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更新日:令和4(2022)年9月15日

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第3章第3節 県づくりの方向性【ゾーンごとの方向性(九十九里ゾーン)】

九十九里ゾーン

ゾーンの現状・特性

1 地域に暮らす人々

本ゾーンには、県人口の5%に当たる約34万人が居住しています。ゾーン内の65歳以上の高齢者の割合は34%と、県全体の割合より7ポイント高く、また、15歳から64歳までの生産年齢人口は55%となっています。

令和12年には、ゾーン内の人口は約30万人、高齢化率は40%になると予想されています。

また、労働力人口に対する一次産業就業者の割合が8%、二次産業就業者の  割合が25%、三次産業就業者の割合が67%となっており、産業就業者のバランスが取れたゾーンとなっています。

JR外房線、東金線、総武本線のほか、圏央道や千葉東金道路を活用した都心を含む多方面へのアクセスが良好で、通勤・通学圏となっています。

2 産業

本ゾーンは、日本有数の砂浜と松の緑が美しい九十九里浜や水田などが広がる九十九里平野、緑豊かな里山風景を擁する房総丘陵など多彩な自然に恵まれており、また、太平洋を北上する黒潮の影響を受け、年間を通じて温暖な気候となっています。

肥沃な土壌と温暖な気候により、米、ねぎ、トマトなどバラエティに富んだ農作物の生産が盛んであり、農業は本ゾーンの主要な産業の一つとなっています。また、古くからサンブスギと呼ばれる挿し木による林業が行われてきた地域として全国的にも有名です。

水産業では、イワシやハマグリなどの資源に恵まれ、これらを使用した水産加工業も盛んに行われています。

また、茂原にいはる工業団地など多くの工業団地を中心に、電子機器や機械・化学等の企業が集積しているほか、成田空港周辺においては、物流企業の立地が進んでいます。

さらに、郊外の幹線道路沿いに商業施設の集積が見られ、複数の商圏が形成されています。

3 まちづくり

本ゾーンは、鉄道路線や圏央道が地域内を縦断しており、これらを利用した東葛・湾岸ゾーン、都内への通勤・通学圏として、住宅地等の整備が進められてきました。

県内で初めてブルーフラッグを取得した本須賀海水浴場をはじめ、多くの海水浴場が存在するとともに、いちご狩りや地引き網などの体験型観光、テニスや乗馬などのスポーツを楽しむことができるなど、首都圏のレクリエーション地域として有名です。また、釣ヶ崎海岸が東京2020大会のサーフィン競技会場となるなど、サーフィンをはじめとするマリンレジャーの更なる盛り上がりやオリンピックのレガシーを活用した地域活性化も期待されています。さらに、九十九里浜沿岸はヨードの世界有数の生産地であり、ヨードを含む天然温泉も多数存在しています。

また、圏央道の整備効果を香取・東総ゾーンや南房総・外房ゾーンへも波及させる銚子連絡道路、長生グリーンラインの整備を図るとともに、廃校となった小学校などの空き公共施設を活用した企業誘致の取組も進められています。

さらに、一宮川流域では、気候変動による水害の激甚化・頻発化に備え、流域のあらゆる関係者が協働して流域全体で水害を軽減させる流域治水が必要となっており、中小河川としては全国に先駆けて、「一宮川水系流域治水プロジェクト」も進めています。

ゾーンの方向性

≪圏央道整備効果を様々な産業活動に取り込むとともに、各種産業の連携による地域振興を図る≫

本ゾーンは、広域的な幹線道路ネットワークの整備進展や、成田空港の更なる機能強化によって、都心を含む多方面へのアクセスや、企業立地の優位性、産業競争力などが向上し、地域の持つポテンシャルが格段に高まっていることから、その効果を商工業や農林水産業など各種産業に取り込んでいくことが期待されています。

そこで、圏央道の県内区間の全線開通や、銚子連絡道路、長生グリーンラインなど圏央道へのアクセス道路の整備を進めることで、隣接するゾーンからの人・モノ・財の流れを各種産業活動に取り込むとともに、地域振興の基盤としても重要な役割を担う鉄道や路線バス等の維持・確保に向けた取組を推進します。

また、道路ネットワーク整備や成田空港の更なる機能強化の効果を生かし、企業立地を促進するとともに、市町村と連携して計画的な土地利用を進め、インターチェンジ周辺等の多様な産業の受け皿づくりを促進します。

さらに、主要産業の一つである農林水産業の更なる発展に向け、6次産業化や農商工連携の促進による高付加価値化を進めるとともに、スマート技術の積極的な導入や担い手不足の解消等に取り組み、生産体制の強化を図ります。

観光業においては、海や里山など魅力的な自然環境をはじめ、農作物の収穫や地引き網、ガラス工芸の制作などの体験型観光や、ビーチサッカー、サイクリング等のスポーツ観光など、多様な観光資源の積極的な発信を行うとともに、観光・宿泊施設等における国内外からの受入体制の強化に努めます。

また、九十九里浜周辺の多様な利活用等について、官民が連携して検討するとともに、世界的なサーフィンの適地として注目が高まる中、良い波や風、陽光、見渡す限りの砂浜など、九十九里の魅力を求めて集まる人々の活力や感性、ライフスタイルなどをまちづくりや産業振興に生かしていきます。

さらに、九十九里浜の景観等の保持に取り組むとともに、豊かな自然と都心を含む多方面へのアクセスが良好であることを生かし、新たなライフスタイルを求める人を引き付ける魅力ある地域づくりに取り組むことにより、本ゾーンへの移住・定住を促進します。

今後も、広域的な幹線道路ネットワークの整備進展や成田空港の更なる機能強化等の効果を最大限に活用し、企業や観光客の誘致、農林水産物の販路拡大、魅力的な地域づくりなどに取り組むとともに、農林水産業や観光業など各種産業の連携による地域振興を図っていきます。

 

(注)九十九里ゾーンの「ゾーンの現状・特性」欄で数値を示す際には、次の市町村の数値を用いています。
茂原市、東金市、山武市、大網白里市、九十九里町、芝山町、横芝光町、一宮町、睦沢町、長生村、白子町、長柄町、長南町

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所属課室:総合企画部政策企画課政策室

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