羽田再拡張事業に関する県・市町村連絡協議会(定例会)の開催結果について(令和元年7月29日)
発表日:令和元年7月29日
千葉県総合企画部空港地域振興課
「羽田再拡張事業に関する県・市町村連絡協議会」では、国土交通省に対し、羽田空港の離着陸機による騒音軽減策等の検討・実施を求めています。
本日開催した協議会において、県から苦情発生状況について説明するとともに、国土交通省からは、連絡協議会が本年2月1日に行った申入れに対する回答や羽田空港機能強化策に伴う航空機運用の検討状況などについて説明があり、連絡協議会から意見を述べました。
1県からの主な説明事項
- 羽田空港の航空機騒音に関する苦情発生状況
平成30年度に県及び関係市町に寄せられた苦情は89件。(前年度比55件減)
2国土交通省からの主な説明事項
1航空機騒音の現況等について
- 県内での航空機騒音の測定結果等の現況について説明。
⇒県内各地の航空機騒音の測定結果は概ね例年どおり。
⇒木更津局については、機器の故障のため平成30年8月~平成31年4月は欠測。
⇒平成30年度における北風好天運用(※南方面からの着陸機が富津沖海上ルートを使用)の比率は19.1%(平成29年度実績19.4%)であった。
2総合的なコミュニケーションについて
- 羽田空港の航空機運用等に関する「市民相談会」を、本年5月に県内6会場(千葉(2会場)・市川・船橋・木更津・君津)で開催し、計679名の来場者があった。
- 主な意見としては、増便の必要性を理解できたとするもの、飛行経路の分散を求めるもの、新飛行経路の早期実現を求めるもの、千葉県上空での到着経路の交差地点など現飛行経路での更なる騒音軽減を求めるもの等があった。
3羽田空港の機能強化等に関する申入書の回答について
4羽田空港機能強化策に伴う航空機運用の検討状況について
- 年間3.9万回の処理能力拡大を図りつつ、千葉県の騒音影響を軽減させることを改めて説明。
- その上で、機能強化後の飛行ルートなど具体的運用の検討状況などについて説明。
(具体的な内容)
(1)南風時の新到着経路(いわゆる都心上空ルート)について
機能強化後に運用される「都心上空ルート」について、千葉県内は原則6,000ft以上の高高度を飛行する。
・A滑走路への経路は、野田市上空を6,000ft以上で、埼玉県方面に向けて飛行。
・C滑走路への経路は、約10,000ftで房総半島南部の陸域に入り、その後、四街道市付近において約9,000ftから降下を開始するが、県内では6,000ft以上を維持し、松戸市から埼玉県方面に向けて飛行。
(2)深夜早朝時間帯に近接する6時台及び22時台の到着便の運用について
環境影響に最大限の配慮を図る観点から、機能強化後の処理能力は現状の水準を維持する。
(3)富津沖海上ルートの活用拡大について
海ほたる屋上の航空灯台の輝度を向上させ、富津沖海上ルートの更なる活用を図るとしていたが、本年3月28日から運用を開始した。
3国土交通省に対する連絡協議会としての意見等
- 騒音測定結果は住民説明の基礎であることから、欠測を生じさせないよう対策を取ること。
- 市民相談会で寄せられた意見に対する国の対応について、ニュースレター等を用いて住民にも分かりやすく丁寧に説明すること。
- 機能強化にあたっては、首都圏全体での騒音共有の実現と機能強化後に本県の騒音影響が軽減されることが前提となる。また、早朝・夜間時間帯においては、騒音影響に十分配慮した運用を行うこと。
- 現在の飛行ルートについて、管制技術の進展なども踏まえ、今後も、更なる騒音軽減に取り組むこと。
- 羽田空港の機能強化や航空機運用等について、引き続き、住民への詳細な説明と積極的な情報公開に取り組むこと。
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