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更新日:令和6(2024)年4月19日

ページ番号:623583

令和4年度管理運営状況評価(千葉リハビリテーションセンター)

「指定管理者制度導入・運用に係るガイドライン」に基づき、令和4年度における管理運営状況の確認及び評価を実施しました。

1.概要

(1)施設名等

施設名 千葉県千葉リハビリテーションセンター
指定管理者 社会福祉法人千葉県身体障害者福祉事業団
指定管理期間 令和3年4月1日~令和8年3月31日
評価対象年度 令和4年度
第三者評価の有無(今回) あり
施設所管課 健康福祉部障害福祉事業課

(2)施設の設置目的等

設置目的

民間では受け入れの困難な身体障害児・者等に、一定期間入所又は入院・外来診療により、高度の医学的、社会的及び職業的リハビリテーションを総合的に行い、社会復帰及び家庭復帰の促進を図るとともに、県内の同種施設に対する技術的助言、支援を行うセンター的役割を果たすことを目的とする。

指定管理者が行う
業務の範囲
  1. 児童福祉法(昭和二十二年法律第六十四号)第四十二条第二号に規定する医療型障害児入所施設の業務
  2. 児童福祉法第四十三条第二号に規定する医療型児童発達支援センターの業務
  3. 児童福祉法第二十四条の二十八第一項に規定する障害児相談支援事業所の業務
  4. 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号。以下「障害者総合支援法」という。)に規定する障害者支援施設の業務
  5. 障害者総合支援法第五条第一項に規定する障害福祉サービス(療養介護、生活介護及び短期入所に限る。)の提供
  6. 障害者総合支援法第五十一条の二十第一項に規定する特定相談支援事業所の業務
  7. 脳血管疾患患者等に対する身体障害の予防及び軽減等のための医療の提供
  8. 身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)第三十二条に規定する補装具製作施設の業務
  9. その他センターの設置の目的を達成するために知事が必要と認める業務

(3)施設の運営状況 

 
年度

利用者(人)
※注1

指定管理料 (A)

その他維持
管理費 (B)※注2

使用料等
県収入 (C)

県の収支
(C-A-B)

(参考)
利用料金

R4

135,730

1,303,500千円

691,096千円

11,906千円

△1,982,690千円

3,922,723千円

(参考) R3

137,854

1,284,755千円

345,043千円

13,763千円

△1,616,035千円

4,008,202千円

1.カウント方法:入院・入所及び通院・通所の延人数

2.維持補修費、委託料、工事請負費、備品購入費(指定管理料に含まれるものを除く)

2.評価結果

(1)管理運営状況評価

管理業務の実施状況に関する事項

評価制度 評価 評価理由等
施設の設置目的・法令等の遵守等 A
  • 施設の設置目的を理解し、設置根拠となる障害者総合支援法、医療法等の関係法令及び管理の基準を満たした適切な管理運営をおおむね行っている。
  • 不適切な処理が発覚し又は指摘されても、その後速やかに改善を図っている。
  • 職員の給与については、最低賃金を上回る等、適切に支給しており、また、障害者雇用については雇用障害者数及び雇用率ともに法定の基準を上回っている。
  • 定款や協定書に基づく県への報告を適切に行っている。

【外部有識者意見】

  • まず障害を持ってしまったときにたどり着くのはこちらだと思うので、助言、支援など再出発の役割を果たしていただきたい。
  • 医療と福祉が複合した総合リハビリテーションセンターとして小児から成人まで幅広い利用者に包括的なリハビリテーションを提供し、さらに千葉県全体の地域リハビリテーション支援体制の充実を目指し地域の関係機関と連携しながら中心となって積極的に取り組んでいることを大いに評価したい。
  • 療養介護医療における食事療養費の過大請求に関連しての再発防止策が不十分と思われる。
安全性の確保 A
  • 医療安全管理方針を定めて転倒・転落防止、患者誤認防止のマニュアルを整備し、遵守状況を定期的にモニタリングするなど、医療安全管理を十分図っている。
  • 利用者の安全確保のため、防災、地震・停電、院内暴力等への対応マニュアルを整備し、24時間の常駐警備をはじめとする警備体制が十分とられている。
  • 新型コロナウイルス感染防止対策のため実施に制約がある中で、可能な限りの災害対策を行っている。

【外部有識者意見】

  • 医療依存の高い重症心身障害児・者の指導者となるように安全と生活レベルの高い見本となっていただきたい。
  • コロナ禍において規模の縮小は避けられなかったかもしれないが、災害訓練を実施し、安全性を保ちながら大きな事故がなく運営されたことは評価に値する。
適切な管理運営 A
  • 人件費等の費用が高騰する中、電子カルテの保守業務をはじめとする委託契約の精査等により、コスト削減や質の向上を図っている。
  • 各部署の接遇の現状をもとに活動目標を設定し、その後フィードバックを受けることなどを通じて接遇の維持向上を図っており、利用者アンケートにおける全体満足度は高水準を確保している。
  • 患者への診療情報の開示を適正に行っている。
  • 利用者の人権を擁護するため、日頃から職員一人一人の意識向上を図っている。
  • 虐待防止に向けた委員会やミーティング、研修を定期的に開催し、要配慮者への対応も適切である。

【外部有識者意見】

  • 利用者アンケートで全体の満足度が高水準となっており、評価する。
  • 誤請求の発生した原因をとらえ、上長の承認を適切に行い有効な内部統制として運用できるようにするなどの改善を図ること。金額的には法人の規模に比し重要性はないものの質的には重要であると考える。
適切な財産管理 A
  • 施設・設備を日常的に点検するとともに、計画的に定期点検を実施している。
  • 日常点検、定期点検、巡回により老朽化した設備の不良箇所を把握し、修繕を行っている。
  • 備品ごとに管理番号を付して現物と管理番号を突合できるようになっており、備品の管理状況は適切である。

【外部有識者意見】

  • 計画的に定期検査を行っていることは良いことである。

事業の企画運営に関する事項

評価項目 評価 評価理由等
事業の実施(必須事業) A
  • センター内の新型コロナウイルス感染拡大に伴い施設の稼働を制限したことなどにより施設稼働率が利用計画を下回ったものの、県立施設としての使命や役割を踏まえ、感染対策を講じた上で事業を継続し、利用計画に近付くよう努めている。
  • 総合相談部における成人向けの計画相談支援サービスの実施等、指定管理申請時の事業説明書に記載された事業について、適切に継続して実施している。
  • 県が実施するセンター建替えの完成までまだ時間がかかる中で、施設の設備や機能を有効活用できるよう常に見直し、改善を図っている。

【外部有識者意見】

  • 県立施設としての役割を果たすことが大事なので、寄り添って進んでいただきたい。
サービスの向上、自主事業、地域の連携等 A
  • 病院機能の第三者評価において高い評価を受けた後も、医療安全管理室を中心にインシデント事例の原因分析や再発防止策の検討を行うなど、継続して医療水準の向上と医療の安全性向上に積極的に取り組んでいる。
  • 院内感染対策委員会による感染対策方針の決定、院内感染対策チームによる対策の実行、感染担当者連絡会議での情報収集・伝達等、徹底的な感染管理を行っている。
  • 医療スタッフによる健康診断や医療的ケアの実施、共有部の定期的な消毒や棟内換気等の衛生管理、利用者・職員全員のマスク着用や黙食の徹底等の感染対策についても十分取り組んでいる。
  • 自主事業は指定管理事業からの補填を行わずに運営しており、地域に戻ったセンター利用者の暮らしを支える障害者福祉サービスの向上にも貢献している。
  • 民間では受入れが困難な利用者を多く受け入れ、入退院支援及び地域に帰ってからのフォローアップ等、早期在宅復帰や社会復帰に向け充実した支援を実施している。
  • 在宅生活への移行に向けて、コロナ禍においても円滑な退院支援を行うための工夫を図り、高い在宅復帰率を挙げている。
  • 愛育園では、センター内の新型コロナウイルス感染拡大のため施設の稼働を一部制限した影響で利用者数は減少したが、引き続き多くの児童に対し家庭復帰や在宅生活の維持・継続に向けた取組みを積極的に行っている。
  • 更生園ではコロナ禍で制限していた日中活動の場や企業の見学・実習を再開させ、更生園利用者の地域移行支援や就労支援に対して積極的に取り組んでいる。

【外部有識者意見】

  • 受入れの困難な利用者を受け入れて高い在宅復帰に力を注いでいることを評価する。
  • とても良くやっていると思う。
  • 医療的ケア児等支援センターの早期開設に尽力され、市町村が行っている医療的ケア児等コーディネーターの研修会に講師として派遣していただき心強い。
  • 研修医や研修生を積極的に受け入れ、障害児の特殊なリハビリの助言を行い、障害児の診療者が増えることにつながると大いに期待したい。

施設利用状況に関する事項

評価項目 評価 評価理由等
利用者数、稼働率、料金収入等 A
  • 新型コロナウイルス感染拡大に伴う一部稼働制限等のため全体の利用者数は前年度より減少したが、入院・入所利用者数は増加するなど問題があるとまでは言えない。
  • 連携を図る他の医療機関等からの反響を受け、利用者を受け入れられるよう効率的・適正な運営を行っている。
  • 新型コロナウイルス感染症が拡大する中で、潜在的なニーズを掘り起こすための活動を積極的に行い、利用者増加に努めているが、利用料金収入が減少していることから、利用者増加の取組みをさらに推進していただきたい。

【外部有識者意見】

  • 頑張って利用者の増加に取り組んでいただきたい。
  • 新型コロナウイルス感染症が5類となった今後、利用制限がかからないよう望む。
管理運営体制 A
  • 中長期的な収支計画や人員配置計画を作成し、事業収支を踏まえた人員配置を検討している。
  • 全職員を受講対象とするeラーニングを実施し必要な研修の機会を確保する等、人材の育成に力を入れており、研修の延べ参加者数も増加している。

【外部有識者意見】

  • 事業収支決算書を踏まえた人員配置を検討している。
  • 義肢装具製作費の過大請求が新規入職職員からの指摘で判明しており、職員の過度な配置はされていないが、漫然とした管理運営とみられても仕方ないと思う。
収支状況 A
  • 新型コロナウイルス感染防止の観点から施設の一部稼働制限、光熱費等の高騰による影響がある中、幹部から職員まで一体となって目標達成に向けて利用率の維持向上に取り組んでいる。
  • しかし赤字決算となったことから、指定管理者としてより一層安定した管理運営を継続できるようにすることが望まれる。

【外部有識者意見】

  • 幹部からスタッフまで一丸となって安定している状態であることを評価する。
  • 過大請求を見落としながら決算が続き、監査も受けていながら指摘されにくいのは構造上の欠陥があるのか、人的ミスなのか、いずれにせよ再発防止に取り組まれているようだが、さらなるチェックを望む。
  • コロナの影響が大きい中での赤字決算は、指定管理者として効率的かつ安定した管理運営を行っているとはいえないのではないか。
利用者意見の反映、利用者満足度 A
  • 意見箱やアンケートを通じて利用者からの意見・要望を集約し、寄せられたものに対し適切に対応している。

【外部有識者意見】

  • 周りからもあまり不満などの声を聞かない。

総合評価

評価 評価理由等
一部良好でない 各評価項目の合計得点 19.6点/30点満点(65.3%)
各項目の評価点数の平均1.96点

(2)特記事項

特に評価される点
  • 医療と福祉が複合した総合リハビリテーションセンターとして小児から成人まで幅広い利用者に包括的なリハビリテーションを提供し、さらに千葉県全体の地域リハビリテーション支援体制の充実を目指し地域の関係機関と連携しながら中心となって積極的に取り組んでいること。
  • 多くの患者や利用者に対して家庭・地域への移行や定着を実現させるような支援を、センター内の各施設で積極的に行っていること。
  • 県が行うセンターの建替えにはまだ時間がかかる中、狭隘化している建物において、その設備や機能を有効活用できるよう、常に見直し、改善を図っていること。

【外部有識者意見】

  • 千葉県医療的ケア児等支援センターぽらりすの開設とともに障害児者の団体の情報発信及び共有をしてくださっているところ。
次年度に向けて改善が望まれる点
  • 長年にわたり行っていたことが判明した療養介護医療における食事療養費の過誤請求及び義肢装具製作費の不適正な請求について、過大請求額の返還処理を着実に進めること。また、適正な請求を行うため、請求方法が正しいか定期的に確認する、複数名による確認や上長の承認を経た上で請求する、定期的に実施する内部監査で業務執行状況をチェックするなど、再発防止を徹底すること。
  • 新型コロナウイルス感染拡大に伴う稼働制限や過大請求額の返還等に伴って事業収入が減少していることから、病床稼働率の確保その他利用者増に向けた活動を一層進め、利用収入の増加を図ること。

【外部有識者意見】

  • 全ての診療報酬・福祉の報酬等の請求が適正に行われているかのチェック体制を確立すること。
前年度評価で改善が望まれると指摘された点とその改善状況 特になし

(3)第三者評価におけるその他の意見

  • 障害児者の療育や短期入所、リハビリ等医療とともに福祉サービスの提供がなされ、「誰もが、街で暮らすために」の理念のもと地域医療との橋渡しに尽力くださっていることに感謝する。
  • 生まれつきといわれる重度心身障害児者や医療的ケア児者のリハビリを積極的に診察してくださるリハビリ病院が地域に少ない。県内9圏域に地域リハビリテーション広域支援センターが設置されているが、こちらも同様と思える。年齢が上がるにつれ診察回数の減少や、遠距離移動の負担からリハビリを受ける機会が減少してしまうことがないよう、広域支援センターをはじめ各医療機関に障害児者のリハビリの重要性の啓発とともに、地域医療とのさらなる連携を望む。
  • 建替えにはまだ時間がかかり病床が増えないとは思うが、短期入所者の枠を増やしてもらいたい。
  • 長年にわたる不適正請求の再発防止、また医療施設としての規範となることを期待する。

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部障害福祉事業課千葉リハビリテーションセンター建設室

電話番号:043-223-3889

ファックス番号:043-222-4133

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