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更新日:令和8(2026)年2月26日
ページ番号:834477
※環境依存文字であるローマ数字、囲み文字を数字に変換しています。
これまでの災害の経験や本県の地理的特性を踏まえ、あらゆる関係者との更なる連携強化により激甚化する災害に対応できる体制を構築し、県全体の防災力の向上を図ります。
近年、地球温暖化などをはじめとする気候変動の影響として、集中豪雨の頻度が増加するとともに、台風等の強度が強まっており、風水害や土砂災害が増加し、甚大な被害を及ぼす傾向にあります。
令和元年(2019年)の房総半島台風や東日本台風等では、膨大な数の住宅損壊や、広範囲で長期にわたる停電と通信遮断や断水、さらには河川の越水により生じた浸水、土砂災害など、これまでにない被害が発生しました。このため、県では、「千葉県災害復旧・復興に関する指針(令和元年房総半島台風・東日本台風及び10月25日の大雨)」に基づき、被災した住宅の再建をはじめ、農林漁業者や企業の施設・設備等の復旧等を着実に進め、中長期的な取組を除き令和4年度末(2022年度末)までに取組を完了しました。
震災については、平成23年(2011年)に発生した東日本大震災において、津波による死者・行方不明者の発生をはじめとして、液状化による住宅被害や臨海部の石油コンビナート火災など、多くの人的・物的被害が生じました。
また、令和6年(2024年)1月に発生した能登半島地震では、道路の寸断等により集落が孤立し、救助や物資供給に支障が生じたほか、電気・水道の途絶により避難の長期化や避難所の衛生環境の悪化などの状況が生じました。このため、半島という同じ地理的特性を有する本県でも、令和6年(2024年)に孤立する可能性のある集落を調査したところ532もの集落が孤立する可能性があることを確認しました。
さらに、国では、「日本海溝・千島海溝」や「南海トラフ」沿いの太平洋側、首都直下地震が想定されている関東地方などで、今後30年以内に震度6弱以上の激しい揺れに襲われる確率が高くなっていると予測しており、市川市から千葉市直下を震源とする「千葉県北西部直下地震」が起きた場合、約8万1千棟の建物が全壊・焼失、約2万7千人の死傷者の発生など、甚大な被害が懸念されています。
加えて、富士山をはじめ、本県周辺の火山が噴火した際には、特に都市機能が集積した首都圏等において、広域に堆積する火山灰がライフライン関係施設などに大きな影響を及ぼす可能性が想定されます。
今後は、これらの災害の経験や半島という地理的特性等を踏まえ、停電対策や治水対策、市町村や民間事業者等と連携した被害情報の把握や物資供給支援、避難所の環境整備などの課題解決に取り組み、激甚化する災害への対応力を強化していく必要があります。
そのほか、本県は、成田空港や千葉港、大規模集客施設、全国有数の石油コンビナートを有しており、武力攻撃事態、テロなど県民の安全を脅かす緊急事態が発生し、またそのおそれがある場合に備える必要があります。
大規模災害や危機的事態などが発生した場合、県民の生命・身体・財産を守り、被害を最小限にとどめるためには、危機管理体制の強化や関係機関との連携が不可欠です。
これまでの災害の経験や本県の地理的特性を踏まえ、市町村及び民間事業者等との一層の連携強化、孤立集落対策の強化、デジタル技術を活用した情報収集・発信や被災者生活再建の迅速化など防災分野におけるDXの推進、各種計画等の見直し、他県で発生した災害の復旧復興を支援することによる実践的なノウハウの蓄積を行います。
また、県民、事業者、自主防災組織、県・市町村などの役割を明らかにした「千葉県防災基本条例」に基づき、自助・共助・公助が一体となり、相互に連携した継続的な防災対策に取り組むとともに、県民・自主防災組織等に向けた教育・研修・訓練を実施し、地域防災力の向上を図ります。
さらに、市町村と連携した総合的な津波対策の推進、災害時における要配慮者及び避難行動要支援者となる高齢者、障害のある人、外国人や女性などの多様な視点に配慮した防災対策、市町村による避難体制の構築、消防体制の充実・強化などについて、ソフト・ハード一体となった取組により、県内全域の防災力の向上を図ります。
これらを、平時と災害時を問わず施設や物品等を活用するフェーズフリーの考え方も取り入れながら進めます。
これまでの災害の検証等を踏まえ、県の地域防災計画や業務継続計画等の各種計画やマニュアルなどを継続的に見直し、防災対策の強化を図るとともに、図上訓練、職員向け危機管理研修会、他県への災害派遣から得られた経験を全庁で共有することにより、職員の災害対応力を向上させていきます。
また、災害発生時に、県、市町村、消防、警察、自衛隊等の防災関係機関はもとより、ライフライン事業者、物流事業者、交通事業者、地域の建設業者など、広く民間事業者等と迅速かつ的確な対応を図るため、平時からこれら関係機関との連携を緊密に図るとともに、今後の災害発生状況等を踏まえて、多様な民間事業者等との協定締結や、応援・協力内容の見直しなどを行い、関係機関等と様々な災害を想定した訓練の実施などを通じて、先を見据えた初動対応など、本県の総合的な防災対応力の強化を図ります。
そして、災害時には、被害規模を迅速に把握し、必要な応急対策を速やかに実施するため、市町村へのリエゾン派遣、防災関係機関によるヘリコプターの運行、ドローンの活用、民間のAI技術を活用したシステムの運用など、様々な手段により情報収集を実施します。
市町村長等向けのトップセミナーの実施や、各市町村の業務継続計画の充実・強化を促進します。また、避難所については、県で作成する手引きや研修等を通じて市町村の避難所運営等の取組を支援するほか、良好な避難環境を確保するため、避難所開設時からパーティション等を活用し、十分な広さの居住スペースを確保することやトイレ環境の改善等、避難所の質の向上を考えるときの指標となるスフィア基準に沿った避難所運営となるよう支援を行います。加えて、民間事業者等との連携により、避難環境の改善に資する資機材や物資の迅速な調達・供給に係る体制強化を図ります。
さらに、被災者が一刻も早く生活再建に向けた各種支援を受けられるよう、住家被害認定調査やり災証明書発行を迅速化する被災者支援システムの全県導入、被災者のニーズに合わせた災害ボランティア活動ができるよう調整を行う災害ボランティアセンターの体制強化等について支援します。
また、災害時における医療救護活動の拠点となる災害拠点病院の施設・設備整備を図るとともに、災害発生後の急性期(おおむね48時間以内)に医療救護活動を開始できる機動性を持った、災害派遣医療チーム(DMAT)の体制を強化します。
災害が発生した場合、被災地域の精神保健医療機能が一時的に低下し、さらに、災害ストレス等により新たに精神的問題が生じる等、精神保健医療への需要が拡大することが考えられ、専門性の高い精神科医療の提供と精神保健活動支援を行う必要があります。これらの活動を行うため、専門的な研修及び訓練を受けた災害派遣精神医療チーム(DPAT)の体制を強化します。
あわせて、避難所や在宅等で避難生活を送る高齢者や障害のある人、こども、傷病者等の生活機能の低下や要介護度の重度化などの二次被害を防ぐため、福祉的な支援が円滑に実施できるよう、介護福祉士や社会福祉士等の福祉専門職からなる災害福祉支援チーム(DWAT)についても、人材養成や実践的な訓練に取り組むとともに、福祉団体との連携を促進します。
そのほか、大規模災害発生時における救出救助活動等に必要な装備品の整備拡充や窃盗や詐欺などの災害に便乗した犯罪の抑止対策に努めます。
県民の生命、身体を守るためには、平時から「自らの身の安全は、自らが守る」自助の取組や、「自分たちの地域は地域のみんなで守る」共助の取組を更に促進し、これらを支える「公助」と一体化して地域防災力を向上させることが必要です。
このため、「千葉県防災基本条例」の理念に基づき、自助・共助の防災意識を高めるため、平時から備蓄などの防災対策を進め、災害発生時に自ら行動できるよう防災教育を推進します。
体験型学習施設である西部防災センターにおいては、老朽化が進む展示設備のリニューアルを進めるとともに、自主防災組織の結成・活動促進、災害ボランティア活動参加の動機付け、地域における防災活動の中核となる人材の育成等に努め、県民一人ひとり及び地域のコミュニティの防災力の強化を図ります。
また、災害時に、県民が安全に避難等の行動を取るためには、迅速かつ正確な情報を誰もが受け取れる環境が必要であることから、これまでの防災行政無線・テレビ・ラジオ等の手段に加え、千葉県防災ポータルサイトやSNS、さらに、要配慮者に対応した情報提供ツールにより発信する防災情報のバリアフリー化など、情報発信を一層強化していきます。
さらに、県消防学校・防災研修センターにおいて、消防職員・消防団員への教育訓練を実施するとともに、地域防災力の中核を担う自主防災組織、企業の防災担当者や市町村職員等を対象とした研修・訓練を実施します。
加えて、大規模地震や風水害、新興感染症などの緊急事態が発生した際に企業がとる行動をまとめた「事業継続計画(BCP)」の作成を行うことは、緊急時に企業が早期再建を目指す上で大変重要であることから、事業継続計画の普及・啓発等を行い、計画策定の促進を図ります。
災害が発生した際に半島という地理的特性により孤立し、すぐには公助が行き届かない場合でも、自助・共助の取組により長期的に避難体制を維持できるよう、孤立する可能性のある集落における備蓄の強化や避難施設などに対し支援するとともに、家庭における備蓄の啓発強化や自主防災組織の活性化などに取り組みます。
「千葉県国土強靭化地域計画」に基づき、災害時に避難所を含む防災拠点となる県有施設では、非常用自家発電設備の設置を進めるとともに、「千葉県庁エコオフィスプラン」でも取り組むこととしている太陽光発電設備の導入を推進し、蓄電池を併せて設置などすることで非常用電源の確保に取り組みます。
また、関係機関等と連携して、令和6年能登半島地震(2024年)を教訓とし、本県の地理的特性を踏まえた実践的かつ効果的な訓練を実施していきます。
さらに、平時・災害時を問わない安定した人・モノの流れを確保する重要物流道路など災害時に確実に機能する道路ネットワークを形成していくとともに、緊急輸送道路等に架かる橋りょうの耐震補強やのり面の補修及び無電柱化、海上からの物資輸送の拠点となる港湾施設の耐震化など、災害に強い社会資本の整備を進めていきます。
あわせて、能登半島地震を教訓として策定した道路啓開計画に基づき、大規模災害時に道路が寸断された場合の緊急輸送体制を早期に確保する体制を整えます。
加えて、停電や通信遮断、断水に備えるため、上下水道・工業用水道施設、河川管理施設、医療機関、社会福祉施設等のライフライン関係施設の耐震化や停電・浸水対策を推進します。
県民や観光客が津波から安全かつ迅速に避難できるよう、市町村の津波避難計画、津波ハザードマップの作成、避難誘導看板の設置及び避難路の街路灯整備等を支援します。
また、S-net(日本海溝海底地震津波観測網)を基に、津波浸水予測システムで予測した海岸ごとの津波高や津波到達時間、浸水範囲、浸水深などを救援活動や被災市町村への人的・物的支援等、県が災害対応の意思決定をする際に活用するとともに、県が作成した津波浸水予測図等を広報し、県民の津波避難に対する意識向上に努めます。
さらに、東日本大震災では液状化により大きな被害が発生したことから、県が作成した液状化しやすさマップや国が研究している液状化対策工法を周知し、液状化被害の減少に努めます。
あわせて、液状化メカニズムや、県域の地質構造や地震動特性に関する調査研究を推進し、液状化対策のための知見を提供します。
地域における消防防災力の向上を図るため、自主的な市町村の消防広域化の推進に向けた取組への支援や、市町村の消防防災施設・設備の整備に対する支援、消防団員の確保や消防団の活性化のための普及啓発等のほか、消防団の機能強化に取り組みます。
石油コンビナート地区は、一たび事故が発生すると、極めて大規模な災害に拡大するおそれがあり、社会的にも経済的にも甚大な被害が懸念されます。
そのため、県では、関係消防機関や海上保安部並びに石油コンビナート事業所や共同防災組織等と連携した実践的かつ効果的な訓練、立入調査による従業員に対する教育の実施状況及び設備の補修・更新基準等の確認、「千葉県石油コンビナート等防災計画」の見直しなどを実施し、石油コンビナート地区の防災対策の強化を図ります。
また、高圧ガスによる事故の発生を防止するため、高圧ガス取扱事業者等に対する立入検査や保安講習等を通じて法令遵守の徹底を図るとともに、災害が発生した場合の適切かつ迅速な対応の習得を目的とした訓練等を実施します。
河川監視カメラ、ドローンの活用や能登半島において導入された「道路復旧見える化マップ」を参考とした情報収集などにより災害危険性や被災状況を迅速に把握するとともに、防災情報システムの活用などにより被災状況や避難情報等を効率的に収集し、千葉県防災ポータルサイトやSNSなどを通じて県民への迅速かつ重層的な情報発信に取り組みます。
あわせて、地震被害予測システムや津波浸水予測システムも活用し、地震や津波による被害を予測することで、地震発生時における初動体制の確立など災害対応の迅速化を図ります。
また、被災者の生活再建に向けた事務手続や、避難所運営など市町村が行う災害対応についてデジタル技術の導入・活用を支援し、利便性の向上や事務の効率化を図ります。
災害のために特別に備えるのではなく、平時と災害時を問わず施設や物品等を活用するフェーズフリーの考え方について、県民への普及啓発や理解促進に努めるとともに、日常生活での実践に関する情報発信を行うほか、県有施設等でも取組を推進することにより、防災力強化を図っていきます。
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