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更新日:令和5(2023)年12月19日
ページ番号:315419
(しらはまのしろうりがいかせきろとう)
県指定天然記念物
平成8年3月22日
南房総市白浜町白浜2783-4地先(国)
シロウリガイは、水深1000m前後の深海に生息する二枚貝で、5~10年で10cm程度の大きさに成長する。プレート(プレートとは地球の表面を覆う、十数枚の厚さ100kmほどの岩盤のこと)の境界付近のメタンが吹き出すところにコロニーを形成することがわかっており、海底から噴出する硫化水素を、共生する細菌が有機物に変え栄養分としている。シロウリガイは、明治24年(1891)にアラスカ沖で初めて発見されたもので、関東地方では昭和32年(1957)に神奈川県城ヶ島沖の水深750mで貝殻が発見されている。
白浜町のシロウリガイ化石は、300万~350万年前の新生代新第三紀後期鮮新世に属する千倉層群白間津層と呼ばれる地層に3~4cmの白い破片が点在しており、海岸線に幅約10m、長さ約350mの範囲で観察できる。この地層は泥岩と砂岩が入り混じり、直径数センチから1mほどの石がコンクリートで固められたように見える。これは、海底で異常な圧力により地層が泥のように混ざり合ってできたと考えられ、シロウリガイの化石もほとんどが破片となっている。
シロウリガイを含むことから、この地層は太平洋から日本列島の下に潜り込んでいる太平洋プレートの移動に伴い、その境界付近から押し上げられてたものであると考えられる。
地層の様子
シロウリガイ化石
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