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更新日:令和5(2023)年8月21日

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陶芸鉄絵銅彩

(とうげいてつえどうさい)

陶芸鉄絵銅彩

種別

県指定無形文化財

指定日

平成20年3月18日

保持者

神谷紀雄(千葉市)

概要

 神谷紀雄氏の陶芸は鉄絵、銅彩を特色とする。鉄絵は酸化鉄によって文様を表現する技法であり、また銅彩は還元炎焼成で赤に発色する銅の性質を利用して彩色する技法である。故郷益子の鉄分の多い粘土を使用し、白化粧土を施した上に鉄絵銅彩の技法で秋海棠(しゅうかいどう)・葡萄(ぶどう)・椿(つばき)・柘榴(ざくろ)などの植物を描いている。

 神谷氏は、当初は鉄絵銅彩だけでなく糠白釉(ぬかじろゆう)・青瓷(せいじ)等、多彩な技法を用いていたが、昭和61年(1986)、第33回日本伝統工芸展に「鉄絵銅彩あやめ文鉢」が入選した頃から、鉄絵銅彩を中心とした制作に絞り込んでいった。一貫して「ほのぼのとした温かさ」を目指してきたという神谷氏の作品は、自由闊達な鉄絵の描写・味わい深い銅彩の発色がシンプルな器体と良くマッチし、素朴で温かみを感じさせるものになっている。

 鉄は着色剤の鉄分の含有量・焼成時の焔(ほのお)の性質により、黒色、茶褐色、黄褐色等様々に発色する。また銅はやはり温度や焼成時の焔の性質により色彩が変化し、安定しにくい難しい技法である。この鉄と銅を自在に使いこなして植物文様を描き出し、独特のおおらかで自由闊達な作風を確立してきた技術が、特筆に値するものと評価された。また日本工芸会東日本支部幹事長・陶葉会代表等、陶芸界のリーダーとして社会的に活躍している。

お問い合わせ

所属課室:教育振興部文化財課指定文化財班

電話番号:043-223-4082

ファックス番号:043-221-8126

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