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更新日:平成30(2018)年1月18日

脳神経外科

診療科の紹介

脳神経外科では、脳腫瘍を中心に、脊髄(せきずい)から眼窩(がんか)内に至る広範な領域の腫瘍を治療しています。脳は、意志の決定器官であり、また、運動・感覚・情緒など日常生活を行う上で必要不可欠な機能を司っています。したがって、日常生活に何らかの支障が出てから病院に来られる方も多く、患者さんだけでなく、ご家族も将来に対して強い不安をもって来院されます。私たちは、患者さんのご希望を最優先し、あらゆる最新の技術を駆使して、患者さんの機能を温存しながら、最善の治療をご提案・ご提供しています。

当科の担当領域は非常に広いため、ご病気によっては当科のスタッフの専門領域から外れている場合もありますが、信頼のおける専門医を招いて治療を行う、あるいは専門医へご紹介するなど、責任を持って対応します。

また、ただ病気のみを治療するのではなく、その後の生活も視野に入れ、治療後に生じてくる様々な問題にも、リハビリや介護などそれぞれの専門家を交え積極的に取り組んでいます。さらに遺伝子などの基礎的分野の研究者との協同研究を通して最新の治療を提供するために日々努力を続けています。

治療方針

チーム医療

脳腫瘍の治療には、確実な診断・的確で安全な手術・放射線治療・化学療法を必要とします。最近の医療技術の進歩は、より多くの情報を提供し、より安全な治療が可能となってきていますが、そのような高度な医療技術を駆使するためには、高度で専門的な知識と技術が必要です。患者さんにこの様な高度な最新の医療技術を提供できるよう、千葉県がんセンターでは、脳腫瘍カンファレンスで治療方針を決定したうえで、がん治療の専門家が協力して治療にあたっています。

脳神経外科・放射線治療部・膿瘍血液内科・脳膿瘍治療サポートチーム・研究局(遺伝子診断)・核医学診療部・画像診断部が、脳腫瘍の医療チームです。

低侵襲治療

脳の中にできた腫瘍は脳の表面から見ることができません。当科では、モニターやナビゲーションシステム等の設備を用い、腫瘍を最大限かつ安全に摘出し、さらに術後の後遺症をできるだけ少なくできるよう最小範囲の侵襲での治療を行っています。また、腫瘍の大きさよりはるかに小さく頭を開けて腫瘍を摘出する鍵穴手術では、3日間程度の入院で治療を終え退院される患者さんも増えてきています。

手術前と手術後のCT写真

鍵穴手術では、3cmほど頭を開くことで10cmの大きさの腫瘍を摘出することが可能です。頭皮の傷は5cmほどですので髪を剃っていただく範囲も非常に少なくすることができます。

※ナビゲーションシステムを用いた手術の詳細は、医療者向けページの診療科案内でご覧いただけるよう準備しております。

機能温存

ファイバートラッキングという方法で、神経線維の走り方を3次元画像に抽出することができます。手術を受けられる方は、手術前に、全員この方法で神経と腫瘍の位置関係を3次元的に確認し、安全なアプローチを決定しています。さらに、手術中に実際に脳の機能を確認するモニタリングを積極的に応用しています。手術後の合併症の発生や、手術に伴う後遺症を最小限にするため、こういった方法を用いて重要な組織を保護しています。

ファイバートラッキング

放射線療法

放射線治療は、脳腫瘍の治療において大きな役割を担っています。放射線は、手術が難しい場所にできた腫瘍も確実に治療することができます。一方、放射線は腫瘍の前後にある正常な組織にも当たるため影響を及ぼすことがあります。ガンマ(γ)ナイフに代表される定位的放射線治療や、最近開発されたIMRT(強度変調放射線治療)などにより、正常な脳の組織への被爆を最低限に抑えながら病変を治療することができるようになりました。千葉県がんセンターでは、従来のX線照射・電子線照射に加えて、定位的放射線治療・3次元原体照射(3DCRT)・IMRTなど脳腫瘍に対する放射縁治療のバリエーションを持っています。一人一人の患者さんの状況に応じて、放射線治療部と連携し、最善の照射法を提供しています。

※定位放射線治療、IMRTなど、放射線治療に関する詳細情報は、医療者向けページの診療科案内でご覧いただけるよう準備しております。

化学療法

同じ脳腫瘍と診断されても、人によって化学療法の効果が大きかったり小さかったりすることがあります。この様な個人差を、治療する前に知ることができればその患者さんにとってもっとも効果が期待できる抗がん剤の選択が可能になります。

最近になって、いくつかの遺伝子異常の有無が化学療法の効果を左右することが分かってきました。千葉県がんセンターでは、ある種の脳腫瘍において、研究局と協力して遺伝子診断による化学療法感受性予測を行っています。
また、化学療法だけで完全に治すことは難しいものの、抗がん剤が非常に良く効く脳腫瘍があります。その様な脳腫瘍においては、ご自身の末梢血に存在する血液幹細胞をあらかじめ保存しておき、従来では考えられなかったような大量の化学療法を行ったあと、保存しておいた幹細胞を移植する、自己末梢血幹細胞移植併用大量化学療法を腫瘍血液内科と合同で行っています。

主な治療のご案内

SRS(定位放射線治療)

入院

3日間(治療前日~治療後1日)

開頭腫瘍摘出術

入院

3~10日間

髄注化学療法

外来

 

診療実績

医師のご紹介

脳神経外科部長

 

 

井内 俊彦(いうち としひこ) 昭和63年岡山大学医学部卒業

指導医、専門医、認定医など:

  • 日本脳神経外科学会 認定専門医・指導医
  • 日本神経内視鏡学会 神経内視鏡技術認定医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療専門医
  • 日本定位放射線治療学会:世話人
  • ニューロオンコロジィの会:世話人
  • 東京脳腫瘍懇話会:世話人

専門分野/得意分野:

  • 専門は脳腫瘍の治療

主任医長

 

 

 

堺田 司(さかいだ つかさ)平成6年 浜松医大医学部卒業

指導医、専門医、認定医など:

  • 日本脳神経外科学会 認定専門医・指導医
  • 日本神経内視鏡学会 神経内視鏡技術認定医

専門分野/得意分野:

 専門は脳腫瘍 、小児脳神経外科疾患の治療

医長

 

 

長谷川 祐三(はせがわ ゆうぞう) 平成13年千葉大学医学部卒

指導医、専門医、認定医など:

  • 日本脳神経外科学会 認定専門医・指導医
  • 日本神経内視鏡学会 神経内視鏡技術認定医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療専門医
  • 日本脳卒中学会脳卒中専門医

専門分野/得意分野:

  • 専門は脳腫瘍の治療

医員

 

 

瀬戸口 大毅(せとぐち たいき) 平成19年昭和大学医学部卒

指導医、専門医、認定医など:

  • 日本脳神経外科学会 認定専門医

専門分野/得意分野:

  • 脳神経外科全般