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更新日:令和5(2023)年10月4日

ページ番号:314882

鋳銅鰐口(延文六年在銘)

(ちゅうどうわにぐち)

鋳銅鰐口(延文六年在銘)

種別

県指定有形文化財(工芸品)

指定日

昭和57年4月6日

所在地(所有者)

千葉市若葉区中野町699-1(本城寺)

概要

 鋳銅製の径29.5cm、厚さ9cmの鰐口である。両肩に高さ2.2cmの釣鐶がつき、耳は半円形で、目はやや下よりにあって垂れるように突出している。鰐口は仏堂や社前の正面にかけられ、麻綱や布紐で打ち鳴らされる。かつては、本城寺の泰師堂にかけられていた。

 正面は、撞座区・内区・外区に分けられ、撞座区の中央に径5cmの簡略化された蓮華文の撞座が配され、撞座区の外堺は2本の条線で、内区と外区の境界は両側に細い線を伴った太い条線で区画されている。外縁にも1本の条線が廻らされている。

 外区に銘文が刻まれ、右側に「下総州湖河冷宮」、左側に「延文六辛丑五月一六日敬白」、中央に「藤原鍋弥太郎光永」とある。延文6年(1361)の紀年銘は鰐口に記されものとしては、県内で最も古いものになる。

 本城寺は、中野城跡にもあたる。中野城は文明年間(1469~1487)に千葉氏の武将酒井定隆によって築かれ、南の上総武田氏に備えたといわれている。定隆は長享元年(1487)に土気城へ移り、翌年の長享2年(1488)は日蓮宗の日泰に願い、中野城趾に長秀山本城寺を建立した。この鰐口が、本城寺にもたらされた経緯は不明である。

お問い合わせ

所属課室:教育振興部文化財課指定文化財班

電話番号:043-223-4082

ファックス番号:043-221-8126

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