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更新日:平成30(2018)年2月7日

VOICE1-ちば・ふるさとの学び

VOICE1菜・発見

「給食から見つめる世界」

中学生の主張千葉県大会  千葉県知事賞
流山市立  北部中学校  岡田紗英さん

 沢山の人の想いが詰まっている給食
  「野菜、嫌いなんだよねぇ。戻してこようっと。」この何気ない一言。皆さんも耳にした事はありませんか。この言葉と共に捨てられた残飯は一体どれくらいなのでしょうか。
  そこで北中生全員にお願いして、給食に対するアンケートを行いました。給食を残す人は六割にも達し、好き嫌いを理由にする人が殆どでした。多い時は二百kgも出る残飯。果たしてそれで良いのでしょうか。私は、栄養士の先生や調理員の方にインタビューしました。うどんは、調理室から出す直前に茹でる。手作りゼリーは、食べる直前まで冷やす。時間と温度とのギリギリの闘いをお聞きし、そうとは知らずに当たり前のように食べていた自分が情けなくなりました。私達の給食には、より美味しく残さず食べて貰おうという、沢山の人の想いが詰まっているのです。こんなにも恵まれている日本の給食。実は六十年前に国連組織の支援によって始まったのです。そこで私は、飢餓の国の食糧支援をする国連組織WFPへ行ってきました。

スーダンの給食は命の源
  世界では、四億人もの子供達が飢餓に苦しみ、今この瞬間にも、六秒に一人の割合で餓死しています。私達が給食を食べているのは十五分間、その十五分間に百五十人もの子供達が亡くなっている事になります。同じ十五分間を、同じ地球で生きているのに、私達は簡単に食べ物を捨てる。一方では沢山の子供達が死んでいく。生まれた場所が違う、ただそれだけでこんなにも違いがあるのです。
  たとえば、アフリカのスーダンは飢餓が深刻な為、WFPが給食を支援しています。トウモロコシの粉を練ったもので、たったカップ一杯分。私達からすれば味も量も全く満足できない給食。それを貰うために、立つのもやっとの子供達が長い列を作ります。給食だけがその日の食事という子供達が殆どなのです。しかしどの子供もこれ以上無い程幸せそうな笑顔を浮かべます。私は心が締め付けられ、罪悪感さえ覚えました。日本とスーダン、皆さんはこの状況の違いをどう思いますか。私達が軽い気持ちで残す給食は、スーダンの子供達にしてみれば命の源なのです。食に恵まれている事がいかに幸せか、どれだけ作る人の想いを無駄にしているか、私は見落としていた幸せや自分の犯している過ちに気付きました。事実を知る事で見える世界が大きく変わったのです。
  更にWFPは激しい紛争の中でも支援します。地雷を避ける為、空から食糧を落とすのです。一人でも多く飢餓から救おうとする命がけの活動。私は何もできない自分に憤りを感じました。現地に行けない私達は果たして無力なのでしょうか。WFPで出会った田中さんはこう話してくれました。
  「貴方は此処に来て世界の現状を知ろうとした。それだけでも一歩前進している。」

残す前に、後一口食べよう
  私達にできる事、その一歩は「知る事」だったのです。そう教えてくれた田中さんの瞳は、私達への期待に満ちていました。今自分にできる事を探し続け、伝えていきたい。私の中で確実に何かが変わっていきました。自分の嫌いなものが給食に出た時、残す前に、後一口食べる。こんな些細な事も大きな一歩。沢山の人の想いを受け止めて、スーダンの子供達の無邪気な笑顔を思い浮かべて後一口。スプーン一杯だけ口に運んでみてください。一人一人の行動で、残飯は、なんと半分にもなるのです。そして何より、感謝の思い、食に恵まれているという現実を心に刻む事になります。そう、食べる事は多くの人と共に生きる事であり、心をも豊かにするのです。ほら、聞こえてきませんか。
  「野菜、嫌いなんだよねぇ。でも後一口だけ食べよう。」

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