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更新日:令和7(2025)年12月3日
ページ番号:4643
千葉県感染症情報センターとは、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」による施策として位置づけられた感染症発生動向調査により得られた情報を集計・分析するとともに、情報提供・開示するため、千葉県衛生研究所に設置されています。
新型コロナウイルス感染症/インフルエンザ/麻しん/百日咳/腸管出血性大腸菌感染症/感染性胃腸炎/梅毒/風しん
※過去の注目疾患:2015年、2016年、2017年、2018年、2019年、2020年、2021年、2022年、2023年、2024年、2025年
※過去の週報:
2012年から2016年週報、2017年週報、2018年週報、2019年週報、2020年週報、2021年週報、2022年週報、2023年週報、2024年週報、2025年週報
2025年第48週における県内の小児科定点医療機関からの定点当たり報告数は、3.13(人)となった(図1)。保健所管内別では、松戸8.17(人)、市川4.60(人)、君津4.13(人)が多かった(図2)。感染性胃腸炎は通年で発生が見られるが、特に冬季に流行することから、引き続き注意が必要である。


感染性胃腸炎は、多種多様な病原体による嘔吐、下痢を主症状とする感染症である。起因病原体としては、細菌、寄生虫もあるが、ウイルスの占める割合が多く、ノロウイルス、サポウイルス、アストロウイルス、ロタウイルス、腸管アデノウイルスなどがみられる。その中でも、ノロウイルスによる感染性胃腸炎は特に冬季に流行することが知られている。
ノロウイルスの感染から発症までの潜伏期間は概ね24時間から48時間で、主な症状は吐き気・嘔吐、下痢、腹痛、発熱である。ノロウイルスは糞便及び嘔吐物に大量に排出される。症状消失後も数週間、糞便中へのウイルスの排出が続く事例が報告されている。乳幼児や高齢者等では、嘔吐、下痢によって脱水症状になることや、体力を消耗することがあるため、水分と栄養の補給を行うことが重要である1,2)。
感染を予防するためには、消毒用エタノールのみでは十分な効果を期待できないことを踏まえ、以下の3点に留意されたい2)。
調理や食事の提供を行う前、食事の前、トイレの後、また、嘔吐物・糞便等の処理やオムツ交換を行った後は、手袋をしている場合であっても、必ず行う。
(1)使い捨てのガウン(エプロン)、マスクと手袋を着用し、(2)飛散しないようペーパータオル等で静かにふき取り、(3)次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度約200~1000ppm)等により汚染区域を消毒する。
1)国立健康危機管理研究機構:IDWR 2022年第5号<注目すべき感染症> 感染性胃腸炎![]()
海外においては、国内では見られない感染症が流行していることがあり、海外滞在中に感染する可能性があります。海外へ渡航する際には、事前に渡航先における感染症の流行状況、現地滞在中の注意点、海外渡航に際し推奨されている予防接種をご確認ください。
また、感染症には、潜伏期間(感染してから発症するまでの期間)が数日から1週間以上と長いものもあり、渡航中や帰国直後に症状がなくても、しばらくしてから具合が悪くなる場合があります。その場合は、医療機関に事前に電話連絡して海外渡航歴があることを伝えた上で受診し、渡航先、滞在期間、現地での飲食状況、渡航先での活動内容、動物との接触の有無、ワクチン接種歴等についてお伝えください1,2)。
2025年10月の千葉県結核・感染症月報(2025年第44週週報)を掲載しています。
2025年48週の県全体の定点当たり報告数は、前週(1.20*)から減少して、1.02となった。*前週集計時点では1.18
2025年48週の県全体の定点当たり報告数は、前週(61.43)から減少して、47.93となった。
2015/16シーズンから2024/25シーズンの過去の発生状況については別ページに掲載しています。
※県内の迅速診断の結果がとりまとめられています。
千葉県では、2025年48週に届出はなく、累計は22例であった。
【国内の状況】
国立健康危機管理研究機構のまとめによると、2025年第47週に5例の届出があり、累計は245例となりました。近隣都県では、これまでに神奈川県で41例、東京都で30例、茨城県で22例、埼玉県で11例の届出がありました1)。
国内外での報告増加を受け、厚生労働省は令和7年3月19日付けで注意喚起をしています2)。
2)厚生労働省:麻しんの国内外での報告増加に伴う注意喚起について(協力依頼) (PDF:190.4KB)
国内で麻しん(はしか)の感染事例が報告されています。麻しんは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。麻しんの罹患歴がなく、2回の予防接種歴が明らかでない場合は予防接種をご検討ください。
また、発疹、発熱などの麻しんのような症状がある場合は、麻しんの疑いがあることを事前にかかりつけ医または医療機関に電話等で伝え、受診の要否や注意点を確認してください。医療機関へ移動される際は周囲の方への感染を防ぐためにもマスクを着用し、公共交通機関の利用は可能な限り避けてください。詳細については、下記ホームページをご参照ください。
千葉県では2025年48週に18例届出があり、累計は3,495例となった。
千葉県では2025年48週に1例の届出があり、累計は190例となった。
2010年から2024年の過去の発生状況については別ページに掲載しています。
2025年48週の県全体の定点当たり報告数は、前週(3.55*)から減少して、3.13となった。*前週集計時点では3.62
2016/17シーズンから2024/25シーズンの過去の発生状況については別ページに掲載しています。
千葉県では2025年48週に7例の届出があり、累計は417例となった。
2021年から2024年の過去の発生状況については別ページに掲載しています。
千葉県では、2025年48週に届出はなく、累計は0例であった。
2008年から2024年の過去の発生状況については別ページに掲載しています。
保健所へは、小児科・ARI定点の医療機関は報告様式1と2の両方を、ARI定点は報告様式2をご報告ください。
なお、集計様式は、保健所への送付は不要です。
参考:急性呼吸器感染症(ARI)に関する説明会の開催について(千葉県疾病対策課)
急性呼吸器感染症定点にかかるシステム上の入力方法について 医療機関向け(PDF:1,419.1KB)
オンライン報告を希望される場合、ちば電子申請サービスから手続きをお願いします(県庁疾病対策課ホームページへ)
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