教育の舞台でつながる思い 教育長コラム「6月議会を終えて」(県教委ニュースVol.360)
教育の舞台でつながる思い 教育長コラム
「6月議会を終えて」
6月県議会が終わりました。
県教委で対応した質問の数は、本会議で86問、予算委員会で75問と、毎度ながらとても多く、それだけ関心を持っていただいているというありがたさの反面、答弁の準備も答弁するのもとても大変で、終わったときは、くたくたでした。
しかし、県議会の先生方の質問や御意見は、議員という立場ならではの情報や提案も多く、「そんなことがあるの?」、「そういうやり方もあるのね」など、驚いたり、納得したりすることが、正直なところ、たくさんあるのです。
また、何よりも、教育に関心を持っていただく、この分野を見てもらうということは、(時にお叱りを受けることがあっても)それによって良い知恵をもらえたり、支援につながったりするので、課題も含めて出来る限り正直に、感謝の気持ちを込めて、お答えしました。
今議会で特徴的だったのは、県立高校に関する質問がとても多かったことです。国の、私学も含めた高校無償化の動きを受けて、「県立高校は大丈夫?」と心配いただくものがたくさんありました。中でも、老朽化する施設設備や備品の改善の必要性(某県立高校のボロボロの靴箱の写真が議場で配布されたときは、「今、机や椅子から更新しているのです…」と思いながらも、申し訳なさでいっぱいでした。)や、専門高校をもっと強化してほしいとの声は特に大きかったです。
そのような質問にお答えしながら、千葉県では、こんなにも県立高校を心配してもらえるのかと、暖かい気持ちになりました。大切に想っていただいているからこそ、心配して聞いてくれるわけです。そして、それは、県立高校での楽しかった思い出があったり、県立高校が役に立ってきた歴史やこれからの期待があるがゆえであって、これまで何代にもわたり高校の先生方が頑張ってきたことの証拠に他ならないわけです。
議会が少し落ち着いた頃に、農業系高校の生徒達による農産品等を販売する朝市がありました。日頃、頻繁に活用するホテルの前にこんなにたくさんの人がいるのを見るのは初めてというほどに、多くの人が行列を作る中で、嬉しそうな生徒と傍にいるもっと嬉しそうな教員から、採れ立ての野菜やお菓子(美味しかった!)をたくさん買いました。
「皆さんの愛情と期待に応えていかないと」ということと、「頑張ってきた先生方ががっかりするようなことにならないように」ということを、心に誓う6月議会でした。

令和7年6月
杉野 可愛
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