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更新日:令和8(2026)年11月6日
ページ番号:316923
皿に盛った落花生
千葉の落花生|落花生の原産地|千葉県落花生の歴史|千葉県の落花生生産状況|千葉県で栽培されている主な落花生の品種|落花生の購入情報|落花生の栽培|おいしい落花生の選び方|落花生の栄養成分|落花生の上手な保存方法|ピーナッツの日|どうして「落花生」と呼ぶの?
国内での落花生作付面積は、ピークであった昭和40年には66,500ヘクタールありましたが、輸入などの影響で徐々に減少し、令和6年には5,560ヘクタールとなりました。現在、国内の落花生流通量は、全体の9割が外国産で、国内産は約1割程度となっています。そのうち約8割が千葉県で生産されています。
畑でゆっくりと自然乾燥された千葉県産落花生は、味の良さで消費者の強い支持を得ています。
落花生は南米原産のマメ科作物です。
日本では沖縄県でかなり古くから栽培されており、本州へは宝永3年(1706年)に中国から伝わりましたが、栽培にはいたりませんでした。本格的な栽培は明治7年(1874年)に政府がアメリカより種子を導入して各地に配布し、推奨したのが始まりとされていますが、明治4年には神奈川県の渡辺慶次郎が種子を入手して栽培を始めています。
千葉県の落花生の栽培は明治9年に現在の山武市の牧野萬右衛門が神奈川県三浦郡中里村から種子を購入して試作したのが始まりとされています。
写真は牧野萬右衛門。
明治11年には、県令(知事)柴原和が種子を政府から購入し、栽培を奨励しました。当時、落花生はその油がイワシの油漬け(オイルサーディン)に適することから、有益な輸出物になると考えられていました。また、沿岸の漁場ではイワシが多く獲れることから、そのイワシを油漬けにすることで、落花生の需要も増え、大きな収益を得られると見込んでのことでした。希望者には種子が貸し出され、収穫後に2割増しで返納する仕組みになっていました。
匝瑳郡鎌数村(現在の旭市)の戸長であった金谷総蔵は、その時に種子を3.6リットル借受け、試作を始めました。翌年には、落花生がこの地に適していることを実感し、近隣の農家に栽培を奨励しようとしました。当初は、落花生に対する認識もなく、食味も口に合わなかったことから、進んで栽培する人がいませんでした。しかし、栽培と同時に販路の確保にも努め、他の雑穀類の数倍の利益を上げることがわかるようになると、農家は競って種子を求めるようになりました。その結果、明治16年には県内で生産された落花生は総額1万5千円を超えました。
落花生栽培が増加したことにより、販路を拡大する必要があり、明治22年7月には千葉県落花生商業組合が設立されました。その初代組合長には、牧野萬右衛門が就任し、明治23年には、千葉県落花生として初めて輸出を行いました。その後、中国、アメリカ、イギリスなど、広く海外に輸出されて好評となり、生産量もさらに増加しました。
写真は金谷総蔵。
現在、落花生の栽培が多い下総台地(八街・富里地域など)では、明治20年ごろから栽培が始まりました。台地の開墾畑は無肥料の状態でしたが、落花生は良く育ち、あまり手間もかからないことから、急速に栽培が伸びました。特に、明治30年に総武鉄道八街駅が開業し、流通の拠点としての環境も整ったことから、大正以降、八街の落花生栽培が盛んになっていきました。
落花生の生産が増加すると、一部で不良品が出回り、さらに販売競争の激化で不当に安く販売されるなどの問題も生じてきました。そこで、明治39年に生産者・仲買業者・販売業者を組合員とする千葉県落花生同業組合が設立され、検査が行われるようになりました。それにより、規格の統一や品質の向上が図られ、海外市場においても日本産落花生は食用としての優良さが認識され、輸出量が増えていきました。
しかし、大正6年をピークに、価格の良いさつまいもへの転作、アメリカの輸出制限、価格の安い中国産の大量輸入などを背景として、栽培が減少していきました。
*写真は「昭和20年代の落花生の手選別風景」です。
栽培面積の激減の対策として、県では、栽培法の研究と優良品種の育成を始めました。その結果、昭和2年には優良品種「千葉43号」、「千葉55号」、「千葉74号」の3品種が育成されました。特に「千葉43号」は良質、多収で栽培しやすく、干ばつにも強いため、千葉県ばかりでなく、茨城県やその他全国的に普及し、昭和27年に現在の優良品種「千葉半立」が育成されるまで、20数年も栽培の主力品種となりました。
優良品種の導入などにより、一時栽培面積は増加しましたが、第2次世界大戦がはじまると落花生は、一部を残して主食の代わりとなるさつまいもやトウモロコシなどへ転換されました。
戦後、栽培面積は急激に増え、全国各地で栽培されました。千葉県では、八街市を中心とした北総台地での栽培が急激に増加し、昭和27年には千葉県全体で10,000ヘクタールを超えました。
同じ頃、千葉県農業試験場において、優良品種「千葉半立」が育成されます。この「千葉半立」は栽培時の作業が比較的容易なこと、収量が高く安定していること、当時普及し始めた小型耕うん機の利用に適していたことなどから、急速に県内に広がり、全国的にも普及しました。昭和40年頃には、初期生育の促進を図り、多収や早熟、除草対策になるマルチ栽培の技術が確立し、普及していきました。
高度経済成長期に入ると、他産業並みの農業所得を求めて、落花生から他の野菜類への作付転換、農家人口の減少などにより、栽培面積は急激に減少していきましたが、落花生は輪作作物として土壌環境の維持や連作障害の軽減などに役立つことから、持続的な農業生産を支える作物として期待されています。
| 年次 | 作付面積 (ヘクタール) |
10アール当たり収量 (キログラム) |
作況指数 | 収穫量(トン) | 産出額(千万円) |
|---|---|---|---|---|---|
| 昭和55年 |
13,600 | 172 | 90 | 23,400 | 963 |
| 平成12年 | 7,660 | 265 | 108 | 20,300 | 838 |
| 令和2年 | 4,980 | 220 | 95 | 11,000 | 800 |
| 令和6年 | 4,590 | 278 | 110 | 12,800 | 720 |
| 令和7年 | 4,220 | 273 | 105 | 11,500 | ― |
千葉農林水産統計年報及び関東農政局千葉支局資料
注:作況指数欄の平成14年以降は10アール当たり平均収量対比(過去7か年の実績値のうち最高・最低を除いた5か年の平均値との対比)
現在、千葉県で栽培されている主な品種は次の5品種が中心です。
昭和27年千葉県農業試験場で在来品種から選抜育成した品種。
昭和28年本県奨励品種に採用。
草型は半立で、株は横に広がり、晩生で収量性は高くないが、煎豆の食味は独特な風味があり良好。
「関東8号」と「334A」とを交配し、昭和54年千葉県農業試験場で育成した品種。同年に本県奨励品種に採用。
立性の草型で、開花期から収穫適期まで80日前後の中生、多収、良食味品種。ただし収穫適期を過ぎると子実の品質、食味ともに低下しやすい。子実はやや大きく、充実、色沢や粒揃いが良く、煎豆の食味もあっさりとした甘みがあり良好。
「ナカテユタカ」と「八系192」とを交配し、平成7年に千葉県農業試験場で育成した品種。平成8年に本県奨励品種に採用。
早生の多収品種。草型は立性で、株元に莢が集中する。莢は白くて、熟度が揃う。ゆで落花生に適し、食味は良好。
「ナカテユタカ」と極大粒品種「ジェンキンスジャンボ」とを交配し、平成18年に千葉県農業総合研究センターで育成した「おおまさり」の後継品種で、「おおまさり」と「郷の香」を交配して育成され、令和4年に品種登録。「おおまさり」よりも栽培がしやすく、病気にも強い、という特長を持ちながら、「おおまさり」と同様に、一般的な落花生のおよそ2倍という、非常に大きな粒と、ゆで落花生に適した甘み、やわらかな食感をしっかりと受け継いでいる。
「郷の香」と「関東96号」を交配し、平成25年に千葉県農林総合研究センターで育成した品種。平成27年に品種登録出願の公表がされ、平成30年にデビューした。
やや早生から中生の多収品種。草型は立性で、株元に莢が集中する。莢は白くて、甘みが強く、煎豆に適している。
千葉県内の落花生販売店における品種別の取扱状況や落花生の特徴等を掲載したリーフレット「ちばの落花生ショップリスト((一社)千葉県落花生協会作成)」です。
落花生の種まきは5月中旬から6月上旬に行われます。
莢を割って中の子実を取り出し、畝間60センチメートルから70センチメートル、株間27センチメートルから30センチメートル(郷の香の場合20センチメートル程度)で、3センチメートル程度の深さに1粒から2粒ずつ播きます。
太陽の光をたっぷり浴びて、どんどん成長します。
種まきから40日から50日ぐらい経過すると落花生の花が咲きます。花径1cmほどの蝶が羽を広げたようなかわいい黄色い花です。花は明け方に開いて夕方にはしぼんでしまいますが、8月中旬頃まで次々に咲き続けます。
花が咲いて数日するとしぼんだ花の茎の基から子房柄が伸び始め、地中にもぐって莢をつけます。
収穫の時期は花が咲き始めてから75日から95日前後で、品種によって差があります。
掘り取った落花生は、3株から5株をひとまとめにして根を上にして立てて、畑で1週間ほど乾かします。これを地干し(じぼし)と言います。
地干しが終わったら、円筒状に積み上げ、1ヶ月から2ヶ月間、風に当ててゆっくりと自然乾燥させます。この円筒状に積み上げたものを「ぼっち」といいます。千葉県ではおなじみの晩秋の風景です。
乾燥が終わったら、莢だけとって出荷します。
さやがきれいなものは、収穫時期が早すぎる場合があります。落花生の品質は、さやの色の濃淡等の外見では一概に判断できません。良くできた落花生は、カルシウムを充分吸収し、さやも固くなっています。落花生は品種により味が異なり、「千葉半立」は味が良く、特に美味しい品種と言われています。
赤い渋皮にも栄養分(ポリフェノール)があります。実の大きさは「ナカテユタカ」の方が「千葉半立」より一回り大きくなっています。両品種とも実が丸く大きくなりすぎたものは、収穫遅れの場合が多く、適期収穫したものより風味が落ちます。特に「ナカテユタカ」は収穫が遅れると品質低下の大きい品種です。
落花生の渋皮には、ポリフェノールの一種、レスベラトロールが多く含まれるため渋皮ごと食べるのがお勧めです。渋皮が気になるという方には「Qなっつ」。「Qなっつ」は他の品種よりも渋皮が薄く、渋皮ごと食べやすいという試験結果が出ています。
また、ゆで落花生には様々なミネラルやビタミンが含まれています。特にビタミンEとナイアシンは、枝豆よりも豊富です!
| 成分 | 落花生 | 枝豆 |
|---|---|---|
| 銅 | 0.36ミリグラム | 0.36ミリグラム |
| ビタミンE(アルファトコフェロール) | 6.8ミリグラム | 0.6ミリグラム |
| ナイアシン | 8.2ミリグラム | 1.0ミリグラム |
| 葉酸 | 150マイクログラム | 260マイクログラム |
出典 日本食品標準成分表 七訂(らっかせい未成熟ゆで、枝豆ゆで)
落花生は多くの脂肪を含んでいます。
保存方法が悪いと、この脂肪が酸化してしまい風味が落ちます。
莢付き煎り落花生を購入した場合はすぐにむき実にして、容器に密閉して冷蔵庫に入れて保存します。
11月11日はピーナッツの日です。11月は美味しい新豆が出回る時期。
ピーナッツは一つの莢に二つの豆が入っていて、かわいい双子のようです。
そこで、11が二つ重なるこの日をピーナッツの日として昭和60年に(財)全国落花生協会が制定しました。
落花生は、地上にある枝に咲いた花の基部から子房柄が伸び出して地中にもぐり、土の中で実が育ちます。
花が落ちて豆が誕生することから「落花生」と呼ばれています。
千葉県らっかせい百年誌(昭和51年10月1日、千葉県農林部農産課編集・発行)
落花生ハンドブック(平成3年3月、落花生主産県連絡協議会発行)
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