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更新日:令和3(2021)年10月11日
ページ番号:316237
ここに掲載いたします記事は、平成18年7月21日に青葉の森芸術文化ホールにて開催されました、平成18年度「魚食普及を通じた食育の推進事業」、「千葉県学校栄養士会夏季研修会」における、鈴木たね子先生(国際学院埼玉短期大学客員教授)の講演内容の一部を掲載するものであります。
講習内容
魚介類に無い栄養素
魚だけ食べていていいのかということで、魚のいいことばかりお話しましたけれど、魚には炭水化物がない、ビタミンCがない、食物繊維がない、だから、こういうものを一緒に食べなくてはバランスが悪いのです。
野菜、果物に含まれる癌抑制物質
もう一つ野菜・果物に含まれるガンを抑制する物質があります。DNAを傷つける物質、これを変異原物質といって、そこら中にいっぱいあります。DNAに傷がついても、免疫力があれば元の細胞に戻るのですが、もし戻らないと、ガンの次の段階のステップに進みます。ところが、多くの野菜・果物には、変異原物質を抑える抗変異原物質があります。よく、ガンになるから魚の黒こげを食べるなと言われていました。黒焦げにならなくても、お肉などでも、長時間煮たりすると変異原物質ができるなどと言われ、そういうものを全部、野菜や果物が除去してくれます。だから、お刺身を食べる時には、必ずお刺身のツマを一緒に食べます。あれは飾り物ではないわけですから。お刺身とツマを全部一緒に食べてしまうということが必要ですね。
同居の家族が魚介類を好まないから |
45.4% |
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このうち(子どもが好まないから) |
77.2% |
肉より割高だから |
36.9% |
魚焼きグリルを洗うのが大変だから |
19.8% |
魚介料理は調理が面倒だから |
17.4% |
魚介の調理法を知らないから |
14.6% |
家庭での魚食の調査をしたものですが、どうして家庭で魚を食べないのですかと、大日本水産会だと思うが調査をしたものです。同居の家族が魚介類を好まないからというのが、45.4%で、この中の同居の家族が何かというのを調べると、子どもが好まないからというのが77.2%もあります。肉より割高だからというのもありますけども、魚焼きグリルを洗うのが大変だからというのが19.3%、魚介料理は調理が面倒だから17.4%、魚介類の調理方法を知らないからが14.6%。なんと言っても、子どもが好まないからというので、親が作らない。親が作らないので子どもは食べない。これは悪循環ですね。
子どもの好む魚料理というと、お寿司ですね。回転寿司ができてから、非常に子どもはお寿司が好きになって、私の親戚の者が、孫をいっぱい連れて回転寿司に行こうということで、みんなワーワーと喜んで行ったのですが、あんまりお金を持っていかなかったのです。どうせ子どもは卵焼きくらいしか食べないであろうと思っていたからです。
そしたら、ウニだ、アワビだ、トロだと、おじいさんが大散財して、ほうほうの体で帰ってきました。そのくらい、子どもはみんな魚好きです。おいしいものは本当においしいと言って子どもは本当によく食べます。
子どもが嫌いな魚料理は何ですかというと、焼き魚です。焼き魚は骨があるから、焼き魚は嫌いだからお母さんは焼き魚なんかやらない。お父さんは焼き魚を食べたい。そうすると、サラリーマンの食堂で、焼き魚定食というのは1番人気だということです。お父さんは好きだけど子どもが嫌いなものをお母さんは作ってくれない。
それで、何とかしてこの焼き魚や煮魚を子どもたちに食べさせようということで、骨なし魚というのも出ていますけれども、そこまでいかなくても料理の工夫で何とかなるのではないかなあと思っています。
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