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更新日:令和7(2025)年3月19日

ページ番号:733019

銚子の古銅輝石安山岩

(ちょうしのこどうきせきあんざんがん)

銚子の古銅輝石安山岩

種別

県登録記念物

登録内容

標本14点

登録日

令和5年3月10日

所在地(所有者)

銚子市川口町2丁目6528番地の2(古銅輝石安山岩保存公園)(千葉県(銚子漁港事務所))

概要

「銚子の古銅輝石安山岩」は、現在の銚子市利根川河口に位置し、約2000万年前に噴火活動によって溶岩が冷え固まってできた火山岩である。この火山岩には、マグネシウムに富む「古銅輝石」という鉱物が含まれ、岩石の化学成分から「古銅輝石安山岩」や「古銅輝石デイサイト」と呼ばれ、讃岐岩(サヌキトイド)に性質が類似する。約2000万年前は、日本海の拡大が始まった時代であり、古銅輝石安山岩は当時の活動的であった日本列島の様子を今に伝えるもので、日本海の成因や拡大の様式など日本列島の形成史を解明する上で重要な岩石である。

利根川の右岸にある銚子漁港は、かつては荒天時の入港に困難を生じる海の難所であったが、昭和46年(1971)に利根川河口を経由せずに銚子漁港に入る運河が完成した。運河建設により、利根川河口に位置した古銅輝石安山岩岩体は失われつつあったが、地元の研究者らの働きかけによりその一部が採集されて代表的な古銅輝石安山岩の標本14点として移設され、現在の古銅輝石安山岩保存公園が整備された。

昭和49年(1971)に千葉県文化財専門委員会議で「自然関係重要記念物の保存対策について」という建議が提出された際、自然関係重要記念物の一つとして「古銅輝石安山岩」(銚子市川口町千人塚・長崎鼻)がリストに掲載された。また、平成5、6年度に文化庁の国宝重要文化財等保存整備費補助事業の一環として実施された天然記念物緊急調査(千葉県地質鉱物基礎調査)においても、保存が必要な物件として、「利根川河口古銅輝石安山岩岩体」が挙げられた。本標本は、これらに掲載された古銅輝石安山岩岩体から採集されたものである。

お問い合わせ

所属課室:教育振興部文化財課指定文化財班

電話番号:043-223-4082

ファックス番号:043-221-8126

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