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更新日:令和2(2020)年4月16日

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長熊廃寺跡

(ながくまはいじあと)

長熊廃寺跡

種別

県指定史跡

指定日

昭和42年3月7日

所在地(所有者)

佐倉市長熊260ほか(五良神社)

概要

この廃寺跡が注目されたのは、戦後この付近で布目瓦や瓦塔の破片が採集されたことを契機としている。昭和26年(1951)から昭和32年(1957)にかけて発掘調査が数回実施された結果、塔や金堂が確認され、大規模な伽藍配置が想定された。しかし、古代寺院としての実態は不明な点が多く、昭和61年(1986)には千葉県教育委員会によって発掘調査が実施された。その結果、従来金堂及び講堂としていた遺構の存在が疑問視され、伽藍配置にも疑義が生じた。出土遺物には、瓦・土器のほかに瓦塔(がとう)の小片がみられた。瓦塔とは、木造の塔を模して粘土を素材として作られた小さな塔で、その用途には様々な説がある。

長熊廃寺跡の場合は、本格的な伽藍配置を備えた寺院ではなく、基壇を伴う堂宇は1堂のみで、その中に大型木造塔の代用である瓦塔を安置してあったと推測されている。

また土器のなかには「高岡寺」の銘のある墨書土器が出土しており、当時この寺は高岡寺とよばれていたと考えられる。出土した瓦から8世紀前半に創建された寺院と考えられており、北総台地に残る数少ない古代寺院跡として大変貴重なものである。

お問い合わせ

所属課室:教育振興部文化財課指定文化財班

電話番号:043-223-4082

ファックス番号:043-221-8126

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