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医療従事者向け

リハビリテーション科

高度救命救急センターの急性期リハビリテーション(以下、リハ)として、病気や怪我などが原因で身体機能や精神機能の低下をきたした患者さんに対して、集中治療室入室中から早期に日常生活動作(Activities of Daily Living: ADL)向上を念頭においた訓練を行っています。床上での呼吸リハ、座位、立位、歩行などの基本動作練習から、訓練室での機能訓練や病棟も交えたADL訓練まで幅広く行っております。そして、1ヶ月程度の短期間で直接自宅に退院することが困難な場合は、近隣の回復期リハ病院に転院が必要になるため、そこにうまく橋渡しをする訓練も行っています。

当科の特長

当センターのリハビリテーション(リハ)科は、リハ科専門医2名、療法士11名(理学療法士:PT 5名、作業療法士: OT 4名、言語聴覚士: ST 2名)で構成されており、専門性を活かしながらチームとして診療しています。様々な疾病の超急性期から、集中治療室入室中においても、積極的なリハ治療を提供しています。発症直後や術後急性期は、症状が急変する可能性の高い不安定な時期であるため、毎日の病棟カンファレンスにおいて、医師や看護師をはじめとした他職種で、患者さんの心身の状態、リスク、治療方針、リハの進捗状況などを共有し、安全かつ積極的に患者さんのリハを実施できるよう努めています。また心疾患患者に対して、2~3人で行う集団リハも行っています。

各学会への参加、発表や外部研修会への参加も奨励し、自己研鑽に努めております。その他、実習生の受け入れ・学生指導等を行うことで、社会貢献に努めています。

PT部門

病気やケガにより低下した身体機能を、病前の状態に少しでも速やかに近づけられるよう、基本的な動作の回復を促し、社会復帰への最初の足掛かりとなるような、訓練を実施しています。

集中治療室入室中から他職種と連携を組んで、人工呼吸器装着中であっても痰を出しやすくするなどの呼吸リハ、離床につながる基本動作練習など積極的に行っております。また、多発外傷後、頸髄損傷など、より重症の方をより安全に早期から離床を図るためのプランニングを行い、電動リフトやティルトテーブルなどの機器も適宜用いながらリハを行っています。

OT部門

作業療法部門では、「その人らしい生活の再獲得」を部門理念にかかげ、ICUから作業療法士としての視点を持ち、身体機能・認知機能・高次脳機能へのアプローチを行っております。そして、食事やトイレといった日常生活動作の訓練、調理や掃除といった手段的日常生活動作の訓練も行っております。

日常生活において手の役割は非常に重要でありusefull-handsを目指し、手術室への立ち会いや装具作成、精密知覚機能検査も実施しております。資格の取得や学会での発表などの自己研鑽を部門全員で取り組んでおります。

ST部門

言語聴覚療法では、コミュニケーション障害(失語症、構音障害等)、高次脳機能障害(注意障害、記憶障害等)、摂食嚥下障害を呈した患者さんに対し、それぞれの症状に対応した機能訓練、代償手段の活用、家族への助言を行っています。特に、摂食嚥下障害の患者さんに対しては他職種連携し、誤嚥のリスクを考慮しながら食形態の選択、摂取・介助の方法を検討しています。

主な対象疾患

  • 脳神経疾患(脳血管障害、重症頭部外傷など)
  • 運動器疾患(四肢外傷、切断肢、切断指、脊椎脊髄損傷など)
  • 循環器疾患(急性心筋梗塞・大動脈解離など)
  • その他の重症疾患(重症熱傷、腹部内臓損傷など)

保有資格

  • 3学会合同呼吸療法認定士(4名)
  • 福祉住環境コーディネーター2級(2名)
  • BLSヘルスケアプロバイダー(3名)
  • BLSヘルスケアプロバイダー インストラクター(1名)
  • PEARSプロバイダー(1名)
  • 日本災害医学会認定災害医療上級ロジスティクス専門家(1名)
  • 日本DMAT隊員/インストラクター(1名)
  • 認定理学療法士<呼吸>(2名)
  • 認定作業療法士(1名)

修了講習会

  • ICLS指導者養成ワークショップ(1名)
  • ISLSコース<脳卒中初期診療コース>(1名)
  • 生活行為向上マネジメント基礎研修(3名)
  • Semmes Weinstein monofilament test(SW-test)講習会(2名)
  • ボバース国際認定基礎講習会(1名)
  • ボバース国際上級講習会(1名)
  • 国際PNF協会認定ベーシックコース(1名)
  • 千葉県認知症リハビリテーション専門職研修応用コース(1名)
  • HeartCode®BLSパート2(G2020)(1名)
  • 臨床実習指導者講習会(6名)