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報道発表案件

更新日:令和7(2025)年7月25日

ページ番号:791982

【日本紅斑熱】感染症予防のための情報提供について(令和7年7月25日発表)

発表日:令和7年7月25日

千葉県健康福祉部疾病対策課

令和7年7月4日に発症後、安房保健所管内の医療機関に入院し、7月11日にお亡くなりになられた患者がその後の病原体検査によって、日本紅斑熱に感染していたことが判明しました。

病名

日本紅斑熱

住所

君津市

年代・性別

90代・男性

職業

農業

症状等

発熱・頭痛・発疹・肝機能異常

発病年月日

令和7年7月4日

届出年月日

令和7年7月23日

患者発生の経過

7月4日 :自宅で倒れていたので、在宅医師の診察を受け、自宅療養。
7月9日 :早朝、自宅で動けなくなり、安房保健所管内の医療機関へ救急搬送。発熱(37.7℃)、体幹から前腕部に丘状の紅斑、肝酵素数値の上昇や血小板減少などの症状や所見が見られ、同日に入院、抗菌薬治療を開始。
7月11日:症状軽快せず、死亡。医療機関はリケッチア症を疑い、安房保健所へ検査を依頼。
7月14日:検体を県衛生研究所に搬入。
7月22日:遺伝子検査の結果、日本紅斑熱リケッチアの検査陽性が判明。
7月23日:安房保健所へ日本紅斑熱の発生届が提出された。

調査事項

君津保健所が積極的疫学調査を実施しているが、感染原因は現時点で不明である。

県内の発生状況(日本紅斑熱)

届出数

R3年

R4年

R5年

R6年

R7年※

千葉県

17

16

21

30

15

全国

490

457

500

523

263

 

 

 

 

※千葉県の令和7年の届出数は7月24日現在。(本件を含む)
※全国の令和7年の届出数は令和7年第28週(7月7日から7月13日まで)現在の速報値。

県民の皆様へ

  • 日本紅斑熱は、病原体を保有したマダニからの刺咬によって感染します。県への届出例の推定感染地域は県南部が多い状況です。特にダニが多く生息する野山、畑、草むら等に出かける時は次のことに注意しましょう。

(1)長袖、長ズボンなどで肌の露出を少なくし、防虫スプレーを使用する。

(2)直接、草むらや地面に座ったり、衣服を置いたりしない。

(3)帰宅後はすぐに入浴し体についたダニを落とし、新しい衣服に着替える。

(4)ダニに咬まれた場合には、無理に引き抜こうとせず、医療機関(皮膚科など)を受診する。

  • 本症は治療が遅れると重症化や死亡することがあります。マダニ等に咬まれた後、発熱等の症状があった場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。

【参考】日本紅斑熱について(千葉県ホームページ)

【参考】日本紅斑熱とは

ダニが媒介する感染症(ダニ媒介感染症)の一種で、病原体を保有したマダニの刺咬等によって感染する。

感染経路

  • 主な感染経路は、病原体を保有するマダニによる刺咬である。
  • 本症を媒介するマダニ(ヤマアラシチマダニ、キチマダニ、フタトゲチマダニ等)は野山などに広く生息している。これらマダニの活動が活発になる毎年4月頃から11月頃にかけて、沖縄県から東北南部までの広い範囲の地域で患者の発生がみられる。
  • ヒトからヒトへの感染はない。

病原体

  • 日本紅斑熱リケッチア(Rickettsia japonica)※

※リケッチア:細菌の一種だが、細胞外では増殖できない偏性細胞内寄生細菌のこと

潜伏期間

  • 2日間から8日間まで

症状

  • 主要な症状は発熱、発疹、刺し口でほとんどの症例にみられる。
  • 頭痛、倦怠感を伴う。
  • 検査所見:CRPの上昇、肝酵素(AST、ALT)の上昇、血小板の減少など

治療

  • 早期に疑い、適切な抗菌薬等で早めに治療を開始することが重要。第一選択薬はテトラサイクリン系の抗菌薬

予防

  • マダニに刺されないことが最も有効な予防対策である。レジャーや農作業、森林作業などで野山などへ立ち入る際には、肌の露出回避やダニ忌避剤の使用を行う。
  • 国内で承認されたワクチンはない。

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部疾病対策課感染症予防班

電話番号:043-223-2691

ファックス番号:043-224-8910

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