ここから本文です。

ページ番号:310544

パラー州の横顔

~姉妹州/ブラジル連邦共和国(れんぽうきょうわこく)~

概要(がいよう)

パラー州イメージパラー州位置

アマゾン川と密林(みつりん)におおわれた広大なこの地域(ちいき)の開発は、他の地域(ちいき)に比(くら)べて遅(おく)れていましたが、近年の大規模(だいきぼ)開発の進展(しんてん)にともない、第2次、第3次産業がいちじるしく振興(しんこう)し、州全体が活気を呈(てい)しています。

数多くの日本人が移民(いみん)として移住(いじゅう)していますが、1929年43家族189名がトメアス波止場に上陸したのが始まりで、幾多(いくた)の困難(こんなん)の末、ピメント(胡椒(こしょう))、ジュート(黄麻(こうま))の世界的な生産地(せいさんち)とするまでに成功(せいこう)しています。

州都は、ベレーンですが、アマゾン河口(かこう)を大西洋岸から約120キロメートルさかのぼったブラジル北部第一の都会で、河口港(かこうわん)として古くから栄え、外国との交易(こうえき)も盛(さか)んで、ポルトガルが植民地(しょくみんち)政策(せいさく)をとった際(さい)の外敵(がいてき)を防(ふせ)ぐための要塞基地(ようさいきち)でもありました。

現在(げんざい)も、ヨーロッパやアジアの船舶(せんぱく)、航空の要路として、またブラジル北部の政治(せいじ)、経済(けいざい)の拠点都市(きょてんとし)として発展(はってん)を続けています。

地理(ちり)・気候(きこう)

地理・気候イメージ

アンデス山脈に源(みなもと)を発し、延々(えんえん)6,200キロメートルを流れ、水量と流域面積(りゅういきめんせき)の広さでは世界一の大河(たいが)アマゾン川の下流域(かりゅういき)にパラー州があります。

パラー州はブラジル北東部に位置(いち)し、面積(めんせき)約(やく)125万平方キロメートル(日本の約(やく)3.3倍)を有し、アマゾンの豊(ゆた)かな水と赤道直下の太陽に育てられた、さながら緑の海を思わせる広大な森林地帯が広がっています。

気候は、高温多湿(こうおんたしつ)の熱帯性(ねったいせい)気候です。ブラジルでも南へ下ると霜(しも)がおり、雪が降(ふ)る地域(ちいき)もありますが、赤道に近いパラー州ではそのようなことはありません。しかし6月から11月頃(ころ)までが乾期(かんき)、そのほかは雨期となる極端(きょくたん)な気候です。

産業(さんぎょう)・経済(けいざい)

産業・経済イメージ

20世紀(せいき)前半までのパラー州の産業・経済(けいざい)はピメント、ジュートの栽培(さいばい)が中心でした。

1960年のブラジリアへの遷都(せんと)を契機(けいき)に、連邦政府(れんぽうせいふ)による大規模(だいきぼ)プロジェクトがいくつか計画されましたが、中でも首都ブラジリアから各州都を結ぶ幹線(かんせん)道路網(どうろもう)の整備(せいび)は各州(かくしゅう)の産業(さんぎょう)・経済(けいざい)を飛躍的(ひやくてき)に発展(はってん)させる糸口となりました。

特に連邦政府(れんぽうせいふ)の国家統合計画(とうごうけいかく)の一環(いっかん)としての日本の協力によるアマゾン横断道路(おうだんどうろ)(全長5,500キロメートル)の建設(けんせつ)はパラー州の発展(はってん)に大きく寄与(きよ)し、パラー州をブラジルの産業・経済(けいざい)の重要な一翼(いちよく)を担(にな)う州にしました。