呼吸器外科
質の高い最先端の呼吸器外科治療を可能な限り安全・低侵襲に提供いたします
診療科の特徴・得意分野
近年、進行肺がんに対する分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤の周術期使用が保険適用となり、手術を含めた集学的治療の選択肢が増えました。呼吸器内科との密な連携を活かし、超音波気管支鏡・PET/CTを用いた正確な術前診断に基づき最新の集学的治療を提供します。
一方で安全を第一とし、患者さんに適した優しい外科治療を提供するように努めます。
- (1)胸腔鏡手術video assisted thoracoscopic surgery:VATSにより手術創を縮小し、術後の疼痛緩和・呼吸筋温存に努めます。robot assisted thoracoscopic surgery : RATSも対象を拡げ、学会認定プロクター2名体制で安全に配慮しつつ実績を伸ばしています。
(2)胸壁・心膜・横隔膜・大血管(上大静脈)の合併切除も積極的に実施し根治性を追求する一方、気管支/血管形成により肺の切除範囲を可能な限り小さく抑え呼吸機能を温存するように術式を選択します。
(3)早期離床・術後合併症の減少・早期退院・術後のQOL(生活の質)向上を実現できるような術後管理を心掛けています。
検査・治療内容・実績
※手術は術式によりますが、術後7日程度での退院を目安にリハビリを進めます。
肺がん
気管支鏡検査
呼吸器内科と共に病変の診断だけでなく、超音波気管支鏡を用い縦隔・肺門リンパ節転移の有無を精密に評価し、正しい病気診断の基に方針を決定します。(入院2泊3日)
手術(開胸/VATS/RATS)
従来の肺葉切除に加え、肺機能がより温存される区域切除術が近年標準術式化しています。症例により縮小切除(部分切除まで)や拡大切除(複数肺葉切除、他臓器合併切除、気管支/血管形成術等)も選択します。
移転性肺腫瘍
※手術適応は原発腫瘍の診療科と連携して決めます。
※原発腫瘍を他施設で手術された方の肺転移手術も積極的に受け入れています。
手術(開胸/VATS/RATS)
病変部の肺部分切除を基本としますが、病変の位置・大きさにより区域切除や肺葉切除も選択します。
移転性肺腫瘍
手術(開胸/VATS/RATS)
VATS/RATSを基本としますが、拡大切除が必要な場合などは開胸も行います。
手術実績
コロナ禍の影響で全国的に2020年から肺がん手術が減少し、当院でも数年間手術数が減少しましたが、スタッフ増強の効果もあり昨年は再増加して元のペースに戻っています。
医療機関の皆様へ
肺がんが疑われる患者さんは呼吸器外科/内科どちらへでもご紹介ください。診断の上、毎日開催の呼吸器キャンサーボードで病期・体力に応じた治療方針を選択します。充実した放射線治療装置や緩和病棟を活かし、手術や抗がん剤の適応がない患者さんにもできる限りの治療を提供します。
医師のご紹介
呼吸器外科部長
岩田 剛和(いわた たけかず)
【指導医、専門医、認定医など】
- 日本外科学会 指導医・外科専門医
- 日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡指導医・専門医
- 日本胸部外科学会・日本呼吸器外科学会 呼吸器外科専門医
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
- 日本移植学会 移植認定医
- ダヴィンチコンソールサージョン、日本呼吸器外科学会ロボット支援手術プロクター
【専門分野/得意分野】
- 専門は肺癌、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍の外科治療
主任医長
坂入 祐一(さかいり ゆういち)
【指導医、専門医、認定医など】
- 日本外科学会 外科専門医
- 日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡指導医・専門医
- 日本胸部外科学会・日本呼吸器外科学会 呼吸器外科専門医
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
- 肺がんCT検診認定機構 肺がんCT検診認定医
- 日本呼吸器外科学会 胸腔鏡安全技術認定医
- ダヴィンチコンソールサージョン、日本呼吸器外科学会ロボット支援手術プロクター
【専門分野/得意分野】
- 専門は肺癌、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍の外科治療、呼吸器インターベンション
医長
畑 敦(はた あつし)
【指導医、専門医、認定医など】
- 日本外科学会 外科専門医
- 日本胸部外科学会・日本呼吸器外科学会 呼吸器外科専門医
- 日本移植学会 移植認定医
【専門分野/得意分野】
- 専門は肺癌、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍の外科治療
医長
越智 敬大(おち たかひろ)
【指導医、専門医、認定医など】
- 日本外科学会 外科専門医
- 日本胸部外科学会・日本呼吸器外科学会 呼吸器外科専門医
【専門分野/得意分野】
- 専門は肺癌、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍の外科治療
医員
大谷 祐介(おおたに ゆうすけ)
【指導医、専門医、認定医など】
【専門分野/得意分野】
- 専門は肺癌、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍の外科治療