ここから本文です。

更新日:令和3(2021)年10月21日

ページ番号:315276

茂木七郎右衛門家住宅主屋ほか

(もぎしちろうえもんけじゅうたくしゅおくほか)

 茂木七郎右衛門家住宅主屋写真提供:野田市教育委員会

種別

国登録有形文化財(建造物)

登録内容

17棟1基(主屋、書院、新座敷、本蔵、新蔵、向蔵、奥文庫蔵、穀物蔵、正門、内門、煉瓦塀、書院北・東側土塀、書院南側板塀、琴平神社本殿、琴平神社神楽殿、琴平神社額殿(絵馬殿)、琴平神社手水舎、琴平蔵)

登録日

平成30年3月27日

所在地(所有者)

野田市野田339(個人)

概要

茂木七郎右衛門家は、安永元年(1772)より屋号を柏屋として醤油醸造業を営み、明治20年(1887)の野田醤油醸造組合結成にあたり5代茂木七郎右衛門が頭取に就任、大正6年(1917)の野田醤油株式会社設立の際にも6代茂木七郎右衛門が社長に就任するなど、明治から大正にかけて野田の醤油醸造業に大きな役割を果たした。
主屋は主屋棟、土間棟、座敷棟からなる。外壁を黒漆喰(くろしっくい)とした重厚な趣で、座敷棟の各室も上質で往時の生活を伝えている。書院は座敷飾り、透彫欄間(すかしのりらんま)、シャンデリアなど瀟洒(しょうしゃ)な意匠を持ち、また新座敷は関西風の建築で、背面側を大壁や鉄板張として防火対策が講じられている。主屋背面には本蔵と新蔵が並び建つ。正門は堅牢で堅実な趣を呈する薬医門。煉瓦塀、書院北・東側土塀は、ともに4メートルを超える防犯・防火に備えた高塀。書院南側板塀は書院の庭園に廻らす瀟洒な意匠の庭塀である。
琴平神社は宅地東隣に境内を構える。創建は寛政元年(1789)、二代茂木七郎右衛門家が讃岐の金刀比羅宮から分祠した。本殿・神楽殿・額殿(絵馬殿)、手水舎(ちょうずや)ともに立川流(たてかわりゅう)の宮大工、佐藤庄助則久と里次則莊(さとじのりたけ)の建築である。
本殿は、向唐破風造(むかいからはふづくり)の照り起(むく)り屋根を架け妻入とする屋根形式が特徴で、精緻な彫刻で充溢させた、立川流大工の技量が冴える近代社殿である。神楽殿も本殿と同様の屋根形式を持ち、擬宝珠(ぎぼし)高欄を廻らして舞台とし、後方に控室を付ける。内部の間仕切りに松羽目(まつばめ)の鏡戸(かがみど)をたてた整った構えの神楽殿である。額殿(絵馬殿)は緩やかな起りをつけた切妻造の屋根をかけ、背面を板壁とするほかは吹放ちで土間とする。手水舎は強い照りを付けた切妻造の屋根をかけ、組物は三斗(さんと)、妻飾(つまかざり)を虹梁大瓶束(こうりょうたいへいづか)とする本格的な形式である。

お問い合わせ

所属課室:教育振興部文化財課指定文化財班

電話番号:043-223-4082

ファックス番号:043-221-8126

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?