本文へスキップします

診療科・部門紹介

内視鏡科

内視鏡科のご案内

内視鏡検査・治療における診療機能の強化・充実を図るため、当科は平成21年4月に開設されました。日頃は内視鏡科スタッフのみでなく、消化器内科スタッフとともに診療にあたっております。主な担当臓器は食道、胃、十二指腸、大腸で、膵臓、胆道は消化器内科で担当しています。

検査においては精密検査として画像強調機能を用いた拡大内視鏡検査に力を入れており、治療においてはESD、EMRを中心に多数例行っており、豊富な経験がございます。ESD治療成績も後述のごとく非常に安定した成績を収めており、安全かつ確実な治療を提供いたします。また治療適応、治療法などにつきましては内視鏡科でのカンファレンスに加え、複数科との定期的なカンファレンスも行い、最善の治療ができるように熟慮をしております。

内視鏡検査

通常は白色光による検査が主体ですが、最近ではNBIやBLI、LCIといった画像強調観察を用いることによりさらなる精密検査が可能です。画像強調観察とは通常内視鏡のシステムで内視鏡のボタン一つで切り替わる非常に有効なものですが、専門的知識と技術を要するため、施行施設は限定されております。当科は早期より本システムを導入し、豊富な経験を有しております。

さらに、従来から使用されているインジゴカルミンやルゴールといった色素内視鏡も併用し、消化管がんの早期発見にも努めております。

また発見されたがんに対しては、上記の検査に加え、拡大内視鏡や超音波内視鏡を用いた質的診断にも力をいれ、正確でより精密な診断を行っております。

疾患内容や状態にもよりますが、経鼻内視鏡や鎮静下での経口内視鏡など、より負担の少ない検査も積極的に行っております。

内視鏡治療 【内視鏡的粘膜切除術(EMR)・内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)】

早期の消化管がんに対する内視鏡切除は、根治治療として広く普及してきています。

この治療法は、患者さんの体の負担が少なく臓器を切除しないため、消化管機能が保たれる優れた治療法です。ところが、従来の内視鏡切除法(EMR)は、安全性と簡便性から現在も広く行われておりますが、技術的な限界から、大きな病変を一括切除出来ず分割切除するため、がん細胞を取り残してしまうことがあります。

一方、技術の進歩と新たに開発された内視鏡機器により、ESDが行われるようになりました。この方法は大きな早期がんでも分割せずに一括切除することができます。以前は、早期がんであっても外科的手術を受けていた患者さんに対しても適応されています。

食道がん

原則としてリンパ節転移のほとんどないと想定されるがんに対して行われます。粘膜層にとどまるがんはリンパ節をはじめとして他部位への転移がほとんどない為、内視鏡によって完全な治療が可能です。(粘膜層深部の粘膜筋版まで浸潤がある場合は脈管侵襲等他の因子を考慮し、その後の方針が判断されます。)

胃がん

内視鏡的切除が可能な胃がんは、胃がん治療ガイドラインによって「リンパ節転移の可能性がほとんどない病変、腫瘍が一括切除できる大きさと部位にあること」と原則が示されています。

これまではがんが粘膜内にとどまり、大きさが2cm以下であるもの、またがんの悪性度が比較的良いもの(分化型がん)、明らかな潰瘍を伴わないものに対して行われておりましたが、現在では適応も広がり、大きさの制限もありません。また悪性度の高い未分化型癌においても2cm以下の粘膜がんと想定されれば、内視鏡治療の適応となります。

大腸がん

がんの深さが粘膜下層浅層までで、腸管外のリンパ節に転移の可能性の少ないものとなっています。最近では、20mmを超える側方発育型腫瘍(LST)に対して、積極的にESDも行っています。

大腸がん

超音波内視鏡(EUS)・超音波内視鏡下穿刺吸引組織診(EUS-FNA/FNAB)

超音波内視鏡(EUS)を駆使して病変内部の詳しい情報が得られるようになり、小膵がんの診断や胆のうがんの早期発見、消化器がんの深達度診断や消化管粘膜下腫瘍の精密検査などに高い有用性を発揮しており、さらに病理診断の困難な膵がん、消化管粘膜下腫瘍の病理診断目的に、超音波内視鏡下穿刺吸引組織診(EUS-FNA/FNAB)も施行可能です。

その他、内視鏡的胆膵管造影検査(ERCP)、内視鏡的胆道ドレナージ・内視鏡的胆管ステント挿入なども多数例行っております。これらについては消化器内科の胆膵グループが担当で行います。

内視鏡科スタッフ

部長 鈴木 拓人

医長 北川 善康

医長 杉田 統

医長 石垣 飛鳥

医長 德長 鎮

医長 箕輪 真寿美(消化器内科所属)

外来担当医表

鈴木 杉田 石垣 AM 德長
PM 箕輪
北川

これまでの当科でのESD件数総計

(2002年4月1日~2023年3月31日まで)合計6175例

胃ESD 食道ESD 大腸ESD
3793例 780例 1602例

検査・治療待ち期間

精査 初診から1~2週間内
EMR治療 初診から1~2週程
ESD治療 初診から3~4週間弱

医師のご紹介

内視鏡科部長

鈴木 拓人すずき たくと 
【指導医、専門医、認定医など】
  • 日本内科学会 内科認定医・総合内科専門医・指導医
  • 日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医・社団評議員・支部評議員
  • 日本消化器病学会 専門医・指導医・支部評議員
  • 日本消化管学会 胃腸科認定医・専門医・指導医
  • 日本ヘリコバクター学会 ピロリ菌感染症認定医
  • 日本がん治療認定医機構  がん治療認定医
【専門分野/得意分野】
  • 専門は消化管がんの内視鏡診断・治療

医長

北川 善康きたがわ よしやす 
【指導医、専門医、認定医など】
  • 日本内科学会 内科認定医・総合内科専門医・指導医
  • 日本消化器病学会 専門医
  • 日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医・支部評議員
  • 日本消化管学会 胃腸科認定医
【専門分野/得意分野】
  • 専門は消化管がんの内視鏡診断・治療

医長

 
杉田 統すぎた おさむ 
【指導医、専門医、認定医など】
  • 日本内科学会 内科認定医・総合内科専門医・指導医
  • 日本消化器病学会 専門医
  • 日本消化器内視鏡学会 専門医
  • 臨床研修指導医
【専門分野/得意分野】
  • 専門は消化器がんの内視鏡診断・治療

医長

石垣 飛鳥いしがき あすか 
【指導医、専門医、認定医など】
  • 日本内科学会 内科認定医・総合内科専門医・指導医
  • 日本消化器病学会 専門医
  • 日本消化器内視鏡学会 専門医
  • 臨床研修指導医
【専門分野/得意分野】
  • 専門は消化器がんの内視鏡診断・治療

医長

德長  鎮とくなが まもる 
【指導医、専門医、認定医など】
  • 日本内科学会 内科認定医・指導医
  • 日本消化器病学会 専門医
  • 日本消化器内視鏡学会 専門医
  • 日本肝臓学会 肝臓専門医
【専門分野/得意分野】
  • 専門は消化器癌の内視鏡診断・治療