野生鳥獣の捕獲について
                                                      野生鳥獣の捕獲の禁止
 
野生鳥獣の捕獲及び鳥類の卵の採取は、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」(以下「鳥獣保護法」)により、原則禁止されています。
 そのため、違法に野生鳥獣を捕獲または飼育した場合は、法律により厳しい罰則がありますので、ご注意ください。
 
※違法捕獲・違法飼養等については「野鳥は捕まえたり飼ったりできません」のページをご覧ください。
 
鳥獣保護法の対象鳥獣
 
 
 鳥獣保護法の対象となる鳥獣(鳥類及びほ乳類)は、常時山野で生息している野生の鳥獣です。外国産の鳥獣で、本来本国に生息していないものであっても、野生化して山野等に生息している鳥獣(いわゆる外来種)については、本法が適用されます。
 
  
 
 
 - 野生ではない動物
 家畜、家禽、ペット(イヌ、ネコ等)
 ※市街地を徘徊しているノラネコ、ノライヌもこれに含みます。  
 - 環境衛生の維持に重大な支障を及ぼすおそれのある動物
 ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミ  
 - 他の法令により捕獲等について適切な保護管理がなされている動物
 ニホンアシカ、ゼニガタアザラシ、ゴマフアザラシ、ワモンアザラシ、クラカケアザラシ、アゴヒゲアザラシ、ジュゴン以外の海棲ほ乳類  
 
野生鳥獣の捕獲制度
 
野生鳥獣を捕獲するには下記の制度があります。
 
 
 - 鳥獣保護法に基づく狩猟
  
 - 鳥獣保護法に基づく許可捕獲
  
 - 外来生物法に基づく特定外来生物の防除
  
 
1.狩猟制度による捕獲
 
 
 鳥獣保護法では、法に基づく狩猟免許を所持し、なおかつ狩猟者登録を受けた者が法定猟法により、狩猟鳥獣(鳥類26種、獣類20種)を狩猟期間中(千葉県は11月15日から翌年2月15日)に捕獲することができます。
 また、これ以外にも法定猟法以外の猟法(たか猟等)や垣、さくその他これに類するもので囲まれた住宅の敷地内において銃器以外の猟法で捕獲することもできます。(ただし、狩猟期間、狩猟鳥獣等の規定が適用されます。)
 ただし、狩猟行為についても、鳥獣の保護、危険予防、社会秩序維持の観点から、鳥獣保護区、特定猟具使用禁止区域等の規制区域の指定、公道、社寺境内、墓地等での狩猟禁止等の規制があります。
 
  
※狩猟制度については「狩猟解禁のお知らせ」のページをご覧ください。
 
2.許可捕獲
 
 
 鳥獣保護法では、下記の目的で、必要性が認められる場合に、環境大臣または都道府県知事の許可を受けて、野生鳥獣の捕獲又は鳥類の卵の採取をすることが認められています。
 千葉県では、捕獲許可の基準について、捕獲の目的ごとに、鳥獣の種類や捕獲数、期間、区域、方法等に関する要件を定めています。
 許可基準や申請手続などについては「鳥獣の捕獲等許可」のページをご覧ください。
 
  
鳥獣の管理の目的
 
 
 - 鳥獣による生活環境、農林水産業、生態系への被害を防止する目的
  
 - 第二種特定鳥獣管理計画に基づく個体数の調整の目的
 ※現在、千葉県で計画を定めている獣種は、ニホンジカ、イノシシ、ニホンザルです。  
 
鳥獣の保護の目的
 
 
その他の目的
 
 
 - 学術研究の目的
  
 - 博物館、動物園等の公共施設における展示、環境教育の目的
  
 - 祭礼行事、伝統的生活様式の継承に係る目的など
  
 
下記の内容による捕獲については、環境大臣の許可が必要となります。
 
 
 - 希少鳥獣(コアジサシ等)を捕獲する場合
  
 - 使用禁止猟具(かすみ網)を使用して捕獲する場合
  
 - 危険猟法(麻酔薬、爆発物、毒物など)を使用して捕獲する場合
  
 - 国指定鳥獣保護区(谷津鳥獣保護区(習志野市))内で捕獲する場合
  
 
3.特定外来生物の防除
 
 
 特定外来生物により生態系に被害が生じ、又は生じる恐れがある場合において、当該被害の発生を防止するために必要がある場合、防除の目標、防除の方法、適正な防除を進めるために必要な事項を内容とする計画を策定し、関係主務大臣の確認を受けた場合、鳥獣保護法に基づく県知事の許可を得ないで防除を行うことができます。
 ただし、鳥獣保護法で禁止、制限されている手段での捕獲はできません。
 
  
 
 ※特定外来生物の防除については「外来生物対策」のページをご覧ください。
 現在、千葉県で防除実施計画を策定している特定外来生物は、アカゲザル、キョン、アライグマです。
 
  
野生鳥獣の捕獲方法等に関する制限
 
鳥獣保護法では、危険の予防や鳥獣の保護のため、鳥獣の捕獲等に関して以下のような制限があります。
 
1.危険猟法
 
 
 人間の身体又は生命に対する危害を防止するため、危険な猟法として以下の猟法は禁止されています。
 ただし、環境大臣の許可を得て行う場合は、この限りではありません。
 
  
 
 - 爆発物、劇薬、毒薬を使用する猟法
  
 - 据銃(すえじゅう)
  
 - 陥穽(かんせい。「落とし穴」のこと)その他人の生命又は身体に重大な危害を及ぼすおそれがあるわな
  
 
2.銃猟の制限
 
 
 銃猟に伴う人の身体や生命に対する危険の予防のため、以下は全面的に禁止されています。
 
  
 
 - 日出前及び日没後の銃猟
  
 - 住居が集合している地域や広場、駅など多数の者の集合する場所での銃猟
 ただし、知事の許可を得て麻酔銃猟を行う場合は、この限りではありません。  
 - 弾丸の到達するおそれのある人、飼養若しくは保管されている動物、建物若しくは電車、自動車、船舶その他の乗物に向かっての銃猟
  
 
3.禁止猟法
 
 
 鳥獣の保護を図るため、鳥獣の保護に支障を及ぼすおそれのある以下の猟法は禁止されています。
 ただし、知事の許可を得て行う場合は、この限りではありません。
 
  
 
 - ユキウサギ及びノウサギ以外の対象狩猟鳥獣の捕獲等をするため、はり網を使用する方法(人が操作してはり網を動かす方法を除く。)
  
 - 口径の長さが十番以上の銃器を使用する方法
  
 - 飛行中の飛行機若しくは運行中の自動車又は5ノット以上の速力で航行中のモーターボートの上から銃器を使用する方法
  
 - 3発以上の実包を充てんできる弾倉のある散弾銃を使用する方法
  
 - 装薬銃であるライフル銃を使用する方法(銃腔に腔旋を有する猟銃で腔旋を有する部分が銃腔の長さの半分以下のライフル銃を除き、ヒグマ、ツキノワグマ、イノシシ及びニホンジカにあっては、口径の長さが5.9mm以下のライフル銃に限る。)
 ※千葉県では、ライフル銃(ハーフライフル銃を除く。)の使用は全面的に禁止しています。  
 - 空気散弾銃を使用する方法
  
 - 同時に31個以上のわなを使用する方法
  
 - 鳥類並びにヒグマ及びツキノワグマの捕獲のため、わなを使用する方法
  
 - イノシシ及びニホンジカの捕獲等をするため、くくりわな(輪の直径が12cmを超えるもの、締付け防止金具が装着されていないもの、よりもどしが装着されていないもの又はワイヤーの直径が4mm未満であるものに限る。)、おし又はとらばさみを使用する方法
  
 - ヒグマ、ツキノワグマ、イノシシ及びニホンジカ以外の獣類の捕獲等をするため、くくりわな(輪の直径が12cmを超えるもの又は締付け防止金具が装着されていないものに限る。)、おし又はとらばさみを使用する方法
  
 - つりばり又はとりもちを使用する方法
  
 - 弓矢を使用する方法
  
 - 犬に咬みつかせることのみにより捕獲等をする方法又は犬に咬みつかせて狩猟鳥獣の動きを止め若しくは鈍らせ、法定猟法以外で捕獲等をする方法
  
 - キジ笛を使用する方法
  
 - ヤマドリ及びキジの捕獲等をするため、テープレコーダー等電気音響機器を使用する方法
  
 
4.捕獲場所の制限
 
 
 鳥獣の保護、危険予防、社会秩序の維持などの観点から以下の場所での捕獲等は禁止されています。
 ただし、知事の許可を得て行う場合は、この限りではありません。
 
  
 
 - 鳥獣保護区(場所は千葉県鳥獣保護区等位置図をご覧ください)
  
 - 休猟区(現在千葉県内にはありません)
  
 - 公道
  
 - 国立公園の特別保護地区(現在千葉県内にはありません)
  
 - 国定公園の特別保護地区(現在いすみ市内に1ヶ所あります)
  
 - 囲い又は標識により区域が明示された公共の空地や公衆慰楽の目的で設けられた園地
  
 - 原生自然環境保全地域
  
 - 社寺境内
  
 - 墓地
  
 - 特定猟具使用禁止区域(場所は千葉県鳥獣保護区等位置図をご覧ください)
 ※区域ごとに使用を禁止する特定猟具(銃器またはわな)が定められています。  
 
 
 なお、上記以外に塀や柵で囲まれた場所や作物のある場所では、あらかじめその土地の占有者の承諾を得なければならないと定められています。
 
 
                  
                                          
                                                          
  
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