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更新日:令和2(2020)年7月31日

ページ番号:390355

平成27年表の概要

  1. 産業連関表とは
  2. 生産者価格評価表(3部門表)
  3. 産業連関表の部門分類数
  4. 平成27年千葉県産業連関表からみた県内の経済循環
  5. 生産額の産業別構成比と伸び
  6. 生産額からみた県内産業構造
  7. 生産波及の大きさ
  8. 公表資料(PDF版)

 1.産業連関表とは

 産業連関表は、生産と消費の活動に伴う財・サービスの流れを、経済を構成する多数の部門間の相互関連として把握するものであり、一定期間(通常1年間)に行われた財・サービスの産業部門間の取引を一つの行列(マトリックス)に示した統計表です。
 県(国)民経済計算が付加価値の生産、分配及び支出に大きな視点があるのに対し、産業連関表は生産活動における中間投入等の構造をも把握し、産業相互間の連関構造や、消費、投資、移輸出等から成る最終需要並びに雇用者所得、営業余剰等の粗付加価値との関連を明らかにするものです。
 これにより、各産業部門間の投入構造、販路構造を簡潔に把握することができ、定量的経済分析に有効な手段となります。
 産業連関表を部門ごとにタテ方向(列部門)の計数を読むと、その部門の財・サービスの県内生産額とその生産に用いられた投入費用構成の情報が得られます。
 また、部門ごとにヨコ方向(行部門)の計数を読むと、その部門の財・サービスの県内生産額及び移輸入額がどの部門でどれだけ需要されたかの産出(販売)先構成の情報が得られます。

H27-産業連関表のしくみ(GIF:23KB)

 2.生産者価格評価表(3部門表)

 下の表は平成27年千葉県産業連関表(生産者価格評価表)を3部門に簡略化したものです。
 例えば、表をタテ方向に見ると、第2次産業は、県内生産額が17兆443億円です。その生産のために第1次産業から3,864億円、第2次産業から8兆7,243億円、第3次産業から2兆4,442億円の原材料やサービスを購入し、5兆4,895億円の粗付加価値(雇用者所得、営業余剰など)を生み出しています。
 一方、ヨコ方向に見ると、第2次産業は第1次産業へ1,327億円、第2次産業へ8兆7,243億円、第3次産業へ3兆3,058億円を原材料などの中間財(中間需要)として販売し、家計や県外など(最終需要)へは16兆5,871億円を販売しています。また、中間需要と最終需要をあわせた28兆7,499億円から移輸入額11兆7,056億円を差し引いた17兆443億円は、県内生産額になります。

   平成27年千葉県産業連関表 生産者価格評価表(3部門表)

H27-3部門表(GIF:48KB)

 3.産業連関表の部門分類数

平成27年千葉県産業連関表の部門分類数は次のとおりです。

部門分類数

区分

(行)×(列)
基本分類 509×391
統合小分類 185×185
統合中分類 107×107
統合大分類 37×37
13部門分類 13×13

(注)

  1. 行、列の数は内生部門の数を表しています。
  2. これらの分類ごとに「生産者価格評価表」や「逆行列係数表」等の係数表を作成しています。

 4.平成27年千葉県産業連関表からみた県内の経済循環

 平成27年の1年間に、県内で生産された財・サービスの総額である県内生産額は43兆1,820億円(平成23年比10.2%増)で、県外からの移輸入18兆9,015億円を加えた総供給は62兆835億円でした。
 総需要は総供給と等しく、そのうち中間需要(生産活動の原材料等)は22兆1,763億円、最終需要は39兆9,072億円で、最終需要のうち県内最終需要は24兆2,928億円、県外への移輸出は15兆6,144億円でした。

財・サービスの流れH27(GIF:32KB)

 5.生産額の産業別構成比と伸び

 県内生産額の産業別構成比をみると、製造業が33.8%(14兆5,767億円)で最も大きく、次いでサービス21.8%(9兆4,159億円)、不動産8.2%(3兆5,566億円)と続いています。平成23年と比べ構成比が増加した主な産業は、サービス(1.3ポイント増)、建設(1.0ポイント増)となっています。
 平成23年からの生産額の伸びを産業別にみると、建設が34.6%(6,250億円)の増で最も大きく、サービス17.4%(1兆3,940億円)増、運輸・郵便17.1%(4,307億円)増と続いています。
 また、県内生産額の伸び率(10.2%増)に対する産業ごとの影響の度合い(寄与度)をみると、サービス3.6%、建設1.6%、製造業1.4%などが、増加に寄与しています。

H27年生産額の増減、構成比等(GIF:27KB)

 

H27年(H23年)CT構成比(GIF:34KB)

 6.生産額からみた県内産業構造

 産業構造を特化係数(産業ごとの構成比を全国の構成比で除した値です。特化係数が1を超えればその産業のウェイトが全国水準を上回っています。)でみると、石油・石炭製品(3.83)、鉄鋼(2.94)、電力・ガス・熱供給(2.51)、化学製品(2.22)で2.00を超えています。
 反対に輸送機械(0.05)、林業(0.10)、情報通信機器(0.22)、電気機械(0.29)、繊維製品(0.30)などは全国水準(1.00)を大きく下回っています。
 産業構造が素材型産業に特化している状況がみられ、平成23年とほぼ同じ状況です。

H27特化係数(GIF:44KB)

(注)

  1. 素材型産業とは、製造業のうち、石油・石炭製品、鉄鋼、非鉄金属、金属製品などをいいます。
  2. この図表は統合大分類の他、「農業」「林業」「漁業」の系列を設け、特掲しています。

 7.生産波及の大きさ

 ある産業に対して1単位の最終需要が発生した場合、各産業の生産が究極的にどれだけ必要になるかという生産波及の大きさを示す係数が「逆行列係数」です。
 また、逆行列係数の列和(タテ方向の合計)の値は、当該部門の需要が1単位発生したときに各産業に及ぼす生産波及の大きさを合計したもので、産業全体としての生産波及の大きさが直接・間接に、究極的にどのくらいになるかを示しています。
 統合大分類(37部門)の逆行列係数表(移輸入を考慮にいれた[I-(I-M̂)A]-1型による)で1単位当たりの需要に対する生産波及の大きさをみると、全産業平均で1.3286倍となり、平成23年の1.3532倍を下回りました。
 産業別(統合大分類)にみると、全産業平均よりも県内生産波及の大きい部門は、鉄鋼(2.1715)、金属製品(1.6727)、化学製品(1.4331)などとなっています。(分類不明を除く。)


H27逆行列係数の列和(GIF:56KB)

(注)

  1. 逆行列係数表には、「[I-(I-M̂)A]-1型(開放型)」と「[I-A]-1型(閉鎖型)」があり、[I-(I-M̂)A]-1型は、需要を満たすため、「一部の生産は県内で残りの部分については移輸入によって他地域から賄う」という考え方で、[I-A]-1型は、「県内生産のみで賄う」という考え方にたっています。
  2. 平成27年表は、平成23年表から分類の再編をおこなっているため、部門ごとの比較には注意を要します。

 8.公表資料(PDF版)

(公表資料)(PDF:333KB)

 

(リンク)

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所属課室:総合企画部統計課統計データ利活用推進班

電話番号:043-223-2213

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