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更新日:令和3(2021)年10月18日

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鈴木たね子先生 講演1

さかなで元気

ここに掲載いたします記事は、平成18年7月21日に青葉の森芸術文化ホールにて開催されました、平成18年度「魚食普及を通じた食育の推進事業」、「千葉県学校栄養士会夏季研修会」における、鈴木たね子先生(国際学院埼玉短期大学客員教授)の講演内容の一部を掲載するものであります。

テーマ「健康へのアプローチ~魚を食べて~」(1)

講習内容

1.日本人の平均寿命

日本人の平均寿命

2004

2005

男性

78.64歳

78.53歳

女性

85.59歳

85.49歳

日本人の健康寿命

男性

71.9歳

女性

77.2歳

これは、日本人の平均寿命ですが、2004年のデータです。

平均寿命 男性→78.64歳 女性→85.59歳

女性の方がどういうわけか長生きになっております。

実はこの平均寿命は、世界のトップでございます。2005年では男性はトップの座から落ちています。

ただ,長生きだけでは、あまり楽しくございませんで、死ぬまでやはり健康でなくては困るのですが、日本人の健康寿命というのが、健康寿命 男性→71.9歳 女性→77.2歳

だいたい、7年くらいをご病気で暮らされるというのが平均です。

この健康寿命を平均寿命に近づけるのが理想です。

「沖縄クライシス」というのは何かと申しますと、実は日本の県の中で沖縄県が長寿県1位ということで昔から言われておりましたけど、22位に落ちてしまいました。これはどうしてかというと、まず運動不足、沖縄県の方いらっしゃるか知りませんけど、ほとんど車で移動なさっています。

それから、昔からの沖縄の伝統的な食事というのをだんだん皆さん召し上がらなくなって、若い方がアメリカ流の食事をするようになったために、生活習慣病も増えて、22位になったのではないかなと言われております。

2.食品群別摂取量(一日あたり平均)

年齢

総数

7-14

15-19

40-49

60-69

魚介類可食部

82.6g

57.7g

65.8g

82.5g

107.2g

77.9g

83.8g

123.4g

87.2g

60.7g

補助食品

11.6g

8.7g

12.5g

10.9g

12.7g

どうして日本人がこんなに長生きなのかなということは、世界中の人が不思議がって、どうしてかと調べて、よい答えは出ないのですけども、どうも日本人の食生活が良いのではないかということです。今の若い人たちや子どもたちを見ますと、食生活が乱れたということで、「食育基本法」などを作らなければならない羽目になっています。しかし全体で見ると、日本人は、日本型の食生活というのが割合と定着しているのではないでしょうか。主食のご飯に主菜として魚をよく食べています。

これは、食品群別摂取量で、日本人の健康栄養調査の中の食品群別摂取量から抜粋したものです。魚介類をどのくらい食べているかといいますと、全体では(1日)魚介類(骨や頭を除いた可食部)→82.6g 肉→77.9g 7~14才という小学生から中学生になると、俄然肉の方が多くなってきて、15~19才となると、やはり肉の方が多くなっています。

高齢者となると、どうしても魚の方が多いという傾向がみられます。

これは参考に書きましたが、栄養補助食品を、実はこんなに小学生でも8.7g食べていますし、なぜか知りませんが青年期では、こんなにたくさんの健康補助食品を食べています。やせたいために節食して、ビタミン剤などを飲んでいるのではないかと思われます。

栄養補助食品摂取量7~14才→8.7g 15~19才→12.5gです。

年をとったら、健康補助食品を多く食べるという傾向もあります。

3.魚を食べる頻度と心臓病

一日の魚肉摂取量

心筋梗塞の危険度

20g

1.0

180g

0.44

11.6g8.7g

40~59歳男女約4万人を11年間追跡調査
国立がんセンター予防研究部長
津金昌一郎(2005年)

魚を食べると、健康に良いといういろいろな調査がされておりますが、わりあいと最近の調査を見てみますと、これは魚を食べる頻度と心臓病の関係です。

40~59才の男女約4万人を11年間追跡調査したもので、国立がんセンターの予防研究部長の先生がなさったものです。

1日に20g魚を食べている人の心臓病の危険度→1.0とすると
1日に180gの魚を食べている人の危険度→0.44と半分以下になっています。

刺身1切れが約15gですから、1人前の刺身を1日に食べるぐらいの量です。そうすると心臓病になりにくいということです。

4.魚を食べる頻度と死亡率

魚食の頻度

死亡率

週に1回

1.0

2日に1回

0.7

1日に1回

0.75

1日に2回

0.65

30~64歳1万人を1980~1999年追跡調査
滋賀医科大学 中村 保幸ら

これは、魚を食べる頻度と死亡率の関係ですが、
週に1回魚を食べる人の死亡率→1.0 とすると、
2日に1回魚を食べる人の死亡率→0.7
1日に2回魚を食べる人の死亡率→0.65 となり、
週に1回食べる人を引きはなしています。

1日に2回も食べられないという方もいますが、朝アジの干物、夜お刺身でご飯など食べると、死亡率は0.65に減ります。

これは30~64才の1万人を1980~1999年まで追跡調査した結果です。

このように疫学調査では、はっきりと魚を食べている方が病気になったりもしないし、死亡率も減っているという結果が出ています。

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