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診療科・部門紹介

内分泌科

内分泌科とは

内分泌(ホルモン)とは、生命に必須の電解質、血糖、血圧などの恒常性維持や、身体の成長、思春期や生殖の基盤となる身体の調節系ネットワークのことです。私たちは臓器を主体とした診療だけではなく、身体の調節系ネットワークを常に意識した診療をおこなっております。

内分泌科の特徴

きめの細かい糖尿病診療をおこなっています。

1型糖尿病の患者さんは乳幼児から高校卒業ごろまで100人以上が通院しています。2型糖尿病、遺伝性糖尿病、MODY(maturity onset diabetes of the young)なども幅広く診療しています。

1型糖尿病では、インスリンポンプ、持続グルコースモニターなど最新の機器にも対応しています。

医師、糖尿病療養指導士の資格をもつ看護師、栄養士、薬剤師、ソーシャルワーカー、Child life specialistで『糖尿病療養支援チーム』を結成し、多職種で患者さん・ご家族をサポートします。患者さん向け、学校の先生方向けの勉強会も開催しています。

性分化疾患診療の中核施設です。

外性器・内性器が非典型的であるお子さんに対して、性分化疾患診療チームで泌尿器科・新生児科、遺伝科医師、遺伝カウンセラー、看護師、助産師と連携しながら適切な検査・治療を行います。ご家族への丁寧な説明、ご本人への年齢にあわせた疾患理解の支援も大切にしています。当院は小児内分泌学会による性分化疾患診療の中核施設の認定を受けています。

他科と連携して診療することができます。

当院は小児専門病院であり、内科系・外科系の各科がそろっています。ターナー症候群、プラダーウィリー症候群、ヌーナン症候群などの染色体の病気、軟骨無形成・低形成、骨形成不全症など骨の病気、小児がん経験者など、様々な科に受診されるお子さんにとって、ひとつの病院内で必要な医療が受けられることが大きなメリットとなっています。また小児外科・泌尿器科・耳鼻いんこう科・整形外科・脳外科といった外科系診療科と連携し内分泌疾患関連の手術にも対応しています。

内分泌緊急疾患に対応しています。

平日は毎日内分泌科医が勤務しております。糖尿病性ケトアシドーシス、急性副腎不全、水電解質異常、バセドウ病、低血糖症などの内分泌緊急疾患にすみやかに対応しています。

女性医師が複数在籍しています。

主な疾患と治療

  • 成長ホルモン分泌不全症、下垂体機能低下症、低身長・高身長など
  • 尿崩症、水電解質異常など
  • 先天性甲状腺機能低下症、橋本病、バセドウ病、甲状腺腫瘍など
  • カルシウム・リン代謝および副甲状腺疾患、くる病、軟骨無形成症・低形成症、骨形成不全症等の先天性骨系統疾患など
  • 思春期早発症・思春期遅発症、性腺機能低下症、性分化疾患など
  • 先天性副腎皮質過形成、副腎腫瘍、副腎皮質機能低下症など
  • 肥満症、メタボリック症候群、やせ症など
  • 糖尿病、高インスリン性低血糖症など
  • 小児がん経験者の内分泌合併症など
  • 新生児マススクリーニング(先天性甲状腺機能低下症・副腎皮質過形成症)の精密検査や、千葉市の幼児尿検査・学校尿検査の尿糖陽性者の精密検査

医師紹介

診療部長/こども・家族支援センター長/内分泌科部長・診療科責任者

医師氏名 數川 逸郎(かずかわ いつろう) 
専門医資格等 日本小児内分泌学会評議員
内分泌代謝科専門医・指導医(日本内分泌学会)
小児科専門医・指導医(日本小児科学会)
主な経歴 千葉大学附属病院など
得意・専門分野 小児内分泌全般、成人移行支援

医員

医師氏名 木原 牧子(きはら まきこ)
専門医資格等 内分泌代謝科専門医(日本内分泌学会)
小児科専門医(日本小児科学会)
認定内科医(日本内科学会)
主な経歴 亀田総合病院など
得意・専門分野 小児内分泌全般

医員

医師氏名 鮎田 香子(あゆた きょうこ)
専門医資格等 小児科専門医(日本小児科学会)
内分泌代謝科専門医(日本内分泌学会)
主な経歴 成田赤十字病院など
得意・専門分野 小児内分泌全般、とくに副腎疾患、性分化疾患など

レジデント医

医師氏名 山本 紘子(やまもと ひろこ)
専門医資格等 小児科専門医(日本小児科学会)
主な経歴 松戸市立総合医療センターなど
得意・専門分野 小児内分泌全般、特に糖尿病など

レジデント医

医師氏名 阿部 茉衣子(あべ まいこ)
専門医資格等 小児科専門医(日本小児科学会)
NCPRプロバイダー
主な経歴 日本医科大学千葉北総病院など
得意・専門分野 小児内分泌全般、特に甲状腺疾患など

レジデント医

医師氏名 柴 康弘(しば やすひろ)
専門医資格等 小児科専門医(日本小児科学会)
PFCCSプロバイダー
主な経歴 埼玉県立小児医療センターなど
得意・専門分野 小児内分泌全般、特に電解質管理など、小児集中治療

副病院長

医師氏名 皆川 真規(みながわ まさのり)
専門医資格等 日本小児内分泌学会理事・評議員
日本内分泌学会評議員
内分泌代謝科専門医・指導医(日本内分泌学会)
小児科専門医・指導医(日本小児科学会)
主な経歴 千葉大学附属病院など
得意・専門分野 小児内分泌疾患全般、特にカルシウム・リン代謝

外来予定表

区分 時間 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
新患 11時30分 -
13時00分 -
再来 9時00分~
11時00分
10時00分~ 10時00分~
14時00分~
16時00分

新患で受診の方へ 担当医の指名はお受けしておりません。また、必ず予約を取得してから受診してください。

診療実績

年度別新患患者数

区分 年度 2016 2017 2018 2019 2020 2021 合計
診断群分類 成長障害 87 72 96 82 82 73 492
間脳-下垂体障害 5 1 1 2 1 5 15
水・電解質代謝異常 4 2 6 1 1 0 14
思春期発来異常 36 43 47 34 49 85 294
性分化疾患・性発達異常 7 7 1 3 8 10 36
副腎疾患 14 5 11 4 3 12 49
甲状腺疾患 25 31 36 32 32 41 197
副甲状腺/カルシウム代謝/ビタミンD関連 9 9 9 10 8 5 50
糖尿病 10 8 24 9 12 13 76
低血糖症 1 4 2 0 1 1 9
肥満症 6 15 18 32 26 24 121
脂質異常 0 1 1 0 0 0 2
尿細管疾患(腎性糖尿) 2 7 1 0 0 9 19
先天症候群・骨系統疾患 13 11 7 6 9 11 57
小児がん経験者 3 8 7 8 13 10 49
その他の内分泌関連疾患 0 0 0 0 0 0 0
全身性疾患 1 1 0 1 1 2 6
非内分泌疾患 4 6 0 0 2 6 18
異常なし 14 25 25 67 71 59 261
  合計 241 256 292 291 319 366 1765

年度別入院患者数(延べ数)

疾患群分類 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度
1. 下垂体疾患            
下垂体機能検査 41 44 51 45 44 32
汎下垂体機能低下症 管理中 7 13 9 4 2 1
成長ホルモン治療導入 0 0 0 6 8 2
2. 甲状腺疾患            
バセドウ病 1 4 6 0 2 3
3. カルシウム・リン代謝疾患 1 0 3 4 1 0
4. 糖尿病            
1型糖尿病 初発 6 9 13 8 7 10
1型糖尿病 管理中 29 21 31 23 18 6
2型糖尿病 初発 0 3 4 0 0 2
2型糖尿病 管理中 0 0 0 0 4 2
その他 0 0 0 1 1 0
5. 副腎疾患            
先天性副腎過形成症 初発 1 0 1 0 0 0
先天性副腎過形成症 管理中 12 5 5 8 3 6
褐色細胞腫 0 2 4 3 2 0
副腎がん術後 0 0 0 0 0 0
副腎機能検査 0 0 1 0 1 1
6. 性腺・性分化疾患            
性分化疾患 0 2 0 4 3 0
思春期早発症 0 0 0 0 11 0
7. 肥満症 1 6 4 4 0 0
8. 骨系統疾患            
骨形成不全症(ビスフォスフォネート治療) 9 10 6 5 6 13
その他 0 5 7 0 1 2
9. その他            
高インスリン血性低血糖症 3 2 2 1 1 2
低K性周期性四肢麻痺 0 3 10 18 34 26
その他の内分泌疾患 5 0 1 0 2 0
10. 内分泌以外の疾患 56 35 21 44 8 4
             
合計(延べ人数) 172 164 179 178 159 112

論文・書籍・メディア

  • 皆川 真規. 小児内分泌学 改訂第3版. 日本内分泌学会〔編〕. 2022 編集と分担執筆
  • 皆川 真規. 小児内分泌疾患の治療. 日本内分泌学会〔編〕. 2022 編集と分担執筆
  • 皆川 真規. くる病・骨軟化症の診断マニュアル、先天性高インスリン血症ガイドライン 先天性甲状腺機能低下症マス・スクリーニングガイドライン
  • 皆川 真規. 子どもと新型コロナウイルス 糖尿病への影響は? 小児科診療.2021;84:505-508
  • 皆川 真規. 偽性副甲状腺機能低下症.日本医事新報.2021;5075:43-44
  • 皆川 真規. 副甲状腺機能低下症、ここが知りたい!内分泌疾患診療ハンドブックVer.2. 2018;
  • 數川 逸郎. 小児内分泌学 改訂第3版. 日本内分泌学会〔編〕. 2022 分担執筆
  • 數川 逸郎. 小児内分泌疾患の治療. 日本内分泌学会〔編〕. 2022 分担執筆
  • 數川 逸郎. 成長ホルモンの自己注射. 小児科診療. 2022,85(8);1091-1098
  • 數川 逸郎. 成長障害.小児科診療.2021;84:19-23
  • 數川 逸郎. 糖尿病療養支援チーム活動の実際. 小児看護. 2021,44:1292-1301
  • 數川 逸郎. 新生児甲状腺機能障害. 周産期医学.2018;48:1537-1540
  • 裴(木原) 牧子. Glycogenic Hepatopathyを合併した血糖コントロール不良1型糖尿病の1例2017,70:1566-1571
  • 森 香子. 歩容異常を示し,多発性骨端異形成症と鑑別を要した軽症先天性脊椎骨端異形成症の1例.小児科臨床.2018,71:1762-1766

医療従事者の方々へ

ご紹介いただく先生方へ

患者様のご紹介は紹介状をお渡し頂き、患者さん・ご家族から電話で予約を取得して頂くようにお伝えください。ただし、緊急性の高い疾患・病態が懸念される場合は、内分泌科医師に直接ご連絡をお願いいたします。緊急で対応いたします。

緊急で対応が必要な疾患例
  • 糖尿病性ケトアシドーシス
  • バセドウ病
  • 急性副腎不全
  • 水電解質異常
  • 低血糖症
  • 新生児マススクリーニングで先天性甲状腺機能低下症・副腎皮質過形成症の精検対象

当院での研修を検討されている医師の皆様

  • 内分泌代謝科指導医が2名在籍しており、日本内分泌学会の内分泌代謝科専門医取得が可能です。
  • 千葉県全域から数多くの患者さんが通院されており、内分泌疾患を偏りなく診療できます。また、外科系の診療科もそろっていることから、内分泌疾患の外科治療、脳腫瘍・固形腫瘍等の治療後の内分泌合併症などもみることができます。
  • 子育て中の医師も複数おり、働きやすい診療科です。診療科内の雰囲気も良く、ベテランから若手まで在籍しており質問しやすい環境です。少しでも興味がありましたら、ぜひ見学にいらして下さい。当院の複数診療科を同日に見学することも可能です。

患者さんとその御家族へ

  • 当院は紹介制になります。かかりつけ医の紹介状をお持ち頂き、予約係に電話し新患予約を取得してからいらして下さい。
  • 初診の際には、母子手帳や、園や学校での身長・体重測定の記録などをご持参頂けますと診療に役立ちます。