ここから本文です。
更新日:平成31(2019)年3月20日
ページ番号:14131
光化学オキシダント(以下、オキシダント)は、工場や車から出る窒素酸化物や炭化水素(揮発性有機化合物(VOC))が太陽からくる紫外線のエネルギーによって反応してできるオゾンやPAN(ペルオキシアセチルナイトレート)、アルデヒドなどの汚染物質です。オキシダントは一つの汚染物質の名前ではなく、オゾン、PANなどの総称です。
オキシダントの濃度が高くなり、遠くの景色やビルが「もや」がかかったように見えにくくなったりします。この状態を光化学スモッグと言います。
オキシダントは、高濃度になると、健康への影響を与えます。また、植物にも影響を与えており、ケヤキやポプラなどが落葉したり、アサガオなどに斑点が出たりします。
写真は光化学オキシダントにより被害を受けたアサガオの葉です。(白い斑点、褐色の部分が被害です。)
オキシダント濃度が高くなると、目やのどに刺激を与え、目がチカチカする、のどが痛い等の症状がみられることがあります。
健康被害の状況を把握するため、光化学スモッグによる被害を受けたかたは、市町村役場、地域振興事務所又は健康福祉センター(保健所)に連絡してください。
光化学スモッグになると、下の写真のように遠くがかすんだりします。
オキシダント濃度が高くなりやすい気象条件は
とされています。
オキシダントの環境基準は「1時間値が0.06ppm以下であること」です。環境基準達成率等の算出にあたっては、昼間(5時から20時)の測定値を用いて行います。
環境基準達成率は、昭和52年度以降ほぼ未達成である。
オキシダントの濃度が0.12ppm(環境基準は0.06ppm)を超える場合、県が光化学スモッグ注意報等を発令し、車の運転や外での運動を控えるように呼びかけ、工場には排ガス量を削減するように要請しています。表1に注意報等の発令基準を示しました。また、光化学スモッグ注意報の発令日数を図に示しました。年によって変動が大きいのですが、昭和52年度から平成17年度までは日数が多くなる傾向が、17年度以降は低下の傾向がみられました。
緊急時発令 | 濃度条件 |
---|---|
注意報 |
0.12ppm以上 |
警報 |
0.24ppm以上 |
重大緊急時 |
0.40ppm以上 |
表2には、地域別の発令日数を示しました。平成28年度から30年度では、市原地域の発令日数が14日と多くなっていました。
図に、平成30年度に昼間の光化学オキシダント1時間値が注意報レベルである0.12ppm以上となった日数の地理的分布を示しました。
オキシダントは直接、工場、自動車から排出されるのではなく、窒素酸化物や炭化水素などオキシダントの原因となる物質が反応して生成するため、原因物質が風にのって移動する間に反応が進むことや、反応してできたオキシダントそのものも風で運ばれるので、工場や交通量の少ない地域でも濃度が高くなることがあります。
年度 | 野田 | 東葛 | 葛南 | 千葉 | 市原 | 君津 | 印西 | 成田 | 北総 | 九十九里 | 長生・夷隅 | 南房総 | 全県 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
28 | 0 |
0 |
0 |
1 |
1 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
29 | 5 |
1 |
4 |
5 |
8 |
4 |
5 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
15 |
30 | 1 |
2 |
1 |
3 |
5 |
3 |
1 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
9 |
計 |
6 |
3 |
5 |
9 |
14 |
8 |
6 |
0 |
0 |
1 |
1 |
0 |
26 |
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください