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更新日:令和5(2023)年10月5日
ページ番号:2640
中学生部門 身体障害者福祉協会理事長賞
松戸市立第二中学校3年
近藤桃加(こんどうももか)
神奈川県相模原で障害者施設が(襲)われて十九人の方が亡なり二十六人の方が重軽傷を負った事件がありました。その被疑者は「障害者は死んだ方が良い」と発言するなど、障害者に対する差別的な思想の持ち主でした。この様な考えを持った人がいるのかと思うと、とても悲しくなり、私は障害がある人への差別についてあらためて考えました。
私にとって障害のある人はとても身近な存在です。なぜなら、私には六歳年上の自閉症とゆう障害を持った姉がいます。姉は障害を持ちながらも幼稚園と小学校はみんなと同じ様に学校へ通い、中学校と高校では特別支援をしている学校へ行き、同じ様に障害を持った人達と共に勉強や部活をして卒業しました。そして今は、就職して沢山の人の協力もありながら働いています。
正直、小学校の頃の私は周りのお姉ちゃんがいる子を見て「なんで私のお姉ちゃんだけ周りの人と違うの?」と自閉症を理解出来ませんでした。しかし、その想いは一冊の本で変わりました。それは東田直樹さんの「自閉症というぼくの世界」という絵本です。私はその絵本を読んでなんとなくでしたが姉の自閉症を分かる様になり、自閉症など障害について考える様になりました。東田さんは会話が出来ないなどの重度の自閉症の持ち主ですが、彼の文章や詩の一つ一つの言葉には重みがあり、障害を持つ人の本当の心の叫びが表れているのが、幼い私にもなんとなくですが理解することが出来ました。ただ、これは身近に障害を持つ人がいたからかもしれません。障害のことを知らない人は姉の事を「落ちつきがなく自分勝手でわがまま」など言い、私や兄は友達から「お姉ちゃんちょっと変わっているよね」と意地悪く言われたりもしました。私の家族はその度に姉の障害のことを話し周りの人にも理解して協力をしてもらう様にしています。障害のある人がもっと楽しく生きられる様になるには特別支援の学校や障害を持った人達が働ける場所をつくる必要があると思います。そして、障害を持った人達の家族以外にも少しだけで良いから障害者の人達に目を向けて助けてあげてほしいです。
今回の事件はとても悲しいものでした。被疑者は被害者のご家族に「突然の別れとなってしまいすみませんでした。」と言いました。謝まる相手が違っていると思います。確かに一緒に壁を乗り越えてきたご家族の心はキズついたでしょう。自分の姉だったらと考えるとそのキズは深いものだと分かります。「でも、体に傷をおったのは、(誰)ですか?」障害を持っている人にも感情があります。謝る相手は被害者のみなさんです。この被疑者の間違えた考え方は特別だと思いますが障害のあるなしに関係無く、すべての人達が助け合い差別の無い世の中になってほしいと心から思います。
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