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報道発表案件

更新日:令和4(2022)年12月27日

ページ番号:557011

シアン流出(7月3日判明)に係る日本製鉄株式会社への立入検査の結果(第23報)及び排水基準超過事案(11月7日公表)の調査結果について

発表日:令和4年12月27日
環境生活部水質保全課

県では、7月3日に、日本製鉄株式会社東日本製鉄所から6月30日及び7月1日に排水口でシアンが検出されたとの報告を受け、7月3日以降継続的に同社への立入検査を実施しています。12月14日に23回目の水質分析を実施したので、その結果の概要についてお知らせします。

有害物質であるシアン検出の原因と推定される設備は既に撤去されており、今回の県の検査結果においても、シアンは不検出でした。

今後も継続的に立入検査を実施し、排水等の状況を確認します。

また、県が11月7日に公表した16排水口におけるシアンの排水基準超過事案の調査結果について、事業者から県への報告が行われたので、併せてお知らせします。

1 シアン流出(7月3日判明)に係る立入検査の概要

県では水質汚濁防止法に基づく立入検査を行い、排出水等を採取し水質分析を行うとともに、シアン検出の原因と推定されている設備の現状について継続的に確認しています。

(1)検査内容

シアン超過の報告があった「7排水口」等の水質分析、シアン検出の原因と推定されている設備の現況確認。

(2)検査結果

ア 排水等の分析結果

シアン超過の報告があった7排水口のほか、隣接する8排水口及び16排水口並びに7排水口前面海域で水を採取し、水質分析を行った結果、シアンはいずれも不検出(排水基準以内)であった。

全窒素についても、排水基準の超過は確認されなかった。

表1 シアンの分析結果

区分

        7排水口        

        8排水口        

        16排水口        

    7排水口前面海域    

    7月4日    

不検出

不検出

不検出

不検出

7月13日

不検出

不検出

不検出

不検出

7月28日

不検出

不検出

不検出

不検出

8月4日

不検出

不検出

不検出

不検出

8月10日 不検出 不検出 不検出 不検出
8月19日 不検出 不検出 不検出 不検出
8月26日 不検出 不検出 不検出 不検出
9月2日 不検出 不検出 不検出 不検出
9月8日 不検出 不検出 不検出 不検出
9月15日 不検出 不検出 不検出 不検出
9月21日 不検出 不検出 不検出 不検出
9月28日 不検出 不検出 不検出 不検出
10月5日 不検出 不検出 不検出 不検出
10月12日 不検出 不検出 不検出 不検出
10月19日 不検出 不検出 不検出 不検出
10月26日 不検出 不検出 不検出 不検出
11月2日 不検出 不検出 不検出 不検出
11月10日 不検出 不検出 不検出 不検出
11月16日 不検出 不検出 不検出
11月24日 不検出 不検出 不検出 不検出
11月30日 不検出 不検出 不検出 不検出
12月6日 不検出 不検出 不検出 不検出
12月14日 不検出 不検出 不検出 不検出

※ 7月3日は簡易分析により実施し不検出。                                          排水基準:検出されないこと 

※ 事業者による排水口の分析では、7月3日から12月20日までの期間においていずれの排水口でも不検出。11月6日に16排水口でシアンが検出(0.1mg/L)されたが、測定箇所の誤りであったことが原因と判明している。

表2 全窒素の分析結果                                                                                        (単位:mg/L)

区分

        7排水口        

        8排水口        

        16排水口        

    7排水口前面海域    

    7月4日    

6.5

12

13

1.6

7月13日

0.3

8.4

2.0

1.0

7月28日

4.4

11

7.9

1.3

8月4日

1.7

13

5.6

1.7

8月10日 1.8 14 2.3 1.8
8月19日 3.0 12 2.3 1.9
8月26日 2.3 9.5 1.8 1.7
9月2日 3.5 10 4.0 2.6
9月8日 1.8 15 3.6 1.8
9月15日 1.5 8.6 3.3 1.8
9月21日 2.5 9.4 2.4 2.2
9月28日 1.7 11 2.6 2.4
10月5日 1.6 10 9.2 2.4
10月12日 1.6 11 5.2 2.0
10月19日 1.7 11 1.7 2.9
10月26日 2.4 13 1.7 1.0
11月2日 2.5 10 2.1 2.2
11月10日 5.7 9.0 5.3 2.3
11月16日 2.0 10 1.7
11月24日 2.3 9.5 1.2 2.3
11月30日 2.7 8.7 1.1 1.3
12月6日 3.3 13 1.2 1.4
12月14日 1.5 12 5.9 1.2

                                                                                                                 排水基準:20mg/L 

※ 事業者による排水口の分析では、16排水口の7月11日の結果は36mg/L。これを除いては、7月2日から12月20日までの期間において、いずれも排水基準以下。

イ 汚水処理施設の状況

【第1報 7月4日(7月6日発表)の状況】

通常、高炉で発生したガスに含まれるダスト等を高炉排ガス洗浄装置で処理し、その処理水については、シアン除去処理を行った上で8排水口から東京湾に排出されているが、高炉の操業変動などで処理水が多く発生した場合、この処理に加えて、処理水の一部(余剰水)を別の排水系統に移し、他の処理水と一緒に7排水口から排出されていた。

事業者から基準超過原因について聴取したところ、余剰水を別の排水系統に移す設備に不具合が発生し、処理水の濃度の高い部分が7排水口の系統に流れたためと推定しているとのことであり、シアン流出の原因と考えられる処理工程の使用を停止するよう指導した。

【第2報 7月13日(7月19日発表)の状況】

基準超過の原因と推定される設備(余剰水を7排水口への系統に移す設備)は既に撤去されており、本来の排出口である8排水口から排出されるすべての水は、シアン除去処理が適正に行われていることを確認した。

【第3報 7月28日(8月2日発表)~ 第22報 12月6日(12月19日発表)の状況】

すべての処理水は、本来の排出口である8排水口から排出され、シアン除去処理が適正に行われていることを確認した。

【第23報 12月14日(12月27日発表)の状況】

12月6日に確認した状況と変わらず、すべての処理水は、本来の排出口である8排水口から排出され、シアン除去処理が適正に行われていることを再確認した。

2 排水基準の超過(11月7日公表)に関する事業者からの報告

県では、日本製鉄株式会社から、「16排水口」においてシアンの排水基準の超過があったとの報告を受け、11月7日付けでその旨を公表した。(11月6日採水分)

県として原因究明とその報告を指導したところ、昨日、事業者から報告が行われた。

県では、原因と対策について、引き続き確認を進め、有識者からも意見を聞くこととしている。

※ 事業者の公表内容は、別添(日本製鉄株式会社の報道発表資料)のとおり。

 

【事業者からの報告の概要】

(1)水質測定箇所の誤りについて

  • 11月6日の水質測定は、16排水口ではなく、約15メートル上流に当たる雨水処理水槽で行われていた。この処理水槽と16排水口の間には別系統の雨水が流入し、16排水口から放流される。
    (6月29日から11月8日まで、一部期間を除き、誤った箇所で測定していた。)
  • 11月9日以降は、正しい箇所(16排水口)で測定されている。排水基準の超過も確認されていない。
  • なお、週1回、県が実施している水質測定は、本来の16排水口で行われている。県の水質測定を行う日以外も事業者が測定を毎日行っていたが、事業者から委託業者への指示の不徹底により、水質測定箇所の誤りが生じた。

(2)雨水処理水槽でシアンが検出された原因について

  • 水質測定の採水時に、処理水槽に堆積していた底泥が混入したことによると推定される。
  • そもそも底泥にシアンが混入した原因は、本年8月以前まで第4高炉の集塵水(シアンを含む)を道路の発塵防止のため再利用した結果、当該シアンが側溝から処理水槽に徐々に流入したことによるものと推定される。
  • 現在、道路の発塵防止のための再利用は行っていない。また、今後、処理水槽及び側溝に堆積している底泥を浚渫し、除去する。

3 問合わせ先

千葉県環境生活部水質保全課

電話番号:043-223-3818

お問い合わせ

所属課室:環境生活部水質保全課水質監視班

電話番号:043-223-3816

ファックス番号:043-222-5991