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報道発表案件

更新日:令和8(2026)年2月17日

ページ番号:833977

大規模環境DNA調査から沿岸魚の分布を決める要因を探る -魚類相を形成する複雑な海流の働きが明らかに-

発表日:令和8年2月17日
県立中央博物館

県立中央博物館(千葉市)が参加した共同研究グループは、日本全国528地点に及ぶ大規模な環境DNA調査※1を実施しました。その結果、現在報告されている種の約44パーセント(沿岸魚1220種)に上るDNAを検出し、これらの大半の種の分布に共通して影響を与える要因として、様々な海流の働きが明らかになりました。
この成果は、日本の沿岸魚類の生物多様性に関する理解を深めるとともに、将来の沿岸魚類の分布変化の予測に役立つことが期待されます。
また、本研究成果は、2026年2月16日にScientific Reports誌でオンライン公開されました。

サンプルを採取する様子の画像
サンプルを採取する様子

本研究のポイント

  • 日本全国の沿岸で最大規模となる環境DNA調査を実施し、短期間に合計1220種もの魚類の分布を調べることに成功
  • 環境DNA調査で得られた分布情報を基に、日本の多くの沿岸魚類に共通して影響する要因を調べ、日本の沿岸魚類の分布に影響する様々な海流の働きを解明
  • 大規模な環境DNA調査と先端的なデータ解析手法を組み合わせることで、地域の生物多様性に関する理解を深め、将来の生物分布の予測に役立つことが期待される

当館職員・市民研究員※2の役割

現地でのサンプル採取、サンプルに含まれるDNAの抽出、DNA配列の解析及び種の特定を行いました。

研究グループ(責任著者(※)及び当館職員・市民研究員のみ抜粋 著者順)

長田 穣(おさだ ゆたか)(東北大学変動海洋エコシステム高等研究所 准教授)※
宮 正樹(みや まさき)(元・千葉県立中央博物館 主席研究員/現・早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構 客員上級研究員)
福地 毅彦(ふくち たけひこ)(千葉県立中央博物館市民研究員)
後藤 亮(ごとう りょう)(千葉県立中央博物館 上席研究員)
佐土 哲也(さど てつや)(元・千葉県立中央博物館市民研究員/現・国立環境研究所琵琶湖分室 高度技能専門員)
近藤 倫生(こんどう みちお)(東北大学生命科学研究科/変動海洋エコシステム高等研究所 教授)※

掲載誌・論文タイトル

掲載誌 Scientific Reports
論文タイトル Large-scale environmental DNA survey reveals niches axes of a regional coastal fish community.
リンク先外部サイトへのリンク(英文ページ)

本件に関する問い合わせ先

発表内容詳細・本件に関する問い合わせ先は、東北大学ほかの報道発表資料をご確認ください。

報道発表資料(PDF:775.4KB)

参考

調査が行われた地点(左図)と各調査地で検出された種数(右図)。多い地点では1度の調査で118種もの魚種を検出しました。

調査が行われた地点と各調査地で検出された種数の図

右図は箱ひげ図と呼ばれています。箱が四分位点を、中央の太線が中央値を表します。太線の位置によって各地域の種数を直感的に比較することができます。また、箱の大きさによって各地域内で種数がどのくらいばらついているかを調べることができます。

※1 環境DNAとは

環境DNAとは、生物から水や土壌、空気といった環境中に放出されたDNAのことです。環境中から環境DNAを集めて分析することで、少ない調査労力で環境中に存在する多くの生物を網羅的に調査することができます。

※2 中央博物館 市民研究員とは

中央博物館 市民研究員とは、県立中央博物館が市民の生涯学習を支援し、博物館活動を共に充実させるために受け入れている地域の研究協力者です。博物館職員の助言を受けながら、各自のテーマに基づき調査研究を行います。

お問い合わせ

所属課室:環境生活部文化振興課学芸振興室

電話番号:043-223-4127

ファックス番号:043-224-2851

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