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千葉県議会 > 本会議・委員会 > その他の特別委員会 > 東日本大震災復旧・復興対策特別委員会県内調査報告書(その3)

更新日:令和3(2021)年8月2日

ページ番号:311549

東日本大震災復旧・復興対策特別委員会県内調査報告書(その3)

平成23年8月25日

千葉県議会議長和男

東日本大震災復旧・復興対策特別委員長

 

本委員会が県内調査を実施したところ、その概要は下記のとおりでした。

 

  1. 用務:東日本大震災復旧・復興対策特別委員会県内調査
  2. 調査項目
    (1)コスモ石油株式会社千葉製油所の火災爆発事故に関する調査
    (2)東日本大震災を踏まえた石油コンビナート等防災対策に関する調査
  3. 調査先:コスモ石油株式会社千葉製油所
  4. 期間:平成23年8月24日(水曜日)
  5. 概要:別添のとおり

調査の概要について

コスモ石油株式会社千葉製油所(市原市)

(1)日時

平成23年8月24日(水曜日)13時45分~14時18分

(2)経過

調査先への移動の車中にて、県消防課長及び保安課長から千葉県の石油コンビナート等特別防災区域及びコスモ石油株式会社千葉製油所についての概要説明があった。調査先に到着後、今回の地震による火災爆発事故現場を視察しながら、同所生産管理担当副所長から今回の地震による火災爆発事故に関する説明を受けた。

(3)概要説明

葉県の石油コンビナート等特別防災区域は、東京湾沿岸に京葉臨海北部地区、京葉臨海中部地区及び京葉臨海南部地区の3地区が指定されている。

京葉臨海北部地区は市川市及び船橋市に位置し、面積2.86平方キロメートル、京葉臨海中部地区は千葉市、市原市及び袖ケ浦市に位置し、面積45.19平方キロメートル、京葉臨海南部地区は木更津市及び君津市に位置し、面積12.51平方キロメートルとなっている。

これら3地区の石油の貯蔵・取扱・処理量は全体で2,046万5,000キロリットル、また同じく高圧ガスは24億1,800万立方メートルであり、約99%が京葉臨海中部地区に所在している。

石油コンビナート等災害防止法で定められている石油と高圧ガスを一定規模以上取扱う特定事業所は、県全体で72事業所ある。そのうちの62事業所が京葉臨海中部地区にあり全体の86%となっている。またその他の事業所として422事業所あるが、こちらもその約半分の222事業所が京葉臨海中部地区に集約している。

[コスモ石油株式会社千葉製油所にかかる概要説明]

全国27カ所の製油所のうち、県内には市原市五井海岸のコスモ石油千葉製油所、同市千種海岸の極東石油工業千葉製油所、同市姉崎海岸の出光興産千葉製油所、袖ケ浦市の富士石油袖ケ浦製油所の4つの大きな製油所がある。また4つの製油所全てをあわせた原油精製能力は46万バレル/日であり、全国の16%を占める。

コスモ石油千葉製油所は1963年2月市原市五井海岸で操業を開始した。敷地面積は約116万8,768平方メートル、東京ドーム約25個分であり、1キロ四方の中に養老川を挟み北岸地域と南岸地域に分かれている。今回の視察場所は北岸地域の高圧ガス設備である。千葉製油所全体の原油精製能力は22万バレル/日である。

業員は約400名、常時協力会社の従業員は約1,000名である。また定期修理の時は協力会社で最大約2,500名が従事する。

在のコスモ石油株式会社は昭和61年に大協石油、丸善石油、旧コスモ石油が合併した会社である。資本金約1,072億円、従業員は約2,000名、主要製品はLPG、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料、灯油、軽油、重油、潤滑油、アスファルト等である。全国に千葉製油所、四日市製油所、堺製油所、坂出製油所の4つの製油所があり、このうち最大規模の千葉製油所が今回の事故により3月から運転を止めている状況となっている。

お、同社千葉製油所は、自衛消防車として甲種化学消防車を2台、近隣企業との共同防災組織である五井共同防災の消防車として大型の化学消防車2台、大型高所放水車1台、原液搬送車1台の計6台の防災活動車を配備している。その他に南岸に五井共同防災組織として3台の消防車を配備している。

[今回の火災事故にかかる概要説明]

回の事故現場であるタンクヤード3PKには17基の球形タンクがあった。

3月11日14時46分頃東北地方太平洋沖地震が発生した。市原市の震度は5弱であり、その時364番タンクが倒壊した。このタンクの容量は2,000立法メートルである。このタンクは事故当時、開放検査が終わってガスを注入する前に空気を除去するために水を入れており、満水の状態であった。タンクの支柱の筋交いの交点の部分が最初の地震で破断。約30分後の15時15分頃発生した茨城県沖地震(市原市震度4)により364番タンクは大きく揺れ、その後沈み込むように倒壊した。これにより隣接する363番タンクからつながっている配管が損傷し、液化石油ガス(ブタン)が漏洩してタンクヤード全面に気化・拡散し、15時46分頃火災となった。17時4分頃364番タンクの隣の374番タンクが火災により強度が低下し、爆発した。この爆発によりタンクヤード全体に火災が広がり、次々にタンクが爆発した。17時50分までに374番タンクを含め、計5回の爆発があった。その後破断した配管、タンクからLPGが漏洩し、燃え続けた。LPGガスの充満による爆発の恐れがあることから、消火活動はせず、LPGガスを遮断する等の作業を続け、3月21日10時10分に鎮火に至った。

千葉製油所は今回の震災で現在も全装置が稼働停止しており、再稼働に向けて安全点検とメンテナンスを行っている。

(4)主な質疑応答

問.地震の際、敷地内の消火栓は稼働したのか。

答.稼働した。また球形タンク自身にも散水リングというものが付いていてそこから放水はされていた。た、周囲の消火栓からも冷却散水を継続して実施した。

問.消火までの時間が長かったがなぜか。

答.消防当局と協議の上、今回は敢えて火を消さないという手段を取った。理由としては、今回はガスが漏れている状況だったため、火を消すとガスが辺り一面に充満し、そのような状況で着火すると非常に大きな爆発を起こす危険性があったためである。

問.現在千葉県内のコスモ石油のスタンドで販売されているガソリンはどこで作っているのか。

答.ほとんどはこの千葉製油所から搬出したガソリンだと認識している。
在、製油所の精製装置は稼働していないが、入荷設備(桟橋)から陸上出荷し、石油製品の供給を行っている。

参加者名簿

委員

職名 氏名 会派
委員長

宇野

自民党
副委員長

佐藤正己

自民党
委員

阿井伸也

自民党
委員

臼井正一

自民党
委員

今井

自民党
委員

村上純丈

自民党
委員

木村哲也

自民党
委員

河野俊紀

民主党
委員

矢崎堅太郎

民主党
委員

阿部俊昭

公明党
委員

小松

共産党
委員

ふじしろ政夫

市社無
委員

松戸隆政

みんな

随行

職名・所属 氏名 備考
防災危機管理監 岩舘和彦  
商工労働部保安課長 山田  
商工労働部保安課副課長兼保安対策室長  
商工労働部保安課主幹 黒川明彦  
商工労働部保安課副主幹 鈴木隆幸  
商工労働部経済政策課主幹 小島

議事課主幹(併任)

防災危機管理監防災危機管理課長 布施高広  
防災危機管理監防災危機管理課副課長 伊藤亮一  
防災危機管理監防災危機管理課主幹 山根康夫 議事課主幹(併任)
防災危機管理監防災危機管理課主幹兼災害対策室長 瀧口  
防災危機管理監消防課長 安西  
防災危機管理監消防課副課長 宇山浩幸  
防災危機管理監消防課班長 田中隆一  
防災危機管理監消防課副主幹 江澤昌夫  
防災危機管理監消防課主査 橋口朝光  
防災危機管理監消防課主事 高梨泰明  
議会事務局議事課班長 伊菅久雄  
議会事務局議事課主査 江波戸春美  
議会事務局議事課主査 本間正人  

日程表

東日本大震災復旧・復興対策特別委員会県内調査日程表

月日 場所 備考
8月24日 県議会   13時00分  

コスモ石油株式会社千葉製油所

13時45分 14時18分

調査

コスモ石油株式会社千葉製油所

14時33分 16時48分 委員会
県議会 17時40分    

 

お問い合わせ

所属課室:議会事務局議事課委員会班

電話番号:043-223-2518

ファックス番号:043-222-4073

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