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更新日:令和5(2023)年8月31日

ページ番号:3419

平成13年度身体拘束に関する実態調査

平成13年度身体拘束に関する実態調査結果

健康福祉部高齢者福祉課
電話:043-223-2350
FAX:043-227-0050

1 調査概要

(1)調査の目的

介護保険法の施行に伴って原則禁止された身体拘束の廃止に向けて,各事業所の取組を支援する上での具体的な施策を検討するため,県内の各事業所における身体拘束の実態に関する調査を行った。

(2)調査の対象

介護保険施設等の指定基準で身体拘束禁止規定のある下記事業所とした。なお,本文は略称を用いている。

  • (1)介護老人福祉施設(空床利用・併設の短期入所生活介護を含む)「特養」
  • (2)介護老人保健施設(短期入所療養介護を含む)「老健」
  • (3)介護療養型医療施設(空床利用・単独の短期入所療養介護を含む)「療養」
  • (4)痴呆対応型共同生活介護「GH」
  • (5)特定施設入所者生活介護(併設の短期入所生活介護を含む)「特定」

(3)調査時点

平成13年10月1日

(4)調査方法

平成13年9月30現在で指定を受けている428事業所に郵送により調査用紙を送付し,同封した返信用封筒により回収した。なお,実態調査は無記名方式とした。

2 調査結果

問1 介護保険指定事業所の種類についてお答えください。

対象事業所428か所のうち,325か所から回答があり,回収率は75.9%であった。

種別

区分

特養

老健

療養

GH

特定

対象数

151

101

91

47

38

428

回答数

118

74

66

37

30

325

回収率

78.1%

73.3%

72.5%

78.7%

78.9%

75.9%

問2 介護保険指定事業所の定員及び入所者数をお答えください。(平成13年10月1日現在)

入所者の75.1%が女性で、特にGHは80.1%と女性の比率が高い。

(単位:人)

種別

区分

特養

老健

療養

GH

特定

定員

8,687

6,997

2,312

446

4,240

22,682

入所者
(入居率)

8,150
(93.8%)

6,506
(93.0%)

2,022
(87.5%)

366
(82.1%)

3,116
(73.5%)

20,160
(88.9%)

うち男性
(男女比)

1,885
(23.1%)

1,680
(25.8%)

536
(26.5%)

73
(19.9%)

847
(27.2%)

5,021
(24.9%)

うち女性
(男女比)

6,265
(76.9%)

4,826
(74.2%)

1,486
(73.5%)

293
(80.1%)

2,269
(72.8%)

15,139
(75.1%)

入所者等の男女の割合

「グラフ」(エクセル:31KB)

問3 職員数についてお答えください。(平成13年10月1日現在。夜勤者数については1晩当たりの配置数。)

(1)職員の配置状況

医師は療養(10.6%)で、看護職員は療養(38.5%)及び老健(23.3%)で配置割合が高く、介護職員はGH(100%)、特養(86.0%)及び特定(85.0%)で、作業療法士OT又は理学療法士PTは老健(3.9%)及び療養(2.6%)で配置割合が高い。

(単位:人)

種別

区分

特養

老健

療養

GH

特定

医師

常勤

1.0

74.0

137.0

0.0

3.0

215.0

非常勤

38.4

14.3

103.9

0.0

9.5

166.1

39.4
(1.1%)

88.3
(2.7%)

240.9
(10.6%)

0.0
(-%)

12.5
(1.3%)

381.1
(3.7%)

夜勤

0.0

11.5

59.7

0.0

1.0

72.2

看護職員

常勤

364.0

661.0

760.4

0.0

83.0

1,868.4

非常勤

60.8

83.3

111.3

0.0

45.4

300.8

424.8
(12.0%)

744.3
(23.3%)

871.7
(38.5%)

0.0
(-%)

128.4
(13.1%)

2,169.2
(21.0%)

夜勤

4.0

71.0

139.0

0.0

14.0

228.0

介護職員

常勤

2,541.0

2,059.0

951.0

190.0

477.0

6,218.0

非常勤

504.7

183.5

144.2

174.0

356.0

1,362.4

3,045.7
(86.0%)

2,242.5
(70.1%)

1,095.2
(48.3%)

364.0
(100%)

833.0
(85.0%)

7,580.4
(73.2%)

夜勤

350.0

233.0

170.0

42.0

79.0

874.0

OP/PT

常勤

16.0

88.0

41.5

0.0

3.0

148.5

非常勤

13.9

36.1

16.3

0.0

3.0

69.3

29.9
(0.9%)

124.1
(3.9%)

57.8
(2.6%)

0.0
(-%)

6.0
(0.6%)

217.8
(2.1%)

夜勤

1.0

0.0

0.0

0.0

0.0

1.0

常勤

2,922.0

2,882.0

1,889.9

190.0

566.0

8,449.9

非常勤

617.8

317.2

375.7

174.0

413.9

1,898.6

3,539.8

3,199.2

2,265.6

364.0

979.9

10,348.5

夜勤

355.0

315.5

368.7

42.0

94.0

1,175.2

職員の配置状況

「グラフ」(エクセル:71KB)

(2)入所者1人当たりの看護・介護職員数

入所者1人当たりの看護・介護職員数(常勤換算)は0.48人であった。平成13年10月中に拘束を行っていた事業所(0.46人)では、拘束を行っていない事業所(0.56人)を下回り、拘束廃止が困難な理由として人手不足があげられていること(107事業所)と関連している。

(単位:人)

区分

種別

拘束を行っていた

拘束を行っていない

入所者数

A

看護・介護職員数

B

入所者1人当たりの看護・介護職員数

B/A

入所者数

C

看護・介護職員数

D

入所者1人当たりの看護・介護職員数

D/C

入所者数

E

看護・介護職員数

F

入所者1人当たりの看護・介護職員数

F/E

特養

7,688

3,255.7

0.42

462

214.8

0.46

8,150

3,470.5

0.43

老健

5,285

2,423.7

0.46

1,221

563.1

0.46

6,506

2,986.8

0.46

療養

1,049

854.1

0.81

973

1,112.8

1.14

2,022

1,966.9

0.97

GH

58

43.0

0.74

308

321.0

1.04

366

364.0

0.99

特定

971

319.6

0.33

2,145

641.8

0.30

3,116

961.4

0.31

15,051

6,896.1

0.46

5,109

2,853.5

0.56

20,160

9,749.6

0.48

入所者1人当たりの看護・介護職員数

「グラフ」(エクセル:71KB)

問4 入所者の年齢構成についてお答えください。(平成13年10月1日現在)

全体では「85~94歳」(39.5%)、「75~84歳」(38.5%)の順に比率が高いが、GH及び特定では「75~84歳」の比率が高い。

(単位:人)

種別

区分

特養

老健

療養

GH

特定

65歳未満

134(1.7%)

143(2.2%)

110(5.0%)

5(1.4%)

41(1.4%)

433(2.2%)

65~74歳

1,146(14.4%)

760(11.7%)

322(14.8%)

49(13.5%)

626(21.3%)

2,903(14.5%)

75~84歳

2,861(35.9%)

2,527(38.9%)

726(33.3%)

175(48.3%)

1,387(47.1%)

7,676(38.5%)

85~94歳

3,328(41.7%)

2,743(42.2%)

908(41.6%)

131(36.2%)

780(26.5%)

7,890(39.5%)

95歳以上

501(6.3%)

328(5.0%)

115(5.3%)

2(0.6%)

109(3.7%)

1,055(5.3%)

7,970

6,501

2,181

362

2,943

19,957

入居者の年齢構成

「グラフ」(エクセル:47KB)

問5 入所者の医療の状況について、次に該当する者の人数をお答えください。(平成13年10月1日現在)

身体拘束を招く可能性のある医療行為を受け入れている者は入所者の9.8%で特に療養(48.9%)の比率が高い。医療行為の内容では、「留置カテーテル」(3.0%)及び「経管栄養」(2.9%)の比率が高い。

(単位:人)

種別

区分

特養

老健

療養

GH

特定

点滴

43(0.5%)

36(0.6%)

131(6.5%)

0(-%)

14(0.4%)

224(1.1%)

経管栄養

165(2.0%)

60(0.9%)

346(17.1%)

0(-%)

19(0.6%)

590(2.9%)

胃ろう

152(1.9%)

101(1.6%)

124(6.1%)

0(-%)

21(0.7%)

398(2.0%)

中心静脈栄養

5(0.1%)

0(-%)

54(2.7%)

0(-%)

6(0.2%)

65(0.3%)

気管カニューレ

9(0.1%)

4(0.1%)

78(3.9%)

0(-%)

2(0.1%)

93(0.5%)

留置カテーテル

175(2.1%)

144(2.2%)

255(12.6%)

0(-%)

25(0.8%)

599(3.0%)

549(6.7%)

345(5.3%)

988(48.9%)

0(-%)

87(2.8%)

1,969(9.8%)

※括弧内は、問2の入所者数に対する割合。

医療の状況

「グラフ」(エクセル:19KB)

問6 入所者の排せつ状況について、最も頻繁に行われている状態に基づいて分類し、その人数をお答えください。(平成13年10月1日現在)

「自分でできる」は特定(昼間58.7%、夜間56.4%)、GH(昼間58.5%、夜間51.4%)の順に比率が高く、療養(昼間9.6%、夜間8.2%)では比率が低い。「自分でできる」が昼間の5,455人から夜間の4,346人に20%減少する一方、「おむつ」が昼間の8,158人から夜間の10,232人に25%増加する。

(単位:人)

種別

区分

特養

老健

療養

GH

特定

昼間

夜間

昼間

夜間

昼間

夜間

昼間

夜間

昼間

夜間

昼間

夜間

自分でできる

1,614
(20.4%)

1,131
(14.1%)

2,029
(30.7%)

1,531
(23.3%)

256
(9.6%)

217
(8.2%)

213
(58.5%)

186
(51.4%)

1,343
(58.7%)

1,281
(56.4%)

5,455
(27.5%)

4,346
(21.9%)

トイレ誘導が必要

1,767
(22.4%)

743
(9.3%)

1,866
(28.2%)

720
(11.0%)

115
(4.3%)

57
(2.2%)

113
(31.0%)

89
(24.6%)

346
(15.2%)

216
(9.5%)

4,207
(21.2%)

1,825
(9.2%)

ポータブルトイレ使用

515
(6.5%)

1,045
(13.0%)

324
(4.9%)

945
(14.4%)

196
(7.3%)

192
(7.2%)

8
(2.2%)

34
(9.4%)

89
(3.9%)

154
(6.8%)

1,132
(5.7%)

2,370
(11.9%)

尿瓶

96
(1.2%)

184
(2.3%)

77
(1.2%)

171
(2.6%)

50
(1.9%)

48
(1.8%)

1
(0.3%)

3
(0.8%)

23
(1.0%)

35
(1.5%)

247
(1.2%)

441
(2.2%)

おむつ

3,722
(47.1%)

4,721
(58.9%)

2,160
(32.6%)

3,031
(46.2%)

1,790
(67.0%)

1,875
(70.6%)

28
(7.7%)

49
(13.5%)

458
(20.0%)

556
(24.5%)

8,158
(41.1%)

10,232
(51.5%)

カテーテル等

193
(2.4%)

194
(2.4%)

158
(2.4%)

166
(2.5%)

265
(9.9%)

266
(10.0%)

1
(0.3%)

1
(0.3%)

28
(1.2%)

30
(1.3%)

645
(3.3%)

657
(3.3%)

7,907

8,018

6,614

6,564

2,672

2,655

364

362

2,287

2,272

19,844

19,871

排せつ状況

「グラフ」(エクセル:172KB)

問7 平成12年4月1日から平成13年3月31日までに発生した事故(転倒・転落等による死亡、骨折、けが等)について、市町村等への報告の有無にかかわらず次に該当する件数をお答えください。

「施設内での歩行中の転倒」(27.0%、185事業所)、「車いすからの転落」(19.1%、151事業所)、「ベッドからの転落」(18.2%、171事業所)、「ベッドと車いすの移乗中の転倒等」(13.5%、119事業所)が多く、拘束廃止が困難な理由として事故防止が最も多くあげられていること(208事業所)と関連している。

(単位:件)

種別

区分

特養

老健

療養

GH

特定

昼間

夜間

昼間

夜間

昼間

夜間

昼間

夜間

昼間

夜間

ベッドからの転落

238

389

215

371

120

43

0

3

36

49

1,464(18.2%)

車いすからの転落

465

217

537

235

33

11

1

0

38

5

1,542(19.1%)

施設内での歩行中の転倒

427

316

615

436

200

21

13

2

85

61

2,176(27.0%)

入浴時に転倒等

50

14

62

0

4

0

2

0

7

0

139(1.7%)

他人からの暴力

86

48

69

20

3

5

0

0

12

2

245(3.0%)

徘徊や無断外出による施設外での事故

15

2

31

8

11

2

0

0

4

1

74(0.9%)

経管栄養等の抜去による負傷

7

3

23

15

14

1

0

0

0

0

63(0.8%)

ベッドと車いすの移乗中の転倒等

184

176

412

285

7

2

1

0

18

1

1,086(13.5%)

その他

229

116

314

246

0

7

3

0

96

52

1,276(15.8%)

2,982

3,894

697

25

467

8,065

事故の発生状況

「グラフ」(エクセル:26KB)

問8 問7のような事故の発生予防に関しての対策についてお答えください。(複数回答可)

「事故発生報告用紙の整備」(69.2%)、「研修会等の実施」(48.0%)、「事故原因の分析」(46.2%)の順に回答が多い。

(単位:件)

種別

区分

特養

老健

療養

GH

特定

研修会等を実施し、入所者の安全対策についての職員教育を行っている。

52

44

31

17

12

156(48.0%)

事故予防(対策)委員会を設置するなど、対応体制と責任体制が明確になっている。

34

38

32

1

3

108(33.2%)

事故発生報告用紙が備えられ、取扱い手順が定められている。

87

69

41

15

13

225(69.2%)

事故の発生があった場合、その原因を委員会等で分析し、発生予防に役立てている。

54

45

34

5

12

150(46.2%)

その他(職員会議で話し合う、カンファレンスで原因検討等)

14

6

6

5

3

34(10.5%)

特に対策は講じていない。

3

1

3

2

0

9(2.8%)

参考:回答のあった事業所数

118

74

66

37

30

325

事故の発生予防対策

「グラフ」(エクセル:24KB)

問9 施設における入所者処遇上、次の行為について身体拘束と思うものを選び「身体拘束ゼロへの手引き」の具体的行為の記載内容にとらわれずにお答えください。(複数回答可)

「四肢をひもで固定」(83.4%)、「つなぎ服」(68.3%)の順に回答が多くなっており、「隔離、出入り口等の施錠」については身体拘束との認識が低い。

(単位:件)

種別

区分

拘束と認識

(割合)

(順位)

ベッド柵、腰ひも

198

(60.9%)

(5位)

車いすのベルト等(ずり落ちによる転落防止)

182

(56.0%)

(8位)

車いすのベルト等(立ち上がりによる転倒防止)

218

(67.1%)

(4位)

つなぎ服

222

(68.3%)

(2位)

ミトン、手袋

185

(56.9%)

(7位)

四肢をひもで固定

271

(83.4%)

(1位)

便器への拘束

219

(67.4%)

(3位)

薬物の投与

186

(57.2%)

(6位)

隔離、出入り口等の施錠(感染症感染防止)

117

(36.0%)

(12位)

隔離、出入り口等の施錠(暴力行為防止)

178

(54.8%)

(10位)

隔離、出入り口等の施錠(ターミナルケア状態)

126

(38.8%)

(11位)

隔離、出入り口等の施錠(無断外出や異食防止)

180

(55.4%)

(9位)

その他(言葉や態度による拘束など)

44

(13.5%)

-

身体拘束についての認識

「グラフ」(エクセル:15KB)

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お問い合わせ

所属課室:健康福祉部高齢者福祉課法人支援班

電話番号:043-223-2350

ファックス番号:043-227-0050

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