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更新日:令和6(2024)年1月19日

ページ番号:8468

お湯と農薬の二重の対策~ニホンナシの強敵「白紋羽病(しろもんぱびょう)」対策~

紋羽病は、土の中にいる病原菌がナシの樹の根に感染し、樹を枯らせてしまう病気です。白紋羽病が一度発生した場所に新しい苗木を植えても数年で再発するため、多くの生産者を悩ませています。そこで、熱水を用いて土の中の病原菌を防除する方法と、その効果を維持するための保護殺菌剤の利用方法を明らかにしました。

 

この記事に関するファイルは、下記リンクよりご覧になれます。
お湯と農薬の二重の対策(PDF:404KB)

この記事に関する詳しい情報は、下記リンクよりご覧になれます。
ナシ改植時の熱水点滴処理を補完する各種併用処理の白紋羽病発病抑制効果(別ウィンドウで表示)(PDF:119KB)
熱水点滴処理によるナシ白紋羽病発病跡地の消毒技術(別ウィンドウで表示)(PDF:181KB)

 

1成果の内容

(1)紋羽病菌は熱に弱く、40℃・3時間でほぼ死滅することがわかっています。
こで、60~70℃の熱水を土の中に流し込むことで、地下30~50cmの地温を45℃まで上昇させて125分間持続(または55℃で25分間持続)すると、病原菌を全て殺菌できることを明らかにしました。

根に感染した白紋羽病菌(白い部分)

根に感染した白紋羽病菌
(白い部分)

熱水処理による殺菌の結果

熱水処理による殺菌の結果

(2)かし、熱水による殺菌は、白紋羽病菌のみでなく、競合する他の微生物も殺菌するため、病原菌が再び増えやすくなっています。そこで、白紋羽病に感染した樹を抜き去った後に熱水処理を行って殺菌し、新しい樹の植え付け時に保護殺菌剤を土に浸透させ病原菌の活動を抑えることで、殺菌の状態を維持する効果が期待できます。

熱水を流し込む機械

熱水を流し込む機械

農薬を土に浸透させる様子

農薬を土に浸透させる様子

2普及の状況

水を用いた防除はまだ新しい方法であり、今後普及が進むことが期待されています。

3問い合わせ先

千葉県農林総合研究センター樹研究室、生物工学研究室
043-291-0151(代)

4掲載年月

平成30年1月

お問い合わせ

所属課室:農林水産部農林総合研究センター研究マネジメント室

電話番号:043-291-0151

ファックス番号:043-291-5319

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