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更新日:令和4(2022)年9月22日
ページ番号:850
食中毒を起こす細菌は、魚や肉、野菜などの食材についていることがあります。
この食中毒菌が手指や調理器具などを介して他の食品を汚染し、食中毒の原因となることがあります。
手指や器具類の洗浄・消毒や、食品を区分け保管したり、調理器具を用途別に使い分けることなどが必要となります。
食品に食中毒菌がついてしまっても、食中毒をおこすまでの菌量まで増えなければ、食中毒にはなりません。
食品についた菌は、時間の経過とともに増えるので、調理は迅速にし、調理後は早く食べることが大切です。
また、細菌は通常、10℃以下では増えにくくなるので、食品を扱うときには室温に長時間放置せず、冷蔵庫に保管する必要があります。
一般的に、食中毒を起こす細菌は熱に弱く、食品に細菌がついていても加熱すれば死んでしまいます。加熱はもっとも効果的な殺菌方法ですが、加熱が不十分で食中毒菌が生き残り、食中毒が発生する例が多いので注意が必要です。
また、調理器具は洗浄した後、熱湯や塩素剤などで消毒することが大切です。
ノロウイルスによる食中毒は、一年を通して発生していますが、特に冬季に流行します。
一般に24~48時間の潜伏期間で発症し、主な症状は吐き気、おう吐、下痢、腹痛、発熱等です。また、感染しても発症しない場合や、軽い風邪のような症状の場合もあります。症状は1~2日で治まり、予後は良好ですが、便中へのウイルスの排出は、通常では1週間程度、長いときには1ヶ月程度続くことがあります。
食中毒の原因としては、ノロウイルスに感染した食品取扱者を介して食品が汚染された場合や、汚染された二枚貝を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合などがあります。
ノロウイルスの汚染のおそれのある二枚貝などの食品の場合は、中心部が85℃~90℃で90秒以上の加熱が望まれます。
患者のふん便や吐ぶつには大量のウイルスが排出されます。
調理を行う前、食事の前、トイレに行った後、下痢などの患者の汚物処理やオムツ交換などを行った後には、必ず手を洗いましょう。
下痢やおう吐などの症状のある方は、食品を直接取り扱う作業をしないようにしましょう。
胃腸炎患者に接する方は、患者のふん便や吐ぶつを適切に処理し、感染を広げないようにしましょう。
ノロウイルスは乾燥すると容易に空中に漂い、これが口に入って感染することがあるので、吐ぶつやふん便は乾燥しないうちに床などに残らないよう速やかに処理し、処理した後はウイルスが屋外に出ていくよう空気の流れに注意しながら十分に換気を行いましょう。
調理器具などは、使用後に洗浄、殺菌しましょう。
アニサキスとは寄生虫(線虫)の一種で、その幼虫は長さ2~3cm、幅0.5~1mmくらいで、白色の少し太い糸のように見えます。幼虫はサバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、イカなどの魚介類の主に内臓表面に寄生しており、漁獲後、時間が経過すると内臓から筋肉に移動します。
幼虫が寄生している生鮮魚介類を生(不十分な冷凍又は加熱のものを含む)で食べると、幼虫が胃壁に刺入して、食後数時間後から十数時間後に、みぞおちの激しい痛み、悪心、おう吐を生じる急性胃アニサキス症などを引き起こします。
新鮮な魚介類を購入し、購入後は速やかに内臓を取り除いて下さい。内臓周辺の筋肉(腹身)を取り除くことも対策として有効です。また内臓を生で食べないで下さい。
調理の際には目視で確認して、幼虫を除去して下さい。
冷凍や加熱で死滅するので、調理をする場合には、-20℃で24時間以上冷凍するか、70℃以上若しくは60℃の場合は1分加熱をしてください。
※一般的な料理で使う食酢での処理、塩漬け、醤油やわさびを付けても、幼虫は死滅しません。
毒キノコと食用キノコの区別は素人ではなかなかむずかしく、長年キノコを採取している人でも誤って毒キノコで食中毒を起こすことがあります。
魚肉タンパク質中のアミノ酸の一種が腐敗の過程で多量のヒスタミンとなり、食品中に異常に蓄積したヒスタミンによって起こる食中毒です。
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