君) 警察本部長青山彩子君。
(説明者青山彩子君登壇)
○説明者(青山彩子君) 私からは交通問題についてお答えいたします。
中学生や高校生に対する自転車の交通ルールの周知に関する御質問ですが、中学生や高校生は他の年齢層と比較して自転車事故の割合が高く、また、自転車への青切符制度は16歳以上が対象であることから、特に信号の遵守等の基本的な交通ルールの周知とヘルメットの着用促進を図っていくことが重要と考えております。県警では、自転車指導啓発重点地区・路線を中心とした指導取締りや、県警が作成した「自転車の交通ルールガイドブック」等を活用した広報啓発活動のほか、中学生や高校生に向けては入学説明会の機会を活用した交通安全教育や、登下校時間帯における生徒と合同の交通安全指導等の学校と連携した取組を推進するとともに、県警公式ユーチューブでの動画配信等、若者に伝わりやすい情報発信にも努めております。引き続き、関係機関・団体等と連携し、中学生や高校生をはじめとした自転車利用者に対する交通ルールの周知に努めてまいります。
以上でございます。
○議長(武田正光君) 仲村秀明君。
○仲村秀明君 知事、副知事、教育長、また警察本部長、御答弁ありがとうございました。今、答弁を踏まえまして、まず各項目について要望を申し上げまして、必要な点については再質問させていただきます。
まず、人間の安全保障についてです。本日取り上げた課題は多岐にわたりますけれども、その根底には、県民一人一人の生命、生活、尊厳を守るという県政の使命があります。この理念を単なる標語にとどめず、予算編成であったり、事業評価、政策立案の各段階に明確に位置づけ、部局横断の軸として具体化されることを強く要望したいと思います。理念が政策を動かし、政策が県民の安心につながる循環の確立を求めていきたいと思います。
続きまして、核廃絶と平和についてです。核廃絶と平和教育につきましては、非核平和千葉宣言の理念を形式に終わらせず、若年層に届く学びの充実、デジタル教材の活用であったり、体験、記録の継承など、あらゆる機会を通じて着実に進められるよう要望いたします。
続きまして、多文化共生です。多文化共生につきましては、日本語教育支援、生活情報の多言語化、地域との橋渡し人材の育成を進め、支援する側、される側ではなくて、共に地域を支える関係を具体化されるように要望いたします。
続きまして、賃上げ環境整備でありますけれども、賃上げ環境整備については、価格転嫁支援と生産性向上支援、デジタル化支援を組み合わせて持続的な賃上げの土台をしっかりと築かれるように要望いたします。
キャッシュレス還元についてですけれども、効果の検証であったり地域偏在の分析、中小店舗への波及効果の確認を徹底して、単発で終わらせない経済循環を生む設計としていただきたいと思います。非常に評価が高いという形で、県民の期待も高いので、しっかり行っていただきたいのと併せまして、キャッシュレスに不慣れな方への配慮も含めまして、誰にとっても使いやすい事業となるよう要望したいと思います。
続きまして、就職氷河期世代ですけれども、就職氷河期世代の方も年齢を重ねまして、これから就労支援に加えまして、生活設計支援や心理的伴走支援なども含む包括的な支援をしていただくよう求めていきたいと思います。
続きまして、教職員の不祥事についてですけれども、予兆の把握であったり早期の介入、外部視点の導入を含めて、実効性のある再発防止の徹底を強く要望したいと思います。
給食費についてですけれども、今、物価高騰下にあったとしても、栄養価の維持であったり、地元食材の活用であったり、また家庭負担の軽減が両立されていけるよう、国への働きかけも含めまして、継続的に取り組まれるよう要望いたします。
医療用ウィッグです。医療用ウィッグは、がん以外の疾病についても配慮していただきたいと思います。特に、先ほども申し上げましたけれども、病気の種類によって負担というのは変わってくるものではないということなので、その辺をしっかりと考慮していただきまして、他県事例も踏まえて、対象や運用の在り方について前向きな検討を要望したいと思います。
HPVワクチンですけれども、このHPVワクチンにつきましては、市町村における個別通知による正確な情報提供と接種環境整備を一層進めていただきたいと思っています。それによって、県民が安心できる判断材料を渡すことによって、環境を整えていくことを要望いたします。
その上で、これについては再質問いたします。男性へのHPVワクチンの接種について、県としてどのように位置づけて、今後どのように考えていくのか。
続いて、重症心身障害児・者についてですけれども、短期入所事業所の確保と人材育成の支援を強化して、地域間格差の解消につながる取組を引き続き行っていただくよう要望いたします。
介護カスハラですけれども、こちらにつきましては、法律相談窓口を基盤として、現場に届く支援、相談体制の拡充、実効性のある総合相談窓口へと発展させることを要望します。新しく訪問介護につきましても相談を受けていただくということになりましたので、かなり現場では悩まれている方が多いので、しっかりとそれに対応できる相談窓口となるようお願いいたします。
続きまして、難病患者の雇用についてです。こちらにつきましては、治療と就労の両立支援を強化するとともに、県が自ら雇用主としても積極的な役割を果たされるように要望したいと思います。
住宅確保要配慮者ですけれども、こちらはさらなる居住支援協議会の県内の設置を推進していただくとともに、民間住宅の活用の拡大、また見守り体制の充実に加えまして、アフォーダブル住宅の可能性もしっかりと研究していただきまして、進めていただくよう求めたいと思います。そうした中で、安定した住まいの確保を要望します。
その上で再質問いたします。住宅確保要配慮者が実際に円滑に入居し、安心して住み続けられるよう、県として関係者の調整や後押しにどのように関与していく考えなのか。
続きまして、県営住宅の共益費について伺います。こちらの共益費につきましては、自治会負担軽減につながる具体策を早期に取りまとめられたいと思いますけれども、既に調査を行ったということですので、それをいかに行動に移すかということになってくると思います。今回はちょっと具体的な話が出てきませんでしたけれども、しっかり調査したことを踏まえた上で、現場の声をしっかりと反映した取組をお願いいたします。
避難所の質と量についてですけれども、避難所につきましては、量の確保と併せまして、避難所を生活の場と位置づけて、パーティションの整備やトイレ環境整備、要配慮者対応を強力に推進されるよう要望します。今、新しくトイレカーもできたり様々進められていると思いますけれども、まだ途上であると思いますので、しっかりと強化をお願いします。
また、質を確保していくということ自体が被災者の尊厳に直結するということで、これはもうしっかりと県が見ていくべきだと思っています。そうした中で、運用面を含めた実効性の確保というのをしっかりと担保していただくようお願いします。
その中で、再質問になりますけれども、プライバシーの確保や要配慮者の対応について、なお改善の余地があるとの認識でよいでしょうか。
続きまして、被災者支援、これは生活再建についてですけれども、生活再建については、質問でも言いましたけれども、応急の対応にとどまらずに、孤立防止や心身のケア、またコミュニティーの再生を含む長期視点での体制強化というものが大事になってきていると思いますので、こちらについても再質問させていただきます。
県の役割は、市町村が被災者一人一人に寄り添った支援を行えるよう、後方から支えることにあるという整理でよいでしょうか。また、生活再建につきましても、応急的な対応にとどまらず、その後の生活の立て直しまで見据えた支援として位置づけていく考えなのでしょうか。
災害時の通信についてです。こちらにつきましては、衛星通信などを含めた多重化をさらに進めていただきまして、初動の生命線として確実に機能する体制整備を要望いたします。
木造密集地域の火災についてですけれども、制度上の指定の有無にかかわらず、実態として危険性の高い地域の把握をしっかりと進めていただきまして、市町村と連携した計画的対策を要望したいと思います。
その上で再質問になりますけれども、県として、実態として危険性の高い密集住宅地域をどのように把握して、市町村と連携し計画的な対策につなげていくという考えなのかを伺います。
次は自転車についてです。自転車につきましては、若年層に届く実効性ある啓発と、学校現場と連動した交通安全教育の強化についてお願いしたいと思います。
続きまして、飲酒運転ですけれども、なかなか飲酒運転ゼロにはなりません。こちらは啓発と取締りの両面強化もしっかりと進めていただくとともに、再発防止の観点から依存症対策というものも不可欠であると考えます。背景にあるアルコール依存症は、治療と支援を要する健康課題であることから、医療機関などと連携した相談、早期介入、継続支援の体制強化を要望したいと思います。
東葉高速鉄道についてですけれども、今、昨年末に東葉高速自立支援委員会で行われた予想よりも上回る金利の上昇になっていますので、そうしたことを受けた上で、持続可能な経営基盤の確立に向けてしっかりと取り組んでいただきたいと思います。通学定期の在り方であったりそうしたものについても、県として主体的役割をしっかりと果たしていただくよう要望いたします。
建設業人材確保についてですけれども、こちらにつきましては、先ほど、法律の改定に伴いまして労務費がしっかり確保されるようになってまいりましたけれども、こうしたことを実効性あるものにしていただきまして、また、業界の魅力の発信なども含めて、マインドチェンジも含めた対策をしっかりと進めていただくよう要望いたします。
企業誘致についてです。既に千葉市などでもメルセデス・ベンツ日本も本社がこちらに来まして、これによって地域のブランド力とか、また、世界に向けるそうした地域の信用性も上がっていると思います。こうしたことから、今後も賃借型補助制度の活用を最大限に図っていただきまして、ちょっと質問でも申し上げましたけれども、各自治体である駅前の空き商業施設の再活用とか、都市部の再生とも連動していただく中で、その地域の発展に寄与していただくよう要望したいと思います。
観光についてですけれども、文化と食に加えまして、漫画、アニメなどの発信力も活用して、千葉ならではの魅力を拡散される観光として磨き上げる取組を要望します。
ペロブスカイトですけれども、こちらはモデル事業の具体化を急いでいただきまして、ぜひ幕張メッセへの導入など、象徴的な取組を含めて検討されるよう要望いたします。
生成AIについてですけれども、リスク管理を徹底しながら、県民サービス向上に直結する活用を戦略的に推進されるよう要望いたします。
その上で、こちら再質問になりますけれども、生成AIの活用によって、県民サービスや政策の質をどのように高めようとしていくのか。
以上になります。
○議長(武田正光君) 保健医療担当部長山口敏弘君。
○説明者(山口敏弘君) 男性のHPVワクチン接種に関する御質問でございますが、男性へのHPVワクチン接種につきましては任意接種として位置づけられており、肛門がんや尖圭コンジローマなどへの一定の予防効果と安全性が示されている一方、費用対効果等に関しては課題があるとされていることから、さらなる知見の集積が必要と認識をしています。現在、国の審議会において定期接種化に向けた議論がされているところであり、引き続き、国の議論の動向について注視してまいります。
以上でございます。
○議長(武田正光君) 都市整備局長横土俊之君。
○説明者(横土俊之君) 居住支援について、関係者の調整等に関する御質問ですが、住宅確保要配慮者の円滑な入居や、その住まいの安定を図るためには、市町村、不動産、福祉などの関係団体等が連携して切れ目のない支援を行うことが重要となります。そのため、県では居住支援に関わるシンポジウムや勉強会を開催し、関係者間の連携を図るとともに、市町村における居住支援協議会の設置を支援しているところであり、今後とも、地域での居住支援体制の整備が進むよう関係者の調整や支援に努めてまいります。
次に、木造住宅が密集する地域に関する御質問ですが、老朽化した木造住宅が密集している地域については、市町村が地域の状況を踏まえ計画を策定し取り組んでいることから、県では対策の促進を図るため、各市町村の取組等について情報共有を図るとともに、必要に応じて助言や支援を行うなど、市町村と連携し、災害に強いまちづくりを進めてまいります。
以上でございます。
○議長(武田正光君) 防災危機管理部長青柳徹君。
○説明者(青柳 徹君) まず、避難所におけるプライバシーの確保や要配慮者への対応についての御質問でございます。
県では、避難所におけるプライバシー確保用のパーティションの導入や、要配慮者を被災区域外へ避難させるいわゆる2次避難を円滑に実施するための支援員や輸送手段の確保等に関する協定の締結などを進めているところでありまして、今後も国の指針も踏まえながらこれらの取組を進めていくことで、誰もが快適に過ごせる避難所環境の確保に努めてまいります。
次に、被災者支援に関する御質問でございます。被災者支援において県が果たすべき役割は、被災者の生活再建の実現という観点から市町村を支援するとともに、社会福祉協議会やボランティアなどの様々な関係団体と一体となって対応していくことであるというふうに考えております。また、被災者がしっかりと生活を立て直せるよう、被災者一人一人に寄り添い、できる限り早く生活の再建を果たせるように支援を進めていく必要があるというふうに考えております。
以上でございます。
○議長(武田正光君) デジタル改革推進局長牧野好二君。
○説明者(牧野好二君) 生成AIの活用による県民サービスや政策の質の向上についての御質問ですが、県では、県民からの福祉相談に対し、生成AIを活用して多岐にわたる情報から回答を提供するサービスを昨年2月に開始したところですが、こうした新たな手法の導入、活用を広げていくことで県民サービスの向上を図ってまいります。また、施策の立案に当たり各種統計データ等の横断的な分析から、県民のニーズをより的確に把握するために生成AIを活用することなど、政策の質の向上にもつなげてまいりたいと考えています。
以上でございます。
○議長(武田正光君) 仲村秀明君。
○仲村秀明君 御答弁ありがとうございました。
まず、HPVワクチンですけれども、将来世代の健康を守る観点からも、国の議論を踏まえつつ、県としても主体的検討を進めていただきたいと思います。
次に、住宅確保要配慮者ですけれども、住まいは住宅の基盤であります。関係者を束ねる調整役としまして、しっかりと県が主体的に関与して、実効性のある仕組みを構築されることを要望いたします。
続きまして、木造密集住宅ですけれども、これは危険が顕在化してからでは遅いという認識であります。実態に即したリスク把握をしっかりと市町村と連携して、先手の対策を打っていただくよう求めたいと思います。
続きまして、避難所に関してですけれども、避難所は、やはり単なる収容空間ではなくて、被災者の尊厳を守る生活の場であるということを改めて認識していただきたいと思います。質の向上を不断に検証しまして、現場で機能する体制を強く求めてまいります。
続きまして、生活再建ですけれども、こちらは応急対応で終わるものではないというところでございます。市町村が行っているものを、しっかりと県としても明確な責任を持って、長期的視点で支援体制を強化されることを要望いたします。
最後に生成AIですけれども、県民サービスに直結する戦略的活用を求めたいと思います。
本日取り上げました課題につきましては、防災、福祉、医療、教育、交通、産業振興と多岐にわたりました。しかし、この根底にあるものは1つであります。それは、県民一人一人の生命、生活、尊厳を守る県政を着実に前に進めることであります。人間の安全保障という視点は特別な理念ではなく、県政を支えている基盤だと考えます。社会環境が大きく変化する中にあっても、県民の安心は決して後回しにはできません。災害に備えること、弱い立場の方を支えること、将来世代への投資を続けること、その一つ一つの積み重ねが千葉県の持続可能な発展につながるものと確信しています。
知事におかれましては、これまでも県民生活を守るため様々な施策を推進してこられました。本日提起しました課題につきましても、さらなる具体化と前進を期待申し上げますとともに、県民の安心と未来を守る県政を築いていくことを願い……
○議長(武田正光君) 申合せの時間が経過しました。発言は簡明に願います。
○仲村秀明君(続) 私の代表質問を終了いたします。ありがとうございました。
○議長(武田正光君) 暫時休憩します。
午前11時38分休憩
午後1時0分開議
○副議長(三沢 智君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
引き続き質疑並びに一般質問を行います。通告順により谷田川充丈君。
(谷田川充丈君登壇、拍手)
○谷田川充丈君 皆さんこんにちは。香取市・香取郡神崎町・多古町選出、千葉新政策議員団の谷田川充丈でございます。今定例会では、我が会派がこれまで提案してきた内容を含め、物価高騰で苦しむ県民生活への取組や、安心・安全な千葉県を目指して、新年度はどのような政策を加速させ、課題を解決していくのか、会派を代表して質問いたします。
知事の政策方針の1つ目として、物価高騰対策についてです。
長引く円安による輸入品価格の高騰、原材料・エネルギー価格の高止まり、食料品や日用品などの必需品の値上げや住居費、教育費といった固定費の上昇に加え、さらには実質賃金の伸びが追いつかないことで、家計を直接圧迫し、中小企業の収益悪化も喫緊の課題となっています。総務省が1月23日に公表した2025年平均の全国消費者物価指数は、調査対象522品目のうち8割強に当たる440品目が値上がりし、品目別では、生鮮食品を除く食料の上昇率が7.0%で大きく上昇しています。上昇は4年連続となっており、物だけでなくサービスも含め幅広い品目で価格上昇が進む中、千葉県としての物価高騰対策をどのように講じていくのか伺います。
物価高騰や賃金格差で県民の生活は日に日に厳しくなっているが、令和8年度当初予算や令和7年度2月補正において、どのように対応したのか。
成田空港は、首都圏の航空ネットワークと物流、国際交流を支える基盤であり、その拡張事業は我が国の国際競争力の観点からも重要です。国土交通省は、滑走路の新増設により年間発着容量を50万回規模へ拡大することを前提に、旅客・貨物取扱施設などの機能強化を進める必要性を示しています。しかし、拡張事業の成否は何よりも空港用地の確保にかかっており、これは地権者の生活再建や営農継続とも深く関わるため、数字の進捗だけでなく、理解と納得を積み重ねるプロセスが不可欠です。現に、成田国際空港株式会社が公表する用地確保率は、2025年11月末時点で86.9%であり、残る部分ほど丁寧な対話が要請されます。また、国や県、地方自治体、空港会社で構成される成田空港滑走路新増設推進協議会の枠組みの下、オープンハウスも行われています。
そこで伺います。空港用地の確保に向けて、地権者の理解が得られるよう、県としてどのように取り組んでいくのか。
次に、知事の海外出張の内容について伺います。
熊谷知事は、本年1月19日から1月21日まで台湾へ出張しました。今回は、本県の長年の懸案であった県産農林水産物・食品の輸入規制が撤廃されたことから、農業・水産関係団体とともに、今後の県産農林水産物のさらなる輸出拡大に向けた意見交換やPRを行ったと聞いております。
そこで伺います。台湾出張を踏まえて、県産農林水産物等の台湾への輸出拡大に向け、今後どのように取り組むのか。
知事の政策方針の最後に、知事の海外出張先の選定方法についてです。
熊谷知事は、知事就任以降、台湾2回、ドイツ1回、オーストラリア1回、計4回、それぞれ目的を持って海外出張を実施し、その内容や成果を議会や県民に公表しています。これまでの訪問先を見てみますと、知事の参加が求められる重要な国際会議への出席や、首長同士の交流を契機とした姉妹友好都市等との友好・協力関係の強化などによって出張先が選ばれていると考えられます。
そこで伺います。今後、知事の海外出張はどういう視点で訪問先を選んでいくのか。
次に、防災対策のうち、障害者、外国人など要配慮者への対応について伺います。
千葉県視覚障害者福祉協会並びに公明党と我が会派、水野議員にて、大規模地震や水害等の発災時に視覚障害者等が安全確保に向けた避難行動を取れるよう、音声対応ハザードマップ、耳で聴くハザードマップの導入を熊谷知事に要望し、令和7年度に導入していただきました。その取組は全国的な広がりを見せており、視覚に障害のある方など目でハザードマップを確認することができない方でも、GPSと連動し、現在地の浸水、土砂災害のリスクや避難場所の情報を音声で聞くサービスです。このサービスにより、多くの要配慮者が適切な避難行動に移せるよう支援することが大切です。
そこで伺います。視覚障害者等、災害時の避難に支援が必要となる方に対して適切に防災情報を伝達するため、県はどのように取り組んでいるのか。
行政サービスの停止や情報漏えいは、県民生活と県内事業者の活動を直撃し、行政に対する信頼そのものを揺るがしかねません。近年のサイバー攻撃は、単なるウイルス対策にとどまらず、盗まれたID、パスワードを起点に侵入し、庁内で横展開した上で、暗号化、改ざん、窃取に至るものや、委託先、クラウド、機器保守といった外部の接点を踏み台にするサプライチェーン型など、手口が高度化、複雑化しています。そして、こうした脅威が現実の被害として社会に突きつけられた例として、昨今ではアサヒグループホールディングスがサイバー攻撃を受け、暗号化ファイルの確認後、被害最小化のためのネットワーク遮断やデータセンターの隔離措置に踏み切り、個人情報の流出、流出懸念も公表する事態となりました。県においても、日々の不正アクセスや不審メールなど、膨大な攻撃の試行にさらされている中で、平時の防御力をどう積み上げているのか、県民の安心につながる形で確認しておく必要があります。
そこで伺います。県へのサイバー攻撃の状況や、それに対する取組はどうか。
サイバー攻撃は、完全に侵入ゼロを保証することが難しい一方で、被害を最小化できるかどうかは、検知、封じ込め、状況把握、連携といった初動と、重要業務の優先順位、代替手段、復旧手順といった業務継続の準備にかかっています。特に、ランサムウエア等では、感染拡大を止めるためにネットワーク遮断を迫られ、結果として受発注、窓口、内部業務が広範に止まることがあり得ます。実際にアサヒグループホールディングスの事案でも、暗号化ファイルの確認後にネットワーク遮断やデータセンター隔離に踏み切ったことが公表されており、被害拡大防止の判断が事業継続に直結することが改めて示されました。行政において同様の事態が起きれば、影響は県民サービスに波及します。だからこそ、被害が発生したその瞬間に、県が迷わず動ける体制と、復旧まで含めた設計ができているかが重要です。
そこで伺います。サイバー攻撃による被害が発生した場合、県はどのように対処するのか。
行政改革のうち、まず初めに、我が会派が提案し、取組を充実していただいている県職員を対象としたハラスメントアンケートについてです。
令和5年9月議会の我が会派の代表質問にて、職員へのハラスメントに関するアンケートの実施の必要性を要望した結果、3年連続で知事部局等の職員約1万人を対象にアンケートを実施しています。ハラスメントの内容を的確に把握するため、アンケート内容の加筆修正を提案し、必要に応じて対応していただいております。例えば、回答率をアップさせるために、ハラスメント研修の受講報告の際にアンケートへの回答を求めたり、昨年度実施したアンケートでは、県職員以外から受けたハラスメント行為者を自由記述するなどし、残念ながら議員も行為者の中に入っていたことが明らかになりました。
今年度実施しているアンケートについて伺います。県職員を対象としたハラスメントアンケートについて、今年度の実施状況はどうか。また、昨年度との変更点はどうか。
次に、効果的な広報についてです。
県では、県政情報やイベント情報に加えて、事業の周知や啓発事業といった広報事業を各担当課で行っていると認識していますが、一般的に行政が発信する広報は、民間に比べて受け手に伝わるという目標が持ちにくく、発信そのものが目的となりがちです。広報は、届けるべき対象者に効果的な届け方をしていくことが重要と考えます。我が会派の保坂議員が参加した環境生活警察常任委員会の県外調査では、沖縄県警が行っている海難事故防止の広報事業を伺い、対象者の分析、効果的な周知方法を分析した広報は印象的だったとのことです。千葉県では、どのような認識の下、広報に取り組んでいるか気になるところです。
そこで伺います。広報は、届けたい対象に効果的な届け方をしていくことが必要であるが、県ではどのように取り組んでいるのか。
医療・福祉問題のうち、まずは千葉県における結核患者の状況について伺います。
結核は、新型コロナウイルス感染症や新型インフルエンザへの警戒が叫ばれるのに比べ、過去の病気と思われがちですが、今も世界で最も人が亡くなる感染症です。日本においても集団感染が発生したりと年間1万人以上の新しい患者が発生し、1,400人以上が命を落としている感染症であり、令和3年以降は、国、千葉県において外国出生者の結核患者は増加傾向となっております。現在問題となっているのは、特に多数に感染させる可能性の高い若年層への新登録結核患者数の大半を外国人出生者が占めているという実態です。
我が国では、日本における結核患者が多い国の国籍を有する者のうち、日本に渡航して中長期間在留しようとする者に対し、入国前に結核を発病していないことを求める入国前結核スクリーニングを準備の整った3か国のフィリピン、ネパール、ベトナムから開始していますが、依然として完全に結核患者の入国を阻止するには至っていません。
そこで伺います。本県における結核患者の現状はどうか。また、そのうち外国出生者の割合及び出生国の内訳はどうか。
例えば栃木県では、外国人の結核患者が増加している状況から、外国人労働者を雇用する事業主に向けて結核のリーフレットを作成したり、多言語でリーフレットを作成して早期発見、早期治療の周知啓発、広報等に力を入れています。成田空港を有する本県といたしましても、県民の命と健康を守るために感染拡大を防ぐ取組を促進すべきであり、また、県内でも外国出生結核患者の感染状況は地域間格差が見られることからも、市町村と連携し、地域に即した対策が必要であると考えます。
そこで伺います。外国出生結核患者に対し、どのような対策を行っていくのか。
医療、福祉の2点目として、ハラスメント対策についてです。
在宅医療や訪問介護は、住み慣れた地域で暮らし続けるための地域包括ケアの要であります。一方で、訪問介護の現場では、利用者や家族からの暴言、威圧、過剰要求、セクハラ、さらには身体的暴力といったいわゆるカスタマーハラスメントが起きており、従事者の心身の負担となっています。訪問介護は、単独での訪問や密室性が避けがたく、トラブルが表面化しにくい構造があります。結果として、介護人材の確保、定着という県全体の課題にも直結し、サービス提供体制そのものを揺るがしかねません。我が会派の石川議員から、令和7年6月定例会の予算委員会にて、訪問型の仕事である以上、在宅医療と同水準の安全確保策が必要であると問題提起しております。
そこで伺います。県は、訪問介護従事者への、利用者やその家族からの暴力やハラスメントに対し、どのように対策を講じていくのか。
次に、成年後見制度についてです。
成年後見制度は、認知症や知的障害等により判断能力が不十分になった方が、財産の侵害を受けたり、人間としての尊厳が損なわれたりすることがないように、家庭裁判所が選任した成年後見人等が本人の判断能力に応じて法律行為や財産管理等を支援する制度です。成年後見制度の利用の促進に関する法律により、県も成年後見制度の普及、利用促進に向けて取組を行っていると承知しています。しかし、判断能力が回復しない限り利用をやめることができない、本人の自己決定が必要以上に制限される場合がある、本人がそのニーズに合った保護を受けることができない、適切な時期に任意後見監督人の選任申立てがされないといった注意点を十分に理解しないまま運用し、トラブルにつながるケースや、後見人等による不正事例が報告されており、国もこうした問題を認識し、制度の見直しに向けた検討を始めています。県も普及、利用促進をする以上、有効に制度を活用してもらうためにも、こうした制度の注意点やトラブルや不正事例も含めて理解を促していく必要があると考えています。
そこでお伺いします。成年後見制度の利用が進む中、後見人等の不正など不適切な事案が起きていることについて、県は成年後見制度の周知啓発等を担う市町村とどのように情報共有していくのか。
教育問題について伺ってまいります。
まずは、教員の不祥事のうち、性暴力根絶についてです。
大変遺憾なことに、本県では、児童生徒へのわいせつやセクハラ行為など、教職員の性暴力等事案が相次いでおり、懲戒処分件数の合計29件のうち、実に13件が性暴力等によるものです。この数字は既に昨年度1年間の件数に並ぶ深刻な状況となっていることからも、県教育委員会では有識者会議を開催しているところですが、数字のデータからも抜本的な解決には至っておりません。
そこで、県教育委員会の認識と今後の対策について質問します。
1点目として、教職員による児童生徒への性暴力の根絶について、どのような対策を講じているのか。また、今年度、懲戒処分が相次いでいるが、これまでの対策のどこに課題があると認識しているか。
2点目として、今年度の状況を踏まえて、今後、教職員にどのような対策を講じるのか。
次に、外国人生徒の支援についてです。
近年、県立高校に在籍する外国人生徒は増加傾向にあり、授業理解や進路選択だけではなく、学校生活全般において、日本語面、文化面での支援ニーズが多様化しています。一方で、個々の学校、教員の努力に依存した対応には限界があり、県として、専門性のある支援を学校間で共有し、必要な生徒に確実につなげる体制整備が重要です。こうした観点から、県教育委員会では、外国人生徒が在籍する学校へ日本語指導等を行う相談員を配置するとともに、県立高校3校を拠点校とし、令和3年度から5年間かけて外国人生徒への支援に取り組んできたところです。
そこで伺います。県立高校における拠点校の取組をどのように総括しているのか。また、今後の見通しはどうか。
外国人生徒への支援は、個別対応だけではなく、学校現場が共通して活用できる指導の型を整え、どの学校でも一定水準の支援が提供できる体制をつくることが不可欠だと考えます。とりわけ、現場では日本語能力の把握が難しい、学習内容や教材の選定が難しい、担当者の異動でノウハウが継承されにくいといった課題が指摘され、研修、教材、評価手法を含めた横断的な整備が求められます。県としても、支援が円滑に実施されるよう、指導モデルや研修体制、教材、カリキュラム等の整備に主体的に関与すべき段階に来ていると考えます。
そこで伺います。県立高校における指導モデルの作成や、研修体制の整備などについて、県教育委員会が積極的に関わるべきと考えるが、どうか。
少子化の進行の中で求められる県立高校の学びの質と、配置の最適化について伺っていきます。
県立高校の入学者選抜の結果を見ると、2次募集終了時点で定員割れとなった学校は、全日制で令和5年選抜が53校1,925人、令和6年度選抜が55校1,898人、令和7年度選抜が40校1,375人と、年度による増減はあるものの、依然として多い状況です。定時制も令和5年度選抜が13校509人、令和6年度選抜が14校453人、令和7年度選抜が14校521人と高止まりしており、募集のミスマッチや学校の魅力発信の課題、さらには地域における学校配置の課題が複合的に表れていると受け止めています。加えて、定員割れは単なる人数の問題にとどまらず、学校運営や教育環境、地域の人材育成基盤にも影響し得ます。県教育委員会は、高校改革の取組として、10月に県立高校改革推進プラン・第2次実施プログラムを策定し、様々な取組を示しています。志願者を確保するためにも、確実に進めることが重要です。
そこで伺います。県立高校における定員割れの状況と、第2次実施プログラムの進捗状況はどうか。
地域の産業や暮らしを支える人材を育てる上で、職業系専門学科は欠かせない基盤ですが、入学者選抜の定員割れの一覧を見ると、普通科だけでなく、工業、商業、農業など多様な学科で定員割れが生じており、必要な人材を育てる学びが進路の選択肢として十分に選ばれていない現状も見えてきます。中学生、保護者にとっては、専門学科の学びの中身や、卒業後の進学、就職の見通しが具体的に伝わるほど、進路選択の納得感が高まります。加えて、中学校の進路指導に携わる教員の理解が深まれば、生徒の適性に合った提案もより行いやすくなります。地域の人材不足が語られる今だからこそ、専門学科の学びの価値を体験や実例を通じて可視化し、志願につなげる取組が問われていると考えます。
そこで伺います。県教育委員会では、職業系専門学科の志願者確保にどのように取り組んでいるのか。
本県農業は、担い手の高齢化や労働力不足が進む中で、将来に向けた人材確保が喫緊の課題です。同時に、スマート農業や6次産業化など、農業を取り巻く環境は大きく変化しており、稼げる農業、持続可能な農業へと転換していくためには、技術と経営の両面を備えた次世代の担い手づくりが不可欠です。その入口として、農業高校や農業系学科が果たす役割は大きく、学校での学びが実際の就農、就業につながる導線をどれだけ太くできるかがポイントとなります。現場のリアルに触れるインターンシップや外部機関との連携、先端技術に触れる機会、さらに経営感覚を養う教育などを組み合わせ、就農を現実的な進路として選べる状態をつくることが重要です。そこで、県として農業人材の輩出をどう強化していくのか、取組の全体像を確認したいと思います。
そこで伺います。農業高校や農業系学科では、就農者の増加に向けてどのように取り組んでいるのか。
次に、農業問題について伺ってまいります。
農業を取り巻く環境は、担い手の高齢化や後継者不足の進行により、荒廃農地の増加や農地の分散化が深刻な課題となっております。こうした中、農地を将来にわたり有効に活用し、本県農業の持続的な発展を図るためには、意欲ある担い手への農地集積・集約化を着実に進めていくことが不可欠であります。その中核を担ってきたのが農地中間管理機構であり、これまで農地の貸借を通じ一定の成果を上げてきたところであります。一方で、地域における合意形成の難しさや手続の煩雑さなどから、必ずしも円滑に進んでいないとの声も現場から聞かれております。
こうした課題を踏まえ、令和7年度からは、農地の流動化を一層促進するため、農地中間管理機構が農地を買い取り担い手に売り渡す農地売買等事業が新たに開始されました。この制度は、農地を手放したい高齢農業者等にとっては、確実な売却と税制上の優遇措置が見込まれる一方、担い手にとっては、まとまりのある農地を取得しやすくなるなど大きなメリットを有するものと考えます。
そこで、これらの制度が、本県農業の構造転換にどのように寄与しているのか検証するため、以下2点について伺います。
農地中間管理機構による担い手への農地の集積・集約化の課題と対策はどうか。
農地中間管理機構による農地売買等事業の実施状況はどうか。
また、令和6年9月議会の我が会派の代表質問において、須永議員から育苗センターやライスセンターなど、水稲の共同利用施設の老朽化対策について質問をいたしました。それから1年半がたち、建設資材の高騰や労務単価の上昇で、共同利用施設の更新ができない農業経営体は数多くいます。
そこで再度伺います。水稲生産を支える共同利用施設等の老朽化について、県としてどのように対応していくのか。
次に、産業用地確保について伺ってまいります。
人口減少や少子高齢化が進む中にあっても、地域経済を持続的に発展させ、雇用を確保していくためには、企業立地を受け止める基盤としての産業用地を計画的かつ安定的に確保していくことが極めて重要です。千葉県は、首都圏に位置し、成田空港や京葉臨海地域、高速道路網など優れた交通・物流インフラを有する一方で、即応できる産業用地は年々減少してきております。特に、近年は製造業のみならず、物流拠点、データセンター、環境・エネルギー関連産業など、立地ニーズが多様化、高度化しており、個別案件ごとの対応では、住環境に悪影響を及ぼす懸念もあります。産業用地の確保には、農地転用や用途地域の見直し、環境配慮、インフラ整備など、複数の行政分野にまたがる調整が必要であり、県が主体となって将来の産業構造や立地需要を見据えた上で、候補地の洗い出しや整備の方向性を示し、市町村と連携して計画的に用地を確保していくことが重要であると考えます。
そこで2点伺います。
産業用地について、定量的な面積目標を設定するなど計画的に確保していくことが重要だと考えるが、県はどのように産業用地の確保に取り組んでいくのか。
また、利便性だけでなく、地域特性を生かした産業用地を確保することも重要であると考えるが、どうか。
次に、県管理橋梁と道路の安全対策について伺ってまいります。
県内の道路インフラにおいて、橋梁は県民の日常生活や物流の基盤を支える重要な施設であります。しかし、多くの橋梁が建設後50年以上を経過し老朽化が進行していることは、県内外の事例と同様に看過できない状況となっております。このため、千葉県では、令和7年度に橋梁長寿命化修繕計画を改訂し、予防保全型の計画的な維持管理に転換するとともに、安全性、信頼性の確保、修繕費用の平準化、縮減を図る方針を明確にしました。この計画は、近接目視による定期点検の結果や新技術の活用、施設の集約・撤去の検討を踏まえた内容に更新されており、橋梁の安全対策にとって重要な指針となっています。
そこで伺います。県が管理する橋梁の修繕について、どのように取り組んでいるのか。
次に、県管理道路についてです。
近年の猛暑によって、特に夏場の雑草の伸びが激しいため、通学路等にも支障が生じており、県民から伐採の要望が急増している状況です。県でも対応していただいているところですが、それでもなお伐採の要望が寄せられているのが現状です。このような現状も踏まえ、我が会派から県管理道路における草木の伐採に対する予算要望を実施し、令和7年度の26億5,600万円に対し、令和8年度予算では、除草対策などとして28億1,536万円を計上していただきましたが、今後は気候変動等も踏まえ、繁茂する前の計画的な対策が必要であると思います。
そこで伺います。県管理道路における除草について、どのように取り組んでいくのか。
自転車の交通安全について伺ってまいります。午前中に公明党の代表質問にて、県警に対し、自転車の交通ルールの周知啓発に関する質問がありましたが、我が会派からは、教育現場における取組について伺います。
道路交通法の改正により、本年4月1日から高校生を含む16歳以上の自転車運転者の交通違反が交通反則通告制度の対象となり、ながらスマホや信号無視などの違反に対し反則金が科せられます。近年、千葉県における高校生の自転車を取り巻く交通事故の情勢は厳しい状況にあり、自転車乗車中の事故では高校生の負傷者が突出していることからも、我が会派としてもヘルメットの着用促進として、県教育委員会に自転車通学生徒へのヘルメット着用義務化を求めるなど、高校生の命を守る取組を推進しているところです。このたび自転車の一定の交通違反に対して、いわゆる青切符が導入されることに伴い、文部科学省から効果的な交通安全教育の推進に努めるよう通達が出されています。
そこで伺います。16歳以上の者による自転車への交通反則通告制度が導入されることに伴い、県教育委員会は、県立高校生に対して、どのように交通安全教育を実施していくのか。
2点目として、県警の取組を伺います。
我が会派も青切符導入に向けて県警からレクチャーを受けましたが、改めて、青切符制度や自転車の交通ルールは複雑であると感じました。特に、自動車の運転免許を持っていない方は、青切符がどのような制度で、青切符を切られるとその後どのような手続が進められるのかといった基本的な仕組みを知らない方が多いと思いますし、免許保有者と比べて交通ルールに詳しくない方も多いため、本人も気づかないうちに交通違反をしてしまい、青切符を切られてしまうこともあるかと思います。そこで、青切符制度の導入に向けては、制度の周知に加えて、今まで以上に自転車の交通ルールの周知を図っていく必要があると考えます。
そこで伺います。自転車への青切符導入に向けた県警の取組はどうか。
次に、警察行政について伺ってまいります。
昨今、県内各所において、外国人が建設業、農林水産業など様々な業種で働いていますが、日本のルールや文化に慣れず、地域住民との調和が難しい人もいると承知しております。そうした一部の外国人の社会的孤立が、結果として不適切な行動や違法行為に至る要因となる可能性があるとの指摘もあります。このような情勢の中、在留外国人の安全確保に向けた広報啓発や取締りなど、地域の実態に見合った対策の強化が求められているところです。
そこで伺います。地域の実情に応じた外国人犯罪の対策にどのように取り組んでいるのか。
近年、地震や風水害など大規模な災害が各地で頻発する中、避難所や災害対応現場におけるトイレ環境の確保は、被災者の健康維持や、現場で活動する職員の作業環境の観点から極めて重要な課題となっております。こうした中、令和7年度では、知事部局に6台のトイレカーが配備されました。さらに、令和8年度当初予算において、県警としてトイレカー1台の整備が計上されました。
そこで伺います。トイレカーの整備について、導入の目的は何か。
次に、再生可能エネルギーの導入拡大は、脱炭素社会の実現に向け重要な政策課題でありますが、その推進に当たっては、地域の安全確保や自然環境の保全、そして法令遵守が大前提であることは言うまでもありません。鴨川市における大規模太陽光発電施設、いわゆる鴨川メガソーラー事業については、計画当初から地形条件や自然環境への影響、豪雨時の土砂災害リスク等について、地域住民を中心に強い懸念の声が寄せられてきました。こうした中、本事業は固定価格買取制度、いわゆるFIT認定が失効するに至り、事業の採算性や位置づけなど、事業の前提条件そのものが大きく変化している状況にあります。一方で、県は災害防止や環境保全等の観点から技術的な助言を得るため有識者会議を設置し、12月には委員による現地確認が実施されました。現地確認では、残置森林として保全すべき区域における伐採状況や、尾根部を含む造成地の地形、土質、施工状況等が実際に踏査され、渓流部についても事前に撮影された映像等により状況確認が行われたと承知しています。これらの検証結果を踏まえ、県には所管する法令に基づき、事業者の法令遵守状況を厳格に確認するとともに、林地開発許可の条件が適切に履行されているかについて、県民に対し分かりやすく説明する責務があると考えます。
そこで、鴨川メガソーラーについて2点伺います。
2月6日に開催された有識者会議の内容はどうか。
本事業において、これまでに確認されている状況について、県は林地開発許可の条件に適合していると認識しているのか。
最後に、1月27日公示、2月8日投開票の日程で行われました衆議院議員総選挙についてです。
前回衆議院選から1年3か月しか経過していない中で、さらに各自治体が予算編成や予算議会への対応で最も多忙な時期に選挙事務が重なったことにより、自治体職員は相当な負担を強いられざるを得ない状況だったと推察します。また、熊谷知事も、毎年のように国政選挙に駆り出される自治体の職員の気持ちを思うといたたまれない気持ちになるとSNSで発信され、真冬の雪降る超短期決戦で、公正で公平な選挙遂行のために選挙に従事された職員の皆様に改めて敬意を表します。今回のようなまれに見る急な解散総選挙では臨時的な対応も必要であったことから、自治体職員の時間外勤務の状況や、職員の健康面が心配されます。
そこで伺います。今回の衆議院議員総選挙において、選挙管理委員会職員の時間外勤務の状況はどうか。
以上で1回目といたします。御答弁よろしくお願いいたします。(拍手)
○副議長(三沢 智君) 谷田川充丈君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事熊谷俊人君。
(知事熊谷俊人君登壇)
○知事(熊谷俊人君) 千葉新政策議員団の谷田川充丈議員の代表質問にお答えをいたします。
まず、政策方針についてお答えをいたします。
県民の生活支援に係る予算についての御質問ですが、国が物価高対策として拡充をした重点支援地方交付金は、県内市町村に食料品特別加算分も含め約450億円、県に約290億円が交付されることとなりました。県では、このうち約150億円を生活者支援分として、水道料金の減免支援やキャッシュレス決済によるポイント還元キャンペーンなどの事業費を令和7年度2月補正予算に計上いたしました。また、令和8年度当初予算においては、子ども医療費助成を引き続き実施することに加え、高校授業料支援の拡充や公立小学校の給食費への支援を新たに措置するなど、子育て世帯への支援に重点的に予算を配分したところです。県民の暮らしを守り、県民一人一人の多様な生活を支え、希望を持てる千葉県の実現に向け、しっかりと取り組んでまいります。
台湾への県産農林水産物等の輸出拡大に向けた取組についての御質問ですが、1月に実施した台湾への海外出張においては、本県の長年の懸案であった県産農林水産物、食品の台湾の輸入規制が昨年11月に撤廃されたため、その好機を逃さず、高級小売店で県産サツマイモのおいしさや品質の高さをアピールしたほか、台湾の主要なメディア等に向けて県産キンメダイのPRを行いました。また、農業・水産関係団体とともに、大手輸入商社等との意見交換を行い、現地の需要や今後の輸出拡大に向けた取組の方向性を確認するとともに、今後につながる継続的な関係性を構築することができました。今後は、これらの成果を生かして、現地の消費者に県産農林水産物等が定着するよう引き続き関係者と連携をし、現地のニーズを捉えた効果的なプロモーション等を継続することにより、台湾に向けたさらなる輸出の拡大を図り、本県経済の活性化に取り組んでまいります。
海外出張先の選定の考え方に関する御質問ですが、これまで県では姉妹・友好都市との交流を深めることを目的として、台湾・桃園市やドイツ・デュッセルドルフ市に訪問し、それぞれの行政府や経済団体等との交流や意見交換を行うとともに、これを契機として本県のプロモーションを行ってきました。さらに、今年度は姉妹・友好都市以外でも本県の認知度を高め、投資を呼び込み、本県経済に様々な効果が期待できる地域を対象とし、10月にはオーストラリアを訪問して現地の経営者等が集う日豪経済会議に出席をするとともに、現地政府や経済界の要人等と関係を構築したところです。今後とも、姉妹・友好都市との交流をさらに深めつつ、新たな訪問先として、経済効果が期待できる地域などについても積極的に検討し、総合的に勘案した上で決定してまいりたいと考えています。
次に、防災・危機管理についてお答えをいたします。
視覚障害者等への防災情報の伝達に関する御質問ですが、災害時において地図から視覚による情報を得ることが困難な方などの円滑な避難のため、県ではスマートフォンなどにより災害リスクや避難場所に関する情報を読み上げる音声対応ハザードマップを昨年4月に導入したところです。さらに、令和8年度当初予算では、視覚障害者やその支援者に向けて避難指示や避難所の開設情報などをプッシュ型で通知する機能や、日本語に不慣れな外国人の方にも役立つよう、読み上げ音声や文字表示を多言語化する機能を音声対応ハザードマップに追加するなど、防災情報のさらなるバリアフリー化のための事業費も計上したところです。県としては、今後も視覚障害者をはじめ、災害時に様々な配慮や支援を要する方々に適切に防災情報を届けられる環境の確保を進めてまいります。
次に、行政改革についてお答えをいたします。
効果的な広報についての御質問ですが、県政情報を効果的に届けるためには、県から一方的に伝えるのではなく、県民のニーズを把握した上で、適切なタイミングや媒体により分かりやすく発信をする、伝わる広報を実現することが重要です。そこで、県ではこの考え方を庁内に浸透させるため、昨年度報道広報課内に戦略広報推進室を新設するとともに、民間出身の広報アドバイザーを招き、広報物が受け手を意識した構成、デザインとなるよう各課に助言するなど、職員の広報力向上に向け取り組んでおります。
また、県民が必要とする情報を確実に伝える取組として、昨年県公式LINEをリニューアルし、県民一人一人が欲しい情報のジャンルを事前に選択できる機能を追加したところです。今後は、各課から寄せられた相談事例の庁内への共有や、より実践的な研修を実施するとともに、SNSによる効果的な発信を行うことで、県民に伝わる広報を一層推進してまいります。
次に、医療・福祉問題についてお答えをいたします。
訪問介護従事者への暴力やハラスメント対策についての御質問ですが、訪問介護従事者については、原則として1人で利用者宅を訪問することから、利用者やその家族からの暴力やハラスメントを防ぎ、安心して働き続けられる環境を整備することが重要です。そこで、県では令和8年度から訪問介護従事者が暴力やハラスメントについて直接相談できる窓口を新たに設置するとともに、訪問介護事業所などを対象に、安全確保対策のための防犯ブザーや通話記録装置などの導入経費を補助することといたしました。また、利用者やその家族に暴力やハラスメントの防止について働きかけを行うことも有効な対策であることから、事業所が利用者等に配布するための啓発用リーフレットを作成することとしており、これらの取組などにより、訪問介護従事者の安全確保を図ってまいります。
次に、農業問題についてお答えいたします。
担い手への農地の集積・集約化についての御質問ですが、県では、担い手への農地の集積・集約化を推進するため、複数の貸手から担い手にまとまった農地を集積し、賃料の支払い事務を一本化できる農地中間管理機構を介した農地の賃借などを平成26年度から推進してきたところです。しかし、本県における令和6年度末の担い手への農地の集積面積は、耕地面積全体に対して31.7%となっており、さらに集積・集約化を進めていくためには、農地の区画が小さい、排水が悪い、散在しているといった耕作条件の改善が課題となっております。そのため、県ではあぜの除去による区画拡大など耕作条件を改善する事業の積極的な活用を促すとともに、地域で行われる話合いに積極的に参画をし、将来的に担い手ごとに耕作する農地を集約できるよう助言を行うなど、農地中間管理機構による農地の集積・集約化を推進してまいります。
最後に、産業用地の確保についてお答えをいたします。
地域特性を生かした産業用地の確保についての御質問ですが、企業が産業用地に求める条件は産業ごとに様々であり、戦略的に産業集積を進めていくためには、各地域の特性を生かしつつ、企業ニーズに応じた産業用地を確保することが重要と考えています。このため、県では市町村が産業用地の整備を検討する段階から、事業実施に必要な許認可等を含め様々なアドバイスを行うとともに、事業可能性調査に対し助成を行っております。さらに、来年度からは産業の集積が見込まれる地域等においては、県が早い段階から関与することによって事業を加速化させるため、事業可能性調査に先立って実施される適地選定調査を補助対象に追加することとしています。今後も、市町村と連携を図り、各地域の特性を把握した上で、企業の様々なニーズに合った産業用地の確保を適切に進めてまいります。
私からは以上でございます。他の質問につきましては副知事及び担当部局長からお答えをいたします。
○副議長(三沢 智君) 副知事高梨みちえ君。
(説明者高梨みちえ君登壇)
○説明者(高梨みちえ君) 私からは、まず、防災・危機管理についてお答えいたします。
サイバー攻撃の状況やそれに対する取組についての御質問ですが、行政サービスの停止や情報の漏えいなどを引き起こすおそれのあるサイバー攻撃は、県民の生活や事業者の活動に重大な影響を及ぼす脅威であると認識しています。県では、令和6年度の1年間での不正アクセスが約3,000万件であり、およそ1秒に1件、また、ウイルスを含むメールは約1,700万件であり、およそ1.8秒に1件のサイバー攻撃を受けている状況です。このため、不正アクセス等を監視、遮断するための技術的対策を講じているところであり、さらに、監視をすり抜けてきた攻撃に対しては適切に対処できるよう、職員に対する研修や訓練を実施するなど、様々な脅威から情報システムを防御するための取組を進めています。年々複雑化、高度化するサイバー攻撃に対し、新たな脅威にも対応できるよう、国や県警等とも連携しながら、行政サービスを安定的に供給できるセキュリティー体制の確保に引き続き努めてまいります。
サイバー攻撃による被害発生時の対応についての御質問ですが、県では、サイバー攻撃を検知した場合等に即時に対応する庁内体制と、国や県警等との緊密な連携体制を構築した上で、被害発生を想定した実践的な訓練や演習を行うなど、被害が生じた場合の迅速な状況の把握と拡大防止のための体制を強化しています。また、データ改ざんなどの被害に備えて、日々のバックアップをハードディスクや磁気テープなどの複数の媒体で保存しており、被害発生時にはデータの早期復旧により業務の継続を確保することで、県民生活への影響を最小限に抑える体制を整えています。今後とも、情報システムを防御するための取組とともに、緊急時の対応力向上に努め、サイバー攻撃への対応に万全を期してまいります。
次に、行政改革についてお答えいたします。
県職員を対象としたハラスメントアンケートについての御質問ですが、県では、ハラスメントの防止や職員の意識向上のため、令和5年度から知事部局等の職員を対象にハラスメントに関するアンケートを行っており、今年度も2月末を期限として実施しています。これまでは回答の対象期間を過去3年間としていましたが、今年度からは1年間に変更し、毎年の推移を把握できるようにしたほか、ハラスメントをしたかもしれないと感じたことがあるかといった質問を新たに追加し、職員が自らの行動を振り返る機会としました。今後とも、ハラスメント防止対策として、職員向けのアンケートのほか、パワハラやセクハラなど様々な事例を踏まえた研修を通じて職員の意識向上を図るとともに、総務部ウェルビーイング推進室や臨床心理士等が対応する外部の相談窓口の周知徹底など、ハラスメントのない働きやすい職場づくりを進めてまいります。
次に、医療・福祉問題についてお答えいたします。
結核の現状に関する御質問ですが、令和6年における県内の新規登録結核患者は499人であり、結核罹患率は人口10万人当たり8.0と、低蔓延国の基準である10.0を下回る状況です。また、499人のうち外国出生者は95人で、その割合は19%であり、令和3年以降年々増加しています。出生国別の内訳は、患者数が多い順に、インドネシア28人、フィリピン24人、ネパール12人、ベトナム7人で、この4か国の合計で外国出生者全体の75%を占めています。
外国出生結核患者に関する御質問ですが、本県の外国出生結核患者は増加傾向にあることから、蔓延防止に向けて、外国人やその受入れ団体等に対する正しい知識の普及と患者支援が重要と認識しています。このため保健所では、外国人の受入れ団体を対象に、健診の重要性などの理解を深めるための研修を実施するとともに、結核を発症した外国出生者が治療の必要性等を正しく理解し、治療を完了することができるよう、通訳や多言語に対応したリーフレット、インターネット上の服薬支援ツールなどを活用した支援を行っています。引き続き、市町村等とも連携してこれらの取組を推進することにより、外国出生者における結核の蔓延防止に努めてまいります。
成年後見制度に関する市町村との情報共有についての御質問ですが、高齢化の進展に伴い、後見人等による財産管理などのニーズが高まっており、最高裁判所の調査によると、令和6年末時点の全国の成年後見制度の利用者は、対前年比1.8%増の約25万4,000人であり、年々増加している状況です。一方で、後見人等による財産の横領などの不正事案が令和6年中に188件報告されていることから、利用者への支援を担う市町村では、そのようなリスクがあることも認識した上で、利用者からの相談対応や関係者との調整等の業務を実施する必要があります。このため、県では市町村や裁判所等の参加を得て、毎年各地域で開催している制度の利用促進に向けた意見交換会において、制度の運用状況とともに、後見人等による不正事案について情報を共有し、成年後見制度の適正な活用を推進してまいります。
次に、県管理橋梁と道路の安全対策についてお答えいたします。
県が管理する橋梁の修繕についての御質問ですが、県が管理する橋梁は、今後急速に老朽化が進むことが見込まれることから、長寿命化を図りながら機能を維持していくことが重要と認識しています。このため、県では令和7年8月に改訂した橋梁長寿命化修繕計画で位置づけた2,168橋について、5年に1度の定期的な点検を行い、早期に対策が必要と判定された橋梁については計画的に修繕を進めているところです。なお、前計画期間に実施した定期点検で早期に対策が必要と判定された315橋については、令和11年度までに修繕が完了するよう進めています。
県管理道路における除草についての御質問ですが、県が管理する道路では、安全で円滑な交通を確保するため、道路パトロールや地域の方々の要望などを踏まえ、路肩や道路のり面などの雑草の繁茂等により見通しが確保できない箇所を優先し、除草を実施しています。また、除草に加えて中央分離帯や路肩、道路のり面において、コンクリートの打設による雑草の発生を抑制する抜本的な対策を行う箇所を年々拡大し、取り組んでいるところです。引き続き、県管理道路について、効率的、効果的な維持管理に努めてまいります。
最後に、鴨川メガソーラーについてお答えいたします。
有識者会議の開催内容についての御質問ですが、鴨川市内の大規模太陽光発電施設計画に関し、土木工学や森林、行政法など様々な分野の専門家から幅広く意見を聴くための有識者会議の第2回会議を2月6日に開催いたしました。会議では、違反伐採された残置森林の復旧や盛土の安全性確保に当たっての施工方法などについて意見があったところです。具体的には、急峻な地形や地下水の状況などを踏まえ、残置森林の復旧には土壌が流れ出さないようにする必要があることや、盛土の安全性確保には排水施設の適切な設置が必要であることなどの助言をいただきました。また、FIT認定が失効した中で事業を継続する意向が示されたことについては、事業に係る資金計画等の確認を行うことが重要であるとの意見をいただいたところです。
以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 副知事黒野嘉之君。
(説明者黒野嘉之君登壇)
○説明者(黒野嘉之君) 私からは、まず、成田空港の空港用地の確保についての御質問にお答えいたします。
成田空港の拡張事業の実現に向けては、必要となる用地の確保が不可欠であり、そのためには、地権者の皆様の御理解を得られるよう、拡張事業の意義などを丁寧に説明していくことが必要です。このため、県では用地確保の具体的方策を検討する成田空港滑走路新増設推進協議会の一環として、空港周辺9市町で開催された対話型説明会におきまして、来場いただいた約1,200名の方々に対し、エアポートシティ構想など地域づくりに係る取組を説明してまいりました。引き続き、用地確保を進めている空港会社や国に対し全力で取り組むよう求めていくとともに、県として関係市町と連携し、できる限りの協力をしてまいります。
次に、農地売買等事業の実施状況についての御質問ですが、農地の集積・集約化に向けては、農地中間管理機構が農地を借り受け、担い手に貸付けを行う貸借による方法に加えまして、離農する農家等から農地を買い入れ集約した上で担い手に所有権を移転する売買等による方法を進めることも必要です。本県の農地売買等事業については、これまで13市町村から30件を超える問合せがあったところですが、昨年12月までに必要書類や事務手続等について法務局など関係機関との協議が整ったことから、1月に市町村や農業委員会に対し、事務処理手順等について説明を行ったところです。本事業においては、対象となる農地の状況や、買い受ける担い手の要件の確認等が必要となることから、市町村や農業委員会と連携して、現地や必要書類の確認を行うなど、農地中間管理機構による農地売買等事業が円滑に進められるようしっかりと取り組んでまいります。
次に、水稲生産を支える共同利用施設についての御質問ですが、苗の生産や乾燥調整などを共同で行う施設は、小規模の水稲生産者の負担を軽減し、地域の水田農業を支える上で重要な役割を果たしてきたため、県では集落営農組織などが共同で施設等を整備する場合に支援を実施してきました。一方で、近年は集落営農組織の構成員の高齢化に伴い、個人の大規模農家等が施設の運営を引き継ぐ形も見られ、引き継いだ施設の更新も課題となっております。今後は、集落営農組織の法人化など運営強化を図るとともに、意欲のある担い手の経営規模の拡大と併せて施設の整備を進めるなど、老朽化した共同利用施設の再編を図ってまいります。
次に、今後の産業用地の確保についての御質問ですが、県内への企業立地件数は高い水準で推移していますが、その受皿となる産業用地は不足していることから、県では産業用地整備に伴い市町村が実施する公共インフラ整備に対して補助を実施するなど、市町村や民間開発事業者と連携した産業用地の確保に取り組んでいるところです。また、県経済を牽引することが期待される地域においては、将来を見据えた新たな産業拠点の形成に向けた取組を進めるとともに、先進的な産業の集積が想定され県経済に大きな効果が期待できるなどの特別な地区については、県が産業用地を直接整備することとしたところです。今後とも、企業のニーズに十分応えることができるよう、地域の実情等を踏まえ、様々な主体と連携しながら産業用地の確保について適切に取り組んでまいります。
最後に、鴨川メガソーラーの林地開発許可条件への適合についての御質問ですが、昨年10月に判明した残置森林の伐採は13か所、約2.4ヘクタールという許可条件違反としては前例のない規模の伐採であり、確実な復旧の実施等について、県として厳しく事業者を指導したところです。現時点では残置森林の復旧は完了しておらず、許可条件に違反している状況のため、県の指導により工事は一時中止されております。引き続き、有識者会議からいただいた御意見も踏まえ、事業者に対し厳正に対処してまいります。
私からは以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 教育次長井田忠裕君。
(説明者井田忠裕君登壇)
○説明者(井田忠裕君) 初めに、教育問題についてお答えいたします。
教職員による児童生徒への性暴力の根絶についての御質問ですが、児童生徒性暴力等の根絶は喫緊の課題であり、県教育委員会では専門家による研修の強化や、わいせつセクハラ相談窓口の設置により、未然防止、早期発見に努めるとともに、事案の発生が疑われた際には、弁護士、公認心理師が調査を行う体制を整備しています。また、各学校では、具体的な事例に基づく研修を実施するとともに、第三者による校内の死角点検やハラスメント調査を行うなど、学校全体で未然防止に取り組んでいます。しかしながら、今年度、児童生徒性暴力等を含むわいせつ、セクハラに係る懲戒処分件数は13件に上っていることから、教職員相互の抑止力に着目するほか、新たな視点も含めてこれまでの取組を再検討することが必要と認識しています。
今後の対策についての御質問ですが、県教育委員会では、児童生徒性暴力等に焦点を当て、弁護士や精神科医など専門的な知見を有する有識者による会議を昨年11月に立ち上げ、これまで3回実施してまいりました。会議においては、教職員の研修や児童生徒、保護者の啓発の在り方のほか、未然防止に向けた学校の体制や施設整備面の工夫等について、各委員に専門的な視点から意見を出していただき、議論を深めているところです。今後、年度内を目途に一定の見解を取りまとめていただくこととしており、その内容を踏まえて、より実効性のある対策を検討し、児童生徒性暴力等の根絶に取り組んでまいります。
外国人生徒支援の拠点校の取組についての御質問ですが、県教育委員会では、特に外国人生徒が多い定時制3校を外国人生徒支援における拠点校としており、相談員支援コーディネーターを配置し、外国人生徒への日本語指導等の支援のほか、他校からの相談に対する助言等を行っております。さらに、在籍生徒の実態に応じた指導方法や教材の研究開発を行い、効果的な指導方法等を他の県立高校へ展開するなど、実践的な知見を集積し、発信する役割を果たしてきました。また、全日制高校においても外国人生徒が増加していることから、来年度は新たに全日制2校を拠点校に加え、進学など生徒の多様なニーズに応じた指導、支援の在り方について、引き続き研究してまいります。
指導モデルの整備等についての御質問ですが、県教育委員会では、増加する外国人生徒に適切に対応していくためには、多くの県立高校が共通して活用できる指導方法を確立していくことが必要と認識しています。そこで、今年度から日本語能力を測るツールの開発や、生徒向けオンライン講座の実施、授業における翻訳アプリの活用等に取り組み、その効果について検証を進めています。来年度は、生徒の日本語能力に応じた教材やカリキュラムの開発、それらを活用した教員研修を予定しており、拠点校での実践的な研究も重ねながら、生徒一人一人のニーズに応じた支援が県立高校で円滑に実施できるよう取り組んでまいります。
定員割れの状況と第2次実施プログラムの進捗状況についての御質問ですが、本県における公立高校の入学者選抜は、2月に本検査、3月に2次募集や追加募集など複数回実施しているところですが、2月13日現在の志願状況によると、定員を満たしていない高校は57校となっています。こうした中、県教育委員会では、魅力ある学校づくりに向けて昨年10月に策定した第2次実施プログラムを推進しており、例えば、水産系高校においては、地域の特性を生かした水産教育のさらなる充実を図ることとしており、遠隔地からの生徒募集を今年度の入試から開始したところです。また、県立高校6校3組の統合については、活力ある学校づくりを推進し、多様な教育ニーズに応えられるよう、現在統合準備委員会を設置し、両校の教員が教育課程など具体的な教育内容について協議しており、令和10年度の統合に向け、着実に準備を進めています。
職業系専門学科の志願者確保に係る取組についての御質問ですが、職業系専門学科は、地域や産業を支える人材育成において重要な役割を担っており、志願者を増やす必要があります。そのためには、専門学科の学びを魅力あるものにするとともに、その学びが実際に就業につながることを中学生等に理解してもらうことが重要です。そのため、生徒が企業に出向いて実践的なスキルを習得する実習や、農業用ドローンなどの最新機器を活用した学びなどを進めるほか、小中学生や保護者向けの説明会において、こうした学びについて紹介する機会を設けています。また、中学校の教員を対象に、専門学科を視察する研修を実施しているところであり、中学校の進路指導を通して、専門学科が多くの中学生にとって選択肢の1つとなるよう取り組んでいるところです。
農業高校等における就農者増加に向けた取組についての御質問ですが、県教育委員会では、本県の農業を支える人材育成のため、農業高校等において県内各地域の特色を踏まえた学科を設置するとともに、スマート農業や6次産業化など、農業構造の変化を踏まえた学びを取り入れることとしています。このため、JAや農業大学校など外部機関との連携を推進するコンソーシアムを設置し、若手就農者による出前授業、スマート農業機械の体験会等を実施するほか、農業経営を学ぶアグリマネジメントコースを茂原樟陽高校に設置し、就農に向けた意識醸成を図っています。さらに、来年度はこうした取組をさらに充実させ、実効性を持たせるために、今後の農業高校等の在り方について有識者や農業関係者などから意見を伺い、本県の農業を支える人材輩出につながるよう、より実践的で魅力的な学びの検討を深めてまいります。
次に、自転車の交通安全についてお答えいたします。
県立高校生に対する交通安全教育についての御質問ですが、本県では県立高校生の約半数が自転車通学であり、さらに高校生の自転車交通事故が多い状況であることから、自転車への交通反則通告制度の導入を受け、各学校における交通ルールの周知徹底を改めて図る必要があります。そこで、県教育委員会では、今年度から安全指導を担当する教員に本制度の内容を取り入れた研修を行うとともに、自転車ルールブック等の啓発資料を各学校に周知し、それらを活用した交通安全教育の実施を依頼しているところです。今後は、次年度入学する生徒に対する説明会においても、保護者を含めた交通安全指導を実施するほか、関係団体の協力の下、作成した動画資料を各県立高校の授業において活用するよう促すなど、さらなる交通安全教育の充実を図ってまいります。
私からは以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 警察本部長青山彩子君。
(説明者青山彩子君登壇)
○説明者(青山彩子君) 私からは、まず、自転車の交通安全についてお答えいたします。
自転車への青切符導入に向けた県警の取組に関する御質問ですが、自転車への青切符制度の導入に向けては、制度の周知に加えて、信号の遵守等の基本的な交通ルールの周知を図っていく必要があるものと考えております。県警では、自転車指導啓発重点地区・路線を中心とした指導取締りや、自転車安全利用の推進宣言プロジェクト等の取組に加え、関係機関・団体等と連携し、自転車の交通ルールに関する動画や県警が作成した「自転車の交通ルールガイドブック」等を活用した広報啓発活動を推進しております。特に、自転車事故の割合が高い中学生や高校生に対しては、学校等と連携し、16歳以上は青切符の対象となることや、ヘルメット着用の重要性なども含めて交通安全教育を推進するなど、青切符の導入に向けた取組を推進しております。
次に、警察行政についてお答えいたします。
まず、地域の実情に応じた外国人犯罪への対策に関する御質問ですが、県警では、現在在留外国人を犯罪の被害者にも加害者にもさせないことを目的とした外国人安全総合対策に取り組んでおります。その対策を効果的に行うため、各種警察活動や関係機関等との連携により、各地域における外国人コミュニティーの実態を把握し、その実態に合った外国人向けの指導や防犯講話などを行っております。また、外国人が巻き込まれやすい犯罪等を理解しやすいように、多言語で漫画チラシを作成し、あらゆる機会を通じて配布するなどの広報啓発活動も行っております。一方で、違法行為を行う外国人や外国人の不法就労等に介在する悪質な仲介業者等に対しては厳正な取締りを行う等、外国人犯罪への対策に取り組んでおります。
次に、トイレカーの導入の目的に関する御質問ですが、今回の車両導入については、主に現場で鑑識活動を行う職員等の負担軽減を目的として行うものです。現場での鑑識活動は、被疑者の早期検挙、公判維持等の観点から非常に重要な業務で、その多くは、装備品を着装した事件現場での長時間の作業となります。山間部等で近くにトイレ施設がない現場では長時間の我慢を強いられることから、食事や水分等を抑制して作業に当たる場合もあります。さらに、羞恥心等から言い出せない職員もいるなど大きな負担となっている現状もあることから、良好な職場環境を整備すべく、トイレカーを導入することとしたものです。
以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 選挙管理委員会委員永嶋久美子君。
(説明者永嶋久美子君登壇)
○説明者(永嶋久美子君) 衆議院議員総選挙における選挙管理委員会職員の時間外勤務の状況についてお答えします。
今回の第51回衆議院議員総選挙について、選挙管理委員会では、総務省から準備を進めるよう事務連絡があった1月10日から選挙会が終わる2月10日までの間、応援職員を配置するなどして選挙事務を執行しました。応援職員は選挙事務経験者を中心にするとともに、立候補受付日や投開票日において人員を増員するなど対応したところですが、解散表明から投開票日までが極めて短期間であったことなどから、立候補手続等事前説明会の準備や、立候補届出書類の事前審査など、時間外勤務で対応せざるを得ませんでした。なお、時間外勤務が80時間を超えた職員については、産業医との面談を必ず受けさせるなど健康状態に配慮してまいります。
○副議長(三沢 智君) 谷田川充丈君。
○谷田川充丈君 知事はじめ皆様、御答弁ありがとうございました。それでは、再質問、要望をいたします。
まず、知事の海外出張についてです。我が会派も都道府県知事や各自治体の首長の海外出張先や内容、費用等を調査しましたが、海外出張の運用指針などを策定し、事前に出張の概要や費用、随行人数などを公表するなどし、透明化を図り、海外出張の意義を理解していただくための取組を実施しています。今、世界では気候変動問題、再生可能エネルギーやテクノロジーの最先端技術革新などの取組など共通する課題が多くあることから、姉妹都市に限定せずとも、運用指針を策定するなどし、県民に説明責任が果たされていれば、積極的に新たな国、都市も開拓していくことも重要だと思います。千葉県を世界に認知していただき、さらには現地で得た内容を千葉県に生かしていくことも必要です。
また、既に訪問している都市については、こちらから訪問するばかりでなく、千葉県のよさを知っていただくために千葉県に来ていただくことも視野に入れて、新たな連携を模索していただくよう要望いたします。
次に、サイバー攻撃についてです。行政サービスの停止や情報漏えいは、県民生活と県内事業者の活動に直接の影響を及ぼし、県政への信頼を大きく損ないかねません。サイバー攻撃の手口が巧妙化する中にあって、県におかれては、こうした脅威に対し、常に危機感を持ち、平時から防御力の強化を一層推し進めるとともに、有事においては迅速な状況把握と被害の拡大防止並びに重要業務の継続と早期復旧を確実に行えるよう、実効性のある体制整備と訓練、点検を継続していただきたいと考えます。
県民の安心と安全、そして行政サービスの安定的な提供を支える基盤として、情報セキュリティーの確保に引き続き万全を期して取り組まれるよう強く要望いたします。
広報についてですが、戦略的な広報の企画、調整を推進するために、来年度の組織改正で報道・魅力発信担当理事が配置されると伺っています。担当理事の下、伝わる広報を強化していくことを要望します。
次に、医療問題のうち、まずは外国出生結核患者についてです。御答弁で、千葉県における外国出生結核患者の出生国別の内訳は、患者数が多い順に、インドネシア、フィリピン、ネパール、ベトナムとのことでした。いずれの国も、国の入国前結核スクリーニングの実施対象国となっていますが、一番多いインドネシアは、入国前結核スクリーニングの実施対象国となってはいるものの、まだスクリーニング検査は開始されておりません。ミャンマーと中国も対象国でありますが、調整中の段階です。開始時期も公表されていません。だからこそ、千葉県の状況を鑑みて、県民の命と健康を守るために、可能な限り独自の施策をできるだけ講じていく必要があるということを提言しています。入国前スクリーニング検査等の対策が始まっている国があっても、感染に気づかず入国し、後に発病するなど、発見が難しいのが実情です。外国の方が、まずは検査を受けるように市町村と連携して周知啓発を多言語で行う、外国人を雇用している事業主に対して、雇入れ時健康診断は早めに行う、定期健康診断において、特に胸部のエックス線検査を実施するなど、SNS等も活用しながら外国の方にアプローチできる手法を構築していただくよう要望いたします。
次に、訪問介護従事者へのハラスメントについてです。先ほど答弁で、相談窓口の新設や防犯ブザー等の導入支援、啓発リーフレットの作成など、訪問介護従事者の安全確保に向けた新たな取組を予算案に計上されたことは高く評価いたします。一方で重要なのは、つくって終わりではなく、現場で確実に機能させ、被害を減らし、人材定着につなげることです。窓口を受皿にとどめず、緊急時の初動対応や関係機関との連携手順まで含めた運用を明確化するとともに、機器導入は、その使い方のガイドラインなどと一体で実装していただけると丁寧だと考えます。あわせて、相談件数や再発率などを匿名化して集計、公表し、効果検証を通じて施策を改善していくことを強く要望させていただきます。
学校現場における性暴力等の根絶についてですが、児童生徒向けにはハラスメント調査の実施や相談窓口の設置、学校の環境面では死角点検、教職員向けには研修等と様々な取組をしているという御答弁でしたが、児童生徒性暴力等を根絶するためには、法や基本指針に定められている様々な施策を国、地方公共団体、任命権者等、学校の設置者、学校の教育職員等の関係者が一丸となって実効的に講じていく必要があります。
本来、児童生徒を守り育てる立場にある教員が、児童生徒に対して性暴力等を行うということは断じてあってはなりません。現実問題として、幾らかの対策を講じてもこれだけ毎年のように性暴力による処分が発生している以上、未然防止、早期発見という視点を強化していかなくてはなりません。特に、採用を行う都道府県教育委員会は、採用関係書類において賞罰欄等を設けた上で、刑事罰のみではなく、懲戒処分歴や児童生徒性暴力等の懲戒処分の原因となった具体的な理由の明記を求めたりすることなどにより、任命または雇用を希望する者の経歴等を十分に確認し、適切な判断を行うことが必要であるということが文部科学省から任命や雇用を行う各都道府県教育委員会及び認定市町村教育委員会へ通達が出されております。
性暴力等の防止に向けて、教員が知識を習得し、その対応の仕方などについても随時更新することが必要となります。しかし、教育委員会の研修の実施状況についてはばらつきがあることも指摘されています。県教育委員会におかれましては、児童生徒等の権利、利益の擁護という観点や、子供を守るという視点からも、実際に学校運営を行っている市町村教育委員会に改めて性暴力に関する学びの場をつくるよう強く要望させていただきます。
次に、外国人生徒への教育支援についてです。先ほどの答弁で、これまで定時制3校の拠点校を中心に、支援コーディネーターによる助言や教材研究など一定の成果があったこと、さらに来年度は全日制も拠点校に加え、日本語能力測定手法の開発やオンライン講座、教材・カリキュラム開発を進める方向性は理解いたしました。前進であると評価いたします。
一方で、外国人生徒が増加し支援ニーズが多様化する中、重要なのは、拠点校で研究することにとどめず、拠点校で得た成果を全県に実装し、どの学校でも一定水準の支援が提供できる体制を早期に整えることだと考えます。そのため、県教育委員会には、入学直後に日本語能力を把握するアセスメントの標準化、能力段階別の指導モデルと教材・カリキュラムのパッケージ化、異動があってもノウハウが継承できる研修体系と校内体制づくりの支援などを主体的に進めていただきたいと思います。
あわせて、進級・卒業率、単位修得率、進路決定率、中途退学の抑制などの指標で、効果を検証する仕組みを組み込むことを要望いたします。県内どの高校に在籍しても必要な支援につながるよう、全県での展開を加速していただくよう要望いたします。
県立高校における志願者確保についてですが、先ほどの答弁で、定員割れの状況と、第2次実施プログラムの進捗として、水産系高校の遠隔地募集の開始、6校3組の統合に向けた準備委員会の設置など、取組を進めていることは理解いたしました。また、企業と連携した実習や、小中学生への魅力発信、専門学科の体験授業や中学校教員向けの研修や、農業高校におけるコンソーシアムを通じた若手就農者の出前授業、スマート農業機械体験、アグリマネジメントコースの設置などの取組も評価いたします。
一方で、定員割れは単なる人数の問題ではなく、教育環境や学校運営、地域の人材育成基盤に直結します。重要なことは、どの施策がどの学校、学科にどれだけ効いたかをデータで示し、改善につなげることだと考えます。志願倍率や2次募集の発生状況に加え、入学後の中途退学、専門学科の資格取得、就職・進学実績など共通指標を整理し、施策の効果検証と重点化を進めていただきたいと思います。あわせて、専門学科は学びの中身と卒業後の進路を標準のフォーマットで可視化し、学校任せにしない県全体の発信へ転換することを要望します。農業高校も、インターン参加率、実習時間、農業大学校等への接続数、就農・農業法人就職の人数など、就農、就業につながるKPIを置いて成果を検証し、展開していただきたいと思います。第2次実施プログラムを実施ではなく成果で語れるよう、取組の加速を要望いたします。
次に、農地中間管理機構による農地売買等事業についてです。答弁において、これまで13市町村から30件を超える問合せがあったとのことでした。その方々の中には、農地売買等事業を使いたかったが諦めた人もいらっしゃいます。今後、このようなことがないように対応をお願いいたします。
次に、自転車の交通安全について再質問いたします。本県では自転車乗車用ヘルメット購入補助事業を実施し、県内市町村が実施する自転車乗車用ヘルメットの購入補助事業に要する経費に対し補助金を交付してくださっていますが、3月31日までに県に対して当該補助金の手続をしなければならない関係で、市町村の半数ほどは、受付期間を1月中や2月中で早めに締め切っているのが実態です。つまり、2月や3月中に購入したヘルメットには補助が出ない状況が生じてしまっています。進学先が決まり、新入生が入学準備を始めるのは、まさにこの期間です。自転車通学だった場合に、ヘルメットを購入するのもこの時期です。
そこで伺います。自転車乗車用ヘルメット購入補助事業について、いつ購入しても補助を受けられるような、市町村がより活用しやすい制度となるよう検討すべきと考えるが、どうか。
次に、トイレカーについて再質問します。災害時の対応や他部局との現場活動など、鑑識活動以外での活用についても重要であると考えます。
そこで伺います。鑑識活動以外でも活用するのか。
次に、鴨川メガソーラーについて再質問いたします。答弁にありました、有識者会議で出た排水に関する意見や残置森林に関して、現時点では許可条件に違反している状態であること、FITの失効による影響など、総合的に判断し、既に許可取消しも検討すべきと考えます。林地開発許可の許可条件には、違反した場合は許可の取消しを行うことがあると明記されております。許可取消しをする段階に来ているのではないかと考えるが、どうか。
最後に、さきの衆議院議員総選挙についてです。時間外勤務が80時間を超えた職員について、産業医との面接を必ず受けさせるなどといった対応をされるとの御答弁でしたが、恐らく現在もまだ様々な選挙事務が続いている中で、時間外勤務の集計が終わっていないのでそのような答弁になったと思いますが、首相に解散権がある以上、いつ解散があってもおかしくないという日本の制度の中で、自治体は改めて国政選挙に備えた体制を整備しておかなくてはならず、その選挙に従事する自治体職員の負担をどのように分散するか、健康面をどのようにサポート、フォローするかという視点が重要になります。改めて、今回の総選挙における自治体職員の負担等について総括をし、フィードバックしていただきたいと思います。具体的な時間外勤務実態につきましては、我が会派の予算委員会にて取り上げます。
以上、2回目です。
○副議長(三沢 智君) 環境生活部長井上容子君。
○説明者(井上容子君) 市町村への補助制度に関する御質問ですが、県の自転車乗車用ヘルメット購入補助制度では、これまで補助対象を当該年度期間中の購入分としていたことから、一部の市町村において事務処理上、年度末の購入分の補助を受けられない状況がございました。このため、市町村からの要望も踏まえ、県では市町村が切れ目なく補助が受けられるよう、入学準備時期となる前年度末の購入分も対象とするなど補助要件を見直すこととしております。引き続き、市町村にとってより使いやすい制度となるよう努めてまいります。
以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 警察本部長青山彩子君。
○説明者(青山彩子君) トイレカーの鑑識活動以外での活用に関する御質問ですが、導入する車両につきましては軽自動車をベースとした小型のトイレカーであり、今後発生が想定される南海トラフ地震等の大規模災害でも有効に活用できるものと考えております。
以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 農林水産部長高橋輝子君。
○説明者(高橋輝子君) 林地開発許可の取消しについての御質問ですが、鴨川メガソーラーの林地開発許可に当たっては許可条件を付しており、これらに違反した場合は中止命令、復旧命令及び許可の取消しを行うことがあるとされています。林地開発許可の取消しについては、千葉県林地開発行為に関する処分基準により、1つとして、法または条例の命令に違反した者、2つとして、偽りその他の不正な手段により許可を受けた者、3つとして、欠格要件に該当していることが発覚した者を対象として発動基準を定めておりまして、現在、許可条件違反となる残置森林の伐採については、県の指導に従い、事業者は工事を中止し復旧を進めていることから命令までは行っていないなど、直ちに取消しを行う状況にはございません。まずは事業者をしっかりと指導することにより、残置森林の復旧を行わせてまいります。
以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 谷田川充丈君。
○谷田川充丈君 御答弁ありがとうございました。最後に要望いたします。
自転車の交通安全についてですが、先ほどの御答弁で、自転車用ヘルメット購入補助事業は、これまで補助対象が当該年度の購入分に限られていたため、年度末購入分が補助から外れるケースがあったこと、そして市町村の要望を踏まえ、入学準備時期に当たる前年度末の購入分も対象とするなど補助要件を見直し、切れ目なく補助が受けられるようにする方向性が示されました。現場の実態に即した重要な改善であり、率直に評価したいと思います。
その上で、制度が確実に県民の安全行動につながるよう、2月から3月に補助が出ないから買わないということが起きないよう、県として、学校、PTA等とも連携し、周知のタイミングと媒体を工夫していただくとともに、市町村への速やかな周知を要望します。
また、制度の見直しによるヘルメット着用率の変化など指標を置いて、改善を回し続けることが重要ですので、効果検証も行うことを要望します。
最後に、メガソーラー事業についてです。一連の答弁を通じて、県は、残置森林の伐採規模が前例のない許可条件違反であり、現時点でも復旧が完了しておらず、違反状態であることを認めました。有識者会議でも、排水施設の適切な設置や資金計画確認の重要性が指摘されております。処分基準において、法または条例の命令に違反した者が対象となっていますが、必要があればちゅうちょなく命令や、これに続く取消しを行うべきだと考えます。事業者に対し、必要に応じ命令や処分を含め厳正に対処することを求めます。
以上で千葉新政策議員団の代表質問を終わります。ありがとうございました。
○副議長(三沢 智君) 以上をもって本日の日程は終了しました。
明日19日は定刻より会議を開きます。
これにて散会します。
午後2時38分散会
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