ここから本文です。

更新日:令和4(2022)年9月15日

ページ番号:523156

第3章第3節 県づくりの方向性【ゾーンごとの方向性(東葛・湾岸ゾーン)】

東葛・湾岸ゾーン

ゾーンの現状・特性

1 地域に暮らす人々

本ゾーンには、県人口の67%に当たる約418万人が居住しています。ゾーン内の65歳以上の高齢者の割合は25%と、県全体の割合より2ポイント低く、また、15歳から64歳までの生産年齢人口が61%と、年齢構成の若いゾーンです。

令和12年には、ゾーン内の人口はおおむね横ばいであるものの、高齢化率は28%になると予想されています。

また、労働力人口に対する一次産業就業者の割合が1%未満であるのに対し、三次産業就業者の割合が約8割を占めており、三次産業就業者の割合が非常に高くなっています。

都内への通勤・通学者が多く、日常生活における東京とのつながりの強さを感じるゾーンです。

2 産業

本ゾーンは、東京に隣接し、成田空港・東京国際空港(以下「羽田空港」という。)へのアクセスに優れ、企業や大学、研究機関が集積する産業基盤の充実した地域です。

東葛地域は、電気機械、金属製品、一般機械を中心に、技術力のある企業が数多く立地するとともに、大学や研究機関等の集積を生かし、医療、バイオテクノロジーなどの先端技術産業分野の研究開発や、ベンチャー企業の育成なども活発に展開されています。

湾岸地域は、国際拠点港湾に指定されている千葉港を有しており、鉄鋼や食品などの企業集積が進み、国内有数のテーマパークや大型商業施設なども立地しています。

また、外環道及び国道298号の開通は、本ゾーンの利便性向上や交通環境の改善、地域産業の活性化に大きく寄与しています。

さらに、大消費地に近接しており、なしなどの果樹のほか、こかぶやえだまめなど本県が産出額で全国上位を誇る品目の産地であり、収益性の高い都市農業が展開されるとともに、沿岸部では貝類漁業やノリ養殖業などが営まれています。

3 まちづくり

本ゾーンは、人口密度が高く、また、鉄道網の発達により主要駅周辺を中心に、商業・アミューズメント施設や高層住宅など様々な都市機能が集積しています。一方で、東京湾、江戸川、手賀沼などの豊かな水辺空間や下総台地など、生活の潤いとなる自然環境も残されています。

東葛地域では、東京への近接性から、常磐線沿線を中心に早くから商業が栄えるとともに、つくばエクスプレス沿線では大規模な土地区画整理事業により秩序ある住宅地・商業地等の形成が図られ、また、東京大学や千葉大学、公的研究機関等が最先端の研究を推進し、エネルギーや高齢社会などの課題に対応する新しいまちづくりを目指すなど、企業や大学などと連携した国際学術都市づくりが展開されています。

湾岸地域においても、総武線沿線を中心に、東京への通勤の利便性等から、一早く人口集積が見られ、また、幕張新都心においては、これまで、国際展示場、国際会議場などを有する幕張メッセをはじめ、国際的な企業、教育・研究施設、商業施設等の立地や住宅整備が進んでおり、今後も、京葉線新習志野・海浜幕張間に新駅「幕張豊砂駅」の設置が予定されています。

ゾーンの方向性

≪多様な産業と都市機能の一層の充実を図り、首都圏での都市間競争における更なる優位性向上を図る≫

通勤・通学などによる都内との交流が活発であり、人口も密集している本ゾーンでは、新たな感染症が発生した際に、ゾーン内において、急速な感染拡大が生じる可能性が高く、特に迅速かつ適切な対応が求められ、また、災害発生時においても帰宅困難者対策や広域避難など、重要な対応が迫られる地域です。

このため、政令指定都市や中核市などをはじめ、各市と連携した対策を推進していきます。

本ゾーンは、県都千葉市をはじめとする、充実した都市機能と活力を備えた都市群で形成されており、また、東京に隣接し、成田・羽田両空港の中間に位置することから、東京、成田空港間の人・モノ・財の流れを商業及び観光業など様々な分野に取り込み、活用していくことが期待されています。

県内外の交流・連携の強化や慢性的な交通混雑の解消を図り、国際競争力や首都圏の生産性を高めるため、北千葉道路の整備促進、京葉道路の渋滞対策、国道357号の機能強化、新たな湾岸道路及び千葉北西連絡道路の計画の具体化に向けて取り組むとともに、県境橋りょうや都市計画道路の整備を進めます。

また、こうした各種道路整備の進展も踏まえ、各市と連携し、企業誘致の受け皿となる産業用地の確保に努めていきます。

ゾーン内には、東京大学柏キャンパスや千葉大学をはじめとした理工系大学や東葛テクノプラザ、産業技術総合研究所柏センターなどの研究機関、国立がん研究センター東病院や千葉大学医学部附属病院の臨床研究中核病院、中小のものづくり企業などが集積していることから、これらを結び付ける医工連携などによる産学官連携の取組を進めることで、ものづくり産業の振興を図っていきます。

さらに、インキュベーション施設やコワーキングスペースが設置されるなどの取組も進められており、今後も多様で柔軟な働き方に対応した地域づくりを目指していきます。

また、幕張新都心においても、新駅設置の効果として期待される、利便性や回遊性の向上、都市機能の強化などを追い風に、更なるMICEの誘致や国家戦略特区を活用した未来技術社会実装等の取組を促進するとともに、国際的ブランドイメージの向上を図っていきます。

都市農業の更なる発展を図るため、野菜や果樹等の特産品を生かした地域ブランドの確立などによる産地知名度の向上や、6次産業化や農商工連携などによる農林水産物の高付加価値化を促進します。

また、農地の持つ防災機能や教育機能などの多面的な機能の発揮に向け、農地の保全に努めます。

加えて、地場産業としての漁業の生産力を支えるため、干潟漁場の保全活動などに取り組んでいきます。

都心に近く、優れた都市機能を有するとともに、農地や公園などの都市に残された緑地空間や豊かな水辺空間など、潤いと安らぎにも恵まれた住環境等の情報を積極的に発信することにより、交流人口や関係人口の増加を図るとともに、働く世代、子育て世代等の移住促進や都心、他県への流出を防ぎ、地域への定着を促進していきます。

今後も、道路整備の進展による、首都圏各地、県内及び空港とのアクセス向上を追い風に、企業等の国内での更なる発展と海外への進出をサポートするとともに、東京、成田空港間の人・モノ・財の流れを様々な分野に取り込みつつ、本ゾーンの魅力を積極的に発信することで、首都圏での都市間競争における更なる優位性の向上を目指していきます。

 

(注)東葛・湾岸ゾーンの「ゾーンの現状・特性」欄で数値を示す際には、次の市町村の数値を用いています。
千葉市、市川市、船橋市、松戸市、野田市、習志野市、柏市、流山市、八千代市、我孫子市、鎌ケ谷市、浦安市

 

お問い合わせ

所属課室:総合企画部政策企画課政策室

電話番号:043-223-2483

ファックス番号:043-225-4467

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?