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看護局

看護局

看護局の理念(看護局長挨拶)

看護局長

千葉県がんセンター看護局のホームページにアクセスいただきありがとうございます。アクセスしていただいた皆様が、少しでもご関心を頂ける様に、当院看護局の看護の在り方や教育方針・活動についてご紹介させていただきます。当院は、昭和47年に国内で3番目にできた、がんの専門病院と研究所を併設した施設です。千葉県内のがん医療の推進と均てん化に向け、研修会の実施や情報提供、相談支援事業の推進、地域連携クリティカルパスの整備に努めがん治療並びにがん看護の質の向上に取り組んでまいりました。 がんの医療は予防から治療に至るまで目覚ましく進歩しています。一方で患者さんやご家族はがん治療の過程で生じる不安や苦痛、苦悩を抱えながら、健康を回復するために治療に臨んでいます。そのような患者さんやご家族に対して看護局は、当院の基本方針である「心と体にやさしいがん医療」を基盤に、不安や苦痛の緩和、生活を見据えた意思決定支援ができる専門性の高い看護師の育成に取り組んでいます。理念は次の4点を掲げ日々の看護活動を展開しています。

1.生きる力と希望

がん患者さんの治癒力を引き出し、生きる力と希望を支えます。

2.自己決定の尊重

がん患者さんとご家族の方々の自己決定を尊重し支えます。

3.QOLの向上

がん患者さんとご家族の方々の苦痛を緩和し生活の質の向上を支えます。

4.人間性豊かな看護

専門技術と生命(いのち)の尊厳が調和する人間性豊かな看護を提供します。
がん看護の専門性の向上とキャリアの拡大を目的に、がんセンター看護職員クリニカルラダー(臨床実践能力段階別到達目標)を作成し運用しています。新人、一人前、中堅、リーダーの4段階に枠組みし、各段階の到達目標を提示しています。看護師個々が自身の知識や技術の習熟状況を知り、院内・外の研修参加と臨床現場で学習支援を得ながら研鑽を積んでいます。
新人看護師の教育は、1年間を通して学ぶべき目標と内容を提示し、部署全体で育てる事を大切にした指導体制を取っています。当院の臨床研修制度の特徴は、配属部署で獲得した知識や技術の習得状況の確認とフォローアップを目的に定期的に集合研修を実施しています。更に、配属部署だけでは学べないことを院内留学という形で、手術室、集中治療室、外来、通院化学療法室、緩和ケア病棟でそれぞれ1~2週間研修し、院内で提供している治療や看護を学ぶ機会を設けています。
チーム医療を推進するために、専門看護師や認定看護師の育成にも力を入れています。現在は、がん看護専門看護師、感染、乳がん、摂食・嚥下、皮膚・排泄ケア、がん化学療法、緩和ケア、疼痛看護など、各領域の認定看護師を育成しています。今後も、専門看護師並びに認定看護師の育成を推進し、看護の質の向上に努めていきます。
千葉県がんセンター看護局は、一人ひとりの患者さんとご家族の声に耳を傾け、寄り添いながら安全で安心な看護の提供に努めています。

鈴木看護局長インタビュー

専門看護師

がん看護専門看護師

がん看護専門看護師 5名

私たち専門看護師は、患者さんとご家族が抱える医療に関連する問題を総合的に判断し、外来・病棟看護師および多職種と協働しながら問題解決できるよう取り組んでいます。がんと診断され、がんと共に生活する過程で生じる気持ちの揺れに寄り添いながら、正しい病状理解に基づいた意思決定ができるよう支援するとともに、症状への対処や療養中に生じた倫理的問題、葛藤に関する調整にも力を注いでいます。 また、都道府県がん診療連携拠点病院の専門看護師として、院外の看護教育プログラムの企画運営やがん看護の均てん化をめざした啓蒙活動など、看護の質向上を目指した教育活動を行っています。5名それぞれが持つ専門分野において力を発揮しながら、よりよいがん看護が提供できるよう日々励んでいます。

病院見学・インターンシップのご案内

千葉県がんセンターでは、がんセンターへの就職を考えている方に対し、インターンシップや病院見学会を実施しています。また、育児等で職場を離れていた方への復職支援も行っています。 興味がある方は、病院局ホームページ千葉県立病院看護師募集(ナースインチバ)をご覧ください。

開催場所

千葉県がんセンター

お問い合わせ

千葉県がんセンター看護局 総務担当 副看護局長
TEL:043-264-5431
Eメール:kangoqa@mz.pref.chiba.lg.jp

先輩看護師からのメッセージ

ICU

鈴木 弘真(千葉県立野田看護専門学校卒)

集中治療室特有の忙しさがありますが、多職種と連携しスタッフ間で協力しながら日々業務に臨んでいます。他病棟に比べると経験年数が高い先輩も多く配属されており、専門的な知識や技術をより勉強できる職場環境になっています。
主に術後患者の管理を行いますが、急変時や患者の状態に合わせて集中治療を行います。一般病棟にはない人工呼吸器の管理など、高度な医療を提供する場になるため、看護師としてもより専門的な知識や技術の習得ができます。また、早期回復に向けて主治医や集中治療部の医師などと合同カンファレンスを開催し、治療だけでなく、看護の方向性などを共有しています。患者さんが一日でも早く一般病棟へ転棟できるよう看護しています。

手術室

長谷川 将人(千葉県立衛生短期大学卒)

手術は器械だし看護師と外回り看護師の2名で担当する為、スタッフ同士のコミュニケーションが大切です。初めて手術を担当する時は先輩看護師が手術に一緒に入っての説明や、実際の手術のDVDを見て手術看護が上達できるように支援しています。様々な診療科の術式やそれに必要な術中看護についてベテランも新人も一緒にカンファレンスし手術看護を学んで切磋琢磨しています。
手術室は毎日10件以上の手術を行っています。看護師同士だけでなく医師や臨床工学技士など他職種とも連携して手術の準備やカンファレンスなどで協働しています。手術器械は日々進歩し取り扱いは高い専門性が必要です。また麻酔中の患者さんの代弁者である事を意識して、患者さんが安全に手術を受けられるように手術看護を実践しています。

外来治療部門

舘川 亜希子(千葉県立衛生短期大学卒)

幅広い年齢層のスタッフが明るく、お互いを尊重し合いながら切磋琢磨しながら働いているチームだと思います。医師達の協力体制もあり、より良い医療に向けて合同カンファレンスや勉強会を定期的に開催しています。
内視鏡を使った消化管病変の検査や治療、透視画像を用いた処置、放射線治療を受ける患者さん達に対し、一番傍にいて、不安な気持ちに寄り添いつつ、安全安楽で確実な医療を受けていただけるよう援助をしています。
がん薬物療法
がん薬物療法

がん薬物療法センター

庄司 明日香(千葉県医療技術大学校卒)

2人目出産後、育児短時間勤務で復職しました。病棟とは違う忙しさのある部署ですが、業務や異動者に対するサポート体制はしっかりしています。子育て中のスタッフも多く、子どもの行事や体調不良時など、お互いが出来る範囲でフォローし合いながら仕事に取り組んでいます。
全ての診療科のがん薬物治療を行なっています。治療中の安全な点滴の投与管理だけではなく、患者さんが化学療法の有害事象に対してセルフマネジメントをできるように看護を行っています。また、同僚や薬剤師・他部署と意見交換や連携することで、患者さんがご自宅でより快適に生活できるよう支援しています。

5B病棟

高見 梨子(千葉県立幕張総合高等学校)

私が働いている5B病棟は、とても温かく、先輩にわからないことを聞きやすい雰囲気があると思います。忙しい中でも手を止め、一つ一つ丁寧に教えてくださり、学びの多い日々を送っています。また、私にとって同期の存在は大きく、心の支えでもありますが、良い刺激にもなるので、少しずつですが前に進むことができています。
腫瘍血液内科・整形外科の混合病棟で働いています。腫瘍血液内科では、がん薬物療法による治療が多く、繰り返しの入院になる方が多くいます。現れる副作用にも個人差があり、その人に合ったセルフケア支援を行うことの重要性を感じています。これからたくさんのことを吸収し、患者さんにとって有益となる看護が実践できる看護師を目指していきたいと思っています。

6A病棟

穴澤 美咲 (淑徳大学卒)

6A病棟は、新病院になってから新設された病棟です。他病棟から来たスタッフ同士が持っている知識や技術を共有し合いながら働いています。先輩も後輩も関係無く、わからないことがあれば一緒に考え、患者さんへよりよい看護を提供できるように心がけています。病棟の雰囲気も明るく、スタッフ同士のコミュニケーションがとりやすい病棟です。
乳腺外科、頭頚科、整形外科の混合病棟で、患者さんの入退院や手術の入退出が多い急性期の病棟です。周術期の看護の他にも、術後数日で退院する患者さんや、セルフケアの手技を獲得してから退院される患者さんの支援も必要となり、患者さんやご家族の個別性に合わせた看護を学べることができます。退院した患者さんから病棟のスタッフへ感謝の手紙をいただくこともあり、やりがいを感じています。

6B病棟

丸嶋 聖里(千葉県立鶴舞看護専門学校卒)

私は育児時短勤務を利用し勤務しています。急な休みやお迎えに呼ばれる事がありますが、師長さんはじめスタッフの皆さんにフォローしてもらいながら安心して働くことができています。またスタッフは皆明るく話しかけやすい雰囲気があり、声をかけ合いながら業務に取り組んでいます。
脳外科で、意思疎通が出来なかったり身の回りの介助が必要な方が多く入院されています。自ら苦痛症状を訴えることができない事が多いため、注意深く観察を行い異常を見逃さないよう努めています。

7A病棟

後藤 野乃花(青葉看護専門学校卒)

私は2年目の看護師で同期もたくさんいます。疑問点や不安なことがあれば先輩看護師に相談すると丁寧に教えてくれとても相談しやすい環境です。経験のできない看護技術も積極的に経験できるよう配慮してくれる病棟です。
婦人科と泌尿器科の混合病棟です。
クリニカルパスの患者が多く短い入院期間の中で個別性に合わせた看護と退院指導が大切です。手術で性特有の臓器を摘出するため、喪失感なども強く悩む患者さんも多い為、術前からの信頼関係が重要でありやりがいも感じています。

7B病棟

M・H(千葉県立医療技術大学校卒)

スタッフは皆笑顔で明るい雰囲気です。職種も問わず誰にでも話しかけやすい、話を聞いてくれる環境で安心して業務に取り組んでいます。また、患者様やご家族に何かあればタイムリーにカンファレンスを開き問題解決に取り組み、患者様・ご家族へ寄り添う・向き合うことを大切に出来る病棟です。
患者さん一人ひとり違った苦痛症状があり、症状に合わせ薬物療法や非薬物療法を実施し介入しています。ケア方法も一人一人に合わせ時間の調整や、ケア人数を調整したり少しでも患者様にとって苦痛が最小限となるよう全員で協力して努めています。また、家族ケアも同時行っており、ご家族の苦痛にも目を向け日々関わっています。

8A病棟

鈴木 陽子(市原看護専門学校卒)

毎日手術があり、忙しい病棟ではありますが、スタッフ同士がコミュニケーションを取りやすいように、ペア制を工夫しています。栄養状態や嚥下機能など、栄養科や薬剤部等の多職種とも連携が取りやすい環境です。患者指導にも活かすことができています。
食道胃腸外科と消化器内科の混合病棟です。外科は手術、内科は症状緩和を目的とした患者さんが多いです。術後の離床、ストーマ管理、経腸指導など、指導も多く、患者さんやご家族と関わることが多いです。患者さんに合った指導ができるように看護師の勉強会も定期的に行っています。

8B病棟(千葉市青葉看護専門学校)

菅原 未来

急性期~終末期までの患者さんが入院しており、忙しい病棟ではありますが、スタッフ同士で積極的に声を掛け合える明るい病棟です。1年目でまだわからないことは多いですが、常に気にかけてくださる先輩たちのおかげで日々成長を実感しています。
手術療法、内視鏡を使った検査や治療、化学療法を受ける患者さん一人一人の個別性に合わせ、他職種と連携し、安心して入院生活を送れるように関わっています。外科では合併症予防のため、疼痛コントロールを行い早期離床、内科では症状にあわせて、安楽に過ごせるように看護を実践しています。

9A病棟

高地 千夏(千葉県立保健医療大学卒)

スタッフ同士がコミュニケーションを良くとり協働し、より良い看護・医療が提供できるよう協力体制のとれた病棟だと思います。また、勉強会や病棟会を等を通して病棟の良い雰囲気づくりや安全な看護を提供できるよう日々努めています。
消化器・呼吸器の抗がん剤治療や内視鏡治療を受ける患者さん、その他の科の患者さんがおり、家族背景や患者さんの意思を尊重できるよう1人一人の患者さんに寄り添いつつ安全に看護・医療が提供できるようスタッフと協働し支援しています。

認定看護師

皮膚・排泄ケア

皮膚・排泄ケア 3名

当院の皮膚・排泄ケア認定看護師は、皮膚や排泄に問題を抱えた患者さん(入院、外来)を対象にしてケアを行っています。具体的には、創傷、尿・便失禁、ストーマ、手術後の創傷、瘻孔(予防的・治療的)、がん薬物療法や放射線治療による皮膚障害、リンパ浮腫など多岐に渡ります。ストーマケアに関しては、週2回(月・金の午後)ストーマ外来を開設して、適切な装具選択、皮膚障害発生時の対応、セルフケア支援、家族指導、退院後・社会復帰への支援、精神的支援などを行っています。褥瘡管理においては、2002年に褥瘡対策委員会を立ち上げ、安全・安楽な療養生活を過ごして頂けるよう日々、褥瘡予防対策に取り組んでいます。

がん化学療法看護

がん化学療法看護 3名

私たちは、患者さんとそのご家族に対し、がん薬物療法を受けながらできる限り今まで通りの生活が送れるように、患者さん個々の副作用や生活背景を考慮した看護を提供しています。また、患者さんの価値観や意向を汲み取りながら、患者さんにとっての最善を常に考え、治療選択や中止を患者さん自身が決定できるように支援しています。
また、がん薬物療法に関する研修の開催やマニュアルの作成などを通じて、質の高いがん薬物療法看護が永続的に提供できることを目指すべく教育活動にも励んでいます。がん化学療法看護認定看護師として、患者さんが安全に安心して治療が継続できるように、多職種と連携しながら、より専門性の高い看護が提供できるよう日々研鑽を重ねています

緩和ケア

緩和ケア 2名

私たちは、現在、病棟に在籍し、病棟業務を遂行しながら、日常のケアの中で患者さんとご家族に対し緩和ケアを提供しています。
病気に伴う心と体の痛みを和らげるため、医師や薬剤師、栄養士などの他職種でカンファレンスを行ない、それぞれに必要な薬剤選択と看護ケアを共有し実践しています。また、がん看護に携わる看護師が、緩和ケアについての基本的な知識・技術を習得することが出来るようにサポートを行ない、看護師の相談にも応じています。
私たちは、患者さんとご家族が、何に困り悩んでいるのか、何を支えとしているのか把握し、一人ひとりが心地よいと思いながら生活できるように支援することを心掛けています。

がん性疼痛看護

がん性疼痛看護 2名

がん患者さんの多くは、何らかの痛みを抱えながら生活を送っています。身体の痛みだけではなく、精神的・社会的・スピリチュアルな痛みを生じ、この痛みは患者さんの生活の質に影響します。
がん性疼痛看護認定看護師として、患者さんが大事にしたいことを中心に痛みによってできなくなっている生活の質の改善を目的に、薬物療法だけではなく患者さんが痛みと付き合えるための方法を多職種と協働し支援を行っています。また、院内におけるがん性疼痛看護の質向上に向け、学習会の開催やカンファレンスの実施を行っています。
患者さんの抱える痛みを和らげる方法を模索し、それを支える医療スタッフの悩みや葛藤を共有しながら実践を行っています。

感染管理

感染管理 2名

当院では、がんを抱え、体の抵抗力が低下し感染症発生リスクが高い患者さんを対象に医療を提供しています。感染管理認定看護師は、当院を利用する方、当院で働く職員を医療関連感染から守るために、感染管理部に2名(専従)在籍し組織横断的に活動しています。感染管理認定看護師の主な役割としては、病院環境の整備状況の把握と改善、院内感染発生防止対策の要となるスタンダードプリコーション実践のための啓発・教育、医療関連感染症発生時の対応、感染対策マニュアル整備と教育、医療関連感染サーベイランス実践と感染防止技術の改善などがあります。また、地域の医療機関と感染防止活動について定期的に連携を図っています。多職種とチームを組んで施設全体に働きかけ「医療関連感染が発生しにくい環境の中での、より良いがん医療提供」をともに目指し日々活動をしています。

手術看護

手術看護 2名

2名の手術看護認定看護師が手術室と周術期管理センターに所属しています。
手術を受けることを決定する術前、そして手術中、手術を終えた術後までの周術期を通して患者さんやご家族の疑問や不安にお答えし、安心して入院・手術に臨めるよう努めています。
中でも周術期管理センターでは、入院前に手術に関する詳しい説明を行っています。「どんな些細な事も相談できる存在」となれるよう支援していきたいと思っています。手術室では、患者さんが安全安楽な環境で手術を受けられるよう、周術期管理センターや病棟、医師等と連携して準備を整えています。また、進化し続ける手術医療に対して、広い知識や技術の修得に日々努めています。

乳がん看護

乳がん看護 1名

乳がんは女性が罹患するがんでは1位であり、その年齢も30代から増え始め40~50歳がピークとなっています。乳がんの治療は手術療法・薬物療法・内分泌療法・放射線療法など集学的治療が行われ、治療期間や経過観察も長期に及びます。また患者さんや家族を取り巻く問題は、妊孕性・乳房再建・遺伝性乳がん・就労と幅広くその負担ははかり知れません。
乳がん看護認定看護師は、心理的サポート、意思決定支援、治療に伴うセルフケア支援、ボディイメージの受容へのサポート、リンパ浮腫への対応など適切な情報提供と支援を役割としており、看護外来も開設し相談できる環境を整えています。患者さんとそのご家族の気持ちに寄り添い、その人らしい生活が送れるかを一緒に考え、困ったことがあれば気軽に声をかけていただける存在でありたいと思っています。

摂食・嚥下障害看護

摂食・嚥下障害看護 1名

がんに罹患すると、がんそのものによる摂食障害や食欲不振が起こります。また、治療に伴う副作用症状によっても食べることが困難となる場合があります。「心と体にやさしく希望の持てるがん医療」の理念に基づき、がんセンターの全ての患者さんに「口から食べる幸せ」の提供を目標に日々活動しています。
食べるために、「口の中の環境づくり」をはじめ、安全に食べられる食事の選定や調整、摂食・嚥下リハビリテーションを通して「生活の質の維持・向上」を目指しています。とても身近な「食事」に対して、喜びや楽しみ、希望を持っていただくことができるように、患者さんやご家族の方々を支援させていただきたいと思っています。

がん放射線療法看護 1名

近年、放射線治療は情報工学技術の発展とともに、根治治療から緩和治療まで、幅広い役割期待を受けるようになりました。2015年には38万人の放射線治療を受ける新規患者さんが予測されています。このような背景から、がん放射線療法看護認定看護師には、放射線治療における専門的な知識・技術を用いて、水準の高い看護ケアを提供することや臨床実践における看護ケアの質の向上のための役割遂行が期待されています。
がん放射線療法看護認定看護師は、放射線治療を受ける患者さん及びご家族の皆様へ、治療に関する意思決定の支援、治療期間中や治療後のさまざまな副作用への個別的な対応と症状緩和、患者さんが安心して治療が受けられるような治療環境の調整、セルフケアの支援など、質の良い看護を提供することができるように日々活動しています。

中央部門

ICU

ICU

がんの手術を受けられた患者さんの術後急性期を各科医師と連携をとりながら安全、安心を心がけ全身管理や早期離床などの回復のための看護を提供しています。院内急変等で人工呼吸器管理など重症度が高く、全身管理を必要とする患者さんも受け入れております。部署内に陰圧室が2床設置されており、感染症用病床としてその対応もしています。

手術室

手術室

がん専門病院という特殊性から、現疾患だけでなく、転移・再発・繰り返しの手術、がん薬物療法や放射線療法との併用、腫瘍切除後の形成目的の手術など、がん看護と手術看護の両方を兼ね合わせています。手術室では、手術を受ける患者の麻酔科受診時に看護師が同席をし、患者や家族に直接話を伺う機会を設け、麻酔下にある患者の代弁者として看護を行っています。
また、医療の進歩に伴い鏡視下手術やロボット手術が拡大しており、麻酔科医や外科医に加え、臨床工学技士とも連携しながら患者の看護にあたっています。手術を受ける患者へ安全・安心・安楽な看護の提供を行うため、日々継続した知識・技術の習得を行っています。

外来診療部

外来診療部

23の外来診療科があり、診断や治療方針の決定、治療の導入から継続、療養支援等の地域連携と、外来看護の重要性は年々増加しています。また、中央処置室では、ホルモン注射や輸血など、がんの補助療法や、腹水・胸水穿刺や骨髄穿刺や腰椎穿刺など、症状緩和や、がんの診断に向けた処置を行っています。患者さん一人一人が安心して地域で生活できるよう、関連部署と連携しながら患者さんのセルフケア支援を行っています。

外来治療部

主な診療科

消化器内科・内視鏡科・呼吸器内科・画像診断部・放射線治療部・核医学診療部

 

外来治療部

外来治療部門とは、内視鏡センター・画像診断部・放射線治療部・PET-CT・造影CTを担当する部門です。がん治療では、より高度で専門的な低侵襲治療の提供や検査体制の整備が進んでいます。早期がんの内視鏡的切除術や立体的にがんの形をとらえ、その部分にのみ照射する放射線治療など内科的がん治療を受ける患者は年々増加しています。また、画像診断部、核医学診療部には放射線専門医がおり、選択的血管塞栓術やPET-CTなど各診療科医師と協力して治療や検査・診断にあたっております。
このように多種多様な内科的がん治療や検査が行われる外来治療部門の看護師は、専門的な知識や技術を習得し、患者の安全を確保しながら安心して検査・治療が受けられるように、各診療科医師・臨床工学技師・放射線技師とチーム医療を提供しています

 

がん薬物療法センター

病床数:52床
がん薬物療法センターでは、術前・術後の補助療法を始め完治を目指す治療だけではなく、患者さんが、がんと共生しながら自分らしく生活できることを目的に治療を行います。そのために私たち看護師は、日々進歩していくがん薬物療法に関する知識と技術を常に更新し、患者さんが安全で安心な治療が受けられるよう支援しています。

センター
センター

病棟の看護

5B病棟

病床数

25床・20床(無菌室)

主な診療科

腫瘍血液内科・整形外科

 

5B病棟

腫瘍血液内科では、悪性リンパ腫・白血病・骨髄腫などを対象に、がん薬物療法を中心とした治療を行っています。治療のために入院を繰り返す患者さんが多く、信頼関係を築きながら闘病意欲を支えることが看護師の重要な役割です。
整形外科では、小児を中心とした肉腫の手術とがん薬物療法を行っており、1年近くの入院期間を要します。院内学級の教員を含む多職種と共に、治療しながら入院生活を送る中で心身の成長発達に焦点を当て、情報共有しながらチームでサポートする体制をとっています。

 

6A病棟

病床数

42床

主な診療科

頭頸科・整形外科・乳腺外科

 

6A病棟

頭頸科では、喉頭がん、下咽頭がん、口腔がん、甲状腺がん、上・中咽頭がんなどの治療を行っています。早期がんに対しては、放射線療法や低侵襲機能温存手術を行っています。進行がんに対しては抗がん剤と放射線療法を併用した治療、機能温存手術、拡大切除や再建術などを行っています。どの治療法も、治療後のボディイメージの変容をきたすため、患者さん個々の生活背景や年齢を踏まえ、社会復帰出来るよう残存機能の維持、向上を目指したケアの支援を行っています。
整形外科では、主にユーイング肉腫、軟部肉腫に対して手術、がん薬物療法、放射線治療を行っています。早期から機能回復訓練を開始し、年齢、生活背景等個別性を重視した在宅療養支援を行っています。
乳腺外科では、手術療法が中心ですが、術後補助療法も行っています。術後の日常生活支援と、長期にわたるがん薬物療法を安心して続けられるよう、外来診療科との連携も行っています。

 

6B病棟

病床数

42床・3床(核医学科)

主な診療科

呼吸器外科
脳神経外科・核医学診療科

 

6B病棟

呼吸器外科・脳神経外科・核医学診療科の病棟です。呼吸器外科は肺がんに対して手術療法を行っています。入院前から手術に向けた呼吸訓練を行い、術後の肺合併症の予防や痛みのコントロールを行いながら、早期に離床が図れるように援助しています。脳神経外科では、脳腫瘍・中枢性リンパ腫などを対象に、集学的治療を行っています。麻痺や意識レベルの低下した患者さんやご家族の意思決定支援を大切にし、安全な療養環境と看護が提供できるように日々取り組んでいます。また、核医学診療科では、専用の放射線治療病室が設けられ、甲状腺がんに対し放射性ヨウ素を使用した内照射治療が行われています。放射線治療に対する専門的知識を習得し、安全に治療が遂行できるように支援しています。

 

7A病棟

病床数

42床

主な診療科

泌尿器科・婦人科

 

7A病棟

泌尿器科23床、婦人科19床の病棟です。泌尿器科では前立腺や膀胱、婦人科では子宮や卵巣に対してがんの治療、主に手術や抗がん剤、放射線治療のケアを行っています。若い世代の方も多く精神的なケアや、緩和治療においては他職種と連携を取り症状の緩和ケアに努めています。患者さんが早期に安心して退院できるよう、患者さんと家族の橋渡しとなり他職種と連携して退院支援をしています。

 

7B病棟・C棟緩和病棟

病床数

28床・25床

主な診療科

緩和医療科

 

7B病棟・C棟緩和病棟

がんに伴う痛みや呼吸困難感、不快な症状を和らげる治療を行うと共にホスピスとは異なり、在宅療養への支援を主として担っています。患者さんが住み慣れた場所で希望する療養生活が送れるように、在宅支援チームと協力し訪問診療・訪問看護と連携をとっています。また、患者さんが抱える様々な苦痛に対しては、医師・看護師・看護補助者・栄養士・MSW・ボランティアなどがチームとなり患者さんのQOLの向上に向けて支援しています。この他、ご家族や介護者の慰労を目的としたレスパイト入院、ご家族の心のケアにも力をいれています。音楽療法が週2回開催されており患者さんの生き生きとした笑顔が多く見られています。

 

8A病棟

病床数

42床

主な診療科

食道胃腸外科・消化器内科

 

8A病棟

8A病棟は、食道胃腸外科・消化器内科の混合病棟です。食道胃腸外科では、食道・胃・大腸に対する手術療法を主体とした治療を行い、医師や多職種のスタッフと協働して、治療が安全・安楽に受けられることを目標に看護を行っています。クリニカルパスに準じ、手術後は早期の離床をすすめています。また食事や排泄という日常的に欠かすことのできない機能に関わるため、管理栄養士や皮膚・排泄ケア認定看護師との連携を図り、退院後の生活に困らないように支援しています。消化器内科では、主に大腸疾患に対する通院化学療法中の患者さんに対して、緩和ケアチームと連携を取りながら症状コントロールを行い、患者さんが希望される療養先で過ごせるように入退院支援室と連携して支援をしています。

 

8B病棟

病床数

42床

主な診療科

肝胆膵外科・消化器内科

 

8B病棟

8病棟は、肝胆膵外科、消化器内科の混合病棟です。肝胆膵外科は、消化吸収や代謝にとって重要な肝臓・膵臓・胆道系疾患の手術療法を、消化器内科は肝臓・膵臓・胆道系疾患の検査やがん薬物療法を中心に看護を実践しています。退院後の生活で食事療法や薬物療法(インスリンなど)が必要な患者さんもいるため、医師、薬剤師、管理栄養士など他職種で協同しながら、日々の業務を行っています。

 

9A病棟

病床数

39床

主な診療科

消化器内科・呼吸器内科・・形成外科 他

 

9A病棟

9A病棟は、消化器内科・呼吸器内科・形成外科他等39床の混合病棟です。消化器内科は、内視鏡治療や主に抗がん剤治療の患者さんが多く、呼吸器内科は、主に抗がん剤治療や放射線治療の患者さんが入院されます。形成外科は、再建術の手術を受ける患者さんが入院されます。また、がん治療による副作用や苦痛を緩和する「緩和治療」にも力を入れています。緩和ケアチームや入退院支援室と連携しながら、在宅療養に向けた準備を早期から支援できるように、患者さんやご家族の気持ちに寄り添いながら、チーム一丸となって取り組んでいます。

 

継続教育システム

千葉県がんセンター看護局 継続教育

看護局の理念にそった看護師の育成に向けて、クリニカルラダーを用いて段階的に継続教育を進めています。
また、院内研修もクリニカルラダーに併せて展開し、看護師の学び続ける姿勢、実践力の向上を応援しています。
看護師それぞれが主体的に取り組み、ステップアップしていけるよう目標管理制を導入し、チャレンジシートを活用しています。

看護局の理念

  1. 【生きる力と看護】
    がん患者さんの治癒力を引き出し、生きる力と希望を支えます。
  2. 【自己決定の尊重】
    がん患者さんとご家族の方々の自己決定を尊重し支えます。
  3. 【QOLの向上】
    がん患者さんとご家族の方々の苦痛を緩和し、生活の質の向上を支えます。
  4. 【人間性豊かな看護】
    専門技術と生命(いのち)の尊厳が調和する人間性豊かな看護を提供します。

看護局教育目標

看護局の理念
  1. 主体的に看護を探求する心や看護観を育てながら看護実践能力を高める。
  2. 人間や社会変化への理解を深め視野を広げることにより自己の成長をめざす。
  3. がん看護を実践するための理論と方法を学ぶ姿勢を養い、がん看護の専門性を高める。
  4. 看護管理者、指導者の人材育成能力を高める。

クリニカルラダー

看護師継続教育プログラム

教育プログラム

職員以外の教育・研修の受け入れも行っています

院内研修

 

看護局は、看護大学等からの委託を受け、専門領域に特化した、各種専門・認定看護師資格取得を目的とした研修をはじめ、訪問看護師再教育研修や緩和ケアに関する研修を実施しています。更には、当センター開設時から、将来看護師を目指している看護学生の実習を受け入れ、多くの看護師輩出に寄与しています。最近では、中学生の職場体験学習も受け入れ、医療現場での関心を深め、将来の医療従事者の発掘に努めています。職員は、米国を中心とした海外研修を実施しています。

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