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更新日:令和8(2026)年1月27日
ページ番号:828015
令和7年11月27日(木曜日)
議事日程
議事日程(第2号)
令和7年11月27日(木曜日)午前10時開議
日程第1 議案第1号ないし議案第47号及び報告第1号に対する質疑並びに一般質問
午前10時0分開議
○議長(武田正光君) これより本日の会議を開きます。
議長の報告
○議長(武田正光君) 日程に入るに先立ち、諸般の報告を申し上げます。
議案第10号及び第19号について、地方公務員法第5条第2項の規定により人事委員会の意見を求めましたところ、適当と認めますとの回答がありましたので、御報告します。
質疑並びに一般質問
○議長(武田正光君) 日程第1、議案第1号ないし第47号及び報告第1号を一括議題とし、これより質疑並びに一般質問を行います。
順次発言を許します。通告順により中村実君。
(中村 実君登壇、拍手)
○中村 実君 おはようございます。船橋市選出、自由民主党の中村実であります。自民党を代表して登壇の機会を与えていただき、会派の先輩・同僚各位に感謝いたしております。
まず、知事のオーストラリア出張について質問します。
知事は、先月10月5日から10日までオーストラリアへ出張されました。本県とオーストラリアは、これまでもエネルギーなど様々な面でつながりはありましたが、今般、日本とオーストラリアの二国間経済会議である日豪経済会議が来年、本県で開催されることになったとの発表がありました。このほかにも、在オーストラリアの要人などとの面談や先進地の視察などがあったとのことです。このように、県とオーストラリアのつながりが広がったようでありますが、今回の出張により、県にとって、どのようなメリットがあったのか気になります。
そこで伺います。今回のオーストラリア出張の成果をどのように考えているのか。
次に、鴨川市におけるメガソーラー計画について伺います。
県内の太陽光発電の導入容量は3,479メガワットで、茨城県に次いで全国第2位となっています。太陽光発電の導入は、地球温暖化対策として重要視されているほか、地域経済への波及や土地の有効活用などの効果をもたらす側面もあり、千葉県地球温暖化対策実行計画では、太陽光発電も含めて再生可能エネルギーの導入比率を、令和3年度の14.4%から令和12年度には27%まで高めることを目標に取組を進めていると承知しております。一方で、近年の激甚化する災害や傾斜地における太陽光発電施設が崩れる国内事案の発生などもあり、特に山林への太陽光発電施設の設置を不安視する声も上がっています。
鴨川市におけるメガソーラー計画については、平成31年に県から林地開発許可がなされたものの、当初予定していた工事業者が事業から撤退したことから事業が休止していましたが、昨年12月に事業再開の届出がされたと聞いております。休止の間、令和3年、5年と2度にわたり、許可の審査基準が強化されてきたものの、平成31年に許可を受けた鴨川市におけるメガソーラー計画については、遡及適用ができないものと聞いております。このため、県は事業者に対して、最新の審査基準に適合させるよう計画の見直しを指導してきたようでありますが、いまだ事業者からは変更計画の提出がなされていない中、工事が再開されたことに地域住民からも不安の声が上がっていました。
このような中、県では、先月24日に盛土規制法に基づいて工事計画の報告徴取を行ったと聞いております。さらに、28日には、森林法に基づく林地開発行為の許可条件に違反する残置森林の伐採が確認されたことから行政指導も行われております。この計画は、森を切り開くメガソーラーとしては県内最大規模であり、法令を遵守させることはもちろん、地域に寄り添った対応が求められております。
そこで伺います。
1点目、林地開発行為における許可条件違反があった鴨川市のメガソーラー計画に対して、県はどのように対応していくのか。
2点目、盛土規制法に基づく工事計画の報告徴取を踏まえて、県はどのように対応していくのか。
次に、成田空港周辺地域の活性化について伺います。
我が国の表玄関である成田空港では、令和11年3月を目指して滑走路新設等のさらなる機能強化に向けた取組が進められています。この機能強化の取組により、成田空港とその周辺地域の将来性は飛躍的に高まることから、県は、空港を核とした物流・産業拠点の形成や、それを支えるまちづくりの取組を進めており、知事の一丁目一番地の施策の1つと理解しております。我が党としても、産業拠点形成が強く期待される成田空港周辺は、圏央道等の道路ネットワークの整備と相まって、本県経済、そして我が国の産業競争力の強化を牽引する重要な地域であり、民間投資を呼び込むためのプロジェクトをしっかりと進めていく必要があると考えます。
そこで伺います。
成田空港「エアポートシティ」構想の実現に向けた現在の取組状況はどうか。
そして、成田空港周辺の産業用地整備に向けた取組方針はどうか。
空港の機能強化の効果を県内外に広く波及させるためには、空港アクセスの強化が必須となります。とりわけ道路ネットワークの充実強化が必要不可欠であり、これまでも度々、我が党の代表質問でも取り上げているところであります。県においては、首都圏空港道路ネットワーク検討分科会を設置し、道路利用者や有識者の意見を伺いながら議論を重ね、基本方針を策定し、これを実現するために国へ要望を行ったと聞いております。成田空港の第2の開港プロジェクトが進むこのような機会に圏央道や北千葉道路、新湾岸道路など、県内道路ネットワークの整備を加速させていくことは大変重要であると考えます。
そこで伺います。首都圏空港道路ネットワーク検討分科会において策定された基本方針に基づき、どのように取り組むのか。
次に、成田空港周辺における自動物流道路について伺います。
成田空港「エアポートシティ」構想では、物流分野の効率化、高度化に向け、空港内貨物施設を起点とする自動物流道路の整備を掲げており、この実現により、空港内外の貨物輸送効率が大幅に向上するとともに、国際競争力の強化や経済の活性化が期待されております。成田空港を拠点とする自動物流道路の整備は、国内外の物流ネットワークの中核を担うだけでなく、最先端の物流モデルとして、世界に向けた新たな価値を創出する可能性を秘めており、この構想の具体化が早急に進められることが大変重要であると考えています。
そこで伺います。成田空港周辺の自動物流道路の実現に向け、どのように取り組むのか。
次に、財政運営について伺います。
本県においては、熊谷知事の2期目の政策の基本的な方向性を定める「千葉県総合計画~千葉の未来をともに創る~」が前議会で承認され、本格的に稼働していく令和8年度の当初予算の編成が行われているところでありますが、来年度予算においては、防災・防犯対策や道路ネットワークの整備、中小企業支援、医療・福祉の充実などを着実に実施していくことが求められております。しかしながら、本県の財政状況は、9月の我が党の代表質問の答弁にあるように、本年度予算においては、財政調整基金を約609億円取り崩して収支の均衡を図るなど厳しい状況となっており、来年度の収支見通しが気になるところであります。
現時点で令和8年度の収支見通しをどのように見込んでいるのか。
公文書管理についてであります。
本県の公文書管理については、昨年の12月議会において、公文書管理条例制定を求める請願が全会一致で採決され、今年度は執行部においても、公文書の在り方を検討する庁内検討会議を立ち上げ、その中で条例制定の必要性についても検討を行っているものと思います。
また、さきの9月議会においては、我が会派の関議員より、庁内検討の進捗や意思決定過程の公文書化を明確に規定することを求める質問がなされ、執行部からは今年度中に検討の方向性を取りまとめることや、規定の明確化の検討についても前向きな答弁があったところであります。
県の文書管理は、県の業務や各種手続全般に関わり、県民や事業者への影響も大きいことから、当然、その見直しを行う上では十分な検討が必要であることは理解できます。しかしながら、公文書に対する世の中の関心が高まる中、いつまでも行政内部の規則などを見直すことだけで対応するというのは難しいのではないかと思います。文書の管理が紙からデジタルへの大きな変革の時期を迎えている今こそ、事務の透明性を高めるためにも、公文書管理についての条例を制定することが求められているのではないでしょうか。
そこで伺います。県は公文書管理条例の制定について、どのように考えているのか。
次に、防災対策について伺います。
先月、館山市で行われた九都県市合同防災訓練を私も見学してまいりました。この訓練では、南海トラフ地震の発生に伴う津波の襲来や、半島という地理的特性を踏まえた被害を想定し、地域住民の避難、避難所運営をはじめ警察や消防、自衛隊など、約100の防災関係機関による初期消火や救出救助、応急救護、さらには船舶やドローンを活用した物資輸送など、様々な訓練が展開されておりました。訓練参加者の皆様が精力的に活動する姿を拝見し、自助、共助、公助の連携が強化され、災害対応力が確実に向上していることを頼もしく感じたところであります。
さて、本県では、地震や風水害など数多くの災害を経験し、そのたびに得られた教訓を踏まえ、地域における防災体制の強化に取り組んでまいりました。これまでの災害対応の経験は県が定める地域防災計画にも反映されており、実践的な対応力の向上につながっています。しかしながら、近年では、能登半島地震をはじめ全国各地で災害が激甚化、頻発化しており、平時からの備えや避難環境の改善など、より一層の防災対策が求められております。
国においても、災害対策基本法の改正などを通じて、被災者支援の在り方や官民連携の推進、デジタル技術の活用など、防災・減災に向けた仕組みづくりが進められております。こうした国の動きや社会の変化を踏まえ、県としても、災害対応の実態に即した地域防災計画の見直しを進めることが重要と考えます。
そこで伺います。県は今後、地域防災計画をどのように見直していくのか。
次に、コンビナート地域における防災対策について伺います。
本県の石油コンビナートは、東京湾沿いの市川市から君津市にわたって位置しており、石油、化学、鉄鋼などの幅広い分野における日本最大の素材・エネルギー産業の集積地として、我が国の経済や雇用などを支える重要な役割を担っております。現在、県では様々な防災対策に取り組んでいるものと承知しておりますが、仮に石油コンビナート地域において大規模災害が発生した場合には甚大な被害のみならず、国民生活に与える影響は非常に大きく、県として、これまで以上に災害への備えや災害発生時の被害拡大防止策を講じることが大変重要と考えます。
そこで伺います。石油コンビナート地域の防災対策について、県はどのように取り組んでいくのか。
次に、医療・介護問題について伺います。
医療機関の経営状況については、9月議会における我が党の代表質問でも取り上げ、県からの支援の早期給付や、国に対する診療報酬制度見直しの働きかけを要望したところであります。その後、県では、早速、補助制度の運用を開始したと聞いております。この取組自体は評価できますが、引き続き医療機関からは経営状況が厳しいとの声が聞かれます。また、同じく公定価格でサービスを提供している介護事業所からも、経営状況の厳しさを訴える声が届いております。医療や介護は県民の生活を支える大切なインフラであり、支援の強化が必要であります。
こうした中、先週、政府は「「強い経済」を実現する総合経済対策」を閣議決定し、国民の命と暮らしを守り、安心して医療・介護・福祉サービスを受けられる体制を整備するため、医療・介護等支援パッケージを緊急措置するとの方針を示しました。政府による一日も早い支援策の実施を期待しているところでありますが、県としても、国と歩調を合わせて対応する必要があるのではないでしょうか。
そこで伺います。国において、医療機関や介護事業所の経営等に対する支援策が検討されていることを受け、県として今後どのように対応していくのか。
次に、帯状疱疹ワクチンの接種補助について伺います。
帯状疱疹は、過去に水ぼうそうにかかったときに体の中に潜伏したウイルスが再活性化することにより、神経に沿って痛みを伴う水膨れが現れる皮膚の病気であります。合併症の1つに、皮膚の症状が治った後にも痛みが残る帯状疱疹後神経痛があり、日常生活に支障を来すこともあると言われております。帯状疱疹の予防にはワクチン接種が有効であり、原則50歳以上の方が接種することができますが、70歳代に発症のピークを迎えることなどから、国では、本年度から帯状疱疹ワクチンを定期接種に位置づけ、65歳を迎える方などが接種の対象になったと聞いております。しかしながら、若い方でも帯状疱疹を発症したという声をよく耳にするところであります。一部のワクチンでは約4万円以上の費用が生じることなどが県民の負担となっていることなどから、県においても補助を行うことは重要と考えます。
そこで伺います。帯状疱疹ワクチンの接種補助について、どう考えているのか。
次に、不妊への支援について伺います。
まずは不妊に悩まれている方の現状ですが、令和3年の国立社会保障・人口問題研究所の調査によれば、日本では不妊を心配したことがある夫婦は、平成14年は26.1%でありましたが、令和3年では39.2%となり、夫婦全体の2.6組に1組の割合となっており、不妊は特別なことではなく、将来、お子さんを産み育てることを希望される方にとって、誰にでも起こり得ることとされております。
しかし、その反面、実際に不妊の検査や治療を受けたことがあると答えた夫婦は全体の22.7%、4.4組に1組という結果となっていることから、不妊に悩む方が自らの判断で早期に不妊検査や治療等を選択できるような支援も必要ではないかと考えます。このような現状を踏まえ、千葉県が不妊に悩む方をどのように支援していくかは気になるところであります。
そこで伺います。不妊に悩む方への支援を充実させるべきと思うが、どうか。
次に、障害者施策の充実について伺います。
千葉リハビリテーションセンターは、県内唯一の総合リハビリテーションセンターとして、民間では対応が難しい脊髄損傷などのある方に対する効率的な訓練の実施や、重症心身障害のある子供等に対する療育の提供、さらには福祉サービスを利用した就労支援による社会復帰に至るまで幅広い機能を担っております。センターの老朽化、狭隘化等に対応するための再整備については、現地での建て替え方式により令和5年度から建築工事が行われており、令和8年度には現センターの外来部門やリハビリ部門等の機能を担う新しい外来診療棟が開設予定であり、その果たす役割には大いに期待しているところであります。
そこで伺います。千葉リハビリテーションセンター再整備による外来診療棟の供用開始により、どのような機能が充実強化されるのか。
次に、廃棄物処理計画について伺います。
廃棄物処理は県民の生活環境などに直接影響することから、持続可能な適正処理を確保できる体制の構築が不可欠であります。また、近年、対応が求められている資源循環については、環境面のみならず、経済・社会面からも重要な社会的課題となっております。
県では、循環型社会の構築に向けて廃棄物の発生抑制や適正な循環的利用を推進するため廃棄物処理計画を策定し、取組を進めてきたものと承知しております。廃棄物の排出量は年々減少しているとのことですが、災害時に廃棄物が大量に発生することにより処理が長期化し、復興に支障が生じていること、リチウム蓄電池による火災が処理施設等で発生していることなど様々な課題に対応するため、これまで以上に幅広く取組を進めていく必要があります。県では、現在、次期計画となる第11次計画策定に向けて作業を進めていると聞いておりますが、現状での課題認識や今後の取組について伺いたいと思います。
そこで2点伺います。
廃棄物処理計画の現在の取組はどうか。また、次期計画の策定に向けた進捗状況はどうか。
次期計画では、どのような取組を予定しているのか。
次に、企業誘致について伺います。
企業誘致は、新たに立地した工場等が地域の雇用の受皿になるとともに地元の税収増加につながるほか、地元企業との取引拡大など、その影響は大きく、重要な施策であります。本県では圏央道の県内全線開通を来年度に控えるほか、成田空港では第2の開港プロジェクトが進められるなど、立地優位性が飛躍的に高まっており、このような機会を好機と捉えて積極的に企業誘致を展開していくべきと考えます。
我が党はこのような考えから、本年2月議会での代表質問において、立地企業補助金の制度改正について取り上げ、県では、今年4月に地域の特性に応じて補助内容の上乗せや要件の緩和などを行うことを柱とした立地企業補助金の大幅な拡充が行われたところであります。しかしながら、企業誘致は、他県との地域間競争が激しくなっており、他県に負けない企業誘致を進めていくためには、社会経済情勢や企業ニーズに応じて支援制度を適宜柔軟に見直すとともに、本県の立地優位性や競争力のある補助制度を積極的に発信するなど、戦略的な誘致活動が必要と考えます。
そこで伺います。本県の立地優位性の高まりを踏まえて、今後の戦略的な企業誘致をどのように進めていくのか。
次に、農林水産業の振興について伺います。
本県農林水産業を取り巻く環境は担い手の減少や高齢化、生産コストの上昇、気候変動による生産リスクの増大等により大変厳しい状況が続いており、我が党に対しても、現場の生産者から苦境を訴える声が寄せられております。
一方で、食料の安定供給に向け、首都圏の台所である本県農林水産業の重要性は一層大きくなっております。本県の重要産業である農林水産業が今後も発展していくためには、何よりもそれを支える農業者、漁業者の足腰の強い経営が必要であります。県では、総合計画において稼げる農林水産業を掲げており、現在、作成作業を進めている次期農林水産業振興計画では、その実現に向けた実効的な施策を推進していくことが求められております。
そこで伺います。次期千葉県農林水産業振興計画において、稼げる農林水産業の実現にどのように取り組んでいくのか。
次に、米の生産について伺います。
国は今般の米価高騰について、生産量が需要量に対して不足し、その結果、民間在庫の取崩しが起こったことが要因と示しており、今後は需要見通しについて、過去の実績ベースのいわゆるマイナストレンドに基づくのではなく、直近の需要の動向を反映していくとしています。
国はそういった方針に基づき、10月31日に食料・農業・農村政策審議会食糧部会を開催し、同日、令和8年度産の主食用米の適正生産量を公表しました。これまでの2年間は米の品薄感から価格が上昇していましたが、令和7年産は前年と比較して大幅に増えると見込まれていることから、生産現場では、令和8年産は米が余って米価が下落するのではないかと心配する声が聞かれております。農家が安心して生産に取り組み、消費者に米を安定供給するためには、米価が安定し、再生産、再投資できる環境を整えることが重要だと考えます。
そこで伺います。令和8年産の主食用米の生産に向けて、県はどのように取り組んでいくのか。
次に、鳥インフルエンザ対策について伺います。
高病原性鳥インフルエンザは、通常、渡り鳥の飛来に合わせ秋から春まで流行し、令和2年以降は毎年全国各地で発生しています。全国的には令和4年に過去最大の発生事例となっておりますが、本県においては、令和6年シーズンに過去最多となる16事例が発生し、特に令和7年の1月から2月にかけての連続発生事例では、地域の大規模養鶏場が幾つも含まれたため防疫作業が長期化し、作業従事者の確保に苦慮したと聞いております。今シーズンについても、既に北海道、新潟県及び宮崎県の養鶏場で計5例の高病原性鳥インフルエンザが発生しており、いつ本県で発生してもおかしくない状況と思われます。
そこで伺います。令和6年度の鳥インフルエンザの連続発生を踏まえ、県はどのような対策に取り組んでいるのか。
次に、全国豊かな海づくり大会について伺います。
全国豊かな海づくり大会は、水産資源の保護、管理と、海や河川、湖沼の環境保全の大切さを広く国民に訴えるとともに、つくり育てる漁業の推進を通じて、水産業の振興と発展を図ることを目的として、昭和56年から全国各地で開催されている国民的行事の1つであります。令和9年秋の第46回大会が35年ぶりに本県で開催されることが決定して以降、県では大会準備委員会を組織し、大会までの日程や行事の開催場所を含む基本構想など、様々な検討が行われてきたと聞いております。先月には第1回実行委員会総会が開催され、式典行事会場が旭市の東総文化会館、海上歓迎・放流行事会場が銚子漁港にそれぞれ決定されたところでありますが、大会に向けて着実に準備を進めていく必要があります。
そこで伺います。全国豊かな海づくり大会に向けて、どのように取り組んでいくのか。
続いて、道路行政について伺います。
圏央道は本県の産業や観光の振興に重要な役割を担っており、安全で円滑な交通の確保や地域の防災力向上をもたらすとともに、県内外の活性化にも大きく寄与する大変重要な道路であります。現在、県内区間の開通に向けて整備が進められておりますが、この圏央道の整備効果を広域的に波及させるためには、圏央道本線のみならず、アクセスする道路の整備も必要であります。
また、「新しい成田空港」構想においては、物流拠点を新貨物地区へ集約することが示されており、新貨物地区と圏央道を直結し、最短でアクセスすることで物流の効率化を図るため、新たなインターチェンジの整備も必要であります。
そこで伺います。圏央道及び接続する周辺道路の整備や(仮称)成田空港周辺インターチェンジの取組の状況はどうか。
次に、東京湾アクアラインについて伺います。
2月議会の我が党の代表質問でも取り上げたアクアライン割引については、令和10年3月まで継続されることとなりました。半島性を有する本県においては、観光振興や企業立地を促進するとともに、首都圏全体においても大きな経済効果をもたらすことから、欠くことのできない施策と考えております。また、土日・祝日の混雑の緩和のため、令和5年7月からは、川崎方面へ向かう上り線でETC時間帯別料金の社会実験が実施されており、本年4月からは下り線を含めるなど、社会実験の内容を見直し、取り組まれているところと思います。先日、アクアラインの検討会が開催され、9月までの交通状況等が公表されておりますが、この結果を踏まえた取組について気になるところであります。
そこで伺います。東京湾アクアラインの時間帯別料金社会実験について、今後、どのように取り組んでいくのか。
次に、県営水道料金の改定についてであります。
水道は、私たちの暮らしや経済活動を支えるとても重要なインフラであります。現在、水道施設の老朽化が全国的に問題となっており、漏水事故などのニュースを頻繁に目にするようになりました。また、近い将来発生が予想される大規模災害への備えも重要となります。水道事業者は厳しい経営環境の中で老朽化対策や耐震化などを進めていく必要があり、県民の約半分の方々や数多くの事業者に給水をしている千葉県営水道においても例外ではなく、財務状況は厳しくなっているものと思われます。そのため我が党では、昨年の6月議会以降、議会ごとに、県営水道の経営状況や施設の更新・耐震化を着実に進めていくために必要な財務基盤の確保などについて質問し、知事をはじめ執行部からは、施設の更新・耐震化を進めていくためには料金引上げが避けられないなどの答弁があったところであります。
こうした中、執行部では料金引上げに向け、今年5月に千葉県水道事業運営審議会に対し、水道料金の水準と料金体系の在り方について諮問を行い、10月16日には審議会から答申が示されました。答申を見ると、県が示した今後の財政収支見通しは妥当であり、料金引上げはやむを得ないこと、また、引き上げる場合の全利用者の平均引上げ幅18.6%についても妥当であるとされた一方、料金体系については、従量料金が、県が当初示した案では逓増度が若干拡大することから、その傾向を緩和することが望ましいとの意見が出ています。
答申を受け、今議会において、県は水道料金の引上げに係る条例案を示しておりますが、こうした審議会の議論などを踏まえ、どのような料金体系にすることと判断したのか、気になるところであります。
そこで伺います。県は水道事業運営審議会の答申を受けて、どのように判断して今回の料金体系を決めたのか。
次に、教育問題について伺います。
教職員の不祥事についてでありますが、令和7年度の懲戒処分を受けた教職員は免職だけで9名となっており、既に昨年度と同数となっております。特に教師という立場と信頼を悪用する児童生徒性暴力等のわいせつ事案が多く発生していることや、県を挙げて飲酒運転の根絶に取り組んでいる中、教員による飲酒運転が発生していることは、教育現場の信頼を揺るがす深刻な事態であります。多くの教職員が使命感を持ち、児童生徒の育成に真摯に取り組んでいることは承知しております。しかしながら、教職員が一たび不祥事を起こせば、児童生徒の育成に大きな影響を与えます。県教育委員会には、現状が大変深刻であることをしっかりと受け止め、速やかに対策を講じていただく必要があります。
そこで伺います。教職員の不祥事根絶に向けて、今後どのように取り組んでいくのか。
次に、不登校児童生徒への支援についてであります。
国が10月に公表した調査結果では、令和6年度、全国の小中学校における不登校の児童生徒は、前年度より約7,500人増加し、35万人を超えている状況であります。本県も同様で、県内公立小中学校の不登校児童生徒数は令和5年度より299人増加し、1万4,599人で、全体の約3.34%と高止まりの傾向にあります。これに対し本県では、オンライン授業配信「エデュオプちば」の取組により、不登校であったとしても学びたいときに学べる環境が整えられているほか、新たにメタバース上で児童生徒同士が交流する取組や、フリースクールの活動を支援する事業を実施する予定であると聞いております。これらの支援は、様々な悩みを抱える不登校の子供たちの新たな希望となるものであり、一人一人の将来の社会的自立につながっていくことが期待されており、一日も早く不登校の子供に届けていくことが重要であります。
そこで伺います。不登校児童生徒支援に係る取組の進捗状況はどうか。
教育実習生の受入れについてであります。
教員の成り手不足が叫ばれる中、県教育委員会では、志願者確保に向けた様々な取組を展開しているところであります。そのような中で、さきの9月議会では、教育実習生が実習先の県立高校でパワーハラスメントを受けたとし、県に対して損害賠償を求めた事案に関して、損害賠償額の決定及び和解についての議案が取り上げられました。教育実習は、学生が子供との関わりや授業実践を通じて充実した経験を積み、教師への夢を膨らませるとともに、教育者として決意を固める機会ともなっております。教育実習生は将来、本県の教育を担う可能性を持った大切な存在と言うべき人材であります。そのためには、県教育委員会としても教育実習を受け入れる学校と連携して、より充実した教育実習となるよう体制を整えることが重要だと考えます。
そこで伺います。県教育委員会として、教育実習生の受入れ体制を整えるべきと考えるが、どうか。
次に、県立学校のAEDの設置について伺います。
自民党のプロジェクトチームの検討から始まり、議員発議により千葉県AEDの使用及び心肺蘇生法の実施の促進に関する条例が制定、施行されてから、早いもので8年余りが経過いたしました。条例制定を契機にAEDの設置、心肺蘇生法の普及は急速に進んでおります。県立学校においても、全ての学校にAEDが設置されていますが、学校の敷地は広く、子供は授業や部活など様々な場所で活動している中で、多くの学校で設置場所は校舎内というところが多い状況であります。体育や部活動など、運動場での活動中に万が一のことがあった場合はAEDの取り寄せに時間を要し、処置の遅れにつながりかねません。また、近年は地域への学校開放も進み、休日には学校の校庭等を利用しているところであり、こうしたことを踏まえても、県立学校のAED設置台数を増やし、かつ屋外に設置するなどの対応が必要と考えます。
そこで伺います。県立学校のAED設置台数を拡充して屋外の設置を進めるべきと考えるが、どうか。
交番、駐在所の再編整備について伺います。
交番、駐在所の設置を見直す動きが全国各地で行われていることは新聞報道等で承知しているところでありますが、先般、千葉県警においても、交番、駐在所の再編整備を行う旨の説明を受けました。昨今の社会情勢や治安情勢の変化に鑑みれば、これらに的確に対応していくためには、本県においても交番、駐在所の見直しを進めていく必要があることは理解しておりますが、安全・安心のよりどころとして、長年、地域住民に親しまれている交番、駐在所が統合されることは、県民にとっては関心の高いところであります。
そこで伺います。
1点目として、本県における交番、駐在所の再編整備の概要はどのようなものか。
2点目として、再編整備が行われた地域の治安対策はどのように考えているのか。
DV・ストーカー対策についてであります。
神奈川県警が公表した検証結果を受け、臨時の全国警察本部長会議で、警察庁長官から全国警察が強い危機感を持ち、警察のあるべき姿を取り戻すとともに、人身安全関連事案への適切な対応をより一層推進していくとの指示がなされました。県警においても臨時署長会議を開催し、青山本部長が対処体制の形骸化や危険性、切迫性の過小評価がなされていないか点検するとともに、平成23年に発生した長崎県西海市における女性2名被害の殺人事件における教訓を踏まえ、人身安全関連事案への対処について、繰り返し教養を行っていく旨の指示がなされたと報道で聞いております。この一連の報道を受け、ストーカー事案などから人命を守るための対策について、県民の関心は高く、県警に求められる期待が大きなものとなっていると感じております。
そこで伺います。川崎ストーカー事案の検証結果が公表され、県警の対処方針はどうか。
以上で1回目の質問といたします。知事はじめ執行部の各位には明快で前向きな御答弁をよろしくお願いいたします。(拍手)
○議長(武田正光君) 中村実君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事熊谷俊人君。
(知事熊谷俊人君登壇)
○知事(熊谷俊人君) 自民党の中村実議員の代表質問にお答えをいたします。
まず、政治姿勢についてお答えします。
オーストラリア出張の成果に関する御質問ですが、今回、知事として、初めてオーストラリアに出張いたしました。同国については広く認識されているとおり、天然ガス、鉄鉱石などの鉱物資源やエネルギーの重要な供給地であり、京葉臨海コンビナートにおいても最大の貿易相手国となっているところです。同国の西部に位置するパースで開催されていた日豪経済会議において、来年の開催地が本県に決定をされ、私からは出席者に向けて千葉県のPRを行いました。日豪の多くの経営者等が集う会議が本県で開催をされることで、県内に直接的な経済波及効果が得られるとともに、本県の投資環境の魅力を周知することにより本県経済の中長期的な発展が見込まれます。県としては、来年の会議の成功に向け最大限協力をしてまいります。
また、滞在中には日豪政財界の関係者との面談や海を活用した観光施策に関する意見交換を行ったほか、成田空港周辺で国際航空物流拠点の開発を表明しているグッドマングループや成田空港に就航しているジェットスターグループとの意見交換を行い、関係性をさらに強くしたところです。今回の出張を通じて築いた関係や得られた知見を経済分野にとどめず、県の様々な施策で生かしてまいります。
次に、メガソーラーについてお答えいたします。
鴨川市における当該林地開発行為に関する対応についての御質問ですが、この計画については、10月28日に現地調査を行ったところ、林地開発行為の許可条件に違反する残置森林の伐採が確認されたため、工事の一時中止などを求める行政指導を行いました。私としても、11月5日にヘリから現地の状況を視察し、急峻な地形の中で大規模な切土や盛土を行う事業であることを確認し、改めて災害防止や環境保全等の必要性について認識をしたところです。当該計画は太陽光発電施設の設置を目的とする県内最大規模の林地開発行為であることから、様々な角度から技術的な助言をいただくため、土木工学や森林、環境、再生可能エネルギー、行政法、会計などの専門家から成る有識者会議を設置し、11月18日に第1回会議を開催したところです。
また、現在、伐採された残置森林の復旧計画の提出を指導しているところですが、地域の安全を確保するため、事業者に対し、伐採木の片づけや土砂流出防止柵の設置などについて指導し、本日から作業が開始をされています。県としては、定期巡視の回数を増やし現地確認を強化するほか、引き続き有識者から御意見を伺うとともに、国とも密接に連携をし、災害防止や環境保全等の幅広い観点から、部局横断的にこの事業についてしっかりと対応してまいります。
次に、成田空港周辺地域の活性化についてお答えいたします。
「エアポートシティ」構想の実現についての御質問ですが、成田空港第2の開港プロジェクトによる効果を空港のみならず、周辺地域、さらには全県に最大限波及させるためには、空港を核とした産業拠点形成と併せ、それを支えるまちづくりのための取組を同時並行で進めることが重要です。このためNRТ(ナリタ)エリアデザインセンターにおいて、今年6月に策定した「エアポートシティ」構想を出発点として、様々な民間企業と議論を進めているところであり、その第一弾として、昨日、京成電鉄株式会社と地域公共交通などについて検討を進める特別パートナーシップ協定を締結いたしました。今後も様々な企業との連携・協働体制の構築を進め、企業や優秀な人材などに選んでもらえる魅力的なまちづくりの実現に向けて取組を進めてまいります。
成田空港周辺の産業用地整備についての御質問ですが、成田空港周辺では、第2の開港プロジェクトや広域道路ネットワークの整備進展などにより、航空宇宙産業をはじめとする様々な産業の拠点としてのポテンシャルが特に高まっており、この機を逃さず、産業用地を確保していく必要があります。本県では、現在、市町村や民間開発事業者が産業用地整備を行い、県はそれを支援しているところですが、県が直接事業主体となることで、広域的視点に立ち、より計画的な産業用地整備が可能になるとともに、開発に必要な手続の簡素化などにより効率的かつスピーディーに進められることも考えられます。このため、成田空港周辺の開発が期待される地域のうち、特にスピード感や「エアポートシティ」構想の実現に向けて計画性を持って整備することが必要となるケースについて、県が産業用地整備を直接施工することとし、令和8年度に向け体制を整えてまいります。
首都圏空港道路ネットワーク検討分科会で策定をされた基本方針に基づく取組についての御質問ですが、県、国及び高速道路会社などで構成する首都圏空港道路ネットワーク検討分科会では、空港の機能強化を踏まえた高規格道路ネットワークの基本方針策定に向け議論を重ね、11月20日の千葉県道路協議会において、新しい成田空港を支える高規格道路ネットワーク構築の基本方針を策定いたしました。この基本方針では、都心と成田空港を最短で結ぶ北千葉道路及び渋滞が顕著な京葉道路を補完する新湾岸道路の有料道路事業を活用した整備の加速、成田空港と羽田空港を結ぶ新たな代替軸として圏央道やアクアラインなどの機能強化、千葉港等の拠点アクセスの円滑化や高規格道路のインターチェンジ周辺の県道等における渋滞ボトルネックの解消、料金水準の整理、統一を進めることにより、経路にかかわらず円滑なアクセスの確保など、今後の広域道路ネットワークの整備等の方針を示しています。
これを受け、今月25日には、私が北千葉道路及び新湾岸道路の沿線市長とともに、この基本方針の早期実現について、国に要望を行ったところです。県においても、この基本方針に基づき関係団体と連携しながら、広域道路ネットワークの充実強化と県北西部の渋滞解消を進め、第2の開港に伴う効果を広域的に波及させるようネットワークを最大限活用し、空港アクセスの抜本的な高速化、多重化に向け取り組んでまいります。
次に、公文書管理についての御質問にお答えいたします。
県の公文書については、行政文書管理規則等に基づき適正な管理に努めてきたところですが、昨今の公文書に対する社会的関心の高まりや業務のデジタル化の急速な進展を踏まえ、県の公文書管理の在り方について庁内検討を行ってまいりました。これまでの検討の中で、県の重要な政策決定の過程や活動、歴史的事実などが記された公文書は行政内部の事務処理の手段にとどまらず、政策評価や後世の時代検証を行う上で貴重な県民共有の知的資源として、電子的な手法等により、後世に着実に引き継ぐことが重要との共通認識を庁内で確認をしたところです。今後はデジタル化時代における公文書の適切な管理と透明性の確保に向けて見直しの方向性を取りまとめた上で有識者会議を立ち上げ、公文書管理についての県の基本的な考え方を示す条例の制定に向けて必要な検討を進めてまいります。
次に、防災対策についてお答えいたします。
地域防災計画の見直しについての御質問ですが、県の地域防災計画は、災害時における県、市町村、関係機関、それぞれの役割や連携の在り方を定めた県全体の防災対策の基本となる計画であり、これまでの災害の教訓や国の防災基本計画の修正などを踏まえ随時見直しを行っています。国では、本年7月に能登半島地震の教訓等を踏まえた防災基本計画の修正を行ったところであり、良好な避難環境の整備、在宅避難や車中泊を行う方への支援、官民が連携した被災者支援体制の強化などが盛り込まれました。県としては、こうした防災基本計画の修正内容のほか、総合計画にも位置づけた被災者支援業務のDXの推進やフェーズフリーの考え方も取り入れ、今後、市町村や関係機関、県民の意見を伺いながら、直近の災害や現場の実情に対応した地域防災計画となるよう見直し、誰もが安心して暮らせる災害に強い千葉県づくりを進めてまいります。
次に、千葉リハビリテーションセンターの再整備についての御質問にお答えをいたします。
千葉リハビリテーションセンターは、民間では対応が難しい高度な医療ケアから福祉サービスを利用した社会復帰に至るまでの支援を行うなど、身体機能の改善だけでなく、復帰後の生活も見据えた包括的な総合リハビリテーション機能を担っています。令和8年度に予定をしている外来診療棟の供用開始に伴い訓練室を拡充し、より効果的なリハビリテーションを行うほか、センター内の就労機能を統合、一元化する就労支援センターを新設し、これまでの高次脳機能障害の方等に加え、新たに脊髄損傷等の重度障害のある方に対する職業体験や就労支援のプログラムを提供することとしています。県では、こうした機能の充実強化等を踏まえ、名称を供用開始に合わせて千葉県総合リハビリテーションセンターに変更する予定であり、より効果的、実践的なリハビリテーションを提供する体制を整え、利用者の早期の家庭、社会復帰等のさらなる促進につながるよう取り組んでまいります。
次に、企業誘致についてお答えいたします。
今後の戦略的な企業誘致の進め方についての御質問ですが、企業誘致の推進は、本県の高いポテンシャルを生かし、千葉経済圏を確立するために非常に重要であると認識をしており、新たな総合計画においても、将来を見据え、今後、重点的に取り組むべき施策として位置づけたところです。また、成田空港の第2の開港プロジェクトや圏央道、北千葉道路など、交通インフラの整備進展により、本県の広域的拠点性が飛躍的に向上する中、私自ら企業誘致セミナーなどを活用してトップセールスを行ってまいりました。この結果、世界的な空気圧機器メーカーであるSMCの研究開発拠点や放射性医薬品の研究開発や製造を行うPDRファーマのマザー工場など、今後の成長が見込まれる産業分野の研究所や工場の立地につながったところです。拠点性が非常に高まるこの重要な時期を逃すことなく、引き続き企業の立地を一層促進するため、企業ニーズを踏まえた支援制度の柔軟な見直し等を行いながら、地域の特性に応じた戦略的な企業誘致を強力に推進してまいります。
次に、農林水産業の振興についてお答えいたします。
稼げる農林水産業の実現に向けた取組についての御質問ですが、本県農林水産業の持続的な発展のためには担い手の確保、育成、成長力の強化、販売力の強化、農山漁村の活性化等が重要であり、次期農林水産業振興計画でも基本施策として位置づけることとしています。具体的には、経営感覚に優れた人材の確保、育成や企業参入を進めるとともに、温暖化対策の強化やスマート技術の活用等により農林水産業の成長力を強化してまいります。また、大消費地に位置し、成田空港を持つ本県の立地優位性を生かし、県産農林水産物の戦略的なプロモーションや輸出の一層の促進など、国内外での販売力を強化することで稼げる農林水産業の実現につなげてまいります。さらに、風光明媚な棚田や変化に富んだ海岸線など、首都圏にありながら豊かな地域資源を有する本県の魅力を発信して、県を訪れる人の流れをつくり、農山漁村の活性化を図るなど、多様な観点から本県農林水産業の持続的な発展を目指してまいります。
鳥インフルエンザ対策についての御質問ですが、令和6年度の鳥インフルエンザの連続発生においては、国の衛生管理基準を上回る対策をしている養鶏場での発生や防疫作業従事者の確保などの課題が浮き彫りとなったため、国に対して、全国知事会から防疫体制の見直し等について要望したところです。また、このような状況を受け、県では、今年7月に有識者や国などから成る発生予防対策のための検討会を開催し、その提言を踏まえ、養鶏事業者を対象とした研修会を開催するとともに、野鳥等によるウイルスの持ち込みを防ぐための追い払い効果のあるレーザー等の導入支援を進めています。さらに、防疫作業従事員の不足に対応するため、農場内作業を担う民間事業者に対して、作業内容等を周知する研修会を全国で初めて開催したところであり、民間の力を活用した防疫体制の構築に取り組むなど、引き続き鳥インフルエンザ対策に万全を期してまいります。
全国豊かな海づくり大会に向けた取組についての御質問ですが、本県で令和9年秋に開催をする全国豊かな海づくり大会は、千葉県の多様な水産物や海の魅力を広く発信し、本県が海洋県であることをPRできるまたとない機会であり、全国屈指の水揚げ量を誇る漁港を有する銚子市と東日本大震災によって被害を受けた旭市を会場として開催することといたしました。今後は円滑な大会運営を行うため、年度内を目途に大会テーマや会場配置、行事計画などを決定するほか、稚魚のリレー放流を県内各地で実施をするなど、大会の機運醸成に向け、積極的かつ効果的な広報活動を展開してまいります。さらに、来年度は大会1年前プレイベントを実施するとともに、大会運営の詳細を示す実施計画の策定や会場の準備などを進めるほか、民間企業等による協賛行事を募集するなど、官民一体で千葉県らしい大会となるよう、しっかりと取り組んでまいります。
次に、道路行政についてお答えいたします。
圏央道と周辺道路の整備等に関する御質問ですが、圏央道は首都圏の道路ネットワークを形成し、本県の半島性を克服するとともに、経済の活性化や生産性の向上を図り、平常時、災害時を問わず、安定した人、物の流れを確保する上で大変重要な道路です。また、圏央道の整備効果を県内各地に広く波及させるためには周辺道路の整備も必要不可欠です。圏央道については、令和8年度の県内区間全線開通に向け、大栄-横芝間において、国や高速道路会社が高谷川高架橋の整備など工事を展開しているところです。また、県では、圏央道へのアクセス道路として国道296号や県道成田小見川鹿島港線の道路改良工事や舗装工事を実施するなど、圏央道の開通に向けて整備を進めているところです。(仮称)成田空港周辺インターチェンジについては、先月、公共事業評価審議会に諮り、新規着手が妥当と評価をされたところであり、現在、パブリックコメントの実施や連結許可に向けた手続を進めています。引き続き圏央道の確実な開通や接続する周辺道路の整備、(仮称)成田空港周辺インターチェンジの早期事業化に向け、国や関係機関と連携し、全力で取り組んでまいります。
最後に、県営水道料金の改定についてお答えいたします。
水道料金の料金体系についての御質問ですが、水道料金は、水道メーターの大きさに応じ定額で徴収をする基本料金と、使用水量に応じて徴収する従量料金で構成をされています。現在の県営水道の料金体系は従量料金への依存度が高く、水需要が減少したときに料金収入が大きく落ち込む不安定な料金体系となっています。このため改定に当たっては、基本料金割合を高める必要がありますが、単純に高めると料金全体に占める基本料金の割合が高い小口径の利用者は、大口径の利用者に比べて料金改定率が相対的に高くなる傾向にあります。
そこで県では、当初、基本料金割合を現行より高めつつ、各利用者の料金改定率に差が出ないようにすることを基本的な考え方とし、従量料金の改定率を低水量区分は低めに、その分、高水量区分を高めに設定した料金体系案を検討したところ、使用水量が多くなるほど従量料金単価が高くなる逓増度が若干高くなりました。審議会からは、基本的な考え方は妥当だと判断をされましたが、逓増料金制は、かつて給水量が右肩上がりだった時代に多量使用を抑制する目的で導入されたものであることなどから、今回の改定に当たっては、逓増度を緩和した料金体系とすべきとの意見をいただいたところです。県では、こうした意見や、逓増度が他の事業体と比べ比較的高くなってしまっていることなども踏まえ、若干逓増度を緩和しつつ、料金全体では利用者ごとの改定率の差が極力小さくなるように配慮した料金体系案を作成し、今議会に提案をしたところです。
私からは以上でございます。他の質問につきましては副知事及び担当部局長からお答えをいたします。
○議長(武田正光君) 副知事高梨みちえ君。
(説明者高梨みちえ君登壇)
○説明者(高梨みちえ君) 私からは、まず、メガソーラーについてお答えします。
盛土規制法に基づく報告の徴取を踏まえた県の対応についての御質問ですが、鴨川市のメガソーラー計画については、盛土規制法の規制開始前から工事が行われていたため届出対象工事となっていますが、事業者から計画の変更に関する具体的な相談が寄せられたことなどから、盛土規制法の適用について確認することを目的として報告の徴取を行い、工事計画の報告を求めるとともに、法に基づく技術基準に適合した安全性が確認できるまでの間、新たな工事を行わないよう求めたところです。この報告については去る11月14日に提出されており、現在内容の確認を行っているところですが、今後は提出された工事計画に関して、国から技術的な助言をいただくとともに、有識者会議における意見を参考にしながら許可対象の範囲など、盛土規制法の適用について確認を進めてまいります。
次に、成田空港周辺地域の活性化についてお答えします。
自動物流道路の取組についての御質問ですが、成田空港内外の一体的発展に向けて策定された「エアポートシティ」構想において、物流分野の効率化、高度化に向け、自動物流道路を整備することを掲げており、県では空港内や隣接する公道、さらに周辺地域を含めた物流の自動化、標準化などを図るため、成田空港周辺における自動物流道路の実装を目指すこととしたところです。この一環として、国の実証実験に県が空港会社などとともに応募し、本年9月に事業者として採択されたことから、現在、試験的に公道を利用し、様々な搬送機器の自動走行の状況などの技術的課題の検証を行うこととしています。成田空港周辺における自動物流道路を実現し、物流の効率化による国際競争力を強化するため、引き続き空港会社などと連携し、積極的に取り組んでまいります。
次に、令和8年度の収支見通しについての御質問についてお答えします。
令和8年度の当初予算については、9月末に各部局からの予算要求を締め切り、要求状況を取りまとめたところですが、歳入では、雇用、所得環境の改善などにより県税収入が一定程度増加しているものの、歳出では、人件費や社会保障費などの義務的経費に加え、物価や労務単価の上昇などで事業費が増加しています。現段階では歳出の増加が歳入の増加を大幅に上回り、980億円程度の収支差が生じており、財政調整基金の年度末残高の見込みが470億円程度であることを踏まえると、近年にはない大変厳しい状況となっています。今後、より効率的、効果的な事業手法の検討や事業費の精査をしっかりと行っていくとともに、基金や県債の活用を検討することにより必要な財源の確保を図ってまいります。
次に、防災対策についてお答えします。
石油コンビナート地域の防災対策に関する御質問ですが、県では、コンビナート地域における災害の未然防止や被害の拡大防止を図るため、千葉県石油コンビナート等防災計画を策定し、事業者や関係市と連携して防災対策を推進しているところです。現計画では、大規模地震や風水害への対策について定めているところですが、能登半島地震の発生を契機に、首都直下地震や南海トラフ地震に関する揺れや津波高などの最新の評価データを活用し、改めて災害発生時の石油コンビナート地域におけるタンク火災や危険物の漏えいなどに伴う被害想定等の調査を実施することとしました。今年度中に調査に着手し、その調査結果を基に千葉県石油コンビナート等防災計画を改定し、予防対策や初動対応等の充実を図ることとしており、今後発生が予想される首都直下地震などに対し、効果的な防災対策に取り組んでまいります。
次に、医療・介護問題についてお答えいたします。
医療機関や介護事業所の経営についての御質問ですが、医療機関や介護事業所は公的保険制度により運営されているものですが、近年の物価高騰や人件費の上昇により、その経営は大変厳しい状況に置かれていると認識しています。このため県では、エネルギーや食料品の価格高騰の影響を軽減するための支援を継続的に行うとともに、様々な機会を活用して、国に制度の充実を要望しているところです。先週決定された国の総合経済対策においては、令和8年度に診療報酬、介護報酬について、賃上げ等を踏まえた改定を行うことや、医療機関や介護事業所の経営改善等につながる緊急的な支援を行うことが明らかとなったことから、県としては、今後示される国の支援策に迅速に対応し、県民が必要な医療や介護サービスを適時適切に受けられる体制を引き続き確保してまいります。
帯状疱疹ワクチンの接種補助に関する御質問ですが、帯状疱疹については、国が本年4月から予防接種法に基づく定期的なワクチン接種の対象疾病としたところですが、その対象者は最も効果的に予防ができるよう、発症リスクが高まる時期に合わせて65歳の方などとしているところです。一方、帯状疱疹は、50歳代から罹患率が増加すること、罹患すると、その症状である痛みから社会生活に支障を来すことなどから、県としては、より若い世代に対して、予防に向けた支援を行うことも重要と考えています。このため、対象年齢を含めワクチン接種の新たな補助の仕組みについて検討し、より多くの県民が帯状疱疹の発症を予防できる環境づくりに努めてまいります。
不妊に悩む方への支援の充実に関する御質問ですが、令和3年度に国が実施した調査では、妻の年齢が50歳未満の初婚同士の夫婦のうち、約4割が不妊について心配したことがあるとされており、また、令和6年度に県が実施した少子化に関する若い世代の意識等調査でも、理想の数の子供を持たない理由として、経済的な理由に次いで、欲しいけれど、できないという回答となっています。このため、子供を望む方が自身の体の状態を早めに把握し、必要に応じて生活習慣を改善することや、不妊検査を受けて不妊治療につなげることが自らのライフデザインを描く上で重要であると考えます。県では、令和2年度から、看護師等が不妊に悩む方に寄り添う不妊・不育オンライン相談を行っているところですが、子供を希望する方に対する支援の充実のため、不妊に関する正しい知識の啓発など、早期の不妊検査、治療等につながる新たな取組について検討してまいります。
次に、第11次千葉県廃棄物処理計画についてお答えします。
廃棄物処理計画の現在の取組などについての御質問ですが、県では、廃棄物の排出抑制や適正処理体制の確保などを図るため、廃棄物処理計画に基づき、3Rの推進による廃棄物の削減やリサイクルを推進するとともに、食品ロスの削減、災害廃棄物の対応力強化やごみ処理の広域化、施設の集約化に取り組んでまいりました。その中で廃棄物の再資源化率のさらなる向上、リチウム蓄電池をはじめとした処理困難物の処理体制の構築、廃棄物処理における脱炭素化の一層の促進などの課題が明らかとなっています。このため有識者や市町村のほか、事業者からも、廃棄物処理の現状や課題への対応策などについて意見を伺うとともに、環境審議会の審議を経て次期計画の素案をまとめたところであり、今後、パブリックコメントや審議会からの答申を経て年度内の策定を目指してまいります。
次期計画における取組についての御質問ですが、次期計画案では、2050年に向けた県として取り組むべき方向性として、「「めぐる経済、まもる環境」~豊かな千葉を次の世代へ~」を新たに将来ビジョンとして設定し、循環経済への移行や県民の安心・安全の確保に向けた体制強化を図ることとしています。具体的には、これまで取り組んできた3Rの取組によるごみの減量化や食品ロスの削減、平時からの備えを含めた災害廃棄物対応、不適正なヤード対策、廃プラスチックの再資源化の取組について、さらに強化してまいります。また、脱炭素化の推進や処理困難物の適正処理の確保など、多様化する新たな課題への対応のため、AIなどデジタル技術の効果的な活用、ごみ処理における高効率な発電、熱回収施設の整備促進、リチウム蓄電池等の再資源化などについて、計画に盛り込むこととしています。
最後に、道路行政についてお答えします。
東京湾アクアラインについての御質問ですが、アクアラインの時間帯別料金社会実験については、実験の効果を検証するため、国や高速道路会社、県で構成する検討会を今月14日に開催しました。この検討会では、4月から9月末までの交通状況等の分析結果を示し、全体の交通量は4%増加したものの、混雑時間帯の交通量は1%減少し、渋滞による損失時間が5分減少するなど、一定の効果が確認されました。また、今年度新たにアクアラインを利用して県外から訪れた車両の位置情報を用いた調査において、県内の滞在時間が増加するなどの効果を確認したところです。引き続き広報活動を充実させ、社会実験の認知度をさらに高め、より一層利用者の行動変容を促し、交通の円滑化を図ることで、アクアラインの効果を最も発揮できるよう取り組んでまいります。
私からは以上でございます。
○議長(武田正光君) 副知事黒野嘉之君。
(説明者黒野嘉之君登壇)
○説明者(黒野嘉之君) 私からは主食用米の生産についての御質問にお答えいたします。
国では、今般の米価高騰をめぐる議論を受けまして、人口推計やインバウンド需要を考慮して、主食用米の需要見通しについて、幅を持って設定する方針を今年9月に示しました。さらに、10月31日に公表された令和8年の主食用米の需給見通しでは、今年7月から来年6月末までの1年間の需要量の見通しは697万トンから711万トンとされ、令和8年産の主食用米の全国の適正生産量は、需要量の上限であります711万トンと設定されております。本県では、例年、国の需給見通しを受け、稲作農家が作付する際に参考となる県内の生産目安を公表しているところであり、令和8年産に向けても、国の動向を踏まえまして、生産者や消費者団体、集荷団体等と意見交換しながら検討を進め、年内をめどに方針を示すことで米の安定生産に向けて取り組んでまいります。
○議長(武田正光君) 教育長杉野可愛君。
(説明者杉野可愛君登壇)
○説明者(杉野可愛君) 私からは教育問題についてお答えいたします。
まず、教職員の不祥事根絶に向けた取組についての御質問ですが、県教育委員会では、これまでも教職員の不祥事防止に取り組んできたところですが、今年度、懲戒処分を受けた教職員は、監督責任を除き、既に昨年度同時期を上回る19名となっており、極めて深刻な事態であると認識しています。特に児童生徒性暴力等及び飲酒運転が根絶できないことは大変遺憾です。このような状況を踏まえ、10月に全県立学校長等に対し、全ての教職員が自己の職責と使命を深く自覚するよう訓示を行ったほか、特に児童生徒性暴力等については、原因分析や対策等について議論していただくため、専門的な知見を有する弁護士や精神科医などで構成する有識者会議を11月に開催したところです。今後、同会議を複数回開催して、年度内をめどに一定の対応等を取りまとめていただくこととしており、その内容も踏まえ、より実効性のある取組を速やかに講じるなど、不祥事の根絶に全力で取り組んでまいります。
次に、不登校児童生徒支援の進捗状況に関する御質問ですが、不登校児童生徒数が増加する中、不登校となり、自宅で過ごすことの多い児童生徒が自らの興味やペースに合った学びの機会や、安心して人と交流できる場所を持つことは大変重要と認識しています。県教育委員会では、昨年度からオンライン授業配信「エデュオプちば」の取組を実施しており、11月時点で登録者数は1,000人を超え、1日約200名の児童生徒が参加するなど、活用が広がっています。また、メタバースを活用した交流の場づくりも進めており、11月25日に運用を開始したところです。さらに、現在、フリースクールにおける児童生徒の体験活動等について、その経費の一部を補助するための申請を受け付けているところであり、これらフリースクールへの支援も通じて、引き続き一人一人の状況に応じた支援の充実に取り組んでまいります。
次に、教育実習生の受入れ体制についての御質問ですが、教育実習中の学生に対するハラスメント等の行為は、受けた者の心身に深刻な影響を与え得ることはもとより、未来の学校教育を担う優れた人材を失うことにもつながり、決して許されるものではありません。そのため県教育委員会では、教育実習生に対するハラスメントの防止などについての通知を発出するとともに、教育実習生へアンケート調査を実施し、実習環境の把握に努めているところです。今後、教育実習生の受入れに当たって、実習先での相談窓口の周知や複数の教員で指導する体制の整備等について、県立学校や大学の意見も聞きながら、受入れに係るガイドラインを作成し、学生が安心して充実した学習を受けることができる環境を整えてまいります。
最後に、県立学校へのAED設置についての御質問ですが、厚生労働省が推奨しているAEDの適正配置に関するガイドラインでは、学校はAEDの設置が求められる施設の1つであり、心停止発生から5分以内の電気ショックを可能とするためには複数のAEDを設置する必要があるとされています。また、学校における心停止の多くは体育の授業や部活動などの運動中に発生していることから、運動場や体育館のそばなど、発生リスクの高い場所からのアクセスを考慮することが求められています。県教育委員会としては、人命を救う可能性を高めるため、引き続き設置場所の周知や緊急時にちゅうちょなく使用できるよう、教職員、生徒に対する講習の実施等を進めるとともに、新たに校舎外にAEDを追加設置することを検討してまいります。
以上でございます。
○議長(武田正光君) 警察本部長青山彩子君。
(説明者青山彩子君登壇)
○説明者(青山彩子君) 私からは、まず、交番、駐在所の再編整備についてお答えいたします。
再編整備の概要に関する御質問ですが、県民の体感治安の悪化に直結するような重要凶悪事件などが夜間に多く発生している現状に対応するため、交番、駐在所の配置を見直し、夜間における警戒態勢を強化する必要があります。特に都市部以外の警察署には、日勤制の駐在所が多く設置されていることから、夜間における警戒態勢の強化が喫緊の課題となっております。このため、24時間体制で警戒可能な要員を捻出し、署の限られた人材を最大限に有効活用して、管内全域の治安維持に向けた警察力を確保するため、県下245駐在所のうち、まずは事件、事故の取扱件数や隣接交番等との距離などを総合的に勘案して、34駐在所を統合対象として再編整備を行うものです。今後も再編整備の必要性について、県民の皆様への丁寧な説明を行うとともに、情勢に応じて不断の見直しを行い、交番、駐在所の最適化を図ってまいります。
次に、再編整備が行われた地域の治安対策に関する御質問ですが、統合する駐在所は、隣接交番等で事件、事故の対応が可能な駐在所を選定しております。統合した駐在所管内の事件、事故については隣接交番等が取り扱うとともに、移動交番車を新規に開設するなどして補完措置を行ってまいります。また、捻出した警戒要員等により、昼夜を問わず警戒活動を強化するとともに、必要に応じて自動車警ら隊などの本部執行隊による支援も行ってまいります。
最後に、人身安全関連事案の対処方針についてお答えいたします。
県警では、神奈川県警が発表した検証結果及び警察庁が示す通達の内容を踏まえ、司令塔となる人身安全統括官の指揮の下、生活安全部門と刑事部門の連携をより一層強化し、危険性、切迫性を組織的かつ正確に評価するとともに、全ての職員に対する教養を徹底するなど、さらなる人身安全関連事案の対処能力の向上に努めているところです。引き続き相談者等の心情に寄り添った対応を行い、被害者等の安全確保を最優先とした対処に取り組んでまいります。
以上でございます。
○議長(武田正光君) 中村実君。
○中村 実君 知事はじめ執行部各位には御答弁ありがとうございました。それでは、再質問と要望を行います。
知事の海外出張については、オーストラリアのほか、先般、台湾についても発表がありました。これは、台湾当局から日本産食品に対する輸入規制を撤廃する方針が示されていたことを踏まえて、県産農林水産物の輸出拡大や観光誘客に取り組むものであるとのことでありましたが、11月21日に日本産食品に対する輸入規制の撤廃が公表されました。今回、知事を先頭に行かれるわけでありますが、狙いや思いがあると思います。
そこで再質問をいたします。知事が台湾を訪問する狙いは何か。
鴨川におけるメガソーラー計画については、引き続き森林法や盛土規制法など現行法令にのっとり、県としてできる限り安全性を精査するとともに、地域に寄り添った対応となるよう、強く業者を指導していただくよう要望いたします。
また、近年の激甚化する豪雨などもあり、森林開発による土砂災害などへの住民の不安や、大規模な太陽光発電事業と地域との共生への社会的関心が高まっていることから、国においても関係省庁連絡会議を設置し、関係法令の規律強化に向けた検討が進められています。県は、国への要望を行ったと聞いておりますが、大規模な太陽光発電事業への対策として、県でできることについて、将来に向けて改めて見直す時期に来ているのではないでしょうか。
そこで再質問します。県として、大規模な太陽光発電事業について、対策の強化を検討すべきと思うが、どうか。
次に、成田空港周辺についての要望です。産業用地の整備の重要性については、我が党が再三にわたって指摘してきたところであり、企業を呼び込む先となる産業用地の確保は、県政における喫緊の課題でありました。今回、成田空港周辺の産業用地整備について、特にスピード感や高い計画性を持った整備が必要となるケースについて、県が直接施工することとし、体制を整えていくとの答弁がありました。知事は、県経済を牽引することが期待される成田空港周辺での産業用地確保に向けて、産業用地整備に特に戦略的に取り組むべき地区については、企業の投資タイミングも意識し、できるだけ早く県による産業用地整備に着手できるよう、一つ一つ取組を進めていただくよう要望いたします。
公文書管理については、今後、見直しの方向性を取りまとめた上で条例制定に向けて検討を進めていくとのことであり、また検討に当たり、外部の有識者の会議も立ち上げるとのことですので、専門家の視点も交えたより具体的な検討が行われるものと思います。ぜひこれまでの我が党から出された意見も十分に酌み取りながら検討を進めていただきたいと思います。また、デジタル技術を積極的に活用し、公文書が適切に管理され、貴重な公文書が後世に引き継がれる仕組みづくりについても、しっかり検討をお願いしたいと思います。
帯状疱疹ワクチンについて要望いたします。県としても、補助の仕組みについて検討するとのことでありました。接種を希望する働き盛り世代が接種しやすい機会となるよう、補助制度を創設するよう要望いたします。
次に、廃棄物処理計画について再質問いたします。先ほど次期廃棄物処理計画において、平時からの備えを含めた災害廃棄物対応を強化するとの答弁がありましたが、近年、災害が激甚化、頻発化しており、災害に伴って発生する災害廃棄物の処理がこれまで以上に重要となっています。災害廃棄物の処理を行う市町村においては、短期間で大量に発生する災害廃棄物への対応力の強化を図っていく必要があります。
そこで再質問します。次期廃棄物処理計画では、災害廃棄物の対応力強化について、どのような取組を行う予定なのか。
高病原性鳥インフルエンザについてであります。令和6年度の発生を受け、県では新たな取組を実施していると御答弁いただきましたが、万が一発生した場合には、発生農家は様々な困難に直面いたします。県におかれましては、発生農家の経営再開が順調に進み、一日も早く卵や鶏肉の生産が再開できるよう、支援をよろしくお願いいたします。
海づくり大会についてであります。大会の成功に向けて万全を期すとのことで、大変心強く思います。御答弁の中で、官民一体で取り組んでいくことに触れられましたが、何よりも大会を県全体で盛り上げていくことが重要になります。全県一丸となって、全国に誇れる大会としてもらえるよう要望をいたします。
県営水道の料金値上げについてですが、料金体系については理解しましたが、昨今の社会経済状況において、様々な物価が高騰していることを日々の生活で実感しているところであり、やむを得ないこととはいえ、そこにさらに水道料金が値上げされるということは、県民の御負担がさらに増えることになります。こうした全般的な物価高騰における県民の負担感の軽減のために、物価高騰対策も何らかの形で進めていく必要があると考えます。
そこで再質問します。県として、県民生活支援のため物価高騰対策をどのように進めていくのか。
交番、駐在所の再編整備に関し、駐在所が統合された地域の治安対策について、夜間体制の強化や自動車警ら隊などの機動力を生かした警戒などの対策を考えているとの答弁がありました。駐在所は地域ごとに統合され、地域の皆さんに本当に親しまれていると思いますので、御答弁いただいたとおり、県警の方針について、住民の皆様に対して丁寧に説明していただくようお願いをいたします。
他方で、昨今の社会情勢に鑑みれば、24時間体制による警戒力の強化に向けた配置の見直しが必要なことも理解できます。統合した駐在所管内を引き継ぐ警察官にも受持ち責任を自覚させていただき、地域の治安に影響が出ないよう、県警本部と警察署がしっかりと連携し、対応していただくことを要望いたします。
以上で2回目の質問及び要望といたします。
○議長(武田正光君) 知事熊谷俊人君。
○知事(熊谷俊人君) 2回目の御質問にお答えをいたします。
台湾訪問の狙いに関する御質問ですが、輸入規制の撤廃は本県の長年の懸案であり、台湾当局の科学的知見に基づく判断に敬意を表する次第です。今回の規制撤廃を踏まえ、現地では農林水産物の大手輸入商社と意見交換などを行うとともに、観光商談会でプロモーションを行うなど、台湾の皆様に県産農林水産物や本県の観光の魅力をしっかりとお伝えしてきたいと考えております。
次に、大規模太陽光発電事業に関する対策の強化についての御質問ですが、県では、これまでも太陽光発電事業に伴う大規模な土地開発等に対して、関係法令等に基づき厳格に対応してきたところです。一方で、他自治体の事例でも見られるように、大規模な太陽光発電事業では、森林などの土地開発に伴う災害発生のリスクや、環境保全に関して住民から懸念や不安の声が上がっており、社会的関心も高まっている状況です。このため、国に対しては関係法令の規制強化等を要望しており、今後、国の動向を注視するとともに、本県においても、現行制度を検証の上、県民の安全・安心を確保して、地域と共生するための必要な方策について、条例の制定も含め検討してまいります。
次に、物価高騰対策に関する御質問ですが、物価高騰対策については、これまでも取り組んできたところですが、今月21日に、国において重点支援地方交付金の拡充を含んだ経済対策が閣議決定されたと承知をしております。県としては、今後、国の補正予算案の編成や国会における審議の状況を注視しながら情報収集に努め、具体的な事業を検討してまいります。
以上です。
○議長(武田正光君) 副知事高梨みちえ君。
○説明者(高梨みちえ君) 災害廃棄物の対応力強化についてお答えいたします。
災害発生時において円滑な廃棄物処理を行うため、平時からの備えの強化として、市町村における初動対応力の強化や人材の育成、確保に向け、災害時を想定した実践的な研修を行う予定です。また、発災時の対応体制の強化に向けて、既に構築している近隣都県や国との広域連携及び関係団体との協定に基づく協力関係について、研修や意見交換等により連携を深めてまいります。
以上でございます。
○議長(武田正光君) 中村実君。
○中村 実君 御答弁ありがとうございました。最後に要望を申し上げます。
知事の海外出張についてですが、今回の輸入規制の撤廃を契機に、台湾に県産農林水産物をしっかり売り込むことが重要であります。また、観光誘客も大事です。知事を筆頭に関係者が一丸となって、しっかり取り組み、訪問の狙いを達成していただくことを要望いたします。
大規模太陽光発電事業については、森林法や盛土規制法をはじめ、関係する制度が多岐にわたっており、災害の防止や環境の保全を図るためには総合的な対策が求められていると考えています。県には、県民の安全を守り、安心して暮らすことができるよう、全庁を挙げて対策の強化にしっかりと取り組んでいただくよう要望いたします。
県営水道の料金値上げについてですが、料金の引上げはやむを得ないこと、また、利用者ごとの改定……
○議長(武田正光君) 申合せの時間が経過しました。発言は簡明に願います。
○中村 実君(続) 利用者ごとの改定率の差が極力小さくなるように配慮した料金体系であることは理解しましたが、利用者……
○議長(武田正光君) 中村実君に申し上げます。申合せの時間が経過しておりますので、注意します。
暫時休憩します。
午前11時43分休憩
午後1時0分開議
○副議長(三沢 智君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
引き続き質疑並びに一般質問を行います。通告順により河野俊紀君。
(河野俊紀君登壇、拍手)
○河野俊紀君 千葉市美浜区選出、立憲民主党の河野俊紀です。登壇の機会を与えてくださいました会派はじめ議員の皆様に感謝申し上げます。今日も支援をいただいているグループのタキモトさん、そして後援会のコウノさん、シバザキさん、大勢の傍聴の方が来てくださっております。知事はじめ執行部の皆様、どうぞよろしく、明快なる答弁をお願いいたします。
それでは、多少早口になって恐縮ですけど、会派を代表し、通告順に従い質問いたします。
最初に、知事の政治姿勢についてお聞きいたします。
1つ目は、スポーツ・文化についてです。
スポーツは個人の健康寿命を延ばすだけではなく、世代や障害の有無を超えた交流により、地域コミュニティーの絆を強化し、生きがいと活力をもたらします。さらに、国際大会の開催やプロスポーツチームの活躍は、本県の魅力向上に不可欠です。文化芸術は歴史や伝統を次世代に継承し、郷土への誇りと愛着を育み、同時に文化芸術に触れることにより、人々の心の豊かさを育む土台となります。変化の激しい社会を生き抜くことが求められる現代において、スポーツや文化芸術は県民の精神を豊かにする財産と言えるのではないでしょうか。我が会派から予算制度要望において、パラスポーツの普及や伝統文化の継承への支援の強化等、多くの項目を県に対し要望してきたところです。
令和4年4月に知事部局にスポーツ・文化局が新設され、3年が経過しました。我が会派としては、知事部局に移管されたことでの他部局との連携や相乗効果など、スポーツ・文化局設置の効果が気になるところです。
そこでお伺いします。知事部局にスポーツ・文化局を新設したことの目的は何であったか。また、部署設置後3年が経過したが、その成果はどのように認識しているのか。
次に、成田空港の活用について、知事の政治姿勢としてお聞きします。
この9月に発表された新たな県総合計画での熊谷知事の構想の1つに、成田空港を中心とした産業拠点の形成があります。成田空港は第3滑走路の増設などを踏まえた用地の取得が進んでおり、拡張計画が完了すれば、第2の開港と言える大変貌を遂げることとなります。旺盛なインバウンド需要を背景に、訪日する外国人観光客は増加の一途をたどり、現在、成田、羽田の両空港を合わせた発着枠83万回では、この需要を賄い切れず、100万回の発着枠が必要という予想もあります。成田空港の拡張には大きな期待が寄せられています。
とはいえ、単に空港の規模を拡張し、発着枠を増加させることで、ポテンシャルが全て活用されるわけではありません。東アジア諸国を見渡しても、お隣の仁川空港、そして台湾の桃園空港は東アジアと欧米を結ぶハブ空港として、既に多くの路線を獲得しています。特に仁川空港には日本の地方都市からの便が就航しており、国内の羽田、成田、関西の各空港と遜色ない、あるいは、それを凌駕するハブ空港としての地位を確立しています。成田の第2の開港を控え、空港会社のみならず、立地自治体である県の果たすべき役割は大変重要です。
知事からは、9月議会にMRO産業の集積に向けて取組を推進するとの答弁がありましたが、航空・宇宙産業を中心とした産業クラスターの形成が成功した暁には、今後の県内産業の核として一大事業となることは間違いありません。
そこでお伺いします。成田空港は10月26日に年間発着枠34万回化が実現したが、県としての考えはどうか。
令和11年3月の新滑走路整備等により年間発着枠が50万回に拡大するが、発着枠をフル活用するための県の取組方針はどうか。
ところで、第2の開港による成田空港の発展を支えるのは、産業面だけではありません。周辺自治体との連携と、地域住民の理解と協力が何より重要となってきます。自分たちの地域に第2の開港の恩恵が及ぶと感じるからこそ、地域住民の協力が得られ、地域振興が実現するのではないでしょうか。
そこで3つ目としてお伺いします。年間50万回発着を支えるための地域づくりの取組方針はどうか。
次に、政治姿勢の最後の問いですが、成田空港の機能拡張による経済効果は全県へ波及することが期待されています。空港を核とした産業拠点の形成に向けて、県は企業誘致に取り組んできたと聞いていますが、誘致に当たって、新規企業への支援はもちろん、それにとどまらず、広域での既存の中小企業がビジネスマッチングや業態転換などにより、成田空港に関連した新たな産業に入れるような支援が必要ではないでしょうか。
そこで伺います。空港を核とした産業拠点形成の効果を県内中小企業にどのように波及させていくのか。
次に、林地開発についてお聞きいたします。
まず、鴨川市のメガソーラーについてお伺いします。
この件については、さきの9月議会において会派の議員から、災害の防止や環境保全の観点を考慮して、メガソーラー事業者に対して、県がどのような行政指導を行い、事業者がどのように対応しているか、詳細な質問をしたところです。その後、許可条件違反となる森林伐採が行われていたことが判明するなど、県の行政指導や現地確認がしっかりと行き届いていたのか、疑問を感じざるを得ない状況となっています。
そこでお伺いします。これまで県は行政指導や現地確認を行ってきた中で、なぜ違反となる伐採を早期に把握することができなかったのか。
また、事業者は、事業母体が変遷しているなど、災害防止や環境保全に配慮しつつ、これほど大規模な開発事業を進める能力があるのか懸念されるところとなっています。事業者が十分な資力、信用を備え、責任を持ってしっかりと事業を進めることができるのか、確認をする必要があるのではないかと考えます。
そこで伺います。県は、事業者の実態について詳細に把握するべきと考えるが、どうか。
次に、林地開発についての質問の2つ目として、成田市の大型複合開発についてお伺いします。
この開発は、成田空港近くに位置する広大な用地45万平米に、観光と産業の世界的規模の新たな拠点となる近未来都市の創出を目指し、2027年3月の開業を予定しているとのことです。そして、この開発の資金調達は不動産特定共同事業法による小口不動産投資という形を取っています。
しかし、ここに来て、2025年7月末に予定されていた分配金の支払いが遅延するなど、投資家有志による集団提訴の動きも始まり、GAТEWAY NARIТAプロジェクトは法的なトラブルに発展しつつある状況とも言われています。この開発に当たって、林地開発、農地転用など、県が関わっており、今後の県の対応に注目が集まっている状況です。
そこでお伺いします。成田市の大型複合開発に対して、県はどのように対応していくのか。
次に、内部統制について伺います。
内部統制制度は、県の財務事務についての積算誤りや支払い遅延などの事務ミスや、令和5年度に県土整備部で発生したような不正につながるリスクを回避、低減するとともに、再発防止策を講じていく取組です。令和2年4月1日施行の改正地方自治法により、知事は内部統制に関する方針を定め、これに基づき必要な体制を整備して運用に取り組むとともに、毎会計年度、内部統制評価報告書を作成し、監査委員の意見とともに議会に提出し、公表することとされました。県では、千葉県内部統制基本方針を令和2年3月に策定し、知事部局及び議会事務局や各行政委員会などにおいて取組を進めています。しかし、制度開始以降、本県に大きな経済的、社会的な不利益を生じさせ、重大な不備の発生につながりかねないリスクの発生件数は増加傾向にあります。
そこで伺います。内部統制について、令和6年度までの取組状況を踏まえた対応はどうなっているのか。
次に、国民保護計画について伺います。
国は、ミサイル攻撃時の爆風等から被害を軽減するための避難先として緊急一時避難施設の指定を進めており、特に集中取組期間として、地下施設の指定促進を図っています。本県における指定状況については、令和5年12月議会の代表質問で確認した際には、同年4月時点の暫定値として、緊急一時避難施設の人口カバー率は91.9%でしたが、肝腎の地下施設は1.4%という低さです。国全体の緊急一時避難施設の指定状況は令和6年4月1日現在で5万8,589施設、そのうち地下施設は3,926であり、地下施設の人口カバー率は4.7%の低さです。この人口カバー率では、ミサイルが飛来し、地下避難が必要となった際に国民の身体、生命の安全を守ることは困難ではないでしょうか。
一方で、地下避難施設の整備が進まないことは、他国からの武力攻撃に対する被害想定が不明確なためです。どのような攻撃が考えられるのか、爆風はどの程度の強さになるのか、被害がどれだけになるのか、国は明らかにしていません。県はこれまで繰り返し、国の施策に対する重点提案・要望や九都県市首脳会議の提案として、さらに全国知事会の要望などを通じて、国民保護の充実、武力攻撃時の被害想定を訴えてきました。しかし、進展は見られていません。被害想定は国民保護計画の基本であり、他国武力攻撃に対する被害対策や住民の安全避難訓練は、武力攻撃の詳細が分からなければ、なすすべがありません。ずっとこの状態のままです。
国民保護計画の質問の最後に、原子力発電所についても述べます。我が党は、気候温暖化対策やエネルギーの安定供給の観点から、原子力規制委員会の定めた安全対策、避難路の確保はじめ地元理解が確認された場合は原発の再稼働を認めてきました。さらに、私たちは当初より原発建屋内のプールに保存された核のごみ、すなわち使用済み核燃料の処理をしてくれと言い続けてきました。これはエネルギー供給と何の関係もありません。千葉県は原発立地県ではないものの、東日本大震災では福島第一原発事故に起因する放射性物質が飛来したことで大地が放射能汚染され、また風評被害など、県民生活に大きな影響が生じました。
このように、放射性物質は大気を伝搬して拡散しますので、仮に隣県である茨城県の東海第二原発に対して、もしミサイルの攻撃があり、建屋プールに保管された核燃料棒が燃え尽きれば、以前東京新聞にも載っていましたが、当然、数十万、数百万人単位の住民が退避を余儀なくされる事態となります。
先日、松戸市役所で東海第二原発の事故を想定したUPZ領域にある―30キロ以内です―水戸市民の広域避難計画に関して調査しました。避難する水戸市民を松戸市がどの程度受け入れられるか、茨城県の情報が固まらず、避難の具体的実施要領は定まっていない状況でした。
また、これまで原発事故は、専ら自然災害や人為的なミスに起因した事故を想定してきましたが、今年の2月、ウクライナのチェルノブイリ原発で、これは数年前、2017年ですけど、我が議会の資源エネルギー問題懇話会のウクライナ・ドイツ電力事情視察で見てきましたが、放射性物質の飛散を防ぐあのでっかいシェルターが高さ100メートル、幅257メートル、長さが164メートル、ロシアのドローン攻撃で穴が空きました。幸い放射線レベルの異常はなかったそうですが。
また、7月にはウクライナ南部のザポリージャ原発にロシアのドローンが攻撃し、さらに先月の10月7日には、ロシアの南部原発の冷却塔―冷却塔と言えば、原子力発電の命ですね―にウクライナ軍がドローン攻撃したと衝撃のニュースがありました。全部、ネットの動画でそれぞれ今も確認できます。武力衝突時、原発が標的とされるのは、核のごみを持つ途方もない放射能から考えれば、戦略的には当然のことです。
以下、国民保護の観点から3つ質問いたします。
千葉県の緊急一時避難施設の指定状況について、施設数、人口カバー率の推移はどうか。特に地下施設の指定について、今後どのように取り組んでいくのか。
2つ、国民保護に係るそれぞれの被害想定が国から示されない中で、県は国民保護にどのように取り組んでいるのか。県は、国の姿勢をどのように考えているのか。
3つ、近県に立地する原発へのミサイル攻撃があった場合、県はどのように対応するのか。
次に、依存症対策について伺います。
現代社会では、ゲーム、ギャンブル、アルコール、薬物、性などへの依存が大幅に増えています。個別の依存に対する対策はあるにしても、これほどに依存症が深刻に増え、脳に機能障害が生じていることへの原因と対策が求められています。また、オンラインカジノは、国内では約337万人が経験しており、そのうち10代では7割近く、全体平均では6割に依存症の自覚があると言われています。専門家は、ポケットのスマホ一つでできる手軽さから親も気づかないうちにやり始め、急速にのめり込んでいく。その後、大借金となり、さらに賭け金を得ようと詐欺などの犯罪に手を出すケースも増えていると指摘しています。若者のギャンブル等依存症は、周囲が早期に気づき、医療機関にかかる必要性が求められます。
そこで伺います。
様々な依存症の要因と対策はどうか。特にオンラインカジノによる依存症への対策について、どのように取り組んでいるのか。
深刻な問題を引き起こすオンラインカジノの違法性の周知にどのように取り組んでいるのか。
次に、障害者の就労支援について伺います。
日本における障害者総数は、厚生労働省によると1,165万人。そのうち、18歳から64歳の在宅者は487万人。障害があっても、その人らしく、本人の希望や就労能力、適性等に合った選択を支援することは重要です。障害者の就労としては一般就労と福祉的就労があり、また、就労系の障害福祉サービスには就労選択支援、就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型、就労定着支援の5種類があり、ここでは、まず福祉的就労について伺います。
障害者の福祉的就労の支援について、県はどのように取り組んでいるのか。
障害者への理解が進み、様々な就労の選択の幅が広がってきていることの実感がありますが、その就労先が本人の希望や就労能力、適性等に合っているのかは疑問が残ります。障害がある方々が自立して生活するためにも、本人に寄り添い、就労先や働き方について、よりよい選択ができるよう支援することは重要であると考えます。
そこで2点目を聞きます。新たに制度化された就労選択支援事業について、県内の状況はどうか。
次、運輸業界のCO2排出削減について伺います。
運輸業界は、県内の温室効果ガス排出量の大きな割合を占め、物流の効率化や車両の電動化など、脱炭素化の推進が求められています。
そこでお伺いします。県として、運輸業界におけるCO2排出削減などをどのように取り組んでいるのか。
また、宅配便の再配達はトラックの燃料消費を増大させ、CO2排出の一因となっていることから、その削減が求められています。特に宅配ボックスの設置促進は、再配達の削減につながる有効な取組です。また、県内の市町村においては、宅配ボックスの設置費を補助する制度を設けている自治体も増えています。
そこでお伺いします。県としても、宅配ボックス設置費を補助し、再配達削減の推進につなげるべきと思うが、どうか。
次、外国人の農地取得についてお伺いします。
千葉県は農業県であり、優良な農地を確保していくこと、また、その農地がしっかり活用されていることが重要です。県内の農地については、担い手の高齢化など様々な要因があり、荒廃農地となっているのもありますが、このような農地も、別の耕作者に譲渡することで農業が続けられる場合も多く存在することから、農地の耕作状況を継続的に把握していくことは、県が農業振興の施策を考える上でも必要なことと考えます。
こうした中、近年、外国人の農地取得について、新聞などでも話題になっています。農地の取得には、法に基づいた制限があり、日本人、外国人にかかわらず、しっかりと営農を志している者でないと簡単には取得できない仕組みになっています。その中、他県で外国人の営農の実例について、常任委員会などの視察で伺いますと、外国人の営農取組については学ぶべき部分も多々ありました。今後の千葉県の農業の発展のために、人手不足の中、多様な方々との共存も必要です。そのためにも、営農を志す外国人については、農地を取得したものの、途中で耕作を放棄し母国に帰国してしまう等の事態にならないよう、県としても取得状況だけでなく、営農の継続状況を確認することが必要と考えます。さらに、外国人が営農上の課題だけでなく、言語やコミュニケーションにおいても、農業事務所が相談対応等、役割を果たしていくことが必要と思います。
そこで伺います。外国人の農地取得後の実態や状況はどうなっているのか。
次、高潮浸水想定区域図について伺います。
県では、想定し得る最大規模の高潮浸水想定区域図を作成しており、この想定図では浦安、市川、船橋、習志野、千葉、市原、袖ケ浦、木更津等、海岸部の人口密集地域であり、同時に製造品出荷額が千葉県全体の約50%にも上る京葉臨海コンビナートが浸水すると想定されています。この浸水区域図面の作成条件は説明文として、図の片隅に細かい字で記述されてはいますが、真っ赤に現された浸水地域を見た県民のインパクトは大きく、行政からこのような図面が出ていることにより、住民の不安をいたずらに助長し、地域の産業振興、交通利便性の発展、移住促進にブレーキをかけるのではないか、危惧されます。
例えばこの想定図はどういった条件で作られ、将来の浸水発生確率はどのようなものか、そのことはすぐ容易に一般県民に理解できるように図面に表示されているのか。高潮・波浪被害等から防護すべき地域や防護水準などを定めた海岸保全基本計画と、この高潮浸水想定区域図の浸水はどのようにカバーされているのか。また、この高潮浸水想定区域図と高潮時の避難計画は当然リンクすると思いますが、県とハザードマップを作る市町村とはどのような調整を行っているのかなどなど、様々な疑問があります。
そこで伺います。
高潮浸水想定区域図はどのような条件で作成しているのか。
高潮対策について、どのように取り組んでいるのか。
次に、用地取得における県の取組についてお聞きします。
県では現在、成田空港の機能拡張をはじめ、北千葉道路や銚子連絡道路など多くの公共事業を推進しています。事業の完成には、用地の円滑な取得が欠かせません。一方で、社会情勢の変化により補償内容は複雑化しており、また、用地取得に従事する職員数は減少傾向にあります。その結果、1人当たりの業務負担が増加しており、効率的に業務を進めることが求められています。
こうした状況の下、国では行政手腕や契約のデジタル化が進められており、不動産分野においても電子契約が可能となりました。電子契約は印紙税が不要となるほか、事務の効率化やコスト削減、関係者の利便性向上が期待されます。今後、多くの公共事業を進めていく上で、用地職員の減少は深刻な課題と考えます。
伺います。県では、用地職員の人材確保や育成についてどのように取り組んでいるのか。
また、業務の効率化や県民の利便性向上の観点から、電子契約の導入は有効な手段と考えます。
そこでお伺いします。県において、用地取得における電子契約を推進すべきと考えるが、どうか。
次に、県営水道料金改定についてお伺いします。
昨年9月議会において、知事からの水道料金の値上げは避けられないとの答弁を受けて、我が会派では昨年11月、知事に対して県営水道の料金の引上げについて、頻発する自然災害への対応として、施設や管路老朽化対策や耐震化を進める必要があるが、県の一般会計からの繰入れなどの活用により財源を確保し、料金の引上げ幅を抑制することを要望したところです。
あれから1年がたち、県は10月に提出された水道事業運営審議会からの答申を踏まえ、今議会に料金改定を内容とする給水条例の一部改正案を提出しました。県は料金の引上げ幅について、国の基準に基づく一般会計からの繰入れを最大限活用し、23.7%のところを18.6%に抑制しており、引上げ率については、我々の要望を踏まえていただいたものと考えています。
このほか、要望書では、近年の物価高騰により市民生活が圧迫されていることから、利用者への丁寧な説明と十分な理解を得るよう努めることともしていますが、県は今回の条例案では、来年4月1日から料金改定としており、まだ県内経済にとっては物価高騰による厳しい状況が続く中での引上げとなります。物価高騰対策については、午前中の自民党の質問の答えの中で、国の情勢を注視しながら情報収集に努め、具体的な事業を検討していくとの答弁がありました。我が党にしても、物価高騰対策は行政全体として取り組んでいかなければいけない重要な問題だと認識していますので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
一方、18.6%という引上げ幅が示された今、県営水道として、今後、最も重要となることは、料金を引き上げてどのような取組を行うのか、また、利用者の負担がどの程度増えるのかといったことを利用者に示し、理解を得ていただくことだと考えます。
そこで伺います。令和8年度からの県営水道の料金改定の内容について、今後どのように利用者の理解を進めていくのか。
次、平和教育と科目歴史総合についてお伺いします。
今、世界ではウクライナ紛争、ガザ地区での民族間の悲惨な紛争が絶えず、平和が望まれながら戦争状態が続いています。このような行き詰まった状態を、これから選挙権を持ち政治参加していく生徒はしっかりと考え、理解しなければなりません。令和4年度以降、高校では歴史総合という科目を学んでいます。歴史総合は近現代の歴史について、日本史と世界史という区分だけではなく、日本と世界の関わりを横断的に学ぶ科目となっています。また、歴史的事象を学ぶにとどまらず、生徒自身が主体的に考えるところに特色があると聞き、非常に関心を持ったところです。
そこで伺います。
県立高校において、平和教育はどのように行われているのか。
2つ、歴史総合の授業で生徒はどのようなことを学ぶのか。
次、教員の働き方改革についてお伺いします。
2025年6月、給特法等の改正により、教職調整額の段階的引上げや教育委員会による業務量管理・健康確保措置実施計画の策定、公表義務化など、教員の処遇改善と働き方改革に向けた重要な一歩が踏み出されました。しかしながら、改正の主たる目的は、教員が教育活動に専念できる環境を整備し、教育の質の向上を図ることにあります。現場からは、根本的な解決には不十分との声も上がっており、本県として具体性のある取組が不可欠です。特に教員の多忙の主因である授業準備時間等を確保するため、授業時数の削減は不可避です。国の定める標準時数は維持しつつも、教員が担当する授業数である持ちこま数を適切に見直し、授業の質の向上に必要な研究、準備に充てる時間を確実に確保できるよう、弾力的な時間割編成や学校行事の見直しにより実質的な授業負担軽減を図ることが大切と考えます。
そこで伺います。改正された国の指針において、授業時数の見直しを図るよう記載されているが、特に小中学校の授業時数の見直しについて、県としてはどのように取り組んでいくのか。
次、サイバー空間をめぐる犯罪についてお聞きします。
先般、アサヒグループホールディングスやアスクルなど、企業を狙ったサイバー攻撃により、国民の生活に大きな影響を及ぼしたことが報道されました。昨今のサイバー空間をめぐる脅威は極めて深刻な情勢にあると考えます。具体的な事例を挙げますと、生成AIにより自然なメールが作成可能となったことで、今年の全世界で確認されているフィッシング詐欺等新種の不審メールの8割以上が日本を標的にしたものであるとのことがセキュリティー企業の調査で判明したと報道されています。
また、令和6年9月、警察庁が公開した統計によると、令和5年には1日当たり9,145件の不審なアクセスがあり、そのうち99.4%の送信元が海外であったということであります。その詐欺、犯罪内容は、コンピューターウイルスに感染したなどと警告画面を表示させ、パソコンの修理を装い、被害者からサポート料をだまし取るサポート詐欺、インターネット上で証券口座の認証情報の入力をさせ盗み取るフィッシング詐欺、SNS型投資詐欺、ロマンス詐欺、リフォーム詐欺、また、実在する企業や個人を狙ったなりすましメールによる個人情報を盗み取り現金が引き出されたり、不正な売買がなされる犯罪、さらにSNSでつながり、事件をループで起こす匿名・流動型犯罪等、これらの犯罪に対して、従来の犯罪の種別ごと、罪状別に分かれた体制では捜査対応は困難と思います。
このような中、国では、今年の5月に国民生活や経済活動の基盤と国家及び国民の安全をサイバー攻撃から守るため、能動的なサイバー防御を実施する体制を整備する、重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律、通称能動的サイバー防御法が可決され、2027年までに本格的な運用を目指しているとされています。
そこで伺います。
インターネットバンキングに係る不正送金事犯の発生状況と最近のフィッシングの手口はどのようなものか。また、被害を防止するため、どのような対策を実施しているのか。
2つ目、フィッシングや不正送金等の各種サイバー犯罪に対して、都道府県警察や海外の捜査機関との連携は必須と考えるが、県警ではどのような体制で対応しているのか。また、連携して対応した具体的事例はあるのか。
3つ目、県警として能動的サイバー防御法にも関連し、多発するサイバー攻撃に適切に対応し、県民の生活を守るため、どのような対応を取ろうと考えているのか。
4つ、SNS型投資・ロマンス詐欺については、高齢者の被害も多いと承知しているが、県警では、高齢者に対する被害防止についてどのように取り組んでいるのか。
以上で1回目の質問を終わります。明快なる御答弁を期待いたします。(拍手)
○副議長(三沢 智君) 河野俊紀君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事熊谷俊人君。
(知事熊谷俊人君登壇)
○知事(熊谷俊人君) 立憲民主党の河野俊紀議員の代表質問にお答えをいたします。
まず、政治姿勢についてお答えします。
スポーツ・文化局の設置目的とその成果についての御質問ですが、県では、東京オリンピック・パラリンピックのレガシーを生かして多様なスポーツの振興を図るとともに、文化芸術振興を一体的に推進し、各地域や県全体の活性化にもつなげることなどを目的に、知事部局に教育庁から関連業務を移管し、スポーツ・文化局を設置いたしました。設置後の具体的な取組として、スポーツについては、新たにサーフィンによる地域の魅力発信やパラアスリートの学校訪問、アーバンスポーツの普及促進、国際大会の開催支援等を行っています。文化については、千葉県誕生150周年を契機に、市町村や企業など様々な主体と連携して、本県ならではの多様な資源を生かした芸術祭やイベントなどを実施しているほか、次代を担う若手アーティストの支援や美術館長への外部人材の登用を行っています。
このように、スポーツ・文化局の設置により、教育の枠を超えた新たな視点での取組や観光振興など、他の行政分野と一体的に、かつ多様な主体と連携した取組を推進することができています。また、こうした取組を通して地域づくりや共生社会づくりがより活性化するなど、様々な効果を生み出していると認識をしています。引き続き誰もがスポーツ、文化芸術に親しめる千葉の実現に向けて取り組み、本県の発展につなげてまいります。
成田空港の50万回発着枠の活用についての御質問ですが、本県経済の発展と我が国の産業競争力を高めるためには、成田空港における第3滑走路の新設を含む拡張事業により、大幅に拡大する発着枠を最大限生かすことが重要です。そのためには、発着するエアラインを誘致するだけでなく、国、県、関係市町、空港会社が一体となって、人、物の交流の活性化を目指し、空港の魅力を高めていくとともに、成田空港を核とした物流産業拠点の形成を図ることが必要です。このため県では、国家戦略特区を活用した民間投資を呼び込むための環境整備、地域未来投資促進法を活用した土地利用規制の弾力化、産業用地整備に向けた検討、さらには企業へのアプローチなど、産業拠点形成に向けた具体的な取組を進めてまいります。
成田空港に係る地域づくりについての御質問ですが、成田空港では年間50万回の発着が実現した場合、空港内の従業員だけでも現在の約4万人から最大約7万人まで拡大するとされ、県が取り組む空港周辺への産業集積が実現した場合は、さらに多くの雇用が生まれることが見込まれます。このため、今年6月にNRТ(ナリタ)エリアデザインセンターにおいて策定した「エアポートシティ」構想では、拡張後の空港と、空港を核とした産業拠点の形成を支える人材の確保に向け、多様な人々が集い、安心して働き、暮らし、子育てできる居住環境等を整えるとの方針を示し、関係機関と議論を進めているところです。また、県では今年度、魅力的な居住エリアや住環境について、地域全体における広域的な視点から調査、検討を進めるとともに、エアポートシティのイメージを内外に伝えるブランディングの構築に取り組んでおり、これらの取組を通じ、空港を支える企業や人材に選ばれる地域を目指してまいります。
成田空港を核とした産業拠点形成の効果や県内中小企業への波及についての御質問ですが、成田空港の特徴や強みを生かせる航空宇宙や精密機器、健康・医療関係分野などの産業拠点の形成は新たな千葉の産業基盤となるものであり、県内経済の活性化や雇用の創出につながることから、本県の持続的な発展に向けて大変重要であると考えます。県では、これまでも県内中小企業に対し、取引拡大や新分野への参入、業態転換などに向け、チャレンジ企業支援センターにおける専門家派遣などの伴走支援や、県産業支援技術研究所等による技術的課題に対する支援を行ってきたところです。空港を核とした産業拠点の形成は、県内中小企業にとっても成長の好機であることから、様々な支援制度を活用しながら、企業立地に伴う新たなサプライチェーンへの県内中小企業の参入などを後押しし、より多くの企業が県内経済を牽引する企業に成長できるよう取り組んでまいります。
次に、林地開発等についてお答えいたします。
なぜ違反となる伐採を早期に把握することができなかったのかとの御質問ですが、県は、これまで事業者に対して、本件許可後に改正された審査基準に適合する計画への見直しを求めることなどについて様々な行政指導を実施し、事業者はおおむね対応してきたところです。さらに、事業者から定期的に報告を受けるとともに定期巡視、現地確認を行ってきたところですが、開発区域が広大かつ急峻な地形であり、災害防止の観点で確認を行っていたことから、違反となる伐採を発生初期のうちには把握することができませんでした。県としても、事業者の監視体制の充実が必要であると考え、既に定期巡視の回数を増やしたところであり、今後は衛星画像も活用し、モニタリングを強化しながら事業者をしっかりと指導してまいります。
次に、依存症の要因と対策についての御質問にお答えいたします。
依存症は心の不調や生きづらさ、ストレスなど様々な要因がきっかけとなり、薬物の摂取、ギャンブルなどを繰り返すことによって、自分の意思ではやめられなくなり、重症化する疾患であることから、早期に相談や治療につなげることが重要です。そこで県では、精神保健福祉センターを拠点に相談支援や正しい知識の普及啓発を行うほか、専門医療機関による治療や社会復帰に向けた支援を行うなど、相談から治療、回復まで切れ目のない支援体制の構築に取り組んでいます。
また、オンラインカジノ経験者が推計値で全国で330万人を超えるなど、その増加が社会問題となっている中、特に若年層の利用割合が高く、SNS等を通じた巧妙な誘導に乗りやすいことから、教育機関等と連携して相談窓口を周知するなど、若年層への啓発に重点的に取り組んでおります。
次に、障害のある方の福祉的就労の支援についての御質問にお答えをいたします。
障害のある方が地域で自立した生活を送り、社会参加、社会貢献を果たすためには、その基盤となる収入を増やすことが重要であり、福祉的就労の場である就労継続支援事業所で利用者に支払う工賃や賃金の水準が向上するよう、事業所を支援していくことが必要です。県では、各事業所の受注機会の拡大を図るため、企業や自治体等からの発注に対応する共同受注窓口の設置や、事業所の提供可能なサービスをウェブ上で紹介するチャレンジド・インフォ・千葉の活用などにより官公需の促進を図っているほか、農福連携マルシェなどの合同販売会の開催により、商品の認知度を高める取組などを行っています。引き続き市町村や関係団体等と連携をし、障害のある方が生きがいを持って社会に参画するとともに、収入を得て、地域における自立した生活に向けてさらなる取組を進めてまいります。
次に、高潮対策についての御質問にお答えをいたします。
県では、高潮から県民を守るため、ハード対策として、海岸法に基づく海岸保全基本計画や国土交通省令で定める技術基準に基づき施設整備を実施することとしており、特に高潮の影響を受けやすい東京湾沿岸では、千葉港海岸船橋地区等で海岸堤防や水門のかさ上げ、耐震化などの対策を進めているところです。また、発生頻度は極めて低いものの、発生すれば甚大な被害をもたらすと想定し得る最大規模の高潮に対しては、ソフト対策として、高潮浸水想定区域図に基づき市町村がハザードマップを作成するなど、危機管理体制や警戒避難体制の充実を図ることとしています。浸水想定は、県ホームページの「ちば情報マップ」で住所から浸水の深さ等を確認できるシステムとなっていることから、県民に周知を図り、引き続き関係する市町村等と連携をし、ハード、ソフト一体となった総合的な高潮対策を推進してまいります。
最後に、県営水道料金改定についてお答えいたします。
今後、料金改定の内容について、どのように利用者の理解を進めていくのかとの御質問ですが、将来にわたって安全な水を安定して供給していくために必要な令和8年度からの水道料金の改定については、今後の水道施設の更新・耐震化の取組内容や、各利用者における負担額を皆様に十分理解をいただく必要があると考えています。具体的には、発生が想定される大規模災害に備え、管路の耐震管への更新ペースを加速させることや、各利用者がこれまでと比べてどの程度料金の負担が増えるのかについて、一般家庭では世帯人数、事業者では業種に応じたモデルケースごとに具体的に分かりやすく示してまいります。こうした利用者にとって重要な情報について、県営水道の広報紙である「県水だより」やホームページにおける料金改定の特設ページでの発信に加え、今後は各世帯にまで行き渡るようチラシ投函を行うなど、利用者の理解が得られるよう丁寧に進めてまいります。
私からは以上でございます。他の質問につきましては副知事及び担当部局長からお答えいたします。
○副議長(三沢 智君) 副知事高梨みちえ君。
(説明者高梨みちえ君登壇)
○説明者(高梨みちえ君) 私からは、まず、内部統制の対応についての御質問にお答えします。
本県では、全ての財務事務について、事務ごとに作業一覧や作業の各過程でのリスクを明らかにしたフロー図等を整備し、日常の業務の実施に当たり、手順や留意点の確認に活用することで事務ミスの防止を図ってきたところですが、各所属の実態に即した運用が難しい場合もありました。そこで本年度からは、内部統制をさらに有効に機能させるため、各所属において重大な不備の発生事案や、過去に発生した不適切な事項、発生した場合の影響の大きさなどを踏まえ、特に留意すべきリスクの一覧を作成し、対応を講じていくこととしました。今後とも事務ミスの発生リスクの低減を図るため、積算誤りや支払い遅延等の実例を交えた研修を実施するとともに、入札事務における情報管理の徹底など、不適正事案に対する有効な防止策を周知するほか、所属でのリスク対応策の実施状況を確認することで、より実効性のある内部統制制度の確立に努めてまいります。
次に、国民保護計画についてお答えします。
緊急一時避難施設についての御質問ですが、ミサイル攻撃の爆風等からの人的被害を軽減するためには、緊急一時避難施設をより多く確保していくことが重要であり、県では、国の通知に基づき、令和3年度から緊急一時避難施設の指定に集中的に取り組んでいます。施設の指定状況については、令和3年4月時点では、地下施設23か所を含む1,582か所、人口カバー率は県全体で63.8%、地下施設は0.5%であったところ、令和7年4月の暫定値では、地下施設81か所を含む2,157か所、人口カバー率は県全体で136.7%、地下施設は3.6%となり、施設数、人口カバー率ともに増加したところです。県としては、引き続き公共施設の指定のほか、特に地下街、地下駐車場等のある民間施設について、必要性などを事業者に対して丁寧に説明し、指定が進むよう取り組んでまいります。
国民保護の取組についての御質問ですが、有事の際に関係機関との情報共有や県民への避難の呼びかけなど、初動対応を迅速かつ的確に実施するためには、国民の保護に関する基本指針で示された4つの武力攻撃事態に沿った訓練を行うなど、平時からの備えが重要です。このため県では、国、市町村、関係機関と連携しながら、大規模集客施設での爆破テロや港湾での化学剤散布、海岸への弾道ミサイルの落下など、様々な場所や事態を具体的に想定した訓練を繰り返し実施しています。これらの訓練をより実効性のあるものにしていくため、県としては、国に対して、事態の類型に応じた被害想定の提示を求めているところであり、引き続き全国知事会など、あらゆる機会を通じて強く要望してまいります。
原子力発電所がミサイル攻撃を受けた際の対応についての御質問ですが、近県の原子力発電所に対して攻撃があった場合には、本県も含め、放射性物質等による広域かつ長期にわたる様々な影響が懸念されます。国は、武力攻撃に伴って放射性物質等が放出されることにより、国民の生命、身体または財産に対する危険が生じるおそれがあるときの避難指示等の応急対策などについて、防災基本計画の原子力災害対策編と同様の措置を講ずることとしています。県においても、事態発生時には、千葉県地域防災計画の放射性物質事故編を踏まえて、国や市町村、関係機関と連携しながら、屋内退避の要請や避難誘導などの必要な対応を実施してまいります。
次に、依存症対策についてお答えします。
オンラインカジノの違法性の周知についての御質問ですが、令和6年度に警察庁が実施した調査によると、若年層の約半数がオンラインカジノの違法性を認識していない状況であり、若年層に対し、違法性の周知を行っていくことが重要です。そこで県では、県警本部や教育委員会と連携して作成したリーフレットを教育機関等に配布するとともに、大学の学園祭において、学生と協働して啓発活動を行うなど、オンラインカジノの違法性の周知に取り組んでいます。今後はオンラインカジノの違法性や依存症に関する正しい知識が確実に届くよう、若年層が親しみやすいアニメーション動画を作成し、学校等での活用やSNSによる発信など、より効果的な啓発を推進してまいります。
次に、障害者の就労支援についてお答えします。
就労選択支援事業の県内の状況についての御質問ですが、本年10月1日に新設された就労選択支援事業は、障害福祉サービス事業所が短期間の生産活動等の機会の提供を通じて、本人の就労能力や適性の客観的な評価を行うことなどにより、障害のある方がよりよい就労先や働き方を選択できるよう、意思決定のサポートを行う事業です。県内では、11月1日時点で28事業所が就労選択支援事業所として指定されているところであり、県では、引き続き市町村等と連携して、障害のある方の経済的自立とともに、自らの価値観に基づく多様な働き方の選択が尊重されるよう、安心感を持って継続して働ける環境づくりに取り組んでまいります。
次に、運輸業界におけるCO2排出削減についてお答えします。
県の取組に関する御質問ですが、2050年カーボンニュートラルの実現に向けては、二酸化炭素排出量の2割程度を占めている運輸部門の脱炭素化を進めることは重要です。このため県では、令和5年度からバス、タクシー、トラック等を運行する運輸事業者等に対し、EV車両の導入や充電器設置などへの支援を行っており、今年度からは補助要件を一部緩和するなど、事業者が活用しやすい制度となるよう見直したところです。県としては、運輸部門の脱炭素化を促進するため、引き続き運輸事業者等の取組を支援してまいります。
宅配ボックス設置費の補助に関する御質問ですが、宅配ボックスについては、設置により運送事業者の再配達率を低減させることにより、トラックの移動によるCO2排出の削減にも寄与するものです。今月公表された、国が設置した有識者や配送事業者等によるラストマイル配送の効率化等に向けた検討会の提言によると、宅配ボックスについては、活用に向けた周知啓発や配送時の受取人への通知など、機能の高度化等を進めることが望ましいとされており、今後、これらの実現に向けた検討を政府に求めるとされたところです。宅配ボックスや置き配の活用など、荷物の受け取りの利便性向上や配送の効率化については、国や業界団体において検討が進められているところであり、宅配ボックス設置費の補助については、こうした国の動向や他自治体の事例等を注視してまいります。
次に、高潮浸水想定区域図についてお答えします。
作成の条件に関する御質問ですが、水防法に基づく高潮浸水想定区域の設定に当たっては、国の手引により、過去に日本に襲来した最大クラスの台風を基準として想定することとしており、具体的には、中心気圧910ヘクトパスカルの室戸台風級の台風が伊勢湾台風級の時速73キロメートルで移動することを想定しています。この台風が通過する際、各海岸で最大の高潮となるよう複数の経路を設定し、満潮位や河川の増水、堤防の決壊などの最悪の事態を想定したシミュレーションを行い、各地の浸水区域、浸水深、浸水継続時間の最大値により作成しています。
次に、用地取得における県の取組についてお答えします。
用地職員の確保や育成についての御質問ですが、公共事業を円滑に推進するためには、用地取得を担う人材の確保や育成を継続的に進めていく必要があると認識しています。そこで県では、土木事務所の用地職員を対象とした各種研修会や巡回指導などを実施しているほか、昨年度からは、若手職員が用地交渉のノウハウを学ぶため、様々な案件を扱っている県土地開発公社への研修派遣を行っています。さらに、今年度は庁内の若手職員を対象とした「しごとセミナー」で用地業務の内容ややりがいを紹介するなど、人材確保のための新たな取組を行ったところであり、引き続き様々な手段により用地職員の確保や育成に取り組んでまいります。
最後に、用地取得における電子契約についての御質問ですが、公共事業で県が用地取得を行う場合、地権者との交渉が成立した後、書面による契約を行うことになります。用地取得においては、現在、県の電子契約システムは利用していませんが、電子契約とした場合は書面の作成や交付に係る事務の効率化、印紙税などコスト削減等の効果が見込まれます。一方で、土地取得契約に伴う登記には書面による手続が必要とされるなど、用地取得における電子契約の利用には検討すべき課題があると認識しており、国や他の都道府県でも利用している例はありません。用地取得における電子契約については、国等の動向を注視しながら、その効果や課題について検討してまいります。
私からは以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 副知事黒野嘉之君。
(説明者黒野嘉之君登壇)
○説明者(黒野嘉之君) 私からは、まず、成田空港の発着枠34万回化についての御質問にお答えいたします。
成田空港の発着枠の拡大は、空港の競争力強化の観点からエアラインの就航ニーズに応え、航空ネットワークの充実を図る上で重要なものです。そして、今回の34万回への拡大は、成田空港がインバウンドの増加を背景とした首都圏空港の旺盛な需要の受皿として役割を果たしていく上で必要なものと考えております。今回の発着枠の拡大に当たっては、地域の理解が不可欠であることから、県としては、空港会社に対し騒音対策の着実な実施を求めるとともに、成田空港の機能強化の効果を空港周辺、さらには本県全体に波及させるための取組を進めてまいります。
次に、林地開発等についてお答えいたします。
事業者の実態について詳細に把握するべきではないかとの御質問ですが、林地開発許可の審査においては、事業実施に必要な信用、資力を確認することとされており、事業者の登記事項証明書や定款、資金計画などの提出を求め、確認しているところです。大規模な太陽光発電施設の設置については、現行法令では十分な対応が難しい課題があることから、国に規制の強化等を求め、要望を行いました。国においては関係省庁連絡会議を設置し、太陽光発電事業のさらなる地域共生、規律強化に向けた検討が進められており、引き続き国と密接に連携しながら適切に対応してまいります。
次に、成田市の大型複合開発についての御質問ですが、県では本開発計画について、事業者に対して、令和元年10月に農地法に基づく農地転用許可や森林法に基づく林地開発許可を行っております。このため、当該工事が適正に行われるように、法令に基づき毎年の進捗状況の報告を求めるとともに現地調査を実施しており、林地開発の計画における調節池2か所のうち1か所の完了を確認し、残り1か所についても完成したとの報告があったので、近く現地を確認する予定です。
なお、事業区域内の約4割の土地を所有する成田国際空港株式会社が本年12月以降は土地の賃貸借契約を継続しないと聞いておりますので、県としては、事業者に対して今後どのように対応していくのか、状況報告を求め、適切に対応してまいります。
最後に、外国人による農地取得後の実態や状況についての御質問ですが、本県における外国人や外国法人による農地の取得は、国籍の把握が可能となった令和5年9月から令和6年12月までの間で19件、約5.7ヘクタールとなっております。これらの農地の取得後の状況について確認したところ、多くの農地で適切に営農が行われており、中には遊休農地だった場所を活用して耕作している例なども見られました。県では、本県で就農を希望する者や営農を行っている者に対し、国籍を問わず栽培技術の指導など、ニーズに応じて必要な支援を行っており、引き続き市町村と連携して、外国人の農地取得後の状況について把握してまいります。
私からは以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 教育長杉野可愛君。
(説明者杉野可愛君登壇)
○説明者(杉野可愛君) 私からは、まず、平和教育と科目歴史総合についてお答えいたします。
県立高校における平和に関する学びについての御質問ですが、グローバル化が一層進むことが予測されるこれからの社会においても、生徒たちが平和について学ぶことは大変重要と認識しています。県立高校においては、地理歴史科や公民科の授業を中心とし、総合的な探究の時間等も通じて、国際社会において主体的に生きる平和で民主的な社会の形成者として必要な資質、能力の育成を図っています。また、令和6年度には半数を超える県立高校において、修学旅行先を広島県や長崎県、沖縄県とし、平和記念公園などを見学し、語り部の方から戦争の体験談を伺う機会を設けるなど、生徒一人一人の平和への理解が深まるよう取り組んでいるところです。
次に、科目歴史総合についての御質問ですが、歴史総合は、令和4年度から高校の履修科目として設定され、近現代の歴史について、世界とその中における日本を相互の関連や現在とのつながりなどに着目して考察する科目です。また、授業においては、課題を設定して追求することが求められており、当時の社会情勢を表す資料を活用しながら生徒自身の考えを深め、それらを基に議論する学習となっています。
最後に、教員の働き方改革についてお答えいたします。
小中学校における授業時数の見直しについての御質問ですが、県教育委員会では、子供と向き合う時間を十分に確保し、教育の質の向上のために必要な時間的余裕を創出する観点から、学校における働き方改革推進プランに、標準授業時数を大幅に上回っている学校は一層の点検、見直しを推進するよう明記しているところです。昨年度、小学校5年生と中学校2年生を対象に実施した国の調査によると、県内公立小中学校の授業時数の平均は全国平均より少ない時数でしたが、標準時数を大きく上回っている学校が小学校で17.1%、中学校で5.8%ありました。引き続き市町村教育委員会に対し、研修や個別訪問など、様々な機会を通じて他自治体の取組事例を周知するなど、授業時数の見直しを促してまいります。
以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 警察本部長青山彩子君。
(説明者青山彩子君登壇)
○説明者(青山彩子君) 私からはサイバー空間をめぐる犯罪についてお答えいたします。
まず、不正送金事犯の発生状況等に関する御質問ですが、本年10月末現在における県内の発生状況は、暫定値で認知件数が109件、被害額は約1億1,000万円であり、前年同期に比べ減少しているものの、全国的には増加傾向にあります。最近の手口ですが、犯人が金融機関担当者をかたり、企業に電話をかけフィッシングメールを送信し、電話で指示しながら偽サイトに誘導する、いわゆるボイスフィッシングなども発生しております。被害防止対策については、SNS等の各種広報媒体を通じたIDパスワードの管理や多要素認証導入などの働きかけのほか、企業や学校などに出向いて行うネット安全教室を本年10月末現在で約740回実施し、その中で最新の手口の紹介や、被害に遭わない対策について周知しているところでございます。
次に、サイバー犯罪に対する体制と他機関との連携に関する御質問ですが、広域にわたるサイバー犯罪に的確に対応するため、全国のサイバー捜査担当課にサイバー捜査共助官を置くこととなっており、当県警においても、サイバー犯罪対策課の警部を指定し、警察庁や各都道府県警察と情報共有の上、合同・共同捜査を行っております。連携して対応した事例ですが、日本を含め、世界各国の企業に対して、ランサムウェアによる攻撃を行っていた国際的なサイバー犯罪グループ、LockBitに対する捜査において、警察庁を通じて欧州刑事警察機構(Europol)との国際共同捜査に参画し、グループの解体に貢献いたしました。
次に、サイバー攻撃への対応に関する御質問ですが、能動的サイバー防御を導入するための法整備により、警察に攻撃サーバー等へのアクセス、無害化措置に関する権限が付与されたものと承知しております。県警といたしましては、重要インフラ事業者等で構成されるサイバーテロ対策協議会や、先端技術を有する事業者等で構成するサイバーインテリジェンス情報共有ネットワークといった、官民連携の枠組みを通じたサイバー事案の脅威やサイバーセキュリティーに関する情報提供、注意喚起をより一層強力に推進するほか、人材の育成・充実、捜査資機材の整備に努め、万全の体制を構築してまいります。
最後に、SNS型・投資ロマンス詐欺の被害防止に関する御質問ですが、県警では、あらゆる警察活動を通じて犯行の手口を広く周知するための広報啓発活動に努めております。特に高齢者に対しては、動画等を活用した視覚に訴える注意喚起や、県と連携の上、千葉県安全安心まちづくり推進協議会の中に設置された高齢者の安全・安心対策部会の構成団体である千葉県社会福祉協議会や千葉県老人クラブ連合会などを通じて被害防止の取組を推進しております。
以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 河野俊紀君。
○河野俊紀君 知事、副知事はじめ教育長、県警本部長、御丁寧な答弁ありがとうございました。それでは、2回目の質問及び要望をいたします。
まず、林地開発についてです。成田市の大型複合開発の件です。昨日、NHKニュースでは、成田空港会社が事業者に工事を続ける資金力が確認できないなどとして、土地貸付けを終了する方針を決めたことが関係者への取材で分かりましたと報道されています。この大型開発の今後の行く末が大変強く懸念されます。この件についても、会派議員が県に対して以前から強く注意を喚起していました。県においては、NAA、国、関係自治体等と連携し、適切に対応するよう強く要望します。
また、林地開発等の鴨川市メガソーラーの件です。県は、会派議員の9月議会の質問後に、庁内連絡会議や有識者会議を速やかに立ち上げるなど、知事のリーダーシップの下、速やかに対応していただいたと考えます。国は大規模太陽光発電施設について、対応策を年内に取りまとめるとされており、県は、国と密接に連携しながら適切に対応するとのことです。
また、先日、鴨川市及び鴨川市議会から県に対して要望書が提出されています。県においては、国や鴨川市と密接に連携し、地元の皆様の御不安、御懸念を解消するため、引き続き適切に対応していただくよう強く要望します。
次、国民保護計画についてです。緊急一時避難施設のうち、地下施設の人口カバー率が4年間で0.5%より3.1%増加したということですが、県も御努力されていると思います。しかし、他国では一番肝腎な地下一時施設の人口カバー率は70%から100%に達しています。例えばお隣の韓国ソウル市の地下施設のカバー率は実に300%を超えています。地上の3倍の人口を地下でカバーできるのです。毎月、避難訓練もしています。
議長にお許しを得て配付した議会事務局の調査による資料1を御覧ください。千葉県は全国的に中位ですが、全国平均は4.5%の低さです。空欄は、議会事務局政務調査課が全国調査を終え、表にまとめた後、非公開にしてくれと言ってきた都県です。世界的には異次元と言われる、限りなくゼロに近い地下シェルターの人口カバー率、その低さを表に出すと、その自治体にとって、県民への命の無関心、無責任さを露呈することになると思ったのでしょうか。空欄にしました。表の順番は正しいです。
知事、海外視察は地下避難施設等、国民保護関連も県民の命と安全を守るためにぜひ見てきてくださることを要望します。地下避難施設の拡充を強く要望します。
さらに、国民保護計画を実際に進める地方自治体にとって、武力攻撃時の被害想定も出ず、基準も示されず、避難施設の拡大と訓練を進めることは雲をつかむような話です。被害想定も明確な基準も出さず、国は憲法で規定された生命、財産を守ることを実行できるのでしょうか。憲法違反です。平和を望めば平和はそれで十分という県民、国民の意識の枠がありますが、そこは行政が強く現実を認識して、国への働きかけを進めてほしいと強く要望します。
原子力発電所へのミサイルによる武力攻撃は、ウクライナ、ロシアの双方で実際に攻撃が行われています。議長にお許しを得て配付しているお手元の資料2を御覧ください。議会事務局に全国に調査をしていただき、作成した資料です。原子力発電所の不測の事態の対応を所管する、原子力安全対策に特化した部署が設置されているかどうかを表したものです。原発立地県のみならず、非立地県でも原子力安全対策の部署があることがお分かりいただけると思います。
また、資料の裏には、これは10年前にも配付しましたが、福島第一原発の事故のときの群馬大教授の作成した放射能の広がり、空間放射線量も参考に記載しています。原子力発電所の事故がいかに瞬時に、かつ広域の被害を及ぼすか示しています。
私は40年ほど前、5年間、今、写真の左上の小さな横の長四角の建屋が見えますが、キャスク保管設備といいます。それの建設に従事していました。今は写真のように爆撃を受け崩壊したガザ地区のようになっている原発も、当時は静かな整然とした巨大設備で、フレアスタック、煙突のようで煙の出ない不気味な排気筒を含め、この巨大発電所が崩壊するとは1ミリも思わず、安全を信じ切っていました。
しかし、あの事故により巨大原発の爆発崩壊、放射能汚染による広大な地域での日常生活の崩壊、原発安全神話の崩壊を目の当たりにしました。現実はあっという間に変わっていきます。そう思いました。常に原発事故を覚悟してすぐさま動く部署と対策を準備することを要望します。
北海道庁の原子力安全対策課に視察し、調査しました。福島第一原発の12年前の平成11年9月の茨城県東海村の臨界事故を受けて、原発の不測の事故への緊急対策はもとより、道民の不安等に的確に対応するため、つくったと話されました。原子力施設がいかなるものかを知って準備、対応する部署があると、事故のとき、動きは速いです。事故状況、放射線モニタリングの値を見て何をどうすればよいか、どう避難させるか、常に準備と覚悟ができているからです。知事には、ぜひ考えてくださることを強く要望しておきます。
次、依存症対策についてです。ギャンブル等依存症とは、ギャンブルを繰り返して強い刺激が脳に加わり、脳に機能障害が起きる病であります。生活が破綻しても、ギャンブルを優先させるようになる精神疾患です。ギャンブルを始めて半年もしないうちに多重債務になり、2から3年という短い期間で犯罪を犯すか、ヤミ金から借金をするほどに重篤化すると言われています。
知事の答弁の中で、若年層がSNSを通じた巧妙な誘導に乗りやすいことから、若年層の啓発に取り組むと答えていただきました。このSNSを通じ、巧妙な誘導があることを認めるか認めないかは、対策を考えるにしてもえらい大きな違いです。
黒幕である海外のオンラインカジノの運営事業者に対して十分な研究と対策が必要だと思います。ネット社会ではスマホ、パソコンから個人情報がプロファイルされ、オンラインカジノのシステム上のプラットフォームに蓄積され続け、どこに生まれ、どこに住み、どの職業に就いているか、趣味は何、カジノの経験等々、たくさんの個人情報が収集され、その情報を基に、次はこの程度の賭けの誘いをすればこう動くだろう、このような反応を示すだろう等、人工的に誘い込み、依存症にしてしまうのです。AIをはじめ、大容量のデータが処理される時代のオンラインカジノはネット社会の怪物とも言えます。このコンピューターによる人間操作をやっている事業所は、主にイギリス等西欧にあると言われています。そして、イギリスでは年間、実に600人以上がギャンブル依存症によって自殺しており、大きな社会問題になっています。
このような人工的な依存症誘導の手口を十分研究することにより、オンラインカジノによる依存症の回復プログラムまで視野に入れていただくことを強く要望いたします。
次、障害者の就労支援についてです。障害があっても生き生きと千葉県内で暮らすために、今現在、就労選択支援の事業所数は28事業所です。その事業所を増やしていくとともに、地域の雇用事例や就労支援に係る社会資源に関する情報収集や社会資源の開発につなげてください。そして、一般就労への道を拡大するとともに、企業への働きかけやフォローを強く要望します。
また、福祉的就労のみならず、一般就労を希望した場合には公共職業安定所に誘導することが基本とされていますので、その連携も深めることも要望いたします。
そして、千葉県立テクノスクール等の障害者能力開発校の活用も引き続き御努力をお願いいたします。
次、運輸業界におけるCO2排出削減については再質問いたします。ただいまの御答弁で、宅配ボックスの設置促進がCO2排出削減に寄与するとの認識が示されました。再配達の削減は、物流の効率化や環境負荷の低減のみならず、ドライバーの労働環境改善にも直結する喫緊の課題であると考えます。ぜひ県としても、宅配ボックス設置促進に向けた補助制度の検討を強く要望いたします。
その上で提案したいのが、県が管理する公共施設における先行的な取組です。県営住宅は令和6年度末現在、144団地、1万9,227戸あります。県営住宅に宅配ボックスを設置することで、再配達の削減とともに居住者の利便性向上に資すると考えます。
そこで伺います。今後、県営住宅への宅配ボックス設置を検討する考えはないか。
次、外国人の農地取得についてです。外国人がしっかり営農継続し、相談対応など、県からのフォローもあるということが分かりました。多様性尊重条例もあり、人手不足の中、農業分野においても多様な文化との共存を図り、農業の発展や地域の活性化につながっていくよう要望します。
次、高潮浸水想定区域図については再質問します。高潮対策について、高潮浸水想定区域図に基づき市町村のハザードマップを作成するとの御答弁がありましたが、住民が安全に避難するためにハザードマップは非常に重要です。
そこで再質問します。市町村による高潮ハザードマップの作成状況はどうか。
次、用地取得における県の取組についてです。電子契約は、印紙税の削減や契約書の保管、検索の効率化など、行政にも多くの利点があります。契約時に来庁や訪問の手間を省き、契約当事者の利便性向上にもつながります。現在、紙での契約には収入印紙が必要で、その費用も県が負担しているとのことですが、電子契約により経費削減も可能です。県としても、庁内の電子契約システムの活用や他自治体の事例を参考に、まずは試行的導入から検討していただき、将来的な人員減少や業務の複雑化を見据えて、電子契約体制の整備を強く要望します。
次、県営水道料金についてです。水道料金は、口径や使用量の組合せにより様々な金額になるため、各家庭において負担額や料金改定による引上げ幅が異なります。このため、今後は令和8年4月の料金改定に向け、利用者が混乱しないよう、例えば口径や使用水量を入力することで簡単に水道料金の試算ができるようなツールをホームページに掲載するなど、一人一人に対して分かりやすく、きめ細かな手段により周知を図っていただけるようお願いします。
次、平和教育と科目歴史総合について再質問します。教育長の御答弁をいただきました。戦争はいかに悲惨であるか、生々しい話として我々世代も聞いてまいりました。戦後80年となって世界情勢が不安定になっている現在、選挙権を持つ高校生に対して、もっと深掘りして平和と戦争について教育すべきだと思います。会派で長崎の原爆資料館に視察に行きました。記念館の館長は、世界平和を実現するためには、原爆の悲惨さを語り継ぐとだけ強調されました。常任委員会の視察で、空き時間に広島平和記念公園に、私どもも行きました。原爆死没者慰霊碑には「安らかに眠って下さい 過ちは繰り返しませぬから」という3行の文字が刻まれています。主語は誰か、人類全体がいきなり主語になるのか、よく分からない抽象性の世界に引き込まれます。戦争の悲惨な状態を語り継ぎ、二度と戦争は起こさないという意識、決意、これはもちろん大事なことですけど、同時に、では戦争を起こさないためにはどうすればよいのか、戦争を止めるために民主国家の一員として何ができるのか、戦争が起きるときの社会はどのような状態なのか、それをどう変えていくのかなどなど、具体的な対処方法を歴史の具体例から鋭く学ぶべきと思います。
そこでお聞きします。歴史総合において、生徒が戦争や平和について考える授業は、具体的にどのようなものか。
次、教員の働き方改革です。県内の公立小中学校の授業時数の平均は全国平均より少ないとのことでしたが、教員の働く時間や負担はまだ相当あると現場からの声が届いています。2025年6月の給特法等改正を契機に教員が多忙から解放され、教職員も子供たちも心に余裕を持ち笑顔があふれ、教育の質の向上に専念できる環境が整備されていることが重要です。
その一環として、週25時間授業への取組も1つの方法かと思います。ある地区では、週25時間授業について教員同士の議論を重ね、実現に向けた取組が進められているそうです。このように、教員の声がきっかけで働き方の改善に向かう事例もあるため、こういった好事例を県教育委員会は把握して市町村の現場に共有するなど、改正法の枠を超えた実効性のある具体的な施策を強く要望いたします。
また、少数職種への配慮も重要と考えます。養護教諭、栄養教諭、図書館司書教諭などの少数職種が持つ専門業務が他の教員業務に圧迫されないよう、業務分担の見直しと支援体制の充実を求めます。
サイバー空間をめぐる犯罪についてです。SNS型投資・ロマンス詐欺については、著名人に成り済ましてメッセージを送り投資に勧誘する手口があり、本県議会議員の中にも名前をかたられ、詐欺行為に利用された方もあるとお聞きしています。県警には、そのような相談等を受理した際は、警察からも関連する管理会社に削除を要請するなど、県民に寄り添った対応をしていただくとともに、具体的な事例を踏まえ、広く県民に周知する広報活動を行い、1件でも多くの被害を防止していただくよう要望します。
以上、再質問と要望です。答弁をお願いいたします。
○副議長(三沢 智君) 都市整備局長横土俊之君。
○説明者(横土俊之君) 県営住宅への宅配ボックスの設置に関する御質問ですが、既に設置している他自治体においては、玄関先での荷物の受け取りを希望する入居者が多く、宅配ボックスの利用が少ないことや、ボックス内の荷物が放置されるなど、管理面での課題があると聞いています。このような状況を踏まえ、宅配ボックスの設置については、その導入効果や課題に関する国や他の自治体の取組などの動向を注視してまいります。
以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 県土整備部長四童子隆君。
○説明者(四童子隆君) 高潮ハザードマップの作成状況についての御質問ですが、平成30年に公表した千葉県における東京湾沿岸の高潮浸水想定区域におきましては、当該区域の15自治体のうち、14の自治体で高潮ハザードマップを作成しております。また、本年6月に公表しました千葉東沿岸の高潮浸水想定区域におきましては、当該区域の21自治体が今後高潮ハザードマップを作成することとしており、引き続き早期作成に向けて支援してまいります。
以上でございます。
○副議長(三沢 智君) 教育長杉野可愛君。
○説明者(杉野可愛君) 科目歴史総合の具体的な授業についての御質問ですが、例えば戦時下の日本やドイツ等における社会情勢を表すポスターや民衆の手記などの様々な資料を活用しながら、戦争への協力を求められたら、どのような行動を取るかといった課題を設定し、自分の考えを深めるとともに、説明、議論するような授業が想定されています。
○副議長(三沢 智君) 河野俊紀君。
○河野俊紀君 それでは、3回目の要望をします。
運輸業界におけるCO2排出削減についての要望ですが、荷物の放置や管理会社の課題についても、民間マンションや市営住宅で一定期間経過後の荷物の処理ルールや管理会社による巡回確認など、委託による運用が行われています。県としても、管理業務の一部を委託することで対応可能と考えます。また、県営住宅への宅配ボックスの設置は国の補助事業の対象でもあり、この補助制度を積極的に活用し、県がモデル的に導入し、その効果や運用上の課題の検証を進めることを強く要望します。
平和教育と科目歴史総合の再質問をお答えいただきましたが、リアルな歴史教育、現実的な姿から平和教育を再度要望します。
歴史を見詰めると、権力を握った者が若者が熱気に駆られて動く特性を利用し、戦争と大量虐殺に大衆を向かわせてきました。若者をはじめ、人々がどのような方法で扇動され歴史が動いていくか、真実を浮き彫りにして思考してください。SNSでも、絶えず敵味方を創作し、戦いの熱情で事を進め、いつの間にか、うそでも何でも数が多いことが正義となっていきます。同じことが繰り返されているかも分かりません。
さらに申したいのは、戦争って突然起きるんだということです。同じ世代の議員の方々がいますが、その方々は分かってくださると思います。コンビナートを持つ千葉県からは、多くの技術者が中東、中国に向かいました。1978年のイラン革命、1980年から1988年のイラン・イラク戦争、1989年の天安門事件、そして1990年の湾岸戦争。イラクがクウェートに進出したとき、あっという間に人質にされた仲間は、人間の盾としてダムの上に張りつけられました。他国を信じて平和、平和と教育されても、あっという間に戦争は起きてきました。よい悪いの問題ではありません。
ゆえに、戦後に育ち大人になり、海外の戦争を知っている私たちの世代は伝えねばなりません。将来戦争が起き、子供たちがパニックとならず、整然と避難や平和を回復するためにも、戦争を常に意識し、起きたら起きたで平和回復に向け動くだけという覚悟も学び合うべきと思います。そのような歴史総合に期待して、私の質問を終わります。
以上です。
○副議長(三沢 智君) 以上をもって本日の日程は終了しました。
明日28日は定刻より会議を開きます。
これにて散会します。
午後2時36分散会
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