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更新日:令和5(2023)年12月22日

ページ番号:20759

知事定例記者会見(平成27年1月30日)概要

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日時

平成27年1月30日(金曜日)16時00分~16時53分

場所

本庁舎1階多目的ホール

動画 平成27年1月30日知事定例記者会見(動画)

項目

  1. 平成27年度当初予算案について
  2. 平成26年度2月補正予算案について
  3. 平成27年度組織の見直しについて

知事発言

 平成27年度当初予算案について

知事

はじめに、平成27年度当初予算案について、ご説明いたします。

資料1「平成27年度当初予算案について」の1ページをご覧ください。
囲みの中に予算編成の基本的な考え方を記載してございます。平成27年度は、「くらし満足度日本一」の千葉の実現に向けたこれまでの取組を、さらに発展させ、着実に成果を上げていかなければならない年、と位置付けております。

「県内経済の活性化」、「農林水産業の振興と社会基盤づくり」、「くらしの安全・安心の確立」、「子ども・子育て世代への支援の充実」、「医療・福祉の充実」、「環境・文化施策の推進」に重点的に予算を配分すること。国の補正予算を積極的に活用し、平成26年度2月補正予算と一体で切れ目のない予算とし、地方創生に向けた先行的な取組や、緊急的に地域消費を喚起する取組を推進していくこと。徹底した事務事業の見直しや歳入確保に取り組み、持続可能な財政構造の確立を目指すこと。以上を基本的な考え方として編成いたしました。

4ページをお開きください。一般会計の当初予算規模は1兆7,095億7,700万円で、前年度比、5.9%の増となっています。この内訳ですが、くらし満足度日本一の千葉の実現に向けた施策の推進として、4,414億2,700万円を計上いたしました。その他、人件費、社会保障費、公債費等の義務的な経費などで1兆2,871億700万円となっています。なお、後ほどご説明する2月補正予算において、経済対策事業として、国の新たな交付金を活用した、地域消費喚起型事業や地方創生先行型事業など、101億6,700万円を計上しており、当初予算と一体として事業を実施してまいります。

6ページ、7ページをお開きください。ここから、25ページまで、今回の予算の特徴を、先ほど申し上げました6項目に分けて記載してございます。2月補正で計上しました、地方創生に向けた先行的な取組や緊急的に消費を喚起する取組も含めて、主なものをご説明いたします。

1つ目の県内経済の活性化について、ご説明いたします。県内経済は着実に上向いてきているところでありますが、円安による影響や個人消費の伸びが弱いことなど、不安要素もございます。このため、様々な取組により県内経済の活性化を図ってまいります。まず、東京オリンピック・パラリンピックのキャンプ誘致に向け、8月に開催される世界陸上北京大会の事前合宿の受け入れを行うとともに、新たに、国際スポーツ競技大会の開催経費の助成や千葉県イメージアップ動画の制作などを進めます。また、市町村のキャンプ誘致の支援のため、ワンストップ相談窓口であるスポーツコンシェルジュを設置するとともに、誘致に必要な施設整備資金の無利子貸付などを始めます。また、外国人観光客の受け入れ体制強化のため、観光施設等のおもてなし力の向上を進めるとともに、公衆無線LANについては、補助率、事業費を大幅に拡充し、整備を加速化してまいります。

次に、8ページ、9ページをお開きください。東京湾アクアライン通行料金800円を継続するとともに、平成28年度に、3回目の「ちばアクアラインマラソン」を開催することとし、PRイベントの実施や運営方法の検討などの準備を進めてまいります。また、アクアライン及び圏央道を活用した観光プロモーションを展開するとともに、夏の観光シーズンには、有料道路の無料開放や、成田空港から観光地への無料バスの運行など、さまざまな取組で宿泊・滞在型観光を促進していきます。あわせて、民間観光施設のトイレの美化については、補助率を引き上げ、スピードアップして整備を進めてまいります。県内の消費を喚起するため、市町村と連携し、プレミアム付き商品券を発行するとともに、県外からの消費も呼び込むため、プレミアム付き宿泊券の販売や、ふるさと産品のネット割引販売、東京都内での期間限定アンテナショップの設置などを実施いたします。また、県内市町村の魅力を紹介する電子ブックの作製や、就職情報と住宅など暮らし全般の情報を一体的に提供する転職支援などを行うことにより、県外からの転入者の増加を図っていきます。

9ページをご覧ください。県産農林水産物の販路拡大や外国人観光客の誘致を進めるため、アジア地域で、私がトップセールスを行うとともに、観光ミッション団の派遣、現地での千葉県フェアやテレビを活用した情報発信、訪日教育旅行の誘致など、集中して海外へ魅力を発信してまいります。

10ページ、11ページをご覧ください。中小企業振興資金については、過去最大となっている融資枠5,700億円を継続するとともに、本県の成長産業として期待される健康・医療分野に参入する中小企業への支援を拡充します。「茂原にいはる工業団地」及び「袖ケ浦椎の森工業団地」については、平成29年度の分譲に向け造成工事を進めるとともに、国内主要都市でトップセールスを行い、企業誘致を強力に進めてまいります。また、アクアライン、圏央道を活用して、地域資源を連携させた新商品・新サービスを創出する取組への支援も拡充します。新エネルギーの活用については、洋上発電など海洋再生可能エネルギーの導入に向け風況調査を実施するとともに、新たに、水素エネルギーの利活用に関する研究を進めてまいります。企業の「創業」に向けた支援では、新たに、女性、若者、シニア世代など幅広い層の起業家を育成するためのコンペを開催するとともに、市町村への助成も始めます。また、回復の兆しのある雇用情勢をさらに好転させるため、「ジョブカフェちば」などで、幅広い年齢層に対するきめ細やかな就労支援を継続していきます。

12ページ、13ページをお開きください。農林水産業の振興と社会基盤づくりです。生産者の減少や国際化の進展による競争の激化など、厳しい局面を迎えておりますが、農林水産王国・千葉の復活を目指し、様々な取組を進めてまいります。まず、園芸農業ですが、現在進めている産地連携による規格の統一化を、4品目から7品目に拡大し、競争力を一層強化するとともに、栽培施設など必要な施設整備への助成も拡大します。また、新品種の開発等を進めるため、農林総合研究センターの建て替えに向けた基本設計を行います。農地の集約化・担い手対策として、農地中間管理機構の体制強化と耕作放棄地の再生を進めるとともに、農業経営の法人化や6次産業化への支援も拡充します。米については、主食用米から飼料用米への転換を推進し、畜産では、新たに、地域ぐるみで高収益型の経営を目指す取組に助成を行い、地域全体の活性化を図ります。また、野生鳥獣の被害対策については、イノシシの捕獲数を増やすとともに、新たに、キョン、ハクビシン、アライグマを助成対象に追加し、予算を増額します。

14ページをお開きください。活力ある千葉を実現していくために欠かせない、道路ネットワークの確立に向け、北千葉道路、外環道の整備を促進するとともに、圏央道大栄横芝間の用地取得を強化します。特に、北千葉道路の市川市・鎌ケ谷市間については、早期着手に向け予備設計を行います。また、外環道のアクセス道路や、圏央道から観光地へのアクセス道路の整備も推進してまいります。その他、金田西地区土地区画整理事業については、この3月から、公募により、保留地の分譲を開始します。

15ページをご覧ください。くらしの安全・安心の確立についてです。千葉県が将来にわたって発展していくためには、まず、県民生活の安全・安心を確立しなければなりません。首都直下地震等大規模災害に備え、消防団の活性化、自主防災組織の育成、避難環境の整備など、市町村が行う自助・共助の取組を幅広く支援していくため、総合支援補助金を創設し、地域防災力の強化を図ってまいります。また、国制度の対象とならない被害の救済を図るため、新たに県単独の被災者生活再建支援事業も創設いたします。その他、九十九里海岸・沿岸河川の津波対策である堤防のかさ上げ・増設を進めるとともに、土砂災害警戒区域の指定に必要な調査も加速化していきます。

16ページ、17ページをお開きください。県立学校の耐震化を平成27年度末に完了させるほか、私立学校、鉄道、病院など、施設の耐震化を進めるとともに、公共施設の長寿命化計画の策定を進め、計画的な修繕・改修を行っていきます。また、道路については、交通環境の向上を図るため舗装道路修繕事業を拡充します。防犯対策では、コンビニ防犯ボックスを2か所新設するとともに、新たに、青色防犯パトロール車のドライブレコーダー設置に対する助成を行い、移動する防犯カメラとして活用していくことなどで、犯罪抑止を図ってまいります。

18ページ、19ページをご覧ください。子ども・子育て世代への支援の充実についてです。千葉の未来を担うのは子どもたちです。安心して子供を産み、育てられる環境づくりと教育環境の改善などを進めてまいります。まず、待機児童の解消に向け、民間保育所の整備に対する助成や放課後児童クラブ等への支援などを増額し、子育て支援体制の充実を図ります。また、結婚前から子育て期間中の女性が必要とする情報が手軽に入手できるスマートフォン用アプリの本格運用を開始するなど、少子化対策も進めてまいります。また、児童相談所職員を大幅に増員するとともに、新たにこども病院に専門コーディネーターを配置するなど、児童虐待の未然防止、早期発見を図ってまいります。いじめの根絶に向け、小学校のスクールカウンセラーを倍増するとともに、臨床心理士やベテラン教員を中心とする支援チームの派遣を開始します。また、県警少年センターのスクールサポーターを増員するなど、安心して学習に取り組むことのできる体制づくりを進めます。

20ページ、21ページをお開きください。特別支援学校の過密化・教室不足については、高校や小・中学校の空き校舎などを活用した新設校の整備を進めます。また、私立学校経常費補助については、国の標準単価に上乗せする県単独の補助単価を拡充し、高等学校では17,500円、幼稚園では3,800円といたします。

次に、医療・福祉の充実についてです。高齢化の進展に伴い増大していく医療・福祉ニーズに対応していくため、まず、地域医療を支える人材の確保として、医師や看護師などの修学資金の貸付枠を拡充するとともに、新たに、医師が不足している自治体病院への医師派遣事業を行います。また、救命救急センターの医師確保などへの助成やドクターヘリの運航・関連施設の整備への助成も増額します。さらに、地域で、中核的機能や特殊医療を担う病院整備への補助を新設するとともに、千葉県がんセンター増改築の実施設計を行うなど、医療機関の整備も進めます。

22ページ、23ページをお開きください。危険ドラッグについては、新たに条例を制定し、製造販売の規制を強化するとともに、乱用防止のための広報啓発を進めていきます。特別養護老人ホームの補助単価を1床あたり400万円から450万円へ引き上げるとともに、サービス付き高齢者向け住宅への支援も増額するなど、高齢者の生活を支える施設の整備を進めます。袖ヶ浦福祉センターについては、今後3年間で、利用者の民間・地域移行を進めることとし、受け入れ先となる民間社会福祉施設の整備や運営費に対する支援を行います。

次に、24ページ、25ページをお開きください。環境・文化施策の推進についてです。省エネルギーや再生可能エネルギーの活用の推進を図るため、住宅の太陽光発電や家庭用燃料電池に加え、新たに太陽熱利用システムの設置に対する助成を始めます。また、避難所や防災拠点への太陽光発電設備等の導入を進めるほか、公用車に燃料電池自動車を導入します。合併処理浄化槽への転換などを促進する事業への助成を継続するとともに、浄化槽設置後の法定検査の受検を促進するモデル事業を実施するなど、生活排水対策を進めます。この他、全国「みどりの愛護」のつどいの準備を進めるとともに、県民の日中央行事については、より多くの県民の方が参加できるよう、文化会館から幕張メッセに会場を移して実施します。

以上、予算の特徴を申し上げました。ご説明いたしました事業につきましては、別冊資料に詳細を掲載しておりますので、ご参考にしていただきたいと思います。

次に、26ページ、27ページをご覧ください。一般会計の歳入の主な状況ですが、(1)の県税については、景気の回復や消費税率の引き上げ効果の平年度化などで、約719億円と大幅な増を見込んでいます。(2)の地方譲与税についても景気回復等の影響で、50億円の増を見込んでいます。(3)の地方交付税ですが、臨時財政対策債と合わせた実質的な地方交付税は、県税が伸びていることなどから、280億円の減を見込んでいます。(7)の繰入金については、27年度の財源を確保するため、財政調整基金を155億円活用することなどにより、約85億円の増となっています。

28ページ、29ページをご覧ください。歳出の主な状況ですが、(1)の人件費については、給与改定や退職手当の増などにより、約40億円の増となっています。(2)の社会保障費については、高齢化の進展などにより、約185億円の増、(3)の投資的経費については、県立学校の耐震化や外環道などの直轄事業負担金の増などにより約197億円の増、(4)のその他消費的経費については、税関係交付金の増などにより約430億円の増となっています。

30ページ、31ページをご覧ください。地方債の状況です。まず、県債発行についてですが、平成27年度の県債の発行額は、2,218億円で、前年度に比べ149億円の減となっています。次に、県債残高ですが、平成27年度末の県債残高は、3兆780億円となる見込みで、前年度に比べ640億円増加となっています。これは、地方交付税の振り替えである臨時財政対策債の増加によるものであり、建設地方債等については、300億円減少しています。当初予算につきましては、以上でございます。

 平成26年度2月補正予算案について

知事

続きまして、資料2の「平成26年度2月補正予算案について」をご覧ください。

資料の2ページを、お開きください。一般会計の補正予算規模は、353億6,400万円の増額で、補正後の予算額は、1兆6,735億100万円となりました。補正の内訳は、国の経済対策に係るものが、101億6,700万円の増額、事業費の確定に係るものが、279億300万円の減額、財源の年度間調整や公債費の増加への対応等のための基金に係るものが、531億円の増額、となっています。

歳入の内訳といたしましては、景気の回復に伴い、県税が242億円、地方譲与税が170億円増額となる見込みでございます。特別交付税については、震災復興分が80億円交付される見込みとなりました。一方で、歳出事業費の確定などに伴い、国庫補助金や県債、繰入金が減額となっております。

3ページをご覧ください。主な歳出補正予算の内容ですが、まず、国の経済対策に係るものです。先ほど当初予算のところでお話しましたとおり、国の補正予算において、緊急的に地域消費を喚起する取組や地方創生に向けた先行的な取組に対する交付金が措置されますので、プレミアム付き商品券や宿泊券の発行のほか、ちばへの転職支援事業など雇用環境の整備を進めることとしております。

4ページをご覧ください。同じく交付金を活用いたしまして、有料道路の無料開放や無料高速バスの運行など、観光振興の取組を計上しております。

中ほどから6ページにかけましては、その他の経済対策といたしまして、道路や河川海岸などの公共土木施設や農業用水利施設、漁港などの防災対策や老朽化対策を中心に国の補正予算が措置されますので、これら事業を増額しております。

7ページをご覧ください。事業費の確定により、人件費、社会保障費、公債費を減額するとともに、県税収入の増に伴い、市町村への交付金を増額します。また、医療、介護人材の確保など医療介護分野における課題に対応していくため、国からの交付金を受け、新たに地域医療介護総合確保基金を設置し、積立を行います。

8ページをお開きください。事業費の確定により、道路、街路事業や直轄事業負担金などの投資的経費を減額しております。中ほどをご覧ください。その他基金への積立に係るものでございます。まず、財政調整基金ですが、平成27年度当初予算の財源として活用するため、155億円を積み立てることといたしました。県債管理基金については、今後の公債費の増加に備え、安定した財政運営を図るため、減債基金分として、250億円を積み立てます。警察本部庁舎等建設基金については、PFI事業を円滑に運営するため、126億円を積み立てます。予算につきましては、以上でございます。

 平成27年度組織の見直しについて

知事

最後に、資料3の「平成27年度組織の見直しについて」の1ページをご覧ください。平成27年度の組織については、少子高齢化や人口減少などの政策課題に的確に対応するため、計画的かつ効果的な施策展開が図れるよう組織の見直しを行うとともに、県の重要施策に対して、必要な人員を重点的に配置しました。

主な組織改正について申し上げます。まず、地方創生に向けた組織横断的な取組体制の構築として、庁内に「地方創生プロジェクトチーム」を設置し、まち・ひと・しごと創生に関する目標や施策を決定し、全庁的に取組を推進してまいります。次に、東京オリンピック・パラリンピックに向けた体制強化として、政策企画課に、「担当課長」を配置するとともに、「東京オリンピック・パラリンピック戦略推進班」及び「国際スポーツ誘致班」を設置します。

次に、医療・介護連携体制の強化でございます。在宅医療・介護の推進や医療従事者の確保など、本県における医療介護サービス提供体制の整備・促進を図るため、健康福祉政策課に新たに「医療・介護連携室」を設置します。また、介護サービスの充足と認知症対策などの高齢者施策を一体的に推進するとともに、市町村における地域包括ケアシステムの構築を支援するため、保険指導課の介護保険部門を高齢者福祉課に統合し、同課に「地域包括ケア推進班」及び「認知症対策推進班」を設置します。

2ページをお開きください。増加する児童虐待事案に的確に対応するため、児童相談所の児童福祉司及び児童心理司を合わせて10名増員し、体制の強化を図ります。次に、循環型社会の実現に向けた体制の整備として、再生可能エネルギーの導入などの地球温暖化対策と、リサイクルの推進などの資源循環施策を総合的に進めていくため、「資源循環推進課」を「循環型社会推進課」に改めます。最後に、医療安全管理体制の整備でございます。県立病院の安全・安心な医療の提供を推進し、医療安全管理体制の見直しや保険診療の適正化を図るため、病院局経営管理課に新たに「医療安全安心推進室」を設置します。私からは、以上でございます。

質疑応答

記者

よろしくお願いします。まず、来年度の当初予算案についてですけれども、まず、全体を総括していただいて、あえて点数をつけるとすれば何点のものができたのか、特に力を入れた事業はどれなのかというのをお願いします。

知事

何しろ、「くらし満足度日本一」の千葉の実現に向けて取り組まなきゃいけないし、また、発展させていかなきゃならないと思っているところでございます。具体的には、東京オリンピック・パラリンピックを契機とした活性化、何としてもオリンピックを成功させなきゃいけませんし、千葉県としてもできる限りの協力をやらなきゃならないと思っているところでございます。

それから、東京湾アクアライン通行料金800円の継続、そしてまた、3回目となるちばアクアラインマラソンの準備、コンビニ防犯ボックス2カ所新設、私学助成の単独の上乗せ補助を7年連続して引き上げる。生徒1人当たり、高校が1万7,500円、幼稚園が3,800円。あと、小学校のスクールカウンセラーの倍増、民間保育所の整備の増額や老人福祉施設の補助単価の増額など、子育て支援や福祉・医療の充実等。何点ぐらいかと言われてもあれでございますけれども、私としては満足のできる予算だったかなと、及第点かなと、そのように満足するところでございます。

記者

ありがとうございます。あと、もう一点、県税は景気の回復に合わせて伸びてはいるのですけれども、財政調整基金を切り崩したりとか、県債残高も伸びて過去最多になっているという不安も残っていると思うんですけれども、財政状況が厳しいのが今後どうなっていくのか、どう対応していくのかという点について、お考えをお聞かせください。

知事

財政状況は厳しいというのは我が県だけじゃなくて、いろんな県も、そしてお国もそうでございますが、確かに税収が伸びていることも事実でございます。これは消費税のこともあると思いますけれども、しかし、確かに福祉、団塊の世代が、これからどんどん伸びていくわけでございますけれども、社会保障費が確実に増加していくことでございます。ですから、義務的経費の増加などを考えると、しっかりと基金及び財政調整基金にちゃんと積んでおかないと大変なことになるなと思っております。それと同時に、税収が伸びたということで交付税が少なくなってきております。そういうことも勘案しながら身を引き締めてやってまいりたいと思っているところでございます。

記者

組織の見直しのところで東京オリンピック・パラリンピックに向けた体制の強化というところで専従の職員も配置されるそうですけれども、五輪の開催効果を本県の発展につなげると、知事はかねてからおっしゃっていますけれども、改めてこの課の職員たちに、何を具体的に成果としてなし遂げてほしいかという期待感や意気込みをいただけないでしょうか。

知事

今度、アメリカチームがですね、オリンピックじゃございませんけれども、言うなればそれに対する誘致。アメリカチームの誘致に、まさしくチーム千葉でみんな頑張った、これは大きいと思います。私、言うんです。まず人が来てもらえるようにしようやと。来てもらって、私たちが笑顔で、そして心からおもてなしをし、良い気持ちになって大会に出て、良い成績を残してもらうように、まずそれを根本に持とうやと。何しろ来たら、少しでも金を使ってもらうんだ、あれを食べてもらうんだ、これを売るんだと、そんなことばかり考えていてはだめなんだと。まず、そういう基本的なおもてなしをしっかり持って、そうすれば必ず人は来るし、また、千葉県に何か頼めばこれだけのことをやってくれるんだと、そういう信用にもつながる。ですから、私は、誘致をどうだとか、一時オリンピックのほかの種目も来るんじゃないかとか、いろんなことがありました。でも、私は、我が千葉県、そんなもの、何としてもくださいだとか、うちがやらなきゃ駄目だと。そんなことは申しませんと。まず、大事なのは、オリンピック・パラリンピックが成功することでございますから、私たちは、先ほど言いました気持ちをしっかり持って、千葉県やれよと言われたら、一生懸命やると。そういう気持ちを職員に根底に持てと、私はいつも言っているところでございます。

記者

せっかくなので、改めてなのですけれども、五輪の成功というものを知事としてはどのようなイメージを持って描いているか、何がどうなれば五輪は成功したと思えるかというのはいかがですか。

知事

日本というのは、例えばヨーロッパ、アメリカから見れば、極東の本当に小さな島ですよ。向こうの国の地図から見れば。その中において、大震災だとか、色んな津波のことだとか、全世界に日本は大変だったなとか、いろんなことがある。原発の問題もございました。その中において、「おっ、日本に行ったら、そういう微塵すらないじゃないか、こんなに明るくて前向きな国はいないんだと。やっぱり心のおもてなしはすごいよ」と。そういう印象、そういう来た方が、観光客がそう思ってくれたり、また選手が、この日本で俺は試合ができてよかったと、そう思えるような気持ちを持ってくださったら、私は大成功だと思います。必ずしも経済の計算上のことが成功、不成功につながるとは、私は思っていません。特に、今回の東京オリンピック・パラリンピックは、そのような想いを持っております。

記者

ありがとうございます。

記者

よろしくお願いします。新年度の予算案の中にアクアラインマラソンの第3回の開催に向けた費用が計上されました。こういった形で正式に第3回について表明されるのは初めてだと思いますけれども、どういった大会にしていって、参加者の人たちにどういう感じか、改めてお願いします。

知事

アクアラインマラソン、皆様のおかげで非常にいい、いろんな点から出てきていることも確かでございます。まず、うれしいことは、何と言っても、ランナーの方がこれは異口同音に、99%と言っていいぐらい、みんなアクアラインを走ってよかったと。そして、あんなに沿道から応援してもらえるマラソンは初めてだと。そういう言葉が、本当によくかえってきたんです。それと同時に、地元を初め県民が、選手の皆さんが本当に思いっ切り走れるように声援し、そしてまた郷土料理をふるまったり、郷土芸能を見てもらったり、まさしくランナーが走りやすいように道路を清掃し、花を植えたり、こういうことをやっていただきました。それとともに、第1回目のときに、経済波及効果というのは約15億円と言われました。今回は34億円あるということは、経済的に見ても大変な成功だと思っております。私は特に2回目は、ハーフマラソンもどんな反響かなと思って見ていたのでございますが、非常に女性ランナーが増えたと同時に、ビギナーのランナーも増えております。評判もよかったわけでございます。そして、1回目よりも、完走する方がフルマラソンにおいて増えてきております。ですから、私は、そうは言っても、1回目のときに、これを直そう、あれを直そうということを、今度2回目のときに手前みそになりますが、ほぼ完全にうまくやったのではないかなと思っております。しかし、これからもう一度1、2回を反省して、その中で、まだまだ私たちがこのマラソンを主催するに当たっておもてなし、それから運営方法、もっとできることはないか、また今まで見落としたことはないかということをしっかりと検証し、やってまいりたい。そういう意味において、私は、今度第3回目を迎えるに当たって、本当に多くの方がぜひやってくれと言われたことですから、私も職員を含め、そして地元、それから関係機関に、何としてもこれはやらさせていただきたいとお願いし、実現できるものと思っております。

記者

よろしくお願いします。県債残高の件ですけれども、借金でありますけれども、県民1人当たり50万1,000円というような数が出ていますけれども、今後、例えば無駄遣いの削減とか減らしていくに当たって、どのように対処していくというようなことを伺えますでしょうか。

知事

これは何と言っても、よくスリム化といいますよね、事業費も含めてしっかりと私たち再精査していかなければならないと思います。それと同時に、やっぱりいつも問題になるんですけれども、臨時財政対策債、これの発行が増加しているものでございますから、記者さん、十分おわかりでしょうけど、これも大変つらいところでございます。

しかし、県の努力で抑制できる建設地方債等は、毎年度減らしております。この点に留意して、今後、まず県としてできることをしっかりとやっていく、これを留意した財政運営に努めてまいりたいと思っているところでございます。

記者

よろしくお願いします。先ほど知事のお話の中でも、社会保障費と義務的経費がこれから伸びていくことが見込まれているというお話でしたけれども、今後、それだけじゃなくて、職員の大量退職ですとか、県有施設の老朽化に向けて、大規模改修の必要性ですとか、そういう支出を伴う事業というのがこれからどんどん増えていくと思うんです。その中で、収入の部分、税収をどうやって伸ばしていくのか、そのあたりの見通しについてお願いします。

知事

お国としても、財政体系をしっかり形はつくってほしいなと思っているところでもありますが、何しろ、私はスリム(化)ももちろん大事でございます。しかし、どんどんどんどん攻撃する。攻撃するというと変な言い方ですけれども、どんどん前へ向かって頑張っていれば、税収というのは必ず上がってくるものだと、そのように信じているところでございます。

ですから、観光も含め、農産物の輸出も含めて、何しろ人の往来も含めて、皆さんに魅力ある千葉県づくりを進めていかなければならないと思っているところでございます。

記者

今回の当初予算で、知事としてやりたかったけれども、できなかったような事業、積み残した部分というのは何かございますでしょうか。

知事

それは欲を言ったら切りがないですけれどもね、でも、先ほど申し上げましたとおり、例えばオリンピック・パラリンピックの開催に向けた取組だとか、コンビニの防犯ボックスだとか、私学助成だとか、小学校のスクールカウンセラーの倍増だとか、私は、とりあえずできたのかなと、そう思っているところでございます。

記者

ありがとうございました。

記者

予算の関係で先ほども出たアクアラインマラソンの関係なんですが、知事はこれまでの会見の中でも、個人的な思いとしてはやりたいんだけれども、特に長時間アクアラインという高速道路をとめることに関しての懸念というか、いろいろそういう部分の課題があるということをお話しされていたかと思うのですが、今回、予算案にこういう形で計上されるということは、その辺についても一定の理解というか、知事が課題だと思っていた部分に関してのめどというのはついたというふうに理解してよろしいんでしょうか。

知事

そうだと思います。本当に関係者の皆さん、本当に努力してくださって、やっぱりこのアクアラインマラソン、1回、2回を評価してくださって、より一層千葉が光輝けばいいじゃないかと、そういう思いから、皆さん、認めてくださっているのかなと、そのように思うところでございます。

記者

どうもありがとうございました。

記者

組織の見直しのほうでお伺いしたいのですけれども、オリンピック関連だけじゃなくて、少子高齢化とか人口減少の対策の専門の専従班みたいなものをつくられていると思うんですけれども、どのように専従班をつくって対応していきたいかということをお伺いしたいのですけど。

知事

正直な話、少子高齢、いろんな問題がある中で、ピンポイントでぽんぽんと決まるというのは非常に難しゅうございます。ですから、その都度、組織を改正したり、例えば課をつくったり、チームをつくったり、このように私ども言うならばフレキシブルに物事を考えていかなければならない、それを基本に持っているところでございます。ですから、私、今回の組織改革においても、本当に事務方みんなで頭を抱えながら、また、現状を見ながら、いい形はできたのではないかなと、そのように思うところでございます。

記者

よろしくお願いします。繰り返しで恐縮なんですけども、財政規律と歳出の仕方ということについて質問させていただきたいのですが、確かに臨財債の話があるので、見かけ上、残債の残高が多くなっているというのはあると思うんですが、今回、単年度、27年度の予算の歳出を拝見するに、義務的経費の伸びよりも投資的経費の伸びが大きいということがあって、やはり消費税の引き上げとか税収増になったので使うところがあれば使いたいというのは行政的な論理かもしれないんですけれども、やはり将来のことを考えたときに、もう少し投資的経費を抑えるとして、県債残高を、臨財債の話はよくわかるんですけれども、もっと減らすというようなご判断があってもいいのかなと思ったんですが、そのあたりはいかがでしょうか。

知事

まさしく記者さんの言っていること、そういう考え方もあると思うんです。ただ、私、もちろん記者さんの言うとおり、水面下にして抑えていくというやり方と同時に、やっぱり先ほど言ったように、アグレッシブに、攻撃的と言ったらおかしいですけれども、少しでもプラスになるように、そうすると、投資的経費というのはどうしても必要になってくるんです。だから、例えば県内経済の活性化のためには、基幹道路(である)、圏央道、外環道路、これを早期にやっていかなければいけないなと。そういうところもまた出てくるんです。それから、学校の耐震化ですね。また、団塊の世代が増えますから、特別養護老人ホームの建設だとか、これもやらなきゃならないなと。ですから、記者さんのおっしゃっていること、私も同じように思っています。でも、その辺をうまく踏ん張りながら、これからも一生懸命かじ取りをやりたい、そのように思っています。

記者

もう一点だけ、お願いいたします。要は、人口が減ってしまうとか、それを食いとめようという策とかはすごくあると思うんですけれども、例えば人口減はしようがないと。人口が減るという前提で、それを踏まえた施策であるとか、そういったものを何か今回の予算の中でお考えになったりとか、また、今回の予算に入れていなくても将来的に知事ご自身、人口が減るという前提でのまちづくりとか都市づくりみたいなものを、今、お考えになっているかどうかというのを教えていただきたいのですが。

知事

やっぱり人口が減るのはしようがないんでしょうけど、何しろ最小限に食いとめないとと思うのは私だけじゃなくて、国民みんなが思っているんじゃないかなと。そうすると、多少なりともそれを見据えた計画というのは、正直言って、僕の頭では大変難しいんです。でも、やっぱり今回の当初予算においても、活性化の前向きな予算も組んでおりますので、私どもが考えております少子化のマイナスの部分を少しでも食いとめ、何とかそれをプラスにするように、私たち、今、考えているところでございます。ですから、例えば少子(化)対策として、保育所の整備への加算や子どもの医療費助成の継続、妊娠・出産・子育ての切れ目のない支援、こういうことをやることによって、少しでも人口減を緩やかにしていかなきゃいけないなと、そのように思っているところでございます。また、それと同時に、魅力ある県にしないと、仕事等もなくなる。なくなるということはそれだけ働き手がいなくなるわけですから、魅力ある県にしていかなければならない。そういう意味において、私は光輝く千葉県、言うなればこの千葉県が、あそこに行けば何かいい仕事があるんじゃないかとか、あそこに行って頑張れば何かいいことがあるんじゃないかとか、そのように言われる。そういうこともしっかりと私たちやっていくことが人口減抑制につながるのかなと、そのように思っているところでございます。

記者

1点だけ。アクアラインマラソンなんですけど、今後、2年に1回の隔年開催に向けて道筋がついたと受けとめてもいいのでしょうか。

知事

そうですね。毎年という話もあるんですけどね、これはやっぱりちょっと難しいですね。ご案内のとおり、高速をとめたり、また関係機関の皆さんに。ですから、皆さんが最大限譲歩していただけるのは2年に1回かなと。そのように今のところ思っているところでございます。

記者

それこそ世界陸上じゃないですけど、2年に1回のペースで第4回、第5回と続いていくことをマラソンファンは期待してもいいというふうに。

知事

私も期待しています。頑張ります。

記者

ありがとうございます。

記者

よろしくお願いします。イスラム国の関係ですけれども、千葉にお住まいの湯川さんが殺害されたとされる画像が公開されております。まだ1人、後藤さんもつかまっている状況だと思われるんですけど、これについてどう受けとめていらっしゃるかということと、今後の政府の対応に期待することなどありましたらお願いします。

知事

今、お国も、また関係国も、大変、今、微妙なときなので、余り私どもがくちゅくちゅ言うんじゃなくて、何しろ私は湯川さんの件も、まだお国は確認したわけでもないわけでございますので、事実とすれば、それは大変残念なことですが、何しろ後藤さんも安全・無事に帰国していただきたいと思っているところでございます。本当にお国も頑張っているし、またヨルダンという国も大変親日的だと聞いております。一生懸命連携している大事なときなので、そういう思いはまた解決したら話をさせていただきたいと思います。

記者

放射性廃棄物の処分場の問題について伺いたいんですが、昨日、お隣の茨城県のほうでの協議の中で、処分場に関して分散してという話まで出まして、それが否定されていなくて、今後、その可能性も含めての検討になっているかと思うのですが、千葉県の場合は、今のところ、紆余曲折はありましたが、民有地も含めて検討し、1カ所でということになっているかと思うのですが、この辺の千葉県側への取り組みに対する影響ですが、その辺について、知事はどのようにお考えになっていますでしょうか。

知事

そういうことは私も聞いております。ただ、千葉県の場合は、国では、本県における候補地の選定手法、これは確定しているわけでございますので、現在この手法に基づいて国において候補地の選定作業が進められておると、そのように聞いております。県としては、最終処分場は、前からも言っているように、早期に確保されるよう、引き続き国にできる限り協力を行ってまいりたいと、そのように思っているところでございます。

記者

今後の交渉とか協議をする過程の中で、幾ら茨城のほうでああいう話が出たからと言って、千葉のほうでは、もう基本的には1カ所ということで、皆さん納得していただいているというふうに……

知事

一応、市町村長会議においても安全管理上、県で1カ所、集約して設置することが適当だと、そのような考えを示されております。また、お国のほうがこうだ、ああだと言ってくれば、それは別でございますけれども。

記者

わかりました。どうもありがとうございます。

記者

知事もご面識あるかと思うんですけれども、流通経済大柏高校のラグビー部の松井監督が部員に体罰をしたということで、監督を辞任されて、教職員も辞職されるということなんですけれども、知事、部活動と体罰というのは、過去にもいろいろなケースで出てくると思いますが、この点について、どのようにお考えでしょうか。

知事

私は、もちろん体罰なんていうのはあってはいけないし、あるものではない、絶対許されるものではないと、私はそう思っております。でも、僕は剣道やっていたころ、よくお尻はたたかれましたね、「頑張れ、おまえ」と。だから、そういう意味では、非常に難しいんですよね。お尻をたたいて、頑張れと言われても、俺は痛かったから体罰じゃないかと言われちゃうと、それもまた違ったところも出てきますし、でも、やっぱり「頑張れよ」ということが動作にあらわれるにしても、相手はわかりますから、この人は俺のことを憎んでやっているのか、本当に愛情を持ってやっているのかということがわかります。ですから私は、こういう体罰の問題というのは、いつも問題になります。しかし、まず一義的に体罰というのはあってはいけません。でも、頑張れよということも必要だと思うんですけど、非常に難しい。でも、今回のいろいろ体罰のことを聞きますと、こういうことは絶対あってはならないなと、そのように思っております。

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