令和7年度 千葉県公立高等学校入学者選抜に関する協議会(第1回)の結果
協議会の概要
1 日時
令和7年7月31日(木曜日)午後2時30分から午後4時30分まで
2 会場
千葉県庁議会棟1階会議室1・2
(千葉市中央区市場町1-1)
3 内容
(1) 報告
ア 令和7年度千葉県公立高等学校入学者選抜について
イ 令和8年度千葉県公立高等学校入学者選抜について
ウ その他
(2) 協議
ア 現行の千葉県公立高等学校入学者選抜の課題について
イ 令和9年度千葉県公立高等学校入学者選抜日程案について
ウ その他
4 協議結果の概要
(1)報告
ア 令和7年度千葉県公立高等学校入学者選抜について
- 全ての公立高等学校でインターネット出願になったが、特に大きな混乱もなく良かった。書類の作成・修正・提出等が容易になった。高等学校の職員の業務改善だけではなく、中学校の職員の業務改善にもつながったと感じる。
- 調査書等の提出書類は、志願する高等学校ごとに中学校が郵送している状況である。郵送費用も発生しているので、セキュリティ面などの懸念点もあるが、提出書類の電子化も検討してほしい。
(事)今年度も調査書等は、中学校で取りまとめ、志願する高等学校に郵送する方向で進めていきたい。最終的には、調査書の電子化を目標としている。
- インターネット出願については、高等学校もおおむね良好であった。
- 採点の精度は上がってきているが、採点に時間がかかる学校とそうではない学校の二極化が進んでいる。時間は限られているので、学校の負担も考えてもらいたい。
- 記述の採点に時間がかかっている。大学入学共通テストのように高校入試も5教科はマークシート型とし、学校設定検査等で工夫していくのはどうか。マークシートでも思考力が測れるよう問題等を工夫してほしい。
(事)採点に時間がかかる学校があることは承知している。他県の状況等を踏まえて研究していきたい。
- インターネット上での資料配付はありがたい。合格発表時に配付物があるか、また、どの程度なのかを中学校としても把握しておきたい。ダウンロードによる資料配付を行っている学校数についても知りたい。
(事)可能な限り、インターネット上での資料配付をお願いしている。ダウンロードによる資料配付を行う学校は増えている。詳しい数字については、次回示したい。
- インターネット出願の際の個人データの入力方法について、基本情報を登録後に高等学校名を最後に入力できるようにしてほしい。
(事)今年度からの変更はできないが、改修項目として検討していく。
イ 令和8年度千葉県公立高等学校入学者選抜について
(事)障害等のある志願者に対する特別配慮は残る。様式の一部変更を予定している。
(2)協議
ア 現行の千葉県公立高等学校入学者選抜の課題について
【調査書における部活動の記録の在り方について】
- 今年度の入学者選抜から、調査書の「出欠の記録」、「行動の記録(第3学年)」、「総合的な学習の時間の記録」及び「総合所見」を削除することとした。
- 調査書の「部活動の記録」の活用状況は、各都道府県によって様々。
- 千葉県では、一部の学校や、一部の形態の選抜のみで部活動の実績を加点しており、活用の状況は学校によって様々。
- 調査書における部活動の記録の在り方について御意見をいただきたい。
【外国人の特別入学者選抜について】
- 受検者数が非常に少ない学校がある一方、受検者数が非常に多く、面接と作文だけで選抜することが難しい学校がある。
- 選抜方法の改善案について御意見をいただきたい。
【転学について】
- 保護者の転勤やいじめ等の個別の事情のみを転学試験の受験要件にしている。
- 保護者の転勤等による一家転住の場合やいじめ等の緊急的な配慮が必要な場合に加え、登校しづらい状況があり、在籍校で教育を受けることが困難な場合についても教育課程上支障がなければ、転学試験の受験を認める方向で検討している。
- 転学試験の受験要件について、御意見をいただきたい。
(1)調査書における部活動の記録の在り方について
- 4項目を削除したことの影響について検証してほしい。
- 部活動の記録の加点の状況について教えてほしい。
(事)削除したことによる影響については、アンケート調査等で検証していきたい。部活動の加点については、各校によって違うので、次回、詳しく説明したい。
- どのような背景があって、部活動の記録の在り方が見直されることになったのか。
(事)中学校において部活動の地域展開が進んでいること、学力検査だけではなく中学校での頑張りを幅広く評価する必要があることなどが背景である。
- 千葉県では比較的多くの学校で部活動の記録の欄を活用しているが、単純にこの欄を削るのか、特別活動の記録の中に部活動を設けるのか、高校での活用状況を知った上で、協議していきたい。
- 多面的に評価する入学者選抜という趣旨でいくならば、この欄がなくなると困る学校もあるのではないか。慎重に議論すべき。
- 生徒によっては、書くことが全くない子もいる。逆に欄に収まりきらない子もいる。上位3つまでなど、限定するのはどうか。
(事)加点の仕方が違うので統一することは難しい。
- 地域展開などもあり、部活動の形態が変化してきている。どこまで載せるべきか。
(事)聞き取りなどを丁寧に行い、地域展開も踏まえた検討をしていきたい。
- 欄が残っていてもよいのではないか。
- 子供にとってどうかを考えて取り組むべき議題である。
- 活用していないなら、なぜ活用していないのかも調べていただけるとよい。
(2)外国人の特別入学者選抜について
- 具体的には、どのような背景があって、実施が難しいのか教えていただきたい。
(事)学力検査を行っていないので、面接と作文だけでは優劣をつけがたい状況がある。
- 同じ土俵で学力を測った方が良いという考え方もある。
- 面接を数多く行う労力も理解できる。また、作文と面接だけでは、基礎学力が疎かになる懸念もある。学力検査を実施することで、千葉県では基礎学力のある生徒をとるという意思表示をするという考え方もある。
- 学区ごとにどのくらい外国人の特別入学者選抜を行っているのか。
- 外国人の特別入学者選抜の趣旨や公教育の使命を踏まえると、単純に学力を比較するのは、そぐわないのではないか。
- そもそも日本語が分からないので、学力が測れない。母国語に合わせてあげたいが、現状では難しいだろう。
- 外国人の特別入学者選抜にはどのような志願要件があるのか。
- 入学時だけでなく入学後の支援も大切。
(事)学区ごとの志願者の情報については、次回示したい。志願要件については、入国後、在日期間3年以内となっている。入学後の手立てについても、関係課と連携して対応していきたい。
(3)転学について
- 具体的な事例を挙げて、それを通していろいろな角度で検証していけると良い。
- 転学に関しては、教育課程上支障がなければ受け入れるべき。
- 受け入れるからには、責任が生じる。外国生活が長い生徒を受け入れる際には、学校の体制も大切。
イ 令和9年度千葉県公立高等学校入学者選抜日程案について
【一般入学者選抜本検査の日程を「2月の第3火曜日、水曜日」に固定した原案を提示】
- 原案について御意見をいただきたい。
- 採点に要する時間や追検査等を踏まえると、事務局の提案した日が適当。
- 中学校としても、日程的には問題なく、提案に同意。
- 令和10年度までは良いが、令和11年度は、1週間遅れてしまうスケジュールとなり、心配ではある。
(事)年度ごとに検討はしていただくが、基本は原案で進めさせていただきたい。
ウ その他
【令和9年度千葉県県立中学校入学者決定の課題について】
- 第2回協議会から議題とし、御意見をいただきたい。
- 第2回協議会から議題にすることに異議なし。
配付資料
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください