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更新日:令和4(2022)年5月27日

ページ番号:7475

生育診断による穂肥の実施

穂肥の散布において重要となるのは、(1)散布のタイミングと、(2)散布する量です。生育診断に基づき適期・適量の散布を目指しましょう。

1幼穂長の把握による散布タイミングの決定

(1)幼穂長の調べ方

穂肥の散布タイミングを決めるためには、幼穂長を把握する必要があります。幼穂長は、以下の方法により、ほ場で簡単に調べることができます。

平均的な株の一番背の高い茎を株元から引き抜きます。

株元から10センチメートルのところで茎を切ります。

カッター等を使って株元の方から中心部を縦割りにします。(写真1)

伸長した節間の上部にある幼穂の長さを測ります。(写真2)

写真1と2

写真1(左)幼穂の調べ方 写真2(右)幼穂の様子

(2)幼穂形成期と穂肥散布のタイミング

幼穂の長さが1ミリメートルの時を幼穂形成期としています。品種毎の穂肥散布のタイミングは表1のとおりですので、幼穂長を確認して散布日を決めましょう。

表1 主な品種の穂肥施用適期の目安
品種 穂肥施用適期の目安
ふさおとめ 幼穂形成期から1週間以内(幼穂長1ミリメートルから1センチメートル)
ふさこがね 幼穂形成期から7日後頃(幼穂長1センチメートル)
コシヒカリ 幼穂形成期7日後頃から15日後頃の間(幼穂長1から8センチメートル)

(水稲の生育状況と当面の対策(第3報)、千葉県農林水産部、平成30年)

2生育状況に応じた散布量の調整

(1)幼穂形成期の目標生育量

穂肥の標準的な散布量は表2のとおりです。幼穂形成期に生育状況を確認し、表3の目標生育量と比較した上で散布量を決めます。例えば、草丈が高い場合や葉色が濃い場合は散布量を減らしましょう。

表2

表3

3事例紹介「ICTを活用した生育量診断に基づく施肥の精密化の取組」

近年、ロボット技術やICTを活用して超省力・高品質生産を実現する新たな農業(スマート農業)の実現に向けた取組が推進されています。木更津市の農業法人では、ドローンを活用して幼穂形成期頃の生育量(葉色と茎数)を計測し、当該データを基に、ラジコンヘリコプターで、ほ場内の生育量に応じた穂肥の散布をする取組が行われました。このような取組により、高品質・高収量の米づくりに向けた技術革新が期待されます。

写真3ドローン写真4色分け

写真3,4ドローンによる生育量診断

 

写真5ヘリ

写真5ラジコンヘリによる可変施肥

 

 

初掲載:令和元年6月

君津農業事務所改良普及課

中央グループ

主任上席普及指導員三枝広

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