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報道発表案件

更新日:令和4(2022)年10月14日

ページ番号:543730

日本製鉄株式会社東日本製鉄所の協定値超過に係る立入検査の結果等について

発表日:令和4年10月13日
(令和4年10月14日更新)
環境生活部水質保全課 

○県では、10月8日に、日本製鉄株式会社から、東日本製鉄所内の1か所の排水溝で「環境の保全に関する協定」で定めるシアンに係る協定値を超過したとの報告を受け、同日、同社への立入検査等を実施し、対応状況等を確認しました。

○その後、10月11日に、県と地元3市での合同ヒアリングにより超過の原因及び対策について報告を受け、10月12日に、再度立入検査により対応状況等を確認しました。

○超過の原因は、排水中の窒素を除去する装置の不具合によるシアンの生成と推定され、現在は不具合が解消されて、排水溝のシアン濃度は協定値の範囲内に収まっています。

1 結果の概要(県によるヒアリングの結果)

(1)協定値超過の原因

 ア 排水処理の工程で、排水中の窒素を除去するために使用する薬剤(次亜塩素酸ナトリウム)が処理槽に残留し、排水中のチオシアンと反応したことでシアンが生成したと推定される。

  • 本来、処理槽内に次亜塩素酸ナトリウムが残留しないよう、測定機器(酸化還元電位計)でモニタリングを行っているが、当該機器に不具合が生じ、注入する薬剤の量を正しく制御できなくなった。
  • その結果、槽内に次亜塩素酸ナトリウムが残留し、シアン処理後の排水中に存在するチオシアン(毒性が低い物質)と化学反応が起き、意図せずにシアンが生成されたと推定。

【次亜塩素酸ナトリウム + チオシアン → シアン 等】

 イ なお、高炉で発生するシアンの処理設備には異常がなかった。

(2)協定値超過を受けての事業者の対応

  • 応急対策として、高炉からの排水が超過のあった集塵二次処理排水溝に流入しないよう、高炉の稼働を一時休止した。(10月8日)
  • 不具合があった酸化還元電位計のメンテナンスを実施し、注入する薬液量を正しく制御できることを確認した。(10月9日)
  • 機器の不具合が解消され、シアン濃度が協定値の範囲内となったことから、水質の状況を確認しつつ、高炉の稼働を再開した。(10月9日)

(3)事業者の対策

以下の対策により、処理槽中に次亜塩素酸ナトリウムが残留しないよう管理し、シアンの生成を抑制する。

  • 酸化還元電位計の洗浄等の管理を強化。
  • 処理槽内の次亜塩素酸ナトリウムの定期的な測定。

2 これまでの県の対応経過

(1)応急の立入検査(10月8日)

ア 検査内容

協定値超過のあった集塵二次処理排水溝及び外部につながる8排水口における水質の簡易分析、事業者が実施した水質分析結果や、対応状況の確認を実施。

イ 検査結果

(ア)水質の簡易分析結果(シアン)

  • 集塵二次処理排水溝:不検出
  • 8排水口:不検出

(イ)事業者が実施した水質分析結果(シアン)の確認

協定値超過の報告があった午前2時の後、午前5時以降の検査結果は、協定値の範囲内であることを確認した。

(ウ)事業者の対応状況

高炉からの排水が集塵二次処理排水溝に流入しないよう、高炉が休止されていることを確認した。

ウ 指導内容

シアンの協定値超過について、原因を調査の上、対策を報告するよう指導した。

(2)原因、対策に関するヒアリング(10月11日)

協定値超過の原因及び対策について、県と3市(木更津市、君津市及び富津市)合同で事業者へのヒアリングを行った。

(3)確認の立入検査(10月12日)

ア 検査内容

事業者による対応状況の確認、排水の水質分析など

イ 検査結果

(ア)対応状況

  • 酸化還元電位計の洗浄等の管理について、報告のとおり実施されていることを確認した。
  • 事業者が実施した水質分析結果について、10月8日午前5時以降は協定値の超過がないことを確認した。

(イ)県による水質分析(シアン) ※分析結果は判明次第公表の予定。

  • 集塵二次処理排水溝(協定値の確認)
  • 8排水口(水質汚濁防止法に基づく排水基準の確認)

3 問合せ先

千葉県環境生活部水質保全課

電話番号:043-223-3818

お問い合わせ

所属課室:環境生活部水質保全課水質監視班

電話番号:043-223-3816

ファックス番号:043-222-5991