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更新日:令和2(2020)年11月5日

ページ番号:12838

研究内容と研究ライブラリー

研究内容

令和2年度実施する研究テーマを御紹介します。

殺菌方法の異なる牛乳の風味や物性に関する研究(共同研究)

食品・化学技術室
近年、消費者の自然志向の高まりを受けて、現在主流となっている超高温瞬間殺菌(UHT)牛乳に加えて、高温短時間殺菌(HTST)牛乳や、低温保持殺菌(LTLT)牛乳が見直され、販売数量が伸びてきている。これら殺菌条件の違いが牛乳の風味、嗜好や物性に影響を与えることが知られている。本研究では、乳業メーカーと共同で、各種成分分析を行い、殺菌方法の異なる牛乳の風味の違いを明らかにする。

大径ねじ対応NAS式振動試験用加振治具の製作

生産技術室
当研究所では、動電式振動試験機によってM10以下のねじ締結のNAS式振動試験規格に対応している。M16クラスの大径ねじの試験では、試験中に生じる衝撃波が大きく、試験装置の異常停止や損傷が発生するため試験が行うことができない。
その対策として、材料減衰および構造減衰の現象を積極的に応用した軽量で衝撃波をよく吸収する加振治具を製作する。

MIM応用型金属3Dプリンタの造形精度及び造形物機械的特性の調査

生産技術室
材料技術室
当所で導入したMIM応用型金属3Dプリンタは、造形後に脱脂、焼結工程を挟むことから、造形物の寸法変化が大きい。また、積層造形の特性として、造形方向により造形物の機械的特性や寸法精度に差異が発生する。今年度は造形物の内部組織を観察し、焼結工程を行うことにより金属粉末粒子間の距離が短くなるので、寸法精度、密度等にどう影響を与えるかの金属組織の評価を行う。

IoTを対象とする分散コンピューティング統合フレームワークの開発

生産技術室
材料技術室
千葉県産業支援技術研究所では県内企業に対しIoTシステム導入支援を行っている。県内企業と意見交換会を行っているが、導入に対してハードルがあると感じる企業も多い。IoTシステムはセンサに付随しているマイクロプロセッサからデータを統合するサーバまでを分散、協調して動かすものであり、従来PCを用いて行っているデータ処理とは違った異なった知見が必要である。そこで、本研究では分散、協調を必要とするIoTシステムを情報処理に明るくない技術者でも数十万円程度の費用で構築するためのフレームワークを構築する。
本年度は過去の県内企業とのディスカッションによって洗い出されたIoTシステム構築に対する問題に対応したフレームワークのプロトタイプを作成し、評価を行う。

機能性材料の作製手法の効率化(共同研究)

材料技術室
遊星型ボールミルを用いて、ポット内にアルミナボールとTi粉末を入れ、回転混合させることにより、アルミナボール表面にTiをコーディングすること手法を確立してきた。その手法でコーティングしたTiコートアルミナボールに対し、熱処理を使わずに光触媒薄膜の作製を試みる。その特性(光学的特性、電気的特性、構造特性(結晶構造、組織観察)、環境浄化機能特性(色素分解法))を評価する。

スパーク放電発光分光分析装置の測定用治具の試作及び評価

材料技術室
スパーク放電発光分光分析装置の適用範囲を広げて企業支援機能を高めるため、従来試験が困難であった「小さな試料」を装置に固定する治具を試作する。
同一の材料から一般的なサイズの試料と小さな試料とを作製し、試作した治具によって適切な試験が実施できるか比較測定する。

「日本酪農発祥の地・千葉」を背景とした乳製品の開発
~チーズ用スターターに適する乳酸菌の探索~

食品・化学技術室
技術支援室
日本酪農発祥の地・千葉としての独自のチーズ作りを目指したスターター開発の第一歩として、本研究ではチーズ用スターターに適する乳酸菌を探索する。具体的には、チーズ用及びチーズに使用されていない市販の乳酸菌株を使用し、菌株の基礎調査やチーズの試作を行い、菌種の違いによるチーズの出来栄え等の基礎的な知見やデータを得ることを目的としている。得られた結果は県内チーズ工房へ情報提供するとともに、将来的に乳酸菌を県内産食品から分離する際に活用する。

複合材料の電磁波シールド性評価手法に関する検討

生産技術室
プロジェクト推進室
シールド材評価装置(KEC法)は、本来導電性材料の評価を想定しているが、近年は機能性材料として非導電性材料や複合材料のシールド性評価に係る要望が増えている。そこで、KEC法における非導電及び複合材料の適用性や誤差要因について検証し、利便性及び測定データの信頼性向上の検討を行う。

スキャニングデータを活用した有機的構造設計に関する研究

生産技術室
材料技術室
3Dプリンタが得意とする自由な造形は、新しい設計や用途の可能性を広げている。本研究では、3DCADからの設計でなく、実存する自然物を中心に、現物をX線CTや3Dデジタイザでスキャニングし、CADで編集とリデザインを行うことで、有効な構造や形状の設計を試みる。試作物に各種試験評価をすることで、軽量化や強度等を検証し、有機的構造設計の一助となる手法を目指す。

県内中小企業のIoT導入支援に向けたスマート化実証試験

生産技術室
材料技術室
プロジェクト推進室
ものづくり産業において大きな変革が期待されるIoTについて、各種センシング技術、最適なネットワークシステム構築及びプログラミング開発に取り組むことでスマート化に向けた実証実験を行う。そこで得た技術・ノウハウを県内中小企業のIoTの導入、生産システム向上及び付加価値の高い製品づくり等の支援に活用する。

研究ライブラリー

過去の研究テーマ等の一覧を閲覧することができます。

お願い

  • 研究内容詳細や、上記以前(千葉県工業試験場、千葉県機械金属試験場)の研究テーマに関しては、技術支援室までお問い合わせください。
  • 研究報告の内容を転載・複製等される場合には、前もって技術支援室へ御連絡の上、利用許諾を得るようお願いします。

お問い合わせ

所属課室:商工労働部産業支援技術研究所技術支援室

電話番号:043-231-4365

ファックス番号:043-233-4861

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