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更新日:令和3(2021)年3月18日

ページ番号:887

牛伝染性リンパ腫

  • リンパ系細胞が全身性、悪性腫瘍性に増殖したもの。
  • 地方病型と散発型に分類される。

病原の分類

好発年齢

発生

伝播

腫瘍細胞

牛伝染性リンパ腫ウイルス
に対する抗体

地方病型

成牛型

3歳以上
(特に5~8歳)

地方病性

垂直伝播
水平伝播

Bリンパ球

あり

散発型

子牛型

2歳未満
(特に6ヶ月未満)

散発性

不明

Bリンパ球

もしくはTリンパ球

なし

胸腺型

6ヶ月~2歳

Tリンパ球

皮膚型

2~4歳

Tリンパ球

1.生体検査所見

地方病型は、削痩、眼球突出、体表リンパ節の腫大がみられることが多い。
胸腺型は、下顎から胸前にかけて胸腺の腫脹を特徴とする。
皮膚型は、皮膚に大小不同の腫瘤形成をみる。

皮膚型白血病外貌
皮膚型牛伝染性リンパ腫外貌

2.解体検査所見

地方病型は、全身リンパ節の腫大が認められ、多くの症例で腸間膜リンパ節が腫大し腫瘍化をみる。全身の諸臓器で腫瘍形成がみられ、特に心臓、胃腸および腎臓に好発する。腫瘍の割面は膨隆し、白色不透明、充実性であり、境界は不明瞭、腫瘍塊周囲へ浸潤するものが多い。子牛型は、地方病型と類似する。
胸腺型は胸腺に腫瘍の発生をみる。
皮膚型は皮膚の腫瘍病変の他にリンパ節の腫大をみる。

地方病型の所見

3.精密検査所見

いずれの型においても、リンパ球が集簇し組織に浸潤するリンパ腫を呈する。
地方病型は中~大型のリンパ球がびまん性に増殖していることが多い。

地方病型の心臓病理組織像

 

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部東総食肉衛生検査所検査指導第一課

電話番号:0479-62-2887

ファックス番号:0479-62-2757

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