教育長着任のご挨拶(県教委ニュースVol.354)
千葉県教育委員会 教育長 杉野 可愛 (すぎの かあい)
着任のご挨拶
『変化を加速すること』一緒に取り組みませんか
~子どもたちと先生の笑顔のために~
本年4月に千葉県教育委員会教育長に就任しました。皆様と一緒に、千葉の教育に笑顔を増やしてゆけたらと思っております。どうぞ、よろしくお願いします。
私は、千葉県四街道市で高校卒業まで過ごしました。(大学進学後は、親元を離れ東京で一人暮らしでした。)幼稚園の記憶は残念ながらあまり残っていないのですが、小学校から高校まで、学校には、楽しい思い出が多いです。先生からは、いつも目をキラキラさせて話を聞いてくれると、よく褒められました。苦手な教科もあったけれど、配られてすぐに教科書を読み終えてしまう教科もありました。いつも暖かい雰囲気の教室の窓から、世界を、未来を、夢見ていました。
そんな日々があったから、就職先に文部科学省を選んだのかもしれません。2年前に突然、故郷、千葉県への出向辞令が出て、県教育委員会の教育次長として戻ってきました。かわいがってくれた恩師は、少し前に他界されたと聞きました。それでも、千葉県で出会う先生方や子供たちは、知事部局から来られている行政の方までも、なぜか、懐かしい身内のように感じて、不思議でした。
冨塚前教育長の下、様々な課題に取り組みました。教員不足対応では、奨学金の返還支援事業や千葉大をはじめとする教員養成課程を持つ大学との連携、ペーパーティーチャーなど社会人の採用、働き方改革では、スクール・サポート・スタッフや副校長・教頭マネジメント支援員など、国の情報も入手しながら、担当課と一緒に、一日も早く学校に配置できるように取り組みました。国等から送られてくる通知文書が現場の負担になっているということで、教育長から、他県の取組を参考に本県でもやるように指示を受け、教育次長室で同室の次長さんと一つ一つ目を通し、学校に送るもの送らないものを仕分けました(4割ほど削減できたそうです)。他にも、学校のDXや事務職員の負担軽減、主に県立学校の外線電話を集約して受け付ける、教育庁統一ダイヤルの設置の検討など、「やれることは全部やる」を合言葉に担当部署と一緒に取り組みました。
教育長からの最後の宿題は、『変化を加速すること』でした。現場で毎日奮闘してくださっている先生方が少しでもゆとりと自信を持って子供たちと向き合えるように、また、子供たちが過ごす学びの環境がもっと豊かなものになるように、そういう想いでやってきたつもりですが、まだまだ、『変化』と言える状況ではないということだと思っています。
少しでもスピードを上げるために、県教委のメンバーには、今年度、私の指示を待つのではなく、それぞれが、~子どもたちと先生の笑顔のために~自らの役割を自ら考えて、コミュニケーションを密に取りながら、主体的・対話的に動いてほしいとお願いしました(もちろん指示も出しますが)。県教委一同、学校現場の皆さんに少しでも『変化』を実感していただけるように、全力で取り組んでいくつもりです。必要なことは国にもどんどん要望していきます。
もし、私達の想いが届いたら、一緒に動いていただけますと嬉しいです。動いていただける方が増えれば増えるほど、『変化』が加速すると思うからです。それぞれに、居る場所は離れていても、皆さんと心を一つに、~子どもたちと先生の笑顔のために~、精一杯、取り組んでまいります。

令和7年4月
杉野 可愛
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