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更新日:令和7(2025)年8月27日

ページ番号:4643

千葉県感染症情報センター

千葉県感染症情報センターとは、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」による施策として位置づけられた感染症発生動向調査により得られた情報を集計・分析するとともに、情報提供・開示するため、千葉県衛生研究所に設置されています。

週報月報新型コロナウイルス感染症麻しん百日咳梅毒腸管出血性大腸菌感染症インフルエンザ感染性胃腸炎風しん急性呼吸器感染症(ARI)報告様式/リンク

週報

 2025年第34週(2025年8月18日から2025年8月24日)(PDF:957.3KB)

2025年8月18日から2025年8月24日までの期間(2025年第34週)の千葉県結核・感染症週報を掲載しています。

※過去の注目疾患:2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年2023年2024年2025年

※過去の週報:

2012年から2016年週報2017年週報2018年週報2019年週報2020年週報2021年週報2022年週報2023年週報2024年週報2025年週報

今週の注目疾患

蚊が媒介する感染症

蚊が媒介する感染症のうち、11疾患※が感染症法の4類感染症に分類されている。

※ウエストナイル熱、黄熱、ジカウイルス感染症、西部ウマ脳炎、チクングニア熱、デング熱、東部ウマ脳炎、日本脳炎、ベネズエラウマ脳炎、マラリア、リフトバレー熱

 

2021年から2025年第34週までに、県内医療機関からデング熱44例、マラリア11例、チクングニア熱7例、日本脳炎3例の届出があった(表1)。日本脳炎3例を除き、全て推定感染地域は海外であった。各疾患の詳細は以下のとおり。

 

表1 2021年から2025年に県内医療機関から届出のあった蚊媒介感染症の診断年別届出数(2025年第34週時点)
  2021年 2022年 2023年 2024年 2025年 合計
デング熱 2 7 14 21 0 44
マラリア 1 3 1 5 1 11
チクングニア熱 0 0 3 1 3 7
日本脳炎 0 1 0 2 0 3

 

≪チクングニア熱≫

2025年は3例と、過去5年間同時期で最も多い(図)。

2021年以降に届出のあった7例の推定される感染地域は全て海外(アジア)であった。

※主な発生地域:アフリカ、アジア、アメリカ大陸、南西インド洋諸島、ヨーロッパ、カリブ海地域1)

図:2021年から2025年の県内のチクングニア熱の診断年別届出数(2025年第34週時点)

 

≪デング熱≫

44例の病型は、デング熱43例(98%)、デング出血熱1例(2%)であった。

推定される感染地域は全て海外であり、アジア42例(95%)、アフリカ1例(2%)、北米または中南米1例(2%)であった。

※主な発生地域:熱帯・亜熱帯地域(東南アジア・南アジア、中南米、カリブ海諸国、アフリカ、オーストラリア、中国、台湾)1)

 

≪マラリア≫

11例の病型は、熱帯熱6例(55%)、三日熱1例(9%)、不明4例(36%)であった。

推定される感染地域は全て海外であり、アフリカ10例(91%)、アジア1例(9%)であった。

※主な発生地域:熱帯・亜熱帯地域(アフリカ、アジア、オセアニア、中南米)1)

 

≪日本脳炎≫

患者の年齢は60代1例、80代2例であった。発症時期は、8月1例、9月1例、10月1例であった。推定感染地域は県内1例、県外1例、不明1例であった。予防接種歴は、接種歴なし1例、接種歴不明2例であった(表2)。

※主な発生地域:アジア、ミクロネシア、オーストラリア1)

 

表2 2021年から2025年に県内医療機関から届出のあった日本脳炎症例の概要(2025年第34週時点)
No. 年齢群 発症時期 推定感染地域 ワクチン接種歴
1 60代 9月 不明 不明
2 80代 10月 県内 なし
3 80代 8月 県外 不明

 


蚊に刺されないためには2,3)

(1)肌の露出を減らす

(2)長袖・長ズボンを着る

(3)足を完全に覆う靴を履く

(4)明るい色の服を着る

(5)虫よけ剤を使う

※黄熱や日本脳炎には予防接種が4)、マラリアには医師の処方による予防内服がある2)

渡航前にご確認ください

蚊が媒介する感染症に限らず、海外においては、国内では見られない感染症が流行していることがあります。海外へ渡航する際には、事前に渡航先における感染症の流行状況や現地滞在中の注意点をご確認ください。

また、感染症には、潜伏期間(感染してから発症するまでの期間)が数日から1週間以上と長いものもあり、渡航中や帰国直後に症状がなくても、しばらくしてから具合が悪くなる場合があります。その場合は、医療機関に事前に電話連絡して海外渡航歴があることを伝えた上で受診し、渡航先、滞在期間、現地での飲食状況、渡航先での活動内容、動物との接触の有無、ワクチン接種歴等についてお伝えください5)

 

参考・引用

1)国立健康危機管理研究機構:蚊媒介感染症, 2012年1月~2022年3月外部サイトへのリンク

2)厚生労働省:蚊媒介感染症外部サイトへのリンク

3)千葉県・千葉県医師会:かかる前に、”蚊”からん対策!蚊・ダニから身を守りましょう!(PDF:595.6KB)

4)厚生労働省検疫所FORTH:海外渡航のためのワクチン(予防接種)外部サイトへのリンク

5)厚生労働省検疫所FORTH:海外へ渡航される皆さまへ!外部サイトへのリンク

 

Topics

夏休みに海外へ渡航される皆様・渡航された皆様へ

海外においては、国内では見られない感染症が流行していることがあり、海外滞在中に感染する可能性があります。海外へ渡航する際には、事前に渡航先における感染症の流行状況、現地滞在中の注意点、海外渡航に際し推奨されている予防接種をご確認ください。

また、感染症には、潜伏期間(感染してから発症するまでの期間)が数日から1週間以上と長いものもあり、渡航中や帰国直後に症状がなくても、しばらくしてから具合が悪くなる場合があります。その場合は、医療機関に事前に電話連絡して海外渡航歴があることを伝えた上で受診し、渡航先、滞在期間、現地での飲食状況、渡航先での活動内容、動物との接触の有無、ワクチン接種歴等についてお伝えください1,2)

 

参考・引用

1)厚生労働省:海外へ渡航される皆様へ外部サイトへのリンク

2)厚生労働省検疫所FORTH:海外へ渡航される皆さまへ!外部サイトへのリンク

疾患別・保健所別5週グラフ

RSウイルス感染症、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、水痘、手足口病、伝染性紅斑、突発性発しん、ヘルパンギーナ、流行性耳下腺炎、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、急性呼吸器感染症(ARI)、急性出血性結膜炎、流行性角結膜炎の5週間分の保健所別の定点当たり報告数のグラフを掲載しています。

月報

2025年7月の千葉県結核・感染症月報(2025年第27週週報)を掲載しています。

新型コロナウイルス感染症

《発生状況について》

2025年34週の県全体の定点当たり報告数は、前週(5.80*)から増加して、8.99となった。*前週集計時点では5.81

2025年34週までの県内の新型コロナウイルス感染症の発生状況について掲載しています。過去の発生状況については以下に掲載しています。

《新型コロナウイルス変異状況について》

県衛生研究所は、国立感染症研究所と協働で、県健康福祉センター(保健所)(千葉市・船橋市・柏市除く)等から収集した検体について新型コロナウイルスのゲノム解析を行い、ウイルスの変異状況を調べています。

その状況についてお知らせします。

麻しん情報

千葉県では、2025年34週に届出はなく、累計は22例であった。

2025年34週までの県内の麻しんの発生状況について掲載しています。

【国内の状況】

国立健康危機管理研究機構のまとめによると、2025年は第33週に5例の届出があり、累計209例となりました。近隣都県では、これまでに神奈川県で40例、東京都で29例、茨城県で22例、埼玉県で9例の届出がありました1)

国内外での報告増加を受け、厚生労働省は令和7年3月19日付けで注意喚起をしています2)

1)国立健康危機管理研究機構:麻疹 発生動向調査外部サイトへのリンク

2)厚生労働省:麻しんの国内外での報告増加に伴う注意喚起について(協力依頼) (PDF:190.4KB)

 

【千葉県の過去の状況】

国内で麻しん(はしか)の感染事例が報告されています。麻しんは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。麻しんの罹患歴がなく、2回の予防接種歴が明らかでない場合は予防接種をご検討ください。

また、発疹、発熱などの麻しんのような症状がある場合は、麻しんの疑いがあることを事前にかかりつけ医または医療機関に電話等で伝え、受診の要否や注意点を確認してください。医療機関へ移動される際は周囲の方への感染を防ぐためにもマスクを着用し、公共交通機関の利用は可能な限り避けてください。詳細については、下記ホームページをご参照ください。

百日咳が増加しています!

千葉県では2025年34週に138例届出があり、累計は2,833例となった。

 県内の百日咳発生状況について掲載しています。

梅毒情報

千葉県では2025年34週に11例の届出があり、累計は293例となった。

県内の梅毒発生状況について掲載しています。2021年から2024年の過去の発生状況については以下に掲載しています。

腸管出血性大腸菌感染症情報

千葉県では2025年34週に16例の届出があり、累計は131例となった。

2025年34週までの県内の腸管出血性大腸菌感染症発生状況について掲載しています。2010年から2024年の過去の発生状況については以下に掲載しています。

インフルエンザ情報

2025年34週の県全体の定点当たり報告数は、前週(0.20)から増加して、0.28となった。

2024/25シーズンの県内のインフルエンザ発生状況について掲載しています。2015/16シーズンから2023/24シーズンの過去の発生状況については以下に掲載しています。

※県内の迅速診断の結果がとりまとめられています。

感染性胃腸炎情報

2025年34週の県全体の定点当たり報告数は、前週(2.00)から増加して、3.44となった。

2024/25シーズンの県内の感染性胃腸炎の発生状況について掲載しています。2016/17シーズンから2023/24シーズンの過去の発生状況については以下に掲載しています。

風しん情報

千葉県では、2025年34週に届出はなく、累計は0例であった。

県内の風しんの発生状況について掲載しています。2008年から2024年の過去の発生状況については以下に掲載しています。

急性呼吸器感染症(ARI)定点から保健所への報告様式

報告様式・集計様式(エクセル形式)(エクセル:62KB)

報告様式・集計様式(PDF形式)(PDF:235.2KB)

保健所へは、小児科・ARI定点の医療機関は報告様式1と2の両方を、ARI定点は報告様式2をご報告ください。

 なお、集計様式は、保健所への送付は不要です。

 参考:急性呼吸器感染症(ARI)に関する説明会の開催について(千葉県疾病対策課)

急性呼吸器感染症定点にかかるシステム上の入力方法について 医療機関向け(PDF:1,419.1KB)

オンライン報告を希望される場合、ちば電子申請サービスから手続きをお願いします(県庁疾病対策課ホームページへ)

リンク

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部千葉県衛生研究所感染疫学研究室

電話番号:043-266-6723

ファックス番号:043-265-5544

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